28 :試合のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:33:35.89 ID:ZntqK8440
スコア
   |1|2|3|4|5|6|7|8|9|R|H|E|
ROK|1|0|-|-|-|-|-|-|-|-.|2.|0.|
VIP .|1|-|-|-|-|-|-|-|-|-.|3.|0.|


投手成績(個人成績は試合開始前のもの)

内藤( ^ω^)
-勝 -敗 防御率-.-- 奪三振-- 投球回--- 完封-- 完投--
投球回:2 打者:9 被安打:2 被本塁打:1 奪三振:2 四死球:1 失点:1 自責点:1

畑(^・J・^)
21勝 3敗 防御率2.15 奪三振191 投球回213 1/3 完封4 完投9
投球回:1 2/3 打者:8 被安打:3 被本塁打:0 奪三振:1 四死球:1 失点:1 自責点:1
32 :試合のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:35:47.54 ID:ZntqK8440
野手成績(個人成績は試合開始前のもの)

ヴィッパーズ

一番センター 長岡( ゚∀゚) 8年目 26歳 .306 11HR 54打点
1.右安

二番レフト 荒巻/ ,' 3 17年目 37歳 .288 15HR 65打点
1.犠打

三番ライト 毒田('A`) 10年目 31歳 .329 28HR 111打点
1.中安

四番ファースト ニダ<ヽ`∀´> 3年目 29歳 .280 35HR 107打点
1.左安

五番キャッチャー ショボン(´・ω・`) 9年目 30歳 .312 18HR 115打点
1.四球

六番サード 笑野( ^Д^) 13年目 36歳 .256 21HR 69打点
1.投併

七番セカンド 椎名(*゚ー゚) 5年目 26歳 .275 6HR 43打点
1.二ゴロ

八番ショート 津村ξ゚听)ξ 5年目 26歳 .246 8HR 31打点
1.三振

九番ピッチャー 内藤( ^ω^) 1年目 18歳 .--- --HR --打点
1.

33 :試合のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:38:30.70 ID:ZntqK8440
ロケッターズ

一番ショート 井蓋(◎´∵`◎) 14年目 32歳 .328 8HR 31打点
1.右本

二番ライト 高掛(['][,]) 10年目 28歳 .276 26HR 75打点
1.左飛

三番センター 近城( ´金`) 9年目 30歳 .316 18HR 61打点
1.遊ゴロ

四番レフト 榊彡 ´ー`) 19年目 40歳 .309 45HR 124打点
1.空振

五番サード 村者(ムΘラ) 8年目 26歳 .284 36HR 106打点
1.中飛

六番ファースト 古者[`↓´] 7年目 25歳 .268 34HR 98打点
1.右飛

七番セカンド マムウェイ(0´く`0) 4年目 29歳 .298 21HR 89打点
1.四球

八番キャッチャー 哀歌(^亮^) 12年目 30歳 .241 9HR 42打点
1.右二塁打

九番ピッチャー 畑(^・J・^) 13年目 31歳 .205 2HR 8打点
1.三振
37 :第6話 ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:41:38.69 ID:ZntqK8440
【第6話『曖昧』】

 初球のストレートは、151km/hを計測した。

(実・Д・)『ルーキーピッチャー相手でも全く手を抜きません、畑! 150キロを超える速球!』

(;゚ω゚)「…………」

 ボールが畑の指から離れる前にミットに収まった。内藤は、そう感じ、暫し呆然となった。
 信じられないような速球に、内藤は完全に萎縮してしまっていた。

(^亮^)(そんなに力入れなくても大丈夫ですよ、畑さん。スタミナを温存しましょう)

 哀歌がサインを出す。しかし、畑は首を横に振る。

(^・J・^)(優勝決定戦でそんなことは言ってられない。もう一点もやれないのだから)
(^亮^)(畑さん……)

 哀歌が再び出したサインに、頷いた畑。緩いカーブが投じられ、全くタイミングが合わず空振る内藤。
 早くも追い込まれていた。

(;^ω^)(せ、せめてバットに当てて……でも、球が凄すぎるお……)

 三球目、哀歌が立ち上がる。内藤の顔の高さほどの釣り球が放られ、そして再び内藤は空振った。

(実・Д・)『空振り三振! 内藤、プロ初打席は空振り三振です』
(解´Д`)『とんでもないボールに手を出しましたね……全く球が見えてないんでしょう』

 スリーアウトチェンジ。試合は三回表へと移っていく。

38 :第6話 ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:45:25.08 ID:ZntqK8440
 三回表、一番井蓋に内藤は丁寧に低目を攻めるも、井蓋の技ありヒットでノーアウトからランナーを出してしまう。

(;^ω^)(今のが持っていかれちゃうのかお……やっぱり凄いお……)
(´・ω・`)(ちっ……制球良く投げてたところを上手くヒットにされると厄介だな……崩れやすいパターンだ……)

 ショボンは一瞬思案し、しかし堂々とサインを出した。

(´・ω・`)(ここで俺がしっかりリードしてやらなきゃな……内藤に不安を与えたくない)

 初球のカーブと二球目のスライダーでファールを打たせ、早くも追い込む内藤。ストレートで内と外を見せたあと、内角のギリギリいっぱいを突いて、空振り三振を奪う。
 ライトスタンドから歓声が巻き起こり、内藤は落ち着きを取り戻していた。
 しかし、三番近城には甘く入ったスライダーをレフト前に運ばれ、内藤はワンナウト1・3塁のピンチを迎えてしまう。

(実・Д・)『さぁ、このチャンスで打席には四番榊! 先ほどはこのルーキーに三振を喫した榊ですが、この打席は果たしてどうか!』

 右打席で静かに地を均す榊。内藤は、ボールに付着した汗を拭った。

(´・ω・`)(四番の打席だし、無いとは思うが……ディレイドスチールでもされたら厄介だな……走者はどっちも足が速い……)

 やるはずがない、と思うことをやられる。ショボンが一番警戒しているのは、それだった。普通の試合ならまだしも、今日は優勝決定戦。勝つためなら、多少の常識外れは厭わない。
40 :第6話 ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:47:37.22 ID:ZntqK8440
 内藤が一塁へ牽制球を送る。走る素振りは、見せていない。
 ロージンに手を触れ、再びランナーを見る内藤。リード幅は小さい。セットポジションから、第一球を投じた。
 まずはストレートが低目に決まってワンストライク。

(実・Д・)『内藤、低目に決まっています。制球力は充分なようですね、野布良さん』
(解´Д`)『そうですねぇ……今のところ、上手くいってますね。しかし、怖いのはこれからですよ』
(実・Д・)『これから、ですか』
(解´Д`)『球数が増えれば当然疲労する。握力は弱まるし、指先の感覚も変わってくる。そうなったとき、物を言うのはやはり経験なんです』
(実・Д・)『はぁ……』
(解´Д`)『こういったピンチの場面でも、投球の感覚は微妙に変化する。経験が浅いと、それを捻じ伏せる術がないんですよ』
(実・Д・)『変化した感覚に慣れていないから、ということでしょうか?』
(解´Д`)『まぁ、平たく言えば、そうですね。しかしこれは、本当に微妙なところなんです。だからピッチャーは難しい』
(実・Д・)『様々な苦境が内藤にはあるようですが……この局面は果たしてどう乗り切るのでしょうか』

 二球目を外角に外し、三球目。芯で捉えた当たりは三塁側へのファールとなる。

(´・ω・`)(ちょっと甘いカーブだったな……ツーストライクだが、決め球は迷いどころだ……)
(;^ω^)(第一打席と同じスライダーだと読まれてる気がするお……けど、他の球は……)
(´・ω・`)(内藤のストレートで打ち取れるほど甘いバッターじゃない……しかし、連続でカーブも怖いところだ……)
彡 ´ー`)「…………」

 榊は変わらぬ様子でバットを構えている。堂々としたその姿に、内藤の指先が震える。

41 :第6話 ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:49:10.07 ID:ZntqK8440
(´・ω・`)(一球外そう。振ってくれれば儲けものだ)
(;^ω^)(分かりましたお)

 内藤が頷いて、四球目を投じた。瞬間、ヴィッパーズナインの表情が強張る。
 高目に外すはずの球が、ストライクゾーンに入ってきた。

(;´・ω・`)(くっ!)

 鳴り響く打球音。
 ライト方向へと、球が打ち上がった。

(実`・Д・)『打った! これは微妙なところに落ちそうだ! ライト毒田が懸命に走る!』

 毒田が全力で前進する。打球が地面へと向かっていた。

42 :第6話 ◆azwd/t2EpE :2006/05/11(木) 00:51:35.04 ID:ZntqK8440
(#'A`)「うおおおおおお!!!」

 普通にグラブを伸ばしても届かないと判断した毒田は、白球の落下点めがけて頭から飛び込む。
 ゴールデングラブ賞を四度獲っている毒田。飛び込んだタイミングは、完璧だった。


 それでも、打球はグラブの僅か手前でワンバウンドする。


 三塁ランナーがホームめがけてスタートしていた。









 第6話 終わり

     〜to be continued
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