- 183 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:29:57.04 ID:W8fZlT2d0
- 月がない上にさらに陰を選んで静かに動く
足音はない
見つかるはずはない
いけるはず・・・
道の向うに、江戸城が見えた
- 184 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:31:33.41 ID:W8fZlT2d0
- ( ^ω^)「セッ!」
=( ^ω^)
三( ^ω^)
三三⊂二二二( ^ω^)二⊃
( ^ω^)「と、飛びますお!」
( ´∀`)「行けブーン!」
- 185 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:33:35.48 ID:W8fZlT2d0
- ∧∧
( ´∀ ⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
( | /
ヽ ( ノ
ノ>ノ
レレ
- 186 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:34:18.50 ID:W8fZlT2d0
∧∧
( ´∀ ⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
(
| /
ヽ
( ノ
ノ>ノ
レレ
- 187 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:35:23.52 ID:W8fZlT2d0
∧∧
( ´д ⌒ヽ
⊂二二二( ゚
ω゚)二⊃
(
| /
ヽ ( ノ
ノ>ノ
レレ
- 188 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:38:44.38 ID:W8fZlT2d0
/
/
/
ビダァァン
/
/
∧∧
/
( ´д ⌒ヽ /
/ ( ゚ ω゚) /
(
| \ / /
ヽ ( \二つ
ノ>ノ /
レレ /
- 191 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:40:06.81 ID:W8fZlT2d0
- ( ゚ ω゚)「・・・・・」
( ´∀`)「さすがじゃ」
( ゚ ω゚)「死ぬかと思いましたお・・・」
( ´∀`)「いや、さすがじゃ」
お褒めに預かり・・・
( ^ω^)「いきますお!」
- 192 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:42:12.34 ID:W8fZlT2d0
- 「透明人間でも飼ってるの?」
ブーンの江戸城の印象である
( ^ω^)「・・・めちゃくちゃ見られてるお・・・」
しかしどこにも人影はなし
( ^ω^)「怖・・・」
- 195 名前:VIP皇帝 :2006/12/09(土) 18:46:29.34 ID:W8fZlT2d0
- ブーンには実戦の経験がある
それはこれまで、ブーンの自信の源の一つであった
足がすくまない、という自信が自慢の迅さから迷いを取り除いていた
しかしこの場において、実戦の経験に意味があるのか・・・
( ´∀`)「ゆけ」
背中の重みだけがブーンを突き動かす
- 196 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:49:41.31 ID:W8fZlT2d0
- 見上げるは天守閣
シッ シッ シッ
ブーンの走る足音である
ブーンはせめて、視線を感じない方向へと走っていた
いやな汗が胸を湿らせる
( ^ω^)「どこか・・・入り口は・・・」
- 197 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:51:49.08 ID:W8fZlT2d0
- >>194
あー・・・・そうだよね・・・
見つめあう視線のレーザービームを避けるように走る先に
ブーンは小さな戸を見つけた
おそらくは勝手場、武士以外の居場所
あそこなら・・・
( ^ω^)「入れるかもしれないお!」
シッ シッ シッ
- 198 名前:靴下右 :2006/12/09(土) 18:53:39.14 ID:W8fZlT2d0
- 自分に集まる視線を掻い潜るように、ブーンは迅さを増し
目的の戸へと疾走した
( ´∀`)「あそこか?」
( ^ω^)「あそこならおそらくは・・!」
(,,゚Д゚)「ィア!!」
- 199 名前:ID変わったかも :2006/12/09(土) 18:57:09.00 ID:Q0mtIIiY0
- ギコの振り下ろす手からかろうじて逃げられたのは
直前に加速していたからに他ならない
それほど虚を突かれた一撃であった
( ;^ω^)「ひあ!うええ!?人、人いたの?ここ!」
(,,゚Д゚)「いるさ、お前が勝手場を狙うのは当然だからな!」
( ´∀`)「降ろせブーン!」
- 200 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:00:37.78 ID:Q0mtIIiY0
- ( ^ω^)「降ろ・・は、ちょ、今はまってくださいお!」
(,,゚Д゚)「ふっ!」
何か飛んだ!
そう思ったときにはブーンは走っている
(,,゚Д゚)「まったくVIPの連中は!ィア!」
逃げた先にはギコの手が振り下ろされる
足元に小さな爆発を起こしたかのように、ブーンは加速する
- 201 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:04:45.19 ID:Q0mtIIiY0
- ( ´∀`)「よい!飛び降りる!」
( ^ω^)「危険ですお!」
( ´∀`)「構わぬ!」
モナーは背負われたまま、二人を結び付けている縄をほどく
( ;^ω^)「今は危険でs・・・うわ!」
何かが飛来する感覚を得て、ブーンは急角度で曲がる
モナーが弾かれたように飛び出す
- 202 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:07:23.02 ID:Q0mtIIiY0
- ( ´Д`)「いでででで!!擦った!擦った!」
( ^ω^)「若君!とにかく・・・隠れて!」
( ´∀`)「断る!」
モナーはたったかたったかと、勝手口に向かって走った
( ^ω^)「ええ!?」
(,,゚Д゚)「ふっ!」
- 203 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:09:24.26 ID:Q0mtIIiY0
- 血の気が引いた
(,,゚Д゚)の飛ばしたモノは、確実にモナーを狙っている
そしてその飛ぶ速度は、ブーンより速い
守れない
( ^ω^)「承知!!」
- 204 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:16:00.62 ID:Q0mtIIiY0
- ブーンは・・・ブーンは若君を守る!
若君の・・・望みを・・・叶える!
(,,゚Д゚)「・・っ」
含み針だろうか
なにかの弾のようなものだろうか
いずれにせよ、急激に息を吐き出したのなら
動きが
( ^ω^)「忠烈つかまつる」
止まる
- 205 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:18:19.76 ID:Q0mtIIiY0
- 若君!
うん?ブーンか?
4・・・5・・・5匹も・・・
ひき?なにがじゃ?
辛抱されよ!
なにをじゃ?・・いで、いでっ!いでえ!
- 206 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:20:40.10 ID:Q0mtIIiY0
- (,,゚Д゚)が吐き出していたのは見たこともない小さな甲虫であった
それは高速で対象に食い込み、すぐに消化酵素を吐き出す
強力な、強力な消化酵素であった
傷口がどろどろだお!
怖いこと言うなお前・・・
ブーンは甲虫がめり込んだ部分を、周りの肉ごとえぐりとった
- 207 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:23:58.73 ID:Q0mtIIiY0
- 勝手場の火種に服をくべる
その赤い光の中、えぐる傷から流れる血は黒く見える
( ;ω;)「若君!若君!助けるお!」
涙を流しながら主君に刃を突き立てるブーンの
背後に人影が
- 208 名前:プレゼントはCcup :2006/12/09(土) 19:28:38.49 ID:Q0mtIIiY0
- ('A`)「派手にやりましたね・・・ギコの死体を見る日がくるとは・・・」
( ;ω;)「!?」
('A`)「大丈夫、ここに見張りが殺到することはありません
他でもっと大きな騒動がおきてますから」
( ;ω;)「若君が・・・!」
('A`)「これ、差し上げます。甲虫の毒を中和できます。傷は治りませんが・・」
ひったくるように薬を受け取り、どろどろの傷に塗ってみる
どろどろの組織が、固まってゆく・・・
- 209 名前:VIP皇帝 :2006/12/09(土) 19:34:18.43 ID:Q0mtIIiY0
- ( ^ω^)「若君!」
たすかる!たすかる!たすかる!
ブーンはモナーを背負い、勝手口から外に出た
確かに誰もいない ('A`)もいない
それでも死角を選んで、ブーンは外へ駆けてゆく・・・
( ´д`)「直談判しにきたのになあ・・・」
背中でモナーはつぶやいた