- 5
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:04:26.10 ID:MQLjvyfrO
(´ ω `)「………………」
从'ー'从「あの……ショボン先輩………」
从'ー'从「私…出過ぎた真似を………すいません…」
(´ ω `)「……いいんだよ、渡ちゃん。なるべくして、こうなったんだ…」
(´・ω・`)「君は自分の気持ちを…真っ直ぐ貫いただけだ。悔いるべきじゃない……」
(´・ω・`)「……でも…ごめんね。君の気持ちには応えられそうもない」
从'ー'从「………………」
- 7
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:06:00.37 ID:MQLjvyfrO
(´・ω・`)「君のことは…かわいい後輩としか思えないんだ。ごめんね、渡ちゃん…。わかってほしい」
从'ー'从「………いえ…大丈夫です。すいません。いろいろ迷惑かけて」
(´・ω・`)「迷惑なんて…そんなこと思ってないってば。それより、こんな僕なんかを好いてくれて…ありがとうね」
从 ー 从「……………はい……」
- 8
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:08:27.22 ID:MQLjvyfrO
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―…
从 ゚∀从「おぉーっと!ついに山が動いたねぇ!」
(´・ω・`)「…生き生きしてるね、ハイン」
从 ゚∀从「ったりめぇよ!!ゴチャゴチャした色恋沙汰は大好物だぜぇ!!」
(´・ω・`)「人事だと思って………」
从 ゚∀从「ハハハ。まぁな。それにしてもお前…意外とモテたんだな」
(´・ω・`)「この時だよ、ほんと。恋愛運はこの時にもう使い果たしちゃったみたい」
从 ゚∀从「確かに、スキャンダルの欠片もねぇもんな、お前。」
(´・ω・`)「うるさいな……いいことじゃないか…」
- 9
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:10:14.28 ID:MQLjvyfrO
(´・ω・`)「さて、それじゃあ帰るかな」
从 ゚∀从「あ?なんでよ」
(´・ω・`)「別れるとこが聞きたかったんだろ?もうそこまで話したじゃん」
从 ゚∀从「あぁーん?んじゃあ、それから今日までその子とはなんにもなかったってのか?」
(´・ω・`)「………いや…これまた大きな事件がひとつあってだね」
从 ゚∀从「それみろ!まさかこれで終わりってこたぁないわな!よし!聞かせろ!」
(´・ω・`)「やれやれ…帰るの、何時になることやら……」
- 10
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:11:35.93 ID:MQLjvyfrO
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―…
あの後のことだけど…まず渡ちゃん。
彼女は…いつも通りだったよ。
きっぱり割り切っていたんだろう。
自分が僕に告白した、という事実さえ、誰にも言わなかったっぽいしね。
だからその件について誰かに言及されるようなこともなく、僕は渡ちゃんに対しては特に後ろめたい気持ちにならずに済んだ。
問題は…もう1人の方だった………。
- 11
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:14:43.31 ID:MQLjvyfrO
僕と彼女はあれ以来、全く会話していなかった。
僕は……怖かったんだ。
これ以上、話がこじれるのが怖かった。
だから、このままでいい…そう思っていたんだよ。
それに彼女から僕に話しかけてくることもなかった。
流石にここまでくると、僕らのことは噂となり始めた。
そんなある日の昼休み…
(´・ω・`)「さて、購買にでも行こうかなっと………」
ドドドドドド…
(´・ω・`)「……ん?」
ノパ听)「ショボン先輩ィイイイイイイ!!」
(;´・ω・`)「うわぁああああああ!」
ノパ听)「あああああああああああああ!!」
- 12
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:18:17.85 ID:MQLjvyfrO
ノパ听)「おはようございまぁああああす!!」
(;´・ω・`)「ヒ…ヒーちゃん…おはよう。今日は一段と燃えてるね…」
ノパ听)「これが燃えらずにぃいいいいいいられますかぁあああああああ!!」
ノパ听)「ショボン先輩ィイイイイ!!しぃ先輩と別れたって本当ですかぁあああああああ!!」
(;´・ω・`)「ちょ…声デカいよ…」
- 13
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:19:28.72 ID:MQLjvyfrO
ノパ听)「答えて下さいぃいいいいい!!どうなんですかぁあああああああ!!」
(;´・ω・`)「ちょ…ちょっと…それ情報源は何?」
ノパ听)「さっきぃいいいいいしぃ先輩からぁあああああああ直接ぅう聞きましたぁあああああああ!!」
(;´・ω・`)「ほ…本人に聞いたんなら、それでいいじゃん…ってかうるさッ!」
ノパ听)「ショボン先輩の口からぁあああああああ確認したいんですぁあああああああ!!」
(;´・ω・`)「…なんなんだよ…もう……」
- 14
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:21:32.77 ID:MQLjvyfrO
ノパ听)「どうなんですかぁあああああああ!?答えて下さいぃいいああああああ!!」
(´・ω・`)「……………しぃがそう言うなら、事実だよ。彼女はもう、僕と関係を持ちたくないんだろう」
ノパ听)「…………………」
ノハ#゚听)クワッ
ノハ#゚听)「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!熱血パァアアアアアンチィイイイイイ!!」
(;´・ω・`)「うわッ!危ない!なんだよ一体!」
- 15
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:24:00.42 ID:MQLjvyfrO
ノハ#゚听)「てぇぇえええんちゅうぅうううぁああああああああああああああ!!」
(;´・ω・`)「ぎゃあああああああああああああああ!!」
ノハ#゚听)「みしるしぃいいいいいぃいいいいいちょうだいぃいいいいいいいいいいいいいいい!!」
(;´・ω・`)「ちょ、ちょっと!ヒーちゃん!落ち着いて!一体なんで…こんな…」
ノハ#゚听)「シュー姉からぁあああああああ言われてたんだぁあああああああ!!」
(;´・ω・`)「なっ…何を?」
- 18
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:27:27.34 ID:MQLjvyfrO
lw´‐ _‐ノv「もし、ショボンがしぃしぃを傷つけたり、泣かしたりした場合」
lw´‐ _‐ノv「構わん」
lw´‐ _‐ノvb「殺っちまいなー」
ノハ#゚听)「ってなぁああああああああああああああ!!」
(;´・ω・`)「わぁあああああああ!そんな適当な発言、真に受けないでぇえええええええええええ!」
- 19
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:29:29.21 ID:MQLjvyfrO
ノハ;゚听)「ハァ…ハァ………」
(;´・ω・`)「ぜぇ…ぜぇ………」
ノハ;゚听)「……くそぅ…なかなか素早い……」
(;´・ω・`)「ちょ…ヒーちゃん……勘弁してよ……」
(;´・ω・`)「これは……僕としぃの問題じゃないか………。何もこんな………」
ノパ听)「……そんなことはわかってます」
ノパ听)「シュー姉の言葉も…本当に真に受けた訳じゃないです」
(´・ω・`)「………なら、なんでこんなこと…」
ノハ )「………………ショボン先輩と……しぃ先輩は……」
ノパ听)「………私の憧れだったんです………」
(´・ω・`)「…憧れ?」
- 20
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:32:37.50 ID:MQLjvyfrO
ノパ听)「…あんな風に……あんな風に、ほのぼのした…幸せな2人が…私の憧れだったから…」
ノハ;凵G)「………悲しくて…なんで…なんでこんなことに…?」
ノハ;凵G)「ショボン先輩のことも、しぃ先輩のことも私は大好きなんです。だから……だから………」
(´・ω・`)「………ヒーちゃん…」
複雑な気分だった。
僕らは端から見ればそんな雰囲気だったのか、ってね。
改めて、思った。
彼女と過ごした日々は、本当に幸せで溢れていたんだな、と。
- 22
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:33:41.17 ID:MQLjvyfrO
ノパ听)「…………はぁ……」
(´・ω・`)「……落ち着いた?」
ノパ听)「…はい。すいません、取り乱して………」
(´・ω・`)「…………いや…大丈夫だよ」
ノパ听)「私…感情が高ぶると、つい熱くなっちゃうんです。すいません…」
(´・ω・`)(流石はシューさんの妹…一味違う……)
- 23
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:34:58.70 ID:MQLjvyfrO
ノパ听)「…お二人の間に何があったか…そこまで深くは聞かないです」
ノパ听)「…けど、もしそれが些細なことなら…もう一度、二人でしっかり話し合って欲しいです」
ノパ听)「それで…二人で、キチンとした結論を出して欲しいです」
(´・ω・`)「…………」
結論…確かにそうかも知れない、と思った。
彼女に「さよなら」と言われたのは事実だ。
けど、僕はそれに対して、なんの返事もしてなかった訳だ。
まだ…僕らは終わった訳じゃない。
けど、それは自惚れだった。
すぐに僕は、そう思い知らされることになる。
- 24
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:37:29.65 ID:MQLjvyfrO
(;´・ω・`)「ハァッ…ハァッ……!」
(;´・ω・`)「文化部になって…体力落ちたな………ハァッ……!」
ヒーちゃんに諭された僕は、すぐにでも彼女に会いたかった。
だから走ったんだ、彼女の教室へ。
すぐにでも…すぐにでも話し合いたかったから。
でも、悲しいかな、神様は残酷なんだよ。
…いや、むしろあれは神様の優しさだったのかな。
- 25
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:42:25.51 ID:MQLjvyfrO
ちょうど、僕とヒーちゃんがいた位置から、彼女の教室に向かうルートはいくつかあった。
けど、時間は昼休み。
どこも人で溢れている。
だから少しだけ遠回りだけど、人通りが少ないルートを選んだんだ。
廊下を懸命に走る、僕。
その脇の非常階段。
走り抜けようとした僕の視界に、それは映った。
(;´・ω・`)「ハァッ……ハァッ……!」
(´・ω・`)「ハ……………」
(*゚ー゚)
( ゚∀゚)
(´・ω・`)「……………!!………」
信じがたいかった。
けど、信じざるを得ない状況だった。
渡ちゃんの告白から一週間。
彼女は……もう、他の男と付き合っていたんだ。
- 26
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:46:07.03 ID:MQLjvyfrO
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―…
从#゚∀从「ビィィィィイッチ!!」
(;´・ω・`)「うわ!いきなり何だよ!」
从#゚∀从「糞ビッチじゃねぇかよ!どんだけ乗り換え早ぇんだよ!」
(´・ω・`)「あー…まぁ、そうだけど」
从 ゚∀从「こりゃいずれ浮気されてたな、お前。別れて正解だったんじゃね?」
(´・ω・`)「………そうかな」
- 28
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:50:26.90 ID:MQLjvyfrO
(´・ω・`)「…彼女なりにさ、あったんだよ、いろいろ」
从 ゚∀从「んだよー、甘ちゃんだなぁ」
从 ゚∀从「ところで相手はどんなやつだったんだ?」
(´・ω・`)「長岡ジョルジュ。サッカー部のエースで絵に描いたようなイケメン」
从 ゚∀从「うわー…マジか。神様のいたずらじゃ済まねぇよ。いじめだ、いじめ」
(´・ω・`)「まぁ……僕もずいぶん驚かされたもんだよ」
从 ゚∀从「月とスッポンどころか、宇宙とスッポンエキスくらいの差だな」
(´・ω・`)「比較相手おかしくない、それ?」
- 29
名前: ◆OrZwbhoQDU
:2010/01/31(日) 20:53:12.28 ID:MQLjvyfrO
(´・ω・`)「まぁ、この長岡の登場が、また話をややこしくするわけで……」
从 ゚∀从「あらあら、そんなに帰りたくないのかい?ショボンくん」
(´・ω・`)「あれ?帰っていいの?」
从 ゚∀从「死ね」
(´・ω・`)「…はいはい、話します。話しますとも…」
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