- 23
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 19:39:29.19 ID:QM5/BA12P
__|__
/ハ,,ハヽ
( ( ゚ω゚
) )
チリーン `ー-|-一´
. |
日本の夏
ノ 未成年お断りの夏
/ ̄7
/お/
/.断/
/り/
/し/
/ま/
/す/
. /_/ 彡
- 24
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 19:44:36.38 ID:QM5/BA12P
……。
ぶ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん。
セミじゃない、何か別のものが立てる音がして、そして止まる。
それと同時に、鼻のさきっちょがむずむずする。
それで、うっすらと目を開けた。
ノハ=-)「んああ……だれ?
おねえちゃん?」
はんぶん寝ぼけて、鼻の頭でもぞもぞ動いてるそれに手を伸ばした。
伸ばしかけて、寄り目ぎみになって、それを見た。
ノハ;゚听)「う――!!!!」
- 26
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 19:48:47.21 ID:QM5/BA12P
- 近くて焦点が合わないけど、色と大きさでわかった。
もぞもぞする、親指の先ぐらいの大きさの、すこし黒がまじった黄色いカタマリ。
それは……。
ノハ; )「あひゃあああああああああああああッ!!?」
ハチだった。
- 27
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 19:53:35.30 ID:QM5/BA12P
- ヽノハ; )ノシ「あわわわわわわわっ、うあやわあああああああ!」
あわてて両手をぶんぶん振り回す。
振り回しながらからだを起こして、立ち上がろうとする。
ヽノハ; )ノシ「だだだだだだ、だわああああああッッ!!」
からだを起こして、立ち上がろうとする。
でも、できなかった。
両足に、思いがけず強い抵抗がかかって、ぐん、と全身が引っ張られる。
ばしゃんっ、と、足元で盛大に水がはねた。
ノハ; )「あ、タライ……!」
そうだった。両足は、一段低いタライの中だった。
タライの水に足を取られて、わたしは、前につんのめった。
ノハ; )「あきゃっ!」
- 28
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 19:56:13.23 ID:QM5/BA12P
- タライに両足を入れたまま、高飛び込みの選手みたいな妙なカッコになる。
そのまま、縁側から、からだを前にぐるんっと回しながら中庭にダイブ。
かかとがタライの内側に当たって、宙に舞う。
そして、中庭に転げ落ちたわたしの頭の上から、降ってきた。
ノハ; )「あだだだだ、わわわわああああっ!!」
ばしゃあっ。
中身の水を、モロに頭からかぶる。
おまけに頭に直撃して、ぐわわんっ、と音を立てた。
そのわたしの目の前を、ハチはゆうゆうと飛んでった。
- 30
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:00:09.46 ID:QM5/BA12P
- ノハ;゚听)「あううううう……。
ひ、ひどい目にあったぞおお……」
全身はびしょぬれで、背中とおしりは泥まみれ、草まみれ。
頭にはタライをかぶってて、おまけにそのタライもへこんじゃってる。
しかたなく裸足で立ち上がって、スカートの裾を絞った。
炎天下でぬるくなってた水が、ぱちゃぱちゃと中庭に滴る。
うなだれると、頭からタライが、くわん、と落ちた。
- 32
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:04:34.88 ID:QM5/BA12P
- ノパ听)「ん〜〜、んしょ、んしょっと。
うあ、どろどろだあ。怒られちゃうなあぁ……とほほ。」
汚れた制服を脱いで縁側に上がる。
下着姿になって、脱いだ服をくるくると丸めた。
ノハ*゚听)「ま、だれもいないし、いいかあ」
汚れた足がなるべく床につかないように、前かがみで爪先立ちで、そろそろっと
歩いた。
ノハ;゚听)「ううっ、下着まで濡れてる……気持ち悪いよお……」
ぺたぺたと廊下を歩いて、お風呂場まで行く。
薄暗い家の中はやっぱり静まり返ってて、すこしだけひやりとした空気がひざの
辺りを流れてるのが、むきだしになった足の肌に感じられた。
- 34
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:08:18.63 ID:QM5/BA12P
- 洗面所に水を張って、脱いだ制服をひたす。
ちょっと迷ったけど、ついでに下着も全部脱いで、いっしょに突っ込んだ。
またお姉ちゃんたちに怒られるかもしれないけど、いいや。
そのまま鏡を覗き込んでみる。
髪は湿ってるし、髪もほっぺたも、鼻のてっぺんまで泥がついちゃってる。
後ろを向いて、鏡におしりを向ける。
首のまわりとふとももが、やっぱり汚れちゃってる。
ノハ;´凵M)「うう〜〜……。
せっかく気持ちよかったのに、びしょびしょのどろどろだあ……」
ノパ听)「まあ、いっかあ。シャワーでも浴びて、またさっぱりしよう。
うん。そうしよう!」
気持ちを切り替える。
お風呂場の戸を勢いよく、足でがらららっと開けた。
- 36
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:11:20.17 ID:QM5/BA12P
冒
| |
γィソハ ノ ヽう
――― 川 ゚ -゚) ∀―.(|コ;|),――――――
,-⊂ , ,つ⊥-、| ,::::::、===、
γ/o⌒O゚ ⌒o゚⌒ ヽ(゙--"θθ)\
ト、ヾ( ⌒ ◯ o ヽ------"
\
| ヽヾ( O 0。゚
ヽアニニニニア
( ヽ ゙==========="イ||:::::::::::::::\||
とノヽ、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |フ ̄ ̄ ̄ ̄フ
( ______ノ)_) ̄ ̄ ̄()_)
とノ ヽ_っ
※イメージ図
川 ゚ -゚)「ん?」
ノパ听)
ノパ听)「あ……あ?」
お風呂場には、先客がいた。
- 38
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:14:11.45 ID:QM5/BA12P
- ノハ;゚听)「あ、く、クー姉ちゃんっ?
な、なんでこんなトコにっ! っていうかなんか↑おかしくね?」
川 ゚ -゚)「そうでもない」
ノハ;゚听)「いや、そうでもあるよッ!!」
バスタブにつかってた姉ちゃんは、よっこらしょとお風呂場に下りた。
川 ゚ -゚)「なんでと言われても、一風呂浴びていただけだ。
他に風呂場でやることがあるか?」
ノハ;゚听)「そ、それはそうだけどさあっ!!」
川 ゚ -゚)「午前が休講なんだ。ついさっき起きたところでな。
それより、ヒート」
ノハ;゚听)「な、何さっ?」
- 39
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:17:47.35 ID:QM5/BA12P
- クー姉ちゃんはわたしの顔を覗き込む。
大きな胸が、ぽよんっとゆれた。
長くて黒い髪は、寝起きでところどころはねてるけどまっすぐでキレイだ。
いつも思うんだ。
同じ姉妹なのに私とはぜんぜん違ってて、うらやましいな、って。
川 ゚ -゚)「……」
目を細めて、じっと私の顔を見る。
姉ちゃん、あまり目がよくないから寝起きはメガネ、普段はコンタクトなんだ。
じいいいいいいっ、と見られる。
ノハ*゚听)「あうううう……」
なんか、恥ずかしいぞ。
二人とも裸だし。
- 41
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:21:06.63 ID:QM5/BA12P
- 川 ゚ -゚)「……泥だらけだぞ。何をしたんだ?」
ノハ;゚听)「あ、そのう……ちょっと転んじゃっただけだぞ!」
川 ゚ -゚)「怪我はないのか?」
ノパ听)「うんっ。だいじょうぶ!」
制服は、どろどろになっちゃったけど。
川 ゚ ー゚)「……ふむ。そうか。ならいい。
ほら、座れ。髪、洗ってやろう」
ノハ;゚听)「えあっ、いや、でもっ!
クー姉ちゃん、お風呂入ってただろ? 悪いって!」
川 ゚ -゚)「家族だろう。遠慮するな」
逆らうひまもなく、手を引かれてプラスチックの椅子に座らされた。
クー姉ちゃん、優しいけど、こういうときは強引だ。
- 43
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:24:11.21 ID:QM5/BA12P
じゃあああああああああああっ。
シャワーの温かいお湯を、頭からかけられる。
陽に当たって汗ばんだ肌に少しだけしみるけど、さっぱりして気持ちいい。
前髪が目の前に垂れ下がって、じゃばじゃばお湯が落ちる。
お風呂場の中はもう、もうもうと湯気が立ってる。
ノハ;++)「ひゃああああああ〜〜〜……気持ちいいわぷっ!」
川 ゚ -゚)「ほら、浴びてる最中に口を開けるな。泥を飲んでしまうぞ」
ノハ;++)「うんっ、がぼっ気をつけぶぷうぅっ!」
川 ゚ -゚)「……」
- 48
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:28:48.15 ID:QM5/BA12P
- 姉ちゃんの手が、頭に触れる。
そのまま、わしゃわしゃと髪をかき回されて泡立てられる。
髪と頭の肌のべたべたが落ちていって、すっきりする。
川 ゚ -゚)「少々髪が傷んでいるな。トリートメントはしているか?」
ノパ听)「んーん、してないぞっ。めんどいし」
川 ゚ -゚)「手入れは十分にした方がいい。人間は痛みやすいからな」
ノハ;゚听)「姉ちゃん……姉ちゃんも人間だぞ?」
川 ゚ -゚)「……」
姉ちゃんの柔らかい手が、目を閉じたわたしの髪を洗ってくれてる。
最近ちょっと延びてきて、肩の下ぐらいまである髪を、手ですくように
して、丁寧に泥を落としてくれた。
ふと、泡が付いた前髪をつまんで、お風呂場の明かりにすかしてみる。
ノパ听)「む〜〜〜〜〜……」
部活とかで陽に当たってるせいもあるけど、赤っぽくて、色がうすい髪。
クセもあって、指を離すと、すぐにピンとはねて広がっちゃう。
- 51
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:31:30.25 ID:QM5/BA12P
- ノハ '兪)「同じ家族なのにっ。
クー姉ちゃんの髪がうらやましいぞ……」
川 ゚ -゚)「ヒートの髪だって、きれいじゃないか。
私は好きだよ。ハリがあって、元気な髪だ」
ノハ '兪)「うううううっ。でもっ、でもでもっ」
自分のからだを見下ろしてみる。
髪だけじゃ、ないんだぞ。
腰もそんなにくびれてないし、脚もクー姉ちゃんとか、シュー姉ちゃんみたいに
すらりとしてない。部活のせいで日焼けして、筋肉も付いてて固いし、ごつごつ
してるし、それに。
ノパ听)「……」
ぺたり、と自分の胸に手を当ててみる。
- 53
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:33:35.35 ID:QM5/BA12P
……。
クー姉ちゃんの胸は……さっきから、私の背中に当たってる。
わたしがクー姉ちゃんの髪を洗っても、当たらないだろうな。
もんだら大きくなるっていうけど、ほんとかな。
両手をもにもに動かして、それから真ん中に寄せてみた。
……。
ひーとは 78ポイントの かなしみを せおった。
ノハ '兪)「神様は、不公平だあ……あうう」
川 ゚ -゚)「気に、してるのか? 体型」
ノハ;゚听)「う〜〜〜〜……」
- 55
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:35:44.46 ID:QM5/BA12P
- うなると、クー姉ちゃんはくすりと笑った。
川 ゚ ー゚)「あまり悩みすぎるのは逆効果だ。
バランスよく栄養を取って、規則正しい生活を心がければいい」
ノパ听)「でもクー姉ちゃん、高校の時にはいまのわたしより大きかったぞっ!
ずるいぞ、ずるいぞおっ!」
川 ゚ -゚)「それは、まあ……個人差だ。今にわかる」
ノハ*゚听)「ほんと?」
川 ゚ -゚)「ああ、本当だ」
ノハ*゚听)ノシ「ほんとに? わたしも姉ちゃんたちみたいに、ボンキュッボンで
男の視線を釘付けにするようなエロいからだになるかなっ!?」
川 ゚ -゚)「なわけねーだろ。わきまえろ子ブタ」
(ああ、そうだな。今にわかるさ)
Σノハ;゚听)
- 59
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:38:49.19 ID:QM5/BA12P
- 川 ゚ -゚)「あ、ああ……大丈夫だ。姉ちゃんが保障するよ。
エロくなるかどうかは知らんが。うん……多分」
ノハ;゚听)「あ、う……うんっ」
……。
川 ゚ -゚)「ほら。流すぞ」
こんどは目がしみるといやだから、ぎゅっと目をつぶった。
ノハ; )「う〜〜〜〜〜〜っ」
頭のてっぺんからじゃぶじゃぶとお湯をかけられる。
わたしは目をつぶって、姉ちゃんのなすがままになってた。
泡のまじったお湯がからだじゅうを伝って流れ落ちてくのがわかる。
……。
- 60
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:41:44.79 ID:QM5/BA12P
じゃぶじゃぶ、とお湯は流れ続けてる。
長いなあ。
そんなにガンコなよごれだったかなあ。
ノハ )「クー姉ちゃん、まだあ?
わたし、目が開けられないぞ?」
と、耳のそばで、いきなり声がした。
川 - )「なあ、ヒート」
ノハ; )「ひゃわっ! な、なんだよ姉ちゃん、驚かせないでくれよお!」
川 - )「……」
川 - )「私はな、お前が家に帰ってきた音で目が覚めたんだ。
それで、水でも飲もうと台所に下りた」
ノハ; )「う……!」
- 62
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:43:59.91 ID:QM5/BA12P
- 川 - )「……すると、どうだ。冷凍庫は開きっぱなし、流しは水浸し。
廊下も水浸しで、脱ぎ捨てた靴下が転がっていた」
まさか。
ノハ; )「あ、あううっ……」
川 - )「おまけにせっかく直したばかりのドアのちょうつがいは、また
ガクガクだ。まったく、ひどいことをする輩もいたものだな」
姉ちゃんの手が、わたしの肩をがっしと掴んでる。
川 - )「なあ、ヒート。どう思う?
私が、いつもあんなに厳しく言っているのにな。
物は大事にしろと、みんなの場所はきれいに使えと」
ノハ; )「あ、あへへへ、へへ。
おっしゃるとおりです、はい……」
わたしの答えにかまわず、姉ちゃんはつづける。
川 - )「特に、特定の誰かさんには口をすっぱくして言っているのだがな。
残念だ。まったく、残念だよ」
なんか……背筋が、寒くなってきたような。
川 - )「なあ、ヒート……」
- 63
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 20:45:54.78 ID:QM5/BA12P
川 - )「……言ってもわからない子には。
お し お き が必要だと思うのだが、君はどう思う?」
ノハ; )「ううう、うううううっ。
ご、ごめんなさい、姉ちゃん……あぶあぶっ」
お湯が口に入った。
じゃあああああ、とお湯が流れる音だけがお風呂場に流れてる。
川 - )「……」
ノハ; )「あうう、あうあう……」
川 - )「……」
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