LIVE20Mon, 13 Mar 2006 10:24:26 GMT Mon, 13 Mar 2006 10:23:22 GMT 24 ◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:09:32.74 ID:7RU/4wLL0<> 参考書類
http://blog.livedoor.jp/ff_mameo/ <>( ^ω^)ブーンが偉い魔道士らしい 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:09:43.33 ID:D8Y+ndHJ0<> so <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:10:09.56 ID:7RU/4wLL0<> 小鳥がさえずり、木々がざわめきの音をたてる。
静寂な中にも、微量の騒音が入り混じる自然のオーケストラ。
勿論、人為的な車の音や電車の音なども聞こえてくるが。

天井は白く、空は青く。
城と青のコントラストは、何もないこの空間に僅かならねども、絢爛さをかもし出していた。
そしてただ一人、その絢爛を見て戸惑う人間がいた。


「…………ここは一体」

肩までかかる黒髪を掻きながら、彼は戸惑う。
着ている服はいつの間にか寝巻きになっているし、自宅で就寝したはずなのに見知らぬ場所にいる。
ここが病院だという事は、自身の体に刻まれたの幾多の傷から想定できたのだが、彼はそれを認めたくは内容である。


――コンコン。

そんな時、木を叩く音によってオーケストラに雑音が入り混じった。
不定期に刻まれる木を打つ音は、段々と大きくなっていく。
<>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:10:25.68 ID:7RU/4wLL0<> 「おいおい、ノックしても寝てるんだから意味ないだろ」
「起きてるかもしれないじゃん」

…そこから聞こえてくる声で、彼は驚愕した。
それに聞き覚えがあったからだ。

「じゃあ入ろうか」
「最初からそうしろよ」

やがて、木製の扉がキィと軋みながら開いていった。
僅かな風が漏れ、彼の頬をなぜる。

だが、それよりも大きな物が病室に入ってきたのは言うまでもない。

「あれ?」

ふいにその人物と目が合う。
困惑した表情を相互に浮かべ、瞬きをする。
子羊のような目をしたまま、どちらも動けずに固まっていた。

先に口を開いたのは、ベッドで横たわる風間のほうであった。
<>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:10:46.75 ID:7RU/4wLL0<> 「お、おい炎堂! 何で僕は病院にいるんだ!」

眉間に皺を寄せながら言う風間に対して、炎堂こそ目をきょとんとさせているが、木之下は少し哄笑していた。

「覚えてないのか?」
「何をだ!?」

やがて双方とも呆れたような表情になる。
疑いと困惑が入り混じった視線になる。

『まあ精神操作されていたからね。記憶がないのは当然さ』

と、突然ショボが口を挟む。
一般人には聞こえるはずのない声。それを聞き、風間は更に驚愕する。

「ななななな、なんだ今の声は! 誰が喋ったんだ!」
「! 聞こえるのか!?」
「な、何がだ!」

身震いする風間をよそに、炎堂と木下は小さな声で話し合い始めた。

「まあ、昨日の夜あれだけミョルニール降ってたもんな。もう適性がついてるんだな」
「出させてみようか」

風間は二人に向かって何かを言おうとしたが、それは喉まで行ったときにまた飲み込まれた。
炎堂と木之下は………風間のほうを睨みすえ、忍び笑いを浮かべていたのだ。 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:11:08.77 ID:7RU/4wLL0<> 「な、何をするつもりだ」
「まあまあ」

木之下が不敵な笑いを浮かべ、風間に近づく。
風間はそれを拒否しようとするものの、体が動かずに出来なかった。

「風間。ミョルニールって名前に聞き覚えないか?」
「ミョルニール……?」

炎堂がささやくと、風間はまた困惑した表情になった。
アタマを抱え、何かを思い出そうとしている。

「…………槌……だ……」
「!! そう、そのイメージを頭に思い浮かべろ!」
「う………ん……」

刹那、空気が淀む。
一瞬だが白熱が視界を支配し、次の瞬間に現れたのは、神々しい槌であった。

『凄いお! 精神操作で無理やり使わされてたのにもう出せるなんて!』
「!? ま、また聞こえた! 誰かこの病室にいるのか!?」
「ああ、それは……」


炎堂は、風間に全てを説明した。
聖剣士のことや鬼のこと、代行人の事や風間が操られていた事も。

風間も最初は信じられない様子であったが、ミョルニールを目にした今は信じざるを得なかった。 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:11:26.78 ID:7RU/4wLL0<> 「なあ、ブーン」
『ん?」

「ミョルニールは槌だけどさ。魂はやっぱり入ってるのか?」
『そりゃあねえ。魂無しじゃ神器は動かんお』
「へえ」

炎堂は風間のミョルニールの柄の少し上に、宝玉が埋め込まれているのを発見した。
薄紫に輝く、綺麗な宝玉であった。

「風間、この宝玉に向かってなんか話しかけてみろ」
「は?」
「いいからいいから」

風間は特に抵抗もせずに、炎堂に従った。

『……………はっ。ここは、一体!?』

槌からは、重い声が聞こえた。
案の定、風間はきょとんとしている。


……だがもう一人だけ、驚愕の表情を浮かべた人物がいた。

「その声………まさかお前………」

炎堂は槌に向かって叫んだ。
宝玉はそれを聞くと、明滅を始めた。 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:11:57.66 ID:7RU/4wLL0<> 『……ガルシアか? その声…その姿…』
「ドクオ! お前ドクオなんだな!? どうしたんだよ!」

その声は、間違いなくドクオであった。
炎堂はガマのように脂汗を浮かべ、騒然としていた。

勿論、風間や木之下はそれに割り入ることが出来ず、立ち尽くしていた。

『…いや、まあな。俺がこうなってるってことは…察しつくだろ?』

ドクオは、怪訝そうに言った。


ブーンから聞いた話が本当ならば。
魂は代行人の死体から取り出すのだ。

そこから考慮するとつまり…ドクオは死んだ事になる。
理由はどうあれ、目前の事実を受け入れるならば、ドクオは死んだ事になる!

「嘘だろ! 何でドクオが死んだんだよ!」
『わかんねえな。気がついたら、こうなってた』 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:12:14.57 ID:7RU/4wLL0<> 炎堂は気付いていた。
ドクオが魂になったは良い。そこまでは良い。

ならば何故、鬼の所持する神器に埋め込まれていた?
代行人の敵側の神器に?

理由はただ一つ……ドクオが鬼に殺されたから。
これ以外にはない。

『感情的になるなよ、ガルシア。目前の事実だけが全てではない』
「だがなあ!」

ドクオは見透かすように言った。
炎堂は反発していたが、やがて納得して落ち着きを取り戻した。


『まあいいじゃないか』

その後に続いたのはショボだった。

『そうだお! ドクオ……って言ったかお? 今日から君も仲間なんだお!』
「そ、そうだよな! 経緯はどうあれ結果が大事だぜ!」

皆が炎堂をフォローする。
炎堂も大分落ち着き、それに納得した。 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:12:44.45 ID:7RU/4wLL0<> 「と、いうわけで風間」
「?」

木之下が風間ににじり寄る。
先程とは打って変わって、真面目な表情だ。

「悪いがお前にも聖剣士になって貰う。これから毎日、鬼を倒すために戦うぞ」
「……構わんさ。最近退屈だったしね」

風間の言葉を聞き、その場の空気が盛り上がる。
ブーンとショボは、見えないが笑顔を浮かべていた気さえした。

「あ、そうだ」

と、突然炎堂が話を持ちかける。

「遅刻必至になるかもしれないから。ごめんね」
「な、な、な、なんだと! それでは優等生の僕の立場がないじゃないか!」
「なーにが優等生だよ? 遅刻の一回や二回は気にするなよ」
「気にするよ! 神崎さんにいいとこ見せられないじゃないか! アッーー!!」


病院には、笑い声が木霊していた。 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:13:12.35 ID:7RU/4wLL0<> 「………ふん」

だが、その窓の外の空気はくすんでいた。
唐突な気配の変化に、ドクオだけが気付いて窓の外を睨む。

立ち並ぶ新緑の木々の上に、それはいた。
右手に鋭利な刃物を持った、長身の人影。
ドクオはしっかりとその人物を睨み、目をそらさなかった。

だが、その人物は不適に笑うと、枝を軽々と蹴り、その場からいなくなった。


ドクオの表情こそ見えないが、おそらく歯を食いしばっているだろう。


第十三話 完 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:13:46.57 ID:7RU/4wLL0<> というわけで久々の投下です
ちょっと短めですがごめんなさい

14話は今日の夜〜明日の朝にかけて投稿するので、お待ちください
出来れば保守頼む <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:14:03.09 ID:HWzJwhnHO<> 随分と久しぶりだな <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:19:11.54 ID:7RU/4wLL0<> おいすー^^ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:26:58.77 ID:9Xj+dVHq0<> おいすー^w^ <> ◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:33:12.28 ID:7RU/4wLL0<> 詳しい事は豆ブログみてください>< <> ◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:35:35.16 ID:7RU/4wLL0<> あ、ちなみに分けわかんない人はこちらをどうぞ

http://boonsoldier.web.fc2.com/idai.htm <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:45:25.14 ID:4p7qTk9/0<> 豆ブログのURLワカンネ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:48:45.90 ID:sa823NRP0<> 豆男三行まとめ

・逆コナン
・名目、戸籍上大学生
・精神年齢、体長:小学4年生


こういう事? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:49:15.79 ID:sa823NRP0<> >>18
>>1 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 18:52:12.20 ID:4p7qTk9/0<> >>20
あ、ごめんちゃんと見てなかった <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 18:53:34.54 ID:7RU/4wLL0<> >>19
まあ、そういうことですよ。。。 <>
◆X5HsMAMEOw <><>2006/03/13(月) 19:11:23.75 ID:7RU/4wLL0<> 書き溜めながら時分保守ウッ; <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2006/03/13(月) 19:23:21.77 ID:VxJTMIVR0<> 謎の屋敷はどうなったんだよ? <>