7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 12:54:01.94 ID:GqeAKOzcO
─ブーンの研究所
(´・ω・`)「ええ、はい。え?本当ですか!?わかりました。伝えておきます」
(´・ω・`)「ブーン!大発見だ!」
( ^ω^)「どうしたんだお?」
(´・ω・`)「エジプトで新たなピラミッドが発見されたらしいよ」
( ^ω^)「本当かお!?でもいったいどこに…」
(´・ω・`)「こないだエジプトですごい砂嵐があったのは知ってるね?異常気象だとかで大騒ぎになったヤツ…」
( ^ω^)「知ってるお。それがどうしたんだお?」

(´・ω・`)「嵐が去った後に、不思議な岩が頭を出したんだ。そこで現地の調査隊が発掘作業した所、ピラミッドが発見されたって訳」
( ^ω^)「すごいお!大発見だお!」
(´・ω・`)「でね、僕達も調査隊に参加して欲しいって依頼があったんだ」
( ^ω^)「もちろん参加するお!今すぐ現地に向かうお!」
(´・ω・`)「そうだね。ツンもすぐに呼んでくるよ!」
( ^ω^)「世紀の大発見に立ち会えるのかお。楽しみだお〜」




8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 12:55:22.02 ID:GqeAKOzcO
─エジプト
(;^ω^)「あ、暑いお…」
ξ;゚听)ξ「この暑さはいつ来ても慣れないわね…」
(´・ω・`)「ほら、暑い暑い言ってないで合流するよ」
この時三人はこの後、壮絶な運命が待ち受けるとは夢にも思わなかった……
─調査隊キャンプ
調査員「内藤博士が到着しました」
('A`)「アア、ソウカ。トオシテクレ」
顔色の悪い男が指示を出す。
('A`)「ヨクキテクレマシタ。コノ チョウサタイチョウ ヲ マカサレテイル、ドクオデス」
( ^ω^)「内藤ホライゾンですお。この度は発掘に参加できて光栄ですお。後ろの二人は助手のショボンとツン・デレですお」
(´・ω・`)「ショボンです。よろしくお願いします」
ξ゚-゚)ξ「ツン・デレです」
ブーン達は挨拶を軽くすませる。
('A`)「デハ サッソクデスガ ピラミッドノナカ ニ キテクダサイ。ワレワレデハ ワカラナイコト モ タタアルノデ…」
( ^ω^)「さっそく見れるのかお!うれしいお」
ブーン達はピラミッドに連れて行かれた。
ドクオの話によると、最深部に謎の言葉が書かれた壁があるという。そしてその壁の奥には部屋があるとの事だ。
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 12:58:02.88 ID:GqeAKOzcO
─ピラミッド最深部
('A`)「コレナンデスガ…」
ξ゚-゚)ξ「うーん、見た事ない文章ね…。資料にも共通した文法は見当たらないし…」
( ^ω^)「……」
(´・ω・`)「どうしたのさ?黙り込んじゃって」
( ^ω^)「…これを読める者はその血をここに差し出せ…?」
('A`)「!?」
ξ゚听)ξ「なんで読めるのよ!?」
(´・ω・`)「ブーン、悪い冗談だよ。デタラメは良くないよ」
こことは、文章の下にあるくぼみの事だろうか。
( ^ω^)「自分でも分らないけど読めるんだお」
('A`)「…テガカリガナイイジョウ、タメシテミルカチハ アリマスネ」
ξ゚-゚)ξ「そうかもね。ブーン、指を切りなさい」
(;^ω^)「ちょwwwww待ってくれお、痛いのは嫌だお!」
(´・ω・`)「往生際が悪いよ。訳したのはブーンなんだから」
暴れるブーンを押さえ付け、ツンは淡々とナイフの消毒を始める。怖い女だ。
ξ゚-゚)ξ「ちょっと切るだけだから。はい、行くよ」
(;^ω^)「ちょ、マジやめるお!お、お、おおおおお!!!」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:00:15.04 ID:GqeAKOzcO
ザクッ
(´・ω・`)「ほら、暴れるから深く切っちゃったよ」
( ;ω;)「痛いお〜」
ξ゚-゚)ξ「ほら、泣いてないでそこのくぼみに指つけて」
( ;ω;)「ううぅ…」
ブーンは泣きながら血の出る指でくぼみに触る。
('A`)「……」
ξ゚-゚)ξ「……」
(´・ω・`)「……」
( ^ω;)「……」
静寂。
('A`)「ナニモ オコリマセンネ」
ξ゚-゚)ξ「やっぱりブーンの翻訳ね」
(´・ω・`)「いい加減な事言わないでよ」
( ^ω^)「(読んだだけなのにヒドスwwwwwwなにこの扱い…)」
('A`)「イマハ ナニモデキマセンシ、トリアエズキャンプ ニ モドリマショウカ」
確かに今は何もできない。部屋があるとはいえ、貴重な文化遺産を破壊する訳にもいかない。ドクオの呼び掛けでブーン達はキャンプに戻る事にした。
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:01:35.92 ID:GqeAKOzcO
─翌朝
調査員「た、大変です!」
調査員の騒がしい声に目を覚ます。
('A`)「ドウシタ?」
調査員「それが…あの謎の壁が開いているんです!」
('A`)「ナンダト!?ナイトウハクシ ヲ ヨンデコイ!オレハ サキニムカウ!」
調査員「わかりました!」
('A`)「(シカシナゼ…マサカホントウ ニ チガ…?)」
ドクオは素早く準備をし、現場に向かった──

ブーン達が駆け付けるとドクオの興奮して話しかけてきた。
('∀`)「スゴイデスヨ!ホントウ ニ ヒライテイル!マサカ スライドシキ ノ トビラダトハ オモワナカッタ!」
(´・ω・`)「でも何故だろう?もしかして昨日のブーンの事は本当だったのかな?」
( ^ω^)「やっぱり僕の言う事が正しかったお!さあ中に入るお!」
ブーン達はまだ誰も入った事のない場所に入る。
(´・ω・`)「棺があるね」
部屋の中央には、豪華に装飾された棺が一個。棺の横には一振りの剣があった。
調査員が写真に納めて調査を開始する。
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:04:04.60 ID:GqeAKOzcO
('∀`)「イヤー、コレハ スゴイゾ!」
( ^ω^)「夢が広がりまくりんぐwwwwww」
ξ゚ー゚)ξ「これはなんて名前の王様かしら」
(´・ω・`)「これで新たな歴史がわかるかもしれないね」
一同が興奮している内に、一旦の調査は終わったらしい。
調査員「棺を開けましょう」
(('∀`))「オ、オレタチ ニ アケサセテクレ!」
ドクオは震えながらブーン達と開ける事を提案した。
調査員「我々の仕事は調べるだけなので構いません」
一同は棺を開く。中には少し小柄なミイラが二体。普通は一つの棺に一体のはずだが…。
( ^ω^)「なんだお?これ」
普通ミイラに興味を注ぐものだが、一同はその横にある物に興味を示す。
ξ゚-゚)ξ「本…みたいだけど…」
(´・ω・`)「ここまで保存状態が良いなんて初めてだよ」
('A`)「ホントハ ベツニ、カミキレ モ アリマスヨ。ナイトウハクシ、ヨメマスカ?」
何故かその紙はボロボロで、文字が消えている所が多々ある。
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:06:03.58 ID:GqeAKOzcO
( ^ω^)「『我、の、師、世、を、、者』訳分らんお」
ξ゚-゚)ξ「この宝玉は何かしら?見た事無いわ」
ツンが宝玉に触れる。すると、
パアァーー!!!
光がほとばしる。
ξ;゚听)ξ「な、なんなのよ!」
ツンが悲鳴を上げる。
(;´・ω・`)「こんなの科学的にありえないよ!光源は?エネルギー源は?」
ショボンは小難しい事を抜かす。
(;'A`)「ナンダナンダ!?」
ドクオはパニックになっている。
(;^ω^)「いったい何が…ん?何か聞こえるお」
『世界を救ってくれ…』
(;^ω^)「い、意味分らんお」
『力を与えよう…』
ξ;゚听)ξ「世界?救う?え?え?」

(;´・ω・`)「光が強く…うわああああ!!!」
('A`)「オェ…ハ、ハキソウダ…」
………………………………………………………………………………………………

…すか?……夫ですか?……大丈夫ですか!?
( ゚ω゚)「はっ!」
調査員「ああ、良かった…」周りを見渡すと、ドクオ、ツン、ショボンも目を覚まし出している。


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:07:27.81 ID:GqeAKOzcO
(´・ω・`)「なんだったんだ?」
ξ゚-゚)ξ「夢かしら」
(;'A`)「デモ ハキソウダ…」
調査員「ここは我々に任せてお休み下さい」
(;'A`)「ソ、ソウダナ。ミナサン、イチド キャンプ ニ モドリマショウ」
( ^ω^)「この本と玉持って行っていいかお?調べたいお」
調査員「はぁ、かまいませんが、くれぐれも無理はなさらずに…」
─キャンプ
(´・ω・`)「この本は僕達にも読めるね」
ξ゚-゚)ξ「でも最初のページだけ文字が書いてあって後は白紙よ。……おかしいわね、ピラミッドで見た時は最初も白紙だったような…」
(´・ω・`)「見間違えって事もあるしね。なになに…」
ショボンは最初の文章を読む。
『世界の事象が変わってしまう。世界を救ってくれ。その為の力は与えた』
『魔方陣を描け』
ξ゚-゚)ξ「またこれ。世界を救うって何の事よ」
(´・ω・`)「力?魔方陣?あのミイラが行った生前の儀式かな?」
( ^ω^)「…?」
昨日、切られた傷が消えている。
( ^ω^)「(ま、どーでもいいお)」
('A`)「………」


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:08:21.40 ID:GqeAKOzcO
─その夜

???「アノ ウワサハ ホントウカモシレンナ…」
ガサゴソ…

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:11:00.97 ID:GqeAKOzcO
─翌朝
「大変よ!」
( ーωー)「なんだお…?」
ξ゚听)ξ「寝ぼけている場合じゃないわ!本と宝玉が盗まれたのよ!」
(;^ω^)「ちょ、警備甘すぎだお」
(´・ω・`)「そういやドクオさんは?」
調査員「今日は見ていませんが…」
容疑者が決定した。
(´・ω・`)「ピラミッドも荒らされているかもしれない!」
( ^ω^)「急いで確かめるお!」
三人はピラミッドの最深部へ向かう。
最深部で三人の目に飛び込んできたのは光輝く魔方陣であった─

ξ゚听)ξ「これは…」
(´・ω・`)「こんな非科学的な事が…」
( ^ω^)「あの本の事は本当だったのかお!?」
突然の出来事にどうすればいいかわからない。
( ^ω^)「あ!この剣は盗まれてないお!」
ブーンは手に取り、鞘から抜いて振り回す。どこまで子供なのだろうか。
ξ゚-゚)ξ「危ないからやめなさい」
ブーンが怒られているのを尻目にショボンは調査員に話しかける。
(´・ω・`)「とりあえずは情報だね。魔方陣や宝玉に関する話しは聞いた事がありますか?」
調査員「魔方陣は知りませんが、近くの村に伝説のような昔話がありまして…」
ξ゚-゚)ξ「ちょっとそれ聞かせてくれません?」
ブーンをおとなしくさせたツンも耳を傾ける。
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:13:26.94 ID:GqeAKOzcO
調査員「ええ、あの村の場所には昔、不思議な力を持った人物がいたそうです。彼は、常に宝玉のような物を持っていて、人々に恵みを与えたと…。
彼の死後、街の人々は彼の為に小規模のピラミッドを作ったとか。普通、王が力の誇示の為に作らせるのに、彼はよほど慕われていたんでしょうね。もしかしたらあのミイラが彼なのかもしれません」
ξ゚ー゚)ξ「伝説が本当の事だなんて素敵ね。トロヤの遺跡みたいだわ」
調査員はこの発見に多少興奮しながら続ける。
調査員「しかし肝心なのはここからです。伝説によると、その宝玉を手にした者は大きな力を得るらしいのです。もしこれが本当で、隊長が宝玉を持ち逃げしたなら…考えたくもありませんね」
いつも顔色が悪いが遺跡発掘に情熱を注ぐドクオ。彼は隊員達に慕われていたらしい。自分の隊長が文化遺産を持ち逃げしたなど、考えるのも辛いのだろう。
(´・ω・`)「にわかには信じられない話だけど、伝説が本当だったら大変な事になるよ。……あれ?魔方陣の光が弱くなってきてない?」

ξ゚-゚)ξ「どうするの…?」
( ^ω^)「ちょっと入ってみるお」
ツンがやめなさいよ、と言うがお構いなしに入っていく。
その瞬間、ブーンが消えた…

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 13:15:12.73 ID:GqeAKOzcO
ξ;゚听)ξ「ちょ、えええええ!?」
(´・ω・`)「誠に非科学的だね。空間転移かな?どうする?」
ξ゚听)ξ「行くしかないでしょ!」
ξ///)ξ「べ、別にブーンが心配とかじゃないんだからねっ!ドクオが許せないだけよ!」
(´・ω・`)「決まりだね」

二人は魔方陣に入っていく。
調査員「あ、あの…」
(´・ω・`)「皆さんは調査に戻って下さい。僕達は気にしないでいいよ」
シュパアアァァ…

二人はブーンを追って魔方陣に飛び込んでいった──

─第一章 『ピラミッド発掘』─

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