1 :悲しい一人暮らし:2006/11/19(日) 19:40:59.87 ID:wsPtyf+8O
一話〜〜七人の童貞〜〜

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〜クリスマス中止のお知らせ〜

申し訳ありませんが今年のクリスマスは中止になります。皆様、家から一歩も出ないようご協力の程をお願い致します。


なおクリスマスの日、外にいると(特にカップル)反乱分子と見なし銃殺致しますのでくれぐれもご注意ください

〜クリスマス中止委員会――VIPより

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

毎年思う。クリスマスなんてとんでもなく不愉快なイベントを最初に始めた奴は誰なのか。
もしタイムマシンがあるのなら最初に始めた奴をぶっ殺したい。バレンタインも同じだ

( ^ω^)「聖なる聖夜を性夜に変えてしまうカップル共め……。この童帝ブーン様が神に変わって皆殺しにしてくれるお!」

今年も俺は薄暗い部屋で一人寂しくクリスマスを過ごす。………いや、今年は少し違うか。

不意に俺はパソコンに目を移す。どうやら新しいメールがきたようだ

「チラシも作り終わった。後は空からバラまくだけだ」

去年と違うのは……今年は仲間がいる。それも6人。
俺の脳内の中でしか実現しなかったテロ計画がやっとリアルで実現しようとしている。
6 :悲しい一人暮らし:2006/11/19(日) 19:48:32.77 ID:wsPtyf+8O
だが仲間と言っても実際には会った事が無い。ネットで知り合った俺と同じ境遇の奴等だ。

( ^ω^)「………」

今日は12月11日。クリスマスイブは24日の夜。テロを起こすのも24日の夜。

……だがテロを起こす前にデモンストレーションで世間の奴等に知らさなければならない。俺達の存在を。クリスマスの裏側を。


9 :悲しい一人暮らし:2006/11/19(日) 19:59:17.24 ID:wsPtyf+8O
俺はパソコンの前に座る。

( ^ω^)「………いよいよ、明日がデモンストレーションだ。明日昼1時……それに合わせてチラシを空からばら蒔け……。
あと他のメンバーに1時にテレビを見てろっと伝えてくれ」

俺はメールを送り終えると一息つこうと煙草を口にくわえた。だが火をつける前にメールが返信されてきた

( ^ω^)「………」

「わかった。幸運を祈る。byワカッテマス」

俺は再び煙草に火を付ける。明日が全ての始まりだ。だが、明日、全てが終わる可能性もある。
そうなって悔いが残らないように俺は煙草を味わって吸う。
食後の後の煙草もうまいが大事の前の煙草も中々うまいもんだ
15 :愛のVIP戦士:2006/11/19(日) 20:12:51.74 ID:wsPtyf+8O
薄暗い部屋。暗闇だけが部屋を支配する。暗闇の中には大量のチラシが山積みにされていた。
だがその暗闇に光が一つ。パソコンの光だ。更にその光の前に男が座っている
男はパソコンの画面を見ながらニヤニヤにやついていた

「メンバーに明日の1時にテレビを見るように伝えてくれ」

( <●><●>)「はは、いよいよだ……!」

彼の名前は後藤和也。今年大学を卒業したばっかりの社会人だ

( <●><●>)「はは、はははは!!」

メールがきて、その言葉を見た瞬間彼の大きな目は更に大きくなった。

”いよいよだ。神がついに動く”

この場合の神とは無論ブーンだ。彼、ブーンは仲間の中では神と呼ばれている

それは何故か?

21 :愛のVIP戦士:2006/11/19(日) 20:25:18.19 ID:wsPtyf+8O
彼が仲間から神と呼ばれている理由。それは彼が童帝だからだ。童貞ではない


童帝


クリスマスになると突如として現れるサンタ狩り集団―――その帝王として君臨しているのが彼、ブーンなのである
通常、サンタ狩りは組織化されている。無論ターゲットは老若男女関係なし。

だがブーンは組織に属さずフリーでのサンタ狩りをしている。狙うのはカップルか若い男、それかアッチの業界の人(背中に刺青入れてるお方)しかターゲットにしない

まぁクリスマス限定のただの強盗だ。勿論犯罪である


彼、ブーンは警察に追われる身なのだ。
25 :愛のVIP戦士:2006/11/19(日) 20:39:23.32 ID:wsPtyf+8O
故にネットの間では知らぬ物はいない有名人なのだ。
しかしカップルならともかく893を狙う理由は誰にも分からなかった。彼の仲間もしかり

ハンドルネーム:ワカッテマス………後藤和也にもその理由は分からなかった。

( <●><●>)「……送信、と」

後藤はブーンに言われた通り仲間にメールを送る。
そして五分と経たずに全員から後藤の元に返信がきた。

「了解………うひうひbyフッジサーン」

「くかかかかか!!了解じゃ!!by博士」

「了解よぉby流石(兄)」

「うふふっ、了解by流石(弟)」

「了解しましたbyモララー」

( <●><●>)「………さて、僕も明日の準備をするか」

ワカッテマスは後ろにある大量のチラシを見上げる。まさに天井まで届きそうな程大量のチラシ。
自分の仕事はこれをバラまく事。それも空から
29 :愛のVIP戦士:2006/11/19(日) 20:49:23.13 ID:wsPtyf+8O
( <●><●>)「VIPタワービル……。彼処しか無いな……。」

彼はチラシを見上げる。正直この量のチラシをVIPタワービルまで持って行くのを創造しただけで発狂しそうだが、神の苦労を思えば何でもできるような気がした

( <●><●>)「さて……今年のクリスマスは………何人死ぬかな……?」

彼はそう言い床に置いてある大きな箱を持ち上げる。

( <●><●>)「中国から取り寄せたコレも……早速使う事になる…」

( <●><●>)「はは、はぁっはっはっは!!!」

そして後藤は高笑いしつつ部屋から出ていった

34 :ただの戦士:2006/11/19(日) 21:05:19.64 ID:wsPtyf+8O
( ^ω^)「ふぃー……」

ベットに横たわりながら最後の一本を吸い終わる。これが最後の煙草にならなきゃいいが

( ^ω^)「さってと。そろそろ行くお!」

俺はその場で大きくのけぞり、ビョンっとベットから立つ。
今は夜の12時。そろそろ行かないと間に合わない

( ^ω^)「………」

必要な荷物は車に積み込んである。後は車に乗り込むだけだ。

( ^ω^)「………行ってきます」

ただっ広いマンションの一室に別れを告げ、俺は外に出る。
さて、一年ぶりの極道モードだ。胸が高鳴る半分不安半分。

( ^ω^)「何人死ぬか………予想も出来ないお。」

だがそれがいい。明日死ぬ奴等、恨むんなら俺じゃなくてカップルを恨むんだな
37 :ただの戦士:2006/11/19(日) 21:25:25.79 ID:wsPtyf+8O
――翌日12月12日――警察署内

クリスマス。ここは警察署だ。とは言えクリスマス気分になるのは俺には不愉快だ

ミ,,゚Д゚彡「ふぅー………」

そんな事を考えながら神田崇はデスクに足を乗せながら煙草を吸っていた
そんな下らない事を考えてしまうのも向こうにいるカップルがイチャイチャしているせいだ

('、`*川「いゃん。ダメよここじゃ……」

(゚Д。)「へへ、いいだろ」


ミ,,゚Д゚彡「(うぜぇwwwww)」

思わず自分の手が腰にあるホルスターにかかったが、間一髪の所で神田は手を止めた。

ミ,,゚Д゚彡「(あぶねぇあぶねぇ……思わず撃ち殺すところだった)」
39 :ただの戦士:2006/11/19(日) 21:37:23.54 ID:wsPtyf+8O
そんな神田の意図も知らず、カップルはイチャイチャしていた。
不意に神田の殺気に気付いたのか、カップルは逃げるように部屋から出ていってしまった
彼は不良警官として署内では避けられていた。当然女も寄ってこない


ミ,,゚Д゚彡「あーあ……彼女ほすぃーぜ………」

神田はそう言いながら煙草を灰皿に捨てた。その時肩に誰かの手がかかった。

ミ,,゚Д゚彡「あぁ?」

(,,゚Д゚)「よぉ。大分溜ってるみたいだな」

ミ,,゚Д゚彡「なんだ、お前か……」

彼の名前は小笠原 徹。神田の同僚で、同じく不良警官だった。
ただ一つ違う所は彼は女にモテる……という事だ

ミ,,゚Д゚彡「あーあ、街中でカップル射殺しまくったら気持いいだろうな」

(,,゚Д゚)「やめれ……お前が言うと冗談に聞こえねぇ」

ミ,,゚Д゚彡「(……冗談じゃないんだがね)」
41 :ただの戦士:2006/11/19(日) 21:49:40.23 ID:wsPtyf+8O
そんなこんなで神田と小笠原は他愛も無い世間話をしていた。だが昼に差し掛かった時……

ミ,,゚Д゚彡「ん?何か騒がしいな」

(,,゚Д゚)「本当だ。なんかあったのか?」

見ると向こうの方が騒がしいのに気が付いた。何やらみんなテレビを見ている

ミ,,゚Д゚彡「なんだぁ?」

二人はテレビに近付いた。そこでようやくこの騒ぎの原因が分かった

(,,゚Д゚)「………」

ミ,,゚Д゚彡「………」

唖然とする二人。いや、その場にいた警官全員が唖然としていた。

43 :ただの戦士:2006/11/19(日) 21:59:19.83 ID:wsPtyf+8O
ミ,,゚Д゚彡「はははははは!傑作だwwww」

(,,゚Д゚)「おいおい……マジかよ……」


テレビには「東京・秋葉原で銃乱射男出現!死傷者800人越え!」と書いてあった
その文字を見て小笠原や他の警官は青ざめていたが神田はケラケラ笑っていた

(,,゚Д゚)「秋葉原の万世橋の近くには警察署があった筈だが……いい度胸だな、その男」

ミ,,゚Д゚彡「ひゃはははははwwwwリアルガンツwwwww」

(,,゚Д゚)「笑いすぎ、お前」

44 :VIP勇者:2006/11/19(日) 22:10:49.88 ID:wsPtyf+8O
その頃………クリスマス中止委員会のメンバーはブーンの言いつけ通り、テレビを見ていた。

ハンドルネーム・ワカッテマス

( <●><●>)「神がついに動いた………!!はははは!!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ハンドルネーム・流石(兄)(弟)

( ´_ゝ`)「流石だわ………私達の神様…」

(´<_` )「あぁ……きっと神様は私達とは比べ物にならない程のマッチョだわ……。ああ、想像しただけでイッちゃいそう……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ハンドル・博士

/,'З「くかかかかか!!流石は、流石は神じゃ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ハンドルネーム・モララー

( ・∀・)「………………」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ハンドルネーム・フッジサーン

/^^\「神よ………。やはりあなたは私達の神だ!フッジサーン!」
inserted by FC2 system