16 名前:試合のデータ ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:02:22.51 ID:zQ8Ml6Jp0
スコア
   |1|2|3|4|5|6|7|8|9|R|H|E|
ROK|1|0|0|0|-|-|-|-|-|-.|5.|0|
VIP .|1|0|0|0|-|-|-|-|-|-.|3.|0|


投手成績(個人成績は試合開始前のもの)

内藤( ^ω^)
-勝 -敗 防御率-.-- 奪三振-- 投球回--- 完封-- 完投--
投球回:4 打者:16 被安打:5 被本塁打:1 奪三振:4 四死球:1 失点:1 自責点:1

畑(^・J・^)
21勝 3敗 防御率2.15 奪三振191 投球回213 1/3 完封4 完投9
投球回:4 打者:17 被安打:3 被本塁打:0 奪三振:3 四死球:3 失点:1 自責点:1

17 名前:試合のデータ ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:02:58.59 ID:zQ8Ml6Jp0
野手成績(個人成績は試合開始前のもの)

ヴィッパーズ

一番センター 長岡( ゚∀゚) 8年目 26歳 .306 11HR 54打点
1.右安 2.三振

二番レフト 荒巻/ ,' 3 17年目 37歳 .288 15HR 65打点
1.犠打 2.三ゴロ

三番ライト 毒田('A`) 10年目 31歳 .329 28HR 111打点
1.中安 2.空振

四番ファースト ニダ<ヽ`∀´> 3年目 29歳 .280 35HR 107打点
1.左安 2.四球

五番キャッチャー ショボン(´・ω・`) 9年目 30歳 .312 18HR 115打点
1.四球 2.一ゴロ

六番サード 笑野( ^Д^) 13年目 36歳 .256 21HR 69打点
1.投併 2.四球

七番セカンド 椎名(*゚ー゚) 5年目 26歳 .275 6HR 43打点
1.二ゴロ 2.犠打

八番ショート 津村ξ゚听)ξ 5年目 26歳 .246 8HR 31打点
1.三振 2.空振

九番ピッチャー 内藤( ^ω^) 1年目 18歳 .--- --HR --打点
1.空振
18 名前:試合のデータ ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:03:25.34 ID:zQ8Ml6Jp0
ロケッターズ

一番ショート 井蓋(◎´∵`◎) 14年目 32歳 .328 8HR 31打点
1.右本 2.中安

二番ライト 高掛(['][,]) 10年目 28歳 .276 26HR 75打点
1.左飛 2.空振

三番センター 近城( ´金`) 9年目 30歳 .316 18HR 61打点
1.遊ゴロ 2.左安

四番レフト 榊彡 ´ー`) 19年目 40歳 .309 45HR 124打点
1.空振 2.二併

五番サード 村者(ムΘラ) 8年目 26歳 .284 36HR 106打点
1.中飛 2.中安

六番ファースト 古者[`↓´] 7年目 25歳 .268 34HR 98打点
1.右飛 2.空振

七番セカンド マムウェイ(0´く`0) 4年目 29歳 .298 21HR 89打点
1.四球 2.遊併

八番キャッチャー 哀歌(^亮^) 12年目 30歳 .241 9HR 42打点
1.右二塁打

九番ピッチャー 畑(^・J・^) 13年目 31歳 .205 2HR 8打点
1.三振
22 名前:第8話 ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:05:26.89 ID:zQ8Ml6Jp0
【第8話『白虹』】


 ショボンがサインを出し、内藤が頷いた、その瞬間。
 哀歌が右手を上げた。

(´・ω・`)(タイムか……)

 カーブが低目に決まってワンストライクを取った。テンポ良く投げたいところでの、タイム。内藤もフォームを崩してロージンを手に取る。
 二球目、三球目と連続で外れ、四球目、五球目をファール。六球目が再びボールとなり、七球目を投げようとしたところで、哀歌は再び打席を外す。
 内藤のリズムが、崩れつつあった。

(´・ω・`)(乱しに来たか……ルーキー相手に、キツイことを……)
(^亮^)(試合慣れしてない新人なら、崩しやすい。この回で絶対に点を取ってやる!)

 七球目。哀歌は不意を突いてバントを敢行。処理を焦った内藤はボールを掴み損ねて投げられず、哀歌の出塁を許してしまう。

(実・Д・)『さぁ、この回もノーアウトからランナーが出ました! 次はピッチャーの畑です!』
(解´Д`)『ここは送ってくるでしょうね。畑はバントも上手い』

 初球、畑はバントをきっちり決めてランナーを二塁へ送る。
 打席には今日二安打で現在首位打者の井蓋。その井蓋への初球のカーブが、甘く入った。
 流し打たれてレフト前ヒット。ワンナウト1・3塁となる。

23 名前:第8話 ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:08:00.60 ID:zQ8Ml6Jp0
(解´Д`)『……球が高目に上ずっている……これは、一気呵成にやられかねないパターンですよ』
(実・Д・)『苦しくなっています、内藤……打席には二番高掛。厄介なバッターを迎えています』

(´・ω・`)(高掛は積極的なバッターだ。変化球をしっかり低目に投げろ。ゲッツーを狙うぞ)
(;^ω^)(分かりましたお)

 ショボンの要求は、低めのスライダー。
 低目に投げなければいけない。高目に浮けば打たれる。内藤は、自分の体の硬さを感じた。
 自分が今本当にスライダーを握っているのか、一度確認して、そして再びキャッチャーを見る。バッターがほとんど視界に入っていなかった。

 そして、高目に投じられるスライダー。

(実`・Д・)『打ったァァァァァ―――――――――――――!!!!!』

 右中間を切り裂く弾丸ライナー。
 その勢いは衰えることなく、フェンスに直撃。毒田が捕球して即座にバックホームするも、三塁ランナーは既にホームを駆け抜けていた。

(実・Д・)『ロケッターズ、勝ち越し! 高掛の打球は火の出るような凄まじいライナー! 値千金の勝ち越し打! 内藤、五回に捕まりました!』

 2−1。尚もワンナウト2・3塁で、近城を迎える。

(実・Д・)『今年は怪我がもったいなかったですね、近城は』
(解´Д`)『一ヶ月以上戦列を離れてしまいましたからね。しかし、規定打席未到達ながらしっかり三割をマークしてくるあたり、非常に安定性のあるバッターです』

24 名前:第8話 ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:09:51.18 ID:zQ8Ml6Jp0
 内藤の右手から滴り落ちた汗が、マウンドに潤いを与えていた。
 スコアボートを、直視できなかった。内藤の眼は虚ろになり、サインすら、まともに見えていなかった。
 機械的に頷き、投じた直球。低目の球を、近城が掬い上げた。

(実`・Д・)『打った!! ライト深く打ち上げました! これは犠牲フライになりそうです!!』

 毒田が下がり、落下点に入る。
 三塁ランナーの井蓋がスタートを切る体勢に入った。

 落ちてきたボールを、毒田がキャッチ。そして、スタートする井蓋。

(実`・Д・)『俊足の井蓋! 強肩の毒田! ホームを突くのはどちらが先か――――!!』


(#'A`)「おおおおおおおッッ!!」


 ライトからの、レーザービーム。
 セカンドの横を駆け抜け、ホームで待ち構えるショボンの許へ。
 ホーム手前でワンバウンドし、そして、ショボンがキャッチ。
 井蓋がホームに足から突っ込む。ショボンが身を挺してホームを守る。
 クロスプレー。砂塵が、舞い上がった。

 一瞬の間の後、審判が右腕を突き出した。

(実`・Д・)『アウトォォォォ―――――――!!! 毒田、矢のようなバックホーム!! 最小失点で切り抜けましたヴィッパーズ! 点差は変わらず2−1!!』
(解´Д`)『これはビックプレーですよ』
(実`・Д・)『流れは未だ傾かず! さぁ、果たしてどちらがそれを手にするのか! 試合は五回の裏へ突入します!』

25 名前:第8話 ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:12:32.51 ID:zQ8Ml6Jp0
 内藤は毒田が外野からベンチに帰ってくるまで待ち、頭を下げ、そしてハイタッチした。
 五回の裏、先頭打者は内藤。

( ´∀`)(頼りになるチームリーダーだ、毒田……これで試合はまだ分からない)
( ´∀`)(……しかし、畑も力の入ってくるころだ……)

 畑は内藤にも全く手を抜かず、三球三振に切って取る。打順は一番に戻って長岡。

( ´∀`)(……ここで攻められると大きいんだが……)

 内角と外角を広く使い分け、確実にストライクを稼いでいく。
 五球目のフォークを空振って、三振。二番荒巻が打席へ。
 長岡へのストレート攻めとは打って変わって、初球から三球目まで全て変化球で入って、そしてストレートで三振を奪取。スリーアウト。

(実`・Д・)『三者連続三振ッ!! 四回からは四者連続三振です! 素晴らしいピッチングを披露しました、畑!』
(解´Д`)『ヴィッパーズに行きかけた流れを引きとめた。ここを抑えたのは大きいですね』
(実・Д・)『畑がしっかり抑えた! さぁ、内藤は踏ん張れるか!』
27 名前:第8話 ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:14:29.36 ID:zQ8Ml6Jp0
 焦りのない畑を見て、内藤は焦燥感を覚えた。
 この回も喪名監督は内藤をマウンドに送り出す。内藤は、嬉しくもあり、そして怖くもあった。
 次の一点は、致命的。同点のときより、点をやれないという気持ちが強くなっていた。
 その気持ちが、決してプラスには働かないと、内藤は知っていた。それでも、抑え切れなかった。

(実・Д・)『センター前ヒット! 内藤、連打を浴びています!』
(解´Д`)『とにかくランナーを出してしまいますね……今日はまだ一度も三者凡退に抑えてないでしょう』
(実・Д・)『そうですね……内藤にとっては辛い展開です。ノーアウトランナー1・2塁!』

 四番榊、五番村者に連続ヒットを浴びて、ノーアウトランナー1・2塁。
 投手コーチがマウンドに向かい、内藤に声をかける。ショボンや内野手も続いて声をかけた。
 言葉をかけられればかけられるほど、内藤の気は逸った。みんなからの、抑えてくれという思いが直に伝わってきたからだ。

(;´∀`)(踏ん張ってくれよ……できればお前にこのまま投げ抜いてもらいたいんだ、内藤……)

 喪名は祈るような気持ちでマウンドを見ていた。
 ショボンも、冷静にサインを出しながら、半ば祈るようにしてミットを構えた。
 古者なら、落ち着いてコースを攻めれば、打ち取れる。ショボンはそう考えていたが、今の内藤が落ち着いて投げられるかどうか、分からない。

28 名前:第8話 ◆azwd/t2EpE 投稿日:2006/05/15(月) 00:16:40.18 ID:zQ8Ml6Jp0
 勝ち越しを許している。ランナーを背負っている。球数も増えている。打者は30本以上のHRを打っている強打者。
 条件としては、最悪だった。
 内藤の頭は色んな考えでいっぱいになり、内藤は、再び周りが見えなくなっていた。

 そして、古者に投じた初球。
 ショボンの顔色が、青ざめた。

(;´・ω・)(ばっ……!!)

 思ったときには、遅かった。










 第8話 終わり

     〜to be continued
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