('A`)と( ^ω^)は異世界でもう一度出会うようです
- 1 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:36:05.67 ID:Pkt76la+0
- ああ、どんどん遅れていく
ごめんなさいね
第4話投下します!
まとめさんはこちら!
ttp://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-3111.html
- 2 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:37:37.62 ID:Pkt76la+0
-
「ただいま」
もう何年も言ってないはずの台詞
…だけど、口からは自然とその言葉が漏れた
自分の家
不思議と懐かしいとかは思わなかった
ただ…誰も居ない相変わらずの場所がそこにあって
幼い頃、楽しい遠足から帰ってきた後の穏やかな心情
長い夢から醒めた
そんな感覚
あまりにも当然のように現実がそこにあって
あれは本当に夢だったんじゃないか?
そんな風に思える
思い込もうとしていた
- 3 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 20:37:59.67 ID:tdKw8rfN0
- >>1
- 4 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:38:07.01 ID:Pkt76la+0
-
不思議と…もう一度涙が溢れてくる
失ってしまった
失わせてしまった
それが悲しくて、悔しくて
- 5 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:38:24.18 ID:Pkt76la+0
-
俺は…
その気持ちを忘れない
絶対に
もう二度と…逃げたりしない
- 6 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:38:56.71 ID:Pkt76la+0
-
【 第4会 「旅の始まり」 】
木々の間をすり抜けるように駆ける
どうにか転ばずにはいられる物の、枝やら何やらが掠め
体がどんどん傷だらけになっていく
でも気にならない、気にしてる場合じゃ無い
帰ってきたんだ
俺はここに居るんだ
死んじゃ駄目だ
思いつくのはそんな事ばかり
(;'A`)(間に合え…間に合ってくれ…!)
山中を下るうちに、奥に何かが見えた
- 7 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:39:25.45 ID:Pkt76la+0
-
あれは…
(;'A`)「…VIP国…!」
同時に足が空中を蹴る
(;'A`)「うわっ!?」
小さな段差がそこにはあった
余所見をしていた俺は大きくバランスを崩す
前に倒れそうになる体をどうにか持たせようと足を踏ん張るが
勢いは止まらず着地と同時に滑るように後ろに転んだ
(;'A`)「いって……くそっ」
すぐさま立ち上がる
幸い手のひらと肘を痛めた程度だ、問題ない
- 8 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:39:48.89 ID:Pkt76la+0
-
もう一度…前を、その場所を見据えた
失ってしまった人達が頭を過ぎる
『あれには…幸せになって欲しいと思ってる』
『わたし…は…うらんでなんか…ない…です』
唇を強く噛みしめた
皆…彼女が生きる事を願ってた…だから
(;'A`)(そうだ…絶対に…)
(♯'A`)(死なせるもんか!!)
- 9 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:40:29.47 ID:Pkt76la+0
-
もう一度走り出す
と、横に何かが見えた
(メ'A`)「え…?」
思わず我が目を疑う光景がそこにあった
生え茂る草が、木が、地を覆う葉が
風に裂かれるように道を作る
それは集約された突風の通り道だった
(;'A`)「な、なんだあれ?」
続けて、声
「 ド ク オー ! ! 」
(;'A`)「ブーン!?」
今の声…ブーンだ
- 10 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:40:51.57 ID:Pkt76la+0
-
;´ω` 「たぁーすけてェェェーーーーー!!」
一陣の風が通り過ぎていく
遅れて背中から押し潰すような風
(;'A`)「うっ……ぐ…」
強風に煽られるのをどうにか堪え、何かが通り過ぎていった先を見る
(メ'A`)「い、今の…ブーンなのか?」
(;'A`)「な、何だかよくわかんないけど…」
急ごう…負けてられない
立ち止まった足をもう一度進める
ついでに流れる景色の中でふと思案
(メ'A`)(ん…助けて?)
- 11 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 20:40:59.43 ID:1mW1I3wJ0
- wktk支援
- 12 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:41:28.69 ID:Pkt76la+0
-
――(;´ω`)――
(;゚ω゚)「おおおおおおおっ」
目の前に木が迫る
( ゚ω゚)「モルスァ!!」
あわや激突と言う所で
むりやり体を方向転換させられ、間をすり抜けていく
走っているというよりは単に風の流れるまま吹き飛ばされている
(;゚ω゚)「アッーーーーーー」
これはもう本当に耐えれない一瞬一瞬
坂道のせいもあり一歩で軽く4,5bは進み
そうして次から次へと目の前に迫る障害物
- 13 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:41:55.66 ID:Pkt76la+0
-
某漫画の台詞が脳内を掠める
『ジェットコースターは事故らない所がいいですよね』
正に今の気分がそれだ
でも
絶叫系に乗るくらいなら幸せな家庭を築いた方がマシ
ってぐらい僕は絶叫系は嫌いだ
(注:皆そうです)
っていうかそんな変な事を考えてる場合じゃ無い
今の僕は非常に危険な状態にある
とりあえずこうなった経緯を長々と語りたい所ではあるが
今それ所じゃないから産業で説明しておこう
・走り出した僕
・段々追い風が吹き始める
・ksk 〜信じていればいつか空も飛べるはず〜
こんな所だ
- 14 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:42:37.64 ID:Pkt76la+0
-
/ ,' 3 (VIP国まで行ってしまえば殺されてしまうじゃろう)
( ゚ω゚)「おおおおおおお」
すいません、その前に僕が死にそうです
(;´ω`)の足は止まらないようです
現在大ヒット後悔中
- 15 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:43:19.88 ID:Pkt76la+0
-
(;´ω`)「おおおお…お!?」
そんな事を考えていると、視界の中に何かが移った
川 - )
(;´ω`)「お! 今のは!!」
黒髪をなびかせながら山中を駆ける女性の姿
見つけた…思わずほっと一安心
だがそれは一瞬の安堵だった
(;゚ω゚)「とーまーらーなーいーおー!!」
そう、止まれないのだ!!
- 16 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:43:54.37 ID:Pkt76la+0
-
(;゚ω゚)「アッアッアッーーーーーーーー」
そうして僕は彼女を猛然と追い抜いていった
川;゚ -゚) 「………え?」
こうして尚も下り続ける
やがて
VIP国とか言う場所の近くまで来てしまったようだ
(;´ω`)「あ…あれは……」
/ ,' 3 (VIP国には…占領中の神教国の人間が大勢居るはずじゃ)
ふと脳内に再生される新巻さんのお言葉
- 17 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:44:29.22 ID:Pkt76la+0
-
(;´ω`)(……)
/ ,' 3 (もし…VIP国まで行ってしまえば…殺されてしまうじゃろう)
(殺されてしまうじゃろう)
殺されてしまうじゃろうじゃろうじゃろう…(エコー)
…もしかして僕って凄いピンチですか?
(;´ω`)(止まれ止まれ止まれ止まれ…!!)
必死になって念じる
少し、風が弱くなった気がする
(;`ω´)「止まれェェェェェェ!!!!」
僕は叫んだ、それはもう腹の底から叫んだのだ
- 18 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:45:03.39 ID:Pkt76la+0
-
するとちょっとづつ…背中を押す風が弱まっていく
(;´ω`)「やっと…止まっt」
(;゚ω゚)「ぶっ!!」
風が弱まっても、下る勢いは止まらない
気付けば大きな音がして、僕は地面に横たわっていた
(;´ω`)「あいたたた……」
正面には一本の大木
…どうやらこれに激突したらしい
よろよろと起き上がる
腕が酷く痛むこと以外は特に外傷は見当たらない
我ながら頑丈なものだと感心しつつ、前を見据える
(*´ω`)「すごく…大きいです」
- 19 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:45:54.00 ID:Pkt76la+0
-
目の前にそびえる大樹は横だけで僕の身長分はありそうだ
全体を緑のこけが覆い、小さな隙間からは黒い表面が顔を覗かせ
綺麗なまだら模様を作っている
よく見れば…何箇所か抉れていた
(;´ω`)「もしかして僕が突っ込んだ跡かお…?」
そっと触れてみた
厚く生えきったそれは柔らかく奇妙な弾力性を持っていた
( ^ω^)(もしかして…僕はこの木に助けられたのかお?)
感謝の意を込めてゆっくりと見上げる
それは正に大自然が生み出した芸術と言った感じだ
僕は感動してそn
「今の声は…確かこっちの方だ」
(;^ω^)(だ、誰か来る!?)
突然、木々の間を反響するようにどこからか声が聞こえてきた
- 20 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:46:28.66 ID:Pkt76la+0
-
僕は思わず木の陰に隠れ、声の聞こえた方向をそっと凝視する
段々と人の気配が近づいてくるのが分かる
(;^ω^)(あれは…?)
視認できたそれは…妙な服装の4人組だった
それぞれ胸には黒い十文字が入った白い服に
一人は長い棒
一人は何か丸い物体を持っている
そして残る二人の腰元に目が行った
何かがぶら下がっている……あれは
(;^ω^)(もしかしなくても……剣ですかお?)
ということは…例のVIPを滅ぼした国の兵隊さん?
どうやら事態はまずい方向へ走り出したようです
…っていうか何で僕がピンチに陥ってるんだろう
- 21 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:46:56.32 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「おかしいな…確かこっちの方で何か聞こえたんだが…」
神教兵「気のせいだったとか?」
神教兵「いや、声らしき物も聞こえた…間違いなく誰か居るはずだ」
神教兵「よし…じゃあこの辺りをちょっと調べてみるか」
その声を最後に多方向から聞こえ始める足音
(;´ω`)「あわわわわ……」
僕は木の陰でガクガクブルブル
やばい、これはやばい、どれくらいやばいかと言うとマジやばい
( `ω´)(必ず連れ戻してくるお!)
あんな大口叩いといてこの様じゃ笑えもしないじゃないか
むしろ僕を連れ戻して欲しい…
- 22 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:47:20.77 ID:Pkt76la+0
-
……
神教兵「見つけたぞーーーー!!!!」
( ゚ω゚)「ひぎぃ!?」
突然周囲に響き渡る声
思わず体が震え上がった
(;゚ω゚)(……!!!)
戦慄…体中の穴という穴から何かが吹き出ているような感覚
足がきもいぐらい震え、手は汗でもうえらい事になっている
そして直接鼓膜を叩くように耳の奥から聞こえる定期的な鼓動音
もうすぐその木の横からさっきの人達が現れ僕を囲む…そんな妄想
僕はまるで石になったようにその場で固まった
それはもう見事なまでに脅えきっていたのだ
- 23 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:47:42.74 ID:Pkt76la+0
-
(;;゚ω゚)(……!!!)
(;゚ω゚)(……!!)
(;゚ω゚)(……!)
( ゚ω゚)(……)
( ゚ω゚)(…)
(゚ω゚)
おや?
- 24 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:48:11.20 ID:Pkt76la+0
-
今来る今来ると思っていたらいつまで経っても現れない
それどころか人の気配は、物音は…少し離れた場所から聞こえてくる
もしかして気付かれてなかったのだろうか…?
それとも僕がここから顔を出した途端にぐさー、って感じなんだろうか…
そんな恐怖に駆られつつも、状況の分からない恐怖がそれらを上回り
僕はそっと隠れながら顔だけを覗かせた
木 |ω`)「……うぅ…」
木 |ω`)「お?」
木 |;´ω`)「誰も…居ない?」
見渡すも、付近に人の姿は見つからなかった
木 |(;´ω`)「助かった…のかぉぉぉ………」
深く、長い溜息がこぼれた
張り詰めていた気持ちが緩む
- 25 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:48:32.84 ID:Pkt76la+0
-
(;´ω`)「じゃあ…見つけたって何を見つけたんだお…?」
何か良い物でもあったんだろうか
………いや…
(;´ω`)(まさか!?)
可能性の一つ…というよりそれしか無いだろう
それを思い出し、思わずその場を飛び出した
(;`ω´)「…っ!」
周囲を見ると、それはすぐに見つかった
先の4人組…そしてその奥に囲まれている誰かの姿
川;゚ -゚)
(;`ω´)「あ…あれは…」
- 26 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:50:04.38 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「おい…こいつ、じゃないか?」
神教兵「ああ間違いない…長い黒髪の女、こいつに違いない」
神教兵「観念してもらおうか、国王様」
川;゚ -゚) 「…っ…」
神教兵「まあ待て、VIP国王……破壊の剣は何処です?」
川;゚ -゚) 「なに…?」
神教兵「あの炎の剣ですよ、それさえ渡してもらえれば危害は加えません」
川;゚ -゚) 「…知らん、知っていても教えると思うか」
神教兵「だろうな、よし…拘束しろ」
神教兵「はいよーっと!」
その言葉に反応して一人が前に出る
手には先程の棒と、縄のようなもの
- 27 名前:鮨 :2007/01/29(月) 20:50:32.58 ID:Pkt76la+0
-
川;゚ -゚) 「な、何だと!? 何をする!」
神教兵「若い女に手荒な事はしたくないが、命令でね…
あんたには管理者を引き釣り出す餌になってもらおう」
川;゚ -゚) 「管理者を…? 何を…言って」
神教兵「どうせ生きてるんだろ? 何であんたがのこのこと
一人で出歩いてるかは知らんがな」
川;゚ -゚) 「よせ…!止めろ!! 来るな!!!」
神教兵「てめ、大人しく…しろ!!」
激しく抵抗し、暴れる彼女
それを抑えようと近づいた二人目の手が彼女の頬を叩く
川メ゚ -゚) 「…うっ! ……あ……」
高い音、結構な勢いで叩かれたのだろう
…抵抗がしばし止み俯く
その隙をつくように彼女の背中に棒をまわし、両腕を縛り付ける
しゃがんだまま、腕を真横に持ち上げられ
あっという間に磔の状態にされてしまった
- 28 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 20:57:55.24 ID:1mW1I3wJ0
- 支援
- 29 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:01:39.68 ID:Pkt76la+0
-
川メ - ) 「…お……に…ちゃ…」
神教兵「あーあーすっかり大人しくなって」
神教兵「お前…そんな本気で殴ったのか?」
神教兵「最低だなー、同情してやろうって気持ちはねーのか?」
神教兵「や、やってねーって!」
川メ - )「……ぎ…こ」
神教兵「…? こいつ…何をぶつぶつ言って…」
「ドクオ…!!」
「お前ら! 何やってるんだお!!!」
そして辺りに響き渡る、声
…響きすぎなくらいに
- 30 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:02:10.99 ID:Pkt76la+0
-
川メ゚ -゚) 「…!」
(;゚ω゚)「ふー、ふー…」
言った、言ってしまった…
どうする僕!どうする気なの僕!?
でも…仕方ない、あんなの…
あんなの見たら
(;`ω´)(男として…我慢ならないお!)
神教兵「…なんだ…あいつ」
神教兵「VIPの生き残りか?」
神教兵「知り合いか?王様?」
川;゚ -゚)「………?」
- 31 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:03:01.91 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「んー、知らないみたいだぜ?」
神教兵「おい!そこのお前!! 誰だ、何か用か!?」
一人が僕に向けて叫ぶ
( `ω´)「僕は内藤ホライゾンだお! その子を離せ!!」
こうなったらやけくそだ
僕は精一杯声を張り上げ言い返した
神教兵「離せ…だぁ?」
一人が僕に向かい歩き出した
(;`ω´)「…お…」
ゆっくりと…銀色に輝く何かを手にした
あれは剣だ、僕を…殺すつもりなんだろう
(;`ω´)「そうだお! そんな酷い事して…僕が許さないお!!」
そうだ、分かってる
そうなるのは当然だ、分かってて啖呵きったんだ
- 32 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 21:03:53.20 ID:nJVgWmHFO
- 支援
- 33 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:04:21.54 ID:Pkt76la+0
-
川;゚ -゚) 「???」
ふと彼女の方を見た
困惑している
そりゃあそうだ、見ず知らずの人間がいきなり飛び出してきたんだから
退けない…逃げるわけにはいかない…
ここで逃げたら…僕はただの
神教兵「なんだてめえ…震え上がってるくせによ」
男が近づく、僕を殺すために
(;`ω´)「僕は…ドクオの親友だお、そんで、約束したんだお…だから…!」
どうにか声を出す、出来るだけ大声で、負けないように
川;゚ -゚) 「え……ドク…!?」
神教兵「わけわかんねー事言いやがって…じゃあ死ねよ!!」
(♯`ω´)「だから僕が……!!」
- 34 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:04:50.09 ID:Pkt76la+0
-
男が駆け出した、一直線で僕に向かうのが見える
あっというまにその距離は無くなり
(;`ω´)「僕が助けるんだお!!!!!」
眼前には敵が迫る
僕はただ必死で
強く握った拳を突き出した
………
- 35 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:05:33.61 ID:Pkt76la+0
-
どうにか出来るとか…そんな事は考えていなかった
きっと僕は死ぬ、そんな覚悟もあった
…現実は辛い物ばかりだ
傷ついて、傷ついて、生きていく
でも、だからこそ僕は…ちゃんと知ってる
- 36 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:06:35.87 ID:Pkt76la+0
-
その中に、小さくても
いつだってある
希望お
- 37 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:07:09.46 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「な、なんだtt!!!!」
爆風が吹いた
背中から、体をすり抜けるように
耳元を掠めた風は甲高い音を響かせ
風は、目前にある物すべて、例外なく吹き飛ばした
……空を飛んでる人が居る
もっとも地上2メートル弱と言った所だが
不思議な感覚
ここに来た時、ただただ恐ろしかったあの感覚
周りにある、無数の何か
どこにでも居る、無数の何か
その存在を今…僕は何よりも心強く感じている
- 38 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:07:56.46 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「!!!」
男は空に舞い上がった後
数秒かけてから地面を転がり…ピクリともしない
打ち所が悪かったのか、どうやら気を失っているようだ
(;`ω´)「はー…はー…」
荒い息を落ち着けて、正面を必死で睨む
神教兵「…!!」
神教兵「こいつ…接続者か!!」
神教兵「くそがァ…なめやがって!!!」
神教兵「どけ、相手が接続者なら…俺がやる」
そして、他の人たちを制止し…また一人が僕に向かってきた
- 39 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:08:29.05 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「アクセス…」
(;`ω´)(…な、何だお? 何する気だお?)
そいつは少しだけ前に出ると立ち止まり、何か丸い物体を掲げた
神教兵「はぁ!!!」
瞬間、何かが光ったように見えた
(;゚ω゚)「ぉ…あああああああっ!!!!!」
全身に衝撃、思わず僕は悲鳴を上げた
…少しの間をおいて
(;´ω`)「ぁぁ……う……ぅ…」
僕は膝から崩れるように倒れ込んだ
- 40 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:09:03.44 ID:Pkt76la+0
-
まるで体中に針を刺されたようだ
痙攣が止まらない…
これは…
(;´ω`)(か、雷……なのかお…?)
神教兵「ふん…まだ息があるか…すぐ楽にしてやろう」
どうにか首だけ動かして正面を見る
あの変な玉が青白く…発光している…
何だか…あれは…やばそうだ
神教兵「さて、覚悟は出来たか?」
余裕を見せ付けるように、僕に問いかける
- 41 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:10:11.24 ID:Pkt76la+0
-
(;´ω`)(うう…嫌だお…まだ、まだ死ぬわけには…)
神教兵「行くぞ……」
(;´ω`)「…お?」
必死にそいつを睨みつける僕の視野に…何かが映る
それは頭上にあった
神教兵「しn、ぶ…アア ア ア ア!!!!!」
台詞も途中にそいつに、それが降りかかった
それの名は水
- 42 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:10:49.96 ID:Pkt76la+0
-
どこから降ってきたのか、大量の水が奴に降り注いだ
瞬間…低く、醜い悲鳴と共に体を大きく震わせ
神教兵「ア ア ア ア ァ ァ……」
そして奴は膝を地面につけた
神教兵「だ、誰だ!!」
……あ……
(;´ω`)「なん…だお…今の…?」
川; - )「あ、あ……………」
- 43 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:11:21.27 ID:Pkt76la+0
-
――(メ'A`)――
( ゚∀゚)「おい!何か聞こえるぜ!!」
(メ'A`)「急ぎましょう!」
あの後、俺は二人と合流
どうにかブーンとクーを追いかけた
しばらく進むと…なにやら音とも声とも取れる何かが周囲を木霊した
(;´・ω・`) 「あれは…ブーン!?」
遠見ながら、彼等の姿が見える
(;゚∀゚)「ん!? ありゃあ……」
「や、やべえ!!」
その声と、見える先で男が持つ何かが光ったのは同時だった
何か…白い線状の物が走り、ブーンを貫いたのが見えた
- 44 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:12:00.08 ID:Pkt76la+0
-
(メ'A`)「ぶ…」
そしてゆっくりと…倒れていく友の姿
(♯'A`)「ブーン!!!」
一気に加速、転ぼうが何だろうが構うもんか
走りながら凝視…そいつは再び光を放った
だが、今度は先とは違った
掲げ…まるで充電するように
(;゚∀゚)「おいおい…やばいぞ…あれ食らったら今度は…」
(;´・ω・`)「何とか…何とかならないんですか!?」
(;゚∀゚)(…くっそ!間に合うか…!?)
(♯゚∀゚)「アクセs」
「接続…!」
(;゚∀゚)「!!」
- 45 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:12:45.42 ID:Pkt76la+0
-
一番近くを流れていた川の水に瞬時に接続
何故か…自分でも驚くほどの速さでここまで行えた
ちょうどいい、それでいいんだ
(メ'A`)「いけェェェ!!!」
すぐに重みを感じる右手を掲げ思い切り振り下ろす
(;゚∀゚)「んなアホな!?」
すぐに、目指す敵の頭上に、木々を掻き分け水が飛来した
奴は水を浴びると奇声をあげ…その場にへたり込む
(メ'A`)「間に合った…!!」
思わずその場でガッツポーズ
( ゚∀゚)「は、ははっ…ははははっ!!」
(メ'A`)「?」
( ゚∀゚)「すげえ!すげえよお前!!」
ジョルジュさんは走りながら大笑い
- 46 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:13:36.94 ID:Pkt76la+0
-
(;´・ω・`)「???」
ショボンは何やら困惑している
「誰だ!!」
声が響く
そして…どうにかその場に辿りついた
神教兵「…くそおっ、なんだ次から次へと!!」
そんな抗議の声は無視して、それぞれがそれぞれの思いを口にする
- 47 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:14:22.68 ID:Pkt76la+0
-
( ゚∀゚)「今ここに、俺! ……参上!!」
(メ'A`)「クー!!」
川; - )「……ド…ドクオ……?」
(´・ω・`) 「ブーン!!死んでたら返事をして!!」
(;´ω`)「おー…お……あ、返事しちゃったお…」
神教兵「なんだ…お前らは!!」
二人が新たに現れた俺たちに向けて駆け出してきた
(;'A`)「く…」
( ゚∀゚)「下がってろ!!」
そう言うと、ジョルジュさんは大きく一歩前に出る
その手には…いつか見た小鎚
- 48 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 21:15:29.06 ID:GGgKscFa0
- 支援
- 49 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:16:10.08 ID:Pkt76la+0
-
迫る二人の敵を視界に真っ直ぐに捕らえ
薄く笑みを浮かべて言い放った
( ゚∀゚)「言っておくが…」
神教兵「うおおお!!!」
振り下ろされる剣、それに合わせる高速の一振り
神教兵「な、なんだ!!?」
鎚の一撃を受けたその剣は、まるでガラスの様に音を立て砕けた
…そのまま
振り上げた鎚を返す勢いで相手の頭上に打ち下ろす
神教兵「!!??」
彼はまるで人形の様に、上からの衝撃に押され
顔から地面に勢い欲突っ込む
…ピクリともしなくなった
- 50 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:16:46.76 ID:Pkt76la+0
-
神教兵「んな……な…」
動揺する最後の一人、ジョルジュさんはそいつに向き直した
(♯゚∀゚)「俺は最初からクライマックスだぜぇ!!」
神教兵「ひっ!?」
………
( ゚∀゚)「うっし!片付いた!」
残った一人に、容赦ない一撃を加えたジョルジュさんは
上機嫌にそう呟いた
(;´・ω・`)「……ひどい…」
(;'A`)「…」
あれじゃあただの弱いもの苛めじゃないか…
少しだけ、本当にちょっとだけ同情した
- 51 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:17:32.55 ID:Pkt76la+0
-
と、それよりも…
(メ'A`)「大丈夫? クー」
彼女の縄をほどく
ようやく…ようやく会えた…
不思議と、もうあの恐怖感は無かった
ただただ…もう一度出会えた事が嬉しくて嬉しくて
川* - )「ほ…本当に……ドクオ…なのか?」
(メ'∀`)「…側に居るって、約束したでしょ?」
川*;-;) 「うっ………ドクオ! お前も…お前も居なくなって…
たしは……私はもう……う、うぁぁぁ…」
強く、強く抱き寄せた
( ゚∀゚)「……」
ジョルジュさんはそんな俺達をそっと見守っていた
- 52 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:18:06.43 ID:Pkt76la+0
- ―― ――
(´・ω・`) 「大丈夫? ブーン、立てる?」
(;´ω`)「う…ぁ…何とか…まだちょっと痺れてるけど…」
(´・ω・`) 「ほら、肩貸すよ」
(;´ω`)「お…ありがと…だお」
(;´ω`)「お…」
ブーンが少し離れた場所で抱き合う二人を見つけた
(;´・ω・`)「あー…別に無視してるとかじゃあないと思うんだけど…その」
(´・ω・`) 「…ブーン?」
( ^ω^)「良かった……本当に…良かった…お」
(´・ω・`) 「……うん」
「お疲れ様…ブーン」
- 53 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:18:53.59 ID:Pkt76la+0
-
しかし、ここからが…本当は一番大変だった
(;゚∀゚)「ぐぁ…やっべえ!!お前ら逃げるぞ!!」
(;´・ω・`) 「え…?」
(;'A`)「うっ…うわわ!?」
VIP国の方から大量の人間がこちらに向かってくるのが見え
全員大慌ててでそこから逃げ出す事になった
……
新巻さんの家にたどり着く頃には全員…ジョルジュさん除いて
へとへとになり、部屋に着くなりそのまま倒れ込んだ
しかし
(;゚∀゚)「おい急げ!!」
(;^ω^)「な…何だお…?」
- 54 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:19:30.02 ID:Pkt76la+0
-
ここに来るまでに追っても撒いたのに…
何故か終始慌てっぱなしのジョルジュさん
ζ(゚Δ゚;ζ「あれと…これと!」
家の物をかき集めていくデレさん
何だ…?まだ何かあるんだろうか?
/ ,' 3 「お主等…へたれとる場合じゃないぞ…」
(;^ω^)「…何があるんだお?」
/ ,' 3 「引越しじゃ」
(;^ω^)(;'A`)(;´・ω・`) 「……え?」
- 55 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:20:19.92 ID:Pkt76la+0
-
【次回予告】テテーン!・・・テテテテーーテーーーテテテテーーテーテテテテーテーテテテテーン
- 56 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:21:21.44 ID:Pkt76la+0
-
ミ,,゚Д゚彡『さてはて次回のお話は!?』
(,,゚Д゚)『神教国に目星をつけられた以上…もうあそこには居られない…』
ミ,,゚Д゚彡『こうしてブーン達は山を超え…一路逃走お引越しの旅!!』
(,,゚Д゚)『だがその旅は楽なもんにはなりそうにねえな…』
( ゚∀゚)「んじゃあ…特訓でもすっか?」
ミ,,-Д-彡『全てはこの一言が起こすとか何とか』
(,,゚Д゚)『んで、旅ってのはどこ目指すつもりなんだ?』
ミ,,゚Д゚彡b『それは…禁則事項ですっ』
(,,゚Д゚)『…きめえ』
ミ,,;Д;彡『冗談なのに……』
(,,゚Д゚)『次回 異世界でもう一度 第5会 「特訓開始!」 』
ミ,,;Д;彡『読んでくれなきゃ…泣いちゃうぜ!』
つづく、、、I
- 57 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:24:02.03 ID:Pkt76la+0
- 以上です!
よかった…今日中に終わってよかった…
支援してくれた人サンクス!
感想質問何でも受け付けますよー
- 58 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 21:27:18.66 ID:KfQBkuaB0
- >>1乙
書き込む時間帯決めてますかい?
- 59 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 21:30:38.28 ID:HzP67HeXO
- おもろい
- 60 名前:鮨 :2007/01/29(月) 21:34:36.87 ID:Pkt76la+0
- >>58
えーと…投下予告って事じゃないよね?
今回はちょっと諸事情でかなり焦って投下したから
普段は2分おきを考えてはいます
- 61 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 21:41:38.28 ID:XX+kAjPMO
- >>60
乙です!
次会もwktkしながら待ってます
- 62 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 21:47:58.62 ID:KfQBkuaB0
- >>60
レス遅れてすいません。
返答thxです。
- 63 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:05:22.78 ID:1mW1I3wJ0
- 乙!
毎回wktkしてる。次もがんがれ
- 64 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:27:34.15 ID:DzlEB7G90
- 電王の台詞がいっぱい有ってワロタwwwww
>>60
そんなわけで乙
- 65 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:51:26.73 ID:MlEzC48U0
- 乙
- 66 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:56:57.97 ID:FOhm/94SO
- http://c-au.2ch.net/test/-.YYY000/csaloon/1169977039/134-
http://c-au.2ch.net/test/-.YYY000/csaloon/1170072656/i
これはひどいwwwwwwwwwwwwwww
こいつら厨房ってレベルじゃないお(^ω^;)
VIPの皆の力集めてぶっ潰すお(^ω^ )wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
全部
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