- 4
名前:試合のデータ
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:01:34.86 ID:OYz7gMaV0
- スコア
|1|2|3|4|5|6|7|8|9|10||R|H|E|
ROK|1|0|0|0|1|0|0|0|2| 0||4|13|0|
VIP .|1|0|0|0|0|2|0|0|1|--||4|10|1|
投手成績(個人成績は試合開始前のもの)
内藤( ^ω^)
-勝 -敗 防御率-.-- 奪三振-- 投球回--- 完封-- 完投--
投球回:10 打者:44 被安打:13 被本塁打:1 奪三振:7 四死球:5 失点:4 自責点:2
畑(^・J・^)
21勝 3敗 防御率2.15 奪三振191 投球回213
1/3 完封4 完投9
投球回:9 0/3 打者:39 被安打:10 被本塁打:1 奪三振:14 四死球:5 失点:4 自責点:4
- 7
名前:試合のデータ
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:02:38.21 ID:OYz7gMaV0
- 野手成績(個人成績は試合開始前のもの)
ヴィッパーズ
一番センター 長岡( ゚∀゚) 8年目 26歳 .306
11HR 54打点
1.右安 2.三振 3.空振 4.四球 5.遊安
二番レフト 荒巻/ ,' 3 17年目 37歳 .288 15HR
65打点
1.犠打 2.三ゴロ 3.空振 4.右安 5.三ゴロ
三番ライト 毒田('A`) 10年目 31歳 .329
28HR 111打点
1.中安 2.空振 3.右二塁打 4.中直 5.左安
四番ファースト ニダ<ヽ`∀´> 3年目
29歳 .280 35HR 107打点
1.左安 2.四球 3.右飛 4.空振
五番キャッチャー ショボン(´・ω・`) 9年目
30歳 .312 18HR 115打点
1.四球 2.一ゴロ 3.中本 4.空振
六番サード 笑野( ^Д^) 13年目 36歳 .256
21HR 69打点
1.投併 2.四球 3.空振 4.空振
七番セカンド 椎名(*゚ー゚) 5年目 26歳 .275
6HR 43打点
1.二ゴロ 2.犠打 3.四球 4.空振
八番ショート 津村ξ゚听)ξ 5年目 26歳 .246
8HR 31打点
1.三振 2.空振 3.空振 4.中安
九番ピッチャー 内藤( ^ω^) 1年目 18歳 .---
--HR --打点
1.空振 2.空振 3.空振 4.中二塁打
- 9
名前:試合のデータ
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:04:00.70 ID:OYz7gMaV0
- ロケッターズ
一番ショート 井蓋(◎´∵`◎) 14年目
32歳 .328 8HR 31打点
1.右本 2.中安 3.左安 4.中飛 5.空振
二番ライト 高掛(['][,]) 10年目 28歳 .276
26HR 75打点
1.左飛 2.空振 3.右二塁打 4.一ゴロ 5.二失
三番センター 近城( ´金`) 9年目 30歳 .316
18HR 61打点
1.遊ゴロ 2.左安 3.右飛 4.左飛 5.四球
四番レフト 榊彡 ´ー`) 19年目 40歳 .309
45HR 124打点
1.空振 2.二併 3.左安 4.四球 5.三振
五番サード 村者(ムΘラ) 8年目 26歳 .284
36HR 106打点
1.中飛 2.中安 3.中安 4.四球 5.右二塁打
六番ファースト 古者[`↓´] 7年目 25歳 .268
34HR 98打点
1.右飛 2.空振 3.四球 4.中飛 5.右飛
七番セカンド マムウェイ(0´く`0) 4年目
29歳 .298 21HR 89打点
1.四球 2.遊併 3.遊ゴロ 4.一ゴロ 5.左二塁打
八番キャッチャー 哀歌(^亮^) 12年目
30歳 .241 9HR 42打点
1.右二塁打 2.投内安 3.三振 4.三直 5.空振
九番ピッチャー 畑(^・J・^) 13年目
31歳 .205 2HR 8打点
1.三振 2.犠打 3.空振 4.左安
- 10
名前:第17話
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:04:44.92 ID:OYz7gMaV0
- 【第17話『陽炎』】
角張った顔が、鋭さを増していた。
深紅に染め上げられたバットが、素振りの軌跡を描き出す。
大きな体躯の右足を、四角い白線の中に踏み入れた。
四番が、バッターボックスへ。
(実・Д・)『ヴィッパーズの主砲、ニダ!
一塁ランナー毒田をホームに迎え入れることはできるのか!』
細い眼で、しっかりと畑を見据えていた。
左足をやや下げ気味に、フォームを構える。バットが上下に揺れていた。
<ヽ`∀´>(最悪なのはゲッツーニダ……ゴロを転がすくらいなら、打ち上げるか、三振……)
<ヽ`∀´>(……最高なのは……ライトスタンドに、叩き込むことニダ!)
繋ぐ気持ちは持っていた。
しかし、畑から連打は容易くない。疲れてきているとはいえ、球威はさほど見劣りしていない。
甘い球なら、強引に引っ張るくらいで、ちょうどいい。ニダがバットを強く握り締めた。
(実・Д・)『畑はどう攻めればいいんでしょうか?』
(解´Д`)『ゴロを打たせられれば最上ですが、ニダもそんなに甘いバッターじゃない。三振狙いでしょう』
(実・Д・)『確かにニダは三振が多いバッターではあります』
(解´Д`)『最後はフォークで空振りが取りたいところ……カウントに余裕がある状態で追い込みたいですね。ランナーも居ることですし』
- 11
名前:第17話
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:06:07.11 ID:OYz7gMaV0
- 初球、畑は高目にストレートを外す。
ニダは反応せず、ワンボール。
(実・Д・)『冷静にボールを見ています、ニダ。さぁ、二球目は何を投げるのか――――』
二球目、カーブ。
打席やや内に構えたニダが、腰を引く。
ニダの内角低目に鋭く落ちた。見逃して、ストライク。
ニダが一旦打席を外して、二度三度、素振りをした。
屈伸し、そしてもう一度打席に入る。
ニダは一瞬、いつもの立ち位置を忘れかけた。
鈍角の顎から落ちる汗が、バッターボックスの白線を滲ませた。
(解´Д`)『さっきのはいいボールだった……ニダがちょっと臆していますね』
畑が静かにマウンド上でボールを捏ねる。
無表情で、そして、冷徹。
小高いマウンドから、確かに、ニダを見下ろしていた。
一球牽制を挟んで、三球目。
低目、ボールゾーンに落ちるシンカーを捉えられずに、バットが空を切る。
ツーストライクワンボール。追い込まれたニダ。
<;`∀´>(まだボール球を使える状況……間違いなくフォークが来るニダ)
<ヽ`∀´>(次の一球が低目に来たら見逃して……それがボールになったら楽になるニダ)
<ヽ`∀´>(その後は高目のストレートで釣ってくるはず……しっかり読みきれば、打てるニダ!)
- 12
名前:第17話
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:07:21.61 ID:OYz7gMaV0
- 四球目。
ニダは一瞬、体が硬直した。
フォークではなく、アウトローへのストレート。
ニダのバットが、ぴくりと動いた。
(実`・Д・)『見逃し三シィィィィンッ!!!
畑、四番ニダから三振を奪いました!!!』
ニダが天を仰いだ。
完全な読み違え。しかし、手が出ない球ではなかった。
(解´Д`)『当てようと思えば当てられた球ですね。しかし、無理に当てればゴロになる可能性がある。ファールにできるかどうかは、微妙だった』
(実・Д・)『ゲッツーにならないために、あえて見逃したと』
(解´Д`)『仕方なく見逃した、ということでしょう。四番として、サヨナラのチャンスを潰すわけにはいかなかった。後ろにも打てる打者はいるわけですから』
(実・Д・)『四番ニダ、見逃し三振。しかし次は今日逆転ホームランを放っているショボンです!』
ニダが肩を落としてベンチに下がる。
そして、ショボンの青いバットが音を立ててスイングされる。
滑り止めを手につけ、ショボンが右打席に入った。
(解´Д`)『ダブルプレーを狙うならここでしょうね。ワンナウトとなったことで、ショボンは多少無理をする。引っ掛けさせやすくなっていますから』
(実・Д・)『ということは、低目の変化球ですか』
(解´Д`)『ですね。今日はあまりコントロールが良くないですが、シンカーでしょう。ストレートとカーブでカウントを整えて、バットを出させるというところでしょうね』
- 13
名前:第17話
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:09:20.92 ID:OYz7gMaV0
- 畑がサインに頷いて、初球を投じる。
インコース低目の球にショボンのバットが出る。しかし、空振り。
(実・Д・)『おっと、畑いきなりフォークを投げてきました!
空振り!』
(解´Д`)『ストライクを取ることを第一に考えましたね。投手有利のカウントで勝負しよう、と』
(実・Д・)『まずはワンストライク。次はどんな球を投げるのか!』
(´・ω・`)(外してくるだろうな……急いて追い込もうとはしないだろう……)
しかし、肩口からのカーブ。
はっとしてショボンはスイングするも、タイミングが合わず空振り。
二球連続空振りで、追い込まれる。
(実・Д・)『ツーナッシングとなりました。次の一球はどう来るでしょうか?』
(解´Д`)『外してくるでしょう。勝負は四球目ですね』
畑がボールを受け取って、ロージンパックを手に取る。
右手の上で二度跳ねさせ、地面に落とす。白い粉が畑の姿を霞ませた。
(実・Д・)『十回裏、ワンナウトランナー一塁。畑、サインを確認して――――』
ショボンがどっしりとしたフォームを構えた。
第三球。
ショボンは、思わず眼を瞑りかけた。
- 14
名前:第17話
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:11:08.85 ID:OYz7gMaV0
- インハイ。
今日一番の速球だと、ショボンには分かった。
わけも分からず出したバットで、ボールに当たるわけがない、というのも分かっていた。
(実`・Д・)『空振り三シィィィィィンッ!!!
ショボン、かすりもしませんでした!!!』
場内から大きなざわめきが起きた。
バックスクリーンに表示された球速は、155キロ。
十回裏。球数もかなり重ねた上での、155キロ。
(実`・Д・)『貫禄を見せ付けました畑!!
何と155キロ!!』
(解´Д`)『素晴らしい……!!』
三球三振。ツーアウト。
ショボンが悔しそうにバットを叩き付けた。
(実・Д・)『ノーアウトからランナーを出したヴィッパーズですが、二者連続三振でツーアウト!
しかし、六番は元三冠王・笑野! 期待のできるバッターです!!』
眼を合わせずにショボンとすれ違った笑野。
焦点の定まらない視線が、マウンドやバッターボックスを往来していた。
- 15
名前:第17話
◆azwd/t2EpE :2006/06/21(水)
00:12:46.22 ID:OYz7gMaV0
- (;^Д^)(……くっ……)
畑の表情が確認できない。
球場の熱気が陽炎になっているわけではない。しかし、霞む。
情景が、ぼやけていた。
第17話 終わり
〜to be continued