865 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 16:00:08.29 ID:fzVGwkDBO
7話・続 9人の童貞


時は遡る。

まだ幼姦万が生きていた時。
まだ幼姦万が幼女を追い掛け回していた時。
まだゴロリが流石兄弟と出会ってない時


その時、警察署には電話の音が鳴り響いていた
小笠原は嫌々電話の受話器を受けとる

(,,゚Д゚)「はい、コチラ警察ー」

「警察か!?は、早く来てくれ!!変な男達が街を壊しまくってんだ!!場所は……」

(,,゚Д゚)「あぁ……それね……」

小笠原はそう一言言うと、溜め息をつきながら電話を切った

(,,゚Д゚)「これで同じのが100件目だぜ……」

もう警官は向かってるのだ。それも大勢。
だが外に行った警官はいつまで経っても帰って来なかった。

ジリリリリン!!!

(,,゚Д゚)「ウザッ!またかよっ!!」
873 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 16:21:00.29 ID:fzVGwkDBO
ふと横を見る。
そこには黒いヘルメット、巨大な盾を装備した男達がスクワットをしながら出撃の時を待ち構えていた

( ´ー`)「鬼の第13機動隊!!出発だ!!」

「押っ忍!!!」

ドドドー、と外に流れ込んでいった機動隊を小笠原は冷めた目で見ていた

(,,゚Д゚)「よくあんな熱血が出来るなー……」

昔は自分もそうだった。よく神田と二人で夜の街を遊び歩いたものだ
だが今はもう落ち着いた。警官になったばかりの時はまだ遊びまくっていたが彼女が出来てからは殆んど遊んではいない

確か神田もその時期に落ち着いた筈だ。落ち着いたというか風船が絞んだようにずっとデスクで寝そべっていたような気がする

(,,゚Д゚)「しかし……肝心な時に休みやがってあのヤロー……」

小笠原は隣の机を見る。そこには、主人のいないデスクが寂しげに夕日の光に照らされていた


ジリリリリン!!!

(,,゚Д゚)「キィィィィィィィ!!!!!!」
881 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 16:35:42.01 ID:fzVGwkDBO
不愉快になりながらも小笠原はバッと受話器を取る。
これも仕事だから仕方ない

(,,゚Д゚)「はい警察!!」

「警察っすかwww今暴走族みたいなのがウチの店で暴れてるんすよwww」

暴走族という言葉に反応したのか、一瞬小笠原の体がピクッと動いた

(,,゚Д゚)「……場所は?」

「〇〇区にある美容室っすよwwwちなみに自分、美………」

言い終わる前に小笠原は受話器を元の場所に戻した。
そしてそのままデスクから立ち上がる

(,,゚Д゚)「暴走族のガキが暴れてんのか……」

昔は追われる立場だった。だが今は追う立場なのだ
そう思いながら、急ぎ小笠原は外にあるパトカーに乗り込んだ。

(,,゚Д゚)「ついでに神田の様子でも見てくとすっかー」

小笠原はアクセルを思いきり踏む。
その瞬間、タイヤがその場でスピンし、物凄い加速で小笠原の乗ったパトカーは警察署を後にした
887 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 16:52:13.50 ID:fzVGwkDBO
その頃、由井はリビングにあるテレビを見ながら寝転がり、煙草を吸っていた。

川 ^ー^)「あー……暇だ……」

彼女は一応浪人生なのだが、本人は大学に行く、と言いつつも全く勉強をしていなかった。
ちなみに両親は違う場所に住んでいる

川 ^ー^)「ん?」

ふと、窓を見る。そこには一台のパトカーが家の前に停車していた……

川;^ー^)「げ!?パーカー!?」

由井は慌てて立ち上がる。
そのまま流れるような動作で玄関に向かい、鍵を閉めた

川;^ー^)「何だ!?まさかアレがバレたのか!?いやいや、もしかしてアレか!?」

同様しながらも彼女はドアの覗き窓からパトカーをジーッと観察する。

(,,゚Д゚)「よいしょっと」

するとパトカーからは、由井のよく知っている男………小笠原が降りて来るのが見えた
それを見た由井は溜め息をつきながらその場にヘタリ込む

川 ^ー^)「はぁー……ビックリさせやがって……あんのヤロー!!」
895 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 17:03:15.82 ID:fzVGwkDBO
(,,゚Д゚)「なにしてんだ、お前」

川 ^ー^)「ぬぉぁ!?」

由井がドアの前に座り込んでいるといつの間に入って来たのか、小笠原が由井の後ろに立っていた

川 ^ー^)「おいおいおい!!どうやって入ったんだよ!?」

小笠原は無言で尻ポケットから鍵を取り出し、由井に見せる

(,,゚Д゚)「神田に貰った」

川 ^ー^)「あの糞兄貴……。……まぁいいや。上がってけよ」

(,,゚Д゚)「いや、すぐ行くからここでいい」

由井は、そう?と言いながら煙草を口にくわえる。
そして煙草に火をつけようとした瞬間、小笠原は由井の口から煙草を奪い取った

川 ^ー^)「何すんねん」

(,,゚Д゚)「未成年が煙草吸うな馬鹿」

由井はチッと舌打ちをした後、再びポケットから煙草を取り出し口にくわえた
そのあまりの早業に小笠原は頭を抱えながら言った

(,,゚Д゚)「………駄目だコイツ……」
907 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 17:23:15.26 ID:fzVGwkDBO
川 ^ー^)「で、何しに来たん?」

(,,゚Д゚)「いや、神田の様子を見にきた。zU表に無かったけど、どっか行ったのか?」

川 ^ー^)「あー……」

由井はそれを聞いて頭を抱えた。
朝、兄が特攻服を着てどこかにいった事は覚えているのだが、何しに行くまでは覚えていなかった
その後再び寝てしまったので記憶が曖昧なのだ

川 ^ー^)「あんま覚えてねーけど……特攻服着てどっか行った」

(,,゚Д゚)「はぁ?特攻服?」

そんな昔の服を着て何処に行ったのか。族の集会にでも行ったのか?だがアイツは族はもう辞めた筈だ

(,,゚Д゚)「うーん………」

だがいくら考えても思い浮かばない。

(,,゚Д゚)「(ま、アイツの事だからすぐ帰って来るだろ)」

川 ^ー^)「ちょっと。煙草返してよ」

(,,゚Д゚)「じゃあな。また来る」

川 ^ー^)「おいっ!!!」

そうして小笠原は踵を翻し、乗ってきたパトカーに再び乗り込んだ。
家の前で由井が何やら叫んでいたが気にしない
909 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 17:32:10.35 ID:fzVGwkDBO
パトカーを走らせ、小笠原は一人考えていた。

(,,゚Д゚)「特攻服……」

美容室に現れた暴走族。特攻服を着て、出ていった神田。
偶然にしては出来すぎている

(,,゚Д゚)「ま、悩んでてもしゃーねーな」

そうして小笠原はパトカーを疾走させる。
途中、100kmを越えるスピードの車を見掛けたが、小笠原のパトカーはそれすら追い越す程のスピードで、現場に向かっていった………
915 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 17:47:15.99 ID:fzVGwkDBO
殺人鬼。それは暴走族のような姿をしている者もいれば、普通の人間のような姿をしてる者もいる
それが例え誰であろうと誰もかが殺人鬼になりうる

/^^\「フッジサーン!!!!」

( <●><●>)「……………」

そしてここにも殺人鬼はいた。VIPタワービルの前に山のように積み上げられた死体。
その頂点に二人の殺人鬼が君臨していた。まるでテレビで荒巻がやったように

そして最早VIPタワービルの周りには人はいない。もう全員殺したのだから

( <●><●>)「後はタワービルの中の人間だけだ……」

二人の殺人鬼の内の一人……後藤が死体の山から降り、タワービルの中に入ろうとする。
だがそれを萬田が呼び止めた

/^^\「だがちょっと待って欲しい。
     一人一人殺すよりもVIPタワービル自体を壊した方が効率がよいのではないか?」

萬田の言葉に後藤は、成程……と頷いた。
元よりそれが目的
元よりそれが命令

( <●><●>)「壊すなら……屋上からの方がいい」

そう言い、再び後藤はVIPタワービルの入り口に向かって歩き出した

萬田もそれを追うように死体の山から降りる。
そして入り口に向かおうと歩き出した時だった。後ろから何やら叫び声が聞こえたのは
921 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 18:09:14.07 ID:fzVGwkDBO
( ´ー`)「動くなーっ!!!!」

それは二人に向かって放たれた叫びだった。黒いヘルメットの男達が10人、横一列に並んで構えている

だがしかし、二人はそれを全く気に止める様子も無くタワービルの入り口に向かって歩み続けた

( ´ー`)「き、貴様等!!私達が誰だか分からんのか!!」

男がそう言い、隊員一人一人がポーズを取り始める

「我々は!!!!」

「おに………」



( <●><●>)「―――うるさいよ馬鹿」

隊員全員がポーズをとった瞬間。
隊員が一人一人何かを叫んでる瞬間。
後藤が振り向いた瞬間

「あぐっ!?」

( ´ー`)「!?」


男は見た。後藤が振り向き様に、青龍刀を自分達に向けて振ったのを
その瞬間、自分以外の部下が、胴体をまっ二つにされて吹き飛ばされたのを

931 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 18:23:04.74 ID:fzVGwkDBO
何だ―――?自分と奴では10m以上も距離がある。あの刀が届く筈が無い
なのに何故――――みんな死んでいるんだ?

( ´ー`)「き………貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

そうして男は突進する。二人の殺人鬼に向かって

/^^\「ふぅ………折角助かった命を捨てるとはやれやれだぜ……」

( <●><●>)「手伝うか?」

/^^\「いや、大丈夫だ。お前は屋上に向かえ」

後藤それに頷くと、萬田に後を任せタワービル内に入っていった。
そして外には萬田と男の二人が残される。



( ´ー`)「どけ!!!このキモオタ野郎!!!」

/^^\「ふん………下らん挑発に乗ってやるとするか」

そう言い、萬田は構える。それは流石兄弟とは流派の違う構え方。
それは端から見ても不気味で、それでいて異質な構え方だった

( ´ー`)「ふん、その体で何ができる」

男もまた構えた。自慢では無いが自分は格闘技には自信がある。
こんなデブに負ける程、ヤワな鍛え方はしていないのだ
944 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 18:45:38.88 ID:fzVGwkDBO
/^^\「ほっちゃーん!!!!ほあ、ほぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

( ´ー`)「!?」

萬田が奇声を発した瞬間、その姿が消える。
そして次の瞬間には男の顎に、萬田の蹴りが繰り出されていた

( ´ー`)「ぶふぉ!?」

あまりの衝撃で、男の体は一瞬だが宙に浮く。
だがその一瞬………その一瞬で萬田はその体つきでは、想像出来ない程のスピードでパンチを連続で繰り出した

/^^\「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

それはまさに拳の壁だった。男がその瞬間見た物………それは萬田の拳の残像が大量に自分に向かって押し寄せて来る瞬間であった

( ´ー`)「ぐぅぅぅぅ!!!!!!!!」

そして男は吹き飛ばされ、地面につく頃には最早戦える状態では無かったのだ
腕は今にも千切れそうに……いや、もう既に千切れていると言ってもいい。
足は曲がる筈の無い方向にひん曲がり、それにも増して顔はもう元の形状を保ってはいなかった

そしてその様子を萬田は見下していた
嘲笑うように。卑下するように……

/^^\「思い知ったか?お前のお遊びの格闘技ゴッコとは桁が違うんだよ。桁が」
964 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 19:06:09.19 ID:fzVGwkDBO
( ´ー`)「貴様……等!!!」

だがしかし、それでも尚……男は立ち上がろうとした

/^^\「無駄だ。お前はもう死んでいる」

( ´ー`)「…………」

/^^\「何か遺言はないか?一応聞いといてやろう」

男は暫し黙る。そして男は口にした。前から思っていた疑問を。分かりきっていた疑問を。
何故だろう、何故こんな分かりきった疑問を問うのだろう

( ´ー`)「お前等……クリスマス中止委員会は……何が目的だ……?」

/^^\「……前から言っているだろう。日本のクリスマス中止……いや、最終的には全世界のクリスマスを中止にする
     それが神の望みなのだ!!!!」

男はその言葉を聞き、ニヤリと笑みを浮かべる。まるでまだ負けていないかのような笑みを

/^^\「……何がおかしい?」

( ´ー`)「く……くく!馬鹿が!!そんな事をすれば日本中………いや、世界中の軍隊がお前達を八つ裂きにしにやって来るぜ……!!」

だが萬田もまた、その言葉を嘲笑うかのように笑った。

/^^\「馬鹿はお前だよ。お前は何にもわかっちゃいない」
970 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 19:18:45.42 ID:fzVGwkDBO
/^^\「俺達の恐ろしさを目にして、俺達の存在を目にして!!お前は何にも分かってはいない!!」

萬田はそう言うと、既に動けなくなった男の頭をグリグリと足で踏むつけた

( ´ー`)「……ぐぅ!!」

/^^\「分かってはいないよ!!!お前は!!」

更に萬田は強く男を踏みつける。その頭を潰そうとするように。その口を黙らせようとするように………

/^^\「例えばの話をしよう!!レベル99の勇者にスライムが100億匹集まった所で勝てると思うか!?ミスターサタンが1兆人集まった所でフリーザに勝てると思うか!?」

だがしかし、またも男はそれを聞いて笑いながら言った

( ´ー`)「ふん……キモオタの思考回路は狂ってるぜ……。現実はゲームやアニメじゃねーんだよ……!!」

/^^\「―――――――――そう思うか?」

( ´ー`)「………何?」

萬田はそう言うと、男を踏むのをやめて男の頭を手で掴み、VIPタワービルの方に男の頭を向ける

/^^\「見てろ。珍しい物が見れるぞ」

( ´ー`)「………?」
977 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 19:29:56.13 ID:fzVGwkDBO
しかし幾ら経っても何も起こらない。萬田はただただVIPタワービルを見上げているだけだった

( ´ー`)「………」

何がしたいんだ?コイツは。一体自分に何を見せようというのか?
何も起こらないではないか

/^^\「………」

その時だった。男がタワービルの異変に気付いたのは。

( ´ー`)「な………!?」


――――タワービルが紫の靄に覆われている――――


最初は見間違いかとも思ったが、明らかにそれは見間違いではなかった

/^^\「見えるだろぅ?嫉妬の力が無いお前にも」

それは巨大な嫉妬の塊。何よりも強く、何よりも脆く、何よりも不可解な嫉妬の塊

/^^\「はははははははは!!!怖かろう!?」

( ´ー`)「あ………」

そう。これこそが我等の力の源。嫉妬の力がない者にも見える程の強大な、巨大な嫉妬。
981 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 19:47:15.95 ID:fzVGwkDBO
そうして男は見た。破壊の根元を。彼等の嫉妬を。苦しみを。力の一部を

( ´ー`)「タワーが……消えていく……?」

/^^\「消えていくんじゃない。分解されているんだ」

消えていくのではない。
萬田が言った通り、タワーは分解されているのだ。

紫の靄に包まれたタワービルは屋上から分解され、その領域を下に移動させていた。
徐々にではない。遠くから見ても分かる程の速さでだ。

( ´ー`)「お前等………お前等は……!!!」

それを見て、男は萬田の事を初めて恐ろしいと思った。
この連中は生かしてはおけない………必ず、必ず倒さなければ……!!

( ´ー`)「貴様等は………悪魔だ……!!」

/^^\「違うね。神に選ばれた人間だ」


だが最早この男にはそれは叶わない。もう、この時点で死は決定しているのだから

/^^\「じゃあな………。いい加減、お喋りはもう………………………飽きた」

萬田がそう言った瞬間、男の視界は真っ暗になる。
何故なら男の頭は既に無いからだ。地面に発散された赤い肉片。それが男の頭だったモノだった
987 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 19:55:42.30 ID:fzVGwkDBO
そして     VIPタワービルがあった場所には     既に何も存在していなかった

/^^\「……」

萬田はタワービルがあった場所を見続ける。紫の靄の力の後。
そこには一人の男が立っていた

( <●><●>)「行くぞ」

その男………後藤は振り向かず、歩き始める。
萬田もその後を追うように走り出した。

彼等の任務はまだ終わっていない。神の命令、童帝の命令。
それを果たす為に彼等は行く。人間に恐怖を与える為、人間に存在を嫌という程知らしめる為に………
100 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 21:56:01.84 ID:fzVGwkDBO
その惨状はこの一言から始まった

美容室。それは自らの美を更に高める為にある。


(^O^) 「お客さんww
\|/  童貞っすかw」

ミ,,゚Д゚彡「――――――――」

美容師。それは客の美を高める為に存在する。

故に下らないお喋り等する必要は無かったのだ。いや、してはならなかった


彼は後悔する。何故あの客にあんな事を言ってしまったのだろう。
それもこれもみんな自分の軽口のせいだ
だが今更遅い。もしも次があるのなら……もう軽口はやめよう………


(^O^) 「毒攻撃www」
\|/

そんな事を考えながら彼は瓦礫の山を見ていた。十分前には新築だった自分の店。
それが今では瓦礫の集まりになってしまった。

彼は思う。コイツは一体何者だ………と
109 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 22:07:53.00 ID:fzVGwkDBO
だが彼にはどうしようも無かった。どうする事も出来なかった

何故なら特攻服を着た男………神田は彼が何を言おうとこの店を破壊しようと決めていたのだから


ミ,,゚Д゚彡「ひゃはははははは!!!!!!!!!」

彼から見ればそれは悪魔だった。木刀一本で自分の店を破壊された。それも数分でだ。
これを悪魔と言わずして何と言おう

ミ,,゚Д゚彡「おい!!!そこのパックンフラワー野郎!!」

(^O^) 「…………?
\|/  キョロキョロ

ミ,,゚Д゚彡「お前だよ、お前!!!」

(^O^)「ぼ、僕っすか?」
\|/

神田は側で見ていたパックンフラワー(美容師)を瓦礫の上から見下ろしながら叫ぶ
パックンフラワー(美容師)はビクッと体を震わせながら神田を見上げた
116 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 22:19:15.73 ID:fzVGwkDBO
だが神田はそんな彼の気も知らず、ツカツカと瓦礫の上から睨みながら降りてきた
その間もパックンフラワーは体を震わせ、その額からは大粒の汗が浮き出ていた

(^O^) 「………」
\|/

ミ,,゚Д゚彡「この口か?この口が悪いのか?」

そして神田は彼に近付くと、彼の口に手を掛け目一杯引っ張った。
まるで恨みを晴らすように。まるで罰を与えるように

(^O^) 「あががが!!」
\|/


ミ,,゚Д゚彡「オラ!!リアルパックンフラワーにしてやんよ!!!!!」

ゴキゴキと彼の口は異質な音を立てて開いていく。その音を聞いても、神田は更に力を込めた

(^0^) 「あがぁぁ!!」
\|/

その時だった。神田が聞きなれたサイレンの音を耳にしたのは。今はもう乗る事の無い車を目にしたのは

126 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 22:30:41.49 ID:fzVGwkDBO
小笠原が其処についたのは神田の家を出てから20分後の事だった
サイレンを鳴らし、邪魔な車はすべて追い越しながら超スピードでここにきた
そして問題の美容室が見えてきたその時だった

一人の男が美容師……らしき男性の口を無理矢理開こうとしていたのを目にしたのは。

そしてその男の来ている服の背中にはある文字が刻まれていた

 天上天下唯我独尊

その言葉を見た時、小笠原の心臓がドクンッと跳ね上がった

(,,゚Д゚)「あれ………は………」

見間違う筈がない。見間違うものか

何故ならあれと同じ服………あの文字が刻まれた特攻服を小笠原は持っているからだ
そしてあの服はこの世に二つしかない。一つは自分の持っている服と………二つ目は………


(,,゚Д゚)「神田ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

パックンフラワーの口を開いている男は迫る来るパトカーにチラリと目を向けると、口元を釣り上げた。

待っていたのだ。神田は。自分を
141 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 22:47:53.62 ID:fzVGwkDBO
神田の顔を見た瞬間、小笠原はパトカーから飛び降りた。
ドアを開ける暇も惜しい程勢い良く。それが不味かったのか、小笠原はパトカーから放り出されるようにドアから投げ出された

ザザーッと地面に転がりながらも、立ち上がり神田の顔を見つめる

(,,゚Д゚)「お前……………お前………」

その様子を神田はニヤケながら見ていた。まるでこうなる事を予想していたように

ミ,,゚Д゚彡「くくっ……。どうしたよ?鳩が豆鉄砲食らった様な顔してよぉ?」

そう言い、神田は手に持っていた美容師を小笠原に向かって投げつけた
パックンフラワーは地面に転がった後警官の小笠原を見て安心したのか、そのまま気を失った

(,,゚Д゚)「神……田……お前……何を……しているのか分かってるのか……?」

ミ,,゚Д゚彡「あぁ。分かりまくってるね。神に命令されたんだ。仕方ないじゃねぇか」

(,,゚Д゚)「神………?」

何だそれは?新手の宗教にでも入ったのか?
大体どうやってこの美容室を壊したんだ?まさか木刀で……?
143 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 22:57:27.67 ID:fzVGwkDBO
(,,゚Д゚)「……何故………何故よりによって今日なんだ?」

今日―――各地で正体不明の男達が暴れている。既に死傷者は千人を軽く越えている
最早それはテロだった。最早ソイツ等は殺人鬼だった

(,,゚Д゚)「……これじゃあまるで……お前がソイツ等の……」

だがこれ以上は言えなかった。考えたくは無かった。

―――――これじゃあまるでお前はソイツ等の仲間みたいじゃないか――――

(,,゚Д゚)「…………」

そんな小笠原の態度に苛立ったのか、神田は小笠原の心を見抜いたように言った
聞きたくないその言葉を。考えたくないその言葉を。


「―――――わかんねぇ奴だな。仲間だよ、俺は。ソイツ等のな―――――」
158 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 23:09:03.40 ID:fzVGwkDBO
(,,゚Д゚)「神田ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」

その瞬間、叫んだ。目眩がするまで、彼奴に向かって。
それと同時に銃を構える。向けてはならない奴に。向ける事は出来ないと思っていた男に

ミ,,゚Д゚彡「撃つのか?俺を」

(,,゚Д゚)「撃つ!!!」

いや、撃たなければならない。神田が動いたら自分は引き金を引かなければならないのだ

(,,゚Д゚)「動くな!!!動くなよ!!!」

そう願いながら小笠原は叫ぶ。それが例え無駄だとわかっていても

ミ,,゚Д゚彡「面白ぇ。撃ってみろ」

だが小笠原を挑発するように、神田は歩き始める。小笠原に向かって

(,,゚Д゚)「……!!!」

その瞬間、小笠原は引き金を引こうとした。指に力を入れた。

だが何故か指は動かなかった。まるで固まったかのように、ピクリとも動かない


169 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 23:24:51.42 ID:fzVGwkDBO
ミ,,゚Д゚彡「ホラ、撃てるもんなら撃った方がいいぞ。何しろテロリストの仲間だ。これから何人殺すかも分からねぇ」

(,,゚Д゚)「撃つっつんてんだろうがゴルァァァ!!!!」

あの日……仮面の男を撃った時は引き金等無いように思えた。
それが何故……こんなに重いんだ……!!!

ミ,,゚Д゚彡「無駄だ。お前には撃てない」

神田がそう言った瞬間、小笠原の手にあった拳銃がまっ二つに割れた。
勿論神田はその場から動いていない。いや、動いていないように見えた

これが人間を捨て、代わりに得た力。これが神の卷属になった恩恵

(,,゚Д゚)「………」

小笠原は呆然となりながら、地面に手をつきその場に倒れ込む

そんな小笠原を見下ろした後、神田は踵を翻し、停めてあったバイクに股がった

ミ,,゚Д゚彡「じゃあな。次に会う時は大量殺人犯だぜ、俺」

(,,゚Д゚)「………!!!」
191 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 23:41:49.84 ID:fzVGwkDBO
その言葉を聞き、小笠原は顔をバッと上げる。
そこには今まさに発進せんと、唸りを上げているバイクに股がった神田がいた

ミ,,゚Д゚彡「ヨォ。久しぶりに張ってみっかョ?俺はZU。お前はパーカー」

(,,゚Д゚)「………!!」

そして神田は小笠原に笑いながら、出来る訳が無いと思いながらこう言った

ミ,,゚Д゚彡「もしお前が俺を捕まえる事が出来たらヨ……!!自首してやんよ!」

それを聞き、小笠原もまた笑いながら答えた。
まるで昔の二人に戻ったように。あの頃の気持が蘇ったように笑いながら

(,,゚Д゚)「上等だゴルァ………!!!!」

そして小笠原が立ち上がる。その目には夕日の光が反射し、まるで決意の炎が灯っていたかのように赤く染まっていた。

ミ,,゚Д゚彡「行くぜ!!!!」

その瞬間、ゴォォ!と神田のバイクがウイリーをし、有り得ない加速でスタートをした。
だがもう驚かない。驚いている暇は無い。彼奴を捕まえなければ
211 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/24(金) 23:57:42.79 ID:fzVGwkDBO
疾走する特攻服を着た男が乗るバイク。それを追うように物凄い速さで後につくパトカー。
端から見ればパトカーに追われている暴走族に見えるだろう

ミ,,゚Д゚彡「ひゃははははは!!!!遅ぇ!!遅ぇぞ小笠原!!!」

だが違う。これはただの追いかけっこではない。

(,,゚Д゚)「神田ぁぁぁ!!!!!!!!」

有り得ない速度で。有り得ない角度で曲がるバイクを小笠原は必死に追い掛ける。
小笠原は前を疾走するバイクを見て思い出す

かつてはこうして二人でバイクに乗り……特攻服を着て……街中を走っていた。
パトカーに追われた時は神田が必ずケツ持ちを申し出てくれた。

小笠原は神田のそんな所に惚れていた。男惚れというやつだ。
彼奴は自分がモテないと言っていたが、それは未だに暴走族気分を抜け出してない事が原因だろう


ようするに不器用なんだ。アイツは


(,,゚Д゚)「目ぇ………覚ましてやんよ………神田……!!!」
223 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 00:11:41.95 ID:by0DLVQTO
ミ,,゚Д゚彡「オラオラオラオラァァァァァァ!!!!!!」

神田が木刀を振り回す度に、周りの建物が破壊される。
破壊、といってもビルの外壁が少し削られたり、道路が切り裂かれる事なのだが

(,,゚Д゚)「ぐっ!!!卑怯くせぇ!!!」

そう言いながらも、切り裂かれ、ボコボコになった道路を器用に避け、小笠原は神田を追い続ける。
その後ろ姿を見失わないように、どこまでも追い続ける

(,,゚Д゚)「……!!」

気付くと、海岸線沿いの道路にまで来ていた。切り立った崖の上にある曲がりに曲がっている道路。その下には荒波が待ち構えている

ミ,,゚Д゚彡「ひゅう!怖いねこりゃ!!」

その道を何の苦もなくスイスイと進む神田のバイク。
彼に恐怖心は無い。恐怖等という心はもう捨てたのだから

(,,゚Д゚)「ぬぅぅ!!」

一方小笠原のパトカーは苦戦を強いられていた。だが決して神田を見失わない
233 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 00:27:20.77 ID:by0DLVQTO
だがそんな時だった。小笠原が車内の違和感に気付いたのは

(,,゚Д゚)「……?」

ふと、横の座席に人の気配を感じ、小笠原は横目で助手席を見る。

そこにはシルクハットを被った男が足を組みながら助手席に座っていた

(,,゚Д゚)「だ、誰だテメェ!!!」

何だコイツは?どっから入ってきやがった?
そんな事を思いながらも小笠原は前を見る。
横を見る余裕等無い。このスピードだ。横を見た瞬間、ガードレールを突き破ってお陀仏だ

だが助手席の男はそんな事は関係ない、と言わんばかりに笑顔で小笠原に話し掛ける

( ・∀・)「おっと、これは自己紹介が遅れました。私、しがない手品師の矢上優と申します」

(,,゚Д゚)「………そんな事ぁ聞いちゃいねぇんだよ!!何しに来た!!」

この不可解な力。恐らくコイツもテロリストの仲間だろう。
小笠原は前を向きながらも、矢上に注意をはらいながら運転をする。
勿論神田を見失わないようにしてだ
255 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 00:37:01.66 ID:by0DLVQTO
小笠原の叫びに矢上はやれやれ、と呆れたように溜め息をついた

( ・∀・)「あんな下品な奴でも一応は仲間でね……」

(,,゚Д゚)「へ、ホザけ。神田はオメー等の仲間なんかじゃねーよ。仮に仲間だったとしてもすぐに俺が引っこ抜いてやっから安心しろ」

そう言い神田は右手でハンドルを切りながら、左手で矢上に向かって中指を立てる
だがしかし、矢上はそれを見ても怒るどころか再び溜め息をついた

( ・∀・)「はぁ……。下品な奴は挑発も下品だな……」

(,,゚Д゚)「ふんっ!!で、お前はそのお仲間とやらを助けに来た訳か?」

( ・∀・)「まさか。私が此処に来た訳はね……」

そこで矢上は言うのを止める。まるで小笠原をからかうように。

(,,゚Д゚)「野郎!!ジラすな!何しに来やがった!?」

その言葉を聞き、矢上は笑いながら言った。
邪悪な笑みで。
心底楽しそうな笑みで……

( ・∀・)「お前を………………………殺しにだよ―――――」
280 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 00:47:36.91 ID:by0DLVQTO
(,,゚Д゚)「なっ………!!!!!」

何故だ?何故俺を狙う…?

矢上の言葉を聞いた時に最初に思った事はそれだった。

いや、理由等無いのか………?ただ殺したいから殺すだけなのか?

( ・∀・)「いや、あるね」

だが小笠原の思惑を否定するかの様に、まるで心を読んでいるかのように矢上は答えた

( ・∀・)「―――――――――神がお前を殺せ、と言った。それで十分だよ。お前が死ぬ理由は」

(,,゚Д゚)「……!!」

神……。神が俺を殺せだと?

(,,゚Д゚)「………何だ?その神様とやらは俺に恨みでもあんのか?」

その問いに、矢上は再びクスクスと笑いながらこう答えた

( ・∀・)「恨み何か無いよ。ただ……君がいると邪魔なんだとさ……!!」
313 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 01:00:43.10 ID:by0DLVQTO
( ・∀・)「お前は神の築いた舞台から降ろされるんだ……。私達に殺された雑魚共同様ね……!!!」

その瞬間、小笠原は左手で拳銃を矢上に向ける。
片手で撃つとなると、少々キツイがそんな事は言っていられない

( ・∀・)「……!!」

(,,゚Д゚)「お喋りは終わったか?残念だが死ぬのはテメーだけだ」

だがしかし、矢上は拳銃をつきつけられて尚、笑っていた

( ・∀・)「まさかこんな下品な武器で私を殺す気かい?冗談は程々にして欲しいね……」

(,,゚Д゚)「……神田は撃てなかったが……オメーみてえな奴、撃つのにはなんの抵抗もねえよ」

そうして小笠原は引き金を引く。今度は躊躇しない。躊躇する筈が無い

だが小笠原は気付かなかった。いや、見えなかった。
小笠原が銃を構えた時、既に車内には紫の靄が充満していた事を―――――
347 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 01:12:15.20 ID:by0DLVQTO
そうして小笠原は引き金を引いた。いや……引く筈だった

(,,゚Д゚)「!?」

だがいくら指に力を入れても指は動かなかった
神田の時とは違う。まるで指が麻痺したかのように動かないのだ

(,,゚Д゚)「あ……!?」

( ・∀・)「紫の靄が見えないとは……不便なものだ」

指だけではない。首も。腕も。足までもが動かない。
まるで金縛りにあったような感触だった。

(,,゚Д゚)「………!!!!」

( ・∀・)「どうだ?喋れないだろう?息すら出来ないだろう?苦しいだろう………?」

それは全てを死に至らしめる恐怖の靄。その根源はどこにあるのか

小笠原は見た。
ステッキが光っているのを。恐らくあのステッキから何かが出ているのだろうが………

―――――気付くのが遅すぎた

最早、ハンドルも切れない。そうなるとこのパトカーの行きつく先はただ一つ

440 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 02:02:26.00 ID:by0DLVQTO

>>372訂正


( ・∀・)「残念だが私は男と心中する趣味は無い。そろそろ失礼させて貰うよ」

(,,゚Д゚)「あ………あ!!!!!」

最早、矢上の言う事は小笠原には聞こえていなかった。
そして矢上は消え去る。紫の靄を置き土産にして

(,,゚Д゚)「(しぃ………神田…………!!!!)」

パトカーがガードレールに衝突する瞬間。ガードレールを突き破り、宙に投げ出された瞬間。
小笠原の耳に、矢上の声が響く。柔らかい声。それでいて憎しみがこもった死神の声




「せめて安らかに死ねますように―――――――――」

442 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 02:03:27.03 ID:by0DLVQTO

>>395訂正

神田がそれに気付いたのはミラーを見た時だった。

ミ,,゚Д゚彡「………!」

ミラーには、小笠原の乗ったパトカーがガードレールを突き破り海に落下せんとする瞬間が見えていた

瞬間、バイクの後輪をターンさせ急ブレーキをかける。

ミ,,゚Д゚彡「………」

神田はバイクから降り、ガードレールが壊れた部分へと走りよった

見ると海にはパトカーが沈んだ所から……泡がブクブクと浮き出ている。
既に沈んだ後だったのだ

ミ,,゚Д゚彡「小笠原……」

その時。神田が沈んだ後を見つめていた時。
神田は不意に後ろに気配を感じる。瞬間、後ろを見ると矢上が自分の後ろに立っていたのに気付いた

ミ,,゚Д゚彡「……何故お前がココにいる?」

( ・∀・)「………さぁ」
413 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 01:45:01.99 ID:by0DLVQTO
矢上は笑いながらそう言った。瞬間、小笠原は矢上の胸ぐらを掴み、物凄い形相で矢上に迫る

ミ,,゚Д゚彡「邪魔をしたのはお前か!?」

( ・∀・)「違うと言っているだろう。………手を離せ」

矢上も負けじと小笠原を睨みつける。
一触即発―――――まさにその状態であった

ミ,,゚Д゚彡「言え。何故邪魔をした」

( ・∀・)「だから邪魔等していない。彼は運転を誤ったんだ」

ミ,,゚Д゚彡「運転を誤った………?アイツがか?」

そう言い、小笠原は矢上の胸ぐらを更に強く握り絞める。

( ・∀・)「貴様………これ以上服を握り絞めると、殺すぞ?」

神田はチッと舌打ちをすると押し退けるように矢上を突き飛ばした。
瞬間、矢上は乱れた服装を手でパンパンと叩いて直す
432 : ◆xkpIzaNQBI :2006/11/25(土) 01:55:56.20 ID:by0DLVQTO
神田はそのまま矢上に背を向け、バイクに股がる。
そしてその瞬間矢上をキッ、と睨んだ

( ・∀・)「何処へ行く?」

ミ,,゚Д゚彡「帰るんだよ。神の命令はもう大体果たした」

そう言うと神田はバイクを急発進させる。
その姿を矢上は見えなくなるまで睨み続けていた

( ・∀・)「………」

神田のあの殺気……あれは本物だった。
下手な事を言ってれば即座に自分の顔に木刀が叩き込まれただろう

( ・∀・)「………ふん」

自分の胸ぐらを掴んだ事でさえ、万死に値する
だがこの上、神まで裏切るようなそぶりを見せれば……



( ・∀・)「お前を………………殺してしまうよ……?」
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