22極夜 ◆y1TBgQ3JzI:2007/01/27(土) 12:31:26

第三話 『無力』

十分後

( ,,゚Д゚)(*゚ー゚)「ハムッ! ハフハフ! ハフッ!!」

( ,,゚Д゚)(*゚ー゚)「wwwwwwうめぇwwwwwwwwwwww」

温めてもらった賞味期限切れの弁当を貪り喰う。

( ,,゚Д゚)「これならいける。食いつなぐのは簡単だ……
それにたとえいくら腐っていたとしても……ハフッ!」

(*゚ー゚)「うわさの解毒力でなんとかなるもんね……でもコンビニが無いところに行くと
最悪の場合とんでもないものを食べることになるわ
    あまり都会でも奴らに見つかりやすくなるかもしれないし、注意は必要ね……ハムッ!」

その姿を見つめるのは、

あの兄弟。

( ´_ゝ`)「時に弟者よ」

(´<_` )「何だ兄者」

( ´_ゝ`)「あれ、あの二人じゃないか?」

(´<_` )「……本当だな。流石だな兄者」

( ´_ゝ`)「OK、またもや手柄ゲット」

(#´_ゝ`)(´<_`#)「うりゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ギコとしぃに襲い掛かる。

拳銃を構える。

しかし、あまりにも遠くから奇声を上げて襲ってきたので、二人はすぐに気付いてしまった。

( ,,゚Д゚)「……あいつら……アホだろ……」

(*゚ー゚)「……かわいそうね……」

※兄者と弟者はスペックの都合上、アホの兄弟です。あまりいじめないでね♪

23極夜 ◆y1TBgQ3JzI:2007/01/27(土) 12:32:18

(*゚ー゚)「とっとと逃げましょ」

( ,,゚Д゚)「…………ちょっと待って!……あいつら……倒せるかもしれないぞ……」

(*゚ー゚)「いくらアホだからって銃を持っているのよ? それは無いでしょう?」

(,,*゚Д゚)「……でも、この力があれば……なんとかなるかも知れないだろ?」

ギコは走り出した。

三( #゚Д゚)「ゴオオオォォォォルルルアアアアアァァァ!!!!!………………あれ?」

(;´_ゝ`)「な、何?!」

(´<_`;)「…………」(……喋る必要ないな……)

巻き舌を最大限に使って出した力みも空しく、スピードが段々落ちていった。

( ;゚Д゚)「や、やべえええええぇぇぇぇ!!!!」

( ´_ゝ`)┏━「ふん、他愛も無い。動くなよ」

( ;゚Д゚)「な、何するダァーー!!!!」

兄者は威嚇射撃をした。

しかし、見るも無惨。威嚇射撃は威嚇にもならず、格好をつけて片手で撃ったため、

反作用でその銃はどこかへ飛んでいってしまった。

(´<_` )「…………流石だな、その失敗の仕方は……」

( ´_ゝ`)「正直すまんかった」

無論、その間にあの二人は逃げ切っていた。

24極夜 ◆y1TBgQ3JzI:2007/01/27(土) 12:33:03

五分後

(;゚ー゚)「……ここまで逃げれば安心ね……」

( ,, Д )「…………さっきは軽率な行動をとって悪かった……ごめん……」

(*゚ー゚)「気にしないでよ……」

( ,, Д )「…………俺達は……逃げることしかできないのかな……?」

(*゚ー゚)「?」

( ,, Д )「……だって、あの力……攻撃には使えなかっただろ……せめて攻撃ぐらいできれば
      逃げ続ける生活とおさらばできたかもしれないのに……」

(*゚−゚)「……」

( ,, Д;)「……よくよく考えてみればおかしな話だ…………追われる運命にあるような血の力……
      それをカバーするかのように不自然な潜在能力……逃げるためのな……」

ギコの頬に一筋、川ができる。

( ,, Д;)「…………悪夢だよ…………信じたくないなぁ…………」

(*゚ー゚)(…………なんとか元気づけなくちゃ……)

(*゚ー゚)「……ねえ、さっきの『ゴルァ』ってなんなの?」

とにかく話題を切り替える。現実から逃れるために。

( ,,゚Д)「……そ、それか…………それは親父の口癖が遺伝したんだよ……」

涙を見せないアングルで答えた。

(*゚ー゚)「……そうなの……」

( ,,゚Д)「……そう、親父の遺伝だ……母さんの口癖でもあったかもしれないな……」

親、それは偉大な存在である。

子供の側にやってきて元気付けてくれる。

偉大な存在である。

25極夜 ◆y1TBgQ3JzI:2007/01/27(土) 12:33:42

その頃、病院では

( ・∀・)「…………シャキン……」

(´・ω・`)「ショボーン…………お父さん?」

( ・∀・)「……起きていたか……今日の具合はどうなんだ?」

(´・ω・`)「……やっぱりショボン病はなかなか進んでいてまだよくならないんだって……」

( ・∀・)「…………安心しろ、大丈夫だ……もうすぐな……もうちょっと待ってくれれば治るから……」

看護士が入ってきた。

ξ゚听)ξ「……モララーさん……もう面会の時間は終わりですよ……」

力なく諭す。こんなときに力強く言える奴はうわなにをすきさまらにしたいと思う。

( -∀-)「……分かりました…………」

( -∀-)(……………………………………)

26極夜 ◆y1TBgQ3JzI:2007/01/27(土) 12:34:18

夜12時

( ,,゚Д゚)「……もう眠いな…………どこで寝る?」

(*゚ー゚)「…………ただ身に危険を感じたからってだけで逃げてきたんだもんね……」

その通りだ。二人は何も失神したくないから逃げたわけじゃない。だから計画も何も無い。

逃げることには大して意味は無いのだ。

むしろ、逃げても意味はないどころか、それが逆に意味を持つことになる。

二人はそれぐらい分かっていた。

だが、この世界の展開は理不尽すぎるから。

二人の心は荒らしじゃないから。

ネタのような世界の展開にマジレスはついていけないから。

モララーの子供のことはネタだと思い込んでスルーしたかったから。

( ,,゚Д゚)「…………どこか廃ビルの中か路地裏で寝よう……建物が一番いいけど……」

(*゚ー゚)「……そうね……」

三十分後、二人はいいところを見つけた。

疲れも溜まっていた為か、二人はすぐに壁にもたれかかり、座りこんだ。

27極夜 ◆y1TBgQ3JzI:2007/01/27(土) 12:34:47

(* ー )「…………寒いね……」

( ,, Д )「……そうだな……」

季節は冬である。当り前である。

(* ー )「…………ちょっと側に寄ってもいい?」

( ,, Д )「…………いいよ……」

しぃの肩がギコの肩に触れる。二人とも感覚が麻痺しているんだろうか。

こんな状況、他人が見たら二人は恋人同士だと思うだろう。

そりゃそうだ。作者にもそう見えている。


二人は眠りこけた。

明日、彼らには何が待っているのだろうか。

これからも逃避行生活は続くだろう。

今日は辛かったはずである。


それでも、二人の顔は笑っているように見えた。

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