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( ∵)はξ゚听)ξと星を探すようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:25:32.06 ID:brX2hqXU0
┌| ∵|┘まとめサイトさま┌| ∵|┘

http://boonsoldier.web.fc2.com/hosi.htm
http://nanabatu.web.fc2.com/boon/becouse_hosi_wo_sagasu.html


深夜の投下でごめんなさい。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:26:18.64 ID:7zsWVcwg0
おk、分かったからsageてやれ

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:27:37.10 ID:brX2hqXU0
第五話 紅蓮のふたり



ラクダはツンとレジスタンスの男を乗せて、砂漠を駆けていた。
その足並みは速い。ラクダの機動力とは思えないスピードで、大地を踏み付けていく。


ξ゚听)ξ「ねえ、このラクダ、まるで馬みたいね」

「ホバーボートだけを足にしては、今回のようにもしもの場合が大変ですよ。
 このラクダは、秘薬の投与によって脚力を増幅させているのです」

ξ゚听)ξ「秘薬… ね」



その言葉から醸し出される怪しげな響きから、ツンは修道院で療養しているデレの容態を連想した。
何か、変な処方を受けていないだろうか… そんな事柄をイメージしたのである。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:28:17.55 ID:63DcoBmt0
wkwk

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:30:01.68 ID:brX2hqXU0
ξ゚听)ξ「お姉さまは大丈夫かしら」

「大丈夫ですよ。 修道院のあるモラ皇国は中立国です。
 VIPが足を踏み込める範囲ではありません」

ξ゚听)ξ「心配だわ…」

ξ゚听)ξ「あら」



┌|  |┘┌|  |┘┌|  |┘



安否を気にするツンの視界に、仲良く三つに並ぶサボテンが写る。
ツンはその景色に、続いて心配事を引き出された。


ξ゚听)ξ(ビコーズ… 何処に行ったのかしら?)

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:33:01.87 ID:brX2hqXU0
ξ゚听)ξ「退屈しちゃって、どこかへ出掛けちゃった?」

ξ゚听)ξ「誰か、悪い人に捕まえられてなければいいけど……」

ラクダの操縦に退屈している男は、ツンの独り言に口を挟む。

「何の話ですか?」

ξ゚听)ξ「レイラからスイーツへ行く間、ともだちが出来たのよ」

「ほう。 砂漠にいる小動物… サバクリス辺りですかな?」

ξ゚听)ξ「いいえ。サボテンよ」

「…?」

ξ゚听)ξ「ふふ。なんでもないわ」

ξ )ξ「…」



きっとまた逢えるだろうと、ツンはボンヤリと考えていた。
砂煙をあげて、そのうち何処からか現れてくれると、信じて止まなかった。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:34:33.60 ID:kr2vPnRw0
支援

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:34:42.01 ID:FtkuaDtTO
支援

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:36:32.00 ID:brX2hqXU0
見渡す地平が、段々、黄色から灰色へとグラデーションのように変わる。
レジスタンスのアジトは、岩山の中にあった。 
砂漠と外の大陸を隔てる山脈。 中でも、西側に広がるそれを「ロック山脈」と人々は呼んでいた。 


「姫様、ロック山脈が見えてきました」

ξ゚听)ξ「山の中にアジトはあるの?」

「はい。 洞窟を造る要領で居住のスペースを設けたのです」

ξ゚听)ξ「まるで岩窟王ね… あなた達」



それからまた数時間が過ぎた。


ラクダの足が山肌の前でピタリと止まった。
ツンは降り、聳える岩と山を眺める。 この、ちょうど向こうには、憎きVIPの城がある。
自然に、拳を小さく握っていた。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:36:52.27 ID:kr2vPnRw0
支援

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:39:17.50 ID:brX2hqXU0
「ここからもう少し北へ上れば、VIP領に繋がるトンネルがあるのですよ」

「さて……」


明らかに色の違う山肌の前でレジスタンスの男は立ち止まる。
そして、一言を呟いた。


「かゆ」

『うま』

ギィ と砂漠には似合わない物質が擦れ合う音がした。
それと同時に、山の壁を模したドアが開く。 若い兵士が二人を出迎えた。


  「おかえりなさい。無事に姫様と合流できましたか?」

「ああ、この通りだ。 姫様をショボン様の所へ案内しろ」

  「御意」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:41:31.00 ID:RnRitQIoO
支援

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:42:13.78 ID:brX2hqXU0
 「こちらです。ついてきてください。 足元に、お気をつけて」

ξ゚听)ξ「ええ」

「それじゃ、頼んだぞ。 …ふう」


レジスタンスの男は若い部下に指示をすると、見張り番の椅子に座り込んだ。
任務を果たした安堵感を噛み締め、手には煙草が握られている。


※ ※ ※


アジトの通路には、冷たい空気が流れていた。
ツンはきょろきょろとしながら、重なる心配を紛らす為に「どれくらいの月日で築いたの?」
などと簡単な質問をしては、一人、嘆息を漏らす。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:45:20.37 ID:brX2hqXU0
「こちらです」

大きな両扉の前で、兵士は足を止めた。 扉が重苦しく開く音が、狭い通路に響く。
通路よりも若干明るい室内は、埃と土の匂い、そして、酒の匂いが漂っていた。


ツンは、不鮮明な視界の中、一人の男がテーブルに座っているのに気づく。
その男は、ツンに話しかけた。


「やあ、久しぶりですね。 ツン・デ・レイラ姫」

ξ゚听)ξ「ええ、そうですわね。 ショボンさん」


隣にいた若い兵士が一言を呟いた。


「ショボンさん! また昼間からお酒を飲んでいるのですか?」

「いいじゃないか。 私は幾ら飲んでも酔い潰れない体なんだ」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:46:00.13 ID:1Q3kC6alO
支援

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:47:42.79 ID:brX2hqXU0
ξ゚听)ξ「相変らずですわね」


そんなことを囁きながら、ショボンと呼ばれた男の向かいにツンは座る。
小さいテーブル。 上に乗せられた酒瓶や果実。 そしてチェス・ボード。
どうやらここは、アジトの中枢ではないらしい。 よく周りを見回してみると、暗がりの向こうにベッドがあった。


ξ゚听)ξ「ここはショボンさんの部屋?」

(´・ω・`) 「ふっ。 いい住まいだろう」

ξ゚听)ξ「私だったら、鼠と煤が怖くて夜は眠れないですわ」

(´・ω・`) 「いや、最近のスナネズミはどういう訳か大人しいんだ
      サンドワームが暴れている性かな」

ξ゚听)ξ「サンドワーム。 私もレイラからスイーツへ行く途中遭遇しました」

(´・ω・`) 「ほう」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:49:35.01 ID:brX2hqXU0
※ ※ ※

しばらく歓談の雰囲気は続いた。 

レジスタンスという社会の吹き溜まりのような集団の長であるのに、
ショボンはまるで貴族のように流暢な語り口である。
外見もまた端麗で、顎に蓄えられた髭は、しっかりと整えられてある。



(´・ω・`) 「スイーツの村の、最近できた名物に”和スイーツ”というのがあってね
      それってただの”フジヤマガシ”じゃないか って 僕と部下は笑ったんだ」

(´・ω・`) 「…」

(´・ω・`) 「…さて、そろそろ本題に入ろうか。 君、席を外してくれたまえ」



「はい」という声と共に、扉の前で見張りをしていた若い兵は帰っていく。


(´・ω・`) 「まず、現状から確認していこうか」


ショボンは、チェス・ボードの上にキング、クイーン、ルーク、それからポーンの駒を撒いた。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:52:03.55 ID:brX2hqXU0
ξ゚听)ξ「チェスの駒ですか?」

(´・ω・`) 「どの駒を手に取るね?」

ξ゚听)ξ「それでは… クイーンを」

ショボンは徐にクイーンの駒を掌の上に乗せた。


(´・ω・`) 「クイーン。 これはレイラの国に例えよう。
      レイラ王の妻であるヤン・デ・レイラ女王は素晴らしい美貌の持ち主だったからね
      おっと、勿論、君と、その姉も」


ξ゚听)ξ「でも、その美貌と相俟って、お母様は気性が激しかったらしいですわ
      いつもお父様は尻に敷かれていたみたい」


(´・ω・`) 「あの豪傑がかい? ふっ。その話をじっくり聞きたいがまた今度だ」

(´・ω・`) 「……先日、VIPの襲撃を受けたらしいね」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:53:38.92 ID:Cj/wIpIm0
支援

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:56:10.28 ID:brX2hqXU0

ξ゚听)ξ「ええ。 ここで不思議なのは騎兵の数ですわ」

ξ゚听)ξ「完全に、私たちの方が量では勝っていた。」

(´・ω・`) 「当然だ。攻め入られる側だもの。 …それとも 質で、負けてしまったと?」

ξ゚听)ξ「…不思議なのです。 VIPの兵は」

(´・ω・`) 「不思議?」

ξ゚听)ξ「あの時息絶えてしまった、若い兵の死に際の言葉が… 今でも忘れられません」

(´・ω・`) 「言ってみてくれるかい?」

ひと呼吸を置いて、ツンは呟く。



ξ゚听)ξ「”VIPの兵は、不死身の、からくり人形のようです…” と」



(´・ω・`) 「なるほどね。 私が考えている通りだ」


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 00:58:50.34 ID:brX2hqXU0
ツンは疑問の色を示す。 しかし、ショボンは顔色を変えず、淡々と会話を進めていく。

ξ゚听)ξ「…? どういうことでしょうか」

(´・ω・`) 「後で話そう。 そして、レイラ王はVIPの捕虜に」

ξ゚听)ξ「ええ。 自分が設けた牢の中に入れられた気分は…」

ツンの哀しみの瞳に、ショボンははにかんでこう言ってみせる。
ショボンとレイラ王の間にある、何かしらの関係を示唆するような一言だ。



(´・ω・`) 「アイツなら大丈夫さ」


ξ゚听)ξ「…ええ」




(´・ω・`) 「ふむ。 結論から言うと、今、レイラはVIPに占領されている」

ξ゚听)ξ「ある程度予想は出来ていた事態です。
     砂漠の平和だった独立国が、次々とVIPに取り込まれています」

(´・ω・`) 「ああ、まさにサンドワームのようだ………
      それに、予想が出来ていた事態なのに、こうも簡単に攻め込まれるとは」

(´・ω・`) 「相手の力は、大きい」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:01:08.43 ID:brX2hqXU0
ξ゚听)ξ「……」

(´・ω・`) 「さて、それではキングの駒だ」

ξ゚听)ξ「VIP ですか?」

(´・ω・`) 「そうだ。 悔しいけど、今現在、砂漠の覇者はVIP。 VIP帝国なんだ」

ξ゚听)ξ「それを打ち崩すために、ショボンさん達は奔走しているわけなのね?」

ツンが転がっていたポーンの駒を立てる。 

(´・ω・`) 「ああ、そうだ。 しかし、レイラの姫様が助けを求めに来たからには……」

(´・ω・`) 「次の作戦の矛先は、レイラ。 レイラの国で威張っているVIPの奴等を追い払うのが、先だ」

ξ゚听)ξ「頼もしいですわ。 それと同時に…… なんて感謝の言葉を捧げればいいか分からない」

ショボンは微笑交じりに答えた。

(´・ω・`) 「感謝の言葉は作戦を果たせたあとに頂くとしよう」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:02:42.52 ID:brX2hqXU0
(´・ω・`) 「最後に、ルークの駒を これは、モラ皇国なんだけどね」

ξ゚听)ξ「修道院で、お姉さまは… デレは無事に療養を続けているのですよね?」

(´・ω・`) 「ああ、心配はいらない。 修道院の長であるペニサスと私は古い仲だ。
      安心したまえ。」

ξ゚听)ξ「良かった… その言葉を聞く為に、ここまで足を運んだようなものですわ」

(´・ω・`) 「下っ端兵士の言葉では安心できなかったかね?」

ξ゚听)ξ「そ、それは…」


(´・ω・`) 「ふふ。 こちらとしては、今からが本番だ」

(´・ω・`) 「レイラ奪還作戦。 今から作戦の概要を説明する」

ξ゚听)ξ「はい」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:05:11.83 ID:brX2hqXU0
ここでツンは一つの疑問を頭に浮かべた。

ξ゚听)ξ「こんな個室で会議を行うのですか?
     もっと広い部屋に、収集をかけなければいけないのでは?」


ショボンは、テーブルの隅に転がっていたナイトとビショップの駒を掴んだ。
そして、それをツンに掲げながらこう発声する。


(´・ω・`) 「良い所に気がついたね。今回の作戦のミソは少数精鋭だということだ。
      クー、ドクオ、入りなさい」




ショボンが二回手を叩くと、小さな扉、所謂裏口が小さく開いた。
そこから、一人の女性と、一人の騎士が姿を現す。





25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:07:06.51 ID:brX2hqXU0
川 ゚ -゚)「始めまして。傭兵のクー・スナオです」

('A`)「…」

川 ゚ -゚)「こちらはドクオ・ボッチ」

川 ゚ -゚)「姫様。 以後お見知り置きを」


燃えるように紅いローブ、そして鎧をそれぞれ身につけていた。
ドクオが身につけている鎧が、灯りに反射して小さく煌いている。



ξ゚听)ξ「始めまして。 クー、ドクオ
     私はレイラの国の二番目の姫… ツンよ」

(´・ω・`) 「二人とも傭兵のプロなんだ。 同時に流浪の旅人でもある。
      だから、今はこの砂漠の端っこに居ついてるってわけさ」


(´・ω・`) 「座りたまえ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:08:54.00 ID:brX2hqXU0
ショボンの説明は数分で終了した。
その間二人はただ押し黙ってそれを聞いているのみ。 
ツンは、傭兵のプロの品格を感じた。 


※ ※ ※



(´・ω・`) 「作戦は以上だ。 単純な作戦だ。質問はあるかね?」

川 ゚ -゚)「いえ、特にありません」

('A`)「…」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:09:39.97 ID:brX2hqXU0
(´・ω・`) 「それじゃ、決行は明日のキュウの刻だ。 みんな、体を存分に休ませておいてくれ。
      特に姫。 あなたは長旅で相当身体に疲労があるだろう」

(´・ω・`) 「個室を用意した。 ついてきてくれ」

ξ゚听)ξ「ありがとうございます」


――コツン


ξ゚听)ξ「あっ」


ツンは立ち上がり、椅子をテーブルの中に閉まおうとする。 
その時、椅子の足をドクオのつま先にぶつけてしまった。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:10:32.53 ID:7xIjyoKS0
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1205881992/

このスレに
「レスが全てチョン次郎の書き込みに思えてコピペにも悔しく怯えて長文で釣られまくるオタがいるスレはここでつか」

って書き込むとコピペに長文マジレス連投発狂してワロスwwww

オマエらでも100%釣れるぞw

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:11:07.71 ID:brX2hqXU0
ξ゚听)ξ「あ、すいません… ドクオ、さん」

('A`)「…」

ξ゚听)ξ「あ、あの」

('A`)「…」

ドクオは、ぴくりとも動かない。 ただ、紅に染まった鎧を、灯りに照らしているだけだ。
表情にも変化はなく。 まるで鎧を着た案山子のようだとツンは感じた。


川 ゚ -゚)「いいんです。 姫様。 こいつは必要以上に無口なのです
     無礼だと感じたら私が謝ります」

ξ゚听)ξ「いえ、いいの。 それでは、おやすみなさい」

川 ゚ -゚)「おやすみなさい」

('A`)「…」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:12:58.11 ID:brX2hqXU0
個室へと向かう通路の途中、ツンはショボンに或る事柄を尋ねた。


ξ゚听)ξ「さっき、”私の考えている通り”だ って、どういうことなんですか?」

(´・ω・`) 「ああ… あれかい」


ショボンは思わせ振りに立ち止まる。


(´・ω・`) 「私の考えでは…   VIPの騎士達は… 人間じゃない」

ξ゚听)ξ「!?」

(´・ω・`) 「あれは… ”レイ”の力によって動かされている、そう、まさにからくり人形なのだよ
      難しい言葉を使うとしたらそうだな… 魔法生命体 だ。」


ξ゚听)ξ「”レイ”! やはり、VIPの軍事力の裏には”レイ”が関わっているのですね?」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:14:19.53 ID:brX2hqXU0
(´・ω・`) 「関わっているも何も、”レイ”のおかげで、VIPはあそこまで大国になったようなものだ」

ξ゚听)ξ「”レイ”…… 子供の頃は、ただのおとぎ話だと思っていました」

(´・ω・`) 「あの傭兵、クー達も”レイ”の恩恵を受けているそうだ」

(´・ω・`) 「あの真っ赤な鎧とローブを見ただろう」

ξ゚听)ξ「え、ええ。 でも、それと”レイ”には何の関係が?」

ξ゚听)ξ「実は私は、”レイ”についてほとんど何も知らないのです」

ξ゚听)ξ「ただ… ”光を手に入れし者の願いを叶える”としか」

(´・ω・`) 「ふふ。 私はもう少し知っているよ」



ショボンは、暗闇の天井に向かって、一言、二言と呟いた。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:15:03.60 ID:brX2hqXU0



  広大な砂漠に 不思議な星々あり

  その輝きを手に入れし者の 願いを 叶える

  蒼の瞬きは 命を与えし 光

  紅の瞬きは 力を与えし 光







(続く)

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:15:46.34 ID:brX2hqXU0
第六話 耳を失くした男




(,,゚Д゚)「お前、名前なんていうんだっけ?」

( ∵)「ビコーズ」


地下のひんやりとした土に、僕は身体を突き刺していた。
モグラさんが掘ったらしい盗賊団のアジト。 居心地がいい。
ただ一つ文句を言うとすれば、僕に力を与えてくれる太陽が見れないってこと。


ギコは腰に巻いた布の中から筒のようなものを取り出し、
それを咥えて白い煙を吐き始めた。



( ∵)「わ、面白い! それ、何?」

(,,゚Д゚)「あん? これは、煙草っつうんだよ」

( ∵)「たばこ!?」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:16:01.31 ID:Gl2tDmnQO
うおっほ

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:17:08.31 ID:brX2hqXU0
( ∵)「どうしてギコの口から煙が出るの? 不思議だ!」

(,,゚Д゚)「不思議か? はは、お前はやっぱり面白いな。」

( ∵)「うん、面白いでしょ。 僕は喋ったり動いたりできるんだよ」

(,,゚Д゚)「へっ、サボテンのクセにな」

( ∵)「サボテンのくせにともだちもいるんだよ」

(,,゚Д゚)「へえ、友達? 誰だいそいつは」

( ∵)「ツンっていうの! ひ… なんだっけ ああそう、おひめさまって言ってた」

(,,゚Д゚)「!?」


ギコがあからさまに目を丸くした。 まるで、びっくりした猫みたいだ。
尻尾もピンと立っている。 どうしたんだろう。


( ∵)「どうかしたの?」

(,,゚Д゚)「い、いやなんでもねえよ」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:17:18.41 ID:G0XDQBDk0
しえん

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:18:35.31 ID:brX2hqXU0
「ギコ、今日の収穫はそれだけ?」


少し遠くから甲高い声が聞こえてきた。
ツンと似ている感じの声。 女の人かな?



(,,゚Д゚)「おう、シィじゃねえか。 そうだよ、これだけだよ。悪いかよ」

(*゚ー゚)「別に悪くないわ。まあ、私にとっては、まともに働いてくれたほうがいいのだけれど…」

( ∵)「あなた、誰ですか?」

(*゚ー゚)「!?」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:19:58.93 ID:brX2hqXU0
(*゚ー゚)「わわっ! 喋った!? 本当に喋るのねこのサボテン!」

( ∵)「始めまして。 喋るサボテン、ビコーズです」


「自己紹介」 というのもだいぶ慣れてきた気がする。
可愛い顔をした女の人だ。 髪の毛の色、ツンと違って茶色。ギコは黒。
人間って、色んなところが違うから面白い。 サボテンは、どれもあまり変わらないからつまらない。


(*゚ー゚)「はじめましてっ、サボテンさん」

(,,゚Д゚)「こいつは俺の妻のシータだ。 まあ団の皆はシィって短く呼んでるけどな
     団のおっかさんみたいな存在だ。 逆らうんじゃねえぜ、ビコーズ」

( ∵)「うん、逆らわない。 よろしくお願いします。シータさん」

(*゚ー゚)「シータさん なんて呼ばなくていいのよ。 シィ って呼んで」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:20:48.84 ID:brX2hqXU0
( ∵)「うん。わかったよシィ!」

(*゚ー゚)「ふふ。 ギコ、この子可愛いね」

(,,゚Д゚)「そうだろう。 俺もこいつを一目見た瞬間、何か惹かれちまった」

(,,゚Д゚)「見世物小屋に売っぱらおうと思ってたけど… やめだ
     こいつも、銀猫盗賊団の一員だ!」

シィは、軽く微笑んで、ギコにこう言った。
お尻の尻尾が、ふわふわと浮いていてとても可愛い。

(*゚ー゚)「一員か! いいわね、マスコットキャラね、この子」

(,,゚Д゚)「いや、その気になれば棘でも飛ばせるんじゃねえか?」

( ∵)「うーん。よくわからない」

( ∵)「ところで、マスコットって何? 見世物小屋って何?
   教えて、ギコ」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:21:38.01 ID:G0XDQBDk0
支援

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:21:48.59 ID:brX2hqXU0
(,,゚Д゚)「まあ、そのうち教えてやるよ。それより、シィさんよ」

(*゚ー゚)「何かしら?」

(,,゚Д゚)「もうなんだか腹がペコペコだ。 飯の用意はまだかい?」

(*゚ー゚)「あら! もうとっくにできてるわよ! 私、ここまで貴方を呼びに来たのよ?」

(,,゚Д゚)「おお、そういうことだったか。 おい、ビコーズ。ついてこい
     今夜はお前の歓迎会だ」

( ∵)「かんげいかい?」

(*゚ー゚)「あなたをみんなで迎えるのよ。さあ、行くわよ」

( ∵)「うん!」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:21:58.11 ID:sGXADW5h0
http://live24.2ch.net/test/read.cgi/livevenus/1212161883/
http://203.131.199.131:8020/murakami.m3u
童貞の質問に童貞が答える童貞の童貞による童貞のためのラジオ

童貞たちがひっしにオナニーについてかたってます
あたたかくみまもってください^^

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:23:06.44 ID:brX2hqXU0

広い部屋に僕はぴょんぴょんと跳ねて辿りついた。
そこには、お酒の匂いと、食べ物の匂いが漂っていて、たくさんの男の人や女の人が集まっている。
僕は、それだけで何だか胸が躍る。 ああ、この人達と、色んな話がしたいんだ、僕。


ギコは、上座に座って、グラスを手にした。



(,,゚Д゚)「蒼き光の奇跡に!」

「「蒼き光の奇跡に!」」


( ∵)

(∵ )

( ∵)「?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:23:44.67 ID:brX2hqXU0
(,,゚Д゚)「銀の牙の栄光に!」

「「銀の牙の栄光に!」」

(,,゚Д゚)「乾杯!!!」

「「カンパーイ!!」」


歓声と共に、人々はターバンを脱いでグラスをかちゃりとぶつけ合う。
各々の長耳がぴょこんと飛び出た。



( ∵)「わわっ!」

( ∵)「かんぱーい!」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:24:35.00 ID:brX2hqXU0
「おーい! 酒もってこいよ!酒!」

「あ、それ俺のチキンだぞおおおおおおおお!!!」

「3番! うたいまーす!!!」



( ∵)「…」




ギコの音頭のあとは、もう飲めや騒げやの大騒ぎ。
僕はお酒も料理も食べられないけれど、もうその場にいるだけで、いい気分になる。
酔っ払った下っ端たちが、次々と僕に話しかけて、面白い冗談を話してくれるし、
エプロン姿の女性たちは、僕をかわいいかわいいって褒めてくれる。

なんだ、ツンが言ってたことは嘘じゃないか。
誰も、僕を驚かないじゃないか。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:25:26.05 ID:brX2hqXU0
(,,゚Д゚)「おう、どうだビコーズ。口は悪いがいい奴等ばかりだろう」

( ∵)「うん! 最高!」

(,,゚Д゚)「そいつは良かった」

( ∵)「だって、みんな僕をこわがったりしないんだもん!」

(,,゚Д゚)「そりゃあそうかもな。 スイーツで出会ったときは、初見だから驚いたやつもいたが
     俺らも元は人外だったんだからな」

( ∵)「!」


そうだ。今思い出した。 彼らは、大昔はネコさんだったんだ。
そして、今もほんのちょっとだけネコさん。

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:26:05.63 ID:brX2hqXU0

( ∵)(僕もそのうち人間になれる?)

「この野郎ォーーー!!」

(∵ )「?」




そんなことを考えていたら、楽しい雰囲気を破るように、激昂の一声が轟いた。
誰だろう? 僕は突き刺した体躯を少しの角度だけ動かした。



(*゚ー゚)「誰かしら?」

(,,゚Д゚)「やれやれ。血気盛んな奴が多すぎるぜ」


ギコは、人並みを掻き分けて喧騒の源へと急ぐ。
僕も、ぴょこぴょこと後を追った。



ミ,,゚Д゚彡「オイ!! もっぺん言ってみやがれ!」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:27:15.55 ID:brX2hqXU0
「お… 俺はただ、親分がレジスタンスと同盟を組みたいって言うのを耳にした… ってだけ」

ズゴッ!

「フニャアッ!!」


ミ,,゚Д゚彡「誰がレジスタンスと同盟を組むって!? ああ!?」

(,,゚Д゚)「やめろ! フサ!」

ミ,,゚Д゚彡「兄貴!」

( ∵)「すごい、きんちょーのいっしゅんだ」


喧騒の中心にいた男は、ギコと顔がよく似ていた。 でも、ギコよりも髪の毛が多い。
それと、みんなが脱いでいる中、一人だけターバンを巻いている。


ミ,,゚Д゚彡「嘘だろ!? あのクズなニンゲン共と手を組みたいなんてよ!」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:28:02.21 ID:brX2hqXU0
(,,゚Д゚)「それは…」

ミ,,゚Д゚彡「あいつらは俺達のことを同じと思っていないんだ! ただの卑しいケダモノってしか見ていないんだ!」

ミ,,゚Д゚彡「町へ下った同胞の末路を知っているだろ!? 
      俺達が”人間”として町で生きていくのは、どんなに辛いことか、分かるだろ!?」

(,,゚Д゚)「ああ、分かるよ。分かるから、だから――」

ミ,,゚Д゚彡「これを見てもなんとも思わないかッ!!!」


フサと呼ばれた男は、ターバンをしゅるりと解いた。
そしたら、ぴょこんと長い耳が… 飛び出てこない。





ただ、痛々しい「痕」が残っていただけだった。







(続く)

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:28:18.81 ID:brX2hqXU0
短いですが、今夜は七話も投下します

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:28:37.77 ID:G0XDQBDk0
おお・・

支援

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:29:11.77 ID:brX2hqXU0
第六話 流れ星みつけた






( ∵)(耳が… ない?)




(,,゚Д゚)「おいフサ! 今は食事の時間だぞ! いい加減にするんだ!」

ミ,,゚Д゚彡「これを見てもまだレジスタンスと同盟を組みたいなどというか!!」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「分かった… だから静まってくれ、弟よ」


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:29:33.16 ID:brX2hqXU0
しょっぱなからミスった
第七話 でしたね

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:29:58.82 ID:brX2hqXU0
ミ,,゚Д゚彡「ふん」


男は、後ろを向いてターバンを巻きながら部屋を出て行った。
残ったのは、静寂だけ。 
だと思ったけど、少しの時間とともに、また賑やかさは戻った。



( ∵)「ギコ、あの人は?」

(,,゚Д゚)「フサ。俺の弟なんだ。 ちょっと… 気難しいところがあってね」

( ∵)「ぼくと正反対だね!」

(,,゚Д゚)「ああ、そうだなっ……」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:30:37.25 ID:brX2hqXU0
(*゚ー゚)「ねえあなた、今の話…」

(,,゚Д゚)「レジスタンスとの同盟を組むのは、本当の話に… なりそうかはまだ分からない」

(,,゚Д゚)「ホバーボートの返還を、条件として出しているんだが」

(,,゚Д゚)「もう義賊盗賊家業も限界だ。 レジスタンスの連中と、VIPとやらを成敗するほうがずっとご先祖様も喜んでくれるさ」

(*゚ー゚)「ええ、それはそうだけど…」

(,,゚Д゚)「猫耳族に対してあいつらは差別意識は持っていないんだ。 それをフサを分からせねば……」



( ∵)「…」

( ∵)「むずかしいはなしは、よくわからないや」



だから僕も部屋を出ることにした。 きっと今頃、空には綺麗な夜空が写っているはず。
流れ星を、捜さなくちゃ。

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:31:56.34 ID:brX2hqXU0
※ ※ ※

外に出てみたら、砂漠から突き出た大石に、フサが座り込んでいた。
僕はフサと話をしてみたかったから、隣に身体をうずめる。


ミ,,゚Д゚彡「…」

( ∵)「…」

ミ,,゚Д゚彡「!? なんだ、お前」

( ∵)「僕は僕だよ」

ミ,,゚Д゚彡「ああ… 兄貴が連れてきたっていう、喋るサボテンか」

ミ,,゚Д゚彡「さっきは見苦しいところを見せてしまったな」

( ∵)「みぐるしいとか、よくわからない」

( ∵)「だから、大丈夫だよ」

ミ,,゚Д゚彡「ケッ、ありがとよ」


粗暴な感じがするけど、僕はなんとなく分かった。
この人は実は、優しい心の持ち主だってこと。

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:32:58.53 ID:brX2hqXU0
┌| ∵|┘「…」


黒い空の海には、色んな星が色んな形を作っていて、それが限りなく広がってて、
僕は地球って丸いんだなあ ってことを実感する。


( ∵)「…」

( ∵)「ねえ、なんでフサには耳がないの?」

ミ,,゚Д゚彡「ケッ、はっきり聞きやがるなガキ」

ミ,,゚Д゚彡「人間にもがれたんだよ」

( ∵)「どうして?」

ミ,,゚Д゚彡「俺達が嫌いだからさ」

( ∵)「どうして」

ミ,,゚Д゚彡「うるせぇな、少しは自分で考えやがれ!」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:33:36.53 ID:brX2hqXU0
ミ,,゚Д゚彡「いいか、俺達は猫と人間が混じったような存在だ」

ミ,,゚Д゚彡「だから、”ちゃんとした人間”の輪に入るには、俺達も”ちゃんとした人間”にならなきゃいけねえ」

( ∵)「どういうこと?」

ミ,,゚Д゚彡「物分りが悪いな。 だから、長い耳と、この尻尾を、ちょんぎらなきゃいけねぇのさ」

( ∵)「痛いよ、怖いよ、イヤだよ 多分」

ミ,,゚Д゚彡「ああ。そうだな。そんなことしなくても、人間と猫耳族が暮らせればいいのにな」



ミ,,゚Д゚彡「…って俺も前までは思ってたさ」




ギコが、石を砂の池に放り込んだ。 石は、波状を広げさせずに、砂塵へと沈んだ。


ミ,,゚Д゚彡「…ニンゲンなんか、大嫌いだぜ」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:34:12.41 ID:brX2hqXU0
( ∵)「僕は大好きだよ」

ミ,,゚Д゚彡「ふん、言ってろよ」

( ∵)「ツンっていう友達がいるんだ。とても美人なんだよ」

ミ,,゚Д゚彡「ニンゲンの女になんか興味ねえよ」

( ∵)「それでね…   あっ」



いまごろ、ツン、何してるんだろう……?





( ∵)「……」

( ∵)「どうしよう」

ミ,,゚Д゚彡「何がだ?」

( ∵)「なんでもないよ」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:36:33.73 ID:brX2hqXU0
ミ,,゚Д゚彡「サボテンのくせに秘密事すんのか」

( ∵)「巧く言い表せないんだ」

ミ,,゚Д゚彡「…ま、いいよ」

( ∵)「さて、流れ星を探さなきゃ」


ミ,,゚Д゚彡(星… 蒼い星… 俺達に強い命を与えてくれた蒼い星)

ミ,,゚Д゚彡(でも… その星が舞い降りてこなきゃ… こんな辛い目に合わなくて済んだんだぜ
      いつまでも、ノンキにただの猫の生活を過ごせてたんだぜ)

ミ,,゚Д゚彡(サボテン、お前の身にもいつか辛いことが起こるのだろうな)

ミ,,゚Д゚彡(生きる ということはそういうことだ…)



( ∵)「うーん。 見つからないなあ」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:37:35.58 ID:Cj/wIpIm0
支援

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:38:55.44 ID:Gl2tDmnQO
支援

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:40:38.46 ID:brX2hqXU0
流れ星見つけたら、三つお願いをするんだ。
一つは、ツンにまた会えますように って。
二つは、フサが人間のことを好きになりますように って。
三つ目は……


―――ヒュウン…


( ∵)「あ、流れ星だ!」

ミ,,゚Д゚彡「いや違ぇ!!!! サボテン!!! 身を伏せろ!!!」

( ∵)「え、え?」


―――ヒュウウウッ!!!!!!







(続く)

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:41:46.56 ID:brX2hqXU0
今夜の投下は以上です。支援ありがとうございますた。
何かありましたらどうぞ気兼ねなく聞いてください。 
でも、ねむい

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:43:56.31 ID:G0XDQBDk0
おつ
特に無い
寝れ

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:43:57.14 ID:1Q3kC6alO


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:45:54.80 ID:Cj/wIpIm0
乙ー

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:46:29.18 ID:LOGft3wRO
おもしろかた

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:48:45.47 ID:Cj/wIpIm0
次も待ってるぜ

ペースが安定してていい

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:49:57.49 ID:tVuJ8O5eO
乙!これは面白い。期待しています。

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:57:19.33 ID:brX2hqXU0
登場人物が増えてきたので、人物テンプレかいてみました。
人物テンプレ=中ニ全開 ということで、見たい人だけどうぞ。

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:57:41.08 ID:brX2hqXU0
┌| ∵|┘ ビコーズ

ある日突然「自我」を手に入れたサボテン。
何にでも好奇心旺盛で、どこまでも純粋無垢な性格。 名前はツンから貰った。
今、一番の夢中なことは「流れ星を探す」こと。


ξ゚听)ξ ツン・デ・レイラ

レイラ国第ニ王女。 攻め込まれたレイラ城から、単身スイーツへと逃げ出す。
途中、疲労によって砂漠に倒れるが、ビコーズに助けられる。
現在レイラ城を奪還するためレジスタンスと協力している。
あまりツンデレじゃない。ごめんね。


デレ・デ・レイラ

レイラ国第一王女。 


レイラ王

豪傑で名の知られる君主。 ショボンと何かしらの繋がりがあるらしい。


(´・ω・`)  ショボン・サマ・サ

レジスタンスを率いる屈強な戦士。しかし、ジェントルマンとしての嗜みは忘れない。
趣味はチェス。レイラ王と何かしらの繋がりがあり、且つ同盟を結びたがっているらしい。

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 01:58:57.78 ID:brX2hqXU0
(,,゚Д゚) ギコ・ゴル・ァ

「銀猫盗賊団」の長。 親分肌で、気性が荒い分、恰幅もいい。
スイーツの村にて、ビコーズをかっさらう。
本当は盗賊業から足を洗いたいらしく、レジスタンスへの協力を考えている。

ミ,,゚Д゚彡 フサ・ゴル・ァ

ギコの弟。ネコミミ族の特徴である耳がない。
柄が悪く、行動も粗暴である。 人間に何かしらの恨みを持つ。

(*゚ー゚) シータ・ハニ・ァ

ギコの妻。盗賊団のお袋的存在である。

川 ゚ -゚) クー・スナオ

レジスタンスのメンバー。 紅いローブを身に纏う。
まだ謎な部分が多い。

('A`) ドクオ・ボッチ

レジスタンスのメンバー。 紅い鎧を身に纏う。
まだ謎な部分が多い。 物凄く無口。

(   )  レジスタンスの人

ツンをスイーツからアジトまで運んでくれた人。
書き溜めているとき、台詞も多いし、二話に渡って登場したから、AAをあててやろうと思ったけど、やめた。
理由:個性がない!

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 02:01:32.04 ID:brX2hqXU0
次にまとめサイトさんに修正のお願いです。
>>39>>40の間に、下のレスを足してください。前回のとき投下し忘れました

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 02:01:45.45 ID:brX2hqXU0
僕はぐるっと身を回し、村の入り口に立てかけられた看板を見つめた。



( ∵)「す、い、ーつ…」

( ∵)「ここは、スイーツっていうんだね」



「オイ… 今このサボテン喋らなかったか?」




( ∵)「?」


もう一度身を回す。 そこには、大柄の人間が立っていた。
肌の色や、瞳の中の光。ツンとは全てが正反対のような、屈強な男。


(,,゚Д゚)「…」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 02:02:27.38 ID:brX2hqXU0
というわけであとはなにも・・・ ないかな
乙ありがとうございます。 おやすみなさい。 ぐがー

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 02:06:36.90 ID:JvTkzmz60


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 03:31:43.75 ID:WY2raYtyO


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 06:46:01.17 ID:63DcoBmt0


80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 07:53:12.13 ID:63DcoBmt0


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 08:57:44.26 ID:63DcoBmt0


82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 10:04:37.46 ID:63DcoBmt0


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/31(土) 10:05:58.02 ID:zf6qDN/LO
乙おもろい


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