- 3 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 11:29:27.64 ID:y2dK9qia0
- 「すいません……王立研究所へ行きたいんですお……」
「用件は?」
「……はやく!時間がないんだお!」
「お急ぎですかな?では、許可証は――――」
僕はもう死んでいるんです。
命など、とうになかったハズなんです。
だから、多少の命などどうでもよかったんです。
「はやくしてくれお!研究所!つうか邪魔だお!」
目の前の命が次々と潰えて行くんです。
全ては救えない、それを黙ってみているしか、僕には出来ないんです。
でも、それだけは嫌なんです。
「小僧、大概にしろ!」
「……嫌だお……」
人が人を殺す時、理由はあるのかい?
遠い、そして近い未来に、トラブルの原因、及び危害を加えるであろう存在が邪魔だったから殺した、自分が生きる為殺さざるを得なかった、或はただのストレス発散か……他には不慮の事故とかか。
愛おしいから、では駄目かな?
僕は死んでから罪人になりました。そんな僕にも命があります。
これが、最後の命です。
- 4 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 11:32:06.94 ID:y2dK9qia0
- 感染型ウィルス・ZV-01。
奴ら含めウィルス達は幾年後、地球温暖化とともに徐々に勢力を増していた。未開の密林奥地に潜んでいたウィルスは、暖まった地球の至る所にまで蔓延る事となる。
しかし、新種のウィルス達全てが熱帯地方にいたというワケではない。今回のZV-01がそうである。
感染した者は死を遂げ、その者を死してなお、無意識下で生き永らえさせるウィルス―――通称、『ZV』は、簡単に言えば、感染者の死体を『ゾンビ』化させる驚異のウィルスである。
数年後には、どんなウィルスも殺す特効薬なんかが開発されるかもしれないが、これは地球温暖化対策が世間で騒がれる以前の話である。
#01 ワールズエンド
- 5 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 11:33:21.03 ID:y2dK9qia0
- それは、ある晴れた昼下がり。僕はいつものように、街で一番高い丘で寝ていた。
眺めるヌソックの街は、近代化が進んだせいで緑が殆どない。毎日真っ黒なガスを吸って生きている街、それでも人は元気だった。
僕はというと、街に残された最後の自然である、今いるこの丘が大好きだった。朝起きて、すぐにここで寝転ぶ、僕にとって贅沢の極みだ。
煙だらけの街に嫌悪感をも抱くし、もうこんな街から出て行きたかった。
( ^ω^)「にしても…暇ってレベルじゃねぇぞ!」
働いたら負け、とは言うものの、やはりやることもなくなってしまった。
何故ならこの街は、閉鎖された空間であるからだ。
( ^ω^)「いや、マジで暇なんですが」
実は、こうなったのにはワケがある。
最近、ここから向かいに位置する廃屋が危ないと聞いた。もっぱらの噂だが、入った人が帰って来ないのだ。王立研究所の研究員も入っていったが、戻って来ても、五人に一人くらいしか戻らなかったとか…
勿論、研究どころではなく、命からがら逃げる形となるので、詳しい事はわからない。
だが、噂によれば、どうやら怪物が沢山いるらしい。
そして、そのせいで街は外界からの交流を絶たれている、と聞いたことがある。
だから僕は、近寄っては駄目だ、と何度も聞かされ、(半分)仕方なくこうしている。しかし、駄目駄目言われると、逆に行きたくなるという、おきまりのパターンに入ってしまうのだ。
- 7 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 11:34:59.46 ID:y2dK9qia0
- ('A`)「よォ」
Σ(;^ω^)ビクッ
とかなんだかやってる間、横にはドクオがいた事に気が付かなかった。
('A`)「あ、また良からぬ事でも企んでやがったか?」
雑にたたんであったか、皺だらけの気持ち悪い色のシャツで、微妙に伸びた髪がさらに相乗効果。付け加え、彼は顔色が悪いが、これがデフォである。眩しいくらいの太陽の下では尚更そう見える。
( ^ω^)「廃屋、い か な い か」
('A`)「…だが断る。あそこはな、危ないんだぞ?」
僕は、一人で行こうなどとは考えていなかった…ただ単に臆病なだけなのだが。
しかし、それ以上にドクオは臆病だった。
( ^ω^)「どう危ないのかお?」
('A`)「どう、って…そりゃ人が帰って来なくなるんだ、危ないに決まってる…とにかく嫌」
( ^ω^)「大人の都合を隠すための廃屋だとしたら…」
('A`)「どーいう事だ?」
(*^ω^)「そりゃあきっとテラウフフな事が盛り沢山だったり」
- 8 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 11:36:01.68 ID:y2dK9qia0
- 好奇心旺盛な僕は誰にも止められない。
廃屋に近付いてはいけない。危険だ。どう危険なんだろうか。大人達は答えない。答えられないんじゃなく、答えないんだ。金銀財宝か何かを隠す為に大人達が隠していないという保証もない。可能性は十分にあるハズ。
(*'A`)「…な、何かあったらすぐさま逃げればいいしな」
(*^ω^)「最初からそのつもりだお」
(*'A`)「とりあえず装備でも揃えるかね」
考えてる事は見事一致した。こうなったら、段々と話は軌道に乗ってくる。こういう時は、心配も糞もないのである。僕らは計画を立てはじめる。
持っていくもの、時間など必要事項を土の上に木の棒でガリガリと書き出していく。
ちなみに、まだ地面ばかり見ていて、誰かが近付いているとは思いもしなかった。
そして、気付く前に肩をポンと叩かれた。
ξ゚听)ξ「あら、楽しそうじゃない」
Σ(;^ω^)ビクッ
Σ(;'A`)ビビクッ
熱中されすぎていて存在に気付かれなかった人物が痺れを切らした。ツンだ。
ドクオとは違い健康的な肌の色をしている。髪にかかったくるくる具合は今日もバッチリといった感じか。
- 9 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 11:36:33.84 ID:y2dK9qia0
- ξ゚听)ξ「私も行くわ」
( ^ω^)「危ないお、やめたほうがいいお」
('A`)「それは俺に対する差別と受け取っていいかな?」
ツンは意外と淋しがり屋だった。一人だけ仲間外れなんてこと以っての外、何があろうと話を割って入る。
ツンデレという性格のせいもあるが、容姿なんかはいいのに友達に偏りが出来てしまったワケだ。ここに来たのも、それが原因なのかとも思われる。
所詮一般人だ、ツンデレの良さがわかるまい。心で笑ったのは内緒だ。
ξ゚听)ξ「アンタ達が遊ぶ事なくなったってんなら、私もないわよ!」
(;^ω^)「ごもっともで」
(*'A`)「へっ…何があっても知らねぇぜ」
ξ*゚听)ξ「フフ、それは覚悟の上よ」
( ^ω^)「じゃあもっかい最初から…」
ニヤリと薄気味悪い笑いを浮かべながら、三人はまた怪しい会議を始めた。何せ、人が帰って来なくなるくらいだ、ただ事では済まないとは思っていた。
だが、あまりに軽く考えすぎていた。
空にはまだ雲一つさえ覗かせる気配はなかった。
- 10 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:37:29.76 ID:y2dK9qia0
- ―――――――――――――――
('A`)「ここだ…」
(;^ω^)「…うわぁ」
汚い。一番しっくりくる言葉だ。誰にも使われなくなってから放置されっぱなしだけはある。
家の大きさからしたら、主人はかつて、そこそこの財力を持っていたであろう。今は、人が立ち入った形跡はあるものの、完全に獣道、庭には草木が生い茂り、家は完全に影に呑まれている。
ξ;゚听)ξ「…やっぱりやめましょう」
完全ホラーハウスな廃屋。目の前にしてみるとやっぱり怖いのか、ツンはなんだか強張っている。顔色もどんどん蒼白になってゆく。
('A`)「フッ…怖じけづいたのかな?」
(;^ω^)「まぁ女の子だし仕方ないお」
ξ゚听)ξ「…なんですって?」
挑発的なドクオの言葉に、彼のようだったツンの顔色が、次第によくなってゆく。
そして健康的な色に戻った所で、
ξ゚听)ξ「行ってやろうじゃない!」
ツンは結構負けず嫌いなようだ。…いや、意地っ張りのが正解だろうかもしれないが。
- 11 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:40:03.42 ID:y2dK9qia0
- ……そのまましばらく、「お前がやれよ、いやお前が」状態が続き、その後に「じゃあ俺が、いやいや俺が」状態になり、最終的に僕が扉を開ける事になったワケです。
(;^ω^)「…じゃ、いくお」
意を決して、扉の取っ手に手をかけた。日の射さない金属の取っ手は、かなり冷たい。
錆び付いた扉が音を立て開く。そこですぐ違和感を感じた。
ξ;゚听)ξ「ッッッ!」
中は予想外の異臭。埃っぽいのは覚悟していたが、この臭いは埃なんかではない。
動物が腐ったようなが漂っている。
(;^ω^)「ぅぉぇ……」
('A`)「ざっと見て部屋全部見るのでも時間がかかりそうだな」
ξ゚听)ξ「……」
ドクオは、臭いについても何も触れず、未だ恐怖感などない様子だった。
もはや、あるかどうかもわからないテラウフフな物で頭がいっぱいだったせいであろう。
が、一方ツンは比較的無口になっていた。恐怖感でそうなったのか、そう思ったが、どうやらそうではなさそうだ。
なんだろう、わからないけれど、何かが見えているような、見通しているような、そこに目などないくらい、綺麗で透き通った目をしていた。
- 12 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:40:59.07 ID:y2dK9qia0
- ('A`)「こりゃ手分けしたほうがいいな」
ξ゚听)ξ「…えっ?」
( ^ω^)「そりゃ効率重視なら…でも何があるかわからないお?」
(*'A`)「ゲームみたいでわくわくしてきたぜ! な、手分けして行こうぜ?」
( ^ω^)「ツンはいいのかお?」
ξ゚听)ξ「え…っと」
('A`)「じゃあ俺、一番右の奥から行くわ」
返事を待つなんて頭の中に全くないドクオは、埃だらけの階段を駆け登っていった。
( ^ω^)「…じゃ僕は一階の一番左いくお」
僕も駆け出した。とりあえず古びた欅の扉を開いて一番左の部屋に入ることにした。
- 14 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:42:28.10 ID:y2dK9qia0
- ―――――――――――――――
( ^ω^)「お、この木箱は……なんだ、また勲章か」
さっきからトロフィーだの勲章だの、なんで箱に入れっぱなしなのかわからないような品物ばかりが見付かる。僕らにとっては、微塵の価値もない。他人の栄光などに、経済的価値は付かない。無論、肝心なお宝など、気配さえ見えない。
( ^ω^)「…ん?」
…ドシャッ
背筋が凍り付きそうな、不気味で気持ちの悪い音がする。そう、例えるならば、生肉に貪りつく獣が口から肉を落としたような感じの音だ。……しかし、この部屋ではない、とすると……
( ^ω^)「ドクオ……? ツン……?」
小部屋から顔を覗かせる。
……入口付近には誰もいないようだ。
見渡してみると、真ん中の小部屋の扉だけが開いているみたいだ。僕は、二人の安否を確認しようと部屋を出た。……その時だった。
- 15 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:43:08.90 ID:y2dK9qia0
- (;^ω^)「ちょwwwwwwww」
天井から生臭い物が降ってきた。
そう、それはまさに逆・絶世なスメル!
( ^ω^)「人間……」
一瞬、そう感じた。が、瞬きをした目に映ったのは怪物だった。
???「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
(;^ω^)「……じゃないッッ!?」
人間に似た形の、その腐臭漂う身体から放たれる一撃は、僕の腕を叩き折る。
(;^ω^)「くぁwせdrftgyふじこlp」
なんだ、コイツは。危ない、危ない、危ない、危ない
危ない、危ない、危ない、危ない
- 16 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:44:07.72 ID:y2dK9qia0
- 怪物「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
さらに一撃。僕はそれをギリギリで避ける。逃げなくては、ここは危ない。
Σ( ゚ω゚)
僕は見た。逃げた先、広間中央から見える、開いた小部屋の中。
それは確かに、数十分前まではツンだった。
しかし、あちこちから骨がはみ出し、身体は在らぬ方向へ曲がって、臓物が床の上にぶちまけられている。透き通った瞳など、もう存在しない。
しかも、その周りを僕の後ろにいる腐った臭い怪物が沢山群がっている。
……すみません、ここは何処の地獄ですか?
( ゚ω゚)「へぶぉっ」
衝撃で固まっている間に後ろ、とられました。僕にいっぱいのダメージ!
- 18 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:45:30.85 ID:y2dK9qia0
- ('A`)「ブーン! ど、どうした!?」
(;^ω^)「ド…ドクオ…」
一先ず怪物から距離を置く。奴らは、動きが少々鈍いようだ。
(;^ω^)「さっさと逃げるお!」
(;'A`)「ソイツはなんなんだ!? あとツンは!?」
(;^ω^)「いいから、そこの窓を突き破って逃げるお!」
ドクオが振り向くと、そこには確かに小さな窓があった。小柄なドクオなら通れるであろう。
(;'A`)「ブーンはどうすんだ!」
(;^ω^)「大丈夫、先に行っててくれお! すぐに出る!」
(;'A`)「本当だろうな? じゃあ…気をつけてね」
- 19 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:45:58.04 ID:y2dK9qia0
- 窓を突き破り、二階から脱出するドクオ。しばらくして声も何も聞こえない辺りからすると、必死で街の中まで逃げているのかもしれない。
( ^ω^)「それにしても…全身打撲で動けないとは」
動けなくなった僕の後ろから、怪物がゆっくり近付いてくるのがわかる。ツンのいた部屋の怪物達もこちらにやってきている。
怪物「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
もう、駄目なんだろうな。ドクオ、あとは任せたお…
( ゚ω゚)「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
- 20 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:47:22.13 ID:y2dK9qia0
- ―――――それから二十分くらいだろうか。
('A`)「ブーン!」
ドクオは扉を蹴飛ばす。手には銃。
…怪物の姿は見えない。
('A`)「…あれはツン…か?」
見えるのはツンだと思われる死体のみ。
他に生きている物の気配さえ感じられない。……実際に惨殺死体を見てみると、身体がガクブルしてくる。
全力疾走してきて切れた息を整えると、ドクオは廃屋の中に入ると、
警官「貴様ー、何をしている!」
('A`)「あ、すみません」
ドクオが呼んで来た警官も、少し時間を置いて到着。
警官「こ、これは! …貴様がやったのか」
(;'A`)「違いますって! 確かに、あの死体は友達のものですが……」
警官「…じゃあ、またやられたのか……あー、長さん? またですって」
警官も息を整え、煙草に火を点け一服、そして無線で他の警官に連絡。
- 22 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:50:24.47 ID:y2dK9qia0
- ('A`)「また?」
確かに、また、と言った。
('A`)「またってどういうことですか?」
つまり、過去にもあったという事だろう。普通ならば、説明など一切していないのに解るワケがない。
ドクオは、これ以上ないくらい鋭い目で警官を見つめる。
('A`)「…とりあえず、詳しく聞かせてください…」
被害にあった側の人間だからか、それともその眼に少しびびったか、
今まで一般人に知らされていなかった秘密、その答えを、警官はあっさりと言った。
警官「いいけど、銃返してくれない?」
- 23 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:51:19.64 ID:y2dK9qia0
- ―――――――――――――――
ドクオは鉄の扉の前に立っている。
警官に連れられて来た場所だが、その本人はもう行ってしまった。
……いきなりこんな場所につれて来られて困惑しているが、自分で聞いたことだ、ドクオはゆっくりと開けてみる。
('A`)「…お邪魔しまー」
( ゚∀゚)「うぉい!」
Σ(;'A`)ビクッ
( ゚∀゚)「ははは、そんなにビクビクすんなよ!」
(´・ω・`)「お友達が死んでるんだ、無理言うなよ」
( ゚∀゚)「そうか?」
('A`)「…ここ、警察ですよね?」
真っ黒な帽子、シャツにズボン、白いネクタイの二人組。どう見ても警察ではない。
ドクオは、先程の警察官に詳しく事情徴集のため連れてこられたのだが、本当にここは警察なのだろうかと疑わしくなる雰囲気だ。
( ゚∀゚)「あ、そうそう君…えーと」
('A`)「ドクオです」
( ゚∀゚)「ドクオ君、君のお友達の事だが」
- 25 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:53:32.81 ID:y2dK9qia0
- そこでは椅子にかけた男がドクオに色々と聞かせてくれた。
まず、どうやらここに来るまでに検証はある程度終わったとのこと。
死体は、確かにツンの物だったらしいのだが、何故か頭蓋骨が見当たらなかったらしい。
それから、ブーンだが、死体は見付からなかったとの事だ。玄関前に彼の血液らしい跡はあるのだが、身体は一切見付からなかったらしいのだ。
それから、例の「また」について。
('A`)「ブーンは何処いったんだ…警察の手抜きじゃないだろうな?」
(;゚∀゚)「怖い顔すんなよ……おいショボン、頼むわ」
(´・ω・`)「まぁ、君は聞きたい事があると聞いている、その事を話してやろうか」
ドクオは凄い剣幕で、机に手を叩き付ける。それを宥めながら、椅子に座っている黒服はショボン―――呼ばれたもう一人の黒服、さっきから立ちっぱなしの、同じく黒服の男―――に指示を出す。真相は、彼が知っているらしい。
(´・ω・`)「ゾンビ…って知ってるよね。今回のは、そいつの仕業さ」
('A`)「んな馬鹿な…ゾンビ? 第一、そんな……」
あれ?
確かに、怪物らしき物は見た。
はっきり、この細いとか言われるが、視力だけは人並みな目で。
(´・ω・`)「ゾンビになるには、身体にとあるウィルスを宿さねばならない…ZVと呼ばれる物だ」
- 26 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:54:52.92 ID:y2dK9qia0
- さらにショボンは話しを続ける。
(´・ω・`)「そして、ZVは感染する。君の友達にもだ」
('A`)「じゃあツンも…」
(´・ω・`)「いやぁ、彼女には頭蓋骨さら頭持って行かれてたんだよ…ゾンビは頭が弱点でね、彼女はゾンビにはなっていないんだ」
('A`)「よかった…じゃねぇや、なんでそんな事みんなに黙ってんだよ!」
(´・ω・`)「警察を誤解しないで欲しいんだが……圧力だよ、圧力。私達だって真実を国民に把握して欲しいが、混乱を避けるため黙っているだけなんだ」
ショボンは手元に持っているファイルを開く。…何故か流し目だったのには、あえて触れない。
(´・ω・`)「ちなみにゾンビ沢山いたよね? 彼らは感染者だから…ブーン君がゾンビになっている可能性は高い」
('A`)「そうか…いないのはそういう事なのか」
( ゚∀゚)「ちょっと待ってくれ」
- 27 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:56:10.50 ID:y2dK9qia0
- 座っていた黒服が立ち上がり、ショボンからファイルを取り上げる。そして、それを床に叩きつける。
( ゚∀゚)「ゾンビは光に弱いんだよね〜…今は曇ってるからいいものの、晴れたら命危ないぜ? …ってもう死んでるかな」
(´・ω・`)「でも、そうやってウィルスは広まったんだよね。…ジョルジュは本当、何も考えてないな」
ショボンは怪訝そうな顔でファイルを拾いあげ埃を叩く。
…ジョルジュと呼ばれた男の言う通り、いつのまにか空は曇りになっていた。
( ゚∀゚)「データなんかに頼り過ぎると、頭イカレちまうぜ?」
(´・ω・`)「…そういえば、被害者の死亡時刻の天気は晴れだったね…ゾンビ化したら晴れ空の下は歩けないハズだったな」
( ゚∀゚)「…木陰があるだろう、木陰が……しかし行けるとしたら隣街だな」
('A`)「ブーンは、隣街ですか」
( ゚∀゚)「まぁ、可能性としては……って待ちなさい」
- 28 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月)
11:57:08.33 ID:y2dK9qia0
- ドクオは部屋を出ようとしたが、すぐにジョルジュによって静止。彼らには、一応従っておいたほうがよいかもしれない、そう思ってなければ、すぐに退出していたが。
ジョルジュはまた椅子にかける。そして、ゆっくり前のめりになってドクオにこう言った。
( ゚∀゚)「お前、仕事する気あるか?」
('A`)「まだ就職も決まってませんが」
( ゚∀゚)「あー、違う違う、俺らと仕事するか?」
急に何を言い出すんだ。
(;'A`)「え?警察って、そんな簡単に…それに年齢的にも…」
(´・ω・`)「あ、僕ら警察じゃないのよ」
('A`)「あ゙?」
ドクオは開きっぱなしの口から、呆気に取られたような声を漏らす。
(´・ω・`)「実は王立研究所の研究員なのです」
( ゚∀゚)「いいから、お友達の死体回収に行くからさ・・・真実知っちまった側の人間ってことで俺らと働け」
('A`)「………」
返事をする間もなく、ドクオは首根っこ引っ張られ、部屋を退出しました。
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