41 名前: ◆xkpIzaNQBI :2006/11/21(火) 20:46:26.15 ID:xt6pwUDzO
4.5話・エロゲ厨

( ´Д`)「ちっちゃな頃からブサイクで〜15でキモイと言われたよ〜。ナーイフみたいにとがっては〜肉親にですらー避けられたー。
あーあ分かってくれとは言わないがぁぁそんなに、俺はキモイのかぁぁぁ………」

(゚∞゚)「何だこの歌は……」

まったくテレビというのはどうしてこうも下らないのだろう。彼は常々そう思っていた
八畳の部屋。冬は寒く夏は暑い。トイレ無し風呂無し

どこから見てもボロアパート。だが彼にそんな事は関係無かった

テレビ?下らない。漫画?下らない。アニメ?下らない

(゚∞゚)「………今日はfateでもやるか」

今日も彼はエロゲをやり続ける。本城武、15歳。そう、彼はリアル厨房であった


62 名前: ◆xkpIzaNQBI :2006/11/21(火) 21:02:11.11 ID:xt6pwUDzO
彼は重度の厨二病であった。三国無双の呂布が倒せないからといって奇声を上げながらプレステに頭突きを放ったり、俺は普通の奴等とは違う……等ということを本気で思っていたりしていたのだ

(゚∞゚)「しかし……」

本城は部屋の隅を見る。其処にはエロゲの箱が何重にも重なり、今にも崩れ落ちそうになっていた

(゚∞゚)「捨てる訳にもいかんしなぁ……」

彼は、まぁいいか、と呟きながらパソコンの前に座りエロゲでギッシリになったパソコンを起動させる。
勿論イヤホンは必須品だ


彼がパソコンに夢中になっている時も時は進む。彼がエロゲーをしている瞬間も、働いてる人がいる
だが彼にはそんな事を考える頭は無かった
79 名前: ◆xkpIzaNQBI :2006/11/21(火) 21:15:54.78 ID:xt6pwUDzO
今日は12月13日。まだ毒男が立ち上がっていない時。まだ神田が人間だった時。

( <●><●>)「………」

後藤は街を歩いていた。理由は無い。ただ今日は会社が休みだったから。
彼自身も何も考えずにブラブラ歩くのは嫌いではなかった

( <●><●>)「……」

しかし三分おきにカップルとすれちがうのだけは我慢出来なかった。すれちがう度に後藤はコイツ等を殺してやろうかと思った程だ
実際、後藤にはそれができる。少し………嫉妬を使えば済む事なのだ

だがそんな事はしない。神の命令も無いのに暴れたりすると神の計画に支障が出るかもしれない……
それが彼の殺意を押し留めている理由だった
106 名前: ◆xkpIzaNQBI :2006/11/21(火) 21:29:39.13 ID:xt6pwUDzO
そんな事を考えながら歩いていると、後藤はあるモノを見てしまった
一番見たくないモノ。一番嫌いなモノ。一番殺してやりたいモノ

( <●><●>)「……!!」

(*‘ω‘ *)「お……後藤じゃねーか。久しぶりだな」

彼もまた、後藤に気付いたのか笑顔で後藤に近付いた
彼の名前は陳歩ッ歩。こんな名前でも日本人である

( <●><●>)「あぁ。久しぶり」

後藤は表面上では冷静を装っていたが、その実コイツに襲いかかりたい気持ちでいっぱいだった

(*‘ω‘ *)「どうだい、最近は」

( <●><●>)「最近?最高だよ。凄い人に会えたしね」

(*‘ω‘ *)「へぇ。凄い人か。今度紹介してくれよ」

( <●><●>)「はは………」

馬鹿な奴だ。お前みたいなカスが神に会える訳無いのに。もし会えたとしてもその瞬間、八つ裂きにされるだろう
126 名前: ◆xkpIzaNQBI :2006/11/21(火) 21:43:42.15 ID:xt6pwUDzO
彼、陳歩ッ歩はエリートだった。大学でもいつも上位に位置し、社会に出てからも後藤とはランクが二つ程違う大企業に勤めていた

( <●><●>)「………」

だがそんな事は後藤にとってはどうでも良かった
後藤が陳歩ッ歩に嫉妬する理由。それは………

( ><)「陳歩ーー!!遅れてご免なさいですー!!!」

(*‘ω‘ *)「おぅ!!おせぇぞ!!」

( <●><●>)「……!!!」

向こうから陳歩ー!と叫びながら此方にくる女性。それこそが後藤の……後藤が人間を捨てた理由であった

( ><)「あ………」

( <●><●>)「………」

ふと後藤と女性の目が合った。女性は気まずそうに目を反らす

( ><)「ひ……久しぶりね、後藤君」

( <●><●>)「あぁ………」

後藤、君……か。随分嫌われたモノだ、俺も
そう思いながらも後藤は女性を睨み続けた
148 名前: ◆xkpIzaNQBI :2006/11/21(火) 21:58:13.77 ID:xt6pwUDzO
この女性………鈴木萌えと後藤は大学時代、付き合っていた。
だがいつしか鈴木は強引な陳歩ッ歩に惹かれ後藤の元を去っていった

( <●><●>)「…………」

(*‘ω‘ *)「ま、そう言う事だ。じゃあな!後藤」

( ><)「………」

二人が手を繋ぎながら冬の街中に入る。
後藤は二人を見えなくなるまで睨み続けた。目をクワッと開き、呪うように……

( <●><●>)「お前は殺すぞ……陳歩ッ歩……!!」

彼は空を見上げる。そして誰にも聞こえないように呟いた

( <●><●>)「彼奴を殺した時……鈴木はまた俺の所へ戻って来る筈だ……」

( <●><●>)「だが……もし戻って来なかった時は………」

後藤は再び歩み出す。
どこに行くかは彼にも分からない。これからどうなるのか誰にも分からない
もしかしたら自分はクリスマスに死ぬ運命なのかもしれない。だが………

( <●><●>)「絶対に…………」



――――――――殺す
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