( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです
- 1 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:21:59 ID:/OgetcPg0
- とりあえずスレ立てです。
- 2 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:23:30 ID:8ekxxyT2O
- こっちに移るのかな?
- 3 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:24:42 ID:iAwoz5KkO
- ちょ、今からオーディションなのに集中出来ねぇじゃないかwww
うわぁぁ待ってたよぉ!!
支援だ!
- 4 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:27:54 ID:71BJFJMw0
- 初リアル遭遇が最終話とは
スレ立ては別鳥じゃなかったの?
- 5 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:31:08 ID:T76xH3no0
- 終わって欲しくないなぁ。
ブーン系の歴史がまた一つ…。
- 6 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:32:37 ID:poQMB1rUC
- 無理せず創作板で書いて欲しいな…それにしても最終回か
感慨深いものがあるな
- 7 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:34:39 ID:AOYrbffcO
- きたああああああああああああああああああああああああ
- 8 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:35:41 ID:iAwoz5KkO
- 俺にとっては始めて読み始めた長編ブーン系だからなぁ…
感慨深いよ
いつ創作板に移って来るか判らないから油断できないな
超期待
- 9 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:36:46 ID:/OgetcPg0
- 一応向こうで投下を続ける予定なんですが、
いつ忍法帖消えてもおかしくなさそうな状況なので、
VIPに投下したぶんをこちらにも投下しておきます
- 10 名前:登場人物 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:38:15 ID:/OgetcPg0
- 〜ヴィップの兵〜
●( ^ω^) ブーン=トロッソ
32歳 大将
使用可能アルファベット:Y
現在地:ヴィップ城
●( ・∀・) モララー=アブレイユ
37歳 中将
使用可能アルファベット:?
現在地:ヴィップ城
●<ヽ`∀´> ニダー=ラングラー
48歳 中将
使用可能アルファベット:T
現在地:ヴィップ城
●ミ,,゚Д゚彡 フサギコ=エヴィス
44歳 少将
使用可能アルファベット:R
現在地:ヴィップ城
●( ´_ゝ`) アニジャ=サスガ
46歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:ヴィップ城
- 11 名前:登場人物 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:39:35 ID:/OgetcPg0
- ●(´<_` ) オトジャ=サスガ
46歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:ヴィップ城
●( ФωФ) ロマネスク=リティット
25歳 中尉
使用可能アルファベット:N
現在地:ヴィップ城
●(个△个) ルシファー=ラストフェニックス
25歳 少尉
使用可能アルファベット:L
現在地:ヴィップ城
●/ ゚、。 / ダイオード=ウッドベル
30歳 中尉
使用可能アルファベット:?
現在地:ヴィップ城
- 12 名前:階級表 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:41:17 ID:/OgetcPg0
- 大将:ブーン
中将:モララー/ニダー
少将:フサギコ
大尉:アニジャ/オトジャ
中尉:ロマネスク/ダイオード
少尉:ルシファー
(佐官級は存在しません)
- 13 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:41:40 ID:8haAhiJgO
- ああ、こっちにも支援
- 14 名前:使用アルファベット一覧 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:42:19 ID:/OgetcPg0
- A:
B:
C:
D:
E:
F:
G:
H:
I:
J:
K:
L:ルシファー
M:
N:ロマネスク
O:
P:アニジャ/オトジャ
Q:
R:フサギコ
S:
T:ニダー/ファルロ
U:
V:
W:
X:
Y:ブーン
Z:ショボン
- 15 名前:この世界の単位 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:43:52 ID:/OgetcPg0
- 一里=400m
一刻=30分
一尺=24cm
一合=200ml
(現実で現在使われているものとは異なります)
- 16 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:44:45 ID:/OgetcPg0
- 【第119話 : Final】
――ヴィップ城・城門――
僅かな手勢だけを連れての出発だった。
ヴィップはもちろんのこと、ラウンジも既にアルファベットは失っている。
敵に暗殺を目論まれている可能性は低く、仮に命を狙われたとしても、アルファベットを持たない相手なら対処は容易だ。
ヴィップ城の周囲に広がる広大な草原は、朝靄に包まれていた。
入軍したばかりの頃、ここでいずれ戦うこともあるのだろうか、と思いながら眺めていた草原だ。
結局、美しい緑の広がるこの地が戦火に包まれることはなかった。
( ・∀・)「おいおい、こっそり出発するつもりか?」
不意に声をかけられ、驚いて振り向いた。
衣服の袖の動きを、風に委ねている男。
モララー=アブレイユだ。
( ^ω^)「モララーさん、いつヴィップ城に?」
( ・∀・)「昨日の夜だ。まぁ、こっそりとな」
自分と同じ考えを持っていたらしい。
襲われる心配はほとんどない。あまり、守りを固めずとも問題はないのだ。
- 17 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:45:22 ID:8ekxxyT2O
- 大学から支援
- 18 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:52:51 ID:/OgetcPg0
- メインPCがまともに反応してくれません……
このサブPCは忍法帳のLV1なので向こうへの投下厳しいかもです
とりあえず今までに投下したぶんをこっちに投下しつづけます
昨日までそんなに調子悪くなかったのに……うーん
- 19 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:55:13 ID:71BJFJMw0
- どっちも支援するぜ
- 20 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:55:18 ID:/OgetcPg0
- ( ・∀・)「大事なときだけ誰にも言わずに出ていくとか、なーんとなくお前らしい感じもするな」
(;^ω^)「おっ……でも、盛大に見送られても困っちゃいますお」
( ・∀・)「まぁ、今生の別れってわけでもないからな」
無論、それはショボンとの一騎打ちに勝利できた場合の話だ。
だが、モララーはさも当然であるかのような口ぶりだった。
( ・∀・)「でも、せめて」
( ^ω^)「?」
( ・∀・)「将校には一言くらい残してってもいいだろ?」
( ^ω^)「……!!」
直後、城門をくぐってきた男たち。
一騎打ちが決まってから任務に忙殺されていた、将校全員だった。
<ヽ`∀´>「黙って行っちゃうニカ、薄情ニダ」
ミ,,゚Д゚彡「全くですね、ニダー中将」
( ´_ゝ`)「こんな冷たいやつには国を任せられん。俺が大将になるべきだ」
(´<_`;)「アニジャが一騎打ちするのか? 崖下に突き落としてでも阻止するぞ」
- 21 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:56:13 ID:/OgetcPg0
- ( ФωФ)「それにしても、一言くらい見送りの言葉を言わせてほしいところでありました」
(个△个)「ホントですよ! 僕が明日ぽっくり死んじゃったらどうするんですか! 死んでも死に切れません!」
/ ゚、。 /「ルシファー何その理由……」
( ^ω^)「みんな……」
まだ払暁を迎えたばかりで、多くの兵は寝床で夢の中だろう。
どうやら、自分が早朝に出ていくことは見抜かれていたらしい。
そもそも、昨日まではヴィップ城にいなかった者もいる。
自分を送り出すために、わざわざ帰ってきてくれたのか。
黙って出て行きたかったわけではない。
決戦の日まで、まだ日を残している状態で、しかも早朝に出ようとした理由は、特になかった。
何となくだった。
ただ、理由のない行動を読まれていたことには、苦笑するしかなかった。
さすがに皆、何十万という兵のなかから選ばれた男たちなだけはある。
あるいは自分が分かりやすい男なのだろうか。
( ^ω^)「黙って行こうとしてすみませんお。皆さん、ありがとうございますだお」
<ヽ`∀´>「大丈夫ニダ、分かってるニダ」
(;^ω^)「お?」
- 22 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:56:47 ID:iAwoz5KkO
- VIPも創作板も目が話せないぜッ…!!
あ、でもこっちの方が快適だ…
- 23 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:57:05 ID:/OgetcPg0
- <ヽ`∀´>「ここで言葉を交わしておかなくても、あとでいくらでも話せるっていう確信があるからニダね? 間違いないニダ」
( ФωФ)「自信満々、余裕綽々、でありますか」
ミ,,゚Д゚彡「なるほどな。それなら納得だぜ」
(;^ω^)「おっおっ」
(;个△个)「皆さん、ブーン大将を困らせちゃダメですよ! もし僕が大将と同じ状況だったら血尿モンです!」
(´<_`;)「最近お前の身体が本気で心配になってきたぞ」
/ ゚、。 /「ルシファーは内臓を調べてもらうべき……」
( ^ω^)「……皆さん、ありがとうございますお」
皆の表情が、ゆっくりと軍人のそれに移ろった。
自分の声も、大将のそれへと変わったからだ。
( ^ω^)「不安が全くないとは言えませんお。未来の保障も、どこにもありませんお」
( ^ω^)「だけど死力を尽くしてきますお。ブーンにできることは、ただそれだけですお」
手を伸ばした。
まずは、隻腕となってしまったモララーの前に。
- 24 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:57:52 ID:/OgetcPg0
- ( ・∀・)「……結局全部、お前に託すことになってすまない」
( ・∀・)「頼む……としか言えねー。悪いな、ブーン」
( ・∀・)「俺はここで信じつづける。つっても、大将になったお前を疑ったことなんて、一回もないけどな」
モララーは、最後はいつも通りの軽い笑みを浮かべていた。
そして、自分の手を握ってくれた。
少し痩せて、昔より幾分か小さくなった手だ。
<ヽ`∀´>「ブーンが大将になって以来、ウリはウリなりに支えてきたつもりニダ」
<ヽ`∀´>「だけど最後は何にもできなくて、悔しいし、もどかしい限りニダ」
<ヽ`∀´>「ウリは信じることしかできないから、ただ大将の戦勝報告を待つニダよ」
ニダーの手を握る。
大きくて厚みのある手だった。
ミ,,゚Д゚彡「最初は、身体が小さくてあんまり冴えないお前のこと、全然期待してなかったが……」
ミ,,゚Д゚彡「戦場を生き抜くたびに逞しくなっていって、遂には大将になって、今はただただ頼もしく思う」
ミ,,゚Д゚彡「信じ続けるぞ、ブーン。俺はずっと、最後まで」
フサギコの右手と握手する。
懐かしさが蘇る手だった。
- 25 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:58:23 ID:xqnEwm6s0
- 支援
- 26 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:58:39 ID:T76xH3no0
- PC直ってもずっとこっちでやるのー?
- 27 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:58:45 ID:/OgetcPg0
- ( ´_ゝ`)「……ショボンが裏切った直後、お前を疑ったこと、本当にすまなかった」
(´<_` )「ブーンが大将になってから、ずっと頼りっぱなしで迷惑をかけてしまったな」
( ´_ゝ`)「結局、俺たちもお前を信じることしかできない」
(´<_` )「だが、信じると決めたからには、全力で信じ抜くつもりだ」
右手と左手、それぞれでサスガ兄弟と手を交わす。
両手に残った感触は、まったく同一だった。
( ФωФ)「ブーン大将は、自分にとって常に憧れの存在でありました」
( ФωФ)「まだ教えていただきたいことが多くあります。このヴィップという国を繁栄させる大将に」
( ФωФ)「勝利を信じ、帰還をお待ちしております」
差し出した右手を、両手で握られた。
力強かった。
(个△个)「僕はずっとずっとひよっ子で、戦うのも怖くて、正直戦とかあんまり好きじゃありませんでした」
(个△个)「大切な友達もいなくなったし、辛いことたくさんありましたけど、ブーン大将の笑顔を見ると頑張れました」
(个△个)「戦が終わったあとも、ずっと笑顔でいてください! 信じて待ってますから!」
掴まれた右手は、ルシファーに大きく上下された。
- 28 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 09:59:02 ID:5mh8yNic0
- こっちに来てたー
- 29 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 09:59:54 ID:/OgetcPg0
- / ゚、。 /「……信じてます」
小さく白い手が、ダイオードらしい短い言葉を追うように伸びてきた。
まるで女のもののようだ。
( ^ω^)「皆さんの想い……確かに受け取りましたお」
右手を、固く握り締める。
八人の熱がこもった手を。
無論、自分の勝利を願っているのはこの八人だけではない。
アラマキ皇帝も、兵卒も、志半ばで果てていった者たちも願ってくれているだろう。
その、全ての想いが、自分にかかっているのだ。
熱くなった右手で、赤いお守りを握る。
決意は、更に強まっていく。
( ・∀・)「……ん? なんだ、そのお守り。そんなの持ってたか?」
( ^ω^)「あ、これは……侍女のセリオットがくれたんですお」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ、知ってるぞ。やたら可愛いって話の侍女だろ」
(个△个)「えぇ!? ブーン大将、遂に妻帯ですか!?」
(;^ω^)「いやいや、そんなんじゃないお」
・
・
・
- 30 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:00:40 ID:/OgetcPg0
- リ|;‘ヮ‘)|「ブーン様……あの、これ……」
( ^ω^)「お?」
起床したときには、既に朝食が出来上がっていた。
感謝して、残さずに全てを平らげる。
そして立ち上がろうとしたときに、セリオットが顔を伏せ気味にしながら差し出してきたもの。
赤い巾着だった。
( ^ω^)「お守り……かお?」
リ|;‘ヮ‘)|「はい、あの……う、受け取っていただけませんか?」
セリオットの顔には大粒の汗が浮かんでいた。
そして確認しづらいが、目の下は薄ら黒くなっているようだ。
( ^ω^)「わざわざ、作ってくれたのかお? 夜通しで……」
リ|;‘ヮ‘)|「私の故郷で、祈りを捧げるときに用いる、ハイナル草を詰めたお守りです」
自分の質問と、セリオットの答えは上手く噛み合っていなかった。
それがわざとなのかどうかは、分からない。
ただ、仮にわざとだとしても、セリオットの場合は自分への配慮があるからこそだろう。
リ|;‘ヮ‘)|「ただの侍女である私が、このような差し出がましい真似を、申し訳ありません」
リ|;‘ヮ‘)|「しかし、その、何かせずには居られず……どうしても、ブーン様を」
(;^ω^)「ちょ、ちょっと待つお。とりあえず……」
- 31 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:02:11 ID:5mh8yNic0
- みんな向こうにいるようだな
- 32 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:02:38 ID:/OgetcPg0
- >>26
基本的には向こうでやろうと思っているんですが、
一回安定を失うとしばらくまともに使えなくなることが以前にもあって、
そのときと症状が似ているので、今日は厳しいかも……という感じです
とりあえず、創作板で投下を続けようと思います
- 33 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:03:47 ID:/OgetcPg0
- セリオットの小さな手を、握り締めた。
そして、お守りだけを持ち上げる。
( ^ω^)「ありがとだお、セリオット。持って行かせてもらうお」
衣服の内側にしまい込んだ瞬間、セリオットの表情は華やかになった。
お守りに負けないほどの赤らんだ顔で何度も礼を言われたが、本来、自分が言わなければならないことだ。
( ^ω^)「ほんとにありがとだお」
そう言うと、セリオットは手で頬を隠した。
どうしたんだお、と尋ねてみても、何でもありません、と返ってくるだけだった。
( ^ω^)「……セリオット」
リ|;‘ヮ‘)|「は、はい」
( ^ω^)「このお礼、あとで必ずさせてもらうお」
お守りをしまい込んだ衣服のあたりに、手を当てた。
これが本当の意味で身を守ってくれることは、決してない。
アルファベットには容易く貫かれるだろう。
しかし、何も恐れる必要はないのだ、と教えてくれているような気がした。
( ^ω^)「帰ってきたらひとつ、セリオットのワガママを聞くお」
リ|;‘ヮ‘)|「え!?」
( ^ω^)「すぐに帰ってくるから、頑張って考えるんだお」
- 34 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:04:46 ID:/OgetcPg0
- セリオットは、手を上下させながら口の開閉を繰り返していた。
どこからどう見ても慌てていたが、やがて落ち着きをみせ、いったん顔を俯ける。
そして、再び顔を上げたときは、笑顔だった。
リ|*‘ー‘)|「……考えておきます!」
その目の下瞼に、薄ら溜まる涙。
眩しいほどの笑顔には決して似合わない。
自分が帰ってきたときには、純粋な笑みだけを浮かべてほしかった。
( ^ω^)「セリオットの初めてのワガママ、楽しみにしてるお」
リ|*‘ー‘)|「びっくりするくらい凄いのを考えます!」
( ^ω^)「だおだお、それでいいんだお」
この戦の終わりは、全ての終わり。
そして、始まりでもあるはずだ。
勝利すれば、今までとは全く違う時間を過ごすことになる。
だから、それでいいのだ。
行ってくるお、とセリオットに伝えた。
短く、ただそれだけを。
セリオットは、小さく頷いて、背中を見送ってくれた。
- 35 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:06:35 ID:e2gH8BrE0
- 支援
- 36 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:06:39 ID:/OgetcPg0
- ・
・
・
( ^ω^)「すぐ出発するって思ってなくて、未完成だったから、慌てて作ったらしいですお」
( ・∀・)「まぁなんか、あの侍女らしいって感じはするな」
(*个△个)「いいお嫁さんですね!」
(;^ω^)「だから、違うんだお……」
ダイオードがルシファーを窘め、それを見てフサギコとニダーが笑っていた。
モララーやサスガ兄弟、ロマネスクも、軽く笑いあっている。
あえて、そうしているのではない。
皆、ただただ、いつもどおりだ。
馬に跨った。
( ^ω^)「じゃあ、行ってきますお」
自分も、いつもどおりだ。
皆のおかげだった。
もう、誰も何も言わない。
ただ力強い瞳で、真っ直ぐに立ち、背を見送ってくれる。
- 37 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:07:42 ID:/OgetcPg0
- 強く、手綱を引いた。
振り返らないまま、駆けた。
決戦の地へと向かって。
――ラウンジ城――
全ての始まりはこの城だった。
この部屋だった。
あれから何年の時が経ったのか。
もはや、咄嗟には思い出せないほどの年月だ。
(´・ω・`)「……クラウン国王」
あのときと同じ寝床だ。
ここで、クラウンは一度だけ、自分を抱きしめながら寝てくれた。
今はただ、目を閉じて黙している。
(´・ω・`)「これより、最後の戦いに行ってまいります」
意識不明の状態は、続いていた。
傍目にはさほど変化はないようにも思えるが、見えているのが顔のみであるためだろうか。
(´・ω・`)「相手はブーン=トロッソ。アルファベットはYに達しているとのことです」
(´・ω・`)「自分との差はひとつ。しかし、非常に大きな差です」
- 38 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:08:10 ID:IiwxOmcg0
- 支援
- 39 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:08:23 ID:MqE.oFeA0
- うっしゃ支援
- 40 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:08:32 ID:KcL6P8yA0
- 支援
- 41 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:08:48 ID:/OgetcPg0
- 侍医と従者は一時的に遠ざけてある。
余人は、誰もいない。
(´・ω・`)「……上位アルファベットだからと、油断しているわけではありませんが、しかし」
(´・ω・`)「必ず、一騎打ちに勝利いたします」
クラウンからの声は、ない。
重篤であり、決して永くはないと分かっている。
もはや、抗いようもないのだと。
だからこそ、今の自分にできることは、ただひとつ。
クラウンの悲願である、ラウンジの天下を成し遂げることだけだ。
一騎打ちが決まってからの日々を、鍛錬に次ぐ鍛錬で消化してきた。
一日たりとも、いや、一刻たりとも無駄にはできなかった。
アルファベットのランク差は、ひとつ。
しかし、Yに上がってそれほど時間の経っていないブーンと、Zを扱い慣れた自分には差がある。
分かりやすいランク以上の差が、必ずあるはずだ。
"もしかしたら"さえ、考えることはなかった。
(´・ω・`)「……必ずや、ラウンジの天下を」
それだけを告げて、クラウンに背を向ける。
遮光のための布で周囲を覆った寝床から、離れようとした。
そのとき。
- 42 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:10:50 ID:8haAhiJgO
- 支援じゃー
- 43 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:10:57 ID:MqE.oFeA0
- 支援
- 44 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:11:11 ID:/OgetcPg0
- ( ´ノ`)「……ヴィル……」
声が聞こえる前に、気配で、察することができた。
自分のかつての名を呼ばれたときには、既に振り返っていた。
(´・ω・`)「クラウン国王!」
( ´ノ`)「ヴィル……」
駆け寄り、手を握った。
クラウンが握り返してくることはない。
( ´ノ`)「……必ず……」
(´・ω・`)「はい」
( ´ノ`)「必ず、戻って来い……ヴィル……」
全身の熱が、急激に高まったのを感じた。
これ以上はない鼓舞を受けて。
(´・ω・`)「誓います。必ずや天下を掴んでくると」
クラウンからの返事は、なかった。
しかし、もう充分だった。
充分すぎるほどの言葉だった。
- 45 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:11:42 ID:0WJA7BDs0
- 創作板に来るの初めてなんだけど、創作板に支援って必要なのか?
- 46 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:12:08 ID:pNcvkiEIO
- 営業中支援
- 47 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:12:34 ID:6factWRA0
- リアルタイム遭遇ktkr
- 48 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:12:46 ID:vxntW1k20
- よっしゃ完結まで張り付いててやる
- 49 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:13:05 ID:um.1NunQ0
- それいったらVIPだって支援いらんよ
支援したいからしえんするんだよおおおおおおお
- 50 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:13:23 ID:IiwxOmcg0
- 支援
- 51 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:13:29 ID:d/aBd/R6O
- 応援してるよ
- 52 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:14:50 ID:8ekxxyT2O
- 支援
- 53 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:15:19 ID:KcL6P8yA0
- 支援
- 54 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:15:54 ID:VLPiJAbk0
- >>45
VIP見てるとブーン系だけ支援の使い方がちょっと違う気がする
スレに参加している実感を得たいとか
見てるよーって伝えたいとか
そういう意味が込められてるんだと思う
- 55 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:16:01 ID:MqE.oFeA0
- 俺のPC持って駆けつけたい
- 56 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:16:25 ID:x7C2gQ.M0
- 記念カキコ
- 57 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:16:31 ID:H0lnODT2O
- 記念パピコ
しえん
- 58 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:17:06 ID:KdO53WbkO
- 間に合った…のか!?
- 59 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:17:11 ID:um.1NunQ0
- 俺のPCを届けたい
- 60 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:17:29 ID:SMaW37Bs0
- ワシの支援は百八レスまであるぞ
- 61 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:17:40 ID:qLS/FtT20
- 記念カキコ 支援
- 62 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:18:12 ID:cVGXjapE0
- wktk
- 63 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:18:46 ID:35jkzKccO
- VIPだろうと創作だろうと変わらずにC
- 64 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:18:47 ID:TpZ4yDjA0
- しえん
- 65 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:19:08 ID:/OgetcPg0
- 「支援」という言葉、自分はとても嬉しいです
しばらくこちらに投下します、よろしくお願いします
- 66 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:20:19 ID:uy3hXb/I0
- いくらでも支援したらああああ!
- 67 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:20:25 ID:2XkZ6HdE0
- 支援
- 68 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:20:28 ID:MqE.oFeA0
- こちらこそお願いします!!
- 69 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:20:30 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)「馬は?」
川 ゚ -゚)「第三南門に用意させてあります」
クラウンの居室を出たあと、外で待機していたクーと共に城門へ向かった。
待機していろと命じた覚えはない。しかし、クーはそういう女だった。
一騎打ちまで、まだ日はある。
しかし、直前になってから発つのではなく、早めに双頭の森が近いフェイト城に入る予定だった。
恐らくは、ブーンも同じだろう。
(´・ω・`)(……クラウン国王……)
あの言葉は、現況を理解したうえでの言葉だったのだろうか。
それとも、魘されて過去の言葉を口にしただけなのだろうか。
分からないが、どちらでもいい。
確実なことは、クラウンがラウンジの天下を望んでいるということだ。
それさえ分かれば、充分だった。
全力でアルファベットを振るう。
そのために足りないものなど、何ひとつとしてない。
(´・ω・`)「行くぞ。決戦の地へ」
告げるまでもないはずの言葉が、何故か口からこぼれた。
そしてクーは、反応する必要もないはずの言葉に、はっきりと大きく頷いた。
- 70 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:20:41 ID:G7jA/POsO
- よし今度はこっちで支援だ
- 71 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:21:30 ID:KcL6P8yA0
- 支援
- 72 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:21:41 ID:uy3hXb/I0
- 裏切りでびっくりしたけどやっぱりショボン好きだ
- 73 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:22:30 ID:/OgetcPg0
- ――決戦当日――
――双頭の森・南――
フェイト城の西に位置する双頭の森は、厳密に言えば、二つの森だ。
東から西に向けて、森を両断する道が走っている。
ヴィップ軍大将は、東から。
ラウンジ軍大将は、西から。
それぞれ森に入る手筈となっている。
( ^ω^)「みんな、お疲れ様だお」
森を見張ってくれていた兵たちを労った。
今日、この決戦当日まで、決戦の地を保全してくれていたのだ。
既にショボンは、森に入ったという。
( ^ω^)「…………」
覚悟は、決めている。
ずっと前からだ。
それでも、森を前にすると、不思議な感情に襲われた。
躊躇うことはない。
しかし、勢いよく足を踏み出すこともできない。
不思議としか、言いようがなかった。
- 74 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:23:29 ID:e2gH8BrE0
- 俺もショボン好きだよ
- 75 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:23:48 ID:5mh8yNic0
- 支援じゃい
- 76 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:24:10 ID:0WJA7BDs0
- 答えてくれた人たちthx。俺も全力で支援するぜ
- 77 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:24:29 ID:IkUhVNEU0
- はよ
- 78 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:24:31 ID:/OgetcPg0
- ( ^ω^)「……行ってくるお」
誰にも聞こえないような大きさの声を、その場に残した。
馬に跨り、手綱を引く。
森に、入る。
正午から五刻ほど経過していた。
まだ陽は高い。しかし、森に入れば陽光はほとんど遮断されて感じられない。
森のなかにはただ、馬蹄が硬い土を叩く音だけが響いていた。
たかが数里の道。
しかし、やけに長く感じる。
景色が流れていく。
馬の荒ぶる吐息が聞こえる。
このままいつまで経っても到達しないのではないか。
不意に、そんなことを考えた。
一際、光が大きく当たる場所を前にして。
( ^ω^)「…………」
馬を止めて、地に降りる。
森の中央。
広場のようになっているが、真ん中に、何故か木製の長椅子が置かれている。
これは最近になって設置されたのではなく、ずっと昔からあるのだという。
そこに腰掛ける、巨躯の男。
(´・ω・`)「遅かったな」
- 79 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:25:37 ID:MqE.oFeA0
- 興奮しすぎて血尿出てきた
- 80 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:25:53 ID:HKvMjsVk0
- 支援
- 81 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:26:01 ID:uy3hXb/I0
- wktkが止まらない
- 82 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:26:24 ID:/OgetcPg0
- 首だけをこちらに向けて、そう言った。
アルファベットの柄を握って、しかし刃先は地面に向けたまま近づく。
(´・ω・`)「とはいえ、約束の時まではまだ一刻ほどあるが」
( ^ω^)「……随分と早く来たもんだお、ショボン=ルージアル」
(´・ω・`)「まぁ、座れ」
その長椅子は、二人が腰掛けるには充分すぎる大きさだった
右端のショボンからなるべく距離を取って、左端に座る。
穏やかな風が、吹き抜けた。
(´・ω・`)「"何故、この森にこんな長椅子が置かれているのか?"」
( ^ω^)「……?」
(´・ω・`)「ブーン、お前は知っているか?」
反応は、示さなかった。
ある意味では、それが反応になるからだ。
(´・ω・`)「そうか。この地を選んだのは、偶然か」
( ^ω^)「……どういう意味だお?」
(´・ω・`)「およそ700年前の戦も一騎打ちで決着したのは、知っているだろう?」
(´・ω・`)「そのときの一騎打ちの場として選ばれたのも、この森だったらしい」
- 83 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:27:51 ID:uy3hXb/I0
- 支援だ
- 84 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:28:25 ID:/OgetcPg0
- 一騎打ちを以って決着したことは、苦労して調べた。
だが、場所までは明記されていなかった。
ショボンは、以前から知っていたのだろうか。
それとも決戦にあたって、過去のことを調べ上げたのだろうか。
真実は、分からない。
(´・ω・`)「さすがに、そのときからずっと同じ椅子が置かれているわけではないらしいが」
(´・ω・`)「しかし、両国の大将たちは、こうやって長椅子に座って語り合ったんだ」
( ^ω^)「…………」
(´・ω・`)「二人は、旧友だったらしい。いつしか道を違え、戦うこととなってしまったが」
(´・ω・`)「最後の言葉を交わすために、長椅子が用意されたんだ」
ショボンが、軽く息を吐いた。
肘を腿に乗せた、前傾姿勢のままで。
(´・ω・`)「……随分と早く来たものだ、と言ったな、ブーン」
( ^ω^)「……だお」
(´・ω・`)「お前を待つ間、考えていたんだ。ずっと」
( ^ω^)「何を……だお」
(´・ω・`)「謝罪の、言葉を」
また、穏やかな風が吹いた。
ショボンの黒髪が弄ばれ、表情を窺うこともできなくなった。
- 85 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:28:42 ID:SiuFjxP.O
- 支援
- 86 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:29:07 ID:IiwxOmcg0
- 支援
- 87 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:29:08 ID:cqT8o/H2O
- もうこないと思ってた
もうこないと思ってた!!
うああああああなあああああああい
- 88 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:29:28 ID:nfqTro5g0
- うわあああああああ~~~~~
- 89 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:29:47 ID:35jkzKccO
- 改めて見るとショボンのイメージが他と違いすぎるwww
同じAAなのに違って見えるwww
- 90 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:29:56 ID:MqE.oFeA0
- おお…
- 91 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:30:12 ID:uy3hXb/I0
- 涙出てきた
- 92 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:30:32 ID:NSSYz3t6O
- ブーンに勝ってほしい
けどショボンが負けてほしくもない
- 93 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:30:59 ID:U01ZVqDIO
- リアル遭遇初めてだわ
私怨私怨
- 94 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:05 ID:MpzEt3mQ0
- 相打ちになったらどうすんだろ
- 95 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:05 ID:PrTDFJmA0
- ショボンから謝罪……だと…
- 96 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:09 ID:5mh8yNic0
- しょぼおおおおおおおおおおおん!!!
- 97 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:19 ID:2XkZ6HdE0
- どっちか死ぬんだよなこれ…
- 98 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:31:25 ID:/OgetcPg0
- あ、>>65のようなことを言っておいてなんですが……
もちろん支援も嬉しいんですけど、
投下レスに対して何やかんやと反応してもらえるのも嬉しいです
他の方に不快に思われるようなことじゃない限りは、
色々なレスをしてもらえればと思います
頑張って投下します
- 99 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:31 ID:nAng.2Gk0
- 涙目支援
- 100 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:36 ID:MqE.oFeA0
- wktk胸熱支援
- 101 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:31:38 ID:e2gH8BrE0
- 謝罪か…
- 102 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:32:40 ID:6bHZrTOE0
- 支援
- 103 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:32:54 ID:IkUhVNEU0
- はよ
- 104 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:33:03 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)「ヴィップを裏切ったこと。お前や、諸将の信頼を、裏切ったこと」
(´・ω・`)「それを、どう謝ろうか、と」
( ^ω^)「……ブーンの心を惑わすために、かお」
(´・ω・`)「そうだ」
風が止んだとき、ショボンの顔には不敵な笑みがあった。
微かに声も漏れていたかも知れないが、鋭く吹き始めた風の音にかき消されただろうか。
(´・ω・`)「しかし、あまりにも無粋」
立ち上がる。
ショボンが、そして、自分が。
(´・ω・`)「俺たちの間に、もはや、アルファベット以外は必要ないのだな」
( ^ω^)「そんなの、最初から分かってたはずのことだお」
(´・ω・`)「きっと、惑っていたのは俺のほうだ。しかし、それも吹っ切れた」
長椅子から離れる。
二人の間には、十数歩分の距離。
アルファベットを、構えた。
- 105 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:33:03 ID:cqT8o/H2O
- 気になって出掛けられない!
うああああああなあああああああい
- 106 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:33:15 ID:G7jA/POsO
- ショボンはどんな顔してるんだろ
- 107 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:33:17 ID:MqE.oFeA0
- ショボンが長実長した時の衝撃…
今でも覚えてるぜ
- 108 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:33:40 ID:vxntW1k20
- やべぇ、一年以上経ってるのにこんなにwktkが止まらない
よくぞ書いてくれた作者
- 109 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:34:08 ID:e2gH8BrE0
- 一騎討ちだよな!
- 110 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:34:14 ID:uy3hXb/I0
- かっこよすぎるよショボン
- 111 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:34:15 ID:G8waLNDo0
- 俺もう今日は仕事しない
- 112 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:34:28 ID:MqE.oFeA0
- ついに…
- 113 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:34:32 ID:mSkBUsUE0
- ガチ謝罪来るのかと思ったわ
- 114 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:34:34 ID:/OgetcPg0
- これまでに何度、この足で戦場に立ってきただろう。
これまでに何度、この手で命を摘み取ってきただろう。
両手に、両腕に、あるいは視界に。
収まりきらないほどの時を経てきた。
全ては、この戦いに勝利するために。
天下を、掴むために。
(´・ω・`)「この一騎打ちに、勝利したほうが」
( ^ω^)「全てを、手に入れる」
陽は、傾きはじめていた。
赤い光に照らされ、自分とショボンの影が伸びる。
音は、何もなかった。
冬の寒さで固まった地面を、いま一度、踏み締める。
そして腰を、ゆっくりと落とす。
- 115 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:34:46 ID:MpzEt3mQ0
- この掲示板は書き込み間隔20秒くらいでできるはずだから
もっと早い速度でレスしてくれええええええええ
- 116 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:35:13 ID:gloPSijU0
- 支援!
- 117 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:35:14 ID:IiwxOmcg0
- ついにこの時が来たか
- 118 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:35:47 ID:G7jA/POsO
- 早く読みたいけど終わってほしくない
- 119 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:35:52 ID:MqE.oFeA0
- ブーンがんばれ…!
- 120 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:35:59 ID:cVGXjapE0
- ブーン勝ってくれ
- 121 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:36:09 ID:uy3hXb/I0
- 残念ながら40秒だ
どこまでも焦らしやがる
- 122 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:36:10 ID:P6L0lHxQ0
- この瞬間をずっと待っていた…ッ!
- 123 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:36:15 ID:HKvMjsVk0
- ドクオのこと、たまにでいいから、思い出してください
- 124 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:36:16 ID:/OgetcPg0
-
(´・ω・`)「決着の時だ、ブーン=トロッソ!」
( ^ω^)「決着の時だお、ショボン=ルージアル!」
- 125 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:36:57 ID:nfqTro5g0
- うおおお
- 126 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:37:12 ID:MqE.oFeA0
- おおおおおおお!
- 127 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:37:23 ID:uy3hXb/I0
- 叫んで良いのか息を飲めばいいのか興奮し過ぎてわからない
- 128 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:37:48 ID:vxntW1k20
- 完結してほしいのに完結してほしくない、これがジレンマってやつかい…?
- 129 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:37:51 ID:G7jA/POsO
- ハジマタ!
- 130 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:37:58 ID:e2gH8BrE0
- 吹っ切れると気持ち良いな
- 131 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:38:01 ID:/OgetcPg0
-
――――踏み込んだ。
二人、同時に。
長躯のショボンのほうが、踏み込み幅は大きい。
しかし、アルファベットの有効範囲では遥かに自分が上回っている。
ショボンの飛び込みを、受けた。
体を軽く捻って振るわれた、アルファベットZ。
それを、強く握り締めたYで受け止める。
甲高く鳴り響く、干戈の音。
ショボンの一撃は、重い。
これまでの人生で、一度も味わったことがないほどだ。
しかも、ショボンの表情を見る限りでは、小手調べの一撃だとしか思えなかった。
- 132 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:38:13 ID:IiwxOmcg0
- >>128
おまおれ
- 133 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:38:20 ID:2XkZ6HdE0
- 震えが止まらない
- 134 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:38:30 ID:MmW0bFLo0
- ホントにきてたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
- 135 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:38:50 ID:35jkzKccO
- かぁっっけぇぇぇぇ!!
文章だけで映像が脳内に浮かび上がるわ
これほどの胸熱は初めてだ
- 136 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:39:05 ID:MqE.oFeA0
- がんばれ…
- 137 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:39:23 ID:/OgetcPg0
- それでも、受け止めることができた。
危うくも、ではない。自分が思う形でZを止められたのだ。
アルファベットYを引く。
体ごと。
ショボンも同じように、後ろへ下がっていた。
( ^ω^)「…………」
(´・ω・`)「…………」
雌雄を、命運を。
全てを決する戦いが、確かに今、始まった。
これから何十合、何百合打ち合うのか。
分からない。しかし、構わない。
何千合でも、何万合でも、打ち合ってやる。
最後まで、戦い抜いてみせる。
勝利を、掴んでみせる。
アルファベットを武器にして。
- 138 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:39:34 ID:uy3hXb/I0
- やっぱ強いよかっこいいよショボン
どうなる…
- 139 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:39:33 ID:G7jA/POsO
- どきどき
- 140 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:39:38 ID:t126nmGwO
- 高校の時から読み始めて…今や大学4年だぜ!!!
ずっと待ってたわ
- 141 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:40:10 ID:MqE.oFeA0
- アルファベットを武器にして!
- 142 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:40:20 ID:V79OhNUE0
- 創作板でも全力で支援!
- 143 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:40:24 ID:5mh8yNic0
- 相変わらず痺れる魅せかたしやがる
- 144 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:40:47 ID:e2gH8BrE0
- 一個差ならそこまで不利なわけでもない…よな
- 145 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:40:47 ID:IiwxOmcg0
- >アルファベットを武器にして。
鳥肌たった
- 146 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:40:50 ID:uy3hXb/I0
- アルファベットを武器にして!
- 147 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:41:04 ID:/OgetcPg0
- ――フェイト城・北の山――
それほど標高は高くない山だが、馬を曳いて登るのは困難だった。
ただ、昔からあまり、馬に乗って移動するのは好きではない。
川 ゚ -゚)(もしかしたら……と思ったけど、期待はずれ……)
もしかしたら、一騎打ちの様子が覗けるかも知れない。
そう思って近隣の山に登ってみたが、無駄足だった。
双頭の森の木々が高いせいもあって、人影は確認できない。
川 ゚ -゚)「…………」
この程度のことは、事前に調査しようと思えばできたはずのことだった。
一騎打ちの場所は、前々から決められていたのだ。
森そのものは監視されていたが、周囲の山には何の制限もなかった。
それでも行動に移さなかったのは、何故だろうか。
分からなかった。
ただ、感謝すべきかもしれない。
事前に調査など実施していれば、この瞬間は訪れなかった。
この男との再会は、なかった。
( ’ t ’ )「何となく、会えるような気がしていた」
背に、アルファベットのないカルリナ。
やけに、新鮮な光景のように思えた。
- 148 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:41:11 ID:3WZhaEkI0
- ブーンがんばれ!
- 149 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:41:48 ID:e2gH8BrE0
- 立会人だっけか
- 150 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:41:50 ID:vxntW1k20
- カルリナァァァァァァ!!!!!
- 151 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:42:31 ID:N8xJEDwgO
- カルリナ懐かしい
- 152 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:43:01 ID:uy3hXb/I0
- ここでシーン変えるとかどんだけ焦らしたら気が済むんだよ!!
- 153 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:43:01 ID:/OgetcPg0
- 川 ゚ -゚)「私を探して、この山に登ってきたのですか?」
( ’ t ’ )「まぁ、半分はな」
残りの半分の理由は、同じだろう。
ただ、カルリナも徒労だということは登山中に気付いていたようだ。
( ’ t ’ )「上手く勘が働いてくれたようだ」
カルリナが悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
相変わらず、将としては不必要なほどに、顔立ちの整った男だ。
( ’ t ’ )「……一騎打ちはもう、始まっているな」
川 ゚ -゚)「分かりますか?」
( ’ t ’ )「感覚で、何となくな」
川 ゚ -゚)「優劣は」
( ’ t ’ )「それが分かるなら、山に登ったりはしないさ」
川 ゚ -゚)「……そうですね」
馬鹿な質問を、してしまった。
カルリナは構わずに、ただ森を眺めている。
川 ゚ -゚)「……不安、だったのかな」
- 154 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:43:04 ID:SiuFjxP.O
- なぜだろう、長椅子に1人座るショボンのイメージが勝手に阿部さんに変換された
支援
- 155 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:43:05 ID:G7jA/POsO
- 軍を抜けたのも昔だな
- 156 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:43:15 ID:goJaeAh.0
- http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_157.png
支援
- 157 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:43:38 ID:35jkzKccO
- タイトルを文に持ってくる作品は多いけどアルファはインパクトが大きすぎるな
もう駄目だ、1投下毎に叫びたくなる
自重してROMるけどずっと二人の戦いを見届けるぞ
- 158 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:43:40 ID:PrTDFJmA0
- クーの口調が新鮮
- 159 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:44:14 ID:uy3hXb/I0
- 俺も不安だった
- 160 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:44:22 ID:MqE.oFeA0
- ここに来て素のクーとか…
- 161 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:44:26 ID:3WZhaEkI0
- 1レスごとに涙が出そうになって困る
- 162 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:44:47 ID:/OgetcPg0
- いつもの私とは違う口調の言葉が、漏れた。
独り言に近かったが、カルリナの耳に届いていただろうか。
( ’ t ’ )「信じるしか、ないな」
カルリナの曖昧な言葉は、こちらへの返答だったのか。
分からなかったが、カルリナの視線は、変わらずに双頭の森へ向いていた。
――双頭の森――
間合いが、広い。
迂闊には、飛び込めない。
アルファベットY。
自分もかつては使っていたが、あまり印象には残っていなかった。
あのときは、とにかく早くZへ、としか考えていなかったためだ。
目の前にして、改めて思う。
この間合いは、脅威的だと。
(´・ω・`)(……攻め込んでこないな、ブーンは)
まだ、打ち合ったのは一合だけだ。
すかさず距離を取ったあと、ブーンが踏み込んでくるかと思ったが、それはなかった。
どうやら、守りに徹するつもりらしい。
- 163 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:45:31 ID:cVGXjapE0
- 熱いな
- 164 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:45:43 ID:e2gH8BrE0
- Yめちゃくちゃデカイもんな
- 165 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:46:01 ID:mSkBUsUE0
- Yのデカさ半端ないもんな
- 166 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:46:22 ID:KcL6P8yA0
- 我慢汁出てきた
- 167 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:46:30 ID:MqE.oFeA0
- 早々とZに進んだショボンと
Yを長く握ったブーンか…
- 168 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:46:34 ID:G7jA/POsO
- いつもの私…
- 169 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:46:39 ID:KdO53WbkO
- やっと追い付いた支援
- 170 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:46:57 ID:3WZhaEkI0
- 一騎打ち無敗同士だからなあ・・・
- 171 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:47:01 ID:vxntW1k20
- Yはリーチだけで反則的なものがあるもんなぁ…そんな俺はVが一番好きだ
- 172 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:47:08 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)(乗ってみるとするか……誘いに)
わざとらしく、大袈裟に右のZを振り上げた。
ブーンの体が強張ったのがここからでも分かる。
しかし、突き出したのは、左。
分かりやすい惑わしだった。
ブーンの視線も、しっかりと左に向いている。
だが――――
(´・ω・`)「見縊るなよ」
Yの刃先を、ブーンは微動だにさせなかった。
そこを、思い切り叩く。
Yを、弾いた。
(;^ω^)「ッ!!」
(´・ω・`)「その大きさだ。刃先までは、力が伝わりにくいだろう」
踏み出す。
ブーンの顔に浮かぶ、焦燥。
振り上げておいたZを、重力に任せ、振り下ろす。
狙いは、弾かれたYだ。
- 173 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:47:09 ID:aB3Kzf8A0
- E持って紙切れ切ってたブーンがYですよ支援
- 174 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:47:10 ID:U7xcmJtUO
- Yって4mぐらいだっけ?
そんなん使って戦えるとかどんな超人だよw
- 175 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:47:26 ID:HKvMjsVk0
- ホントの私…
- 176 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:48:01 ID:wS3qEBFM0
- ショボンさんつえぇ
- 177 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:48:13 ID:uy3hXb/I0
- しょぼおおおおん
- 178 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:48:55 ID:p3bpMpPQO
- 投下を楽しみに待っていました。今はただ支援するのみです。
- 179 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:49:01 ID:/OgetcPg0
- 地面に、叩きつけた。
Yの刃が乾いた土を抉る。
そして、左のZをブーンに向けた。
(´・ω・`)「ッ……」
胴体を貫くつもりで放った一撃だった。
しかし、ブーンは遠い。
それは無論、分かっていた。
だから左足を大きく踏み出し、半身になってZを突き出したのだ。
刃先はブーンの体に入り込める距離だった。
だが、ブーンは跳躍した。
先ほどは後退で回避された。
今度は、横に逃げられた。
ブーンはすかさずYを引き戻した。
また、守りは万全。
Zが届かない範囲にまで下がっている。
もう一度、攻め込んだ。
呼応するように、ブーンがYを突き出してくる。
好機か、と一瞬思った。
左のZでYを弾き、右のZで首を狙えば決着する。
単純な相手ならばその流れは現実となるはずだ。
- 180 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:49:15 ID:3WZhaEkI0
- ジョルジュとミルナの二人掛かりでもちょっと怪我させただけだったし
ショボンつよすぎ・・・
- 181 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:49:30 ID:mSkBUsUE0
- >>174
こんなの一発でも喰らったら即死だわ
http://boonsoldier.web.fc2.com/ga14499.jpg
- 182 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:50:24 ID:MqE.oFeA0
- 支援…!
- 183 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:50:26 ID:8haAhiJgO
- さすがラスボスだ
- 184 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:50:42 ID:SiuFjxP.O
- 見縊る(みくびる)…こんな漢字初めて見た
支援
- 185 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:50:46 ID:/OgetcPg0
- だが、それほど簡単にはいかない。
ブーンはYを、あくまで威嚇程度に突き出しただけだ。
こちらが弾こうとすれば、すかさずYを引くだろう。
咄嗟に切り替えて、Zの攻撃をYで受け止めさせた。
そのまま、押し込む。単純な力では、自分のほうが上だ。
だが、さすがに押し切ることはできない。
ブーンは逆に押し返そうとしてくる。
刃と刃の擦れあう音が響いていた。
埒が明かない。
そう判断して、自分のほうから退いた。
ブーンの追撃は、なかった。
定石に従うならば、ブーンは踏み込んでくるべきだ。
俊敏さではブーンに劣っている。追撃することは、不可能ではなかったはずだ。
しかし、あくまでブーンはYで身を守るだけだった。
完全なる、守勢。
(´・ω・`)(……この広さでは、隅に追い込むことはできないだろうな)
あくまで逃げに徹するというのなら、逃げられないところまで追い込めばいい。
そう考えたいが、決戦の地として選ばれた双頭の森の広場は、充分な広さを有している。
正確には分からないが、恐らく直径で四半里はあるだろう。
仮に追い込んだとしても、所詮は森の中。
ブーンが絶体絶命の危機に陥るわけではない。
- 186 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:50:57 ID:P6L0lHxQ0
- >>181
改めてでかいなwwww
- 187 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:51:03 ID:j4Cd4MWEO
- 鳥肌ヤバイ
ブーン頑張れ超頑張れ
- 188 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:51:57 ID:nfqTro5g0
- >>181
小さいとされてるVも、一般的にはかなりデカイよな
- 189 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:52:48 ID:MqE.oFeA0
- がんばれ!
- 190 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:53:07 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)(自分から攻めて好機を作り出すことは不可能……と判断したか?)
賢明だった。
立場が逆ならば、自分も同じ選択肢を選ぶ。
とにかく、回避を続ける。
隙を見出せれば、確実にそれを突く。
ブーンが選んだ戦法は、あまりに堅実で、あまりに合理的だった。
退屈、極まりなかった。
(´・ω・`)(……国の命運を決める一戦、か)
攻め込んでこないブーンを見据えながら、ふと思った。
"もしこれが、ただの一騎打ちであったとすれば"と。
ブーンは恐らく、自分の実力が通じるかどうかを試しに来るだろう。
そして、それこそがブーンの真価であるはずだ。
これまで、ブーンと戦で打ち合ったのは、一度きり。
フェイト城を奪われた、あの戦の緒戦。
およそ、まともな打ち合いではなかった。
しかし、あのときのほうが遥かに、痺れる打ち合いだった。
思わず身震いした。
総身に粟が立った。
あのときの一撃は、まさにブーンが全身全霊を込めたであろう一撃だった。
- 191 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:53:14 ID:rc2I7MHg0
- これの1話が始まった頃にVIPに来たんだよなぁ
何か感慨深いわ
- 192 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:53:46 ID:vxntW1k20
- E小さくて使いやすいお(^ω^)
- 193 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:53:46 ID:5mh8yNic0
- ショボン視点なのがブーンに何か奥の手がありそうでドキドキする
- 194 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:54:06 ID:ll7Kb6BE0
- 今日で終わりか・・・
- 195 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:54:33 ID:e2gH8BrE0
- Vといったらベルだな
- 196 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:54:40 ID:KcL6P8yA0
- モナーが好きだった支援
- 197 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:55:08 ID:/OgetcPg0
- 今、それを放てないのは、致し方がないことだ。
かつての一騎打ちはすれ違いざまだったが、今は違う。
十全な状態での反撃を、ブーンは覚悟しなければならないのだ。
(´・ω・`)「ふんッ!」
踏み込んで、左を払い、続いて右を払う。
ブーンはそれを受けずに、下がって回避した。
下位ランクのアルファベットYでは、Zの攻撃を受け続けると、いつか破壊されてしまうかも知れない。
ブーンはそう考えているのだろう。
差が一つ程度ならば数千合打ち合ったとしても問題ないはずだが、数万合に達すると分からなくなる。
つまりブーンは、長期戦を見据えているということだった。
ブーンがYを突き出してくる。
しかし、自分がアルファベットZを動かすよりも早くYは引っ込んだ。
攻撃が繋がり、今度はYを横に薙いでくる。
ただ、これも自分には到底届かない。
牽制でしかなかった。
(´・ω・`)(さすがに、攻めにくいな)
ブーンの狙いは、隙を突くこと。
そのためには、相手が攻め込んでくる必要がある。
一見、攻めにくくするための牽制は、矛盾していることのように思える。
だがブーンは、こちらが焦れて無理な攻めを打ってくることを狙っているのだろう。
そのときこそが、最大の好機になるからだ。
- 198 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:55:39 ID:vxntW1k20
- ジョルジュとどっくんが好きだった支援
- 199 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:55:52 ID:wS3qEBFM0
- ブーンが勝てる気がしない
- 200 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:56:58 ID:MqE.oFeA0
- ドクオがあれした時は、
暫く信じられなかったわ…
がんばれブーン
- 201 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:57:05 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)(駆け引きの上手さもあるか……)
確かに、強引に攻め込んだ隙をブーンは見逃さないだろう。
かつて、エヴァ城を巡る攻防の際、オオカミのミラルド=クァッテンを一撃で仕留めたことがある。
相手のアルファベットを躱してから、打ち合うことなく討ち取ったのだ。
あの頃から、勝機に対する嗅覚は優れていた。
だからこそ、絶対に気は抜けない。
愉悦に浸れるような一騎打ちでないことは事実だ。
しかし、享楽を求めているわけでもない。
ブーンが専守ならば、それもいいだろう。
軽く左から踏み込んで、無難な一撃を繰り出す。
ブーンはすかさず横に動くが、それを予測して、自分も追撃した。
左のZを払う。
ブーンには届かない。
更に一歩、踏み出す。
それでもまだ、届かない。
Yの大きさは、やはり脅威だ。
攻撃可能範囲で大きく水をあけられている。
ブーンの安全圏内は、自分にとって危険圏内だ。
Yを弾いて攻撃不可能にしてやれば、恐れるものは何もない。
しかし、それこそがブーンの最も警戒していることだ。
不用意にYを出してこないのは、そのためだろう。
(´・ω・`)(もしブーンのアルファベットがXのままだったら、もう一騎打ちは終わっていたな)
- 202 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:57:16 ID:U7xcmJtUO
- ミルナが一番好きだ
支援
- 203 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:57:24 ID:om1HXd6I0
- ブーン頑張れえええええ支援
- 204 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:57:33 ID:5mh8yNic0
- 何というゆったりとした激しさ
待つのが辛いくらい先が気になる
- 205 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:58:27 ID:G7jA/POsO
- 他と比べてもYは圧倒的大きさだな
- 206 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:58:37 ID:MqE.oFeA0
- ちょくちょく
過去の死闘が挟まれるのがまた
- 207 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:58:41 ID:KcL6P8yA0
- ショボン視点ってのがまた上手いな支援
- 208 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 10:58:49 ID:/OgetcPg0
- アルファベットYの強みに賭けたブーンの判断は、正しい。
後世の歴史家も、そう評することだろう。
だが、その歴史家たちは文の締め括りにこう書くはずだ。
"やはり、ブーン=トロッソの挑戦は無謀だった"と。
(´・ω・`)「ハッ!」
掛け声と共に、アルファベットを振るう。
ブーンは、僅かに反応が遅れていたように見えた。
Zはブーンに遥か及ばない位置で空を切る。
しかし、ブーンはこの寒さのなかで、汗を一滴、乾いた地面に落とした。
(´・ω・`)(……体力的には、まだ全く問題ないだろう)
(´・ω・`)(だが、精神的にはどうだ?)
ブーンは、常に全神経を研ぎ澄まさせている。
一瞬でも気を抜けば首が飛ぶ状況で、耐え続けている。
それを、果たして、いつまで保てるか。
やがて、精神的な重圧は体力面にまで及ぶだろう。
現状だけを見ても、明らかにブーンのほうが疲弊している。
ブーンには若さもあるが、このままならば、先に体が動かなくなるのはブーンのほうだ。
追い込んでしまえばいい。
そのためには、継続的に重圧を掛け続けることだ。
アルファベットを、振るい続けることだ。
- 209 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 10:59:53 ID:yrhmC50U0
- 頑張れぶーん(´・ω・`)
- 210 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:00:13 ID:MqE.oFeA0
- がんばれブーン!
- 211 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:00:26 ID:G7jA/POsO
- ブーンは今何を思っているのか
- 212 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:00:38 ID:5mh8yNic0
- ショボンがかっこよ過ぎて泣きたい
- 213 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:00:47 ID:aB3Kzf8A0
- がブーン!
- 214 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:01:04 ID:/OgetcPg0
- 無理な一撃を打つ必要はない。
ただ、ブーンに向けて突き出すだけでいいのだ。
それだけで、勝利への道を進むことができるのだから。
――双頭の森――
瞬きさえ、怖かった。
(;^ω^)「ッ……!」
ショボンの一撃は、遠い。
自分の首を脅かすことはない。
分かっているのだ。
分かっているはずなのに、自然と体は強張る。
アルファベットYという巨大な武器を手にしているが、身の軽さでは自分が優っているだろう。
ショボンが不意に踏み込んで来たとしても、後ろか横に逃げられる自信はある。
無駄に神経を磨り減らす必要はないのだ。
それでも、反射的に全身を固くしてしまう。
理屈で分かっていながらも、警戒してしまうのだ。
それだけの圧力が、ショボンの総身から滲み出ているからこそ。
あまりに、巨大。
あまりに、強大。
- 215 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:01:22 ID:IkUhVNEU0
- (´;ω;`)僕はブーンを応援するよ…!
- 216 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:01:35 ID:e2gH8BrE0
- ブーンはなにを思うのか
- 217 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:01:38 ID:G7jA/POsO
- はらはらする
- 218 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:01:42 ID:SiuFjxP.O
- 考えたら圧倒的なアルファベット差があったにも関わらず
ショボン相手に攻め続けられたフィレンクトさんって凄いな
支援
- 219 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:01:55 ID:wS3qEBFM0
- ブーン視点きた!
- 220 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:02:03 ID:mSkBUsUE0
- ブーン劣勢じゃないですか!やだー!
- 221 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:02:11 ID:2QAFlCeQ0
- 支援んんんんん
- 222 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:02:15 ID:/OgetcPg0
- 自分のアルファベットYを、小さく感じるほどに。
( ^ω^)「ハァッ!」
息を大きく吐きながら、Yを突き出した。
ショボンは余裕を持って見切っている。
受け止めることをしない。躱すことも、しない。
届く距離ではない。
だから、ショボンの無反応は、正しい反応なのだ。
問題は、自分の攻撃に圧力がないことだ。
それが、ショボンとの決定的な違いだ。
恐らくショボンは、刃が眼前に迫っても、届かないと分かっていれば動かないだろう。
ただの牽制なのか、本気で首を狙いにきているのか。
どちらであるのかを、瞬時に見切ることができるのだ。
つまり、ショボンは自分と違って、警戒すべき行動だけを警戒している。
精神的な負担は、明らかに自分よりも軽い。
ここに来る前に、体に溜まっていた疲労は抜いてきた。
調練は軽めに済まし、長時間かけてゆっくり西進してきたのだ。
事前の調整は、万全だったと胸を張って言える。
それでも既に、普段の調練を終えたあとのような疲労感に襲われていた。
まだ、まともな打ち合いは少ない。
勝利を掴むには僅かな隙を突くしかないと考え、戦う前から長期戦を見越していた。
まともに刃を交えては天下が遠のくと思ったからこそだ。
- 223 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:02:17 ID:5mh8yNic0
- 等身大のラスボスってやっぱりいいな
緊張感が凄い
- 224 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:02:57 ID:aB3Kzf8A0
- 始まったばかりなのにこの緊張感。
- 225 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:03:50 ID:3WZhaEkI0
- まず相手に攻めさせる的なショボンの悪い癖が出てないあたりショボンにも余裕はないんだろうな
- 226 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:03:55 ID:/OgetcPg0
- 自分のほうがショボンより若い。
体力にも、多少なり自信はある。
根気強く、粘り強く戦うという選択肢は、悪くないものだったはずだ。
しかし、始まってまだ一刻も経っていないうちから、これほど疲弊するとは思わなかった。
(´・ω・`)「…………」
ショボンは、動かない。
アルファベットZにも、殺気は篭っていない。
それでも、身震いさせられるほどの重圧だ。
首筋を、常に刃の腹で叩かれているような感覚がある。
"いつでもお前を討てる"と。
そう、言われているような気さえする。
風は凪いでいる。
森に、音はない。
ショボンが、僅かに左足を動かした。
小石が地面と擦れる音が聞こえた。
それだけで、アルファベットYを握る力は強まる。
まだ、ショボンはZを微動だにさせていないのに。
完全に、ショボンに主導権を握られてしまっていた。
- 227 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:03:57 ID:MqE.oFeA0
- さすがに国がかかってちゃな…
- 228 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:04:58 ID:G7jA/POsO
- ブーンらしい戦いをするんだ!
- 229 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:05:14 ID:wS3qEBFM0
- ブーン本気出せよ
- 230 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:05:23 ID:N8xJEDwgO
- 無策なのか
このままでは…
- 231 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:05:52 ID:nfqTro5g0
- >>223
そうは言っても2m超えだけどな
- 232 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:05:52 ID:vxntW1k20
- 支援!!
- 233 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:05:58 ID:/OgetcPg0
- (;^ω^)「…………」
疲労を隠したい。
だが、どうやってもショボンには看破されてしまうだろう。
焦ったところで状況は好転しない。
自分にできることは、変わらない。
ショボンの隙を突く絶好機を窺うことだけだ。
だが、ショボンは全く動かずして自分を追い詰めている。
隙など、生まれようはずもないのだ。
このままでは、勝てない。
隙を生じさせるために、自分から動かなくては。
( ^ω^)「はっ!」
踏み出す、右足。
目一杯伸ばした、両腕。
ショボンに、アルファベットが、届く。
そしてショボンは、Yを受けた。
両手のZを使い、受け止め、鍔迫り合いに移ろうとした。
一瞬だけ、その素振りを見せた。
直後、自分の全身を駆け巡ったのは、悪寒。
気付いたときにはアルファベットを引いて、体ごと後ろへ逃がしていた。
(;^ω^)(……誘いに、乗ってしまったお……)
- 234 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:06:22 ID:5mh8yNic0
- アルファベットの性能以上にショボンとブーンの差がデカイな
ショボンも勝利を確信してるだけで油断してないしブーン勝てんのかこれ
- 235 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:06:40 ID:wS3qEBFM0
- やっぱりショボンの方が強いよな
- 236 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:06:58 ID:5HFq14.2C
- ブーン厳しいな…
- 237 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:07:29 ID:/OgetcPg0
- 自分が数瞬前まで居た場所を鋭く裂いた、アルファベットZ。
あの場所に居ながらにして受け止めることは、躱すことは、不可能だっただろう。
冷静に考えられていなかった。
ショボンが全く攻めてこなくなったのは、こちらの攻めを誘き出すためだ。
そうやって、専守を解かせるためだ。
冷静に考えれば、分かるはずのこと。
しかし、その冷静さを奪ったのは他ならぬショボンだ。
やはり、ショボンがこの場を支配しているのだ。
守り続けても追い込まれる。
攻めに転じても窮地に陥る。
打つ手が、なかった。
現状で選べるのは無難な選択肢だ。
当初の予定どおり、相手の隙を狙っていく作戦。
勝機を見出せる可能性も、こちらのほうがあるだろう。
しかし、本当に勝利を得られるのか。
可能性は、極僅かではないのか。
(; ω )「…………」
最初から、分かっていたはずだ。
勝ち目の薄い戦いだと。
そして、自分以上に兵がそう感じていた。
無謀な挑戦なのではないかと不安視していた。
- 238 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:08:11 ID:MqE.oFeA0
- ブーン! ブーン! ブーン!
- 239 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:08:14 ID:QsKps64wO
- リ アルタイムktkrしえん
最初から読んでくる
- 240 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:08:31 ID:IiwxOmcg0
- おいしっかりしろ
- 241 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:08:51 ID:5mh8yNic0
- 弱気になるなブーン!
- 242 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:08:53 ID:JjwgmLQQ0
- + +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
- 243 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:08:58 ID:/OgetcPg0
- 必ず勝利を得てくると誓った。
この策が最善だと言い聞かせた。
今は、あまりに滑稽なことだったように思える。
ショボンが、攻めに来る素振りを見せた。
後ろへと自分の体が逃げかける。
アルファベットが動いていないことに気付いて踏みとどまった。
しかし、気付いたのはそれだけではない。
ショボンのアルファベットが襲ってこない。
その事実に対して、安堵してしまっている自分がいることにも気付かされた。
相手の、隙を狙う作戦だったはずだ。
ならば先ほどのショボンの動きも、好機と見なければならなかった。
それなのに、それなのに。
客観的に見て、分かる。
自分の気持ちが、挫かれつつあることは。
立て直さなければ。
自分の敗北は、国の敗北だ。
負けるわけには、いかないのだ。
その言葉も、今はただただ、空回りしていた。
- 244 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:09:37 ID:e2gH8BrE0
- ブーンおい!カッコ悪いぞ!!
- 245 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:09:49 ID:3WZhaEkI0
- ああああ・・・・
- 246 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:09:50 ID:wS3qEBFM0
- ブーン!
- 247 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:10:03 ID:yrhmC50U0
- 時よ止まれ、お前はカッコイイ
- 248 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:10:12 ID:5mh8yNic0
- ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!
- 249 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:10:35 ID:G7jA/POsO
- ブーン!
- 250 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:10:44 ID:om1HXd6I0
- ブーン…
- 251 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:10:45 ID:/OgetcPg0
- ――双頭の森・南――
手綱を強く引くと、軽い嘶きと共に馬が止まった。
本当は、もっと近づこうと思っていたが、何故か自然と手綱を引いてしまっていたのだ。
これ以上、近づいてはならないと、自分の心が告げていたのだ。
<ヽ`∀´>「…………」
そもそも、決戦の地まで来る予定はなかった。
皆と同じように、ヴィップ城でブーンの帰りを待つつもりだった。
しかし、ブーンが出発した直後、モララーが自分に会いに来た。
そして、西に行かせてほしいと申し出てきた。
"一騎打ちに勝利したブーンを、真っ先に迎えてやりたい"。
そう言ったモララーの表情からは、切実な思いが感じ取れた。
だが、自分は許可しなかった。
モララーはまだ満足に動き回れる体ではない。
隻腕となった身では馬での長駆も難しいため、現実的ではなく、諦めてもらうしかなかった。
しかし、それ以上に。
モララーがいなければ、軍事的に重要な判断を迫られた際、それを下せる者がいなくなる。
すぐさま、自分はそう考えていた。
本来ならば、最終判断を下すのは自分の役目であるはずなのにも関わらずだ。
つまり、その時点でもう既に、自分は決戦の地へと気持ちが向いてしまっていた。
モララーではなく、自分が行きたいと思ってしまっていたのだ。
- 252 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:10:54 ID:vxntW1k20
- 弱気な部分がここにきて出ちゃうのか…根本がそう簡単には変わらないってことなのか
- 253 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:11:03 ID:4XMnP1Ck0
- 支援
- 254 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:11:37 ID:8haAhiJgO
- 頑張れ頑張れ
- 255 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:11:59 ID:5mh8yNic0
- 焦れ焦れ
- 256 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:12:23 ID:bST72q1o0
- 四円
- 257 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:12:23 ID:U7xcmJtUO
- 相変わらずヴィップの将校は仲良いな
- 258 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:12:24 ID:wS3qEBFM0
- もしかしてみんな集まってくるのか
- 259 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:12:25 ID:/OgetcPg0
- だから、尚更モララーには残ってもらわなければならなかった。
最善を尽くしてきたが、万難を排除できたわけではなく、まだ何が起きるか分からないという状態だからだ。
僅かな供だけを連れて疾駆してきた。
そして今、森を目にしているが、自分にできることは何もない。
ただ、勝利を信じるしかない。
何故、ここまで来てしまったのか。
不安だったのかと問われれば、首を捻ることになるだろう。
しかし、恐らくは、信じているからこそだ。
必ず、ブーンは勝利を得てくれると。
いつも見せてくれる、あの屈託のない笑顔で、戦勝を報告してくれると。
心から、信じている。
だからこそ、ここで待ちたくなったのだ。
心の底では、最初からここに来たい思いがあった。
ただ、皆が我慢しているからこそ、自分も口には出すまいと考えていた。
<ヽ`∀´>(モララーは、城で待つって言ってたのに、やっぱり我慢できねーって言ってきたニダね)
<ヽ`∀´>(……あっさり翻意して『行かせてほしい』って言っちゃうところが、モララーらしいと言えばモララーらしいニダ)
だが、おかげで気が楽になった。
ヴィップ城にいるよりも、ここのほうがまだ落ち着く。
無論、他の皆も同じ気持ちだったが、他は全員残してきた。
万一のことを考えると、やはりヴィップ城は固めておくべきだと考えたからだ。
- 260 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:13:14 ID:IkUhVNEU0
- 新着レスがお前らだったときのガッカリ感は異常
- 261 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:13:34 ID:MqE.oFeA0
- 支援!
- 262 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:14:07 ID:/OgetcPg0
- その代わりに、皆の分まで、ブーンを祝福すると誓ってきた。
<ヽ`∀´>「……みんな、信じて待ってるニダよ、ブーン大将」
<ヽ`∀´>「だから……いつもどおりの笑顔で帰ってきてニダ」
声が、届くはずはない。
それでも、届けと願いながら口にした。
いつしか陽は落ちかけ、空は鮮やかな黒に染まりつつあった。
――双頭の森――
一騎打ちが始まる前から、森にはランタンの灯りがあった。
既に陽は落ちたが、変わらずに明るいまま戦うことができている。
ランタンはこちらでも用意していたが、自分が到着する前にショボンが準備していたようだ。
つまり、ショボンも長期戦は考えていた、ということになる。
自分としては、最初からそのつもりだった。
覚悟は、できていた。
しかし、実際に戦いが長引くにつれ、自分を侵食しはじめたのは疲労感と恐怖感だった。
(;^ω^)「…………」
この寒さのなかでも、両手からは汗が滲み出ている。
荒ぶる呼吸も隠したいが、既に肩が軽く上下してしまっていた。
ショボンが涼しい顔をしているのとは、あまりに対照的だ。
そのショボンが、動いた。
- 263 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:14:12 ID:KcL6P8yA0
- 支援
- 264 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:14:16 ID:aB3Kzf8A0
- >>260
お互い様だなw
気持ちはよく分かる
- 265 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:14:51 ID:wS3qEBFM0
- 支援
- 266 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:15:27 ID:5mh8yNic0
- 大将!
- 267 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:15:31 ID:MqE.oFeA0
- その時ショボンが動いた!
- 268 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:15:40 ID:/OgetcPg0
- 左足の踏み込みよりも先に、右のZが振り上げられる。
自分の視線は、思わずそちらへと向いた。
死角となる位置から、左のZが地を這うように迫っている。
それに気付いたときには、ショボンの踏み込みも十全だった。
後退すべきだ。
分かっていたが、気付いた時点では、既に最善の選択肢ではなくなっていた。
アルファベットを両手で強く握り、二の腕を膨らませる。
ショボンのZを、その場で受け止めた。
衝撃で、両手に僅かな痺れが走る。
しかしまだ、一撃。
左を受けたが、右が残っているのだ。
Yを強引に突き出せば、ショボン自身を狙える。
だが、ショボンの右と、果たしてどちらが速いか。
分からない。賭けは、打てない。
ショボンの右は、引いて躱した。
あと一瞬でも迷っていたら、自分の胴は斜めに裂かれていただろう。
攻め込んだ末の危険ならば、まだいい。
今の自分は、回避することさえ充分ではないのだ。
ショボンの表情に視線を向ける。
相変わらず、無が貼り付いている。
失望感を顕わにしているようにも、見える。
- 269 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:15:46 ID:P6L0lHxQ0
- >>260
その分喜びも一入だろ?
- 270 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:15:48 ID:yJDtnBXk0
- 短期決戦も出来ず長期戦も不利とか厳しいな
- 271 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:16:48 ID:gloPSijU0
- 支援
- 272 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:17:20 ID:G7jA/POsO
- ブーン頑張れ
- 273 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:17:28 ID:/OgetcPg0
- 天下の帰趨を決する戦い。
ショボンの気概も、並ではなかっただろう。
だからこその、失望だろうか。
"自分から決戦を提案しておいて、こんなものか"と。
そう思われているのだろうか。
自分にとってはどうでもいいはずのことが、思考を支配する。
活路を見出すために使わなければならない時間を、空費してしまっている。
勝利を、諦めたわけではない。
諦めていいはずがない。
だが、自分の心構えは、進むべき道を逆行しようとしている。
それでも、戦わなければ。
もはや、ただの義務感であっても構わない。
最後まで戦い抜かなければ。
まずは、確実に守りを固めて、隙を――――
(;゚ω゚)「ッ!!」
――――手のひらに、熱を、感じた。
瞬間、死を覚悟した。
- 274 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:17:40 ID:5mh8yNic0
- 絶望的過ぎる
勝てよブーン
- 275 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:17:42 ID:8haAhiJgO
- ショボンこええ
- 276 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:17:55 ID:e2gH8BrE0
- うわぁぁああ
- 277 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:18:01 ID:G7jA/POsO
- しぬなブーン!
- 278 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:18:25 ID:MqE.oFeA0
- 熱だと…
まさか
- 279 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:18:27 ID:gloPSijU0
- うわあああああああ
- 280 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:18:43 ID:5mh8yNic0
- あああ…
- 281 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:19:02 ID:vxntW1k20
- おいまさかやめろ
- 282 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:19:12 ID:nfqTro5g0
- 熱だと?
- 283 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:19:16 ID:G7jA/POsO
- ランク?
- 284 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:19:19 ID:om1HXd6I0
- まさか
- 285 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:19:46 ID:wwadrX96O
- おいおいおい
- 286 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:19:57 ID:/OgetcPg0
- (;゚ω゚)「…………」
アルファベットYの、発熱。
決戦間際で届いたはずの高みから、拒否された。
気持ちの部分で、Yに達していないと、アルファベットに判断されてしまった。
そう、思った。
しかし、違った。
アルファベットに拒否されたわけではない。
かつて、入軍試験で感じたアルファベットの熱とは、明らかに違う。
さっきの熱は、人の熱だ。
出立前に、将校全員から貰った熱だ。
皆が、信じてくれた。
信じて、自分に全てを託すべく、手を交わしてきた。
その熱が、自分のなかに残っていたのだ。
( ω )「…………」
専守で活路を見出そうとした。
それが、完全に間違っていたとは思わない。
ただ、そのまま戦って勝てるとも思えなかった。
アルファベットYを構える。
そして、すぐさま突き出した。
- 287 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:02 ID:JjwgmLQQ0
- バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
\/___/ ̄
- 288 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:07 ID:nfqTro5g0
- 専守に入るような奴はYにふさわしくないと?
- 289 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:20 ID:3WZhaEkI0
- 弱気がランクダウンを引き起こした・・・?
- 290 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:20 ID:YCcZXibEC
- うわあああああああブーーーーン!!!!
- 291 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:27 ID:MqE.oFeA0
- うおおおおおおおおおおおおおおおお
- 292 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:38 ID:G7jA/POsO
- 良かったあああ!
- 293 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:44 ID:8haAhiJgO
- うおおおお頑張れ頑張れ!!
- 294 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:53 ID:e2gH8BrE0
- うおうおおおおおおうおお
- 295 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:20:56 ID:0WJA7BDs0
- 行け!
- 296 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:21:14 ID:5mh8yNic0
- うおおおおおおおおおおおおお!!!!右手えええええええ!!!
- 297 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:21:32 ID:KNqeL0D.0
- 展開熱い
- 298 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:22:46 ID:8haAhiJgO
- まじで目が離せん
ジャンプ買うはずだったけど今日は読む気がしねえくらいだ
- 299 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:22:49 ID:/OgetcPg0
- ショボンの不意を突いたわけではない。
しかしショボンは、受け止めずに躱した。
回避して反撃、ではない。単純に、反応が遅れていたのだ。
自分でも分かった。
先ほどまでより明らかに、鋭い一撃となっていることが。
守備のなかで隙を見出す。
そのためだけの牽制で、ショボンが隙など見せるはずがなかった。
攻めるしかない。
攻めて、攻め続けて、ショボンを討ち取るしかない。
それに、気付かせてくれた。
皆が、教えてくれたのだ。
奮起させてくれたのだ。
自分ひとりでは、とても戦えない。
今までずっと、そうだった。この決戦でも変わることはない。
皆の支えがあったからこそ、今の自分があるのだ。
もう、迷う必要などなかった。
(´・ω・`)「……いい顔になったな」
ショボンが無表情を崩すことはない。
ただ、その声は、森を包んだ暗さとは対極の位置にいるように思えた。
言葉は返さない。
きっと、自分の表情を見て、ショボンは忖度するだろう。
今一度、アルファベットを構え直した。
- 300 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:22:56 ID:3WZhaEkI0
- ファットマンもドラルの時も攻めたから勝てたんだ!
思い出せブーン!
- 301 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:23:19 ID:wS3qEBFM0
- ここからが本番だ
- 302 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:23:38 ID:MqE.oFeA0
- 本番ktkr
- 303 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:24:10 ID:aB3Kzf8A0
- ブーンの手のひらも熱いが展開も熱い。
- 304 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:24:51 ID:5mh8yNic0
- 畜生ショボンがいちいちかっこ良い
- 305 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:25:42 ID:so4vOPbE0
- すでに泣けてきたしえん
- 306 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:25:46 ID:nfqTro5g0
- プギャーとギルバードの時の勇敢さで...!
- 307 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:25:45 ID:p3bpMpPQO
- ブーーーーン!ガンバレーーーー!
- 308 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:25:56 ID:/OgetcPg0
- ――双頭の森――
地面に置かれている灯りもあれば、木に提げられている灯りもある。
数は充分、用意してあった。
自分が置いたが、馬に括り付けられた荷を見るに、ブーンも準備はしていたようだ。
暗闇の中、戦場だけが煌々と照らし出されている。
(#^ω^)「おぉッ!!」
長尺のYを豪快に振り回してきた。
範囲外の距離だが、風圧で僅かに反撃が遅れる。
その間に、ブーンは距離を詰めてきた。
突き出される。
冷静にZで跳ね上げようとしたが、片方では無理だ。
両のZで、挟み込むようにして防ぐ。
そのままYを押し上げようとするも、動かない。
ブーンは、このまま自分を討とうとしている。
機を見て、力を抜いた。
同時にYの矛先から自分の体をずらす。
そして、ブーンに迫った。
Yの刃は、自分の側面。
ブーンはすぐさまアルファベットを戻そうとしているが、自分のほうが僅かに速い。
左のZを、薙いだ。
ブーンの首を狙って。
- 309 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:26:15 ID:G7jA/POsO
- ガンガレ!
- 310 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:26:55 ID:MqE.oFeA0
- V・I・P!
V・I・P!
- 311 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:27:10 ID:5mh8yNic0
- 戦局が一気に動く
- 312 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:28:51 ID:/OgetcPg0
- 恐らく、後方に逃れようとするだろう。
そう思って繰り出した一撃。
しかしブーンは、身を屈めて回避してきた。
一瞬、勝ったと思った。
左を使ったが、まだ右が残っている。
体勢不充分なブーンを、存分に狙える状態で。
だがブーンは、側方に向かって地面を転がることで右のZから逃れた。
そこまでは、まだ良かった。
(´・ω・`)「ッ!」
先ほどまでのブーンと違ったのは、逃れると同時に攻め込んできたことだ。
地面を転がりながら、長尺のYを振り回してきたことだ。
完全に、不意を突かれた。
(´・ω・`)「くっ!」
体を大きく仰け反らした。
自分の残像を、切り裂くY。
後ろへと倒れこみそうになったところを、後方への宙返りで堪えた。
そして着地と同時に、ブーン目掛けて駆け出す。
既にブーンは起き上がり、Yを大きく後ろに引いていた。
またも、豪快に振り回してくる。
それを、ブーンと同じように屈んで回避した。
懐に、飛び込むべく。
- 313 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:29:01 ID:gloPSijU0
- いやあああ
- 314 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:29:05 ID:Pb3Bfjww0
- こんなに更新を連打したのは初めてだよ
- 315 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:29:31 ID:wS3qEBFM0
- 視点変わりまくりで熱すぎる
- 316 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:29:48 ID:MqE.oFeA0
- 攻めのブーンに転じたな!
- 317 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:29:51 ID:e2gH8BrE0
- 転がりながらY振るなんてスゲー
- 318 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:30:11 ID:fhxnoOsM0
- はよ続きを
- 319 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:30:39 ID:yJDtnBXk0
- 転がりながらアレ振れるのかww
- 320 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:30:47 ID:/OgetcPg0
- ブーンは戻ってきたYから右手を離し、柄の腹を掴むことで、Yの刃を引き寄せた。
あれならYでも接近戦ができる。
望むところだ。
(´・ω・`)「ハァァァァァッ!!」
(#^ω^)「オオオォォォォッ!!」
二つのZで間断なく攻め込む。
ブーンは巧みに防ぎながらも、僅かな隙を逃さずに反撃を打ってくる。
釘を打っているときのように、音が連続して響いていた。
この打ち合いだけで、既に二十合を軽く超えている。
そしてまだ、続く。
右のZを最小限の動きで振るい、次いで左のZを大きく振るう。
だが、変則的な動きにもブーンは確実に対処してきていた。
右を軽く弾いてから左をしっかりと受け止めることで、こちらの攻撃を通さない。
全力での打ち込みだが、ブーンのYは押し切れなかった。
反撃の隙はさほど与えていないものの、既に三度はYが自分に迫った。
いずれも力はなく、容易く防げたが、もし通ってしまえば例え力がなかろうとも体を貫かれる。
正確な数は分からないものの、この短い間だけで、打ち合いは五十合を超えていた。
一騎打ちの開始当初とは、明らかに違う。
ブーンの一撃の鋭さと重さが、はっきりと増している。
- 321 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:30:56 ID:U7xcmJtUO
- 熱い応酬ktkr
支援
- 322 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:31:06 ID:uy3hXb/I0
- ブーンが攻勢に出て違う緊張感になったな
熱いぞ
- 323 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:31:23 ID:8haAhiJgO
- すげえなおい
- 324 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:31:32 ID:ll7Kb6BE0
- クソ・・・昼飯食いに行けねえ
- 325 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:32:18 ID:/OgetcPg0
- 行動の選択は先ほどまでと変わっていない。
ただ、一撃の厚みだけで、戦況が変わった。
簡単に見切れていた薙ぎも、弾けていた突きも、決して容易ではなくなった。
(´・ω・`)(何があったのかは知らんが……)
心情の変化があったのだろう。
ただ、その切っ掛けが何だったのかは分からない。
しかし、手応えは自分を充足させるものがあった。
(´・ω・`)(……本来、そうあってはならないのかもしれない)
切れのある動きを見せるようになったブーンは、簡単に倒せる相手ではない。
先ほどまでは、勝利の道筋さえ見えたと思っていたが、いつの間にかかき消されている。
一騎打ちとしては、多少難しくなったと言っていい状況だ。
だが、高揚していた。
本来、そうあってはならないのかもしれないが、滾るものがあった。
およそ完調には程遠い相手。
そう思っていた。好都合だ、とさえ考えた。
だが、心のどこかで蟠っていたのも事実だ。
そして、その蟠りを抱えたことで、自分は自分なのだと感じることもできていた。
(´・ω・`)(……悪くはない)
(´・ω・`)(完全な状態のお前に勝つことで、俺は胸を張って帰ることができる)
- 326 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:32:49 ID:yrhmC50U0
- >>324
俺なんてこれから面談だぞ…行きたくないのに強制だっての…
- 327 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:33:10 ID:wS3qEBFM0
- しえしえしえ
- 328 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:33:41 ID:8haAhiJgO
- いけいけ支援
- 329 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:33:45 ID:3WZhaEkI0
- ショボンはやっぱり軍人じゃなく武人だな
くそう・・・かっこいいじゃないか
- 330 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:33:55 ID:aB3Kzf8A0
- >>326
攻めの気持ちでいけよ!
- 331 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:34:02 ID:4XMnP1Ck0
- 支援
- 332 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:34:23 ID:/OgetcPg0
- いかなる形であっても、勝利は勝利だ。
美しくとも、泥臭くとも、ブーンの胴と頭を斬り離せればそれでいい。
しかし、相手が全てを出し切った末に、破ることができたならば。
自分は、武人としても軍人としても頂点に立ったことになる。
そして、頂点からの景色こそが、天下なのだ。
ラウンジの天下を得る、ということなのだ。
(´・ω・`)(ここからが本番……そう思ったほうがいいな)
暗闇の中で炯々とした眼光を放つブーン。
百を超えた打ち合いのなかでも、決して怯むことはない。
高い集中力を維持して、常に隙を狙ってきている。
今のところまだ、身を脅かされるところまでは来ていない。
自分が押している、と主観的にも客観的にも判断できる状況だ。
ただ、盛り返されたことで多少苦しくはなっている。
今度は、自分が押し返さなければならない。
(´・ω・`)(……この打ち合いでは、首は取れんな)
疲弊させる効果はあるが、同じ人間である以上、動きが鈍ってくるのはブーンだけではない。
何刻でも戦い続けてやる、とは思っているが、気概だけでは戦えないのだ。
距離を取った。
(´・ω・`)「…………」
( ^ω^)「…………」
- 333 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:35:18 ID:MqE.oFeA0
- 支援…
- 334 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:35:19 ID:uy3hXb/I0
- 狡猾でいながらこの武人の風格
これだからショボンは
- 335 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:35:52 ID:wSi4FvXU0
- 熱すぎる・・・
- 336 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:36:35 ID:/OgetcPg0
- お互い、頬には薄っすらと汗が浮かんでいる。
夜闇の静寂のなかでは、呼吸の音も隠すことはできない。
灯りは充分とはいえ、陽が落ちる前に比べれば、多少なり視界は悪くなっていた。
一騎打ちに影響を及ぼすとは思えないが、それはあくまで現状の話であり、長引けばどうなるか分からない。
疲労で判断力が鈍れば、僅かな視界の悪ささえ命取りになる可能性もあるだろう。
(´・ω・`)(……力か)
思考力や判断力という、目に見えない力。
どちらが優れているのか劣っているのかも分からない。
アルファベットは、そういう部分も見ているのだろうか。
人が武器を選ぶのではなく、武器が人を選ぶ。
だから、この世界では実力が目に見えて分かりやすい。
掲げている武器を確認するだけでいいのだ。
しかし果たして、目に見えない力までもが反映されているのか。
この戦いでそれが分かる、とは思わない。
絡み合う要素は、あまりにも複雑だ。
ただ、答えの手がかり程度は得られるかも知れない。
再び距離を詰めて、打ち込んだ。
ブーンは一度受けたあと、詰めさせまいと下がる。
最大の危機は、遠距離から瞬時に懐へ飛び込まれたとき、と分かっているのだろう。
最初は、懐に飛び込もうとしても回避されていたが、次第にそうもいかなくなってくるはずだ。
ただ、それはブーンに限った話でもない。
- 337 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:36:41 ID:SiuFjxP.O
- 身長2m近いのに後方宙返りできるショボンさんの身体能力もまた凄まじい
支援
- 338 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:38:01 ID:bjgID/1c0
- え!?進行形!?
やったぁあああああああああああああ!!
支援!!!!
- 339 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:38:05 ID:5mh8yNic0
- ついにショボンにも汗が
- 340 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:38:28 ID:/OgetcPg0
- 気概だけでは戦えないが、気概が欠ければ敗北は必至だ。
失っていいものは何ひとつとして無い。
(´・ω・`)「ぬんッ!」
体を開いて、左を突き出す。
ブーンも同じように半身になってZを躱し、流れのままYを振り回してきた。
右のZで、受け止める。
左のZで追撃を見舞うが、頭を沈めたブーンに空を斬らされる。
その刃を追うようにブーンが体ごと動かしてきた。
Yの柄が、自分に迫る。
(´・ω・`)「悪くはないがな」
長尺の柄で、自分を押し倒そうとしてきた。
発想としては、悪いものではない。
ただ、自分としても身を引くだけで容易く回避できる攻め方だ。
右のZで拘束していたYが自由になる。
すかさず、ブーンは振り下ろしてきた。
高みからではない。脚を狙った一撃だ。
左のZを支えにして、脚を浮かせた。
ブーンのYは地面を抉る。
そして浮かせた脚をそのまま、蹴り出す。
(;^ω^)「ッ!!」
- 341 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:38:36 ID:2lMta/dgO
- 支援
- 342 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:39:35 ID:p/rMaPiA0
- もう五年になるのか
長いようで短いようでなあ
- 343 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:39:43 ID:MqE.oFeA0
- うあああああ
緊張で肩凝ってきたあああ
- 344 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:40:12 ID:/OgetcPg0
- アルファベット以外の攻撃に不意を突かれたブーンは、後ろへ倒れこむようにして蹴りを躱した。
できればそこを追撃したかったが、自分の体勢もすぐには整わない。
ブーンが起き上がるのも早かった。
不意を突きはしたが、ブーンは怯んでいない。
やはり、一騎打ちを始めた当初や、その後しばらくに比べると、精神的に何かが変わったらしい。
しかし、そもそも――――
(´・ω・`)「……随分と、強くなったものだ」
自然と、口から零れた。
だからこそ、だろう。
ブーンも表情の変化を、隠そうともしなかった。
(´・ω・`)「この状況でも決して臆することがないのは、場数を踏んできたからか」
( ^ω^)「……それもあるお」
下地は、そこにある。
だが最も大きな要素は、やはり背負うべきものを背負っているからだろう。
そして、背負えるようになった理由は、ブーンの背中が広くなったからだ。
逞しくなったからだ。
(´・ω・`)「戦に不慣れで、事あるごとに狼狽していた頃が懐かしいな」
( ^ω^)「…………」
- 345 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:40:13 ID:wS3qEBFM0
- ぬぅん
- 346 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:40:32 ID:sWUL01/A0
- ショボンかっけー
- 347 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:41:23 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)「ジョルジュに伴われてラウンジと戦うことになったときは、随分と反発していた」
( ^ω^)「……苦手だったし、嫌いだったんだお。あのときは、ジョルジュさんのことが」
(´・ω・`)「親の仇だったんだろう、ジョルジュは」
( ^ω^)「だけど、それは仕方がないことだお。当時、ジョルジュさんはオオカミの将で」
(´・ω・`)「恨んでも仕方がない、か。まぁ、そうだろうな」
ブーンが、そう思えるようになったこと自体、成長したということなのだ。
昔は、とにかく感情だけで動いていた。
(´・ω・`)「エヴァ城攻防戦も、モナーの配下でラウンジと戦ったときも……危なっかしいとさえ思ったものだが」
(´・ω・`)「しかし、いつの間にか成長していた。不思議なものだ」
( ^ω^)「……その不思議の理由は、あんたが一番よく分かってるはずだお」
( ^ω^)「ただ、分からないふりをしてるだけだお」
和やかな気持ちのまま、口元を緩めた。
まったくもって、ブーンの言うとおりだ。
( ^ω^)「色んなことがあったお。楽しいことも、辛いことも」
( ^ω^)「その積み重ねがあってこその、今のブーンだお」
( ^ω^)「……そして、その経験のなかに、いつもアンタがいたんだお」
- 348 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:41:37 ID:vD/YE/V2O
- 静から動への流れがジョルジュとアルタイム思い出すな……
- 349 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:42:32 ID:KmYks58s0
- 懐かしい……
- 350 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:42:37 ID:/OgetcPg0
- 鼻から呼吸が漏れた。
あくまで一時的に、ではあるが、体からも少し力が抜けている。
心地よい脱力感だ。
( ^ω^)「だけどきっと、ブーンだけじゃないお」
(´・ω・`)「……モララーやギコ、ドクオたちも、か?」
( ^ω^)「それもそうだお。でも、もっと違うところで」
( ^ω^)「……きっと、アンタ自身も、だお」
ブーンの言葉は、大事な一語が抜けている。
きっと、この会話を傍から聞いていても、他の者には理解できないだろう。
しかし、それでいい。
二人だからこそ、分かり合える言葉。
(´・ω・`)「……そうかもしれんな」
自分が、ここにいられる理由。
いくつもの要素から成り立っているのだろう。
複雑に、絡み合っているのだろう。
(´・ω・`)「さぁ、体力は回復できたか?」
( ^ω^)「…………」
ブーンが素早く身構えた。
先ほどまでよりは、いくらか体が軽いのかもしれない。
- 351 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:42:39 ID:IiwxOmcg0
- 父親みたいだな
- 352 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:42:48 ID:8haAhiJgO
- ブーン・・・!
- 353 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:42:53 ID:5mh8yNic0
- この会話はヤバイほんとヤバイ
- 354 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:42:53 ID:wSi4FvXU0
- やべぇ画面が霞む・・・先は長いのに
- 355 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:43:22 ID:3WZhaEkI0
- やばい泣きそうだ
やっぱり・・・
今の全てがあるのはショボンのおかげだものな
情は捨てきれないか
- 356 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:43:54 ID:gloPSijU0
- 目から汁が出そう
- 357 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:43:54 ID:5mh8yNic0
- だからこそ、ブーンに勝って欲しい
- 358 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:44:02 ID:MqE.oFeA0
- 壁を超える時が来たか
- 359 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:44:15 ID:yJDtnBXk0
- 全てはこの時のために
- 360 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:44:20 ID:/OgetcPg0
- ブーンの疲労を回復させ、勝負を楽しくするために会話していた、というわけではない。
疲弊感が多少なり和らいだのは、自分も同じだ。
今の会話で、ブーンにとって戦況が好転した、などということはありえない。
是が非でも掴まなければならない勝利が、目の前に転がっているのだ。
僅かでも、ブーンに先行は許さない。
雑談のような会話でブーンの歩みを進めさせるようなことは、しない。
(´・ω・`)「ハッ!」
Yの刃先めがけて、Zを振り下ろした。
――双頭の森――
攻めて、攻めて、攻め続ける。
勝利はきっと、その先にしかない。
この思いは、揺るがない。
( ^ω^)「オオォッ!」
ショボンが、Yの刃先を狙ってZを振り下ろしてきた。
それを迎撃すべく、Yを振り上げる。
甲高い音が澄み渡った。
( ^ω^)「…………」
- 361 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:44:55 ID:uMJwXBdY0
- うぉぉぉぉっぉおおお!
しえん
- 362 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:45:01 ID:YSjnRIko0
- ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン
- 363 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:45:09 ID:MqE.oFeA0
- どうなる!?
- 364 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:45:19 ID:wSi4FvXU0
- F5取れたどうしよう
- 365 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:45:41 ID:aB3Kzf8A0
- ( ^ω^)「絶対入軍するお……そして、ヴィップ国 の天下統一に貢献するお!」
- 366 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:45:56 ID:quDk0XCE0
- >>364
俺の予備やるよ30個ある
- 367 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:46:04 ID:5mh8yNic0
- 永遠に打ち合いそうな程の緊迫感と信頼感
- 368 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:46:23 ID:/OgetcPg0
- ショボンの攻撃は、変わらずに苛烈だ。
一撃受けるたびに、信じがたいほどの衝撃が自分の体を駆け巡る。
死を、身近に感じさせられる。
この戦いを優位に進めているのは、間違いなくショボンだ。
それは分かっている。
一騎打ちを開始したあと、しばらく自分が不甲斐なかったせいもあり、差は顕著だった。
今は、そのときに比べれば格段に良くなったという自覚がある。
ただ、ショボンには及ばない。
ショボンの首筋を脅かすまでには至っていない。
しかし、身を引いて守りに入っても戦況は好転しないだろう。
攻めつづければ、いつかショボンの守備が綻ぶ可能性もある。
それを、見逃さずに突け込めば勝利を得ることができるのだ。
だが、守りも疎かにはできない。
瞬きの間さえ安心はできない。
瞼を開くことができなくなるかもしれないのだ。
( ^ω^)(さすがだお……ショボン=ルージアル)
やはり、強大な相手だった。
その事実を、先ほどまでは重く受け止めすぎ、萎縮していた。
今は、発条にして天を目指すことができる。
(´・ω・`)「ふんッ!」
ショボンが間合いを詰めて、右のZを振り上げてきた。
僅かに引いて回避し、即座に反撃を見舞う。
だが当然、左のZを残しているショボンは易々と防いでくる。
- 369 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:46:41 ID:yJDtnBXk0
- ブーンが負ける姿もショボンが負ける姿も想像出来ない
- 370 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:46:45 ID:wSi4FvXU0
- >>366
dクス
- 371 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:46:52 ID:tWVS2B6Q0
- 最終話で遭遇できた・・・嬉しすぎる
支援です!
- 372 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:47:22 ID:MqE.oFeA0
- F5飛んでったし
スクロールボタン爆発した
- 373 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:48:45 ID:/OgetcPg0
- Yを引いて、再び突き出そうとしたが、ショボンは更に踏み込んできた。
Zにとっては絶好だろうが、Yにとっては近すぎる距離だ。
右手で柄の真ん中を掴み、小回りが利くようにしてからショボンのZを受け止める。
アルファベットYの刃は、全アルファベットのなかで最も大きい。
そのぶん重さはあるが、小さい範囲で振るえるようになると、相手の攻めを防ぐ際に有効になってくる。
特にZで左右から攻められている場合、大振りで守っていては間に合わないのだ。
本来、下位アルファベットで上位アルファベットに挑むべきではない。
それは戦場における大原則だが、避けがたい場合もある。
臨まなければならないときも、ある。
その際は、形状の差を活用することが大切だ。
Yの場合は、柄の長さと、刃の大きさ。
いずれも武器として使わなければ上位に打ち勝つことはできない。
昔、ショボンにそう教えられた。
( ω )「…………」
思惑はどうであれ、入軍できたこともショボンのおかげだ。
Aにさえ触れることのできなかった自分を、ここまで引き上げてくれた。
常にショボンの背中を目指してきたからこそ、Jの壁もSの壁も越えることができたのだ。
憧れだった。
いつか、ショボンのように、と思っていた。
- 374 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:49:30 ID:IiwxOmcg0
- ああ・・・
- 375 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:49:33 ID:MqE.oFeA0
- 熱い…
- 376 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:49:58 ID:PrTDFJmA0
- 恨みだけじゃないんだよなぁ
- 377 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:50:05 ID:KmYks58s0
- ……
- 378 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:50:06 ID:BwipfenY0
- 最終話を見届けることができるなんてな…本当にありがとう
支援
- 379 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:50:17 ID:3WZhaEkI0
- ダメだ・・・泣く
- 380 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:50:33 ID:/OgetcPg0
- 将校として初めて臨んだ、エヴァ城攻防戦。
ショボンの伏兵が、自分の失敗を補ってくれた。
ミラルド=クァッテンを討ち取る補佐もしてくれた。
ベルとの一騎打ちの衝撃は、今でも鮮明に覚えている。
WとTの戦い。あまりにも高次元であり、異次元だとさえ感じた。
しかし今、あの一騎打ちよりも高みでアルファベットを交えている。
一騎打ちの直後、ショボンには、後を継いでくれと言われた。
お前が、東塔の大将になれ、と。
不安と動揺に支配されたが、心のどこかでは、嬉しくも思っていた。
マリミテ城攻防戦でも、オリンシス城攻防戦でも、ショボンは常に頼もしかった。
自分でも常に考えながら動いてはいたが、結局はショボンが思うように動かされていただけのような気がする。
そうでなければ、兵数で劣っていた東塔がオオカミに連戦連勝することは不可能だっただろう。
フェイト城の攻防戦では、ドクオを討たれた。
直接手を下したのはミルナだが、切っ掛けを作ったのはショボンだった。
ドクオの才を危ぶみ、ミルナを利用して謀略に嵌めたのだ。
何度思い返しても、腸が煮えくり返りそうだった。
しかし、敵を利用して策を完遂させたのは、純粋にショボンに力があったからこそだ。
軍人としての力は、認めるしかなかった。
一方で、フィレンクトに一騎打ちを挑まれた際は、真正面から受け止めるという武人らしさも持ち合わせている。
実直な軍人であるだけではなく、誰もが羨むほど武人然としていたことも、ショボンの魅力としては大きかった。
だからこそ、あのモララーでさえ心から敬愛していたのだ。
ヴィップから離れ、敵となってから、ショボンの怖さは改めて思い知らされた。
ベルベットやエクストなど、将校クラスの男たちでさえ、為す術なく討ち取られてしまった。
結果的に勝利を収めることができた戦も多かったが、常に紙一重であり、信じがたいほどの重圧に襲われつづけていた。
- 381 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:50:46 ID:wSi4FvXU0
- ある意味ではまだショボンの背中を追ってるんだよな、ブーンは・・・
- 382 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:50:52 ID:5mh8yNic0
- 憧れだよなぁ
人としても武人としても
- 383 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:52:08 ID:MqE.oFeA0
- ドクオおおおおお
ギコおおお
ベルベットおおおお
- 384 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:52:35 ID:5mh8yNic0
- ダメだ涙止まらない
- 385 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:52:36 ID:yJDtnBXk0
- ベルベットが討ち取られたのは大きかったよなあ・・・
- 386 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:53:07 ID:JjwgmLQQ0
- エクストとか居たっけwwwwww思い出せねぇwwwwwwwww
- 387 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:53:20 ID:/OgetcPg0
- 誰もが、口を揃える。
最強の武将として、名を挙げる。
あのベル=リミナリーさえもはや超えている、と自分の中では思っていた。
その男に、今、自分が挑んでいるのだ。
脚が震えてもおかしくない。
自然と森から逃げ出そうとしても、おかしくない。
だが、両の足はしっかりと地面を踏み締めていた。
(#^ω^)「オッ!」
アルファベットを薙ぐ際、自然と胸の奥から声が溢れてきた。
ショボンが攻め込んでこようとしてきたのを、牽制する。
構わずに振ってきたが、Yを意識したのか、鋭さに欠けていた。
余裕を持って、受け止めようとした。
(;^ω^)「ッ……?」
結果には、何ら問題なかった。
予定どおりにショボンのZを防ぐことができた。
だが、自分が思った以上に両腕は大きく動いた。
ショボンのZに、押し込まれたのだ。
自分が想定したよりも鋭くZは振るわれたのだろうか。
いや、違う。まだショボンが全力を隠している、とは考えにくい。
更なる力を出す余地が最初からあるならば、既に自分は討たれているはずだ。
つまり、考えられることは、ひとつ。
- 388 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:53:34 ID:nfqTro5g0
- >>386
西塔な
- 389 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:54:16 ID:e2gH8BrE0
- オッ!!
- 390 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:54:36 ID:MGmYqfEE0
- やっと追いついた
ヴィップも成長したであろう将校を随分討ちとられてたな
- 391 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:54:39 ID:5mh8yNic0
- オッ!!
- 392 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:54:57 ID:/OgetcPg0
- (;^ω^)(……こっちも、あっちも……既に万全ではなくなってるんだお……)
自分が堪え切れなかったのもそうだが、ショボンの振りも荒かった。
だからこそ、今までにないような不恰好な打ち合いになったのだ。
正確には分からないが、一騎打ちが始まってから、既に六刻は経っただろう。
打ち合いも、二桁はもう軽く超えている。
疲労を隠せなくなっていて当然だ。
それでも、ここまでは気力で補うこともできていた。
補いきれないところまで、疲弊している、ということなのだ。
自分も、そしてショボンも。
(´・ω・`)「…………」
表情だけを見れば、変わりないように思える。
だが、頬の汗が灯りで照らし出されていた。
口も、もはや完全に閉じられることはない。
どちらが優位に立っているのか、など、全く分からない状態だ。
しかし、尽き果てるまで戦うしかない。
そして、その最果ては、もう決して遠くないところに在るのだ。
- 393 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:55:39 ID:ll7Kb6BE0
- ブーンとショボンにはどっちも生き残ってほしいな
- 394 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:55:50 ID:5mh8yNic0
- ブーン勝て
でも終わらないでくれ
- 395 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:55:55 ID:rc2I7MHg0
- 3時間打ち合ってんのか
- 396 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:56:07 ID:PrTDFJmA0
- 読み進めるのが怖くなってきたな
- 397 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:56:20 ID:MpzEt3mQ0
- 職場から支援
- 398 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:56:33 ID:/OgetcPg0
- ――フェイト城・北の山――
冬の夜風を遮るものは、何もない。
衣服は過分なほど持ってきたが、それらを全て着込んでも、顔に当たる風は防ぎようがなかった。
ただ、クーは無表情とも言える冷静な顔を崩していない。
( ’ t ’ )「寒くないのか?」
川 ゚ -゚)「多少は」
そうは言っているが、体を震わせることもしないのだ。
相変わらず、人間らしさに欠けている女だった。
有能さは疑う余地もないが、友人として付き合っていくのは難しい類だ。
夜の闇が自分の視界を覆い始めた頃、双頭の森の中央から微かな灯りが漏れ始めた。
一騎打ちのための準備は、どうやら万端だったらしい。
おかげで、まだ二人は戦っているのだということだけは分かる。
( ’ t ’ )(……しかし、明るい頃から始めた一騎打ちが夜になるまで続くと、二人は仮定していたのか……)
( ’ t ’ )(それも恐ろしい話だな……)
無論、全ての可能性は考慮されるべきで、灯りも用意されて然るべきだ。
自分があの場に立つことになっていたとしても、充分に持ち込んでいっただろう。
ただ、実際にそうなったという事実が、自分からすれば異次元だった。
( ’ t ’ )(調練でさえ、せいぜい一刻程度しか続かないのに……)
( ’ t ’ )(二人は、実戦で……もう十刻は戦ってる)
川 ゚ -゚)「これほど長く戦った経験は、ショボン様と言えどないはずです」
自分の考えていることを見透かしたように、クーは言った。
それももはや、この女が相手ならば驚くようなことではない。
- 399 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:56:37 ID:E6IspQHk0
- おおお、リアル遭遇です
遂に最終話かここまでみんな長かったね
支援
- 400 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:56:47 ID:8haAhiJgO
- ただただ支援
- 401 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:57:13 ID:BwipfenY0
- 三時間心身フル活用かよ…化け物だな
- 402 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:57:14 ID:8ekxxyT2O
- 支援
- 403 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:58:03 ID:Y88nOrtw0
- しえん
- 404 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:58:25 ID:Vs.sJdZY0
- 休憩ちゅううううううう
頑張って下さい
支援
- 405 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:58:42 ID:5mh8yNic0
- 序盤の消耗がどう響くか
いくら若いと言っても相手はショボンだしな
- 406 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:58:57 ID:gWteJxc60
- 支援
- 407 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:59:19 ID:/OgetcPg0
- ( ’ t ’ )「そうだろうな」
川 ゚ -゚)「そして、恐らくブーン=トロッソも」
( ’ t ’ )「仮にあったとしても、大して意味はないだろう」
( ’ t ’ )「……ただの将校を相手にするのと、ショボンを相手にするのとでは、同じ時間でも全く話が違ってくる」
川 ゚ -゚)「…………」
そしてそれは、ブーンのみならずショボンにも言えることだ。
どちらも、望める限り最高のアルファベット使いを相手にしている。
今までに体験した全ての一騎打ちを、軽々と凌駕しているだろう。
( ’ t ’ )「…………」
どれほど目を凝らしても、もはやこの暗さでは、一騎打ちの様子など掴めない。
尤も、明るかったときでさえ、二人が戦っている様子は見えなかった。
微かに、一騎打ちの気配を感じ取ることができただけだ。
川 ゚ -゚)「二人はまだ、戦っていますか?」
同じ状態であるはずのクーが、そういった質問を、既に五度ほど自分に投げてきている。
今まで自分がクーに対して抱いていた印象からすると、ありえない、とさえ思える質問だ。
クーは、必死な思いで質問してきている。
恐らく、不安も抱きながら。
( ’ t ’ )「灯りが消えていないということは、そうなんだろう」
当たり障りのない答えを返しておいた。
それが、クーの望んだ返答ではないと知っていながら。
- 408 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:59:30 ID:nfqTro5g0
- 10時間...
- 409 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:59:35 ID:wSi4FvXU0
- 支援だ
- 410 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 11:59:53 ID:MGmYqfEE0
- この辺りはモララーシャイツー戦を思い出す
- 411 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:00:00 ID:bjgID/1c0
- 最終話支援
俺らずっと待ってるからいつでも投下していいから!
- 412 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:00:55 ID:/OgetcPg0
- 僅かに届く一騎打ちの気配は、まだあるように思えた。
しかし、朧げな言葉を口にしたところで、もはや意味はないだろう。
クーも分かっているはずだ。
なのに、何度も同じ質問を繰り返してくる。
人間らしさに欠けている、と先ほどは感じたが、人間味のある部分も一応持ち合わせているらしい。
( ’ t ’ )「……正直、ここまで長引くとは思っていなかった」
( ’ t ’ )「完全に、自分の予想を超えてしまっている」
川 ゚ -゚)「それは、私もそうです」
はっきりとは分からないが、恐らくヴィップの将も同じだろう。
大事な一戦ほどあっさり決まる、と昔ベルに教えられたこともあるが、まさしくそうなるだろうと思っていた。
どちらが勝つにせよ、だ。
ショボンが勝つ場合は、"圧倒的な力で捻じ伏せた"。
ブーンが勝つ場合は、"上手く隙を突いて討った"。
いずれかしかありえない、と思っていた。
そしていずれであっても、さほど時間はかからないだろう、と予測していた。
十刻もの一騎打ちに及んでいる理由として考えられるのは、ひとつ。
お互いが真っ向からアルファベットをぶつけあっており、互角の戦いが続いているのだ。
二人の間には、ランク差がある。
YとZ。たったひとつだが、あまりに隔絶的な差だ。
その差を以ってして、ショボンがあっさり勝負を決めていても不思議はない戦いだった。
- 413 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:01:13 ID:QsKps64wO
- >>408
2刻で一時間のはず
- 414 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:02:05 ID:wSi4FvXU0
- このままだとブーンのアルファベットがもたない可能性があるな
- 415 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:02:38 ID:LghqXk5oO
- 支援!!!!
- 416 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:02:39 ID:SiuFjxP.O
- >>408
アルファ世界の一刻は30分だ、それでも5時間の死闘だが
支援
- 417 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:03:05 ID:/OgetcPg0
- ( ’ t ’ )「……ランク差はあまり影響していないのか?」
川 ゚ -゚)「それは……はっきりとは、分かりません」
川 ゚ -゚)「しかし、仮にまだ影響がないとしても、いずれは必ず顕在します」
川 ゚ -゚)「それが、アルファベットです」
クーの、言うとおりだ。
下位が上位を打ち破ることは、当然あるが、上位が有利であることは間違いない。
そしてそれは、長引けば長引くほど、影響してくる可能性が高い。
川 ゚ -゚)「……ただ、そう考え続けて、既に十刻が経過しているという現実はありますが……」
思わず苦笑いしてしまった。
それも、クーの言うとおりだ。
結局、ここから分かることなど、何もない。
森を見つめつづけたところで、どうしようもないのだ。
それでも、ここから離れる気は全くなかった。
例えあの二人が三日三晩戦ったとしても、最後まで見続けると決めていた。
自分のなかでは、"見届ける"というつもりで。
( ’ t ’ )「暑いってことはないんだろう?」
そう言って、自分の衣服をクーに羽織らせた。
よく見ると、クーの手先は僅かに赤くなっている。
- 418 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:03:19 ID:nfqTro5g0
- 分かってるけどミスったwww
俺も正気でない
- 419 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:03:29 ID:eVMiTbyI0
- 5時間も神経張り詰めっぱなしか…
- 420 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:04:03 ID:rc2I7MHg0
- カルリナはやっぱイケメンやでぇ……
- 421 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:04:20 ID:yJDtnBXk0
- 何このイケメン
- 422 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:04:39 ID:/OgetcPg0
- 川 ゚ -゚)「……ありがとうございます」
"ですが、お気持ちだけで充分です"。
そういった意味合いの言葉が、後に続くかと思った。
しかしクーは、羽織らせた衣服に袖を通し、軽く頭を下げる。
既に、一騎打ちが始まってから十一刻が経過していた。
夜は静かに、深く更けていく。
――双頭の森――
もう、それほど長くは続かないだろう。
そう思い始めてから、もう四刻は経っている。
しかし、自分もブーンも、まだ膝を折ってはいなかった。
(´・ω・`)(さすがだ……ブーン=トロッソ)
呼吸はかなり荒い。
はっきりと、息遣いがこちらにまで届いている。
だがそれでも、動きは鈍っていなかった。
(´・ω・`)(……いや、違うな)
現実には、ブーンならではの軽快さは失われつつある。
疲労が蓄積され、思うように体が動いていないのだ。
しかし、"鈍っていない"と自分が感じている理由は、ただひとつ。
自分も同じように、疲労で体は重くなってしまっているのだ。
お互いに体力が漸減しているからこそ、相手の動きは鈍っていないように感じてしまっているのだ。
- 423 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:04:49 ID:5mh8yNic0
- やっぱりアルファベットの限界が来ちゃうのかな…
- 424 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:04:55 ID:T7AWxHVkO
- 追いついた!
初遭遇だ嬉しすぎる支援
- 425 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:06:56 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)「ふんッ!」
隙があったわけではないが、斬り込んだ。
ブーンはYを低く構え、跳ね上げるようにしてZを防いでくる。
(;^ω^)「ハァ、ハァ……」
ブーンの息遣いは荒いが、それだけでは体力の単純比較はできない。
年齢的な面から考えれば、ブーンのほうが体力はあっただろう。
一騎打ちの途中では、一方的に奪う場面があったが、それでも互角程度かもしれない。
先ほどの攻撃も、万全の状態ならばブーンの頬を掠めるくらいはできた可能性がある。
しかし、体力を回復できる状況になることはないだろう。
戦いは、どちらかが尽き果てるまで続くのだ。
(´・ω・`)「…………」
極限にまで、追い込まれる戦い。
今までに、経験したことはなかった。
ベルを相手にしたときは、数撃を回避しただけだった。
ジョルジュとミルナを相手にしたときは、攻防こそ激しかったものの、長引くことはなかった。
既に十二刻ほど戦っている。
調練でさえ体験したことのない長さだ。
恐らく、ブーンも同じだろう。
相手が、ブーンだからこそだ。
他の相手では、こうはならない。
極限にまで追い込まれることは、ない。
- 426 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:07:51 ID:1f9FjasI0
- これは支援せずにはいられない
- 427 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:07:54 ID:5mh8yNic0
- 熱い
- 428 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:07:56 ID:rc2I7MHg0
- 6時間wwwwwww
- 429 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:08:25 ID:/OgetcPg0
- 紛れもなく、生涯で、最強の相手。
ブーン=トロッソ。
軍人として、武人として。
この男を、倒さなければならないのだ。
(´・ω・`)「ハァッ!」
半身になって左のZを突き出す。
ブーンは、Yの刃先でZを受け止めた。
そのまま、押し潰すように刃先を下に向けてくる。
左のZは殺されたが、自分には右があった。
素早く右足を踏み込ませて斬りかかる。
ブーンも同じように動いて回避してくる。
軽快さは、やはり失われていた。
しかし自分も、鋭く振るえてはいない。
(´・ω・`)(……追撃にも出れないか……)
- 430 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:09:00 ID:MGmYqfEE0
- あっさりと一刻二刻進んでるが、消耗してるとはいえずっと一瞬たりとも気を抜けない状態なんだよなお互い…
- 431 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:10:07 ID:3WZhaEkI0
- ショボンの使うツンのZにここまで対抗してるシブサワのY
間違いなく最高のYだな!
- 432 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:10:11 ID:wSi4FvXU0
- >>430
親がいつ帰ってくるかわからない状況でリビングでオナニーしたときと同じような状態か・・・ぱねぇ・・・
- 433 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:10:22 ID:/OgetcPg0
- 不思議な感覚だった。
自分のことを、周りから傍観しているかのように感じている。
ブーンを追撃したかったが、上手く体が動かない、自分のことを。
(;^ω^)「…………」
一方のブーンも、反撃したいところで反撃できなかったようだ。
最初は常に自分の首に向いていたYの刃先も、今では地面に接している。
(´・ω・`)(……このまま漫然と戦い続けても、活路は見えない)
(´・ω・`)(ならば――――)
どこかで、思い切りよく攻め込む必要があるだろう。
それは少し前から考え始めていたことだ。
ブーンとの間合いは、徐々に詰めている。
疲労に満ちたブーンが、気付かないほど、ゆっくりと。
終焉までの道筋は、既に描かれていた。
- 434 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:10:55 ID:n.iUq9I20
- 支援
- 435 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:11:20 ID:8haAhiJgO
- 熱すぎィ!
- 436 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:11:20 ID:/OgetcPg0
- お昼!
すみません、ご飯たべてきます
15分くらいで多分再開できると思います
- 437 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:11:23 ID:yJDtnBXk0
- >>431
そういやツンの思い出は特に無かったなw
- 438 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:11:43 ID:eVMiTbyI0
- もうすぐ決着か?
- 439 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:11:49 ID:8haAhiJgO
- いってらー
- 440 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:11:53 ID:E6IspQHk0
- よし俺も昼食ってくる ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ―
- 441 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:12 ID:0WJA7BDs0
- 乙です。俺も昼飯行ってくるか……
そういえばZとYってひらがな入力するとツンになるんだな。初めて気付いたわ
- 442 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:23 ID:3WZhaEkI0
- >>436
おつおつ
ゆっくりしてくるといいよー
- 443 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:27 ID:eVMiTbyI0
- いってらっしゃいませ
- 444 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:35 ID:gWteJxc60
- >>436
いってらっしゃいませ。
今のうちに追いつきます。
あれ、目から汗が
- 445 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:39 ID:KNqeL0D.0
- >>436
いってらっしゃい
待ってます!
- 446 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:43 ID:5mh8yNic0
- 俺も行ってこよう
- 447 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:12:51 ID:e2gH8BrE0
- >>441
!!
- 448 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:13:11 ID:MGmYqfEE0
- いってら
トイレ休憩ぐらいはできるけど、昼飯までは食えねぇ…
- 449 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:13:32 ID:qe5OnkPM0
- 昼休憩になったので飛んで来ました
- 450 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:14:02 ID:aB3Kzf8A0
- みんな!ごはんの時間だよ!
- 451 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:14:10 ID:3WZhaEkI0
- しかし先が読めんww
正直ブーンが勝つにはショボンの武人的な思考の隙を付くしかないだろうと思ってた
- 452 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:14:22 ID:JjwgmLQQ0
- またあんたは良い所で切りやがるー!!
- 453 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:14:24 ID:qe5OnkPM0
- と思ったらこっちが昼休憩か
- 454 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:15:35 ID:gloPSijU0
- よし 俺も昼飯食ってこよう
- 455 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:16:14 ID:fhxnoOsM0
- 1話から見直してるわwwwwww
- 456 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:16:40 ID:9GFwSD1MO
- 待ってた
今から追いつくぜ
最終話に書き込みすることが夢でした!
- 457 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:17:02 ID:3WZhaEkI0
- ショボンマグカップでコーヒーを飲む
飯は全てが終わってからにしよう
- 458 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:17:24 ID:pNcvkiEIO
- さて、少し仕事するか
- 459 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:18:41 ID:e2gH8BrE0
- デミタスコーフィーでも飲んでるか
- 460 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:20:54 ID:IiwxOmcg0
- アルファベットチョコ食おうぜ!
- 461 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:20:54 ID:M.jZW9Ho0
- 竿が疼いてきたヤバイ
- 462 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:20:58 ID:DALUqmXcO
- wktkが止まらない
- 463 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:21:22 ID:YSjnRIko0
- Yが壊れそうで怖い
- 464 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:23:21 ID:pqzX/MwM0
- http://m.youtube.com/#/watch?desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DiYRKPEmYZp4&v=iYRKPEmYZp4&gl=JP
bgmにどうぞ
- 465 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:23:23 ID:Nf735ePo0
- 全力
- 466 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:23:56 ID:SiuFjxP.O
- >>460
名糖製菓のやつか
NとZを一瞬見間違える
- 467 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:25:13 ID:Zh4D.1Pc0
- 「○○な展開になったら熱い!」と思う展開が自分の中にあっても、いつもそれを越える熱さを届けてくれる、そんなアルファが大好きだあああああああああ!!!
- 468 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:27:08 ID:MGmYqfEE0
- >>464
俺はFateの黄金の王→wars→最後の力の順で再生してる
- 469 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:27:26 ID:qe5OnkPM0
- 投下分読んだ
相変わらず読みやすい上に起伏があって面白い
感慨深いし、涙出てきた
ブーンもショボンも大好きだ
- 470 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:28:43 ID:39U1/4VY0
- 正に想像が及ばない
一騎打ちに関してもこの話自体に関しても
- 471 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:31:26 ID:l3KOR0/A0
- やっと追いついた
全話じゃないけど、ポケモン初期頃からリアルタイムで応援してるぞ
ブーンがんがれショボンもがんがれ
- 472 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:31:40 ID:qe5OnkPM0
- ダメだ我慢できない俺は服を脱ぐぞ
- 473 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:32:08 ID:MqE.oFeA0
- 平易で読みやすい文章でこれだけの面白さと重厚感があるのがな
- 474 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:32:36 ID:aB3Kzf8A0
- 俺も脱ぐ
- 475 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:33:32 ID:pqzX/MwM0
- >>468
403 zerlってググってみろ。
神だぞ
- 476 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:33:35 ID:/OgetcPg0
- おなかいっぱい
中断してすみませんでした、再開します
- 477 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:34:01 ID:e2gH8BrE0
- キタキタキタ!!
- 478 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:34:03 ID:IiwxOmcg0
- きたあああああああああああああああ
- 479 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:34:05 ID:MqE.oFeA0
- うおおおおおおおおおおおおおお
- 480 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:34:17 ID:3WZhaEkI0
- 一騎打ちを申し込んだブーンも負けられないけど
ランクが上で有利な戦争状態を放棄して受け入れ、さらに結果的には自分が育てた敵が相手
ショボンも負けられないな
- 481 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:34:32 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)(……まず、このままあと半歩、間合いを詰める)
(´・ω・`)(そうすれば、自分の間合いに持ち込める)
今はまだ、ブーン優位の間合いだ。
こちらは大きく踏み込まなければ、刃がブーンに届かない。
それではブーンに万全の迎撃体制を築かれてしまうのだ。
無論、ブーンに接近することは自分の首を脅かすことでもある。
特に今は、ブーンにとっては最も攻めやすい距離だろう。
故に、攻め込む姿勢を見せてはいるが、全神経は守備に集中させていた。
上手く間合いを詰めることができれば、次は踏み込み。
ここは、今までとは違い、右足を大きく踏み出す。
どちらの足で踏み出すか、など、大した惑わしにはならない。
ただ、今まで全て左からだったことは、ブーンの無意識に残っているだろう。
右が先に出ることに対して、僅かながら意識は取られるはずだ。
踏み込みと同時に右のアルファベットを振り下ろす。
間合いが詰まっていても、ブーンはYで防げるだろう。
ただ、ここは左のZの存在を考慮して、恐らく体を開いて回避してくるはずだ。
回避行動を取ったところに、左のZで追撃を見舞う。
そうすればブーンは、今度こそアルファベットYでZを受け止めてくる。
ここまでは、今までに何度も起こした展開だ。
右のZで追撃しようとすれば後退され、左のZをそのまま押し込もうとしても押し切れない。
それでは、ブーンの首に刃を走らせることはできないのだ。
だからこそ、定型化している流れを、変える。
- 482 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:34:46 ID:8haAhiJgO
- 気力いっぱい!
さあ支援するぞ!
- 483 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:34:47 ID:6factWRA0
- おかえりいいいいいいいいい
- 484 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:36:00 ID:gWteJxc60
- おかえりなさい 追いつけない!ウワー
- 485 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:36:28 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)(……あえて、隙を作る)
(´・ω・`)(ブーンが、攻め込みたくなる隙を)
無論、容易ではない。
今のブーンが、最も警戒しているであろうことだからだ。
しかしそこで、右足からの踏み出しが意味を成してくる。
まずは、Yの刃と交わっている左のZの力を緩める。
こちらが疲労していることはブーンの目からも明らかで、力が入らなくなったとしても不思議はない。
ただし、あまりに緩めすぎれば警戒され、自分の身まで危うくなる。
抜く力は、ほんの僅かだ。
押し込みきれなかった左のZは、ブーンのYに弾かれるだろう。
そのあと、ブーンからの追撃を避けるために後退する、という流れを続けてきた。
だが、ここで一瞬、あえて後退を遅らせる。
(´・ω・`)("右から踏み込んだせい"か、あるいは"疲労が影響している"のか……)
瞬きしか許されないような時の間でも、ブーンほどの男なら、数多の思考を巡らせられる。
そして、好機と判断するだろう。
罠かもしれない、と疑いながら攻めてくる可能性もある。
それならそれでもいい。とにかく、ブーンには首を取りに来る体勢を作らせなければならない。
そのためには、自分が隙を見せる必要があるのだ。
(´・ω・`)(しかし――――)
最大の危機は、ここで訪れる。
- 486 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:36:56 ID:HqpfUqw20
- この時点でもかなりの文章だな
全体でどれぐらいきたんだろ
- 487 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:38:06 ID:/OgetcPg0
- ブーンのY。本気で首を取りに来る一撃。
それを、紙一重で躱さなければならない。
今までにも、ブーンのYを際どいところで見切って回避したことはあった。
しかしそれは、自分の意識を守備に置いていたからこそ躱せていたに過ぎない。
今度は、直後に攻め込むことを意識して回避するのだ。
どうしても、守りに対する意識は疎かになる。
その状態で、果たしてブーンのYを回避できるか。
不確定ではあった。
しかし、賭けなければ道は開けない。
一騎打ちは、永遠に終わらないのだ。
場合によっては、多少身を削らなければならないかもしれない。
それも覚悟の上だ。死なない程度の傷ならば構わない。
例え腕か脚を一本斬り落とされたとしても、ブーンを貫くことができればそれでいい。
回避さえ成功すれば。
そのまま、流れに乗って、ブーンを討つことができるだろう。
(;^ω^)「…………」
ブーンから仕掛けてくることはなかった。
顎から垂れ落ちるその汗が、疲労を物語っているようなものだ。
可能性としては、"誘っている"ということも考えられる。
しかしそれでも、作戦どおりに攻め込むしかない。
この戦いに、勝利するために。
(´・ω・`)「ブーン」
- 488 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:38:26 ID:Dd3tq8yI0
- 実習はじまっちゃうお(´;ω;`)
- 489 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:39:41 ID:/OgetcPg0
- はっとしたような顔に、鈍い光しか放たない瞳。
構わず、そのブーンに声を投げる。
(´・ω・`)「戦い始めてから、何合打ち合ったか」
(´・ω・`)「お前は覚えているか?」
眉を微かに動かしたブーン。
顰めた、と言ったほうが適切だろうか。
(;^ω^)「……アンタは全部数えてたのかお?」
(´・ω・`)「いいや、そんな余裕はなかったさ」
ブーンが汗を拭いながら、顔を顰める。
お互いそうだろう、とでも言いたげだった。
(´・ω・`)「しかし、全てが勝利のための打ち合いだったことは間違いない」
( ^ω^)「……意味のない一撃なんて、あるはずがないお」
(´・ω・`)「そうだ。力ない一撃だったとしても、全てが勝利の礎だ」
(´・ω・`)「勝利のために打ち込んできたからこそ互いに疲弊している。本来ならば、戦えるはずがないほどに」
(´・ω・`)「……だからこそ思うんだ。最後に勝敗を分けるのは、国に賭ける思いの強さなんじゃないか、と」
二人の狭間を埋めるようにして、風が吹いた。
目には見えない。僅かに耳に残って、すぐさま消えるだけだ。
- 490 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:39:49 ID:MqE.oFeA0
- 支援!
- 491 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:41:27 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)「お前がどれほどの努力を重ねてきたかは、よく知っている。ヴィップに居た頃も、ヴィップを去った後も」
(´・ω・`)「ヴィップという国で、できうる限りの鍛錬を積んできたと知っている」
( ^ω^)「……全部、アンタに追いつくためだお」
(´・ω・`)「あぁ、それも知っている」
( ^ω^)「途轍もなく大きな背中で、途方もなく遠い場所にいて……どんな壁より高くて分厚かったんだお」
( ^ω^)「ブーンの努力を知ってるってさっきアンタが言ったのと同じように、ブーンもアンタの努力を知ってるんだお」
( ^ω^)「……そしてそれは、ブーン以上だったってことも」
(´・ω・`)「…………」
互いに、類稀なる才能を持していた。
それは間違いない。しかし、才能だけに頼ってきたわけではなかった。
才能を、腐らせることもなかった。
( ^ω^)「だから、確かにアンタの言うことは正しいお。国に賭ける思いの強さが、大事だってこと」
( ^ω^)「でも――――」
その言葉の続きを、ブーンが口にすることはない。
ただ黙って、アルファベットを構えるだけだった。
(´・ω・`)「……そうだな」
ブーンが何を言いかけたのかは分からない。
しかし、それを耳で聞くのも無粋だ。
最後は、アルファベットで語ればいい。
- 492 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:41:37 ID:4WybKObM0
- ぬううううううううう
- 493 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:41:56 ID:MGmYqfEE0
- 気づかれないように接近してたんじゃなかったのか
武人して正面からか
- 494 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:43:08 ID:/OgetcPg0
- (´・ω・`)「さぁ、いくぞ」
軽く体を捻ってからの、左。
ブーンは難なく受け止める。
しかし、それでいい。
この一撃で、半歩、距離を詰めることができた。
ここからの攻防で、全てが、決まる。
今までの努力が正しかったのどうかも、国の行く末も。
全てを、決めてみせる。
――双頭の森――
ショボンの巨躯が、更に凄みを増したように思えた。
疲弊で、視界が曇ってしまったせいだろうか。
雑な推測を糾す余裕も今はない。
ショボンは左のZを振るったが、本気で首を取るための一撃ではないようだった。
ただ、それも何かの布石だろう。無意味な一撃など存在しない。
しかし、目論見を掴めない状態で打破することなど不可能であり、自分にはただZの刃を受け止めるしかなかった。
まだ、機は来ない。
掴み損ねている。お互いに。
- 495 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:43:50 ID:MqE.oFeA0
- 気力を振り絞って支援
- 496 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:44:21 ID:3WZhaEkI0
- やばい・・・これはやばい
- 497 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:45:08 ID:/OgetcPg0
- そう考えていた。
戦況に、さほど変化がないように思えていたからだ。
楽観していたと言えるのかもしれない。
天下という終着点に辿り着くためには、先手が必須のはずだった。
つまり、楽観している時点で足はもたついていたのだ。
それに気付いたのは、ショボンの巨体が、僅かながら接近していると分かったときだった。
(;^ω^)「ッ!?」
半歩。
たった、それだけの距離。
しかし、確実に詰められていた。
Yの間合いを最大限に活かして、自分の優位性を保ってきた。
絶対に崩してはならない距離だったのだ。
いつの間に詰め寄られていたのか。
先ほどの会話の間か、それとも打ち合いの間か。
分からない。分かったところで、距離が詰まった事実は変わらない。
確実なのは、この距離では、Yの優位を活かしきれない、ということだ。
反射的に一歩、下がろうとした。
しかし、ショボンの踏み出し。
右足だった。
- 498 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:45:51 ID:MGmYqfEE0
- あれここで気づいたのか
- 499 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:45:54 ID:MqE.oFeA0
- 右足!
- 500 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:47:04 ID:/OgetcPg0
- 今までアルファベットを振るう際は必ず左から踏み込んできた。
間違いない。左右どちらのZを使うにせよ、必ず左足だったのだ。
何故、突然右足に変えたのか。
いや、そんなことはどうでもいいはずのことだ。
ショボンほどの男なら、どちらの足で踏み出そうとも全力でアルファベットを振るえる。
踏み込む足を変えたのは、ただの惑わしだ。
瞬時にそう判断できた。
だが、その一瞬さえ、この戦いでは命取りになりかねない。
そしてショボンは間違いなく、この一瞬を首取りに利用してくる。
右のZが、振り下ろされようとしていた。
(;^ω^)(受け止めッ……いや、回避……!?)
思考を奪われていたことで、判断が遅れた。
それでもZを受け止めることはできただろう。
しかし、左のZを考慮すると、ここは回避のほうが賢明だった。
後退は厳しい。
体を開いて躱すしかない。
(;^ω^)「ッ……!」
回避、できた。
体を開くだけでなく、仰け反らせる必要もあったが、右のZは空を切った。
そして当然のように、迫り来る左のZ。
今度は、受け止めるしかない。
森に澄み渡った音は、低位者同士の打ち合いでは決して届かない高さだった。
- 501 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:48:15 ID:e2gH8BrE0
- やばいやばい
- 502 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:48:36 ID:3COhoycsO
- ああ
- 503 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:48:44 ID:/OgetcPg0
- (;^ω^)(よしっ……!)
ショボンの一撃は苛烈だったが、防いだ。
これで、ひとまずは体勢を立て直せる。
呆けているとすぐに右が襲ってくる。
そうなる前に、後ろへ下がらなければ。
そう思って、左足を下げかけた瞬間――――
(;^ω^)(……おっ!?)
――――ショボンの左から受ける圧力が、僅かに緩んだ。
自分以外の誰にも気付けないほど僅かだっただろう。
そして自分とて、これほどの打ち合いを重ねた後でなければ分からなかったかもしれない。
しかし確かに、ショボンの力は弱まったのだ。
罠の可能性を、真っ先に考えた。
下手な反撃を打たされ、逆に首を取られる可能性。
一騎打ちを始めた当初ならば、その危険性は高かっただろう。
だが、別の可能性が思考の隙間に入り込んでくる。
"疲労"だ。
十刻以上、まともな休息もなく続けられている戦い。
限界の、その極みまでもが、疲労に染まっている。
- 504 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:49:55 ID:MGmYqfEE0
- 思惑としてはショボンの通りだが…
- 505 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:50:22 ID:HKvMjsVk0
- ここまで的確に読むショボンがパネェ
- 506 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:50:24 ID:/OgetcPg0
- ショボンほどの男でさえ、動きが鈍っていたのだ。
この、僅かな力の緩みも、決して不思議ではない。
いや、起きるべくして起きた、とさえ思える。
何度も起きるようなものではないだろう。
この一度の緩みでショボンが気を引き締め直してしまえば、最初で最後の好機となるかもしれない。
もはや、この逡巡さえ、不要。
狙うしかない。
この一撃に、全てをぶつけるしかない。
――――両手に、渾身の力を込めた。
(#゚ω゚)「オオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォッ!!!」
軽く、Yを引いた。
そして、両腕を膨らませてからの、突き出し。
風と、夜を、切り裂いて。
刃に、月光を乗せて。
ショボンの体の中心を目掛けて。
- 507 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:50:25 ID:eVMiTbyI0
- こっから…!
- 508 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:50:59 ID:IiwxOmcg0
- どうなる
- 509 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:51:11 ID:PrTDFJmA0
- 怖すぎる
- 510 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:51:16 ID:4WybKObM0
- 瞬間最高視聴率
- 511 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:51:31 ID:HKvMjsVk0
- どきどき
- 512 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:51:39 ID:3WZhaEkI0
- 次が怖すぎる
- 513 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:52:15 ID:V79OhNUE0
- いけるか…?
- 514 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:52:17 ID:N8xJEDwgO
- らめー
- 515 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:52:52 ID:nfqTro5g0
- うおおおおおおお
- 516 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:52:58 ID:0WJA7BDs0
- あばばばば
このままだと確実に授業に遅れるのに目が離せない
- 517 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:53:02 ID:/OgetcPg0
- しゃがんでも、跳躍しても回避できない。
体を開くにも時間がかかる。
最も避けにくい位置を、避けにくい形で狙うことができた。
これ以上の攻め手は思い浮かばない。
過去の自分も、未来の自分も、最善だと口にするだろう。
――――それでも。
Yの刃が迫ると同時に、ショボンの体が少しずつ動いていく。
身を、捩るようにして。
刃の先端が向かう先は、鳩尾から、左胸へ。
やがて、左腕へ。
だが、ショボンは脇を開いた。
Yの刃が横を向いていれば、脇を開かれても構わなかった。
だが、沈んでいたYを持ち上げて突き出すには、刃は縦にするより他なかったのだ。
もし刃を捻っていれば、その間に完全に回避されていただろう。
突き出しながら少しずつ刃を動かしてはいたが、あまりに距離が短い。
ショボンの左腕のほうが、早い。
そしてYの刃は、空のみを裂いた。
(;゚ω゚)「ッ……!!」
突ききったアルファベット。
自分の身を守るものは、何もない。
- 518 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:53:35 ID:GFrVNo.c0
- うおおおおお
- 519 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:53:49 ID:nfqTro5g0
- うおおおおおおお
- 520 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:53:54 ID:eVMiTbyI0
- うあああああああ
- 521 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:53:55 ID:N8xJEDwgO
- あ…あ…
- 522 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:54:10 ID:so4vOPbE0
- ブーン!!
- 523 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:54:12 ID:NSSYz3t6O
- ぎゃあ
- 524 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:54:12 ID:eTJg72BU0
- あぁぁぁぁぁぁぁぁぃぁあ
- 525 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:54:14 ID:yJDtnBXk0
- うあああああ
- 526 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:55:02 ID:PrTDFJmA0
- ショボン……!
- 527 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:55:06 ID:V79OhNUE0
- うわあああああああああ
- 528 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:55:23 ID:/OgetcPg0
- 選べ得る選択肢のなかでは、最善だった。
それでもショボンの身を貫くことは、できなかった。
ショボンは既に、右のZに力を込めている。
"終わりだ"。
その言葉がショボンの口から発されることはない。
物語っているのは、表情のみだ。
ショボンの左足が近づく。
同時に、右のZの形が、ぶれた。
静止していたものが、動き出したのだ。
Yを回避すべく遠ざかっていた左のZも、今は振り下ろされようとしている。
懸命にYを引き戻そうとするも、腕の力だけではあまりに遅い。
ショボンは、この形を狙っていたのだ。
Yを躱せるかどうかは博打だったのだろうが、成功したことで、ショボンは万全の形を取れたのだ。
自分からすれば、絶体絶命の形を。
(;゚ω゚)「オオオオオオォォォォッ!!」
堪らずに重心を後ろにかけた。
しかし、足がついてこない。
ただ背中だけが、地面へと向かっていく。
- 529 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:55:36 ID:qe5OnkPM0
- おおおおおおおおおお!!!!
- 530 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:56:03 ID:MqE.oFeA0
- おおおおお
- 531 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:56:25 ID:MGmYqfEE0
- 避けてくれ…!
- 532 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:56:27 ID:so4vOPbE0
- おおおおおぉぉぉ!
- 533 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:56:43 ID:GFrVNo.c0
- どうなる
- 534 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:57:01 ID:6factWRA0
- うわあああああああああああああ
- 535 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:57:12 ID:/OgetcPg0
- アルファベットYの重みも支えられず、左手は柄から離れ、自分の右側へと落ちていく。
右手からは離さない。しかし、すぐさま体勢を整えてショボンに立ち向かうこともできない。
世界の動きは重みを増して、全てが緩やかに流れているように思えた。
しかし、だからこそ、はっきりと分かるのだ。
無様に倒れこもうとしている自分と、それを追って刃を向けるショボンとの関係が。
もう少し早く倒れこんでいれば、足を振り上げることができただろうか。
しかしそれも、届かない可能性が高い。
ショボンも恐らく計算に入れていたのだろう。
どうあっても、絶望的。
そう思いたくはないが、そう思ってしまうのだ。
もはや、悟るしかない状況なのだ。
(; ω )(み……んな……)
(; ω )(ごめん……だお……)
死力は、尽くした。
それでも、敵わなかった。
無理で、無茶で、無謀だった。
今までヴィップが積み上げてきたもの全てを、崩してしまった。
全てを賭けた一騎打ち。
自分に足りないものは、あまりに多すぎたのだ。
- 536 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:57:16 ID:WamARBqQ0
- ぎゃああああああ
- 537 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:57:19 ID:doCJ2CrU0
- がんばれ!!
- 538 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:57:36 ID:N8xJEDwgO
- 自分を捨てて戦える者にはああああああああああああああああ!
- 539 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:57:58 ID:qe5OnkPM0
- おいいいいいいいいいいいいい!!!!
- 540 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:57:59 ID:PrTDFJmA0
- このまますんなり殺しそうだから困る
- 541 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:06 ID:eVMiTbyI0
- うああああああああああああ
- 542 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:09 ID:3WZhaEkI0
- あきらめるな!!
- 543 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:18 ID:WamARBqQ0
- うわああああああああああああ
- 544 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:26 ID:so4vOPbE0
- まだだぁぁ!
- 545 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:27 ID:5mh8yNic0
- あああああああああああ!!
- 546 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:37 ID:j4Cd4MWEO
- おいおいおいおい
- 547 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:58:42 ID:NSSYz3t6O
- どうにかなれ!
- 548 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:59:08 ID:e2gH8BrE0
- ああああああああ
- 549 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:59:21 ID:bJWdFwUw0
- ドクオはあきらめなかったぞ!おもいだせ!
- 550 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:59:30 ID:wwadrX96O
- ふぅ…
- 551 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 12:59:31 ID:/OgetcPg0
- ショボンは言った。国に賭ける思いの強さが、勝敗を分けると。
つまり自分は、その点でショボンに負けていたのか。
違う、と主張したい。
しかし、勝負の世界では、敗者の言葉などただ霧散するだけだ。
国に対する気持ちの軽さが、刃の軽さだった。
ショボンに、そう言われているような気がした。
いかにYの刃が重かろうと、相手に響かなければ一緒なのだ。
この、刃の軽さは――――
(; ω )「ッ……!?」
――――違う。
国に賭ける気持ちの重みのせいではない。
刃は決して軽くはない。
アルファベットの重量が変わるはずはないのだ。
それでも、動く。
右腕が、上がる。
自分にはまだ、最後の一撃が残されている。
- 552 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:59:49 ID:6factWRA0
- 最後まで諦めるなああああああああ
- 553 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 12:59:56 ID:e2gH8BrE0
- いくんだ!!ブーン!!
- 554 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:02 ID:0WJA7BDs0
- うおおおおおおおおおおおお
- 555 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:20 ID:eVMiTbyI0
- いけえええええええ!
- 556 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:27 ID:MGmYqfEE0
- いけ−−−−!
- 557 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:30 ID:3WZhaEkI0
- いっけえええええええええええええええええええええええええええええ
- 558 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:37 ID:nfqTro5g0
- いけいけいけいけいけいけ!!!!!
- 559 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:42 ID:APMGw0RsO
- ヴィルぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
- 560 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:42 ID:doCJ2CrU0
- いけええええええ!!!
- 561 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:45 ID:V79OhNUE0
- ブーンがんばれええええええええ
- 562 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:48 ID:MqE.oFeA0
- ブーン!
- 563 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:49 ID:j4Cd4MWEO
- いっけぇぇぇ!
- 564 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:52 ID:5mh8yNic0
- いけえええええええええええええ!!!!!
- 565 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:53 ID:8ekxxyT2O
- 片手でか・・・
- 566 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:00:57 ID:4WybKObM0
- イクううううううううう
- 567 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:01:05 ID:yJDtnBXk0
- いけええええええええ
- 568 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:01:09 ID:WamARBqQ0
- 決着だッ!
- 569 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:01:29 ID:/OgetcPg0
- ――双頭の森――
"終わりだ"と。
心の中で言い放った。
危険な賭けだったことは間違いない。
自分が思っていたよりも、ブーンの一撃は遥かに鋭かったのだ。
しかし、際どくも回避することができた。
無防備なブーンに刃を向けた。
そこでブーンは、何を考えたか、あるいは何も考えていなかったのか、重心を背中に移動させた。
無様としか言いようがない格好と表情のまま、倒れ込んでいったのだ。
背中が地面に着く前に、体を貫くべきだ。
無意識がそう判断し、瞬時にブーンの体を刃で追った。
地面に接した後では身動きを取られる可能性があるためだ。
この局面で最も警戒しなければならなかったのは、蹴りだった。
倒れ込んでいる最中でも唯一繰り出すことのできる攻めだからだ。
しかし、注意を忘れなければ問題はない。
意識できた時点で、もう充分だ。
(´・ω・`)(……長かったな)
(´・ω・`)(しかし、勝敗を分けたのはやはり、気持ちだ)
(´・ω・`)(お前の、国に対する気持ちの軽さが、刃の軽さだったんだ)
声に出すことはない。
勝敗の分岐点は、自分のなかに閉じ込めておけばいい。
ブーンに聞かせてやる必要など、ないのだ。
- 570 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:01:31 ID:JjwgmLQQ0
- dkdk
- 571 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:01:33 ID:p3bpMpPQO
- ブゥゥゥゥゥゥン!
- 572 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:01:55 ID:gWteJxc60
- ブーン!
- 573 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:02:05 ID:MqE.oFeA0
- ブーン! ブーン!
- 574 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:02:39 ID:8ekxxyT2O
- ブーン頑張れ
- 575 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:02:45 ID:5mh8yNic0
- ショボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
- 576 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:02:50 ID:3WZhaEkI0
- 国への重いなら・・・!!!
- 577 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:02:51 ID:GFrVNo.c0
- 立ち上がれええええブーン!
- 578 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:02:58 ID:N8xJEDwgO
- ここで雌雄を決するぞ!!
- 579 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:03:04 ID:j4Cd4MWEO
- ブーン頑張れ!
- 580 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:03:32 ID:PdFezmDo0
- ショボンが子安か置鮎で再生される
- 581 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:03:35 ID:PrTDFJmA0
- 相打ち…か…?
- 582 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:03:50 ID:/OgetcPg0
- 言ってやりたいことは山ほどある。
自分の勝因、ブーンの敗因。
積み重ねてきた過去の話、そしてこれから積み重ねる、未来の話。
いずれも、もはやブーンにとってはどうでもいいことだろう。
最後まで気概を失わず、自分から視線を外さないのは大したものだ。
苦し紛れに身を捩じらせているのも、諦念を抱いていないが故だろう。
それでいい。
その姿こそ、最後の相手として相応しい。
最高の好敵手を討ち果たすことで、自分は天下へと至るのだから。
覇道の終着点に、至――――
(´・ω・`)「ッ……?」
――――懸命に、体を捻っている。
そのブーンの様は、滑稽だと笑うこともできただろう。
まだ、ブーンの背中は地面に接していない。
倒れ込みながら、必死の形相で、上半身を左側に捻っているのだ。
足掻きとも呼べないような行動だった。
そう、思っていた。
だが、ブーンの右手に握られているのは、アルファベットY。
- 583 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:04:18 ID:MqE.oFeA0
- きたああああああああああああ
- 584 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:04:22 ID:gWteJxc60
- うわあああああああああああああああああああ
- 585 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:04:35 ID:3WZhaEkI0
- 薙ぎ払え!!!!!
- 586 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:04:59 ID:WamARBqQ0
- いっけええええええええええええ!!
- 587 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:04:59 ID:8ekxxyT2O
- うおおおおぉぉぉ
- 588 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:05:02 ID:bJWdFwUw0
- いけえええええ
- 589 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:05:11 ID:MGmYqfEE0
- ショボン派からしてもここで間に合ってほしいって思いだろうな
- 590 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:05:13 ID:6factWRA0
- うおおおおおおおおおおおおおお
- 591 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:05:21 ID:e2gH8BrE0
- うわおおおあうおおおう
- 592 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:05:37 ID:E6IspQHk0
- ('A`)( ゚∀゚)(‘_L’)( ´∀`)(=゚ω゚)(-_-)( ><)( <●><●>)
(,,゚Д゚)ξ゚听)ξ( -)( ゛ロ゛)(‐λ‐)
頑張れ!ブーン
- 593 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:05:59 ID:/OgetcPg0
- 最長尺であり、最重量でもあるアルファベット。
片手で扱える代物では、決してない。
体勢が不充分な状態では尚更だ。
それでも、アルファベットYが、動く。
まともに振るえるはずがない。
自分でさえ、片腕では御せなかったアルファベットだ。
疲労困憊のブーンが、振るうことなど、できるはずがない。
その、はずなのに――――
(#゚ω゚)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!」
- 594 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:07 ID:3WZhaEkI0
- >>592
うあああああああああああ
- 595 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:11 ID:5mh8yNic0
- ひけええええええええええええブゥゥゥゥゥゥゥン!!!
かわせええええええしょぼおおとおおおおん!!!
- 596 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:20 ID:MqE.oFeA0
- うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
- 597 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:21 ID:E6IspQHk0
- うおおおおおおおおおおお
- 598 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:28 ID:eVMiTbyI0
- いけぇえええええええええええええええええ!!!!
- 599 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:45 ID:V79OhNUE0
- うおおおおおおおおおおおおおおおおおお
- 600 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:47 ID:6factWRA0
- いけえええええええええええええええええええええええええええええええええ
- 601 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:51 ID:MGmYqfEE0
- 届け――――――――!!
- 602 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:52 ID:8ekxxyT2O
- 決めろ!
- 603 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:06:56 ID:5mh8yNic0
- いけえええええええええええええ!!!!
- 604 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:01 ID:3WZhaEkI0
- 最後だ!
もう一度だけ頑張れ!
- 605 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:02 ID:YSjnRIko0
- おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
- 606 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:17 ID:MqE.oFeA0
- 支援!
- 607 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:20 ID:APMGw0RsO
- かわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
- 608 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:21 ID:yJDtnBXk0
- とどけええええええええええええええ
- 609 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:21 ID:e2gH8BrE0
- おおおおおおお
- 610 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:22 ID:N8xJEDwgO
- いっけえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!
- 611 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:07:47 ID:nfqTro5g0
- うわああああああああああああああ!!!!!!
- 612 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:08:06 ID:/OgetcPg0
- ――――右腕、一本。
持ち上がり、振るわれた、アルファベットY。
刃は、自分の体を両断しようとしている。
そして自分の心は、動揺と焦燥に支配されている。
アルファベットZは、突き出したまま体を貫くつもりだった。
一歩、大きく踏み出せばブーンに届く。
だがそれより先に、Yは自分を裂こうとしている。
思考の余裕さえなかった。
咄嗟に、左のアルファベットZをYに向けた。
力を込めることができない。
ブーンのYを、弾けるかどうか、分からない。
弾けずとも、僅かでもYを抑えることができれば、その間に右のZがブーンを討つ。
抑えられなければ、命はない。
最後の最後で、五分の勝負に持ち込まれた。
そうだ、ここからだ。
ここからが、気持ちの勝負なのだ。
構わない。
心で、ブーンに負けているはずがないのだから。
掴むしかない。
勝利を、栄光を、天下を。
ラウンジの未来を。
- 613 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:08:07 ID:5mh8yNic0
- しぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんんん!!!!
- 614 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:08:14 ID:p3bpMpPQO
- いけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
- 615 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:08:14 ID:YSjnRIko0
- このギャラリーの湧き様が2005年時代のブーン系を髣髴させるわ
しみじみ
- 616 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:00 ID:gWteJxc60
- もうなんて言っていいのかわからない
- 617 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:05 ID:5mh8yNic0
- どっちも勝ってええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!
- 618 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:22 ID:bJWdFwUw0
- ここでZが二刀流であることがこんなに活きてくるとは。熱い
- 619 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:26 ID:MqE.oFeA0
- なんという魂を削った文章
- 620 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:26 ID:eVMiTbyI0
- どっち応援していいのかわからねえ
- 621 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:35 ID:e2gH8BrE0
- ショボオオオオオアオン!!
- 622 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:42 ID:6factWRA0
- やばい本当に泣きそう
- 623 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:09:42 ID:WamARBqQ0
- ぬわあああああああああああああああああああああああ!!
- 624 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:09:45 ID:/OgetcPg0
-
(#´゚ω゚)「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァッッ!!!」
(#゚ω゚)「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォッッ!!!」
.
- 625 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:09 ID:E6IspQHk0
- どき・・・どき・・・
- 626 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:11 ID:0WJA7BDs0
- もういい授業さぼるわ
いっけえええええええええええええええええ
- 627 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:14 ID:PrTDFJmA0
- YではじいたZの刃がショボンの首を…
- 628 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:19 ID:NSSYz3t6O
- あああああどっちだあああああ
- 629 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:25 ID:HKvMjsVk0
- . すら演出のようだ
- 630 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:26 ID:bJWdFwUw0
- 区別しづれえ!!
- 631 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:28 ID:MGmYqfEE0
- ショボンが形相崩すの初めてだな
- 632 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:31 ID:MqE.oFeA0
- ああああああああああああ
- 633 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:35 ID:e2gH8BrE0
- ショボンの白目は反則だ!!
- 634 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:41 ID:3WZhaEkI0
- ショボンの顔が・・・初めて・・・
- 635 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:42 ID:5mh8yNic0
- ごくり
- 636 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:46 ID:8ekxxyT2O
- うわあああああああああ
- 637 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:10:48 ID:/OgetcPg0
-
.
- 638 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:52 ID:Mqg9CquM0
- 戦争系のbgm聞きながら読んでる。
頑張れ!ブーン!
- 639 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:52 ID:eVMiTbyI0
- >>626
俺は早退した
- 640 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:10:55 ID:l3KOR0/A0
- こんな顔のショボン見たことねぇw
- 641 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:07 ID:E6IspQHk0
- ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・
- 642 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:11 ID:4WybKObM0
- ( ´゚д゚`)
- 643 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:23 ID:5mh8yNic0
- ヤバイマジドキドキする
- 644 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:25 ID:N8xJEDwgO
- (#´゚ω゚)
ちょっとワロタ
- 645 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:26 ID:MGmYqfEE0
- !?
- 646 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:30 ID:bJWdFwUw0
- 静寂…
- 647 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:36 ID:MqE.oFeA0
- ブーン…
ショボン…
- 648 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:42 ID:j4Cd4MWEO
- (´^ω^`)
- 649 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:11:42 ID:/OgetcPg0
-
・
・
・
.
- 650 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:43 ID:gWteJxc60
- ショボンが!
- 651 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:46 ID:wwadrX96O
- ?
- 652 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:11:55 ID:8ekxxyT2O
- wktk
- 653 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:03 ID:4WybKObM0
- :(;゙゚'ω゚'):
- 654 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:04 ID:eVMiTbyI0
- どっちだ!
- 655 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:07 ID:yJDtnBXk0
- ついに決着か
- 656 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:10 ID:E6IspQHk0
- どっちだ?(; ・`д・´)
- 657 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:18 ID:MqE.oFeA0
- あうあう
- 658 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:21 ID:WZqI2xvE0
- ・・という夢だったのさ
- 659 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:23 ID:JjwgmLQQ0
- 焦らすなあオイ!
- 660 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:29 ID:gWteJxc60
- >>658
おい
- 661 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:12:32 ID:/OgetcPg0
-
――――"それ"から、十年。
.
- 662 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:44 ID:ErbeoaDU0
- え?
- 663 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:47 ID:eVMiTbyI0
- !?
- 664 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:48 ID:V79OhNUE0
- …ゴクリ
- 665 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:50 ID:so4vOPbE0
- !?
- 666 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:52 ID:e2gH8BrE0
- お?
- 667 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:54 ID:E6IspQHk0
- 一気にエンディングキタ――(゚∀゚)――!!(え
- 668 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:54 ID:doCJ2CrU0
- え?
- 669 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:56 ID:3WZhaEkI0
- 10年!!!!
- 670 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:55 ID:u8S08Iiw0
- !?
- 671 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:57 ID:NSSYz3t6O
- えっ
- 672 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:12:58 ID:4WybKObM0
- Σ
- 673 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:03 ID:8ekxxyT2O
- 十年だと・・・
- 674 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:03 ID:l3KOR0/A0
- くそwじらしすぎw
- 675 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:07 ID:HKvMjsVk0
- ドン!
- 676 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:10 ID:gWteJxc60
- え
- 677 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:12 ID:PrTDFJmA0
- まさかのwww
- 678 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:13 ID:N8xJEDwgO
- こらああああああああああああああああああああああああああああああああ!
- 679 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:14 ID:MqE.oFeA0
- ごくり…
- 680 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:17 ID:6factWRA0
- あああああああああああああああああああああああああ
- 681 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:19 ID:5mh8yNic0
- ニクいネエ!!
- 682 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:23 ID:Mqg9CquM0
- 十年だと!?('A`)
- 683 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:27 ID:IiwxOmcg0
- なん・・・だと・・・
- 684 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:33 ID:p3bpMpPQO
- まさかの10年後
- 685 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:37 ID:eTJg72BU0
- >>661-662
ワロタ
- 686 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:37 ID:WamARBqQ0
- ああああああ!!?
- 687 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:44 ID:07N.H0fUO
- アルファ来てたぁああああああああああああああああああ
と思ったら10年だと
- 688 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:50 ID:HKvMjsVk0
- おk、主要キャラの年齢を確認したい・・・
- 689 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:56 ID:MGmYqfEE0
- キング・クリムゾンッ!?
- 690 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:13:57 ID:JjwgmLQQ0
- 十年wwwwwwwwwwwww
- 691 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:00 ID:5mh8yNic0
- 先が気になって死にそう
- 692 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:09 ID:l8bkxABoO
- はよはよ!
- 693 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:10 ID:fhxnoOsM0
- えええええええええええええええええええええええええ
- 694 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:11 ID:4WybKObM0
- ニダー(58)
- 695 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:21 ID:wwadrX96O
- クソワロタwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- 696 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:24 ID:PrTDFJmA0
- ニダーらの喜ぶリアクション見たかったのに!
- 697 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:25 ID:XU6jAyYYO
- やっと追い付いた!
と思ったら10年だと……?
- 698 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:26 ID:HqpfUqw20
- えっ
- 699 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:27 ID:MqE.oFeA0
- ショボンのあれ?
- 700 名前:第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:14:27 ID:/OgetcPg0
-
決戦の地に佇む、一人の男。
虚空を見上げ、それから静かに、手向けの花を二つ置いた。
第119話 終わり
〜to be continued
- 701 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:40 ID:gWteJxc60
- え?!
- 702 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:47 ID:3WZhaEkI0
- ふたつ・・・
- 703 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:49 ID:gloPSijU0
- ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
- 704 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:55 ID:doCJ2CrU0
- おいいいいいい!!!
- 705 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:55 ID:bJWdFwUw0
- そこでおわりかよおおおおおお
- 706 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:55 ID:yJljSGLk0
- まさか…
- 707 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:56 ID:eVMiTbyI0
- 2つ!?
- 708 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:57 ID:WamARBqQ0
- え?
- 709 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:14:58 ID:yJDtnBXk0
- えっ
- 710 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:00 ID:so4vOPbE0
- 相打ちなのか
- 711 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:02 ID:NSSYz3t6O
- 二つとな
- 712 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:02 ID:d/aBd/R6O
- 10年なんてあっと言う間だったぜ
- 713 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:02 ID:fhxnoOsM0
- 相うちすかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- 714 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:03 ID:APMGw0RsO
- 2つ……だと……!?
- 715 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:04 ID:e2gH8BrE0
- 2つだと……まさか
- 716 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:05 ID:Etm4VpfgO
- 二つΣ
- 717 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:09 ID:8ekxxyT2O
- どっちなんだ
- 718 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:16 ID:IiwxOmcg0
- なあああああああああああああああああ!?
- 719 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:16 ID:5mh8yNic0
- おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!
- 720 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:18 ID:quDk0XCE0
- そのままの状態で白骨をさらす2人の姿が!
- 721 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:18 ID:E6IspQHk0
- ええええええええええええええええええええええ
続き続きをはよwwwww
- 722 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:20 ID:MqE.oFeA0
- 二つの花…
- 723 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:23 ID:0SH9wuHkO
- まだ分からん、まだ分からんぞ
- 724 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:23 ID:0WJA7BDs0
- うごごごなにがなんだか
- 725 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:29 ID:6factWRA0
- ちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
- 726 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:31 ID:l8bkxABoO
- さあ次は120話だ…っ!
- 727 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:31 ID:gWteJxc60
- 早く120話を
- 728 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:40 ID:eVMiTbyI0
- 相打ちだと
- 729 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:43 ID:yJDtnBXk0
- 相打ちだと・・・?
- 730 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:44 ID:P6L0lHxQ0
- 二つ?え?相打ち?誰?カルリナ?
- 731 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:49 ID:j4Cd4MWEO
- そうきたかー……
- 732 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:15:56 ID:/OgetcPg0
- 第119話は以上です、ありがとうございました
少し休憩して、それから第120話へいきます
- 733 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:15:59 ID:2NEhx6sMO
- ブーン…
- 734 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:04 ID:N8xJEDwgO
- ブーンとショボンか、それともショボンとクーか
後者かな
- 735 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:05 ID:gloPSijU0
- つづきをおおおおおおおおおおおおおおおおお
- 736 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:11 ID:gWteJxc60
- >>732
お疲れ様ですえええええええええええええええええええ
- 737 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:19 ID:PrTDFJmA0
- 後追いしたクーとしか思えぬ
- 738 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:22 ID:V79OhNUE0
- おいいいいいいいいい
- 739 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:23 ID:MGmYqfEE0
- いや、二つというのは、かつてこの場所で戦った奴が他にも……!
- 740 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:26 ID:5mh8yNic0
- どっちかなのか両方なのかすら明かさないとは
二つってのは相打ちなのか誰か別の人込みなのかああああああ!!
- 741 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:30 ID:Etm4VpfgO
- そういえばだいぶ前に作者が最後は賛否両論になるって言ってたな
- 742 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:32 ID:yJDtnBXk0
- 120話すぐ来るのかwwwwwwwwwすげえwwwwwwwwwwwww
- 743 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:44 ID:07N.H0fUO
- 早く続きぃいいいいい
一旦乙!
- 744 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:47 ID:E6IspQHk0
- よし、おまいら こいつ見てどう思う?(この119話
- 745 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:47 ID:8ekxxyT2O
- 超乙
- 746 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:51 ID:3WZhaEkI0
- 予想はよそうぜ
- 747 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:51 ID:Mqg9CquM0
- 皆様、とうとう最終話です。
長かった('A`)y-~
- 748 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:56 ID:JjwgmLQQ0
- 早くしてwwwwwwwwwww
- 749 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:16:57 ID:gloPSijU0
- 乙!
- 750 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:01 ID:59s3Go2w0
- 俺を早く山手線から降ろしてくれよ…
- 751 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:08 ID:MqE.oFeA0
- 乙ううううううう
- 752 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:13 ID:gWteJxc60
- >>750
降りろよwww
- 753 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:17 ID:4WybKObM0
- ここって1000いったらすぐ落ちるん?
用事できて次スレ完走前に帰ってこれるかわからないんだが
- 754 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:17 ID:F1oVwd/s0
- ふぅ……
好き
- 755 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:20 ID:MGmYqfEE0
- >>732
乙
- 756 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:21 ID:V79OhNUE0
- >>732
乙!超乙!
ゆっくり休んでおいでー
- 757 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:24 ID:NSSYz3t6O
- 乙です
- 758 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:36 ID:WamARBqQ0
- >>744
すごく……続きが気になります
- 759 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:41 ID:3WZhaEkI0
- >>732
おつ!!!
やっぱあんた最高だ 2年待ったのは間違いじゃなかった!!
- 760 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:52 ID:gkfaNfl20
- ジョルジュとミルナへの花か?
- 761 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:17:52 ID:5mh8yNic0
- これ以上待つって言ってももう脱ぐものがねぇよ
毛でも抜けってか畜生ぅぅ
- 762 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:18:10 ID:bJWdFwUw0
- 長く待ったけど間違いなく面白い作品だなー
- 763 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:18:25 ID:IiwxOmcg0
- >>753
ここのスレは落ちません
- 764 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:18:35 ID:5mh8yNic0
- >>753
依頼して削除しない限り残る
- 765 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:18:43 ID:07N.H0fUO
- >>753
管理人が処理しない限りは落ちないから安心しろ
- 766 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:18:57 ID:E6IspQHk0
- そういえば次スレのアナウンスはここでするの作者さん?
- 767 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:20:29 ID:8haAhiJgO
- 気になる気になる気になる
- 768 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:20:41 ID:bJWdFwUw0
- 昼飯くってこよう
- 769 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:20:56 ID:l3KOR0/A0
- 分からんw誰とでもとれすぎるwww
- 770 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:21:01 ID:XU6jAyYYO
- 創作板はすぐスレ立つし見落としようもないから次スレとか気にするまでもない
- 771 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:21:07 ID:MGmYqfEE0
- >>761
もう十分だwww
- 772 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:21:41 ID:KgZ3wZfo0
- それから10年ワロタwww
- 773 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:21:51 ID:EX7tgdWQ0
- 一つは今回の一騎打ちの相手に、もう一つはその前に一騎打ちをした武人にって事だと思われ
- 774 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:22:27 ID:5glAIN7E0
- 追いついたら10年後になってただと・・・
- 775 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:23:06 ID:Etm4VpfgO
- 息子の死に倒れたカーチャン=トロッソの分かもしれん
- 776 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:23:14 ID:PrTDFJmA0
- あぁ!なんか聞き覚えがあると思ったら、綾小路きみまろだ
- 777 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:23:20 ID:jbunSmdEO
- ショボンとクラウンもありえるしブーンと荒巻とかニダーとかツンもあるで
早くしてくれうんこ漏れそう
- 778 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:23:27 ID:3WZhaEkI0
- >>773
花屋がセール中で2束セットだったんだよ
- 779 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:23:31 ID:gWteJxc60
- 〜ヴィップの兵〜
●( ^ω^) ブーン=トロッソ
42歳 大将
使用可能アルファベット:Y
現在地:ヴィップ城
●( ・∀・) モララー=アブレイユ
47歳 中将
使用可能アルファベット:?
現在地:ヴィップ城
●<ヽ`∀´> ニダー=ラングラー
58歳 中将
使用可能アルファベット:T
現在地:ヴィップ城
●ミ,,゚Д゚彡 フサギコ=エヴィス
54歳 少将
使用可能アルファベット:R
現在地:ヴィップ城
●( ´_ゝ`) アニジャ=サスガ
56歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:ヴィップ城
- 780 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:00 ID:JjwgmLQQ0
- >>776
ワロタwwwwwwwwww
- 781 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:11 ID:e2gH8BrE0
- ブーンがおる……
- 782 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:14 ID:gWteJxc60
- ●(´<_` ) オトジャ=サスガ
56歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:ヴィップ城
●( ФωФ) ロマネスク=リティット
35歳 中尉
使用可能アルファベット:N
現在地:ヴィップ城
●(个△个) ルシファー=ラストフェニックス
35歳 少尉
使用可能アルファベット:L
現在地:ヴィップ城
●/ ゚、。 / ダイオード=ウッドベル
40歳 中尉
使用可能アルファベット:?
現在地:ヴィップ城
- 783 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:34 ID:5mh8yNic0
- ブーンが生きてるうううううう??!!
- 784 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:35 ID:gloPSijU0
- キタアアアアアアアアアアアアアア
- 785 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:37 ID:j4Cd4MWEO
- >>777何故ニダー死んだし……
- 786 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:50 ID:39U1/4VY0
- ダイオードとはなんだったのか
- 787 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:24:54 ID:/OgetcPg0
- 第120話の投下は13時半ごろから始めます
よろしくお願いします
- 788 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:24:55 ID:YSjnRIko0
- あああああああああくそでかけられねえじゃねえかあああああああ
- 789 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:25:05 ID:MGmYqfEE0
- おいよく見ろ作者じゃないぞ
- 790 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:25:43 ID:3WZhaEkI0
- 親切に10年後設定の歳になってるなw
- 791 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:25:46 ID:gWteJxc60
- ご、ごめん勘違いさせた!作者じゃないよ!
- 792 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:25:57 ID:5mh8yNic0
- おいふざけんなぶちころすぞ(´・ω・`)
- 793 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:25:57 ID:so4vOPbE0
- あと五分!
- 794 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:25:57 ID:4WybKObM0
- >>763-765
サンキュー安心して出かけてくる
- 795 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:26:01 ID:E6IspQHk0
- ( ◇-◇)ステンバーイステンバーイ
- 796 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:26:04 ID:om1HXd6I0
- うおおおお続きが気になる
- 797 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:26:05 ID:yJDtnBXk0
- 13時半か・・・
って後5分じゃねーかwwwwwwwwwww
- 798 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:26:53 ID:e2gH8BrE0
- 騙されたぜ
- 799 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:28:43 ID:gWteJxc60
- あと少し あと少し
- 800 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:29:24 ID:E6IspQHk0
- 後1分 ざわ・・・ざわ・・・
- 801 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:29:25 ID:5mh8yNic0
- 早くしないと俺が禿げる
- 802 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:29:37 ID:l3KOR0/A0
- 個人的にはブーンにもショボンにも生きてて欲しいわw
- 803 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:29:46 ID:/OgetcPg0
- ではそろそろ開始します
最終話はテンプレなしです
- 804 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:29:56 ID:gWteJxc60
- きたあああああああああああああああああああああ
- 805 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:06 ID:e2gH8BrE0
- きたきたき
- 806 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:11 ID:bjgID/1c0
- キタキタキタキタ
キタァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
- 807 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:11 ID:so4vOPbE0
- きたぁぁぁ
- 808 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:12 ID:IiwxOmcg0
- キタキタキタ!
- 809 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:21 ID:MqE.oFeA0
- トイレに行く暇がなかったわ…
しょうがない、漏らすか
- 810 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:25 ID:5mh8yNic0
- キタァァァァァァァア
- 811 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:28 ID:E6IspQHk0
- キタ――(゚∀゚)――!!
- 812 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:29 ID:gloPSijU0
- キイイイイイイイイイイイイタアアアアアアアアアア
- 813 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:30 ID:8ekxxyT2O
- きたああああああ
- 814 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:30:42 ID:MGmYqfEE0
- 完全にエピローグか
- 815 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:31:04 ID:MqE.oFeA0
- 最後まで…支援!
- 816 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:31:37 ID:/OgetcPg0
- 【第120話 : End】
――世界暦・535年――
――マドマギ城――
久方ぶりに訪れた城は、昨年の改修で見違えるほど美しくなっていた。
城攻めにあったことこそないものの、重要な役割を担ってきた城で、酷使されつづけてきた。
今までは改修のための時間を取ることさえできなかったのだろう。
およそ一年かかったというが、外壁を見る限りは新たに建てられた城と思ってしまうほどだった。
建物そのものも、少し大きくなったか、と感じた。
ただそれは、長くこの城を目にしていなかったことによる錯覚だろう。
元より全土でも三指に入る規模の城だ。
かつては、オオカミ城と呼ばれており、今でも時折、そう口にしてしまいそうになる。
改名してから六年経つが、いまひとつ自分には馴染んでいないのだ。
( ’ t ’ )(……まぁ、そのうち慣れるかな)
慌しく人が出入りする城に背を向ける。
城下町へは、山の向こう側から姿を現した太陽が中天に昇る頃、到着できるだろう。
"式典"には充分間に合う。
馬を駆って西へ進んだ。
( ’ t ’ )(風は強いが、あまり寒くはないな)
手綱を握り締める手が悴むこともない。
駆けやすかった。
- 817 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:31:48 ID:bJWdFwUw0
- ついに!
- 818 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:05 ID:gWteJxc60
- まどまぎwww
- 819 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:07 ID:YSjnRIko0
- しかしブーンも40台突入したか・・・・
- 820 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:11 ID:0Rq.ZtnQ0
- しえん!
- 821 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:15 ID:KgZ3wZfo0
- まどマギwww
- 822 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:20 ID:8haAhiJgO
- うおおおおおお!!!
- 823 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:20 ID:MqE.oFeA0
- あああああ
- 824 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:26 ID:IiwxOmcg0
- マドマギwwwwww
- 825 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:29 ID:MGmYqfEE0
- 新しい城の名前wwwww
- 826 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:31 ID:E6IspQHk0
- カルリナ視点か
- 827 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:57 ID:NSSYz3t6O
- とうとう終わるのか
- 828 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:32:57 ID:RdQATD8E0
- ついに最終話か
感慨深いものがあるな
- 829 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:33:04 ID:gloPSijU0
- スレ残り少ないから少し落ち着こうぜ
- 830 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:33:07 ID:8ekxxyT2O
- マドマギ城ワロタ
- 831 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:33:36 ID:JjwgmLQQ0
- 年月を感じるwwwwwwwwwwwwwwwww
- 832 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:34:04 ID:MqE.oFeA0
- 俺も馴染めねぇよ…
- 833 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:34:04 ID:/OgetcPg0
- 正午が近づくにつれ徐々に気温も上がっていく。
ただ、その温かみにありがたさを覚える頃にはもう、城下町に着いてしまっていた。
町は活気に溢れている。
楽しげな笑い声や、明るく客を呼び込む声などが町中から響いているのだ。
式典が行われるとあって近隣の町から人が集まっていることも影響しているのだろうが、それにしても賑やかだった。
( ’ t ’ )「梨をひとつ、いただけますか?」
果物を売り歩いている女性から梨を購入し、そのまま齧り付く。
溢れ出す果汁で口の周りを濡らしてしまったが、その瑞々しさは口中のみならず体中を新鮮さで満たしてくれた。
式典が始まるまでは、あと半刻。
広場への道は既に人で埋まっており、皆の歩みもなかなか進まない。
それでも何とか、式典の開始時間には広場へ到着できた。
軽装ながらも武器を携えた兵士が壇を囲んでいる。
また、既に壇上には、見覚えのある顔もあった。
しかし、皆が待っている人物はまだ広場の奥にいるようだ。
陽が高くなったことと人が集まっていることで、寒さはほとんど感じなくなっていた。
民の顔にも笑みがある。ただ、これは気温だけが原因ではないだろう。
心待ちにしているのだ、誰しもが。壇に上がるべき人物を。
思い返してみれば、この数年で民の暮らしは劇的に改善されつつある。
積極的な税制と法の整備、改革が着々と進行しているのだ。
まだ整いきっていない部分もあるが、誰しもが未来に期待している状態だった。
- 834 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:34:17 ID:bjgID/1c0
- マドwwwwwwwwwwマギwwwwwwwwww
- 835 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:34:22 ID:sWUL01/A0
- どっちが勝ったんだろう
- 836 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:34:34 ID:gWteJxc60
- その城に魔女が住まう伝説が
- 837 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:34:53 ID:5mh8yNic0
- マドマギは完全に最近設定したなwww
- 838 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:34:57 ID:MqE.oFeA0
- ああ…
なんという感慨…
- 839 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:35:01 ID:e2gH8BrE0
- 式典とな
- 840 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:35:17 ID:IiwxOmcg0
- >>832
今いい所なんだから笑わせるなwww
- 841 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:35:45 ID:07N.H0fUO
- ついに最終話や……
支援
- 842 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:36:01 ID:N8xJEDwgO
- 王位継承?
10年後も、ということは
- 843 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:36:01 ID:ErbeoaDU0
- マドマギ城が後付けなのかまどマギ終わってから120話書き始めたのか気になる
投下終わったら答えて欲しいなあ
- 844 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:36:03 ID:5glAIN7E0
- 支援
- 845 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:37:08 ID:/OgetcPg0
- 最初は、戦場に立っていた印象が強いためか、民政の手腕を疑問視する向きもあった。
ただそれも、今となっては古い話だ。
まだ評価するには尚早すぎるかもしれないが、治世者としては充分、と言ってよかった。
( ’ t ’ )(……僕ごときが評価していい相手じゃないかな)
自虐気味な自分の呟きには、苦笑するしかなかった。
しばらく広場は民衆の声で騒がしかったが、式典の開始を告げる鉦の音で誰もが口を閉じた。
続いて太鼓が鳴り響き、それから数十人の女性たちによる二胡の演奏が始まった。
美しい音色の心地よさに四半刻ほど身を委ねる。
名残惜しくも演奏が終わったあとは盛大な拍手が広場を包んだ。
そして、その拍手が鳴り止む頃、登壇した男。
( ^ω^)「皆さん、今日はお集まりいただきありがとうございますお」
ヴィップ国の皇帝、ブーン=トロッソ。
全土を統べる為政者だ。
- 846 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:27 ID:MGmYqfEE0
- △
( ゚д゚)「」
- 847 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:28 ID:1f9FjasI0
- うわああいあいああいあかあかあさあさ
- 848 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:38 ID:IiwxOmcg0
- ぶうううううううううううううううううううううんんんんんんんんんんん
- 849 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:43 ID:gWteJxc60
- えええええええええええええええええええええ
- 850 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:46 ID:E6IspQHk0
- ブーン勝利キタ━―━―━(゚∀゚)━―━―━―!!
- 851 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:47 ID:3WZhaEkI0
- 泣いた
- 852 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:46 ID:gloPSijU0
- ブーンきたああああああああああああああああああああああああ
- 853 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:48 ID:wwadrX96O
- うひょおwwwwwwwwwwwwww
- 854 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:51 ID:NSSYz3t6O
- ブーン!!
- 855 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:37:57 ID:MqE.oFeA0
- うおおおおおおおおおおおおおおおお
- 856 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:00 ID:8ekxxyT2O
- ブーン!!!!!!
- 857 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:09 ID:MGmYqfEE0
- やっぱりブーンが勝ったか
- 858 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:20 ID:N8xJEDwgO
- ホッとした
- 859 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:27 ID:APMGw0RsO
- ショボォォォォォォォォン!!!
- 860 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:31 ID:HqpfUqw20
- 皇帝か
- 861 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:32 ID:0Rq.ZtnQ0
- ぶうううううううん!!!
- 862 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:39 ID:e2gH8BrE0
- ブーン!!
- 863 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:38:49 ID:KgZ3wZfo0
- ブーンか
- 864 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:06 ID:0WJA7BDs0
- >>846
くっそwwww
- 865 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:14 ID:V79OhNUE0
- うおおおおおおおおおおおおお
- 866 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:22 ID:MqE.oFeA0
- ブーンさん…
立派にならはったな…
- 867 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:24 ID:35jkzKccO
- まだだ、まだ俺はショボン生存を諦めない
- 868 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:27 ID:p3bpMpPQO
- ブーン信じてた!!
- 869 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:28 ID:5mh8yNic0
- ブーン…なんか子供の成長見守ったみたいな感慨が……
- 870 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:28 ID:QZk6an4.0
- ぶううううううううううううううううううううううん!!!!!!!!!!
- 871 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:29 ID:8haAhiJgO
- ブーンキター
- 872 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:33 ID:gWteJxc60
- 花が2つというのはなんだったのだろう
- 873 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:39:44 ID:yJDtnBXk0
- >>846
やめろwwwww
- 874 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:39:45 ID:/OgetcPg0
- ブーンの登場で再び、式典の場は拍手の音に包まれる。
( ^ω^)「本日で、ヴィップ国が天下を得てから七年の時が経ちましたお」
( ^ω^)「その間、皆さんには土地や税などで様々なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ありませんでしたお」
ブーンが深々と頭を下げる。
誰かから非難の声が飛ぶことはない。
( ^ω^)「でも先般、やっと法の権力に関する制度改革が終わって、司法と立法を行政から切り離すことができましたお」
( ^ω^)「権力分立したことによる弊害を最小限に抑え、今後は国と皆さんの未来を正しく素早く作り上げていきたいですお」
また、広場は拍手喝采となった。
その後も、各地の城を小さな政府として扱い、ヴィップ城を中央政府とする構想などがブーンの口から明かされた。
今はあらゆる判断がヴィップ城にいる政務官に委ねられており、意思決定まで時間がかかることが問題視されていたのだ。
そのため、地方に意思決定権を持たせることで、民の要望にも素早く応えられるよう制度を改革していくという。
ヴィップが天下を統一してからしばらくは、まず領土の整理に忙殺されていた。
ラウンジの土地は広大だったのだ。安定させるだけでも三年はかかっただろうか。
それからブーンはずっと法の権力分立に注力していたようだ。結実した今は晴れやかな気持ちだろう。
真っ先に法の権力について改革するというブーンの選択は、間違っていない、と感じていた。
国家の基本はやはり、法だ。
法が治めなければ、国は成り立たなくなってしまう。
( ^ω^)「地方政府に関しては、それぞれの長を配する予定ですお」
( ^ω^)「基本的には中央政府の政務官。ただ、各地方の事情を知悉している人が望ましいですお」
( ^ω^)「また登用の案内も各地に出しますお。是非、皆さんの力を貸していただきたいですお」
惜しみない拍手が送られる。
こうやって雇用の機会を随所で増やしていることも、ブーンの政治の特徴と言えた。
- 875 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:40:25 ID:e9BbdmGM0
- やっと追いついた!!五年前からずっとあんたを追いかけてた支援!!
- 876 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:40:53 ID:gWteJxc60
- 俺も拍手した
- 877 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:41:09 ID:MqE.oFeA0
- ワアアアアアアアアア
- 878 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:41:38 ID:XU6jAyYYO
- ブーン、死んでくれるなよ……
そういう終わりは嫌だからな
- 879 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:42:11 ID:om1HXd6I0
- ブウウウウウウン!!
- 880 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:42:21 ID:MqE.oFeA0
- あのブーンが政治をするように…
ウッ
- 881 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:42:25 ID:nfqTro5g0
- あ、あ、あ、あ、あ
- 882 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:42:30 ID:5mh8yNic0
- しょぼんはやっぱり…
なんかもにょもにょする…
- 883 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:42:33 ID:MGmYqfEE0
- 一括統治から分権するには相当苦労しただろうな
- 884 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:42:37 ID:/OgetcPg0
- 地方政府が成るということは、地方政府を守る者も必要になるということだ。
昔、アルファベットを握って戦っていた兵が挙って応募することだろう。
武器も必要になるため、かつてアルファベット職人だった者の需要も拡大する。
天下統一後は、治安の維持を目的として各地で警邏隊の大幅な増強が図られた。
かつて軍に属していた者は、既に多くがそちらに流れている。
時間はかかったが、警邏隊から漏れた者も慣れ親しんだ仕事に戻ることができるはずだ。
( ^ω^)「懸案事項だった地域ごとの住民税の税率決定に関しても、いずれは地方政府に引き継ぎますお」
( ^ω^)「その他、各地域に即した制度の制定に役立つようにしたいですお」
( ^ω^)「あとは……」
(;^ω^)「……何だったかお」
広場から笑い声が溢れた。
時折、抜けたところを見せるのがブーンの魅力でもある。
昔からそうだったという。
話すべきことを思い出したブーンがその後も語り続ける。
聞きやすい口調で、聞きやすい言葉で、民に声を向ける。
その声に、民は耳を傾ける。
七年前、かつてヴィップの皇帝だったアラマキは、天下が統一されたあと間もなく亡くなった。
眠るように、しかし、全ての役目を果たし終えたような充実した表情だったという。
アラマキの後を継いで皇帝となったブーンは、人としての性質はアラマキに似ていた。
柔和で、親しみのある人柄。だからこそ、人々も素直に言葉を受け入れるのだ。
嘘がない、偽りがないのが肌で分かるからこそ。
- 885 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:42:56 ID:1f9FjasI0
- ショボンは生きていると信じる
- 886 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:43:27 ID:JjwgmLQQ0
- 今は>>661の3年前でおk?
- 887 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:43:32 ID:MqE.oFeA0
- それでこそブーンさんや!
- 888 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:43:41 ID:MGmYqfEE0
- 大事なとこで忘れるなwww
- 889 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:43:43 ID:gloPSijU0
- 荒巻皇帝・・・・(´;ω;`)
- 890 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:43:52 ID:gWteJxc60
- (´;ω;`)ウッ…
- 891 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:44:21 ID:/OgetcPg0
- ( ^ω^)「まだまだ、成すべきことは多いですお。歩みを止めるわけにはいきませんお」
( ^ω^)「自分たちは、これからも国を前進させるべく努力していく所存ですお」
( ^ω^)「それだけは間違いなく、今この場でお約束できますお」
( ^ω^)「――――誰よりも、この国を愛する者として」
冬の寒さを忘れさせてくれるような温風が、身を撫でた。
思わず、鼻腔から取り込んで肺を満たしたくなるような、風が。
( ^ω^)「自分からは、以上ですお」
惜しみない拍手に手を振って応えるブーン。
民からの信頼は、今も絶大。恐らく、今後も変わらないだろう。
ただ――――
( ’ t ’ )(……はっきりとは、分からないけど)
引っかかっていることは、ある。
ブーンの後に登壇したのはロマネスクだった。
今は財政を担当しており、国家運営になくてはならない存在だ。
生真面目で妥協を許さないロマネスクの性格は、財務管理に適当と言えた。
その人事の決断もブーンは早かった。
ヴィップが天下を統一したあと、一年ほどは全ての決定権をブーンが持っていた。
しかし、それから徐々に権利を委譲しはじめたのだ。
- 892 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:44:24 ID:MqE.oFeA0
- アラマキ皇帝…!
- 893 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:44:42 ID:5mh8yNic0
- ううう…
- 894 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:44:45 ID:8ekxxyT2O
- ふぅ・・・
- 895 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:44:58 ID:gWteJxc60
- え?
- 896 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:45:08 ID:e2gH8BrE0
- ロマの夢も叶いそうだ
- 897 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:45:13 ID:IiwxOmcg0
- えっ
- 898 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:45:46 ID:wwadrX96O
- ブーン死ぬのか
- 899 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:45:51 ID:YSjnRIko0
- ブーン生きてたかよかった
- 900 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:45:54 ID:3WZhaEkI0
- 嫌なフラグ立てるな
もういいじゃないか・・・ここまで生き残った人くらい幸せになっていいじゃないか
- 901 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:46:17 ID:8haAhiJgO
- 涙の支援
- 902 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:46:34 ID:/OgetcPg0
- ( ^ω^)「まだまだ、成すべきことは多いですお。歩みを止めるわけにはいきませんお」
( ^ω^)「自分たちは、これからも国を前進させるべく努力していく所存ですお」
( ^ω^)「それだけは間違いなく、今この場でお約束できますお」
( ^ω^)「――――誰よりも、この国を愛する者として」
冬の寒さを忘れさせてくれるような温風が、身を撫でた。
思わず、鼻腔から取り込んで肺を満たしたくなるような、風が。
( ^ω^)「自分からは、以上ですお」
惜しみない拍手に手を振って応えるブーン。
民からの信頼は、今も絶大。恐らく、今後も変わらないだろう。
ただ――――
( ’ t ’ )(……はっきりとは、分からないけど)
引っかかっていることは、ある。
ブーンの後に登壇したのはロマネスクだった。
今は財政を担当しており、国家運営になくてはならない存在だ。
生真面目で妥協を許さないロマネスクの性格は、財務管理に適当と言えた。
その人事の決断もブーンは早かった。
ヴィップが天下を統一したあと、一年ほどは全ての決定権をブーンが持っていた。
しかし、それから徐々に権利を委譲しはじめたのだ。
- 903 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:46:34 ID:07N.H0fUO
- >>894
どこでだwww
- 904 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:46:46 ID:8ekxxyT2O
- 支援!!
- 905 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:46:56 ID:1f9FjasI0
- みんなでハッピーエンドじゃ……あれ?
- 906 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:46:59 ID:3WZhaEkI0
- 大事な事なので?w
- 907 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:47:01 ID:gWteJxc60
- あれ
- 908 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:47:24 ID:l3KOR0/A0
- 確かに大事だw
- 909 名前: ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:47:28 ID:/OgetcPg0
- あ、間違えて同じレスしちゃった……すみません
>>886
おkです
- 910 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:47:28 ID:bJWdFwUw0
- ハンナバル思い出しちまう流れ
- 911 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:47:29 ID:jbunSmdEO
- もうなんて言っていいのかわかんね
もちろん良い意味で
- 912 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:47:56 ID:WZqI2xvE0
- そら地方分権の先にあるものつったら独立運動しかねえだろ
- 913 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:47:59 ID:MGmYqfEE0
- なんかレスが被るのはよくあるみたいだけど
誤爆なのか、それとも訂正?
- 914 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:48:15 ID:gWteJxc60
- そうか。なるほど
- 915 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:48:19 ID:/OgetcPg0
- 全てブーンの判断を仰ぐのでは拙速だ。
そう考えれば、財務や法務などをモララー、ロマネスクといった男たちに任せたことは最善の判断だっただろう。
しかし、ブーンは更に権力の分割を進めようとしている。
( ’ t ’ )(そこが引っかかっているんだけど……)
適材適所という言葉もある。
あらゆる仕事をこなせる男がいつも居るとは限らないのだ。
ある分野に特化させた人材を発掘し、登用したほうが国の発展にも繋がるだろう。
だが、このままではブーンは何の権力も持たなくなってしまう。
それは、過去のヴィップへの回帰だ。
アラマキは権威しかなかった。権力は持っていなかった。
ブーンもそういう存在になろうとしているのか。
そうだという気もする。
違うという気もする。
自分が考えたところで詮無い話だ。
分かっていても考えたくなるのは、かつて国に携わっていた男の性分か。
それとも、ヴィップの民として将来を憂えているのか。
( ’ t ’ )(……自分のことさえ分からないんじゃ、皇帝の考えてることが分かるわけないな)
苦笑して、式典の場から離れた。
街は相変わらず活気に満ちている。
戦が終わって平和になったことは大きいのだろうが、やはり、ヴィップの善政が奏功しているのだと思えた。
- 916 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:48:26 ID:3WZhaEkI0
- >>910
ハンナバルは天国で喜んでるだろうな
- 917 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:48:25 ID:APMGw0RsO
- 釣り竿もって世界をぶらぶらしようぜ
- 918 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:48:36 ID:OCAGYCvE0
ごめん今北産業
- 919 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:49:02 ID:Pp6xKnRU0
- 嫌なフラグや
- 920 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:49:33 ID:J0GuiLFI0
- >>918
よん
で
こい
- 921 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:49:46 ID:/OgetcPg0
- かつてラウンジの将として戦った自分でもそう感じているのだ。
民は尚更だろう。
( ’ t ’ )(もし……ラウンジが、天下を……)
考えようとして、やめた。
どうなっていたかなど、今更考えたところでどうにもならない。
クラウンはもういない。
ショボンも、もういない。
自分もただの流浪人でしかないのだ。
街から離れ、馬に跨る。
風に身を任せて駆けたいような気分だった。
いや、むしろ、風に溶け込んでしまいたかったのか。
ただ、行き先ははっきりしていた。
郊外にある、広大な墓地だ。
( ’ t ’ )(……誰も居ないか?)
馬から降りて、細い野道を歩く。
刈られたばかりなのか、草は一定の長さになっており、道を塞ぐことはない。
ところ狭しと並べられた墓は形が不均一で、豪華なものもあれば、質素なものもある。
造形が凝っていたり、やたら巨大だったりする墓は、かつてオオカミに関わっていた者が多いようだ。
暗愚な王として知られ、不摂生が起因の病で没したフィラッド=ウルフの墓もある。
ただ、本人がオオカミ時代に作らせていた、無駄に絢爛な墓は何度も墓荒らしに遭い、最後には墓ごと盗まれたという。
今は平民と比べても質素な墓に変わったというが、無論、そんなフィラッドの墓参りに訪れたわけではない。
かつてオオカミの将だった男に会いに来たわけでもない。
- 922 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:49:49 ID:MGmYqfEE0
- >>918
最初から
読んで
こい
- 923 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:50:11 ID:OCAGYCvE0
- >>920
仕方ない読んでくる
- 924 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:50:19 ID:1f9FjasI0
- ショボン死んだか
- 925 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:50:46 ID:gWteJxc60
- どういうことだ
- 926 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:51:12 ID:klyKeAvIO
- ついに最終話か。涙出てきた…
- 927 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:51:15 ID:MGmYqfEE0
- フィラッドメシウマ
- 928 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:51:24 ID:/OgetcPg0
- 広大な墓地の端にある、真四角で飾り気のない墓。
これが、アルタイムの墓だった。
( ’ t ’ )(お久しぶりです)
花を供えて手を合わせる。
生年が書かれているだけの墓で、名がないため、他の誰かがアルタイムの墓と気付くことはない。
自分が勝手に、この地に建てた墓だからだ。
アルタイムの正式な墓は、かつてラウンジ城と呼ばれていたフラクタル城の近くにある。
わざわざここにも建てたのは、アルタイムが討たれた場所はかつてオオカミ領だった何処かではないか、と思ったからだ。
何故そう思ったのか自分でも分からない。
アルタイムは、あるときを境に突然姿を消しており、そもそも討たれたのかどうかさえ不明だ。
現在、戦史を編纂する作業が歴史家によって進められているが、アルタイムの最後は明確に記述できないという。
病死したのだろうか。
あるいは、戦に嫌気が差し、下野してどこかで長閑に暮らしているのだろうか。
そんな議論もあるようだが、自分には分かる。
アルタイムは、戦いのなかで最後を迎えたのだと。
どこまでも軍人だった。
しかし、武に生きる一面もあった。
自分とは違う。下野は決してありえない。
病没は、可能性としてはあるが、誰にも知られていないとなると謎が残る。
ひっそりと、誰かと戦って、討たれたのだ。
推測だが、確信に近かった。
- 929 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:51:28 ID:D1Ed4TioO
- 初遭遇だ!楽しみに待ってた!
- 930 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:51:59 ID:e2gH8BrE0
- ショボン……
- 931 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:52:16 ID:5glAIN7E0
- ラウンジ城が・・・
- 932 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:52:34 ID:APMGw0RsO
- ショボンいないのか……
- 933 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:52:42 ID:8ekxxyT2O
- アルタイム懐かしい
- 934 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:52:45 ID:07N.H0fUO
- しかし平日の昼間から創作板がこんなに賑わうとは
支援支援
- 935 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:52:57 ID:/OgetcPg0
- 誰と戦ったのかも察しはついている。
ただ、相手は誰でも良かった。
アルタイムが、戦いのなかで果てられたことにだけ、素直に感謝したい。
討たれた場所がオオカミ領だったどこか、というのはただの勘だ。
詳細な場所は自分も全く見当がつかない。
自分が察しているとおりならば、一騎打ちの相手も既にこの世にいないため、永遠に分からないままだろう。
それでも良かった。
そもそも、アルタイムの墓を建てたのも自己満足に近いのだ。
身勝手であることは自覚していたが、自分だけが知る墓がここにあるという事実は、落ち着きを与えてくれた。
( ’ t ’ )(……ラウンジが滅んで、七年が過ぎました)
( ’ t ’ )(早いものですね)
語りかけるも、当然、言葉は返ってこない。
ベルの墓に参るときも、そうだ。勝手に言葉を投げかけている。
しかし、耳に響くのは精々、風声くらいのものだった。
( ’ t ’ )(横暴な支配国ニューソクに対抗する形で建国されたラウンジ……)
( ’ t ’ )(ベル大将が地盤を固め、形を作り、大国となりました)
( ’ t ’ )(……死去してからは、自分と、そしてアルタイム大将で国を発展させていきましたが……)
( ’ t ’ )(いや……お互い、反省ばかりの日々でしたね)
今でも、ラウンジに属していた頃のことを、ありありと思い出せる。
ベルがショボンとの戦いに敗れ、アルタイムが大将となってからは、ずっと二人で戦ってきた。
あらゆる決断を、二人で下してきた。
- 936 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:53:11 ID:3WZhaEkI0
- 筋違いなお礼だけど
アルタイムを出してくれてありがとう
一番好きなキャラだった
- 937 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:53:12 ID:1f9FjasI0
- ショボンはある意味救われたのかもな
- 938 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:53:52 ID:MGmYqfEE0
- 今度はフラクタルか
そういえばジョルジュがそのまま天国まで持ってっちゃったな
- 939 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:54:18 ID:/OgetcPg0
- しかし、ベルの穴は埋めがたく、領土は漸減する一方。
ジョルジュを打ち破ってギフト城を奪取した戦もあったが、ほとんどは負け戦だった。
特に、病を押して出陣したミルナに完膚なきまでに打ちのめされ、フェイト城を奪われた戦は今でも思い出す度に心がざわめく。
無論、二人だけで戦ったわけではなかった。
ベルから伝えられた知恵と経験は武器となり、その息子ファルロも主戦として活躍してくれた。
諸将の名を挙げれば切りがない。しかし、国の中心は常に自分とアルタイムだった。
苦しいことのほうが多かった。
敗北の悔しさから体調を崩したこともあった。
それでも、今にして思えば、自分の人生で最も満ち足りた日々だった。
葛藤する毎日の中で確かに成長していた。
人として、男として、戦を通じなければ得られないものを得た。
アルファベットを握り締めることで、強くなれたのだ。
( ’ t ’ )(入軍する前の自分なら、こんな風に放浪することもきっとできなかったでしょう)
( ’ t ’ )(国軍のなかで、苦しみながらも戦うことで……成長できたのだと思います)
ベル、ファルロ、そしてアルタイム。
それぞれと生きる日々のなかで、生き抜く力を得ることができた。
感謝してもしきれない。
伝えきる言葉がない。
それでも、伝えようとして何度も墓の前に立っていた。
アルタイムはもしかしたら、呆れているかもしれないな、とは思っていた。
時には優しく見守り、時には厳しく叱咤してくれたアルタイムだった。
- 940 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:54:38 ID:7CkEf/WgO
- 追い付いちゃったよ
- 941 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:54:40 ID:E6IspQHk0
- そうかアルタイムはミルナに討たれたが知っているのは
ミルナとヒッキーだけでその二人もすでに死んでいるからな・・・
歴史の闇の一つか アルタイムについては
- 942 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:55:18 ID:3WZhaEkI0
- >>941
ジョルジュな
- 943 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:55:22 ID:JjwgmLQQ0
- リアルタイム=フェイクファーとか言えるのもこれが最後だ
- 944 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:55:37 ID:YSjnRIko0
- アルタイム死んだのか・・・
- 945 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:55:41 ID:E6IspQHk0
- 941 訂正ミルナ⇒ジョルジュでした
間違えてすまん・・・
- 946 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:55:51 ID:/OgetcPg0
- ( ’ t ’ )(また来ます)
軽く頭を下げて、爪先の方向を変えた。
穏やかな風が肌を撫で、髪を弄ぶ。
その風を吸い込んで肺を満たすと、自分までもが穏やかな心持ちになれた気がした。
( ’ t ’ )(……ん?)
自分がこの墓場に入ってきたとき、人影は見えなかった。
しかし、いつの間にか誰かが墓の前で手を合わせている。
黒い髪が風に靡いていた。
女性だった。
( ’ t ’ )(……あの墓は、確か……)
瞼が開かれる。
自分のほうへと、女性の視線が向く。
言葉が投げかけられることはない。
頭を下げ、踵を返して出口へと向かっていった。
自分のことを知っていて、頭を下げたのだろうか。
分からない。ただ、誰の墓の前で合掌していたのかは分かる。
あれは確か、オオカミでいずれ国王になるはずだった、ディアッド=ウルフの墓だ。
( ’ t ’ )「…………」
聞いた話によれば、オオカミ滅亡の際、最後まで国を守ろうとして抗ったという。
祖父リアッドに似て英明であり、君主としての資質は充分。
アルファベットの才にも優れていたとのことだ。
彼を討ち取ったのは、現ヴィップ皇帝である、ブーン=トロッソだった。
- 947 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:56:38 ID:8ekxxyT2O
- ペニサスか
- 948 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:56:51 ID:1f9FjasI0
- アルタイムとジョルジュの一騎討ちはヒッキーしか知らないんだっけか
そのヒッキーもいないしな
- 949 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:57:07 ID:5mh8yNic0
- なんか涙腺ゆるむ
- 950 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:57:32 ID:MqE.oFeA0
- 鼻水出てきたわ
- 951 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:57:32 ID:yJDtnBXk0
- ああ、あのメイドか
- 952 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:57:57 ID:Etm4VpfgO
- ( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に強くてニューゲームするそうです を書いてくれ
- 953 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:58:04 ID:/OgetcPg0
- ( ’ t ’ )(……そうだよな、自分だけじゃないよな)
戦の傷が癒えきっていないのは、自分だけではない。
目に見える形で、あるいは見えない形で、存在しているのだ。
戦いようもない相手と戦っているのだ。
それでも、生きてゆかなければならない。
人生とは、そういうものなのだろう。
遠ざかる彼女の背中に向けて、頭を下げる。
やがて姿が見えなくなってから、自分も墓地の出口へと向かった。
――ギフト城――
戦火に晒され、痛んでいた城壁もようやく補修が終わった。
幾度となくヴィップとラウンジの間で支配権が移り変わり、酷使されてきたが、これからは美しい状態を保てるだろう。
(=“ω“)「フサギコ長官、第三応接室に報告書などを集めてあります」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ、分かった」
促されて、城内へと足を踏み入れる。
ギフト城は全土のほぼ中心に位置しており、流通の要となっている城だ。
人の出入りは激しく、誰しもが慌しそうに駆け回っている。
- 954 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:59:09 ID:2jPmM8Kk0
- 読み始めた当時は高校生だった。それから大学に行って
就職失敗して無職の今。これでようやくあの世にいける。
- 955 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:59:16 ID:MGmYqfEE0
- 次スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1326689827/
- 956 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:59:56 ID:EX7tgdWQ0
- >>954
ハロワに逝け
- 957 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 13:59:58 ID:3WZhaEkI0
- >>954
生きてこそこういう名作に出会えるんじゃないか!
- 958 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:59:58 ID:/OgetcPg0
- ミ,,゚Д゚彡「相変わらず賑わってんなぁ」
(=“ω“)「ギフト城の周辺の開発が進んでいます。出店許可を貰いに来る商人が多いのです」
ミ,,゚Д゚彡「流通の中心で、こんだけ人が多けりゃ儲けも期待できるってわけか」
(=“ω“)「はい。ここはピエロ川もトーエー川も近いですし」
ミ,,゚Д゚彡「川の近くが栄えるのは、まぁいつでも一緒だな」
ギフト城で政務を束ねる立場にあるビヨウの案内で、第三応接室へと足を踏み入れた。
かつては軍議室だったため、自分も何度か入ったことのある部屋だ。
中央の円卓には書類が積まれていた。
ミ,,゚Д゚彡「まずこれは……計画書か」
(=“ω“)「はい。ここから北東へ五十里ほどのところに、町を作ろうという計画が上がっています」
ミ,,゚Д゚彡「かなりピエロ川に近いな」
(=“ω“)「ピエロ川で獲れた魚を、新鮮な内に出す店が多く集まる予定です」
ミ,,゚Д゚彡「地盤は大丈夫か?」
(=“ω“)「調査済みです。それに関する報告書はこちらに」
ミ,,゚Д゚彡「ふむ……」
町を新たに作るという動きは全土で広まっている。
候補として上がる地は、主に戦場として使われていたところだ。
今までは軍が圧力を掛けていたため、人が住める状態にはなっていなかった。
- 959 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:00:13 ID:gloPSijU0
- >>954
逝ってらっしゃい^^
- 960 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:00:17 ID:gWteJxc60
- >>954
何アルファベット持つ前に諦めてんだよ
- 961 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:00:23 ID:jCNHgk.U0
- >>954
全く同じ境遇だ
- 962 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:01:07 ID:MGmYqfEE0
- なんかイヨウに似てると思ったらビヨウだった
親戚?
- 963 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:01:27 ID:E6IspQHk0
- >>955 生きろ馬鹿野郎・・・東日本大震災で生きたくても
生きれなかった人は沢山いるんだ その人達の分で生きて貢献しろ
- 964 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:01:34 ID:QZk6an4.0
- ビヨウ・・・
- 965 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 14:01:44 ID:/OgetcPg0
- ミ,,゚Д゚彡「住みたがる民は……まぁ、けっこういるだろうな」
(=“ω“)「はい。元々、嘆願書を受けての計画ですから」
ミ,,゚Д゚彡「開発にかかる時間は、三年か」
(=“ω“)「そうですね、それくらいで町として成り立つと思います」
ミ,,゚Д゚彡「まぁ、一度ヴィップ城に持ち帰る必要があるな。認可は下せると思うが」
(=“ω“)「よろしくお願いします」
ミ,,゚Д゚彡「そのうち地方政府でこういうのも認可できるようになると思うが……」
(=“ω“)「そうすれば町の開発も早く進みますね」
ミ,,゚Д゚彡「ただ、正しい判断を下せる能力を持った人間が、今よりもっと必要になる」
(=“ω“)「はい。登用する側の目も大事ですね」
ミ,,゚Д゚彡「育てるほうの能力も、だな」
(=“ω“)「まだまだ休まるときはありませんね、フサギコ長官」
ミ,,゚Д゚彡「全くだ。ヴィップが天下を統一してからの七年、ずっと全力で環境整備に当たってきたが、さすがに疲れちまった」
- 966 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:01:51 ID:MqE.oFeA0
- ビヨウ
子供だっけか
- 967 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:02:14 ID:nfqTro5g0
- ペニサスか?!
- 968 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:02:30 ID:07N.H0fUO
- 支援えん
- 969 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:03:13 ID:vD/YE/V2O
- イヨウの息子とか?
- 970 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 14:03:32 ID:/OgetcPg0
- (=“ω“)「これからは後継者を育てるほうに注力していかなければなりませんね」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ。そういった意味じゃ、お前みたいなやつが出てきてくれたのは助かる」
(=“ω“)「いえ、私などは未熟で」
ミ,,゚Д゚彡「いや、さすがにあのイヨウ=クライスラーの息子なだけあるよ、お前は」
特徴的な二本の髭が揺れる。
目は母親に似たようだが、他は父親の特徴を受け継いでいるように思えた。
特に、穏やかな性格と全く釣り合わない巨躯は、まるで父親を見ているようだ。
ミ,,゚Д゚彡「民政に関しちゃ親父さんより上かもな」
(=“ω“)「しかし、父の武勇には遠く及びません」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ、確かに親父さんのアルファベットは凄かったよ。ちょっと酒癖悪くて、失敗とかしてたけどな」
(;“ω“)「実はそこが遺伝しているようなのですが……」
ミ,,;゚Д゚彡「おいおい、そうなのかよ。取り返しのつかない失敗は勘弁してくれよ」
(=“ω“)「寝る前に少し飲む程度にしています。仕事には差し支えない範囲で……」
ミ,,゚Д゚彡「酒が強いっつったらフィレンクト少尉だったな、一緒に飲んだことねーけど」
- 971 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:03:33 ID:ABFmFp.20
- 追いついた支援
- 972 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:03:58 ID:gWteJxc60
- やっぱり息子かあああああああああああ
- 973 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:04:28 ID:5mh8yNic0
- 戦争終わったんだなーっていう落ち着いた雰囲気だな
- 974 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:04:37 ID:MGmYqfEE0
- 酒癖遺伝
- 975 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:04:55 ID:8ekxxyT2O
- 支援だ
- 976 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:04:59 ID:3WZhaEkI0
- あのイヨウの息子が政務官として有能ってのは面白いなw
- 977 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:05:00 ID:MqE.oFeA0
- フィレンクトと聞くだけで
涙腺が弛む
- 978 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 14:05:07 ID:/OgetcPg0
- (=“ω“)「今、ダカーポ城で息子のリレンクトが働いていますね」
ミ,,゚Д゚彡「本当か!? 初耳だぞ、それ」
(=“ω“)「私も最近まで存じませんでした。最初は小さな役場で働いていて、そこから城に入ったようです」
ミ,,゚Д゚彡「何にせよ面白い報せだ。こりゃブーンに教えてやらねぇと」
(=“ω“)「親友だったそうですね、ブーン皇帝とフィレンクト氏は」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ。きっとブーンが大喜びするぞ、この報せは」
フィレンクト=ミッドガルドは、決して武に優れる男ではなかった。
ただ、常に冷静さを失わずに適切な行動が取れたため、知能面での活躍が光る男だったという。
所属する塔が違っていたため、一緒に戦ったことはない。
しかし、あのジョルジュが唯一、ショボンが裏切る前に全ての考えを打ち明けた相手だ。
腕を失って軍を去るところだった、という特殊な事情はあるものの、その知性をジョルジュも評価していたということだろう。
ミ,,゚Д゚彡「フィレンクト少尉のおかげで、今のブーンがある。感謝してもしきれねぇよ」
(=“ω“)「ショボン=ルージアルが裏切った際のことですね」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ。あの人が身を挺してブーンを守ってくれたんだ」
(=“ω“)「フィレンクト氏とショボンの一騎打ちも、好戦だったと言われていますね」
ミ,,゚Д゚彡「実際に見た人は少ないんだけどな。ずっと超えられなかったJの壁も、最後の最後で超えたらしいし」
(=“ω“)「アルファベットJでZに立ち向かった、その一騎打ちがあったからこそ、今のヴィップもあるのですね」
ミ,,゚Д゚彡「あぁ、きっとそうだ」
- 979 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:05:22 ID:gWteJxc60
- フィレンクトの息子もかああああああああああああああ
- 980 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:05:47 ID:YSjnRIko0
- イヨウもフィレンクトも死んだもんな
- 981 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:05:59 ID:MqE.oFeA0
- ヴィップ将校たちの
ネーミングセンスェ…
- 982 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:06:23 ID:JjwgmLQQ0
- リレンクトwwwwwwwww
- 983 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:06:32 ID:hTsfJL3U0
- めっちゃ懐かしい...
- 984 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 14:06:33 ID:/OgetcPg0
- 無論、フィレンクトだけではない。
かつて、ブーンがイヨウと共に戦い、敵城を奪った戦もあった。
将校になった直後、イヨウを助けるために奮戦したブーンの戦い様は、武将としての在り方を形成する一部となっただろう。
誰しもが国のために戦った。
ひとつひとつの積み重ねで、今のヴィップという国があるのだ。
(=“ω“)「ブーン皇帝は、主要な城を回っているところですか?」
ミ,,゚Д゚彡「そうだな。今はマドマギ城だろう」
(=“ω“)「フラクタル城に向かう途中で、ギフト城にも寄ってくださると嬉しいのですが」
ミ,,゚Д゚彡「なんか仰ぎたい意思でもあんのか?」
(=“ω“)「いえ、単純にお会いしたいだけです」
ブーンは主にヴィップ城で仕事に忙殺されている。
地方を巡る機会は年に一回あるかないかだ。
皇帝を一目見たい、と思う者は多い。
皇帝になっても、昔と変わらない、親しみやすい人柄だ。
だからこそ民にも役人にも好かれる。
ブーンが皇帝ならば、きっと明るい未来が待っていると、誰もが期待しているのだ。
急速に進む改革が、比較的無理なく受け入れられているのも、ブーンが全て自分の言葉で説明するからだろう。
ブーンの存在は、今も昔も大きい。
- 985 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:06:44 ID:MGmYqfEE0
- フィレンクトさん…
いやそんな大事な知らせなぜブーンに伝わっていないwww
- 986 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:06:50 ID:HqpfUqw20
- アルファは好きなキャラがどんどん死んでいくのが辛かった
- 987 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:06:57 ID:QZk6an4.0
- フィレンクト×リレント
- 988 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:06:59 ID:5mh8yNic0
- フィレンクト…
- 989 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:07:28 ID:YSjnRIko0
- フィレンクトは隻腕のイメージが強いな
- 990 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 14:08:15 ID:/OgetcPg0
- ミ,,゚Д゚彡「まぁ、相変わらず元気にやってくれてるよ、ブーンは」
(=“ω“)「あまりにも多忙すぎるのではと、僭越ながら心配してしまいますが……」
ミ,,゚Д゚彡「ヴィップ城じゃモララーとロマネスクが中心になって頑張ってる。少しでも負担を減らそうとして」
(=“ω“)「私たちも全力で補佐しなければなりませんね」
ミ,,゚Д゚彡「そうだな。まぁ、地方政府ができればちょっとは仕事も軽くなるだろう」
(=“ω“)「しかし、それを成立させるのもまた大変ですね」
ミ,,゚Д゚彡「ヴィップの未来のためだ。俺たちが頑張らねぇと、後の世代はもっと大変なことになっちまう」
(=“ω“)「はい。重々、承知しております」
ミ,,゚Д゚彡「基盤をしっかり固めねぇとな」
軽く笑うと、呼応するようにビヨウも口元を緩めた。
頬の動きに合わせて、二本の髭が上下に揺れる。
ミ,,゚Д゚彡「さ、片付けるぞ」
積み重ねられた書類に手を伸ばす。
ひとつひとつを確かめ、不明瞭な点は全てビヨウに確認しながら進めた。
ミ,,゚Д゚彡「この人口調査報告書、増減の割合が……」
(=“ω“)「北西の森の生態調査は区画分けして……」
その後、全ての書類を確認し終えてから第三応接室を後にする。
ビヨウは多忙な日々を送っているはずだが、疲れを見せずに詳細を説明してくれた。
- 991 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:08:30 ID:xW3mTds60
- >>955
次スレ乙ですC
- 992 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:08:30 ID:5mh8yNic0
- 作者自身が懐かしんでるみたいじゃないか…
- 993 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:08:32 ID:HKvMjsVk0
- >>986
逆に考えるんだ、死んだからこそずっと好きでいられると
- 994 名前:第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 14:09:27 ID:/OgetcPg0
- 次スレいきます
- 995 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:09:37 ID:gWteJxc60
- 支援
- 996 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:09:57 ID:MqE.oFeA0
- 乙です
- 997 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:10:07 ID:E6IspQHk0
- / ,' 3 |「もうちょっとだけ続くんじゃ」
- 998 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:10:11 ID:MGmYqfEE0
- 乙うめ
- 999 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:10:15 ID:hTsfJL3U0
- 1000ならショボンは生きてる
- 1000 名前:名も無きAAのようです:2012/01/16(月) 14:10:20 ID:gWteJxc60
- >>1000ならショボン復活
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