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从゚∀从は鋼鉄の処女のようです

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 22:48:56.66 ID:Xr0/Ta/c0
代理

2 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 22:53:38.49 ID:nHhnsz/cO
>>1乙です

まとめ(ブーン芸VIPさん)
http://boonsoldier.web.fc2.com/maiden.htm

↓初北産業↓
サイバーパンク
連作
短編集


遂にツン外伝最終章

間延びする執筆間隔、肥大化する文章量!明日はどっちだ!

そんなわけで本日は長丁場となりますが、良ければごゆるりとお付き合い下さいませ

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 22:53:55.13 ID:xpXu9L5P0
やっふううううう

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 22:54:31.21 ID:oJzIH7TTO
うっひょーしえんぬ

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 22:54:47.51 ID:gGENd3P50
いいぜ、最後まで突き合ってやるぜ支援

6 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 22:57:30.05 ID:nHhnsz/cO
〜track-ε〜

━━血だら真っ赤で腕を振り、“それ”は数秒前まで人間“だったモノ”を壁に叩きつけた。

(  )「あらあら…こんなにぐちゃぐちゃにしちゃって…随分と乱暴なのね」

暗がりから滲み出た野太い声に、“それ”は振り返る。

(  )「あんたも随分酷い顔よ。まさに修羅って感じ。おぉ怖い怖い」

闇夜の帳。真闇の路地裏。
響くのは、飄々とした声と荒い息づかいの二つ。
光が無いのは神の慈悲か。凄惨たる人肉の湿地を照らすものは無い。

(  )「そんなに、彼らが憎いの?ねぇ?」

答えの代わりにかえってくるのは、暗く狂気を湛えた眼孔。

(  )「わかんないわね…たかが男一人の為に…あんた、相当狂ってるわ」

翻る銀線。断ち切られる空気。

(  )「……悪かったわよ。だからその物騒なものを閉まってちょうだいな。えぇ」

狼狽。今までに幾たびの密会を重ねてきた中で、“声”が初めて見せた狼狽だった。

血臭の濃さも、殺意の唸りも、何時もとは違う。何時もより、尚酷い。

変化が訪れる予兆か。

7 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 22:59:53.66 ID:nHhnsz/cO
(  )「……まぁ、あんたのそのトチ狂った復讐劇も、そろそろ終わりが見えて来たわよ」

淡々とした“声”が告げる、終局。

(  )「“あの書類”が綾瀬に渡ったことで、あたしたちも彼女たちを潰す口実が出来たわ。後は黙ってても、全て上手くいく」

ぼそぼそと尋ねる狂人。

(  )「…えぇ。そっちの根回しも完璧よ。あんたの言うとおりにしたわ。あたし達の会社にかかれば、あんなところ買収するのもわけないわよ」

得意気に、しかし気だるげに返す“声”。
満足気に、しかし飢えたように口の端を釣り上げる“狂気”。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:00:47.79 ID:gGENd3P50
支援

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:01:49.53 ID:00SLtb7l0
支援

10 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:02:17.18 ID:nHhnsz/cO
(  )「…それで、これが今日の分のオクスリ」

“声”が懐から出した“それ”。

瞬間、閃く銀線。

(  )「っ━━!?」

身を翻すも時既に遅し。
“それ”は差し出した手首ごと真闇の中に消え、残ったのは赤黒い断面をさらす傷口のみ。

(  )「━━あの……ガキィィ……!」

押し殺したうめき声が孕むのは怒気と。

(  )「……“アレ”も、あまり長くないわね」

微かな憐れみだった。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:02:46.40 ID:VFoNTiriO
支援

ハインかわいいよハイン

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:03:49.42 ID:ZAwV57iwO
待ってた支援

13 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:05:05.77 ID:nHhnsz/cO
 ※ ※ ※ ※

━━煙草の自販機に伸びそうになる指を何とか引き戻し、オレは本日何度目かの溜め息をついた。

('A`)「…いかんですよ、ドクオ君。もう煙草に依存するのは止めにするのです」

夕暮れのラウンジ区。ロイヤルガードVIP支部。純白の積層ピラミッド状の建物の巨大な影の中に沈む、中庭。
後ろ髪引かれる思いで自販機に背を向けるも、落ち着かない。

('A`)「……無我だ。心を無我に保つのだ」

プロボディーガードライセンスの試験が終了してから、二時間とちょっと。
予定では、そろそろその合否が携帯端末に送られてくる時間なのだが……。

('A`)「試験結果は、合格通知の送信を持って変えさせて頂きます…とかだったりして」

まさかな。合否を問わず、必ず結果は送信すると試験官のおっさんも言ってたし。

('A`)「…もう、この際不合格だっていい。早く楽にしてくれ」

不安と期待と長い時間が、オレを生殺しにする。
高校受験の時だって、こんな気持ちにはならなかった。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:06:39.77 ID:gGENd3P50
支援 さるが活発らしいな

15 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:06:53.71 ID:nHhnsz/cO
('A`)「でも、出来るなら合格通知をお願いします。いや、絶対に合格通知をお願いします」

この1ヶ月、死に物狂いで勉強した。
泥棒市で、過去問題の違法データチップまで買って、勉強した。
白兵戦用シミュレーターや、市街戦用シミュレーター、銃撃予測シミュレーター、までダウンロードして、情報端末(ターミナル)にかじりついた。

合格したかった。何が何でも合格したかった。

('A`)9m『オレ必死だなwww』

一年前のオレが今のオレを見たら、確実にそう言うだろう。
笑いたければ笑えばいい。好きなだけ嘲笑すればいい。
オレは、“お前”とは違う。

てめぇの事しか考えてない“お前”には解らんだろうよ。

オレには守らなきゃいけない人が居る。どんなことをしても、絶対に、彼女だけは守り抜かなければいけない、そういう人が居る。

だからオレは盾を持たなければいけない。盾を持てるようにならなければいけない。

('A`)「…絶対に、落ちるわけにはいかないんだよ」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:10:58.85 ID:vhYKIeiN0
ししええんん

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:11:04.35 ID:zqz2awJEO
アイアンメイデンよりも僕はジューダスの方が好きだな

18 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:13:14.66 ID:nHhnsz/cO
……なんて綺麗事を抜かしてみたものの、実際はただ“不安”なだけだ。

ツンという女は、オレにとってはあまりにも不釣り合い過ぎる。

どうして、彼女がオレみたいな男を選んだのか。彼女は本当にオレを愛しているのか。

こんなこと、彼女の前では口が裂けても言えないが、オレは常に不安だったんだ。

何か、彼女に愛されているその由縁が。彼女に愛されている男だという“理由”が欲しかった。

だから、この試験を受けた。だから、落ちるわけにはいかない。

('A`)「我ながら最低な理由だな」

裏を返せば、彼女を信じていないとも言えるだろう。

それでも、彼女を守りたいという気持ちは嘘でないから。

(;-A-)「頼む…頼むから…!」

オレは目を閉じ、何かに祈る。

どうか、オレに彼女に愛される資格をと、一心に祈る。

そんな姿を哀れと思ったのだろうか。

(;-A-)「んっ…!?」

軽快な電子音と共に、携帯端末が神の託宣を告げた。

19 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:15:19.65 ID:nHhnsz/cO
 ※ ※ ※ ※

━━夕闇の兆しが見えてきた、ニーソクの街頭。
悪徳と血溜まりの上に胡座をかいた狂人達が行き交う、橙に染まった路地。
雑居ビルの乱立する猥雑な小路の中、オレはその邸宅を睨み付けていた。

(,,゚Д゚)「……ここか」

ニーソクの煤けたビルの林の中、そこだけが枯れ山水を気取る、古き日本の様式上に成り立った和風建築の平屋。
綾瀬組、頭目、綾瀬剛蔵が本宅。情報屋にあれだけの金を払ったのだ。間違いない。

(,,゚Д゚)「……高崎…美和」

狙うは、その内縁の妻。“女郎蜘”。元凶にして仇。

(,,゚Д゚)「……これで、終わりだ」

炭色のトレンチコートの襟を立て、脊髄鞘の得物の感触を確かめる。

これで終わり。

本当に終わるのだろうか。いや、恐らくはこれが“始まり”だ。

ここを踏み出せば、もう後には戻れない。

オレは未来永劫と続く復讐劇の中に身を投じる事となる。

二度と、あの日溜まりの中で“彼女達”と笑い合う事は出来ないだろう。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:15:39.29 ID:gGENd3P50
支援

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:16:13.99 ID:lvL7pTYtO
全力で支援!

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:16:59.22 ID:z48Alw3l0
支援

23 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:18:12.26 ID:nHhnsz/cO
(,,゚Д゚)「……はっ、所詮オレは闇の住人よ。だったらこんな生き方の方が相応しいというものだ」

幼い頃より握ってきたのは刃。
もめ事を解決する術など、この研ぎ澄まされた牙より他のものなど知らぬ性分。

(,;゚Д゚)「…ぐっ…ぬっ…ぅぅおぉ…」

それに、オレは既に引き返せない場所に足を踏み入れてしまっている。

(,;゚Д゚)「あ…はぁ…はぁ…はぁ…」

懐の小瓶を取り出し、震える手でそれを開ける。
六角形の錠剤は、“獣の餌”。

24 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:20:14.49 ID:nHhnsz/cO
(,;-Д-)「……“畜生”以下だな、オレは」

脳幹の神経加速装置(イグニッション)に全身の人工筋肉置換、ケミカルセラミックの内骨格。皮膚という皮膚は特殊カーボネイドの強化外骨格。
“ヒト”を捨て、“マンマシン”となった代償は月並みにも“理性”ときたものだ。

(,,゚Д゚)「……いずれは、コレに尻尾を振るようになるわけだ」

忌々し気に睨み付ける“獣の餌”。
涎を振りまき、それにむしゃぶりつく我が未来を幻視して。

(,,゚Д゚)「……その前に…」

オレが、狂犬になる前に。

オレが、“黒狼”である間に。

(,,゚Д゚)「必ず…ケリをつける」

決意の言葉は、宵闇の中に染み込んだ。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:20:56.17 ID:lvL7pTYtO
支援

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:22:33.53 ID:gGENd3P50
支援

27 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:23:53.12 ID:nHhnsz/cO
 ※ ※ ※ ※

━━母国語を聞いたのは何年ぶりだろうか。それでも、それを素直に懐かしいと思えない自分が居る。

ξ゚听)ξ「……」

ぼんやりと、そんな事を考えながら今では通い慣れた14番街の裏路地を歩く。

━━“君のお父上が、是非とも君に会いたいそうだ”

“いや、些か語弊が有るかな。君を、自分の会社で働かせたいと。そう言っておられた”

ξ゚听)ξ「……ふざけてる」

ブラウナウバイオニクス社の者と名乗る男と会ったのは、オフィスビルが立ち並ぶラウンジ区の帝国ホテル、その最上階のレストランの中だった。

昼過ぎに指定された席に着いた私を出迎えたのは、灰色の髪を刈り込んだ中年のドイツ人男性。

世間話から始まったランチタイムが本題に移り変わるにつれ、私は戸惑いを覚えずには居られなかった。

ξ゚听)ξ「……ふざけてるったらないわ」

君の仕事ぶりは聞いている。未だに失敗無しと言うじゃないか。
君のお父上も、孤児院に預けたことを悔やんでいるそうだ。
どうだい?一度、ドイツに帰ってみる気はないかい?

28 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:26:24.66 ID:nHhnsz/cO
ξ )ξ「私を…馬鹿にしてるの?」

建て前も何もあったものではない。

“使える殺し屋が欲しいから、うちの会社に来ないか?”

現金過ぎて、苦笑すら浮かばない。

ξ#;;)ξ「馬鹿にしないでよ!」

華奢な拳でビルの煤けた壁を叩く。
鈍い痛みは、拳のそれだけではなかった。

ξ;;)ξ「何年間も手紙すら寄越さないで…自分が出向くわけでもなく…挙げ句、腕を見込んで雇いたいだなんて…」

私は…私は…。

29 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:28:24.74 ID:nHhnsz/cO
ξ#;;)ξ「あんたの玩具じゃ無いのよ!」

癇癪を起こしたように、壁を打つ。

何度も、何度も、何度も、何度も。

ξ#;;)ξ「私は!私は!私は!私は…!」

やがて、拳がその痛みに耐えられなくなると、へたり込んで今度は啜り泣く。

ξ;;)ξ「私は…私は…私は…」

お前は“娘”になれないからと捨てられた。しかし殺し屋としてならと、拾いに来て。

ふざけている。馬鹿にしている。人の事を、ただの道具としてしか見ていない。

30 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:30:31.62 ID:nHhnsz/cO
確かに、私はこの何年もの間、お父様と再び会うためにと銃の腕を磨いて来た。

お父様に会いたいと言う気持ちも嘘じゃ無い。

けれど。けれど。

ξ;;)ξ「そんなのって…無いわ」

クローンか。私がクローンだからか。私が“駒”としか見られて居ないのは、“人間”じゃないクローンだからか。

ξ;ー;)ξ「……ふっ」

あぁ、そうか。つまり、そういうことか。

ξ;ー;)ξ「あはっ…あはは…あはははは…」

悔しいな。それじゃあどう足掻いたって、私はお父様の娘になれないんだ。

悔しいな。それでも私は、お父様のことが嫌いになれないんだ。

悔しいな。本当に悔しいな。

ξ;;)ξ「…どうすれば…いいのよ」

ドイツに行きたい。もしかしたら、とそんな淡い希望を抱いてしまう自分が憎らしい。

でも、それはどっくんを置いていくという事になる。

そんなの、嫌だ。どっくんの側を離れるなんて、考えなられない。考えなられないけど……。

31 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:33:44.01 ID:nHhnsz/cO
ξ;;)ξ「わかんない…わかんないよ……」

私はどうしたらいいの?

そんなの分かりきってる。

ドイツに戻ったところで、お父様が私を“娘”として受け入れてくれるわけなんか無い。だったらどっくんの隣で、彼の“恋人”であり続けた方がいいに決まってる。

それなのに、私はまだお父様のあの暖かい手のひらの感触に未練が有ると言うのか。

最低だ。

どっくんは、私を受け入れてくれたじゃないか。
私がクローンだってことを打ち明けても、構わずに受け入れてくれたじゃないか。

それを押しのけて、私は自分を捨てたお父様の所に戻りたいと言うのか。

ξ;;)ξ「でも…だって…」

分かってる。我が儘もいいところだって。それぐらい分かってる。
でも。例え、私を“駒”としか見ていないとはいえ。
私を捨てた本人だとはいえ。

お父様は私の父親なんだ。

ξう;)ξ「誰か…教えてよ…私はどうしたらいいの?」

答えのでない禅問答。
不毛な葛藤を繰り返すうち、気付けば私はどっくんの部屋の扉を開けていた。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:36:10.21 ID:vhYKIeiN0
sienn

33 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:37:04.08 ID:nHhnsz/cO
('A`)「……お帰り」

ソファーに寝転がった彼が振り返り、私を迎える。
心なしか疲れきったような声。そういえば、今日はロイヤルガードの試験を受けて来たんだっけ。

ξ゚听)ξ「…ただいま。どーだった?」

すぐさま涙を拭いて尋ねる。
赤くなった目元じゃ直ぐに泣いてたのがバレるだろうと思ったけど、どっくんは顔を戻して押し黙った。

ξ゚听)ξ「…ねぇ、どっくん?」

どうしたんだろ。釈然としないままに、私は彼の隣に腰を下ろす。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:37:09.13 ID:QTADFZFy0
支援

35 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:38:56.71 ID:nHhnsz/cO
ξ゚听)ξ「ねぇ、試験どうだった?」

('A`)「……」

この時点で、大体は察することが出来た。

ξ゚听)ξ「……そう」

こんな時、どう慰めたらいいのか。
言葉は沢山有るけれど、そのどれが正解なのかは分からない。
もしかしたら、考えればその答えが解ったのかも知れない。

それでも、今の私にそれを考える余裕なんか無かった。

ξ゚听)ξ「……」

('A`)「……」

沈黙。

つくづく、自分が嫌になる沈黙。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:42:06.33 ID:TTkGmpW0O
支援

37 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:42:31.75 ID:nHhnsz/cO
('A`)「……なぁ、ツン」

ξ゚听)ξ「…なに?」

('A`)「君は…こんなオレでも…側に居てくれるか?」

何と答えたらいいのか。
模範解答など大昔から存在していて、解けない人間なんかこの世に居ないだろう、そんな単純な問い掛け。

頷いて、抱き締めてあげる。

ただそれだけの事なのに。

ξ゚听)ξ「……」

ただそれだけの事を、私は出来ないでいた。

('A`)「…ツン?」

不安そうな、彼の瞳。
止めて。そんな目で私を見ないで。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:43:42.67 ID:lvL7pTYtO
しえん

39 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:44:08.58 ID:nHhnsz/cO
('A`)「…側に…居て、くれるか?」

今、まさに捨てられようとする子犬のような彼の問い掛けに。

ξ゚听)ξ「あのね…どっくん…」

私は。

ξ゚听)ξ「お父様がね…ドイツに…帰って来いって…」

考えうる限り、最悪の答えを返した。

('A`)「━━え」

何を言っているんだろう。

コイツ、ナニヲイッテイルンダ?

彼の顔は、そう言っていた。

('A`)「それは…どういう…」

ξ゚听)ξ「私の銃の腕が認められたんだって。ドイツに有るお父様の会社から、ヘッドハンティングされちゃった」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:45:42.62 ID:TTkGmpW0O
支援。

41 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:47:07.13 ID:nHhnsz/cO
(;'A`)「ヘッドハンティングって…」

理解不能。何が何やら。しどろもどろの彼。

ξ゚听)ξ「…でもね、私…どうしたらいいいか分からないの。このまま、ここに残ればいいのか…それとも…」

(;'A`)「…ダメだ」

それは、震えていても尚力強い言葉。

(;'A`)「…そんなの…ダメだ。絶対に」

だからこそ、一方的なエゴ。

そうであると分かってしまったから。

ξ゚听)ξ「……何で?」

言わなければいいのに。
“私”という存在を否定されたような気がして、そんな言葉が思わず口をついて出た。

42 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:48:46.94 ID:nHhnsz/cO
ξ゚听)ξ「……何で?」

言わなければいいのに。
“私”という存在を否定されたような気がして、そんな言葉が思わず口をついて出た。

(;'A`)「君こそ…なんで、こんなタイミングでそんな話をするんだよ」

分かってる。分かってるよ。こんなタイミングでする話じゃないことぐらい。

(#'A`)「オレが試験に落ちたから…だから、そんな男とは一緒に居たくないってことか?」

ξ゚听)ξ「違うわ。私は……」

(#'A`)「じゃあ何で寄りによってこんなタイミングにするんだよ!オレは…オレは…」

嗚呼、ダメだ。

もう、ダメだ。

43 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:50:10.21 ID:nHhnsz/cO
(;'A`)「君こそ…なんで、こんなタイミングでそんな話をするんだよ」

分かってる。分かってるよ。こんなタイミングでする話じゃないことぐらい。

(#'A`)「オレが試験に落ちたから…だから、そんな男とは一緒に居たくないってことか?」

ξ゚听)ξ「違うわ。私は……」

(#'A`)「じゃあ何で寄りによってこんなタイミングにするんだよ!オレは…オレは…」

嗚呼、ダメだ。

もう、ダメだ。

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:50:17.57 ID:gGENd3P50
支援

45 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:52:02.20 ID:nHhnsz/cO
ξ゚听)ξ「じゃあ、あなたの事を慰めてあげれば良かったの?」

(;'A`)「それは……」

ξ゚听)ξ「“試験に落ちて残念だったわね、でも大丈夫。あれだけ頑張ったんだから、次はきっと受かるわ”。そう言って、あなたを慰めれば良かったの?」

(;'A`)「……」

ξ゚听)ξ「それで、私のこの悩みは胸のうちに閉まって置けば良かったと。ねぇ、そうなんでしょ?」

馬鹿だなぁ、私。本当に馬鹿だ。

ξ )ξ「私に…そんな余裕…無いわよ」

私がもう少し大人だったら。私がもう少し強かったら。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:52:14.61 ID:gvf7Xj4vO


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:53:28.71 ID:tZkGUR4rO
支援

48 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:54:18.90 ID:nHhnsz/cO
ξ゚听)ξ「……ねぇ、あなたは私のことを何だと思ってるの?」

(;'A`)「何って…恋人…だろうが…」

ξ゚听)ξ「そうね、私はあなたの“恋人”ね。でもね、私はそれ以前に一人の人間なの」

もう、止めなさいよ。今なら、まだ引き返せる。だから、もう止めなさいよ。

ξ゚听)ξ「もう一度聞くわ。私はドイツに行くべき?それとも、ここに止まるべき?」

違う。

(;'A`)「……行かないで、くれ」

ξ゚听)ξ「何故?」

(;'A`)「オレの恋人として…ここに…残って、欲しいんだ」

嗚呼、神様。

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:55:59.06 ID:gGENd3P50
支援

50 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/27(月) 23:56:54.40 ID:nHhnsz/cO
ξ゚听)ξ「……あなたは、私のこと愛してくれているんだと思ってた」

違う。

(;'A`)「…あ、愛してるさ」

ξ゚听)ξ「……」

(;'A`)「愛してるからこそ…君が無理する姿は見たくねぇんだよ。だから、ここで止める」



━━違う。





51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/27(月) 23:59:37.44 ID:QTADFZFy0
支援

52 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:00:15.39 ID:J7Ds1PffO
ξ゚ー゚)ξ「……違うわ」

違うのよ、どっくん。

あなたが私を止めるのは、ただ、捨てられたくないから。

ただ、自分を慰めて欲しいから。

自分を肯定してくれる、都合の良いイエスマンが欲しいから。

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:00:27.01 ID:TnARlzKq0
支援

54 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:03:10.90 ID:J7Ds1PffO
ξ゚ー゚)ξ「……あなたは、私のことなんか愛してない」

小さな嘘。

けれど、致命的な嘘。

(;'A`)「そんなこと…」

ううん。今の一言だけで、解っちゃったのよ。

ξ゚ー゚)ξ「あなたが愛してるのは肩書き。私の“恋人”という肩書きだけ」

(;'A`)「オレは…」

やだなぁ。

何で、こんな余計な事に気付いちゃったのかなぁ。

ξ゚ー゚)ξ「自分を好いてくれて、側に居てくれるなら、誰でもいいのよ」

(;'A`)「そんなこと…」

ξ゚ー゚)ξ「だったら、それが私じゃなくてもいいわよね?」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:03:45.04 ID:TnARlzKq0
支援

56 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:05:02.75 ID:J7Ds1PffO
(;'A`)「違う!オレは君だから━━」

ξ#;;)ξ「“君”って呼ばないで!!」

(;'A`)「━━っ!?」

ξ;;)ξ「そう…最初から、薄々そんな気はしてたわ」

どっくん。あなたは、私の事を何時も“君”と呼んでたよね。

出逢った時から、ずっと、恋人になってからも今まで。

ずっと。

ξ;ー;)ξ「ねぇ。…言葉にも、距離って有るんだよ?知ってる?」

(;'A`)「……」

ξ;ー;)ξ「君…なんて…そんな、他人みたいな呼び方…しないでよ…」

ああ、“他人みたい”、じゃないや。

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:06:01.42 ID:TnARlzKq0
支援

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:06:08.79 ID:rwYVOl070
しえん


59 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:07:30.45 ID:J7Ds1PffO
ξ;ー;)ξ「ちょっと違うね。…どっくんにとって私は、最初からずっと“他人”だった。そうだよね…?」

違う。

そう言って。

嘘でもいい。

抱き締めて。

例えそれがあなたの“恋人”に向けられたものでもいい。

今が、最期のチャンスなの。

これ以上は私、あなたを許せる自信が無いの。

エゴイストなのは分かってる。

だけどお願い。

私を抱き締めて。

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:07:57.45 ID:hLqxNEidO
そういやハインの事も君だな

61 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:09:21.96 ID:J7Ds1PffO
( A )「……」

彼は、動かなかった。

ξ;ー;)ξ「そう……」

誰が悪い訳じゃない。

タイミングが悪かった。

きっと、私達のどちらかに余裕があれば、こんなことにはならなかった。

私が彼を慰めてあげられたら。

彼が私を抱き締めてくれたら。

きっと、あと少しの間だけは、私達も恋人で居られたのかも知れない。

ξ;ー;)ξ「ごめんね…我が儘な女で…」

きびすを返して駆け出す私。

未練がましくも、彼が引き止めてくれるんじゃないかなんて思ったけど。

( A )「……」

俯いてうなだれる彼の瞳には、何処を探しても“私”の姿は映っていなかった。

62 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:12:23.14 ID:J7Ds1PffO
 ※ ※ ※ ※

━━かこん。鹿威しが立てる、乾いた音。

<(- _-<人ノ「……」

かこん。鹿威しが立てる、乾いた音。

<(' _'<人ノ「……いやに、静かですね」

半眼を開け、見渡す室内。二十畳の奥座敷。静まり返った離れ。

私邸とはいえ、十人の組員が寝泊まりしているこの邸宅。
夕餉の支度の音すらしないのは、おかしい。

<(' _'<人ノ『…松平』

脳核回線を開くも、応答は無し。

明らかな異常事態。

<(' _'<人ノ「誰かおりませんの?」

声を張り、呼びかけるも返ってくるのは鹿威しの乾いた音。

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:14:25.62 ID:ifoNaMSYO
支援

64 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:14:36.92 ID:J7Ds1PffO
<(' _';<人ノ「……」

立ち上がり、襖を開ける。
本宅へと続く渡り廊下には、夕方だというのに灯り一つ灯っていない。

<(' _';<人ノ「神山!弘前!誰かおりませんの?」

着物の裾を託しあげ、小走りに渡る廊下。
薄闇が蟠る純日本家屋の中に、人の気配は無い。

━━無い、代わりに。

<(' _';<人ノ「━━っ!」

息を飲み、見下ろす足元。
宵闇の、その、濃い、黒の、中。

誰かの足先だけが、かすかに見えた。

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:14:36.71 ID:hLqxNEidO
しえ

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:15:12.54 ID:TnARlzKq0
支援

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:15:43.34 ID:Al6UupY30
文章オタクくさすぎて読むのが苦痛

68 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:16:45.38 ID:J7Ds1PffO
━━死体。

全てを見ずとも、漂う血臭がそれを教えてくれる。

組員の、まだ、新しい、死体が、そこに、在ると。

<(' _';<人ノ「誰か━━!」

「あぁら、やっと気付いたのねぇん、お・ば・さ・ま♪」

声。野太い声。振り返る。振り返る背後。

(  )「でも離れを出たらダメじゃなぁい。“サムライ”が居なきゃお姫様はお散歩も出来ないんでしょおぅ?」

<(' _';<人ノ『誰か━━!』

とっさに開く脳核回線。オープンにしたそれは、果たして誰かの脳核に届いたのか。

69 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:18:27.61 ID:J7Ds1PffO
(  )「知りすぎた強欲おば様には、お仕置きタイムよぉん♪」

背中を貫く灼熱の痛みに途切れた意識では、それを知る術も無い。

<(' _';<人ノ『助…け……』

(  )「はいもういっちょ」



ぶつり。





70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:20:03.66 ID:hLqxNEidO


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:20:20.31 ID:rwYVOl070


72 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:20:24.75 ID:J7Ds1PffO
 ※ ※ ※ ※

━━日の落ちた通りの中、メソメソと泣きながら歩いていると、まるで悲劇の主人公になったみたいで、少し笑えた。

ξ;ー;)ξ「はは、ばっかみたい」

自嘲の笑みを浮かべて、余裕の有るふり。
馬鹿ね。そんな事が出来るなら、さっきしておけば良かったじゃない。
そうすれば、こんなことにならなかったのに。

ξ;ー;)ξ「ホント…馬鹿……」

悔しいかな。

あんな人だって分かってるのに、私はどっくんが大好き。

どっくんの声が好き。気だるげなあの声が好き。どっくんの腕が好き。痩せているようで、本当は筋肉がついているあの腕で抱きしめられるのが好き。

馬鹿だよね、ホント。救いようが無いよね。

ξ;;)ξ「……どっくん」

思わず飛び出して来ちゃったけど、行くあてなんかない。
前に住んでた倉庫は引き払っちゃったし、家具や荷物なんかも全てどっくんの部屋に置いて来てしまった。

ξ;;)ξ「…お父様」

それならいっそお父様の話を受けて、ドイツへ行けば上手く収まる。
携帯端末を取り出して、コールするだけで迎えに来てくれるそうだから、大した待遇じゃないか。

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:22:32.08 ID:ifoNaMSYO
しえん

74 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:22:38.60 ID:J7Ds1PffO
ξ;;)ξ「……でも」

でも。今はそんな気分じゃない。

あんなに迷ってたのに、いざどっくんの家を飛び出すと、凄く寂しい。

やっぱり、止めようかな。

ごめんなさいって謝って、また一緒に住もうって言おうかな。

ξ;;)ξ「……でも」

でも。どっくん許してくれるかな。

こんな我が儘な私を、どっくんは許してくれるかな。

ξ;д;)ξ「無理だよ…ダメだよ…許してなんか…くれないよ…」

へたり込んで、泣きベソ。
嗚呼、嫌だな。どうしようも無いくらいに、私はどっくんの事が好きなんだ。
こんな、みっともない涙を流しちゃうくらい、どっくんが好きなんだ。
嗚呼、こんな風にどっくんの前で素直に泣けたらな。
嗚呼、イヤだな。私って、本当に意地っ張りの馬鹿なんだな。

ξう;)ξ「そうだ…」

荷物。荷物を取りに来たって言えばいいんだ。
それなら、どっくんの家に戻る口実になるよね。
そしたら、戸口でどっくんに謝れるよね。

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:24:15.90 ID:hLqxNEidO
しえ

76 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:26:10.01 ID:J7Ds1PffO
ξ;ー;)ξ「……なんだ、簡単じゃない」

こんな所で泣いてる場合じゃない。
ここで涙を全部流しちゃったら、どっくんの前で見せる分が無くなっちゃう。

ξ;ー;)ξ「……謝ろう」

私が悪かったって。もう、ドイツに行くなんて言わないからって。ずっと、ずっと、ずーっと、どっくんの側に居るからって。

ξうー;)ξ「…うん」

ちゃんと、私、言うよ。

ごめんなさいって、言うよ。



だからどっくん、どうか私を許して下さい。





77 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:27:57.76 ID:J7Ds1PffO
 ※ ※ ※ ※

━━血しぶきを浴びて、真っ赤に染まる視界。

(,,゚Д゚)「……十人」

刀の血糊を払い、振り返る背後。
闇の帳の綾瀬邸。どす黒い血液という絵の具が塗りたくられたキャンバスがごとき、その廊下。
鬼籍に入った組員の骸の数を数える。

(,,゚Д゚)「……これで、全員か」

呆気ない。

以前にも感じた、この手応えの虚ろさ。

(,,゚Д゚)「……こんな奴らに…オヤジは…」

考えただけで憎悪が背筋を這い、憤怒がはらわたを捩る。
足りない。こんなものでは復讐には足りない。

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:29:39.93 ID:eTDwmcKpO
支援

79 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:29:43.21 ID:J7Ds1PffO
(,#゚Д゚)「るるぅぅぅおぉぉぉおぁぁあああ!」

振りかぶる刀。
憎しみを乗せた刀身で、骸を刻む、刻む、切り刻む。

(,#゚Д゚)「足りない!足りない!足りない!足りない!足りないんだよぉぉおぉぉお!」

刻む度飛び散る、血、皮膚、肉、内蔵、皮下脂肪、骨。
黄、白、赤、朱、黄土、人を形造る、肉の絵の具の醜怪なコントラスト。
ならばオレが振るうは鋭い絵筆か。

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:30:50.30 ID:BCxY9dvJO
支援!

81 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:31:08.34 ID:J7Ds1PffO
(,;゚Д゚)「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

滅茶苦茶に。ズタズタに。原型を留めぬミンチとなった“それ”に気付き、手を止める。

「━━はぁい、ワンちゃん。随分とご機嫌斜めね」

背後からの唐突な声。

(,#゚Д゚)そ「━━シッ!」

振り返りざまに、とっさの薙払い。

「おおっとぅ!」

文字通り宙を薙ぎ。

(,;゚Д゚)「貴様……!」

オレが、そこに“闇”を見た、その刹那。

(  )「部外者は、退場願えるかしらん?」

腹部を生暖かい感触が貫き、オレの意識は途切れた。

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:31:28.83 ID:ifoNaMSYO
支援

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:32:56.98 ID:tAEKtbawO
支援

84 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:33:15.33 ID:J7Ds1PffO
 ※ ※ ※ ※

━━切れかかった蛍光灯が、錆び付いたアルミのドアを頼りなく照らしている。

ξ゚听)ξ「……」

手垢で汚れたドアノブを掴んでは離して、右往左往。
そう言えば、何時かもこんな風にしてこのドアの前を彷徨いてたっけ。

ξ゚听)ξ「……どっくん」

小さく、囁くように、声に出す。
たった5センチのアルミのドアが、今はとてつもなく分厚い。

ξ゚听)ξ「どっくん……!」

勇気を振り絞って、もう一度。
裏返った声に、返事は無い。

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:33:20.41 ID:1UV9GGZc0
しえん

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:34:34.17 ID:3XoEcrFDO


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:34:51.17 ID:eTDwmcKpO
しえーん

88 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:35:38.29 ID:J7Ds1PffO
ξ )ξ「どっくん……」

涙が溢れてきそうになる。駄目だ。まだ、泣いちゃ駄目だ。

頑張って。もっと大きな声で。さぁ、もう一度。

ξ><)ξ「どっくん!」

アスファルトの壁に、反響する私の声。
残響は次第に小さくなり、やがて、静寂。
耳が痛くなる程、胸が痛くなる程、静寂。

ξう;)ξ「……やっぱり…ダメなの…?」

黙ったままのドアを見つめる視界が、涙でぼやける。

誰も返事を返してくれないって、こんなに寂しいんだな。

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:35:48.89 ID:UdjZb5nGO
おぉ!久々!
とりあえず支援

90 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:38:14.72 ID:J7Ds1PffO
ξ;;)ξ「……お願い…返事…してよ…」

へたり込んでしまいそうなほど、震える足。
挫けてしまいそうなほど、痛む胸。

もう、駄目なのかな。

私達、もうおしまいなのかな。

「……なんだよ」

ξ;;)ξそ「!」

そんな風に参っちゃってたから。
ドアの向こうから唐突に響いてきた声に、私は思わず息を呑んでしまった。

「……なんか、用かよ」

不機嫌で、ぶっきらぼうな、だけど、バツの悪そうな声音。
顔は見えないけど、どっくんもまだ私の事が全部に嫌いになったんじゃないんだって思えて、ちょっぴり救われた。

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:39:22.10 ID:eTDwmcKpO
どっくん言っちゃダメな台詞ってあるんだー!
支援

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:40:03.40 ID:BCxY9dvJO
支援!

93 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:40:08.09 ID:J7Ds1PffO
ξう;)ξ「忘れ物…取りに来たの…」

さぁ、ツン。ここからが正念場よ。
頑張って、どっくんに謝るのよ。

「忘れ物?」

ξ゚听)ξ「うん。……ほら、あの、ウェッジウッドのペアカップ…」

「あぁ…あれ…」

ξ゚听)ξ「…私の分だけでいいから…持っていきたいなって…」

「……今か?」

ξ゚听)ξ「…うん」

長い、長い、間。

やがて。

94 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:42:11.30 ID:J7Ds1PffO
「……後で住所教えてくれれば、送るよ。今は……」

歯切れの悪い、拒絶の言葉。
“今は”何なの?今は顔も見たくないの?それとも……。

ξ゚听)ξ「ねぇ…覚えてる?私が、そのカップを買った日のこと」

「……は?」

ξ゚听)ξ「思えば、あれが初めてのデートだったんだね。あの時は、まさかあのペアカップをどっくんと一緒に使うなんて思ってもいなかったわ」

「……」

ξ゚听)ξ「だって、お互いに第一印象は最悪だったものね。
私だって、友達に背中を押されなきゃ、どっくんとまた会おうなんて思わなかったもの」

「……昔話なら、また今度聞くよ。だから…」

ξ゚ー゚)ξ「…でもね、今だから分かる。きっと、あの日から私は…どっくんに惚れちゃってたんだと思う」

思い出す、あの日の光景。

ξ゚ー゚)ξ「どっくん、骨董が趣味だって言った私を笑わないでくれたよね。多分、それがきっかけ。他にも色々どっくんを好きになった理由は有るけど、それが一番だと思う」

幸せだった、あの日の光景。

95 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:45:39.81 ID:J7Ds1PffO
ξ゚ー゚)ξ「嬉しかったんだよ、私。あの時は素直に言えなかったけど、本当に嬉しかったんだよ」

「……そうかい。そいつは良かったな」

ξ゚ー゚)ξ「ううん。それだけじゃない。あの教会で話した時もだよ。どっくんは、私がクローンだって知っても、受け入れてくれたよね」

「……それは…別に…」

ξ゚ー゚)ξ「そして、どっくんは、私に自分の過去の事も教えてくれた」

「……だから、それは別に…」

ξ゚ー゚)ξ「どっくんにとっては大した事じゃなくても、私は嬉しかったの」

「……おめでたい奴だ」

ξ゚ー゚)ξ「他にも、いっぱい嬉しいことが有ったよ。数え切れないぐらい、いっぱい。ううん。どっくんの側に居るだけで、私は嬉しかった。それだけで幸せだった」

「……」

思い出というものは、何時も都合が良い。
こんな時浮かんでくるのは、全部が全部幸せに満ち溢れていた時の光景ばかりなのだから。

ξ;ー;)ξ「……そんな幸せも、今日、ここで全部終わっちゃうんだね」

「……」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:45:43.52 ID:eTDwmcKpO
しえんしえんしえーん

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:46:20.65 ID:BCxY9dvJO
(´・ω・`)胸が苦しくなるよ

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:47:32.15 ID:eTDwmcKpO
しえーん

99 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:47:58.62 ID:J7Ds1PffO
ξ;;)ξ「……ねぇ、どっくん。私が悪かったわ。ごめんなさい。許して」

「……」

ξ;;)ξ「もう…何処にも行かないから……お願い…どっくんの…側に居させて…」

沈黙。永い、沈黙。

心が折れてしまいそうな程の沈黙。



それは、聞きなれた“あの音”によって破られた。





100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:49:49.07 ID:ifoNaMSYO
しえん

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:50:01.56 ID:eTDwmcKpO
ツン(´;ω;)

102 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:50:19.46 ID:J7Ds1PffO
 ※ ※ ※ ※

━━まさか、彼女がまた扉を叩くなどは思っていなかった。

「……忘れ物、取りにきたの」

もう、完全に愛想を尽かされたのだと思っていた。

“あなたは私のことなんか見ていない”

“あなたが愛していたのは「恋人」という肩書きだけ”

図星だった。気付かないふりをしてきたが、彼女に指摘されて嫌でも自覚せずには居られなかった。

「……ほら、あの、ウェッジウッドのペアカップ…」

現に彼女を好きになった理由を聞かれても、オレは明確な答えを用意することが出来ない。

ただ、向こうが愛していると言ってくれたから。だから、受け入れた。

不誠実な愛は、上辺をなぞるだけの愛は、結局はごまかし切れてなくて、ホンの些細なことで途切れてしまうもの。それが、今回だったというだけで。

醜い本音をさらけ出せば、ただ、「美人と付き合えてる自分」に酔いしれていた。そんな、溝の中で腐った糞便のような汚らわしい心。

そんなものが長続きする筈など無いと。思い知らされたばかりだったから。

103 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:52:25.91 ID:J7Ds1PffO
「……ねぇ、どっくん。私が悪かったわ。ごめんなさい。許して」

何故、彼女がこんな風にしてまた戻ってきたのかが、不思議でならなかった。

“私が悪かった”

そんなことは無い。君が悪かったことなど、今まで一度だってあっただろうか。

わからない。

どうして、そこまでしてオレを愛そうとするのか。

「もう…何処にも行かないから……お願い…どっくんの…側に居させて…」

わからない。

どうして。オレは、こんなにも醜くて、君の愛すら信じられない矮小な男だ。

オレは、オレと言う男は、自分にすら見切りを付けられる程に救いようの無い男だ。

それをどうして君は、好き好んでそんな言葉が言える?

何故だ?何故だ?何故だ?

( A )「……どう…して」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:53:54.39 ID:AAqw6pu9O
支援

105 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:54:40.23 ID:J7Ds1PffO



問い掛けに答えたのは、一発の銃声だった。





106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:55:22.53 ID:eTDwmcKpO
しえん(´・ω・)

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:55:35.63 ID:BCxY9dvJO
急激展開支援!

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:55:51.75 ID:mzSpvr+gO
なん……だと……!?

109 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:56:16.91 ID:J7Ds1PffO
(;゚A゚)そ「なっ━━!」

背後で、窓ガラスの砕け散る音。
刹那、頬を掠める鉛の感触。

(;'A`)「銃撃…!?」

どういう事だ。理解不能。とっさの事態に追い付かない思考。
辛うじて、本能が腰のデザートイーグルを引き抜き、姿勢を低くさせた。

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:57:15.86 ID:FstcQA50O
支援支援支援!

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:58:06.86 ID:eTDwmcKpO
俺のマグナムが火を吹くぜ!

112 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:58:17.38 ID:J7Ds1PffO
(;'A`)「……な、何が起こってやがる」

割れた窓から吹き込んでくる夜風が、頬の傷口を撫でる
狙撃。恐らくは向かいのビルから。しかし、何故。

(;'A`)「オレが狙われるような理由なんて、心当たりは……」

「どっくん!ねぇ、どうしたの?何があったの!?」

まさか。

「今の音、何!?ねぇ、開けて!どっくん!どっくんったら!」

いや。そう考えると、納得出来る。

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 00:59:15.30 ID:BCxY9dvJO
>>111 (´゚ω゚`)ズキューン

114 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 00:59:30.54 ID:J7Ds1PffO
( A )「……なるほど、そう言う訳か」

どうりで、おかしいと思っていたんだ。

「……どっ…くん…?」

( A )「思えば、出会いの時点であまりにも出来過ぎてたんだよなぁ」

「どっくん?…ねぇ、何を言ってるのか…」

( A )「毎日のようにオレの部屋に通ってたのは、オレの生活パターンを調べる為か」

そして、オレの警戒心を解いて。

( A )「忘れてたよ。君が、ヤクザのお抱え殺し屋だってことをな」

「どっくん?…何…言ってるの…?」

(#゚A゚)「バックレてんじゃねぇ!最初から、オレを殺すつもりで近付いてやがったんだろ!」

カスタムデザートイーグルの咆哮。

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:00:38.44 ID:ifoNaMSYO
支援

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:00:42.22 ID:AAqw6pu9O
やっちまったな

117 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:02:05.46 ID:J7Ds1PffO
「きゃっ━━!」

ドア越しに悲鳴。だが、もう騙されない。

(#゚A゚)「おかしいおかしいと思ってたよ…あぁ…どうして君みたいなのが、オレと付き合ってんのかってな…」

「どっくん!?何言ってるかわかんないよ!」

アルミのドアのその向こうへ目掛けて、カスタムデザートイーグルの引き金を引く。

(#゚A゚)「だがやっとわかった。今の狙撃でわかった。最初から…最初から君は!オレを殺すつもりで!」

発射、発射、発射。弾装が空になるまで、何度も、何度も、何度も引き金を引く。

「違うよ…わけ…わかんないよ…どっくんが…何言ってるのか…私…わかんないよ…」

そうだ。前もそうだった。
愛していると耳元では囁いて、実際の所は常にオレの心臓を狙ってやがる。
女って生き物は、みんなそうなんだ。

(;A;)「君は…君だけは…違うと思っていたのに…」

「どっくん…ねぇどっくん…痛い…よ…」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:02:05.00 ID:eTDwmcKpO
>>113
俺のマシンガンも火を吹くぜ?

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:03:36.09 ID:eTDwmcKpO
どっくん信じろよ!

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:03:55.22 ID:AAqw6pu9O
鬱支援

121 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:03:56.26 ID:J7Ds1PffO
(#;A;)「うるせぇ!気安くオレの名前を呼ぶんじゃねぇえ!」

どっくん。

かつて、オレをそう呼んだ女の顔が脳裏をよぎる。

甘く、酸っぱい、初恋の思い出。

初めて人を好きになって。初めて恋を知って。

それで。それで。



裏切られた。





122 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:06:08.78 ID:J7Ds1PffO
(#;A;)「消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!オレの前から消え失せろぉぉぉおぉお!」

“自分の身も守れないのなら、軽々しくその盾を持つな!”

“嘘だったのよ。全て、あなたを騙す為の”

“滑稽よね。あなたも。…そして、私も”

(#;A;)「うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!」

“さようならの時間よ、どっくん”

(#;A;)「あぁぁぁぁあぁぁあああぁぁああぁぁぁぁあぁぁあああぁぁああぁぁぁぁあぁぁあああぁぁあ!」

絶叫、咆哮、後、慟哭。
軽くなった引き金の感触に残弾が尽きた事を知ると、オレは力無くその場にへたり込んだ。

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:06:18.13 ID:1UV9GGZc0
うわあああ・・・・・

124 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:08:15.36 ID:J7Ds1PffO
(;A;)「あぁ…はぁ…」

目の前には、穴だらけになったアルミのドア。
硝煙の中、足元に転がるのは無数の空薬莢。

(うA;)「うっ…あぁ…はぁ…ぁっ…」

次第に冷静さを取り戻していく思考。嗚咽を引きずりながら立ち上がり、ドアを開ける。

(;A;)「……」

ドアの向こう。蛍光灯の明かりの中に、人影は無い。
床に幾つも穿たれた銃創と、点々と零れた紅い血が、彼女の存在を物語っていた。

( A )「……ツン」

愛していたのか。オレは、果たして彼女を愛していたのか。

わからない。

今となっては、もう、わからない。

ただ、確実に言えることは一つ。

( A )「……もう、誰も信じるもんか」

腹の奥。残った憎悪だけが、ふつふつと煮えたぎっていた。

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:08:30.45 ID:eTDwmcKpO
どっくん…
鬱だ('A`)

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:09:10.19 ID:AAqw6pu9O
暗黒面に堕ちたか

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:10:05.80 ID:S7tnlkMlO
リアルタイム久々だ…
しえ

128 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:10:44.41 ID:J7Ds1PffO
 ※ ※ ※ ※

━━虫の息。経験してみて、初めてわかる。これは、本当に虫が息をしてるみたいだ。

ξ;;)ξ「ひゅ…はっ━━ぁっ━━かっ……」

胸を貫いた鉛玉の感触を思い出す。痛いんじゃない。あれは“気持ち悪い”。

ξ;;)ξ「━━っひゅ━━はっ…あ……」

彼の突然の暴挙。どうして。何故、彼は半狂乱になって銃を乱射したのか。
ヒントさえ存在しないその難問は私に解ける筈も無く。

ξ;;)ξ「あぁ━━はっ━━あ……」

私は謝ったのに。私は悪くないのに。どうして私を許してくれないの?どうして私が撃たれなきゃいけないの?

考えれば考えるだけ、“理不尽”に対する怒りは増すばかり。

ξ )ξ「……許さ…ない…」

こんな仕打ちは間違っている。こんな暴挙が許されていい筈が無い。絶対に。何があっても、許されざるべきだ。

ξ )ξ「……絶対に…許さな…い…」

あなたが私を殺そうとするなら、いいだろう。
ならば私も、あなたを殺すつもりでこれからの人生を生きよう。

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:10:48.07 ID:BCxY9dvJO
ここからハインにつながるのか

130 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:12:28.11 ID:J7Ds1PffO
ξ )ξ】「……私よ。ツンよ」

血に塗れた手で懐をあさり、携帯端末を取り出すとコール。

ξ )ξ】「えぇ…そう…この間の話…受けようと思って…」

いつか。いつか必ず、この手で殺してあげる。

だから、その日まで決して死なないでいて。

それが、私があなたに贈れる最後の愛。

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:12:31.39 ID:eTDwmcKpO
悲しいすれ違い…

132 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:14:04.77 ID:J7Ds1PffO
epilogue

━━ビルの谷間を吹き抜ける風が、長い髪を弄ぶ。

(*゚∀゚)「ちぇっ…肝心な時にこれだもんにゃあ…」

スコープから目を離し、弾詰まりを起こした狙撃銃を床に叩き付ける。
ニュークローム素材で頑強な筈のそれは、まるで玩具か何かのように呆気なくバラバラになってへし折れた。

(*゚∀゚)「ちょっとぉ、どういうことにゃのよぉ。あんたまさか、ワザとガラクタ売りつけた訳じゃないわよね」

眼光に怒りを込めて振り返る背後。
月明かりの無いビルの屋上。その隅。闇のわだかまりの中で、自称“死の商人”は気だるげな溜め息をついた。

(  )「あんたが一番安いのをって言ったんでしょお?あたしはただ求められたものを、求められた値段で提供したまでよん」

(*゚∀゚)「でも、ジャムるなんて聞いてないっつうの!」

(  )「だってあーた、“ジャムらない銃が欲しい”なんて言わなかったじゃなぁい」

(#゚∀゚)「むぅぅ…」

ああ言えばこう言う。つくづく、腹の立つ男だ。

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:14:08.39 ID:ifoNaMSYO
しえん

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:14:47.10 ID:S7tnlkMlO
頑張ってるな感心感心
さて起きたらまとめみるか…

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:15:54.80 ID:eTDwmcKpO
支援

136 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:16:03.22 ID:J7Ds1PffO
(#゚∀゚)「つうかさぁ…なんなの、そのオカマ口調。あんたの職場ってゲイバーだっけ?」

(  )「あらあら、流石のつーちゃんでも、その発言だけは許せないわねん」

(*゚∀゚)「止めなって。きめぇっつぅの」

(  )「はんっ!“化け物”に言われたくないわね!」

しばしの睨み合い。殺意と殺意の応酬。

あーあームカつくなぁ。コイツも殺しちゃおうかなぁ。

(  )「っとぅ。それよりもあんた、アイツはいいのん?ねぇ?」

言われて、本来の目的を思い出す。
振り返り、目を凝らす闇。瞳孔の中に形成された人工タペタムによって手に入れた猫並みの夜目で、先に狙撃したビルの一室を睨んだ。

(#゚∀゚)「……あーあー、あんたがムカつくから逃しちゃったじゃあん!」

(  )「あたしは関係ないでしょう?そんなに殺したいなら、直接自分の手で始末したら?ねぇ、“屠殺屋つー”ちゃん?」

反射的に腕が動く。
風切り音と、断裁音。

(  )「…あんたさぁ、そういうキャラ付けしか無いわけぇ?ワンパターンだってぇのよ」

“闇”は依然“闇”のまま、そこにわだかまっていた。

137 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:18:36.40 ID:J7Ds1PffO
(*゚∀゚)「あんたも何時か、その腐れたチンポちょん切ってやるよ」

(  )「そりゃどぉも。手術代が浮いて助かるわん」

どうせ切ったところでまた生えて来るのだろう。
コイツもまた、私と同じクスリを飲んでるんだから。

(#゚∀゚)「あームカつく。マジでムカつく。殺す。絶対殺すわぁ」

懐の小瓶から取り出す、八角錠。

“ウェイク・アップ・ザ・デッド”

起きたら死体。いや、死者を起き上がらせろ、か。

(*゚∀゚)「許せないよねー。絶対に許さないよねー。私より幸せな奴は絶対に許しちゃいけないよねー」

八角錠を三つ、口に入れ、噛み砕き、飲み下す。
クリアになっていく思考と、高鳴る胸の鼓動。

(*゚∀゚)「なぁにが“どっくん”だよ。頭がいかれてんじゃねぇの?おめでたいったらねぇわな」

どいつもこいつも、調子に乗りやがって。

“こないだ言ってたじゃん!街で会った人に一目惚れしたってさ。ねぇ、どうなの?”

(*゚∀゚)「何も…知らないで…いけしゃあしゃあと……」

“これこそ運命の出逢いだって言ってたじゃん!ねぇねぇ!どうなのよ!”

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:19:57.49 ID:eTDwmcKpO
つー(`・ω・)

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:20:26.81 ID:BCxY9dvJO
まさかの黒幕

140 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:20:36.70 ID:J7Ds1PffO
(*゚∀゚)「白馬の王子様なんていねぇんだよ、糞ビッチが。そんなもんは何処を探したっていねぇんだよ」

何故なら。

(*゚∀゚)「何故なら私がぶっ殺したからなぁ!あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」

恋?愛?そんなものが何だと言うのだ。

そんなものいらない。私が願っても叶わないものなんて。私が望んでも手に入らないものなんて。

要らない。

(*゚∀゚)「殺す!全員殺す!みんなみんなみぃぃいんな、チンポ切り落として殺してやるんだ!」

憎い。憎い。男が憎い。

憎い。憎い。恋人達が憎い。

憎い。憎い。私をこんな体にした、“あいつら”が憎い。

(*゚∀゚)「だから綾瀬の奴らも殺してやった!皆仲良く首ちょんぱ!あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」

(  )「……」

ざまぁみろ!こんなに気持ちの良いことはない!私の幸せを奪うような奴に生きてる価値なんて無い!死んで当然!死すら生温い!

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:22:27.67 ID:ifoNaMSYO
支援

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:22:39.69 ID:AAqw6pu9O
死亡フラグビンビンだぜ

143 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:22:45.68 ID:J7Ds1PffO
(#゚∀゚)「ドクオォオ!ツゥウン!次はあんたらだ!次はあんたらの腐れチンポを切り落として、腐れマンコを抉りだしてやる!」

私を差し置いて、二人だけ幸せになることなんか許さない。
地の果てまでも追い詰めて、八つ裂きにしてやる。

(  )「……さて、と。じゃあ書類も取り戻したし、小憎たらしいヤクザも壊滅したし。あたしはこれで失礼するわぁん。また何かビジネスのお話があったら連絡頂戴ね。チャオ」

溶けるようにして消える“闇”。

振り返る事もなく、私は夜に叫ぶ。

「るるるぅしゃあああぁぁあ!!」

響き渡るは獣の咆哮。

夜は続く。どこまでも。永遠に。永遠に。



-fin-

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:24:04.92 ID:eTDwmcKpO
乙…
展開が気になるわ

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:24:30.33 ID:AAqw6pu9O


146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:26:11.94 ID:hLqxNEidO


他の話の冒頭で話してたのはつーだったのね

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:26:13.06 ID:ifoNaMSYO

つーが黒幕か

148 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:28:18.88 ID:J7Ds1PffO
さて、これでツンの外伝もおしまいと言うことで、まとめの意味も込めてプロフィールを投下したいと思います

※ネタバレを含みますので、外伝未読の人はお気をつけ下さい

149 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:30:27.48 ID:J7Ds1PffO
キャラクタープロフィール

ξ゚听)ξ

氏名:ツンデリア・オルデンブルグ
年齢:24歳(AD;2150年現在)
性別:♀
誕生日:12月3日
血液型:O+
人種:素体はゲルマン人
現住所:日本国 VIP特別政令指定市ラウンジ区 ブラウナウバイオニクスアーコロジー 15-3
本籍:ドイツ ベルリン ブラウナウバイオニクスアーコロジー 38-4
所属:ブラウナウバイオニクス社総務課社員
病歴:無し
術歴:左目のサイバーアイ置換手術及び脳核へのソフトインストール用ソケットの挿入手術の経験
頭髪:金色。顔の両脇で緩く巻いたパーマ
瞳:右→青 左→金
好きなもの:ブラッディーメアリー、アンティークの陶磁器、父の作ったミートローフ
嫌いなもの:煙草の煙、ドレッシングをかけすぎたシーザーサラダ、軟弱な男、漫画を読んで喜ぶ男、自堕落な男、ドクオ

━━ドクオの“元”恋人で、ドイツの生化学企業「ブラウナウバイオニクス」の暗部である総務課、通称「掃除課」の工作員。
クローン体で、肉体・精神年齢共に24歳だが、実際は12歳。
父に捨てられた過去からか、極度の依存体質で誰かが側に居ないと落ち着かない。

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:30:43.83 ID:hLqxNEidO
そういやドクオのクリスタルシールドって売ったんだっけ?

151 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:32:44.94 ID:J7Ds1PffO
=index=

【blank disc T-0. Like the one bullet】

story…本編から遡ること7年前。クリスマスのVIPの裏路地で、二人は出逢った。
殺しを生業にする少女と、もぐりのボディーガード。
過去に捕らわれた二人が夢見た、それは束の間の絆。

tips…ツン外伝。ドクオとの過去の因縁を赤裸々に綴った悲シイ恋ノ物語(笑)
本編の中核を担うキーワードが沢山出て来るので、そっちの方も要チェックだ!

↓成分表↓
バトル…☆☆☆☆☆
罵詈雑言…★★★☆☆
シリアス…★★★★☆
らぶ☆こめ…★★★★★★★★★★★
サイバーパンク…★★★☆☆
ツン…★★★★★★★★
鬱…★★★★★★
新キャラ…★★★★☆
田所さん…★★☆☆☆

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:35:30.54 ID:eTDwmcKpO
乙。
本編も楽しみにしてる!

153 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:36:01.67 ID:J7Ds1PffO
†今週のぃょぅs'ベスト!†
〜あの時僕らは、サイゼリヤの駐車場に居た〜

……

……

(=゚ω゚)ノ「ぃょぅ!滅茶苦茶お久しぶりだよぅ!2ヶ月ぶりかょぅ!みんな元気だったかょぅ!」

(=゚ω゚)「あんまり久しぶり過ぎて、僕の存在なんて忘れてしまった……。
そんな子が居るかと思うと、僕は悲しくて悲しくてインヘェタミンなんかがぶ飲みしちゃいそうだょぅ。オーバードーズだょぅ」

(=゚ω゚)「そう考えると、干されたタレントが薬物所持で捕まる理由もわかったりなんかりしちゃって、切なさ炸裂だょぅ」

(=゚ω゚)「だから僕は声を大にして言うんだょぅ」



( = ゚ ω ゚ )「 合 法 の ド ラ ッ グ な ん て な い ん だ ぜ ?」





154 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:37:20.06 ID:J7Ds1PffO
(=゚ω゚)「……」

(=゚ω゚)「……AAが引き延ばされると気持ち悪いょぅ」

(=゚ω゚)「さて、本日紹介する作品はこtpw1カ/仝みqja

155 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:38:35.43 ID:J7Ds1PffO
あれ?おかしいな…どうしたんだろ急に。
電波が切れちゃったのかな。
ちっくしょー、だからケーブルテレビなんか引くもんじゃないんだよ。
父さーん、父さーん!
……なんか、テレビ映らないんだけど。
……うん。え?叩けばなおるって?
んな原始人じゃないんだか…あ。なおった。
流石親父ぃ!今度ラークのカートンおごるよ!ふひひwwwwww

……

……

爪'ー`)y‐「……」

爪'ー`)y‐「PCの前の皆さんこんばんは。携帯電話の野郎共、愛してるぜベイビー」

爪'ー`)y‐「今日も始まる、ほろ酔いギャルゲナイト。お相手は私、煙狐ことフォックスが努めさせていただきます」

爪'ー`)y‐「この番組では、“狐の穴”店長であるこの私が、リスナーの皆さんから頂いたリクエストを元に、古今東西の美少女ゲームを紹介させて頂いております」

爪'ー`)y‐「…さて、第五回となったこの番組。
こないだ遂に桜が咲いたということもあってか、番組に寄せられたハガキの殆どが“春に因んだゲームを紹介して欲しい”というものでした」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:41:31.19 ID:AAqw6pu9O
支援

157 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:44:45.93 ID:J7Ds1PffO
爪'ー`)y‐「そんなわけで、今回も僭越ながらこのフォックス、吟味に吟味を重ねて選ばせて頂きました。今回のタイトルはこちらです」



【To Heart2】



爪'ー`)y‐「…懐かしいタイトルでしょう?ふふ。
よく、リスナーの皆さんから“フォックスさんのチョイスは渋過ぎる”なんてお葉書を頂くんですけど、私も古い人間なんでこういうのばっかりになっちゃうんですよね」

爪'ー`)y‐「え?懐古厨?」

爪'ー`)y‐「やだなぁ、ロートルって言って下さいよ。ふふ」

爪'ー`)y‐「…さてさて、このTo Heart2、リクエスト通り“春”の訪れと共に始まる甘い学園ラブストーリーを扱ったゲームでして、巷では東鳩2などと呼ばれて、いまだ愛され続けております」

爪'ー`)y‐「オーソドックスな恋愛ゲームで、攻略人数は9人。
殆どのキャラのルートが一本道に近い割にはボリュームもそこそこ有り、シナリオも比較的良質なので、初心者に安心してお勧め出来る一本ですね」

158 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:46:49.54 ID:J7Ds1PffO
爪'ー`)y‐「幼なじみ、ロリ、年上のお姉さん、ツンデレ、不思議ちゃん、双子、大和撫子、図書委員…などなど、個性溢れるヒロイン達に囲まれて、あなたも古き良き“学園もの”の世界を堪能してみては如何でしょうか?」

爪'ー`)y‐「昔からのファンの間では、2よりも1の方が面白いと言われてはおりますが、キャラデザインにクセがあるので、私は無難に2を推しますね」

爪'ー`)y‐「……」

爪'ー`)y‐「……さて、そんなことを言っているうちに、そろそろお別れの時間が近付いてきました」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:47:47.30 ID:ifoNaMSYO
支援

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:53:45.70 ID:w46fwunoO
支援

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:54:38.15 ID:ifoNaMSYO
しえん

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 01:55:20.24 ID:w46fwunoO
サル?

163 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 01:59:07.88 ID:J7Ds1PffO
爪'ー`)y‐「エンディングテーマは、何時も通り本日紹介した作品からです」

爪'ー`)y‐「To Heart2、エンディングテーマ“ありがとう”。私的ギャルゲソングの中でも五本の指に入る名曲ですね。
聴いていると、切なさと優しさが胸に染み出してくるような気がします」

爪'ー`)y‐「お別れの前に、何時ものお知らせです

爪'ー`)y‐「当番組では、リスナーの皆さんから募集したリクエストに沿って、美少女ゲームを紹介させて貰っています」

爪'ー`)y‐「次はこんな作品を紹介して欲しい、というリクエストが御座いましたら、お葉書のほうお願いします」

爪'ー`)y‐「尚、多重投稿はルール違反となっておりますのであしからず」

爪'ー`)y‐「それじゃあまた、次回のほろ酔いギャルゲナイトをお楽しみに」

爪'ー`)y‐「お相手は、フォックスでしたー。ばいばい」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:00:36.08 ID:WEnSSgJPO
('A`)ノシ

165 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:03:35.04 ID:J7Ds1PffO
☆マト#>д<)メが、まとめて あ・げ・るっ☆

……

……

マト*>д<)メ「ちゃ〜ら〜!へっちゃら〜!」

マト*>д<)メ「なぁにが起〜きてぇもぉ〜気分は〜」

マト´゚д゚`メ「へぇろへろぱぁっぱぁ〜」

マト*>д<)メ「……」

マト*>д<)メ「ハリウッドが、ドラゴンボールをリメイクしましたね」

マト*>д<)メ「ピッコロ大魔王が、スキンヘッドのオヤジでしたね」

マト*>д<)メ「流石にこれでは、何が起きてもへのへのカッパと行くわけにはなりません」

マト´川`)メ「いい加減 自重しようぜ ハリウッド 〜マトマト、心の川柳〜」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:05:48.82 ID:w46fwunoO
フォックソさん、「姉、ちゃんとしようよ!」の解説期待してます!

167 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:06:02.75 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「……」

マト*>д<)メ「こんばんみぃ〜☆みんなの幼なじみ(ツンデレ)マトマトだよーん♪」

マト*'ー^)メゞキャピッ!

ヾマト*>д<)メノ「久しぶり久しぶり久しぶり久しぶり久しぶりぃぃいっ!」

マト*>д<)メ「もぉ〜ほんっとに長かったよぉ!2ヶ月だよ?2ヶ月!」

マト*>д<)メ「そらあーた、エスパクは完結するわ実は作者はナギさんだわそのナギさんがふたなりだわで色々事件も起こるわけだよっ!」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:06:19.65 ID:tYLi4qb3O
なんだ作者エロゲ厨か
道理でノリが気持ち悪いはずだ

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:08:54.05 ID:hLqxNEidO
支援

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:09:42.57 ID:ifoNaMSYO
支援

171 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:12:09.35 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「世間では様々な新連載が始まり、新作ラッシュが起こってる中、鋼鉄処女はこげな低速航行なわけで……」

マト*>д<)メ「気が付けば、前回の“まとあげ”からこんなに間が空いちゃったよぅ…」

マト*>д<)メ「それでも、このコーナーを変わらずに読んでくれている読者さん達が居るって、私にとって凄く嬉しいことなのっ!」

マト*;д;)メ「……本当に…嬉しいよぅ…」

マト//д//)メ「ねぇ…今日は…マトマトのこと…好きにして…いいよ…」

マト´^д^`)メ「ぬわぁんてな!ぬわぁんてな!なは!なは!」

マト*>д<)メ「そんなわけで、これからもスローペースマイペースな進行になるけど、みんなは変わらずにマトマトを愛し続けることを誓ってね!」

マト^д^)メ「ていうか誓え。地べたに這いつくばって誓え。誓わないと呪うぞ。枕元立って唸り続けるぞ」

マト*>д<)メ「はいはぁい♪それじゃあ今日も、元気に用語解説いってみっしょ〜!今日はロイヤルガードとクリスタルシールドについてだぴょ〜ん☆」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:13:18.13 ID:w46fwunoO
支援

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:15:24.42 ID:fL9XouRvO
( ゚∀゚) 改はいい、特にOP

支援

174 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:17:08.14 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「さてさて、ロイヤルガードですけども。“ロイヤルハント”と間違いやすいから気をつけてね」

マト*>д<)メ「どちらも公共の組織だけど、“ロイヤルハント”は日本軍のことだからねっ」

マト*>д<)メ「今日紹介する“ロイヤルガード”は、噛み砕いて言えば“世界ボディーガード連盟”みたいなものかな」

マト*>д<)メ「所謂ボディーガードの労働組合ってやつで、護衛業を営む人達の相互扶助機関的な面が主となっていて、依頼の仲介や斡旋、ライセンスの発行、監査なんかを行っている組織だよ」

マト*>д<)メ「どっくんは、ここの執り行っている護衛免許試験に二度挑戦して、二回とも落ちております。ざまぁwww」

マト*>д<)メ「まぁ言わずもがな、ボディーガードと言うものは並大抵の努力でライセンスを貰える程に甘くは無いわ。
ロイヤルガード自体の合格基準もかなり厳しいものとなっているから、極端に狭き門なの」

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:21:44.75 ID:w46fwunoO
しえ

176 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:22:19.95 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「試験は毎年世界各国で一万人を超える受験者が居るけど、その中で合格するのは100人に満たないと言われてるんだよ」

マト*>д<)メ「もし合格したとしても、ライセンス取得から一年間は、養成所で軍隊並みの訓練を受けなきゃいけないの」

マト*>д<)メ「それが終わったら、今度は既にプロとして活躍してるボディーガードの元で二年間の研修を積んで、ようやく独立出来るってわけ」

マト*>д<)メ「くわえて、最近では護衛専任ドロイド…つまり、“アイアンメイデン”なんかが出て来て、仕事をとられてるもんだから、現役で活躍してる人は本当に一握りしかいないんだよねぇ」

マト*>д<)メ「それでも、そんな厳しい世界で活躍してるってことはそれだけで“信頼”の証になるんだぁ。
ロイヤルガードのライセンスっていうのは、一種のブランドみたいなもんなんだね」

マト*>д<)メ「そして何より、極めつけはクリスタルシールドの存在だよね」

マト*>д<)メ「これは、ロイヤルガードのライセンスが無いと買えないもので、しかも完全オーダーメイド制なの」

177 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:27:28.07 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「アダマント重水晶で出来た光輝く騎士の盾」

マト*>д<)メ「世界で唯一、光学兵器すらも無効にするその防御性能は間違い無く世界最高峰」

マト*>д<)メ「永久珪素であるこの水晶は、“決して劣化しない”、“決して壊れない”、“決して手に入らない”って言われるぐらいの高級品」

マト*>д<)メ「都心にマンションが立つくらいのお値段っていうぐらいだから、持っているだけでその人の実力が分かるってもんだよね」

マト*>д<)メ「…さて、こんなところで今日の用語解説はおしまい」

マト*>д<)メ「次は、2ヶ月ぶりのあのコーナー!」

マト//д//)メ「溜まりに溜まったカウパーが如き読者さんの熱い声!思う存分マトマトにぶっかけちゃって!」

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:32:34.96 ID:hLqxNEidO
次はいつぐらい?

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:37:28.64 ID:ifoNaMSYO
ドクオは幸せになれるの?

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:41:17.08 ID:ifoNaMSYO
追加で他のキャラのデータも作る予定?

181 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:42:31.70 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「>>60だそうですよ」

(;'A`)そドキッ

マト>д<)メ「…まぁ、この件に関しては私もプロデューサーから口止めされてるから、深くは追求せんよ」

(;'A`)=3ホッ

マト*>д<)メ「>>178そればっかりははっきりと約束出来ないのさブラザー…」

マト*>д<)メ「風の吹くまま気の向くままってね…」

マト*>д<)メ「多分、一週間前後でお目見えは出来るとは思うよっ!思うったら思うよ!」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:43:55.26 ID:3B0FOJPHO
鋼鉄の『処女』ってタイトルでふと思ったんだけどマトマトって処女なんですか><

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:45:03.55 ID:w46fwunoO
ビッチだろjk

184 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:49:41.19 ID:J7Ds1PffO
('A`)「>>179ねぇ、ぼくは幸せになれるの?」

マト*>д<)メ「いけっ!そこだっ!」

('A`)「ねぇ…」

マト*>д<)メ「よしっ!いいぞっ!打て!打て!打てぇぇえっ!」

('A`)「ねぇ!」

マト#>д<)メ「…うっせぇなぁ、今忙しいんだよ。他あたんな」

('A`)ウツダシノウ

マト*>д<)メ「>>180勿論!主要キャラは話が進むごとに、随時追加していくそうだよっ!」

マト*>д<)メ「一つの外伝につき一キャラ…といきたいとこだけど、主要キャラ全員分の外伝は厳しいかな…なんて話も出てたけど」

マト*>д<)メ「そこはおいおい…って、( ∵)の人が言ってた!」

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:49:43.91 ID:16kjPYPLO
マトマトかわいいよマトマト

186 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 02:53:52.98 ID:J7Ds1PffO
マト;д;)メ「>>182-183ひっどぉおい!マトマト、ビッチじゃないもんっ!処女じゃないもんっ!」

( ∵)「……え」

マト ゚д゚)メ「……え」

( ∵)「……」

マト ゚д゚)メ「……」

マト゚д゚)メ「おいちょっとカメラ止めろ」

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:56:10.81 ID:hLqxNEidO
ツン以外のプロフィールも見たいです!

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 02:57:29.45 ID:ItS1c3YLO
>>187
同意

189 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 03:02:18.19 ID:J7Ds1PffO
……

……

マト*>д<)メ「>>185有難うっ!毎回言われてるけど、やっぱり何回言われても嬉しいよ!」

マト*>д<)メ「今日も今日とでチューしたげるっ///」

(´゚3゚`)「チュー」

マト*>д<)メ「>>187待て!次回!」

マト*>д<)メ「多分ねぇ、次はどくちゃんかギコ君辺りだと思うんだぁ」

マト*>д<)メ「過去が明らかになった順番に解禁していくよっ!まるで格ゲーの隠しキャラみたいだねっ☆」

190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 03:06:32.91 ID:hLqxNEidO
分かったー
次も期待して今日はもう寝るぜ



191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 03:08:34.15 ID:ifoNaMSYO
また次も待ってる!
乙でした

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 03:10:02.43 ID:3B0FOJPHO
マトマトじゃパッとしないから『まっつぁん』って呼んで良い?

193 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 03:12:00.72 ID:J7Ds1PffO
マト*>д<)メ「…さて、それじゃあそろそろ夜も更けてきたし、美容の為に今日はお開きとしまーす☆」

マト>д<)メ「お別れは辛いよね…マトマトも寂しいよ…」

マト;д;)メ「でも許して!これもみんなに愛されるアイドルである為!ずっと綺麗である為なのよっ!よよよっ……」

マト゚σд゚)メ ノシ「そんなわけできょーはおしまぁい。次回もみってねぇ〜」

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/28(火) 03:13:53.40 ID:ItS1c3YLO
乙〜

195 名前: ◆fkFC0hkKyQ :2009/04/28(火) 03:16:43.54 ID:J7Ds1PffO
はい!おしまい!

月曜深夜だというのにかなりの長丁場でしたが、皆様お疲れ様でした

支援してくれた人、読んでくれた人、本当に有難うございます

次回は多分一週間後くらいに。
今度は一転して、硬派でサイバーパンクなお話です。
ブーンの人がメインになってきます。話が大きく動きます。多分。ほいじゃね。お休み

>>192
僕もそっちの方が相応しいと思いますよ^^


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