164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:14:09.04 ID:GqeAKOzcO
─最終章─
(´・ω・`)「そういえば、あの時のすごい動きはなんだったのさ?」
あの時とは、信長の真空波からショボンを救った時の事だろう。
ξ゚-゚)ξ「私にもよくわからないのよ。初めてあの現象が起こったのはケネディ大統領の時よ。この際、私の体験を全て話すわ」
ツンは語り始めた。
ξ;゚听)ξ「体験したというよりはまったく理解を超えていたの……。あ…ありのまま、あの時起こった事を話すわ!
『私はS.Sや信長の攻撃を受けたと思ったら、いつのまにか時間がゆっくり動いていた』
な…何を言ってるのか分らないと思うけど、私も何をしたのか分らなかった…。頭がどうにかなりそうだったわ…。
催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてないわ。
もっとすごい力の片鱗を感じたわ…」
そして自身の動きも緩慢になる事、一定の力を加えれば普段の動きができる事を伝えた。

165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:17:03.06 ID:GqeAKOzcO
(´・ω・`)「うーん、ツンの力は時間のコントロールだったね?恐らく新しい能力の発現じゃないかな?」
ξ゚-゚)ξ「それは私も考えたけど、自分の意志では使えないのよ」
(´・ω・`)「慣れれば自由に使えるかもしれないね。それとも、発動条件があるのかな」
ショボンの出した結論はこうだ。
発動条件は不明だが、緩慢になる世界で、唯一ツンの精神だけが普段通りに機能する。一定の力を加えれば、その中を自由に動く事ができ、空気の壁を貫いた時にはソニックブームが発生するという事だ。
大体この捕らえ方で当たっていると、ツンはこれに納得した。

166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:19:08.76 ID:GqeAKOzcO
─1950年7月 ドイツ・フランクフルト:宿『ふじこ』
(´・ω・`)「もう三日目か…」
ブーンはあれから眠り続けている。
ξ゚-゚)ξ「生きてはいるからもうすぐ目を覚ますと思うんだけど…」
(´・ω・`)「うーん、エネルギーを使いすぎたのかなぁ?まあ体力が回復したらすぐに目を覚ますはずさ」

だがブーンは予想に反して二週間眠りまくった。


167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:22:53.03 ID:GqeAKOzcO
─朝
( ^ω^)「ふあぁぁ…よく寝たお」
( ^ω^)「………」
(;^ω^)「ちょwwwwwwwwここ何処だお!?」
周りを確認する。
横にはツンが眠っていた。
( ^ω^)「………」
( ^ω^)「いただきます」
ブーンがツンの毛布をはぎ取り、顔を除き込んだ。
( ^ω^)「(残りの距離10cmキタコレ!)」
その時
(´・ω・`)「あ!ブーンが起きてる!」
ショボンが入って来た。
ξ゚听)ξ「え!?ホント……」
ξ#゚听)ξ「…って近い!」
ツンのパンチが炸裂。
ξ#゚ー゚)ξ「何しようとしたのかしら?もう一度眠りたいようね…!」
(;^ω^)「ちょwwwww冗談というか、本能というか…」
ξ#゚听)ξ「問答無用!!」
(;^ω^)「ひぃ〜!」
ショボンは頭を押さえて退室。


168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:28:45.90 ID:GqeAKOzcO
─食堂
(;#',ω`*)「で、信長はどうなったんだお?」
(;´・ω・`)「(まただ…)」
(´・ω・`)「何も覚えてないのかい?」
(;#',ω`*)「信長倒す夢なら見たお」
ξ゚-゚)ξ「どんな夢?」
ブーンが語った内容は、あの時と全く同じであった。
(´・ω・`)「落ち着いて聞いてほしい。信長を倒したのは君だよ。その夢と全く同じようにね」
(;#',ω`*)「そんな冗談やめてほしいお」
ξ゚-゚)ξ「本当よ」
二人の真剣な顔。
(;#',ω`*)「………」
(;#',ω`*)「本当に僕が…?それもあんな怪物になってかお?」
黙って頷く。
(;#',ω`*)「…………」
(;#',ω`*)「ちょっと休みたいお。先に部屋に戻ってるお…」
ブーンはフラフラしながら戻っていった。
ξ゚-゚)ξ「ブーン…」
(´・ω・`)「今はそっとしとくしかないね」
ξ゚听)ξ「……私、ちょっと行ってくる」
ブーンを追いかけるツン。
ξ゚-゚)ξ「(たしか外の店にうまい棒が売ってたわ。ブーンの好物だったはずよね…)」


169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:33:48.75 ID:GqeAKOzcO
─部屋
( ´ω`)「こんな気分の時はアレしかないお」
キョロキョロするブーン。
( ´ω`)「!」
( ^ω^)「この香りは…」
目の前にはツンの寝ていたベッド。
( ^ω^)「この残り香で妄想するお」
数分後…
(*^ω^)「オホッ、い、イクおおおおお!」
ガチャ
ξ゚ー゚)ξ「ブーン、これアンタの好きな…」
ピュッ…
目に飛び込んできたのはツンの枕を嗅ぎながらアレに勤しんでいて、丁度果てたブーン。

(*^ω^)「………」
ξ )ξ「………」
(*^ω^)「フヒヒヒヒ、すいません」

『アンタって人はあぁぁ!!!!』
『ぎゃひぃーーーーー!!!』

(;´・ω・`)「(今は入らないほうがいいよね…)」
172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:39:12.88 ID:GqeAKOzcO
─その夜
(´・ω・`)「次の相手はもしかしたら信長より強敵かもしれないよ…」
ゾッとしない事をショボンは言う。
ツンとショボンは相手が誰かは知っているようだ。

『アドルフ・ヒトラー』
1889年4月にオーストリアで生まれる。
1908年 浮浪者となるが、19年に政治局からドイツ労働党の調査を命じられ入党。21年に党首になる。
1933年 首相に任命され、独裁者となる。
ドイツ政党を立て直すが、ベルリンに追い詰められ、銃で自殺。
享年1945年4月30日
しかし、遺体はガソリンで焼却されており、本人だという確証はなかった。
( ^ω^)「これは聞いた事あるお」

1889年4月にオーストリアで生まれる。
1908年 浮浪者となるが、19年に政治局からドイツ労働党の調査を命じられ入党。21年に党首になる。
1933年 首相に任命され、独裁者となる。
ドイツ政党を立て直すが、ベルリンに追い詰められ、銃で自殺。
しかし死んだのは部下で、再び独裁者として君臨。
51年に他国に戦争を布告。
そして戦争に勝利し、国力を増大させ、実質上世界一の軍事国となる。
176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:47:14.65 ID:GqeAKOzcO
(´・ω・`)「改めて見ると恐ろしいね…。これだけ大きく時代が変わってしまったらどうなるんだろう?もしかしたら消滅─」
ξ゚-゚)ξ「馬鹿な事言ってんじゃないわよ。要は止めればいいのよ」
ツンがビシッと制す。
(;´・ω・`)「そ、そうだね…」
( ^ω^)「もしもの時は僕が怪物にでもなってやるお!」
驚いた事に、ブーンは自身が怪物に変態する事を受け入れているらしい。
ξ゚听)ξ「あら?落ち込んでないのね」
( ^ω^)「このキモい体になった時から半分諦めてたお。もうヤケクソだお」
(´・ω・`)「そっちのほうが都合はいいね。ブーンにとっても僕達にとっても」
そこで話題を変える。
(´・ω・`)「さて、ヒトラーの事だけど、少し…いや、かなり奇妙なんだ」
( ^ω^)「…?」
(´・ω・`)「ブーンが寝ている間、僕達は黙って見てた訳じゃない。いろいろ情報収集していたんだ。でも何一つ重要な情報はなかったよ」

ショボンとツンは街の人間に聞き込みなどをしたが、ヒトラーは独裁者として君臨している所か、姿を見た者もいないという。
もちろん戦争の話も、ない。
181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:52:36.07 ID:GqeAKOzcO
(´・ω・`)「今まではこの本の通りに歴史は動いてたのに、ミスプリかな…?」
ξ゚听)ξ「そんな訳ないでしょ。きっとドクオよ。きっと、あいつが何かしたのよ」
( ^ω^)「どうすればいいんだお?」
ξ゚-゚)ξ「明日は遠くに行ってみる?もしかしたらドイツじゃないのかも─」

コンコン…
ドアがノックされる。
( ^ω^)「誰だお?」
ドアを開ける。
そこにはマントを羽織った女が立っていた。
(*゚ー゚)「あのぉ…あなた達ですか?我が、いえ、ヒトラーについて調べ周っているのは?」
( ^ω^)「何か知っているのかお!?」
(*゚ー゚)「ええ、実は…」
そう言って女の手からナイフが繰り出される。
(;^ω^)「うわっ!」
ブーンは飛び退き、かわす。
それと同時に、マントを羽織り仮面を被った男達が侵入してきた。
数は9人。
185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 20:59:57.77 ID:GqeAKOzcO
(;^ω^)「な、なんだお!お前らは!」
すぐにツンとショボンも身構える。
女は不意打ちをかわされたのに、眉一つ動かさずに語った。
(*゚ー゚)「我らはハーケン・クロイツ特務執行機関実行部隊」
(*゚ー゚)「我はエクスキューショナーしぃ。神に代わり反逆者に死を」
仮面男達「反逆者に死を」
しぃに続いて一糸乱れずに仮面の男達も言い、一斉に剣を抜く。
(;^ω^)「(将軍様の国みたいだおwwwwこいつらアブナスwwwwwww)」
ξ゚听)ξ「私達に気付いて刺客を送ってきたって訳ね」
(´・ω・`)「それより来るよ!」
仮面の男達が四散し、しぃは部屋を出て行く。
始末は部下に任せるという訳か。
(´・ω・`)「ツン!君の力はこの部屋じゃ狭すぎて使えない!銃で援護を!」
ショボンは言い放ち、一人の仮面の男に壺を突撃させる。
仮面の男は壺を一突きし、破壊するが、破片が身体中に突き刺さり崩れ落ちる。
破片を操作したのだ。
そしてすぐにナイフを展開させた。
187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 21:04:03.27 ID:GqeAKOzcO
ブーンは三人の仮面と交戦中だ。
( ^ω^)「お前ら不気味だお!」
仮面の男は一言も喋らずに剣を振るう。
ブーンはこれを受け止め、片手に持った剣で心臓を貫いて壁に縫い付け、もう一人を蹴り飛ばした。
そして最後の一人は顔面に拳を打込んだ。
銃声が轟き、弾丸が仮面に吸い込まれて脳を破壊する。
ξ゚ー゚)ξ「私の腕もなかなかね」

ショボンは倒した仮面の男の剣を取り、残りの敵に投げ付ける。
弾かれ、ガキィン…と音を立てて宙を舞う剣が、まさか再び襲いかかるとは思っていなかったようだ。
弾かれた剣が背中から仮面の男を刺し貫く。
素早く抜き、横の敵を切り付ける。
これも受け止められたが、横からブーンが迫り、腹を貫いた。
( ^ω^)「これくらいで僕達を始末しようなんて甘いお」
(´・ω・`)「しかし妙だ。これだけの騒ぎを起こしたのに誰も来ないよ」
ξ゚-゚)ξ「ちょっと様子見てくるわ」
189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 21:08:03.56 ID:GqeAKOzcO
数分後
ξ゚-゚)ξ「……店主は殺されてわ…。きっと宿泊客も…」
彼らはブーン達を始末する為にここまでするのか。
(´・ω・`)「ブーンに蹴られたヤツは生きてるね。情報を引きだそうか」
(´ ω `)「…二人共、外に出てくれるかな?」
(;^ω^)「………」
ξ;゚听)ξ「………」
ショボンの口調には迫力があった。二人は黙って出て行く。

 
196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 21:20:28.05 ID:GqeAKOzcO
ショボンは仮面の男を縛り、起こす。そして男の仮面をはぎ取った。
普通の男性だ。
(´・ω・`)「さて、今から君を拷問する訳だけど、情報を吐けば手荒な真似はしない」
男「………」
ショボンは爪を剥す。
男「……!」
呻きを漏らしながらも黙秘を続ける。
全ての爪を剥しても喋らない。
(´・ω・`)「吐け」
指を切り落とす。
(´・ω・`)「吐け」
耳を削ぐ。
(´・ω・`)「吐け」
鼻を落とす。
(´・ω・`)「吐け」
傷口をえぐる。
(´・ω・`)「吐け」
腕を刻む。
男「もうやめてくれ…」


197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 21:22:08.79 ID:GqeAKOzcO
(´・ω・`)「やっと吐く気になったようだね」
男「我らは…」
男は語りだす。語り終わった所で、
(´・ω・`)「他に知っている事は?」
男「これで全部だ…」
(´・ω・`)「嘘をつくな。吐け」
手のひらを突き刺す。
男「うぁ…し、信じてくれ…」
(´・ω・`)「吐け」
傷口を広げる。
男「わ、わかった…」
男は天使兵器について語りだす。
(´・ω・`)「他には?」
男「本当にこれで全部だ…!」
(´・ω・`)「嘘をつくな。吐け」
太股を突き刺す。
男「うぁ…もう何もしらない…本当だ…」
(´・ω・`)「吐け」
太股をえぐる。
(´・ω・`)「吐け」
目玉をえぐる。
(´ ω `)「吐け」
(´ ω `)「吐け」
(´ ω `)「吐け」
(´ ω `)「吐け」
……………………………………………………………………
(´・ω・`)「本当にさっきので最後だったか…」
男は絶命している。ショック死したらしい。

 
190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 21:13:10.80 ID:GqeAKOzcO
20分後…
(´・ω・`)「やあ、お待たせ」
(;^ω^)「な、何か分ったかお?悲鳴とか聞こえたけど…」
(´・ω・`)「…彼が知っている全ての情報は引き出したよ」
ショボンは男からの情報を語りだす。
ヒトラーは生きている。
ハーケン・クロイツ特務執行機関実行部隊とは、ヒトラーを教祖と崇める信者による部隊らしい。彼らは神とヒトラーに反逆する者を抹殺するのが任務のようだ。
しぃと名乗った女はエクスキューショナーと呼ばれ、部隊長にあたり、その力は未知数。
彼女の他にもエクスキューショナーはあと二人いるとの事。
そしてヒトラーは自ら兵器を開発しているようだ。
彼らはそれを『天使兵器』と呼んでおり、その威力はヨーロッパ全土を焦土に変えるほどらしい。
202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/10(火) 21:25:34.48 ID:GqeAKOzcO
ショボンが怖いキャラになったwwwwwwww

>>190の続き
( ^ω^)「コワスwwwwww」
ξ゚-゚)ξ「そんな危険な物を作るなんて…。使われたら大変ね」
(´・ω・`)「場所は分っている。夜が明けたらすぐに向かおう。オーストリアだ」

(;^ω^)「(ここで寝るのかお…)」
朝にならないと交通機関が使えない。三人はしかたなく死体が散乱し、血臭が漂う部屋で眠る事にした。
─最終章・@ ─
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