- 10
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:45:07 ID:k34VIhfAO
ζ(゚ー゚*ζ<あらすじ&人物紹介
あらすじ:妄想叶えた厨二の暴走を先生が説教で止めるんだけどレズビアン襲来。
( ´ー`):教師。説教で厨二依存を消すと能力を消せる。好きな映画はグッバイレーニン。
从 ゚∀从:純情前世ヤンキー。重力を操れる。好きな映画はパコと魔法の絵本。
( ><):KYショタ。色んな重装を操れる。好きな映画はサマーウォーズ。
爪'ー`)y‐:マセショタ。歌詞を心に響かせる。好きな映画はとなりのトトロ。
ハハ ロ -ロ)ハ:ツンデレ帰国子女。忍術が使える。好きな映画は座頭市。
/ ゚、。 /:ゴスロリ真面目ドジ。剣に触れた者を正気に戻す。好きな映画は天使にラブソングを。
(*‘ω‘ *):ほんわかボス。人を洗脳出来る。好きな映画はどついたるねん。
('、`*川:四天王最強の百合巨乳。他人の力を数値化出来る。好きな映画は下妻物語。
ζ(゚ー゚*ζ:ペニサス側近のヘタレ。能力不明。好きな映画は告白。
(゚、゚トソン:天然苦労人元宇宙海賊。空気を操れる。好きな映画は劇場版スーパー戦隊シリーズ。
作者03:チキン。仮免試験でテンパって青信号で止まった。好きな映画はサマータイムマシン・ブルース。
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、知りません!」
.
- 12
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:47:07 ID:k34VIhfAO
−少しだけ未来・東校舎−
(;´ー`)「……よし……大体こんなもんだろうヨ……」ドボドボ
(;´ー`)ノ「あとは『これ』で……生徒に使うには気が引けるが仕方ネーヨ……」ジャラッ
::(;´ー`)::「はふぅ、緊張してきたぁ……この緊張は大学受験以上初夜未満だヨ……」ブルッ
(;´ー`)「……今、ここにハインはいない……ビロードもいない……」
(;´ー`)「ハローも、フォックスも、鈴木も……ここには俺しかいやしない……」
(;´ー`)「……だからこそ……だからってワケでもネーけど……」
(;´ー`)┛「俺だけの力で、『アイツ』を倒さなきゃなんネーヨ……!!」グッ
lw´‐ _‐ノv「さぁ、先生がなんでこんな状況になったのか。ちょいと時間を巻き戻してみまひょ」ヒョコッ
(ノ´ー`;)ノ「 び ゅ ば ろ っ ! ! ? 」ビクビクゥッ
.
- 14
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:48:22 ID:k34VIhfAO
( ´ー`)先生の戦う生徒指導のようです
第23話 「百合は英語でリリーなんだからリリーフランキーがおっさんなのはおかしい」
.
- 15
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:49:41 ID:k34VIhfAO
−少しだけ過去・保健室−
≡≡煤R( 、 ;ヽトソン『はぅはあっ!!!』ゴシャァァァッ
ζ(゚ー゚;*ζ『す、すいません! ぶっ飛ばしてしまってすいません!』ペコペコ
('、`*川『ウフフ、防戦一方ね。弱々しいトソンも可愛いわよ抱き締めたい』ペロリ
( 、 ;トソン『こ、こなくそ……まさか保健室にて薬品棚に叩きつけられる日が来ようとは……』ヨロッ
((ζ(゚ー゚;*ζ『すいません、叩きつけた本人が言うのもなんですがすいません!』ペコペコ
( 、 ;トソン『クッ……最悪ですね……この状況も、貴女の「能力」も……!!』ボタポタ
('、`*川『そんなことよりトソン、頭からレモナが勝手に仕込んだ謎の薬品が滴ってるじゃない。
ゲヘヘヘヘこれはまさしくゲヘヘヘヘヘ私にゲヘヘヘヘヘ舐ゲヘヘヘヘヘヘヘヘジュルゥリ』
ζ(゚ー゚;*ζ『すいません、こんな上司ですいません! こんな上司って言ってすいません!』ペコペコペコペコ
( 、 ;トソン『……』
- 16
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:52:11 ID:k34VIhfAO
( 、 ;トソン(うぐっ……最悪です……まさかここまで相性の悪い相手がいるなんて……!!)
( 、 ;トソン(完全に失念してました……不破さんの「特技」のこと……)
( 、 ;トソン(マズい……相手方にはまだ伊藤さんも控えてる……)
( 、 ;トソン(……勝ち目が無い……このままじゃ私は洗脳されてエロ同人みたいなことに……)
( 、 ;トソン(……こうなったらいっそ……洗脳される前に、自ら命を絶って……!!)ギリッ
ヽ('、`*川『さて、そんじゃ私もお仕事しときますかね……ッターン』カタカタ
( 、 ;トソン『……………っっっっ!!?』 ド ク ン
ζ(゚ー゚;*ζ『……あっ、ちょ、伊藤さん、もしかしなくても……』
::( 、 ;トソン::『……な、何ですかこれ……伊藤さん、貴女私に何したんですか……!!』ワナワナ
('、`*川『悪いね、自殺されたら困るからさ。ちょっとアンタの精神弄らせてもらったよ』
::( 、 ;トソン::『そういうことを聞いてるんじゃありません! 何なんですか、この、この……!!』
- 17
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:53:59 ID:k34VIhfAO
::(゚、゚:*ユリットソン::『 こ の 胸 の 高 鳴 り は … … ! ! 』ハァハァハァハァ
::ζ(゚ー゚:*ζ::『都村さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!』
ヾ('、`*川≡≡≡≡『さて、んじゃ私は百合臭さ感じたから3階行くね。バハハーイ』ピュー
買ト(゚ー゚;*ζ『伊藤さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!?』
(゚、゚;*ユリットソン『あああ行かないでください御姉様!! 私のこのほとばしる熱いパトスはどうすれば!!
こうなれば不破さんもといデレ御姉様、私と神話になってくださぁぁぁぁぁぁぁい!!』ゴァァァァッ
::ζ(゚ー゚;*ζ::『すいませぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!
本っ当ぉぉぉぉぉにすいませぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!』キャァァァァァッ
.
- 18
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:55:18 ID:k34VIhfAO
−現在・東校舎3階−
\('、`*川/「……という経緯がありまして、トソンはユリットソンに進化したゾ★」テヘペロ
(゚、゚*トソン「あふぅ……御姉様の手、スペースシャトルの外装ばりにスベスベですぅ……」スリスリ
ヽ(;´ー`)ノ「どうしてこうなった! どうしてこうなった!! どうしてこうなった!!!」
::从;>゚∀从>::「あんぎゃぁぁぁぁぁ友達が1人ずつ頭おかしくなってゆくぅぅぅぅぅ!!」ガタガタガタガタ
青年誌の画風ばりに濃いヒッキー&くるう戦を終え数秒。
恐ろしいことに、もう早くもその印象が薄れてきてしまっている。
だってしょうがないよね! 信じて送り出した都村がユリットソンになってんだもんね!
へ( ◎Д◎)へ「新たな世界の扉を拓くのはいつでも愚者の役割です……」パァァァァ
(;´ー`)「どうすんだヨ、お前達のせいでプギャーがどうしてこうなったのか忘れたヨ!?」
('、`*川「何その因果関係。大人って不条理」タユン
- 20
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 20:58:21 ID:k34VIhfAO
- ::/ ゚、。;/::「う、浮かんでは消えていく伝記の衣魚は偽りの歴史を知る……!!」ガクッ
爪'ー`)y‐「『つ、都村さん……貴女だけは、貴女だけは常識的で居続けてくれるって、信じてたのに……!!』だとよ」
(゚、゚*;トソン「何をおっしゃいます鈴木さん、私は変わっていませんよ? キスしませんか?」ハァハァ
(;><)「変わり果ててるんです! もう見る影も無いんです!」
(゚、゚*トソン「まぁ強いて変わった点を挙げるならば、銀河の華が花園の白百合に名を変えたというだけの話です……」キリッ
ハハ ロ -ロ)ハ「ドウシテこんなになるまで放っておいたンダ!」
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、都村さんがこうなることを止められなくてすいません!」ペコペコ
从;゚∀从「お前どっち側の人間なんだよ!!」
都村は強い。アルファベット飛び交う戦場でまあまあ戦えるくらい強い。
それゆえに、都村がシュールを探しに単独行動を取り出した時も、俺はさほど心配はしていなかった。
都村ならきっとシュールを連れて加勢してくれる。そう信じて、俺達は都村を送り出した。
その結果がこれだよ。マゾやら百合やらくるうやら、ウチの女子は獣道を行き過ぎだろ。
- 22
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:00:04 ID:k34VIhfAO
- ヾ('、`*川「ま、そんなワケで今回トソちゃんはこっち側だからね」ナデナデ
ε=(゚、゚*トソン「はぁい、御姉様の為なら先生なんてデブリにしちゃいますぅ!!」バフバフ
((ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、全員左向きですいません!」ペコペコ
(;´ー`)「くっ……暑苦しい……!!」タジッ
ハハ ロ -ロ)ハ「夏場に見る面子じゃありマセンネ」
左向き3姉妹(仮称)の宣言に、俺達は色んな意味で息を飲んだ。
都村の戦闘力は言わずもがな。俺殺されかけたし、また戦わなければならないと思うと泣きたくなる。
そんな都村を戦闘不能に追い込んだという不破の存在も軽視出来ない。
そして何よりも恐ろしいのが、そんな2人をハーレムのようにはべらせている巨乳少女。
('、`*川「待っててねハイン……私が花園の女王に、貴女は姫になるんよヘヘヘヘヘ」タユン
从;゚∀从「すげぇ、言ってることが一単語も理解出来ねえ!!」
(゚、゚*;トソン「くっ、羨ましい……でも高岡さんなら仕方ないか……」
从;゚∀从「何でだよ! 俺どんだけの高みにいるんだよ!」
- 25
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:02:09 ID:k34VIhfAO
ペニサス伊藤。中学生離れした高身長と爆乳を誇る、ハインに恋するセックスモンスター。
その反面、フサ、レモナ、ヒッキーを凌ぐ四天王最強の戦士だという。
そんでもって性欲に流されて持ち場放棄してくるせっかちさん。そう、現時点ではネタキャラだ!
(;´ー`)「……こいつぁ厳しい戦いになりそうだヨ……!!」ゴクリ
('、`*川「多分なんだけどさ、先生内心私のことバカにしてない?」
(;´ー`)そ「やべ、バレた!」ビクッ
しまった、心が顔に出てしまったようだ! 俺ったら正直者!
でも見くびっちゃうのは仕方ないだろ、だって俺伊藤の性欲しか見てないもん。
四天王最強っていうのも性欲のことだけ指してんじゃないかと疑ってるからね!
ハハ ロ -ロ)ハ「マァ、今んとこワタシタチはペニサスサンの能力レズ化しか見てませんカラネ」
(;><)「現時点での伊藤さんの印象は『おっかない巨乳』で揺るがないんです!」
('、`*川「マジかよ。風評被害」
从;゚∀从「事実だろうが! 今も昔も貴様はおっかない巨乳だろうが!」
- 28
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:04:41 ID:k34VIhfAO
- ε=('、`*川「んあー……どうやら私、思いの外ナメられてるみたいだねぇ……」フゥ
(゚、゚*トソン「私はぁ御姉様にぃ舐ぁめらぁれたぁいですぅ☆」エヘエヘ
从;゚∀从「狂ってる! この国は狂ってる!」
爪'ー`)y‐「フッ、言うなれば見たこともない夕焼け空に心灼かれたってことか、わかるぜ」ムシャッ
(;><)「わかんないんです! 何から何までわかんないんです!」
俺達に侮られてることを確認すると、伊藤は気怠げに口を開いた。
どうでもいいけど「、」状の口をどうやって開くんだ。
【 】ヽ('、`*川「しょうがないなぁ……じゃあちょっと私がなんぼのもんか見せますか……」ブォン
(;´ー`)「!! 宙にディスプレイとキーボードが……!?」
(;><)「その描写は15話で僕がやったんです! パクリなんです!」
爪'ー`)y‐「フッ、俺達は普段から自分が映ったディスプレイを覗いて辟易してる生き物だけどな」
/ ゚、。;/「神々の凍てついた九重の鉄槌!!
( 黙 れ ! ! )」
- 29
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:06:36 ID:k34VIhfAO
- 伊藤が不意に手をかざすと、未来っぽいディスプレイとキーボードが出現した。
ビロードの時もそうだったが、メカ系厨二はディスプレイを出したがるのね。
('、`*川「ハインから聞いたと思うけど、私の能力はパラメータ操作。
感情、能力、体力。全てこのパッドで調整できる」カタカタカタッターン
伊藤は無表情でキーを叩きながら、恐らく頑張って考えたであろう口上を述べる。
そうこうしてる間にディスプレイに表示されたのは、見慣れた澄まし顔と簡素な式。
【('、`*川 「 生命力 × 100 」 】パッ
(;´ー`)「……生命力……? それって……」
†⊂('、`*川つ†「ハァ……ホントはやりたくないんよねぇ……絶対ガン引きされるもん……」スチャッ
( ◎Д◎)「正義の裏にあるのは悪ではなく、また別の正義なのです……」パァァァァ
ハハ;ロ -ロ)ハ(ワタシがプギャークンに刺したクナイをブッコ抜いた……?)
†⊂('、`*川つ†「さーて……そんじゃ、私がただのペロペロ大魔神じゃないことを証明しますか……」
.
- 31
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:08:18 ID:k34VIhfAO
∩−( 、 *川−∩「 ね゛ っ ! ! ! 」ブ ッ シャ ァ ァ ァ ァ ッ
ビク――爪;'ー`)y‐从;゚∀从(;´ー`)「 ! ! ! ? ? 」(><;)ハ(ロ-
ロ;ハハ/ ゚、。;/―――ッ
(゚、゚;*トソン「おでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇさう゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
( ◎Д◎)..::::「大地には花、人には愛ぼぉえろろろろろ……!!」ロロロロロ
買ト(゚ー゚;*ζ(吐いた!!)ビクゥ
.
- 33
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:11:02 ID:k34VIhfAO
- 从;゚∀从「……何やってんだ……伊藤、お前何やってんだ……!!」ワナワナ
::(;><)::「ク、クナイが……!! あ、あ、頭に……ひょえー……!!」ガクガク
(;´ー`)「……おいおいおい……スプラッタ映画かヨ……!!」ゴクリ
まるで、携帯をいじるように。
まるで、前髪を整えるように。
まるで、消しゴムをかけるように。
両手にクナイを持ったかと思うと、それほど自然に、何の躊躇も無く。
∩ー( 、 *川ー∩「んしょ、んしょ……っあー、慣れんなこりゃ……」ギュムギュム
伊藤は、クナイを自分のこめかみに突き立てた。
::<(゚Д゚;*<トソン::「び、びょえらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
おおお、御姉様が、御姉様が貫、貫、べきらまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」アワアワアワアワ
Σζ(゚ー゚;*ζ(都村さんが驚きすぎてもはや髪型しか原型が無い!)
- 34
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:13:07 ID:k34VIhfAO
異様かつグロ注意な光景に、俺達は勿論味方の筈の都村もパニックに陥る。
しかし、異常はそれだけじゃ終わってくれない。
∩ー('、`*川ー「んっ、と……あ゛ー気持ち悪い……串団子の気持ちがわかったわ……」ズンズン
::/ ゚、。;/::「……こ……コキュートスに堕とされし傲慢な天使が哮る……!?」ブルブルブル
爪'ー`)y‐「『……なんで……なんで平然としてられんのよ……!!』だとよ」
伊藤は、生きているのだ。自ら脳を深く貫いたというのに。
ちょっと待て、この話って厨二バトルの皮を被った説教ギャグじゃなかったっけ!?
何このシグルイみたいな描写! テコ入れにしちゃ路線が違いすぎるぜ!
(゚、゚*;トソン「お、お、御姉様!? おね、無事、お、ぇ、お、オフィーリア!?」アタワタアタワタ
ヾー('、`*川ー「どこの誰よ。テンパりすぎなとこも可愛い、包み込みたい」ナデナデ
(;><)「なんかほのぼのしてるんです! あんなにグロいのに!!」
ー('、`*川ー「まぁ、みんなの動揺はわかるよ。まさか陣内と紀香が結婚するなんて……」
从;゚∀从「いつの話だ! グロいくせしてボケがゆるいんだよ!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「『生徒指導』初の閲覧規制かかりマスヨ」
- 35
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:15:00 ID:k34VIhfAO
- (;´ー`)「そんなんどうだっていいヨ……それが生命力×100の効果ってか……!?」ゴゴゴゴゴ
ー('、`*川ー「ご名答。あ、ご名答ってトマトのネイティヴな発音に似てない? ゴメィトゥ」
(┏;´ー`)┏「 そ ー ゆ ー の い ー か ら ! ! ! 」シャーッ
ハローの緊迫感ある問い掛けに対しても飄々とした態度を崩さない伊藤(CERO:D)。
ゆるすぎんだろ、クナイぶっ刺さってなければまんがタイム辺りに載れるレベルのゆるさだぞ。
そんな俺の注意に「ノリ悪いなぁ」と嘆息しつつ、伊藤はようやく語り出した。ノレるか。
ー('、`*川ー「まぁね、大体みんなの想像通りよ。今の私の生命力はセル完全体以上よ」
ー('、`*川ー「たとえ首チョンパされようが核爆発に巻き込まれようが、死ぬこたぁない」
†ヽ('、`*川ー「ま、チープな表現するなら『不死身』ってやつかな?」キュポン
(;><)「ふ、不死身……!? フリーザさんでも叶えられなかった、不死身……!?」タジッ
(;´ー`)「……相変わらず厨二の妄想力はすげぇなオイ……」ゴクッ
从;゚∀从「……伊藤……」
- 36
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:18:57 ID:k34VIhfAO
クナイを引き抜かれた伊藤のこめかみには、傷跡1つ残っていなかった。
不死身。ここにきて古典かつ最大の超王道厨二設定が飛び出したか。
ハインから能力については聞いたけどここまでガチなヤツとは聞いてねぇぞ!?
俺達がビビったのを確認すると、伊藤はしたり顔で言葉を続けた。怖いから傷口あった部分を見せるな。
†ヽ('、`*川ノ†「さーて、これで私が四天王最強と言われてる理由がわかったかしら?」プスプス
へ( ◎Д◎)へ「人を助けることが出来るのは地に立つ者だけなのです……」パァァァァ
(;><)そ(刺し戻した!)ビクッ
+('、`*川「私にとって他人の強さなんてどうでもいいの。それを決めるの私だもん」キリッ
Σ/ ゚、。;/(なんか語り出した!)ビクッ
('、`*川「致命傷を掠り傷に、掠り傷を致命傷に。弱者は強者に、強者は更なる強者に」
ハハ ロ -ロ)ハ(きっとノートとかに書いといた文句なんダロウナ……)
('、`*川「世界は《生》と《死》のプログラム。ルールも倫理も常識も、私のタイピングで更新される」
爪'ー`)y‐(サンゴ礁に潜りてえ……)
('、`*川「それが私。『指揮帝』、椿ちんぽっぽを守る四天王、最後の1人……」
.
- 37
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:22:45 ID:k34VIhfAO
+('、`*川「『 人 間 計 算 機 (モンスター・カリキュレーター)』、ペニサス伊藤よ」バーン
(;´ー`)「……よくもまぁそんな設定が思いつくもんだヨ……!!」ザッ
バァァ―――+\('、`*川「そしてまたの名を『みんなのお姉様』、ペニサス伊藤とは私のことよ!」――――ン
スイマセ―――\ζ(゚ー゚;*ζ「そ、そして私が伊藤さんの側近やらせてもらってます、不破デレですすいません……」――――ン
トソ――――\(゚、゚*トソン「そして私が『宇宙海賊』改め『宇宙に咲く一輪の白百合』、都村ユリットソンです!」―――――ン
シラネーヨ―――(;´ー`)/「くっそ、緊張感が途切れた!!」―――――ッ
パァァァァァァァへ( ◎Д◎)へ.:::「太陽が沈むのは摂理です、決して罪ではありません……」ァァァァァァァァッ
ハイ―――――从;゚∀从/「お前入ってくんな!! ゲロの残り香がキツいわ!」―――――ン
.
- 38
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:23:34 ID:k34VIhfAO
- ('、`*川「いやー決まったねー。ぶっつけ本番の割には成功したねー」ワイワイ
(゚、゚*トソン「御姉様の口上最高でしたぁ! 私のプログラムも書き換えてほしいですぅ!」ハフハフ
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、腕の角度ミスってすいません!」ペコペコ
(;´ー`)「楽しそうだなお前ら!」
休み時間に考えたであろう口上を披露すると、伊藤はこの上なく気持ちよさそうにポーズを決めた。
アレなんだろうな、用意してた決め台詞言えた時が厨二最大のエクスタシーなんだろうな。
(;´ー`)(しかし、不死身か……またベタな……)ゴクリ
/ ゚、。;/(ちょっと待ってよ……私達、不死身と戦わなきゃいけないの……!?)ブルッ
ハハ*ロ -ロ)ハ(何ヤッテモ死なないってコトは、切腹し放題やないデスカ……!!)ワクワク
伊藤の不死身っぷりを目の当たりにして、俺達を瞬く間に緊張が包む。ハロー除く。
もう目の前の巨乳をただの変態と軽く見る奴はどこにもいない。
何たって、彼女は不死身なんだから。その不死身の彼女を倒さなければならないんだから。
- 40
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:25:30 ID:k34VIhfAO
- ε=('、`*川「さぁどうよ、これで私がただの百合っ娘製造機じゃないってことがわかった?」エッヘン
(゚、゚*トソン「そうですよ、御姉様は実力の伴った百合っ娘製造機なのです!」フンス
ヽ('、`*川ノ「ズコー」
从;゚∀从「こっち側の緊迫感がてんで伝わっていない! ちっとはピリッとしろや!」
щ('、`*川「まぁいいや、そんじゃみんなで4階に行きますかね。カムヒア」
(;><)「4階……? いや、面子揃ってんだからここじゃダメなんですか……?」
ヾ('、`*川「ノンノン、まだ揃ってはないわ。私の『最初の妹』が待ってる」チッチッ
(;´ー`)「最初の妹? ……あっ……」
へ( ◎Д◎)へ「世界に光あれ………」パァァァァッ
ハハ ロ -ロ)ハ「とりあえず、このハリツケは置いてっていいデスヨネ?」
((ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、異存無くてすいません!」ペコペコ
爪'ー`)y‐「お前何気に酷い奴だよな」
- 41
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:27:31 ID:k34VIhfAO
−東校舎4階−
*(‘‘)*
*(‘‘)*「ミュージックステーションに出たい……」
*(‘‘)* ゴロゴロ
*(‘‘)*「サーティワン全種コンプしたい……」
*(‘‘)* ゴロゴロ
*(‘‘)*「お姉様に逢いたい……」
('、`*川「その願い叶えてしんぜよう」ヒョッコリ
*(;‘‘)*そ「 ど ぅ ぅ ぅ ん ! ! ? 」ビクッ
(;´ー`)(何やってんだコイツ……)
- 43
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:30:01 ID:k34VIhfAO
- 伊藤に言われるがままに4階へ昇ると、そこではロリっ娘が暇していた。
そういや逃げ延びていたね沢近。他のみんなが濃厚すぎて霞んでいたわ。ゴメンな。
ていうか百合でロリで厨二の生徒が霞むってどんな濃さだよ! 道頓堀川か!!
≡≡*(/*‘‘)*/「おぉぉぉぉぉねっさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
待ち焦がれてましたぁ、ヘリカル寂しくてバターになっちゃいそうでしたぁぁぁぁぁっ!!」バビューン
('、`*川「メカニズム教えてよ。紹介するわ、新たなる妹のトソン」
\(゚、゚*<トソン「はい只今ご紹介に預かりました! 銀河に揺れる一輪の花、キュアトソンです!」ババーン
*(;‘‘)*「ぐぬぅ!? 妹キャラは間に合ってるんですけどー、妹は私の専売特許なんですけどー!」プンスコ
(゚、゚*トソン「フッ、悪いですけどね、私には御姉様と口が同系統という武器があるんですよ……!!」ヘヘン
('、`*川「コラコラ喧嘩しないの。2人には悪いけど私の一番はハインが予約済みなのよ」
*(;‘‘)*「うぐっ……ハインちゃんなら仕方ないか……」グッ
(゚、゚;*トソン「そうですね……いいんです、私は御姉様の何番目でも……」クッ
从;゚∀从「だから嬉しくねぇよ!! 何お前ら俺を羨望の眼差しで見てんだ!」
(;´ー`)「畜生、相も変わらず暑っ苦しい!!」
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、輪に入れずすいません!」ペコラペコラ
- 44
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:32:49 ID:k34VIhfAO
- +('、`*川「さぁそんなワケで揃ったね、『祕蜜の華園(リリィカルテット)』の面々が」キラーン
(;´ー`)「くっ……最後の最後にとんでもない派閥が現れたな……」
/ ゚、。;/(アカン、胃がただれそうや)
不死身のレズに命を狙われ、否が応でも表情が険しくなる俺達。
そんな俺達を見て、両脇に妹を侍らせる伊藤が不意に口を開いた。幸運グッズの広告か。
('、`*川「さて……覚悟は出来てる? シラネーヨ先生改めシラネーヨウイルス」ゴゴゴゴゴ
(;´ー`)「ウイルス!? 俺もう病原菌とどっこいどっこい!?」ガビーン
('、`*川「そりゃそうよ、何せアンタは憎い憎い恋敵だもの」
(;´ー`)「!! ……」ゴクリ
从;゚∀从(はにゃ、もしかして俺取り合われてる!? すげぇ、ヒロインっぽい!)ハッ
爪'ー`)y‐(フッ、レズとオッサンに取り合われるヒロインってのも珍しいけどな)
从;゚∀从そ(コイツ直接脳内に……!!)
- 46
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:34:41 ID:k34VIhfAO
- ('、`*川「ズルいわよね、私の方が付き合い長いのに、ハインは会って1年程度のアンタに夢中なんだもん」
从 ゚∀从「まぁお前に会う以前に、前世で俺と先生は逢ってるけどな」キリッ
(;´ー`)「喋るな! 火に油積んだトラックで突っ込むな!」
('、`#*川 イラッ
*(;‘‘)*「いつでも菩薩の笑みなお姉様がイラッとした! こいつぁ荒れるぜ!」
虫眼鏡で集めた太陽光ばりの熱視線を、伊藤は憎々しげに俺に注いだ。
そりゃそうだ、伊藤にとって俺は教師である前に、好きな相手を独占する悪い奴に他ならない。
ハインの電波発言に苛立った伊藤は更に言葉を続ける。ホントゴメン。
('、`*川「そもそもハインを惚れさせるだけなら百合っ気増やせばいいだけよ。何でそうしないかわかる?」
爪'ー`)y‐「わかるさ、要は日没の海に浮かんだ時しか見れない風景があるってこったろ?」
('、`*川「違います。先生ほっといたままハイン手に入れてもスッキリしないのよ」
(;´ー`)「……」ゴクリ
- 48
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:41:16 ID:k34VIhfAO
('、`*川「ハインを惚れさせることを想像しても、どうしてもアンタがチラついて腹が立つ」
('、`*川「アンタ邪魔なのよ。アンタがいる限り、ハインを惚れさせても全然スッキリ出来ない」
('、`*川「だったらアンタを消せばいい。アンタがいなくなれば、私のイライラは解消される」
('、`*川「ゆえに、この最強メンバーでアンタをぶっ潰す。そんで、完全に潰したら……」
('∀`*川「……グヘヘヘヘ……!!」ニタラァァァ
::从;゚∀从::「HIEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!」ゾクゾクゾクゾク
(;´ー`)「……伊藤……」
くるうばりに狂気じみた伊藤の笑みに、さしものハインも梅図漫画みたいに慄く。
百合っ気やハインに対する感情は、紛れもなく伊藤が前々から抱いていた感情だろう。
だが、歪んでいる。コイツも照井や都村のように、力を得たことで理性のタガが外れてしまっている。
だったら話は早ぇわな! 相手がユリだろうがバラだろうがヒヤシンスだろうが!
(;´ー`)「上等だヨ……けどな、これだけは覚えとけヨ……」
('、`*川「……言ってみなさいよ、野郎の発言に前頭葉使いたくないけど……」
- 49
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:42:10 ID:k34VIhfAO
- (;´ー`)「別に誰を好きになろうが誰を憎もうが、そんなのお前の自由だヨ」
(;´ー`)「だが、俺はお前ら全員に説教ぶっかけるまでは死ねネーんだヨ」
(;´ー`)「無論、お前のトホホな性倫理も叩き直す。それまで俺は死なネーし……」
(;´ー`)σ「嫌がる女の脳味噌弄くって惚れさすような奴に、ハインはやらん!」ズバッ
('、`*川「!! ……相変わらず憎たらしいわね……!!」ギリッ
从 ゚∀从
从 ゚∀从。〇(「ハインはやらん」→「ハインは誰にも渡さん」→「女房と別れてハインと結婚するつもりだ」→「住もう」)
从 ゚∀从
从 ゚∀从
.
- 51
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:46:13 ID:k34VIhfAO
- (;∫´ー`)∫「さぁ、わかったら教えてもらおうか……この戦いのルールを……!!」ゴゴゴゴゴ
√('、`*√川「フフ、いいわよ説明してあげる……アンタを死へ誘うルールをね……!!」ゴゴゴゴゴ
(;><)「うあぉ、2人揃って変なポーズなんです……まさに一触即発なんです……」
从 ∀从「……ビロード……」
( ><)「はい? どうしました、ヒロイン()さん……」
从* ∀从.::「 俺 は も う 駄 目 だ 」カハッ
(;><)そ「ぼあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
高岡さんが恍惚の表情で吐血したんですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」キャァァァァァ
(;´ー`)そ「え、どういうこと!? ちょっと目を放してる間にどういうこと!?」ビクゥゥゥゥ
::从* ∀从::「せ、先生、いや、旦那様……海の見える丘に建つ家で白いレトリバーを2匹飼いましょう……!!」カフッ
(;´ー`)「何言ってんの!? ねぇお前何言ってんの!?」
- 52
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:47:24 ID:k34VIhfAO
どういうこっちゃ、ちょっと火花散らしてたらハインが瀕死だ!
なんで血ぃ垂れ流してんの、なんでしきりに「略奪愛最高……」とか呟いてんの!?
('、`#*川「やってくれるじゃない……私の愛しのハインから体液噴き出させるなんて……!!」ゴゴゴゴゴ
(;´ー`)「いやらしく言うなヨ! ていうか俺のせいなの!?」
/ ゚、。;/「蕪揺れる荒廃の丘で際限なき斜陽がバベルの階段を照らす!」
爪'ー`)y‐「『そんなことより早くルール教えてよ、どんだけ待ち惚け喰らってると思ってんの!?』だてよ」
从;゚∀从「ガフッ……なんだ、お前らいたのか……」
(゚、゚;*トソン「いましたよ! その間ずっと空気読んで黙ってましたよ!」
ハハ ロ -ロ)ハ「暇すぎて手押し相撲大会開催しちゃいマシタヨ」
*(;‘‘)*「くっ……! 『VIP中の小さな猪』と呼ばれた私が押し負けるなんて……!!」ガクッ
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、私なんぞが4人抜きしてすいません!」
(;´ー`)「盛り上がってんな!?」
- 53
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:49:03 ID:k34VIhfAO
- 俺がちょっと目を離した隙に、いつの間にか不破が横綱に君臨していた。
何なんだこの休み時間。さっきまでグロとゲロに怯えてたとは思えんぞ。
すると伊藤が両手を鳴らし、皆の視線を集めた。お前もなかなか苦労人だな。
人('、`*川「ハイハイ、手押し相撲もいいけどルール説明するからみんなちゅうもーく」パンパン
(;><)「……ルール……女子全員ベロチューしないと通れないとかですか……」ゴクリ
从;゚∀从「めったなことを言うな! 実現したらどうすんだ!」
('、`*川「あ、その手があったか……掟紙書き直そっかな……」
ヒィィィィィ::ハハ;ロ -ロ)ハ::::从;゚∀从::「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」;;/
゚、。;/;;ィィィィィィッ
(;´ー`)「そういうのもういいヨ! ルール教えてくれってば!」
('、`*川「メンゴメンゴ。まぁ簡単に言えばバトルロワイアルね」
(;´ー`)「バトルロワイアル……!?」ゴクッ
爪'ー`)y‐(てれび戦士になりてぇ……)
- 54
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:52:06 ID:k34VIhfAO
- (;><)「バトロワと言うと……6対4の総力戦って感じですか……」ゴクリ
('、`*川「そ。先に相手サイドを全員やっつけた方が勝ち。単純明快っしょ?」
爪'ー`)≡≡○「フッ、いいのかい? 俺は女だろうが手加減出来ねぇぜ?」シュッシュ
从 ゚∀从「お前のその強気の根拠どこだよ。何シャドーしてんだ」
(;´ー`)「……確かにわかりやすい条件だヨ、だが……」ゴゴゴゴゴ
ハハ ロ -ロ)ハ「ペニサスサンがそんなstraightなルールをそのまま出すとは思えマセンネ……」ゴゴゴゴゴ
('、`*川「……えへ、バレた……?」ゴゴゴゴゴ
厨二の考え方は基本的にひねくれてる。スネ夫や永沢君以上にひねくれてる。
フサみたいなタイプならともかく、伊藤のようなおすまし厨二が単純バトルをそのまま仕掛けるとは思えない。
そんな俺達の考え方は想定内とばかりに微笑んだ伊藤は、懐からなんか取り出した。
[][][][]ヽ('、`*川「そうね、だからみんなには『コレ』を引いてもらうわ」チャッ
/ ゚、。;/「……灰人を屠りし異端の手札……?
(……カード……?)」
- 57
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:53:25 ID:k34VIhfAO
- 伊藤は6枚のカードを取り出すと、扇形に広げて俺達の前に差し出した。
ディスプレイといいカードといい、厨二が好むアイテムの見本市かよ。
ていうかすげぇ怪しい。装備したら呪われるアイテム感がプンプンだぜ。
(;><)「えー、引かなきゃダメなんですか……? 爆発とかしませんよね……」
('、`*川「いいから引きなさいな。引かなきゃ私の性欲が爆発するわよ」
从;゚∀从「さっさと引きましょう! さぁ引きましょう、迅速に引きましょう!!」
(;´ー`)「急かすな急かすな!!」オズオズ
伊藤の性欲に恐れをなした俺達は、1人また1人とカードを引いていく。
そのカードに書いてあったのは1文字、何の変哲もない数字。
(;´ー`)ノ[]「『1』……? 何だヨ、これに何の意味があるんだヨ……」ピラッ
.:::;><)「僕は『2』だったんです……一体何が起こるというんです……!?」ショアァァァ
(;´ー`)そ「 じ ゃ じ ゃ ぼ ぁ っ ! ! ? 」ビビビクゥッ
- 58
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:55:54 ID:k34VIhfAO
- .::::><)「はにゃ? どうしたんですか皆さん、まるで目の前で人が溶けてるような顔をして」ショワァァァァ
(;´ー`)σ「いや、溶けてるヨ!? 今まさにお前溶けてるヨ!?」
.:::::::「ハハッ、何言ってんですか、人がそんな簡単に溶けるワケn」シャァァッ
从;゚∀从「溶けきったぁぁぁぁぁっ!! 溶けるワケないって言いながら溶けたぁぁぁぁぁっ!!」
(゚、゚*:::.「ウフフさぁ恐れおののきなさい、これが御姉様の力です!!」ショワァァァ
.:::‘‘*)*「スッゴいでしょ、アンタらもこうなる運命(ディスティニー)なんだよ!」ショァァァァ
.::: ゚、。;/「銀の標を構えし英雄の馬は蒼空へ駆け抜けん!!
(貴女達も溶けてるよ!? そして私もね!?)」バショアァァァ
(;´ー`)「うわぁぁぁぁぁ次々と溶けたぁぁぁぁぁ!! みんないいヤツだったヨぉぉぉぉぉっ!!!」
('、`*川「そんな怯えなくていいわよ、みんなは死んでない。ただ『ワープ』しただけ」
ハハ;' -')::.「ワープ……!?」ショワァァァ
Σζ(゚ー゚;*:::.(メガネ先行で溶けてる!!)シャワァァァ
- 60
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:57:58 ID:k34VIhfAO
- ('、`*川「そのカードは掟紙を切って作ったカードでね、書かれた数字の階に引いた人をワープさせるの」
(;´ー`)そ「今のがワープ!? ワープってもっとサイバーなんじゃネーノ!?」
('、`*川「それぞれの階に私達は1人ずつ。その階にいる敵を倒さなければ別の階には行けない。
同じ階に仲間がいる場合はすぐ近くに飛ばされるから寂しくて死ぬ心配は無いね」
.::::::)y‐「フッ、要は個人戦、もしくは少数戦になるってこt」ショワァァァ
从;゚∀从「喋ってる途中に溶けきった! ショタに厳しいな!」
('、`*川「ま、要はサバイバルよ。サバイバルとダライラマって似てんね。ハハハ」
.:::;´ー`)「ハハハじゃネーヨってうわぁぁぁぁぁ!! もうだいぶ溶けてるぅぅぅぅぅっ!!」ショワァァア
从;゚∀从「せんせ――――っ!! 溶けても魅力はちっとも減ってませ――――ん!!!」
ヽ('、`*:::.「じゃ、そんなワケで東校舎サバイバルスタートよ。バイビー」シュワァァァア
.:::::::::「ちょっと待てヨもっと詳しk」ワアアアアア
\从;゚∀从/「せんせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――――――――っ!!!」
- 63
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 21:59:58 ID:k34VIhfAO
- 从;゚∀从「……」ポツーン
从;゚∀从「……み、みんな溶けた……!! 今回の『生徒指導』はホラー成分強いな……!!」ポツーン
从;゚∀从ノ[]「俺だけ溶けなかったのは、『4』のカードを引いたからか……」ピラッ
从;゚∀从「……あれ、でもレズ共全員溶けたよな……? じゃあ俺の相手って……」クルッ
ヽ('、`*川「やっほ」ルン
从 ∀从.::::: ガフッ
('、`*川「やぁだー、何吐血してんのー? そんなに私に体液を振りまきたいのー?」
从;゚∀从σ「なんでだぁぁぁぁぁ――――っ!! お前溶けたじゃねぇかぁぁぁぁぁぁ―――――――っ!!!」
('、`*川「フェイントよフェイント、でもハインと1対1になったのはマジで偶然だかんね。
そんじゃ恋敵をぶっ殺す前に恋する相手を堪能しますかね先っちょだけ」グイグイ
从>;゚∀从>「神よ、何故俺にこれほどの試練をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
【 4F ハインリッヒ高岡VSペニサス伊藤 】
.
- 67
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:02:35 ID:k34VIhfAO
−東校舎1階・昇降口−
..::::::: ショワァァァァ
..:::ー`)
(;´ー`)ノ「……u聞かせてくれヨ、みたいな感じ的な……」フォン
( ´ー`)ノ
(´ー`ノ)
ヽ( )
( ´ー` )ノ
(;´ー`)そ「 誰 も い な い ! ! ! 」ド―――――ン
( ´ー`)
(;´ー`)そ「『いるヨ』的なひとくだりが無いってことは本当に 誰 も い な い ! ! ! 」ド―――――ン
.
- 68
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:03:49 ID:k34VIhfAO
みるみるうちに体が溶けていって、一瞬視界が暗転した刹那。
気付くとさっきまでワイワイ言ってた生徒が1人もおらず、昇降口に1人佇んでいた。
並ぶ下駄箱やフサのケンカパンチ()の痕。間違い無くここは東校舎の1階だ。
ていうかマジでワープしちゃったよ、それどころか1回溶けちゃったよ。
ワープは科学的に無理だってトリビアで専門家の先生が言ってたというのに。
(;´ー`)(うわぁ、マジで俺ワープしちゃったのかヨ……ヤマトみたい……)キョロキョロ
(;´ー`)(とにかくみんなと合流しネーと……そのためには2階へ……)
( ´ー`)「……」
(;´ー`)「……あっ……!!」タラッ
やっべ、気づいちゃった。気づかなければ呑気でいられたこと気づいちゃった。
伊藤の話では、別の階に行くには同階の敵を倒さなくてはいけない。
そして近くに仲間がいなかったということは、この階に飛ばされたのは俺1人ということ。
(;´ー`)(つまり、俺は1人であのレズカルテットの誰かと戦わなければならない……!!)
- 69
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:05:39 ID:k34VIhfAO
- (;´ー`)「……俺だけかぁ……懐かしいな、この心細い感じ……」ブルッ
現状を把握した俺の脳裏に、図書準備室でワカッテマスに殺されかけた記憶が蘇る。
思い起こせばこの戦い、完全に1人で乗り切ったのはあれっきりじゃないか。
それ以降は常にハインとかが守ってくれた。俺は常にいいとこ取りだ。
(;´ー`)(それが完全に1人ぼっちか……俺ってば、想像以上に生徒に支えられてたんだなぁ……)
正直、めっちゃ怖い。だって相手は容赦なく俺のタマ狙いに来るんだもん。
だけど、今こうしてる間にも上階では生徒達が戦っている。
そんな中、年長者の俺が一番ブルってるのは情けないこと火の如しじゃねぇか。
(;´ー`)「……ビビってなんかいられネーヨな……」ボソッ
自分にだけ聞こえるような声で、小さく、強く呟く。
そうだ、ビビってなんかいられない。そもそも最初は生徒全員1人でとっちめるつもりだったんだ。
あの時と決定的に違うのは、今の俺にはついてきてくれる仲間がいるってことだ。
(;´ー`)(見てろヨ伊藤……俺は説教しか出来ネー中年だけどヨ……)
(;´ー`)┛(生徒の為なら不死身も倒せるってこと、証明してやるヨ!!)ガシッ
┗(;´ー`)┛(ノープランだがな!!!)ガシガシッ
- 70
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:06:34 ID:k34VIhfAO
- ))(;´ー`)「よし、とりあえず色々確かめネーと……武器も持っておきたいな……」テクテク
打倒不死身を心に決めた俺は、早速挙動不審気味に行動を開始した。
1階は狭い、いつ厨二と出くわすかわからない。それまでに対策を練っておかなくては。
深夜の校舎をうろつく姿は完全に不審者だがな! 来ないでセコムさん!
))(;´ー`)「えっと、校舎外には出れるみたいだな……最悪校庭に逃げられるヨ……」ガチャッ
(´ー`;)((「そうだ、美術室にも寄っておこう……武器になるものが多そうだ……」サッサッ
))(;´ー`)「ぃよっし……あとは購買に寄ってしょっぱいパンを……」テテテテ
::(;´ー`)::「……」ブルルッ
(;´ー`)「……その前に便所寄っとくか……戦い始まったらトイレ休憩ネーもんな……」
(;´ー`)(そう言えば相手はどこにいるんだろ……結構徘徊したのに出くわさなかったが……)
(;´ー`)つ「ってそんなん考えてる場合じゃネーヨ、早く排水せねば俺の本能寺が陥落……」ガチャッ
- 71
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:09:12 ID:k34VIhfAO
*(‘‘)*
( ´ー`)つ
*(‘‘)*
( ´ー`)つ「……ヘリカルちゃん、みーつけたヨー……」
*(‘‘)*ゞ「……あちゃー、見つかっちったー。次は私が鬼かー……」
( ´ー`)
*(‘‘)*
( ´ー`)
*(γ;‘‘)*γ「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ女の敵だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」バンバンバン
┗(´ー`;)┓≡≡「濡れ衣だヨぉぉぉぉぉっ!! ていうかここ男子トイレだヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」ピューッ
【 1F 不知火シラネーヨVSヘリカル沢近 】
.
- 72
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:10:01 ID:k34VIhfAO
−東校舎・3階−
ε=/ ゚、。;/「信託……翡翠の空に埋もれた誘惑のヴェルヴェット……。
(ふぅ……一時はどうなることかと思った……)」
/ ゚、。;/「石蕗を掌に落とした冥界のサバトは悟られしランデブー……。
(なんせ私が一番身体能力無いし……ゴスロリで動きづらいし……)」
/ ゚、。;/「盟友の契りに疑念を捨てた聖杯の曇る夜のグロリア……。
(でも……ちょうどすぐ近くにアナタがいて助かったわ……)」
/ ゚、。;/「黄金の影に虚ろうファントム・マイン……。
(ハローさん……)」
ハハ ロ -ロ)ハ「スイマセン、フォックスクンいないんで普通に話してくれマセン?」
/ ゚、。;/「あ、ごめんなさい……つい通訳が横にいるつもりで……」
ハハ ロ -ロ)ハノ「ソコで普通に話すんカイ!」ビシッ
/ ゚、。;/「どうしろというの!?」バビーン
- 74
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:12:28 ID:k34VIhfAO
- ハハ ロ -ロ)ハ=3「まぁ安心ナサイナ。ダイオードサン、否、ヒメはワタシがお護りするでゴザル!!」フンガー
Σ/ ゚、。;/「姫!? そ、それは頼もしいけど……ちょっと心配だな……」
ハハ ロ -ロ)ハ「……そんなに今後の民主党が心配デスカ……」ホゥ
/ ゚、。;/「何の話!? いや、私と同じ非戦闘員の先生と狐ヶ崎君が心配なのよ……特にあのナルショタ……」
ハハ ロ -ロ)ハ「大丈夫デスヨ、フォックスクンはマッチョやバカップルやエセヤンキーを倒した実力者デスヨ?」
/ ゚、。;/「なんかあんまり大丈夫感が無いラインナップなんだけど!?」
ハハ*ロ -ロ)ハ「アッ、まさかついにデレタんデスカー? 『私がついてないと漆黒の深海』ミタイナー?」ヘラヘラ
Ъ/ ゚、。;/「んなっ!? だっ、誰があんな花輪君みたいな奴に!!
そ、そーゆーハローさんこそ愛しの弟者君が恋しいんじゃなーいのぇーっ!?」ズビシ
ハハ ロ -ロ)ハ「恋しいデスヨ。今すぐ抱きしめてアメリカに持ってきたいデスヨ」サラッ
Σ/ ゚、。;/「開き直ってデレた!!」
- 75
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:13:40 ID:k34VIhfAO
- ハハ ロ -ロ)ハ「とにかくフォックスクン達は大丈夫デスヨ。最悪ウンコとか漏らす程度デスヨ」
/ ゚、。;/「それは最悪だね!? じゃ、じゃあ私達の方は大丈夫かな……」
ハハ ロ -ロ)ハ =3「心配ナサラナイでクダサイ、ヒメ! このハロ影にお任せを!」ハフヒー
Σ/ ゚、。;/「だから姫って何!? 私だいぶ洋装だけど!?」
ハハ ロ -ロ)ハ「でも冗談抜きでワタシ達の組み合わせは結構良いかもしれマセンヨ。
ワタシがハリツケにした相手をダイオードサンが正気に戻せばいいんデスカラ」
/ ゚、。;/「そ、そうだね……そう考えると少し気が楽かも……」
「そう簡単に行きますかね?」
/ ゚、。;/「!!!」ハッ
ハハ ロ -ロ)ハつ≡≡≡††「ナニヤツ!!」シュシュッ
/ ゚、。;/「出たー! 相手が喋る前に動きを止める、極悪非道の磔攻撃!」
- 76
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:14:48 ID:k34VIhfAO
- ⌒⌒††「貴方の攻撃はとても多種多様で不規則ですが、共通の弱点が存在します」ポトンポトン
ハハ;ロ -ロ)ハそ「NO! ワタシの長谷川ロミオと東坂下アンダーソンが撃ち落とサレタ!」ガーン
/ ゚、。;/「クナイに名前付けてんの!?」
「貴女の攻撃はクナイ、火噴きなど遠距離攻撃が多い。更に先制攻撃を好みます」スタスタ
/ ゚、。;/「て、ていうか、この声って……」
「推測ですが、貴女は近接戦闘が苦手なのではありませんか?」
ハハ;ロ -ロ)ハ「ウップス……アナタが相手デスカ……」
「現に貴女は対兄者君や対くるうさんでは、明らかに苦戦していました」
「極力近接戦闘を避けるため、遠距離で手早く勝負をつけたかったのでしょう?」
「しかし残念、私にはクナイは届かず、火はかき消えます。それもその筈」
- 77
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:16:03 ID:k34VIhfAO
(゚、゚トソン「私は『空気』を自在に操れるのですから」スッ
/ ゚、。;/「……都村さん……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「Shit、どうやらワタシの天敵に当たっちまったようデスネ……!!」ギリッ
(゚、゚*ユリットソン「安心して下さい、殺しはしません。いずれ2人とも私の姉妹になるのですから……!!」ハァハァハァ
/ ゚Д。;/「うわぁぁぁぁぁそうだったこの子今非常識なんだったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「いくらアメリカが同性愛に寛容でもサスガに引きマスワ」
【 3F ハロー三宮&鈴木ダイオードVS都村ユリットソン 】
.
- 78
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:17:42 ID:k34VIhfAO
−東校舎・2階−
(;><)「……」ゴゴゴゴゴ
爪'ー`)y‐「……」ゴゴゴゴゴ
ζ(゚ー゚;*ζ「え、えっと、なんと言いますか……すいませんと言いますか……」オロオロ
ζ(゚ー゚;*ζ「えっと、今回はふたおショタかた、あっ間違った、ショタお二方と戦うということで……」
ζ(゚ー゚;*ζ「わ、私も敵キャラとしての責務を果たせるように精一杯頑張りますので……え、えっと……」
┗ζ(゚ー゚;*┗ζ「い……いざ!」シャーッ
(;><)「……やりづらいんですけど……」
爪'ー`)y‐「フッ、船乗りに準備の有無は関係無いってことか……デカい波が来そうだぜ」
(;><)「やりづらいんですけど!!」
- 79
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:19:27 ID:k34VIhfAO
- ヽζ(゚ー゚;*ζノ「ど、どっからでもかかってきてください!!
あっ、大きなこと言ってすいません! どっからでもすいません!」ワタワタ
(;><)「えー……ここまで下からこられると蒸気王とかぶっぱなしにくいんです……」
爪'ー`)y‐「フッ、躊躇いなさんな若内。戦場に経ってる以上、俺もお前も不破も若武者だぜ?」
(;><)「ちょっと黙っといて下さい! 邪魔くさいんで!」
爪'ー`)y‐「黙れとは酷だねぇ。若内、お前は息を吸うなと言われて首を縦に振れんのかい?」
(;><)「もうシカトするんです! いいんですね不破さん、ぶっ放しますよ!?」
ζ(゚ー゚;*ζ「は、はい! ふつつかものですがよろしくお願いします!」
(;><)「なんかプロポーズみたいになってるんです! わかりました、恨まないでくださいよ……」ゴゴゴゴゴ
ζ(゚ー゚;*ζ「……」ゴゴゴゴゴ
爪'ー`)y‐(小枝食いてえ……)ゴゴゴゴゴ
- 80
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:20:45 ID:k34VIhfAO
- ( ><)「……ハぁぁぁぁぁ………!!」ゴゴゴゴゴ
\( ><)「天さえ地さえ海さえ焼く! 無敵で不敵な鋼の魂!」キュピーン
( ><)/「今宵夜空を貫いて! 荒野に轟く王の火柱!」シュイーン
┗( ><)「無敵重装・蒸気王!」シャキーン
┗( ><)「 F I R E ! ! ! 」バババーン
┗( ><)
ζ(゚ー゚*ζ
爪'ー`)y‐
┗( ><)
┗( ><)
.
- 81
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:21:35 ID:k34VIhfAO
┗( ><)
┗( ><)
┗(>< )
┗( >< )
┗(;>< )「 あ り ゃ り ゃ ! ? 」ズガビ――――――ン
爪'ー`)y‐「どうした若内、二の腕に顔みたいな痣でも浮かび上がったか」
┗(;><)「怖いこと言わないでください! あれ、何ですか!? 何で蒸気王出ないんですか!?」
ζ(゚ー゚;*ζ「……すいません……それ、私の能力です……」
┗(;><)「なぬっ……!? なんです!」
爪'ー`)y‐「腕下ろせよ」
【 2F 若内ビロード&狐ヶ崎フォックスVS不破デレ 】
.
- 82
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:23:57 ID:k34VIhfAO
−東校舎・3階−
へ( ◎Д◎)へ
へ( ◎Д◎)へ「愛無き世界に人が棲む道理はありません……」パァァァ
へ( ◎Д◎)へ「……」
へ( -Д-)へ「……」パチッ
::へ( -Д-)へ::「……………」ムズムズムズ
へ( ^Д^)へ プギャーン
へ( ^Д^)へ
へ(;^Д^)へ そ「ハッ! 俺は一体何を……!!」
【 部外者 指差プギャー 】
.
- 83
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:26:56 ID:k34VIhfAO
【東校舎1階・シラネーヨVSヘリカル】
≡≡┏(;´ー`)┛「ぬあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! こーろさーれるぅぅぅぅぅっ!!」ズダダダダ
≡≡*(γ;‘‘)*γ「うあぁぁぁぁぁ痴漢死すべし痴漢死すべし痴漢死すべしぃぃぃぃぃ!!」バンバンバン
┗(´ー`;)┓≡≡≡「それでも俺はやってネーヨぉぉぉぉぉぉぉぉっ!
てか何で男子トイレに佇んでたんだヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」ズダダダダ
ч*(‘‘;ч)*≡≡≡「だって男子トイレから出てくるところ見られたらハズいじゃん!
それで出るタイミング測ってたら痴漢襲来だよ死ねぇぇぇぇぇっ!!」バンバンバン
≡≡≡(;´ー`)「それ俺じゃなくてお前を男子トイレに飛ばした伊藤が悪いんじゃネーノ!?」
≡≡≡*(;‘‘)*「うるさぁぁぁい!! 『不知火』とか厨二みたいな名字しやがってぇぇぇぇぇっ!!」
(´ー`;)≡≡≡「『沢近』だってツンデレサブヒロインみたいでいいだろヨぉぉぉぉぉっ!!」
*(‘‘;)*≡≡≡「ありがとぉぉぉぉぉ!!」
≡≡≡(;´ー`)「どういたしましてヨぉぉぉぉぉっ!!」
- 84
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:29:44 ID:k34VIhfAO
尾崎が窓ガラス壊して回りそうな夜の校舎で、俺はリトルガールに追われていた。
しまった、『生徒指導』における便所はドラクエにおけるミミックだということを忘れてた!
まさかトイレを開けたら2秒でヘリカルとは! サトウのご飯もびっくりだよ!
≡≡*(;‘‘)*「もう逃げるなー! 女の子にケツ向けて恥ずかしくネーノ!?」
≡≡(;´ー`)「ネーヨ! 少なくとも公衆の面前でペロペロされるよりは恥ずかしくネーヨ!」
≡≡*(#‘‘)*「ムキー! 何言ってんの、レズにとってのペロペロは貴族にとっての社交会だよ!?」
≡≡(;´ー`)「シラネーヨ! よくわからんが世界中のレズに謝れ!」
小気味良い掛け合いをしつつもおいかけっこを展開する俺達。なんか懐かしいなこの感じ。
だが俺だって闇雲に逃げてるわけじゃない。ちゃんとヒントは見つけた。
≡≡*(γ;‘‘)*γ「んもーっ、逃げちゃヤダってーっ! 小賢しぃーっ!」バンバンバン
≡≡(;´ー`)(よっしゃ……このままなら紙一重でかわせる……!!)ヒュヒュヒュ
走りながらだと、沢近の電撃の命中率は各段に下がる。
.
- 85
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:31:04 ID:k34VIhfAO
昔サバゲーやってた嫁に聞いたんだが、動く的を動きながら狙うというのはクソほど難しいらしい。
ましてや沢近は普段はただの手芸部員。射撃スキルなんかあるわけが無い。
≡≡((((「(;´ー`)」「うがぁぁぁぁぁ当てられるもんなら当ててみろヨぉぉぉぉぉっ!!」シュバババ
*(;‘‘)*そ「うわっ、めっちゃ機敏だ! 鬱陶しいったらありゃしない!」
ゆえに、走りつつちょこまか動き回れば、単純な軌道しか描かない電撃は割と避けられる。
もしも百発百中とかいう設定だったら詰んでたけど、そこまで徹底したキャラ設定じゃなくて助かった!
*(;‘‘)*γ「むっきー、ガッペムカつくーっ!! いい加減しびれやがれーっ!!」バーン
だが当然、よけきれない事態も出てくる。そんな時は、さっき美術室から調達した『コレ』や!
(;´ー`)/□「美術室にあったでっかい画板ガード!!」バシィン
*(;‘‘)*「くっそ、私の電撃がまさか美術室にあったでっかい画板でガードされるなんて!」
(;´ー`)そ「つーか美術室にあった(ryで電撃防げるもんなのかヨ!? 人体は黒こげに出来んのに!」
*(;‘‘)*「無機物は苦手なの! 私の能力設定の穴を突くな!」
- 86
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:34:31 ID:k34VIhfAO
- いやはや、ダメ元で持ってきた美術室(ryがこうも綺麗に役立つとは。
最悪手裏剣みたいにぶん投げようと思ってたけど、かさばるの覚悟で持ってきた甲斐があったね。
しかし、いくら電撃はヴァンガード(美(ryガードの略)出来ようとも、根本的な解決は出来てない。
≡≡*(γ;‘‘)*γ「ゼェゼェ、で、でもねぇ! 守るだけじゃ私には勝てないんだかんね!」ツタタタ
≡≡(;´ー`)「……そうなんだヨなぁ……」トタタタ
そう、いくら回避率を上げようとも、俺には沢近を攻撃する術がない。
沢近の攻撃は一撃必殺。ヴァンガードを失敗すれば即時お陀仏。
何とか沢近を無力化させる手段を見つけなければ、俺の未来はヤムチャと同じだ。
≡≡≡┏(;´ー`)┛「でもまだ打開策見つかんないからとりあえず逃げぇぇぇぇぇる!!!」ショゴァァァァ
*(;‘‘)*「加速した!? くっ、純情天使の名にかけて逃がしてたまるもんですか!」
⊂⊂⊂≡≡≡⊂(´ー`;⊂)「そうはいくか、石膏で作った手のオブジェ投げ!!」ヒュンヒュンヒュン
*(;‘‘)*⊂⊂⊂≡≡≡「キャッ、マドハンドみたいで怖い!!」ビクッ
≡≡≡(;/´ー`)/「バカめ隙を見せたな! とっつぁんあーばヨぉぉぉぉぉ!!」ドヒューン
*(;‘‘)*「だれがとっつぁんよ!!」
- 87
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:37:32 ID:k34VIhfAO
−1階・用具倉庫−
<ンモーッ、ドコイッタノヨ、アノカイショウナシーッ
(;´ー`)「……ハァハァ……」ボソッ
マドハンドを捨てて身軽になった俺は、飛び込むように校舎外れの用具倉庫に逃げ込んだ。
外から聞こえる沢近の罵声から察するに、上手く撒けたみたいだ。誰が甲斐性なしだ。
さて、問題はここからだ。俺は呼吸を整えながら、これからのことについて考えはじめた。
(;´ー`)「……どうやって沢近を説教出来る状態まで持っていこう……」ハァハァ
俺が沢近を倒すには説教するしかない。だが、普通に喋っても電撃にやられる。
今まではハインの重力とかで相手を動けなくしていたが、当然今その手は使えない。
すなわち、俺1人で沢近を動けなくした上で、説教をぶちかまさなきゃならん。
(;´ー`)(参ったな……モララーの時みたいに一度攻撃食らって油断させるみたいな手は使えネーし……)
(;´ー`)(くっそ、歯痒い……説教プランは出来てんのに……)
(;´ー`)(……)
- 88
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:38:56 ID:k34VIhfAO
(;´ー`)「……ハイン達がいてくれたら……」ボソッ
――ふと、情けない本音が零れる。
ハインなら、沢近を『重力±』でねじ伏せることが出来る。
ビロードなら、『無敵重装』をぶっ放して沢近を戦闘不能に出来る。
ハローなら、『クナイ』で沢近を磔にして動きを止められる。
フォックスなら、『歌の力』で沢近の戦闘意欲を削ぎ落とせる。
鈴木なら、『張り子の平和主義』で沢近を正気に戻すことが出来る。
生徒達はみんな、沢近を止めることができる『力』を持っている。
(;´ー`)「……俺には……何も無い……!!」ギリッ
.
- 89
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:40:02 ID:k34VIhfAO
⊂(;´ー`)「……クソっ、クソぉ!!!」バンッ
行き場の無い自己嫌悪を込めて、俺は用具倉庫の壁を殴った。
別に厨二能力が羨ましい訳じゃない。欲しいとも思っていない。
ただ、俺1人じゃ生徒を止められない。俺1人じゃ逃げることしか出来ない。
こんなにも生徒を止めたいのに、気持ちに力が追いつかない。
(;´ー`)「くっそ……!! 腹立つ……!!」ギリッ
本当に腹が立つ。生徒や現状にじゃない、口先だけの自分にだ。
生徒のためなら何でも出来ると思っていたのに、生徒がいなければ何にも出来ない。
仲間がいすぎて忘れていた。俺は今、一番「なんにもない」人間なんだ。
(;´ー`)(どうしろってんだヨ……死ぬ訳にはいかん、まだ説教し足りない……)
(;´ー`)(けど、やる気だけあっても意味がネーヨ……俺には厨二能力なんて無い……)
(;´ー`)(あるのは年と知識と逃げ足と説教、それと軽度のヘルニアくらい……)キラッ
(;´ー`)「……ん?」
- 90
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:41:21 ID:k34VIhfAO
ふと、視界の隅で『それ』は光った。
(;´ー`)「ああ、さっき壁ドンした時落としたのかヨ……」ヒョイ
『それ』は、手のひらの中に収まるくらいの、ちっぽけな物。
(;´ー`)「……待てヨ……? そう言えば沢近って……」ピクッ
別に特別な物じゃない、持ってて誇れるようなものじゃない『それ』。
(;´ー`)ノ「そうだ……ここなら……!! あった、こんなにたくさん……!!」ガサゴソ
だけど、この場において、それは。
(;´ー`)「……」
.
- 92
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:42:02 ID:k34VIhfAO
(;´ー`)「……勝てるかもしれネーヨ……!!」
―――生徒に無くて俺だけにある、唯一の突破口だった。
.
- 94
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:47:00 ID:k34VIhfAO
−現在・某所−
lw´‐ _‐ノv「と、いったところで冒頭に戻りニコフ」
(;´ー`)「いや、そんなことより何でいるの!? いつものことだけど!」
lw´‐ _‐ノv「いや、ちょっと春の陽気に誘われてね」
(;´ー`)「季節設定は夏だヨ! 過去に戻りたいのかお前!」
lw´‐ _‐ノv「しかしまぁ、なかなか思い切った作戦に打って出たねぇ。鬼塚かよ」
(;´ー`)「……そうか、お前全部わかるんだヨな……」
lw´‐ _‐ノv「ま、でも既に5人殺してるヘリーにはそのくらいがいい薬なのかもねーん」
(;´ー`)そ「え、アイツそんなに殺っちゃってんの!? 意外と残虐!」
lw´‐ _‐ノv「殺っちゃってんねー。個人の撃破数なら現在先生に次ぐ2位よ」
(;´ー`)「アイツそこそこ優勝候補だったんだ! そういや死んでないもんな!」
- 95
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:48:12 ID:k34VIhfAO
- lw´‐ _‐ノv「まぁ、でも褒められた作戦じゃないよにゃあ。そこんとこどうなんよお客さん」
(;´ー`)「だヨなぁ……下手すりゃ嫌われるし、訴えられるヨなぁ……」
lw´‐ _‐ノv「そして先生は職を失い、様々な職を転々とし、その経歴を生かして総理大臣になるのだった」
(;´ー`)「サクセスストーリーじゃネーかヨ! でもさ、嫌われる覚悟ネーと教師なんかやれネーんだヨ」
lw´‐ _‐ノv「ほ?」
(;´ー`)「生徒ってのは色んな問題を抱えてる。間違った方向に進む奴もいる」
(;´ー`)「そういう奴の方向修正が、教師という仕事の本文だと俺は思ってんヨ」
(;´ー`)「それこそ今回みたいなケースだと、全てを失うくらいじゃないと仕事を果たせネーヨ」
(;´ー`)「……ま、優勝さえ出来ればそんなの杞憂で終わってくれるんだけどヨ」ヘッ
lw´‐ _‐ノv「そだね、優勝しちゃえばヘリカルの記憶も人権も消せるもんね」
(;´ー`)「人権は消さネーヨ!!」
- 96
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:49:15 ID:k34VIhfAO
- lw´‐ _‐ノv「いいじゃん、かっこいーよ。今のてれび戦士くらいかっこいーよ」
(;´ー`)「わかんネーヨ! 俺ウエンツくらいの時までしかわかんネーヨ!」
lw´‐ _‐ノvノシ「そんじゃ私はサッカーボールが丸いかどうか確認してくるね。バイナラ」
(;´ー`)「何しにきたんだ! ちょっと待ってくれヨ、頼みたいことがある」
lw´‐ _‐ノv「頼みたい? 悪いけど養子縁組の手続きをする気は無いよ」
(;´ー`)「俺もネーヨ! 助けてくれとは言わネーヨ、ただ……」
lw´‐ _‐ノv「多田?」
(;´ー`)「ある『情報』が欲しいんだヨ」
lw´‐ _‐ノv「徳川埋蔵金なら糸井重里の家の庭に埋まってるよ」
(;´ー`)そ「マジで!?」
.
- 98
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:51:27 ID:k34VIhfAO
−3階・ハロー&ダイオードVSトソン−
<=====\(゚、゚*ユリットソン「くらいやがりなさい!
『超細微型竜巻照射光線(改)(ウルトラマイクロサイクロンレーザーカッコカイ)』!!」ビゴーッ
/ ゚、。;/≡≡「うきゃあ! 攻撃も怖いけど何よりも技名が鬱陶しい!」ベサッ
(゚、゚*トソン「かわしましたか! ならこれはどうです!
『真空流星群旋風地獄(ver,3)(エアロメテオインフェルノカッコバージョンスリー)』!」シュババババ
ハハ;ロ -ロ)ハ「クッ、なんて厄介な能力なんデスカ……そしてなんて長い技名なんデスカ……!!」ガガガガ
(゚、゚;*トソン「名前の長さ以外の感想は無いんですか!?」
/ ゚、。;/「無いわよ! 技のインパクト全部名前が喰っちゃってるもん!!」
(゚、゚;*トソン「ていうか何故逃げるんですか、私は2人を花園に招待したいだけなのに……」
/ ゚、。;/「そりゃ逃げるよ! 私は普通の人間で居続けたいのよ!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ぶっちゃけ見た目に関してはダイオードサンがこの場で一番異常デスヨ」
/ ゚、。;/「うっさい!!」
- 99
名前: ◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:52:11 ID:k34VIhfAO
- ⊂(゚、゚*トソン「まぁ構いませんよ、ならば力ずくで御姉様に捧げるだけですから……」スゥッ
/ ゚、。;/「ヒィッ! ハ、ハローさん……!!」ビクッ
ハハ;ロ 3ロ)ハ---::;;..'';;;;;「クッ……!! 必殺! SHINOBI★FIRE!!」ゴアァァァァッ
\(゚、゚*トソン「フッ、可愛いですね……私に焔の類は効かないと言ったでしょう……」ブオォッ
(゚、゚*トソン「……? 2人がいない……」キョロキョロ
(゚、゚*トソン「なるほど、逃げる為のめくらましですか……とことん可愛いですね……」
(゚、゚*トソン「待っててください御姉様……あの2人を捕まえて、私がキングオブシスターになります……!!」
\(゚、゚*トソン/「ユ―――リッリッリッリッリ!! ユリッリッリッリッリッリ!!!」
へ( ^Д^)へ「お前レズとか関係無く変な奴になってるぞ」
Σ(゚、゚;*トソン「いたんですか!?」ビクッ
へ( ^Д^)へ「ずっとな」
- 100 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:54:30
ID:k34VIhfAO
−3階・某教室−
<ユーリッリッリッリッリ
/ ゚、。;/「ハァハァ……何なの、レズになるとあんな笑い方になるの……!? 嫌だ……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「フゥ……とりあえず逃げてはみましたガ……コレカラどないショ……」
/ ゚、。;/「……要は、私の『張り子の平和主義』が都村さんに当たればいいんだよね……?」
ハハ*ロ -ロ)ハ「オッ、何か秘策が!? 流石は2年3組のショカツリョーコーメーデスナ!」ヤンヤヤンヤ
/ ゚、。;/「そんな異名無いよ! 一応考えはあるんだけど……賭けになるというか……」
ハハ ロ -ロ)ハ「賭け? 2年3組のセレスティア・ルーデンベルクと呼ばれるアナタが賭けに怯えるトハ……」
/ ゚、。;/「私いくつ異名あんのよ! 決定打に欠けるのよ、だからイマイチ踏み切れなくて……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「……Understand……要は……」
/ ゚、。;/「……ハローさん……?」
ハハ;ロ ーロ)ハ「……要は、成功確率が上がればオールオッケーなんデスヨネ……!?」ニヤリ
/ ゚、。;/(……ハローさんってこんな悪い顔だったっけ……)
.
- 102 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:56:33
ID:k34VIhfAO
【1階・シラネーヨVSヘリカル】
−校庭−
))*(;‘‘)*「んにゃー……どこ言ったんよあのえびす顔……」テチテチ
*(;‘‘)*「体育館の瓦礫の下にもプールの中にも、おっきい石の裏にもいないし……」
*(;‘‘)*ノ⊃「何だよマドハンドって……1個持ってきちゃったじゃん……」ヒョイ
*(;‘‘)*「今に見てなさい先生……今度は骨と人間が交互に見えるくらいビリビリにさせたげる……」
*(;‘‘)*「さぁ、どこにいんのよ先生……!! そしてどんだけ1人で喋んのよ私……」
<セイブツタチノニジイロノセンソー♪
*(;‘‘)*「? 電話……? 誰よこの番号……」
*(;‘‘)*】「はいもしもし、全国1億人の妹ことヘリカル沢近ですが……」ピッ
『どうも、全世界66億人の担任教師こと不知火シラネーヨだヨ』
*(;‘‘)*】そ「 は ば ら ば ! ? 」ビクゥッ
- 105 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 22:59:03
ID:k34VIhfAO
- 『ちょ、急にでかい声出すなヨ……死ぬだろうが……』
*(;‘‘)*】「大声で死ぬ奴がいるか! てか、アンタなんで私の番号知ってんの!?」
『偶然通りかかったシュールが快く教えてくれたヨ』
*(;‘‘)*】「シューちゃんが!? まぁシューちゃんなら偶然通りかかりもするか!」
『ちなみにシュールはこの後「木」と書いてある下駄箱を全て「米」に書き換えるらしいヨ』
*(;‘‘)*】「どーでもいい! 脱肛しそうなほどにどーでもいい!
そんで、アンタは何のつもりで電話してきてんの!? 詐欺!?」
『何何詐欺だヨ……いや、シュールに会ったついでに面白いこと聞いてな……』
*(;‘‘)*】「面白いこと? 何よ、トトロ死神説ならジブリが公式に否定してるから……」
『お前、デベソなんだって?』
*(;‘‘)*】そ「 が ら や っ ! ! ? 」ビクゥッ
.
- 106 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:00:47
ID:k34VIhfAO
- 『しかもちょっと出てるんじゃなく、それはもうスイッチのように出張ってるんだって?』
*(;‘‘)*】「ちょ、やめろぉ!! 私はそれを将来の旦那にしかバラさないと決めたんだぁ!!」
『そんでそれを見られたくないから、身体測定で頑なに上着脱ぎたがらなかったらしいな』
::*(;‘‘)*】::「やだ、マジでやめて! 私の恥部を辱めないで!」
『そんで思いつめたお前は、ある日美術室に忍び込んで紙ヤスリで……』
::*(; )*】::「やぁぁぁぁぁめぇぇぇぇぇろぉぉぉぉぉ――――――――――――っ!!!
思い出しただけでもあの日の傷が疼いてきたからぁぁぁぁぁ―――――――――っ!!!」
『だから大声出すなヨ……死ぬだろうが……』
*(;‘‘)*】「アンタそれ流行らせたいの!? 殺す! 知られたからには生かしちゃおけない!
待ってなさいよ完全にキレた、今の私は阿修羅をも凌駕するそんざ……」
校舎の壁|)】
*(;‘‘)*】「……いだ……?」
- 107 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:01:31
ID:k34VIhfAO
- 校舎の壁|)】『いだ? どうした、何故突然西伊豆にある地名を……』
*(;‘‘)*】「……………。
………おぉぉぉぉぉうぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(棒)」
校舎の壁|;)】『!? ど、どうしたんだヨ、突然感情の無い断末魔をあげたりして!』
*(;‘‘)*】「ふくらはぎを軍隊アリの群れに噛まれたよー。はちきれんばかりにいたいよー(棒)」
校舎の壁|ー`;)】『マジかヨ! 待ってろ、今すぐ俺がアリの巣コロリをバラまいて……』サッ
*(‘‘)*】バッチリ
校舎の壁|ー`;)】『……あ』
校舎の壁|ー`;)】ピッ
校舎の壁|≡≡3 シュバッ
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛「まぁぁぁぁぁてぇぇぇぇぇこぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
乙女のデリケートゾーンに踏み込んだ罪は償ってもらうぞぅらぁぁぁぁぁっ!!!」ズダダダダダ
- 108 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:04:04
ID:k34VIhfAO
- ≡≡≡┏*(#‘‘)*┛(先生め、ずっと見てたんか……私のうろたえをケラケラ笑ってたんか……!!)
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛(殺す!! デベソを知られたら相手を殺すか愛さなくてはならない!!)
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛(私はハインちゃんとかと違ってオッサンは愛せないからね……)サッ
*(#‘‘)*「? いない……確かにこっち側に引っ込んだはず……」キョロキョロ
*(#‘‘)*「こっちにあるのは昇降口と駐車場……駐車場に隠れるスペースはあんまりない……」ポクポクポクポク
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛「……ってことは校舎ん中に逃げ込んだなあんの苦労人面ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」チィィィィン
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛「ご丁寧に扉全開で! そうまでして私を嘲笑いたいの!?」
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛「殺ってやる……!! お姉様に捧げるまでもなく殺ってやる……!!」
≡≡≡┏*(#‘‘)*┛「それこそ松崎しげるが『黒っ!』と驚くほどのまっくろくろすけに……」ズルッ
┏*(‘‘)*┛「……ずるっ……?」フワッ
ヽ*(; + +)*ノ「 こ わ っ ち ! ! 」
スッテンコロリーン
- 110 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:05:49
ID:k34VIhfAO
- *(; + +)*ゞ「い、いちち……なんで私コケたの、急にドジっ娘属性が息吹いたの……!?」コスコス
*(;‘‘)*「……ちょ、何この床、ヌルヌルしてる! 感謝祭みたい!」ヌルヌール
*(;‘‘)*「ちょっと待ってよ、ロリっ娘ヌルヌル調教とか倫理的に……」
<セーブツタチノニジイロノセンソー♪
*(;‘‘)*】「はいもしもしぃ!? 何の用よ妻帯者!!」チャッ
『わお凄いな、よく名乗る前に俺からの電話だってわかったな』
*(;‘‘)*】「そりゃわかるでしょうよ! この状況で電話かけてくんのアンタ以外おらんでしょうよ!!!」
『だからおっきい声出すなって……死ぬだろうが……』
*(;‘‘)*】「もう死ねぇぇぇぇぇ!! なんじゃぁぁぁぁぁ何の用じゃぁぁぁぁぁっ!!!」
『いや、そろそろお前が昇降口でドジ踏んでる頃だと思ってな』
*(;‘‘)*】「案の定このヌルヌルはアンタの仕業か! 私をソープランドに売り払うつもりね!?」
『何の話だヨ!?』
- 111 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:08:30
ID:k34VIhfAO
- 『とりあえず安心しろヨ、それは倉庫にあった清掃用のワックスだ』
*(;‘‘)*】「ワックス……? やらしい液体じゃないのね……?」
『どんな邪推をしてたんだヨ……それより、ワックスで滑って身動き取れネーヨな?』
*(;‘‘)*】「うぐっ、それが狙いか……扉を開けてたのもここに誘導するため……!!
で、でも関係ないわよ! アンタは私を攻撃出来ないんだから!」フンス
『……そのことだがな……沢近、お前に1つ問題を出すヨ……』
*(;‘‘)*】「へぁ? こんな時に何よ、私文系だからたかしくん系問題ならわかんないわよ……」
『お前達に無くて、俺にだけあるものってなんだと思う?』
*(;‘‘)*】「………はぁ………!?」
.
- 112 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:10:54
ID:k34VIhfAO
- *(;‘‘)*】「何よ急に、アンタにしか無いもの……? 加齢臭……?」
『酷ぇなオイ……まぁ、確かに俺に若さはネーヨ。最近血尿出たし』
*(;‘‘)*】「病院行け! ちょっと待って、アンタ一体何が言いたいの!?」
『……沢近……お前は俺に無いものをたくさん持ってるヨ……』カチッ
*(;‘‘)*】「なんか語り出した! アンタも結構話聞かないタイプですな!」
『厨二能力はさておき、その逞しい想像力……何より可能性や未来がある……』ロロロロロ
*(;‘‘)*】「……? ちょっと待って……なんか奇妙な音がするよ……?」
『でもな、お前になくて俺にあるものだってごっっっっっさあるんだヨ』ロロロロロ
*(;‘‘)*】『ちょ、生でも聞こえてきたんだけど!? これって、ひょっとして……』ロロロロロ
『年季に知識に逃げ足、妻に子供にマイホームにローン……』ロロロロロ
::*(;‘‘)*】::「……嘘でしょ……アンタ、正気……!?」ロロロロロ
『……それとな……』
.
- 113 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:11:38
ID:k34VIhfAO
(;´ー`)】「運転免許」ブロロロロロ
::*(;‘‘)*】::「コイツホンダのステップワゴン持ち出してきやがった―――――っ!!!」ドギャァァァァァン
.
- 115 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:14:04
ID:k34VIhfAO
- (;´ー`)】「おわっ、だから大声出すなって……小賢しい……」キーン
*(;‘‘)*】「ここにきてフレーズ変えてきた! それより何よ、どういう状況よ!」
(;´ー`)】「ほら、車に乗れば電撃を防ぎつつお前に近付けるじゃん」
*(;‘‘)*】「うん、それはわかるよ!? 問題はそこからだ!」
(;´ー`)】「それでお前を無力化させるとなると……ねぇ……?」ニッコリ
*(;‘‘)*】「ねぇじゃねぇよ! こっちに想像させる感じで微笑むな!
じょ、冗談よね!? アンタ剣心みたいな不殺系主人公だもんね!?」
(;´ー`)】「ばいきんまんってたまにアンパンマンにガチの戦法使ってくんじゃん? それ!」
*(;‘‘)*】「納得出来るかってんだ! っそ、滑るっ……!!」ツルツルリン
(;´ー`)】「ごめんヨ、お詫びに今度娘のピアノ発表会に連れてってやるヨ……」
*(;‘‘)*】「いらねぇ!!」
- 116 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:15:34
ID:k34VIhfAO
- (;´ー`)】「そんなワケで……シラネーヨ、行っきまーす……!!」ロロロロロ
*(γ;‘‘)*γ「ひぃやっ、く、くんなくんな! 『雷電指弾』!!」バンバンバン
(;´ー`)】「残念! ホンダのステップワゴンに電撃なんて効きません!」バチン
::*(;‘‘)*】::「そ、そんな……これがホンダの技術力なのか……!!
た、助けて……降参するから、説教されっから……!!」ブルブル
(;´ー`)】「沢近、本当にすまネーヨ……俺も出来ればこんな鬼畜の所業やりたくネーんだヨ……」ロロロロロ
*(;‘‘)*】「じゃ、じゃあやらなきゃいいよ! 2人で夜が明けるまでしりとりしてようよ!」
(;´ー`)】「だが、シュールに聞いたがお前、既に5人くらい殺っちゃってたらしいな?」
::*(;‘‘)*】::「ぁうっ……!! そ、それは……別に私だけじゃ……」プルプル
(;´ー`)】「ああ、お前だけの罪じゃネーヨ、だが罪は罪だ。わかるな……?」ロロロロロ
:::*(;‘‘)*】:::「あ、あ、あ……!! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……いい子になるから……!!」ブルブルブルブル
(;´ー`)】「……沢近、本当にすまん……そんで、国語教師としてこの言葉を送るヨ……」ピッ
- 118 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:17:09
ID:k34VIhfAO
(;´ー`)「 自 業 自 得 」ブゥゥゥゥゥン
:::::*(; ゚ ゚)*:::::「ひぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
.
- 119 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:19:08
ID:k34VIhfAO
−3階・ハロー&ダイオードVSユリットソン−
<ヒィィィヤァァァァァァ
(゚、゚;*ビクットソン「!? 何やら今、ハムスター握り潰したみたいな断末魔が……」
(゚、゚;*トソン「き、気のせい妖精森の精ですよね……そんなことよりお2人を探さなくては……」
(゚、゚*トソン「そして御姉様仕込みのペロッペロで愉悦を与えてあげるのです……!!」ウットリ
(゚、゚*トソン「ウフフお待ちあれ、すぐさまお2人に妹キャラを付加して差し上げます……!!」ニヤニヤ
『……悪いデスガ……我々にこれ以上属性増えたらMAXメンドクセェことになるんデスヨ……』ザッ
(゚、゚*トソン「おやぁ……? かくれんぼはおしまいですか……?」クルッ
ハハ ロ -ロ)ハσ「トソンサン、アナタの攻略法見つけマシタゼ!!」ズビーン
/ ゚、。;/「ま、待ってて……すぐ非常識を引っ剥がしてあげる……!!」オズオズ
(゚、゚*トソン「ほぉ……」ニタリ
- 122 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:25:36
ID:k34VIhfAO
- (゚、゚*トソン「素晴らしいです……それほどの度胸があれば御姉様も気に入ります……」コウコツ
Σ/ ゚、。;/「うわ怖っ! もう宗教立ち上げるテンションじゃん!」ドンビキ
ハハ;ロ -ロ)ハ「リラックスデスダイオードサン……リハーサル通りにいきマスヨ……!!」
/ ゚、。;/「う、うん……あ、漆黒……!!」コクッ
(゚、゚*トソン「フッ、何をしようが無駄です、貴女達には妹と化す未来しかありません……!!」
/ ゚、。;/「悪いけどね、私は5人姉弟の一番上として14年間やってきてんのよ……!!」
(゚、゚;*トソン「意外と多い! 今流行りの貧乏大家族ってヤツですか!」
/ ゚、。;/「誰が貧乏よ! ハローさん、予定通りに行くわよ!」
ハハ;ロ 3ロ)ハ--::..'''.''「OK、灼き尽くされナサイ!! SHINOBI★FIRE!!」ボアァァァァ
⊂(゚、゚*トソン「フッ、何をするかと思ったら……炎は私に効きませんて……」ブォア
⊂(゚、゚;*トソン「………えっ………!?」
- 124 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:28:59
ID:k34VIhfAO
−回想−
ハハ ロ -ロ)ハ『SHINOBI★FIREを……? デスガSHINOBI★FIREはトソンサンには……』
/ ゚、。;/『そう、効かない。だから攻撃とは別の使い方をするの』
ハハ ロ -ロ)ハ『別の使い方……? SHINOBI★FIREヲ……?』
/ ゚、。;/『SHINOBI★FIREって言いたいだけでしょ! いいから聞いてよ!』
ハハ ロ -ロ)ハ「OK、もう一生ふざけマセン」
/ ゚、。;/『その発言がもうふざけてるじゃん……別にいいけど……。
いい? まずSHINOBI★FIREを都村さんの視界いっぱいに噴いてほしいの』
/ ゚、。;/『当然都村さんは空気を操って掻き消す。でも僅かな時間、私達は彼女の視界から消える』
/ ゚、。;/『そこが勝負の時。都村さんの視界が隠れた僅かな時間で……』
.
- 125 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:30:26
ID:k34VIhfAO
『私が都村さんに飛びかかる』
−回想終わり−
<ニニニ‖━⊂/ ゚、。;/≡≡≡「うおぉぉぉぉぉあっちぃぃぃぃぃっ!!!」ブワァァァァ
(゚、゚;*トソン「炎の中から大剣こさえたゴスロリが飛び出してきたぁぁぁぁぁ!!」
ハハ;ロ -ロ)ハ「いっけぇダイオードサぁぁぁぁぁン!! 側頭葉潰してマエぇぇぇぇぇっ!!」
<ニニニ‖━⊂/ ゚Д。;/「おらぁぁぁぁぁかっ飛べ非常識ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」ブァァァァァ
ヽ(゚、゚;*トソンノ「ほわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
.
- 127 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:31:58
ID:k34VIhfAO
⊂(゚、゚*トソン「なんつって☆」ビュオッ
≡≡/ 、 ;/「いあっ……!!」ビタァン
ハハ;ロ -ロ)ハそ「ダイオードサン!!」
(゚、゚*トソン「フフ、安心してください。ただの『超極圧倒的風撃突Ω(グランドロンドエアアッシュバーストオメガ)』ですから」フフン
/ 、 ;/(わかんない……何されたのかわかんない……!!)グヘッ
(゚、゚*トソン「しかし残念でしたね……流石に捨て身の突撃はびっくらこきましたよ」
/ 、 ;/「……」
(゚、゚*トソン「ですが遅すぎましたね。ハローさん程のスピードがあれば別でしたが。
さて、鈴木さんはしばらく動けません。どうしますかハローさん?」
ハハ;ロ -ロ)ハ「……」
- 128 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:32:54
ID:k34VIhfAO
- ハハ;ロ -ロ)ハ「ジーザス……まさかSHINOBI★FIREを『超極圧倒的風撃突Ω(グランドロンドエアアッシュバーストオメガ)』で破られるトハ……」クッ
/ 、 ;/(わからん……何言ってんのかさっぱりわからん……)カハッ
(゚、゚*トソン「一か八か近接戦闘で勝負しますか? それでも私は負ける気はしませんが」ヘヘン
ハハ;ロ -ロ)ハ「……悔しいデスガ……私の能力ではアナタには傷一つ付けられマセン……」
(゚、゚*トソン「そうですね、でも恥じることはありません……無力とはいずれ強者に全てを委ねる快感に……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「ソウ、ワタシ達2人ではコレが限界……デスカラ……」
ハハ;ロ ーロ)ハノ「『3人目』に頼ることにシマショウカ」バッ
(゚、゚;*トソン「……はっ……?」
.
- 129 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:33:51
ID:k34VIhfAO
- ハハ;ロ -ロ)ハ「ワタシ達がアナタの視界から消えた間、何もシテナイとでも思いマシタカ?」クスッ
Σ(゚、゚;*トソン「んあっ!? な、なんかが体に巻きついて……っ! 淫猥……!」シュルシュル
/ ゚、。;/「ハァハァ……私達は貴女の目を盗んで、ずっと『交渉』してたのよ……」ヨロッ
⊂(゚、゚;*トソン「くっ、これしきの触手に私がエロ同人みたいになるとお思いですか!」スパァン
ハハ;ロ -ロ)ハ「当然『彼』は敵デスカラ、そう簡単に了承はしてクレマセンでしたガ……」
Σ(゚、゚;*トソン「ひゃあっ! 切れた触手が繋がって戻った! エグい!」ウンネウンネ
/ ゚、。;/「でも、『彼』は協力してくれた……何故なら敵が都村さんだったから……!!」
(゚、゚;*トソン「赤い触手……切れてもすぐ繋がる……まさか!!」
「……ぶっちゃけさ、立場的には大問題なんだろうけどさぁ……」
「んなもん関係ねぇよ……俺はお前に恨みがしこたまあるんだ……」
「だから、これはその憂さ晴らしだ……だから勘違いすんじゃねぇぞ……」
- 130 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:37:29
ID:k34VIhfAO
プッギャ━━━━(;^Д^)つ「裏切ったわけじゃねぇからなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」━━━━━━ン
Σ(゚、゚*;トソン「ゆ、指差君!?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ダレ?」キョトン
(;^Д^)そ「 そ り ゃ ね え だ ろ ! ! ! 」
.
- 134 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:41:35
ID:k34VIhfAO
- (#^Д^)つ「オラオラ絡みつけネオマテリアルサイクロプス!
TO LOVEるみたいに、TO LOVEるみたいに!」
(゚、゚;*トソン「指差君!? ちょ、放しなさい、今の私は味方ですよ!?」グイグイ
(#^Д^)「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
俺はお前関連で2回死んでんだぞアバズレズビアンがぁぁぁぁぁっ!!!」フンガァァダァァ
⊂(゚、゚;*トソン「2回目は勝手にすっ転んで死んだだけじゃないですか!!
で、ですがお忘れですか!? 私は貴方とガチでやり合って勝ってるんですよ!?」スッ
(;^Д^)「ああ覚えてっさ……だからお前をずっと触手責めできるとは思ってねぇよ……」サッ
(゚、゚;*トソン「えっ……あっ……!!」ハッ
ハハ ロ -ロ)ハ「ソウ、そのmasochism Babyは単なる時間稼ぎ」
(゚、゚;*トソン「……あっ……」
<ニニニ‖━⊂/ ゚、。;/「貴女の注意が私からそれて、剣を振りかぶるだけの時間があれば良かったの……!!」ブワッ
(゚、゚;*トソン「しまっ―――」
- 135 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:42:22
ID:k34VIhfAO
<ニニニ‖━⊂/ ゚Д。;/「食らえぇぇぇぇぇ!! 教育的指導フルスイングぅぅぅぅぅ!!!」バッコ━━━━━ン
\( 、 ;*\トソン「たわやぁぁぁぁぁ――――――――――っ!!!」ガチコ━━━━━ン
ハハ*ロ -ロ)ハつ≡≡≡††「キマッタぁぁぁぁぁ―――――!!! ナイスバッティ―――――ン!!」シュシュバッ
へ( ^Д^)へ「おやおや、どうやら俺の見せ場はここまでのようだ」カカッ
.
- 138 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:44:29
ID:k34VIhfAO
::( 、 ;キゼツットソン:: ピクピク
ε=/ ゚、。;/「はふぅ……ハ、ハローさん、ヤバいケガとかしてない……?」フゥー
ハハ;ロ -ロ)ハ「ワタシよりもダイオードサンデス!
なんたって『超極圧倒的風撃突Ω(グランドロンドエアアッシュバーストオメガ)』を……!!」タタッ
へ( ^Д^)へ「おかしくね、扱いおかしくね? 今回の俺はわりとファインプレーだったぞ?」
/ ゚、。;/「で、でも勝ったんだよね……私達が、あの宇宙海賊、都村さんに……」
ハハ ロ -ロ)ハb「YES! ワタシとダイオードサン、2人で掴んだ勝利デス!」グッ
へ( ^Д^)へ「あれ俺は? 忘れられんの早くねぇかな、ちょっとしたホラーみたい」
ハハ ロ -ロ)ハ「トリマ、トソンサンが目覚めるまでワタシ達はウェイトしてマショウカ」
/ ゚、。;/「そだね……先生達、大丈夫かなぁ……」
へ( ^Д^ )へ9m「俺は特殊な訓練を受けてるから平気だが、みんなは友達を磔にして無視しちゃ絶対ダメだぞ!」ビスッ
- 139 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:45:53
ID:k34VIhfAO
−1階・シラネーヨVSヘリカル−
(;´ー`)「……」ヒュゥゥゥゥ
*( )*
まるで黒ひげの剣のように、昇降口からはみ出た俺のホンダのステップワゴン。
もし近隣住民がこれを見たら、暴走したワゴンが突っ込んだと思うだろう。
(;´ー`)「……」ガチャッバタン
*( )*
この場合、暴走という表現は間違っちゃいない。俺はほとんど暴走したみたいなもんだ。
なんたって教え子にワゴンで突っ込んだんだから。正気の沙汰じゃない。
(;´ー`)「……沢近……」テクテク
*( )*
そして、その暴走の結果、ヘリカル沢近は。
.
- 141 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:47:33
ID:k34VIhfAO
::(;´ー`)::「あぁぁぁぁぁぶなかったぁぁぁぁぁ……あとコンマ数センチで殺しちゃうとこだったぁぁぁぁぁ……」ヘナヘナヘナ
::*( ; ;)*::「……あっ、あっあっ、あ、あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………!!」ビクンビクン
―――スプリンクラーのように泣きじゃくりながら、腰を抜かしていた。
.
- 143 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/19(金) 23:59:01
ID:k34VIhfAO
- みんな疑問に思っただろう。終始説教一本でやってきた俺がいきなりガチで轢殺しようとしたことに。
結論から言えば、今の奇行は本気で殺りにいったワケじゃない。大きな理由が2つある。
(;´ー`)「大丈夫かヨ沢近……これにはワケあり物件ばりのワケが……」
*( ; ;)*「あっ……あああっあっ、あああっあああっあああああああああ……」ヒクヒク
(;´ー`)「……やべ、ネフェルピトーにクチュクチュされたポックルみたいになっちゃった……」
*( ; ;)*「あっ、あああ……あか、あかさかさかす……」ガクガク
(;´ー`)そ「赤坂サカス!?」ビクッ
まず1つ目はパニクりやすいという沢近の性格を利用して、彼女を無力化させること。
クール系厨二でごまかしていたが彼女の本質は優しく臆病で繊細。
つまり彼女をパニック状態にすれば、殺意も計算も全部吹っ飛んでしまう。そこに賭けた。
(;´ー`)「沢近……怖かっただろう、何の抵抗も出来ずに襲われるのは……」
*( ; ;)*「あっ……あっあっ、あああ……」
(;´ー`)「それが、今までお前が与えてきた『被害者の気持ち』なんだヨ」
*( ; ;)*「あっあ、あああっあああっあああ……あさくさきっど……」
(;´ー`)そ「浅草キッド!?」
そんで2つ目。沢近に『相手の気持ち』を理解させること。
- 144 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:05:45
ID:p0rsCkmcO
- クール系厨二でごまかしていたが、沢近は元々優しく臆病な生徒だ。ちびまる子ちゃんで言えばたまちゃんだ。
そんな彼女が5人も殺っちゃったのは厨二の影響もあるが、『死の恐怖』を知らなかったことが大きい。
自分が与える恐怖を知らないからこそ、臆病な彼女でも平気で殺人者になれた。
つまり、俺の一連の奇行は、沢近に相手の気持ちを教えるための荒療治。
(;´ー`)「俺に轢かれかけて怖かっただろ? それがお前が今まで与えてきた恐怖なんだヨ」
*( ; ;)*「あっ……あああ、あああっ……あああぁぁぁぁぁ……」ヒグヒグ
(;´ー`)「力に酔うのはわかる。だけどそれで大切な感情を忘れちゃうなら意味ネーヨ」
*( ; ;)*「で、でもぉ……私が憧れた宇宙銃士はもっとクールで冷酷でカッコ良くて、ボンキュッボンで、レズで……」
(;´ー`)σ「少なくとも今のお前にはレズ要素しかネーヨ!?」
*( ; ;)*そ「ふえぇ!? 自分の感情を殺して相手をどんどこ屠るキャラは格好良くないの!?」ガーン
(σ;´ー`)σ「そりゃカッコいいかもしんないけどさ! 友達で実践すんなヨ!!
カッコいい女に憧れる気持ちはわかるが路線がズレてんだヨ! 山手線乗るつもりが阪急電鉄だヨ!
だいたい冷酷キャラを三次元で実践したところでただのイヤな奴だからなぁぁぁぁぁっ!!」ズバズバズバァァァッ
*( ; ;)*「んああああっ!! いつの間にか厨二への説教に移行していたぁぁぁぁぁっ!!」
- 145 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:12:51
ID:p0rsCkmcO
(γ;´ー`)γ「わかるか!? カッコいい女性に憧れるんならもっと別のカテゴリーがあんだろ!!
キャリアウーマンとかモデルとかさぁ! 何でアサシンに憧れた!?
それに無理しなくても今のお前は可愛い系として需要あんだヨ! 大きいお友達に!」ガガガガガ
*( ; ;)*「で、でもさぁ……私は可愛いじゃなくカッコいい女になりたいんよ……」
(―;´ー`)―「成長期を待て! そのうち豆の木みたいにグーンと伸びっから!」
なるなら頼れる感じのカッコいいであれ! 今はカワイイって賛美をひたすら味わっとけ!
どうせ大人になったら打算抜きのカワイイなんて言ってもらえなくなるんだからぁぁぁぁぁっ!!」ダガガガガ
*( ; ;)*「ぬあぁぁぁぁぁ!! ロリとしての武器を活用出来るのは今だけかぁぁぁぁぁっ!!」キャァァァ
沢近の厨二は自分のロリっ娘体型へのコンプレックスから来た、カッコいいキャラへの憧れ。
ぶっちゃけ一番説教しやすいタイプだ。ちなみに一番難しかったのはアサピーだ!
散々説教ぶっ放してブバシャ寸前となった沢近に、俺は言葉を続けた。
(;´ー`)=3「さて……最後になるが……」フゥー
*( ; ;)*「へぇぇん……もうわかったよぉ……私はロリとして生きてロリとして死ぬよぉ……」
- 146 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:13:30
ID:p0rsCkmcO
(つ;´ー`)つ「本っっっっっっっっっ当にすいませんでした!!」ドゲザァッ
*( ; ;)*そ「 ふ ぇ え っ ! ? 」ドッキィィィッ
.
- 147 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:15:51
ID:p0rsCkmcO
- *(;う‘)*「え、あの、あれ、えっと、あ、あっれぇぇぇぇぇ……?」ゴシゴシ
(つ;´ー`)つ「本当にすんませんでした! お詫びと言ってはなんですが息子のへその緒差し上げます!」ドゲザーッ
*(;‘‘)*「いらねえ! ちょ、やめてよ、土下座キャラはもう飽和状態だよ!」
俺の突発的スライディング土下座に、沢近は涙も忘れて面食らう。切替の早い子だ。
そんな沢近の制止を振り切り、俺は土下座継続のまま叫んだ。
(;つ´ー`)つ「緊急事態とはいえ、俺はお前を必要以上に怖がらせてしまった……!!
生徒に車で突っ込んでいい教師は鬼塚英吉ただ一人だヨ……!!」ドゲザ
*(;‘‘)*「ぶっちゃけ誰かに車で突っ込んでいい人なんかいないけどね!」
(;つ´ー`)つ「言い訳はしネーヨ、訴えても構わネーヨ! ただ、ただ謝らせてくれ……!!」ドゥゲザー
*(;‘‘)*「……先生……」
俺のとった手は禁じ手だ。将棋だったら王手間際で将棋盤にゲロ吐くみたいなもんだ。
優勝すれば記憶を消せるとは言え、俺が生徒を殺しかけたという事実は消えない。
だから俺は謝った。許してもらうためじゃなく、俺自身のけじめのために。
- 149 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:19:48
ID:p0rsCkmcO
- (;つ´ー`)つ「本当にすまん……担任の座はお前に譲るヨ……」ドゲーン
*(;‘‘)*「荷が重いわ! 頭を上げてよ、大人の土下座ってリアルであまり見たくないよ……」
(つ;´ー`)つ「沢近……だが……」ゲザーン
デコが陥没せんとばかりに土下座をぶちかます俺に、沢近はそっと声をかけた。
もう今の俺は反省しかしていない。反省の虫、オスだよ。
*(;‘‘)*「……まぁトラウマにはなったけど……私だってガチで殺しにいったわけだし……」
*(; - -)*「そもそも私が格好良さを履き違えなければこんなことにならなかったわけだしさ……」ハァ
*(;‘‘)*ノ「もう殺す気も恨みも厨二も失せちゃったし……わかったらさっさと2階行きなさいな……」ペイペイ
(つ;´ー`)つ「……沢近……」ドゲザーン
何ということだ、沢近ったら自分を轢こうとした俺を許した上にちゃんと反省している!
立派だよ、誰よりもちっちゃいのに誰よりも人間出来てるよ! 眩しいよ!
(;´ー`)「ありがとう沢近……今度の職員会議でお前を次期校長に推薦するヨ……」
*(;‘‘)*「だから重いわ! ただ、1つだけ約束してもらってもいいかな?」
(;´ー`)「ああ、何でも言えヨ。今の俺ならお前を教祖連の会長に……」スック
- 150 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:21:59
ID:p0rsCkmcO
*( )*「 デ ベ ソ を バ ラ し た ら 殺 す 」
(;´ー`)そ「そっち!? 轢かれかけたことよりデベソのが懸念事項!?」ガビーン
*( )* ブバシャァァァ
(;´ー`)そ「終わった!!」
.
- 151 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:23:45
ID:p0rsCkmcO
−3階・ダイオード&ハロー(feat,プギャー)VSトソン−
( 、 ;トソン「ん、んん……」モゾッ
/ ゚、。;/「!! 都村さん、正気に戻ったのね!」
ハハ ロ -ロ)ハ「イヤ、まだわかりマセンヨ、かかりが弱くてチョットダケユリットソンになってるカモ」
へ( ^Д^)へ「もしくは逆にかかりが強すぎてサトリットソンになってたりな」
/ ゚、。;/「怖いことを言うな! つ、都村さん、大丈夫……?」
( 、 ;トソン「う、うぅ……す、鈴木さん、ハローさん……」ヨロッ
(゚、゚;*チョットダケユリットソン「な、なんでしょう、お二人を見てるとドキドキします……。
いけない、私はコブラに初恋を捧げたというのに……!!」ドキドキ
<ニニニ‖━⊂/ ゚Д。;/「かかりが弱かったかぁぁぁぁぁ―――――っ!!!」ガッツーン
( 、 ;*チョットダケユリットソン「はやや――――っ!!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「アナタ実は肩強いデショウ」
へ( ^Д^)へ「そんでもってナチュラルにシカトされた俺わぃ」
.
- 152 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:25:29
ID:p0rsCkmcO
〜( ∴)数分後(∴ )〜
(゚、゚;トソン「ハァハァ……ノ、ノンケに戻してくれて感謝します……」ゼェゼェ
/ ゚、。;/「つ、疲れた……この疲れはまさに紅の慕情に歪むティアナ……」ハァハァ
ハハ ロ -ロ)ハ「ソレよりトソンサン、記憶はハッキリしてるんデスヨネ?」
(゚、゚;トソン「はい……申し訳ございません、性欲に流されてお二人を危険な目に……」
/ ゚、。;/「気にしないでよ、悪いのは伊藤さんよ、彼女の性に対する見方が諸悪の根源よ」
ハハ ロ -ロ)ハ「『生徒指導』がエロマンガだったら確実に服は剥かれてたデショウけどネ」
(゚、゚;トソン「お詫びと言ってはなんですが、これからはそちら側に力を貸すと約束しましょう」
へ( ^Д^)へ「ホントに!? やった、都村さんがいれば1000万パワーね!」
/ ゚、。;/「紛れ込むな! 私のセリフっぽく挟まるな!」
ハハ ロ -ロ)ハ「もう心の強さが一種の能力みたいデスネ」
- 153 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:30:06
ID:p0rsCkmcO
- ハハ ロ -ロ)ハ「トニカク、そうと決まれば他のみんなの加勢に向かいマショウ。ハリーアップ」
/ ゚、。;/「そ、そうね……都村さん、他の階に誰が配置されてたかって覚えてる……?」
(゚、゚;トソン「はい、うろ覚えですが……確か1階に沢近さんで2階が不破さん、4階が伊藤さんだったかと……」
/ ゚、。;/「不破さんか伊藤さんか……伊藤さん嫌だな、女であることが嫌だな……」
ハハ ロ -ロ)ハ「Butペニサスサンはストロンガーばりに強いデスシ、そっちを優先させるべきデスネ」
/ ゚、。;/「まぁそうね……不破さんは下に任せて、3人で4階に加勢するべきかな……」
(゚、゚;トソン「……いや……少なくとも1人は2階に加勢すべきです……」
/ ゚、。;/「え……でも……」
(゚、゚;トソン「出来るなら3人とも2階に行ってもいいくらいです……。
下手すれば、2階以下は全員不破さん1人に殲滅されます……!!」
/ ゚、。;/「な……ふ、不破さんが、そんなに……!?」
ハハ ロ -ロ)ハ「……教えてもらえマスネ……? アナタがそれほどまでにデレサンを恐れる理由……」
(゚、゚;トソン「はい……不破さんの能力は……」
へ( ^Д^)へ(エロい江戸っ子に怒られてぇな……)
- 155 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:33:17
ID:p0rsCkmcO
−1階・シラネーヨVSヘリカル−
*( )* コテーン
(;´ー`)「んしょ、んしょ……ここに眠らせときゃ安全かな……」トサッ
割と早い段階で厨二が冷めていたっぽい沢近は、デベソへの口止めをするなり散った。
何なの、口止めしたいという強い思いがブバシャを押し留めてたの? なんだその精神力。
どんだけデベソへのコンプレックスが凄まじいんだ! セクハラになるから確かめられんがな!
(;´ー`)(しかし……マジで俺だけの力で勝っちゃったヨ……)
そう、勝っちゃった。34歳説教おじさんが、電撃出せる人に勝っちゃった。
完全にヤケクソで挑んだワカッテマスとは違い、今回は最初から戦うつもりで挑み、勝っちゃった。
手段は最低だったとはいえ、こんな方法を実行出来る覚悟があったなんて自分でもビックリだ。
少なくとも、俺には何もないわけじゃないとわかっただけ収穫だ。
(つ;´ー`)「よっし、覚悟は決まった……待ってろヨ伊藤、ちんぽっぽ……!!」パンパン
lw´‐ _‐ノv「 そ し て 藤 木 直 人 ! ! ! 」ビャビャーン
Σ(´ー`;)「 が ば わ っ ! ! ? 」ビクゥ
- 156 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:35:09
ID:p0rsCkmcO
- lw´‐ _‐ノv「おぅどうしたそんなに驚いて、そんなにルナシー解散がショックだったのかい」
(;´ー`)「いつの話だヨ! え、いたの!? いつからいたの!?」
lw´‐ _‐ノv「ずっといたよ、ずっと下駄箱の名前の『木』を『米』に書き換える作業をしていたよ」
(;´ー`)「そういやそうだったな! だったら早めに話しかけてくれヨ!」
lw´‐ _‐ノv「それはともかくとして、スウェーデン人ってルービックキューブすぐ6面揃えられそうだよね」
(;´ー`)「何だお前! マジでガチで何だお前!」
畜生、またシュールだよ! 前触れなく現れやがって、気配が無い!
コイツ絶対ハロー以上に忍者に向いてるって! ハローに言ったら訴訟起こされるから言わないけど!
lw´‐ _‐ノv「しかし、マジでヘリカルに勝っちゃうとはねぇ。下手すりゃ首もがれて死ぬと思ったけど」
(;´ー`)「エグいな! でもありがとな、デベソ告発してくれて……」
lw´‐ _‐ノv「え、もしかしてマジでヘリカルってデベソだったん?」
(;´ー`)そ「当てずっぽうだったの!?」
- 157 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:36:35
ID:p0rsCkmcO
- 一切ブレずに俺をおちょくり倒すシュール。教師の威厳ってなんだろうね。
俺はそれを逐一ツッコみつつ、彼女についてずっと考えていたことを口にした。
(;´ー`)「そうだシュール、お前に1つ提案があるんだが……」
lw´‐ _‐ノv「言いたいことはわかってるよ、私にプリマドンナの夢を諦めろというんだろう」
(;´ー`)そ「わかってネーじゃん! 俺に協力してくれネーかってことだヨ!」
lw´‐ _‐ノv「oh……」
俺の考え、それはシュールを仲間に引き入れること。彼女の情報は非常に頼れる。
無論、リスキーな判断ではある。刹那主義のシュールはノリですぐ裏切るし、何よりツッコミがもたない。
けれどもこのままコイツを野放しにすんのもリスキー。とりあえず今だけでも彼女をこっち側に置いておきたい。
まぁ、いずれコイツにも説教かますけどな! ゲイのメイクばりにドギツい説教をな!
(;´ー`)「無論お前ばかりに頼るつもりはネーヨ。さっきので吹っ切れた、俺も体は張るつもりだ」
lw´‐ _‐ノv「つまり私を助手席に乗せてちんぽっぽを轢き殺すと」
(;´ー`)「もう轢き殺さネーヨ! 今も昔も轢き殺したことネーけど!」
- 158 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:37:50
ID:p0rsCkmcO
- lw´‐ _‐ノv「ぬー……まぁ別にいいんだけどさぁ……協力しても、東北に行っても……」
(;´ー`)「東北に行く必要はネーヨ。何を小旅行に行こうとしてんだ」
lw´‐ _‐ノv「でもさ、私が加勢したところでさ、大してさ、役に立たないと思うのさ、肥後さ」
(;´ー`)「そんなことネーヨ、お前の情報力は言うなればCIAの100億倍……」
lw´‐ _‐ノvノシ「いやいやムリムリ、だって向こうにはデレがおるもんよ」プルコプルコ
(;´ー`)「不破……?」
やけに消極的なシュールの口から飛び出た、さらに消極的な少女の名前。
どういうこっちゃ、シュールならサラッと「いいよ」とか言ってこっちのズッコケを誘いそうなもんなのに。
あのシュールをこれほどまでに嫌がらせるほどの能力が、不破にはあるということなのだろうか。
(;´ー`)「教えてくれヨ、不破は一体どんな能力なんだヨ……?」
lw´‐ _‐ノv「かしこまりーぱーふぁしー。あんね、デレの能力はねー……」
- 159 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:40:06
ID:p0rsCkmcO
「す、すいません……お話中失礼します……」トテトテ
(;´ー`)そ「んおっ!!?」ビクッ
lw´;‐ _‐ノv「……んげっ……」タラッ
シュールの会話を遮って俺達の耳に届いた、遠慮がちな声。
その不意な声に俺は振り返り、シュールは近年稀に見る冷や汗を流す。
こんな声の持ち主は1人しかいない。本来上の階にいるはずの、話題の人。
ζ(゚ー゚;*ζ((「す、すいません、変なタイミングで入ってきてすいません……来世は頑張ります……」オズオズ
―――不破デレ。
.
- 160 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:43:12
ID:p0rsCkmcO
- Σζ(゚ー゚;*ζ「ひっ、こ、校舎に車が! まっ、まさかあれで沢近さんをミンチに……」ビクゥ
(;´ー`)「そこまではしてネーヨ! それに近いことはしたけれど!」
相変わらずこっちの罪悪感を掻き立てるトーンで話す不破。悪い気すんだろ。
しかし、彼女を見くびってはいけない。彼女が1階にいるということは、すなわちそういうことなのだ。
(;´ー`)「不破……お前、誰かを倒してここに降りてきたってことかヨ……!!」
ζ(゚ー゚;*ζ「す、すいません……若内君と狐ヶ崎君をボコボコにしてきてすいません……」
(;´ー`)そ「んなっ……ビロードとフォックスを……!?」
おいおいマジっすか、君はそんな申し訳なさげな顔で男子2人ボコボコにしたんすか。
それにフォックスはともかく、ビロードの攻撃力は俺達の中でダントツだ。体力はビリッケツだが。
そんなビロードを倒すとかよっぽどだぞ、アイツ巨大ロボ出せるんだぞ!?
(;´ー`)「おいシュール、さっきの続き教えてくれヨ……不破の能力ってなんだヨ……」コソッ
≡≡≡┏lw´;‐ _‐ノv┛「ググれ、以上! 失敬、ドヒューン!」ドヒューン
(;´ー`)そ「逃げた!」
- 161 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:46:37
ID:p0rsCkmcO
- あんにゃろー、案の定エスケープかましやがった! そういう奴だとは知ってたけれども!
せめて能力だけ教えて逃げろよ、顔と名前だけでも覚えて帰れよ!
(;´ー`)(……いや、待てヨ……なんでシュールは不破に気付かなかったんだ……?)ピン
シュールを呼び止めようと声を出しかけた俺は、ふと不自然に気がついた。
シュールの『米の如き白き蜘蛛の巣(何だその技名)』は、自分の行ったことある場所の情報を瞬時に知れる。
つまり彼女なら不破が接近してることに気付けるはず。なのに何で気付かなかったんだ。
そんな疑問を抱いている俺を尻目に、終始オドオドしていた不破が行動に移った。
ζ(゚ー゚;*ζ「す、すいませんシュールさん……貴女を逃がす訳にはいかないので……」グッ
┗ζ(゚ー゚;*ζ┓≡≡≡≡≡「 捕 ま え さ せ て い た だ き ま す ! ! ! 」ドッッッヒュゥゥゥーーーーーン
lw´;‐ _‐ノv「ふぎゃっ!」ガシッ
(;´ー`)「速っ!! あっという間に追いついた!!」
ヽlw´;‐ _‐ノvノ「ちょ、離さんか……私の特性はポイズンボディだから遠距離で攻めなよ……」ジタバタ
ζ(゚ー゚;*ζ「すいませんシュールさん……ちょっと痛いですよ……!!」グッ
(;´ー`)「あっ……あの動きは……!!」ハッ
- 163 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:47:29
ID:p0rsCkmcO
ヽζ(゚ー゚;*ヽζ「 い っ ぽ ん ぜ お い ! ! ! 」ブワァァァァッ
lw´; _ ノv「まそっぷ!」ビッタァァァァァン
(;´ー`)「投げたぁぁぁぁぁ━━━━━━━━━━━━━━━っ!!!」
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- 165 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:50:08
ID:p0rsCkmcO
- lw´; _ ノv「……わ、我が生涯に……犯人は……ヤス……ガクッ」キゼツッ
(;´ー`)「シュ―――――ル!! しっかりしろぉ、犯人は不破だヨぉぉぉぉぉっ!!」ユッサユッサ
ζ(゚ー゚;*ζ「すいませんすいません、自首します!」ペコペコ
伸身の新月面が描く放物線のように宙を舞ったシュールは、床に叩きつけられてそのまま気を失った。
シュールってばなんだかんだでやられないキャラだと思ってた! 想像以上にあっさりやられた!
ζ(゚ー゚;*ζ「あああすいませんすいません……普段は絶対やらないんですが、命令なので……」ペコリッチ
(;´ー`)「……」
普段通り過剰に謝る不破の様子を見ながら、俺は彼女の能力への考察を開始した。
やはりおかしい、シュールの能力なら糸を使って相手を縛ることだって出来る。
しかしシュールは不破の存在を察知出来ず、抵抗も出来なかった。能力を使えば避けられたのに。
(;´ー`)「まさか……能力を、『使えなかった』……!?」ボソッ
ζ(゚ー゚;*ζ「さすが先生……伊藤さんの言葉を借りる訳ではありませんが、ご名答です……」スッ
(;´ー`)そ「!!」
- 167 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:53:17
ID:p0rsCkmcO
- 俺が小さく呟いた『仮説』に、不破は静かに同意した。
シュールが能力を『使えなかった』と仮定すれば、今までのことが全て説明がつく。
不破と戦うことに乗り気じゃなかったのも、自分の能力が『使えなくなる』ことを知っていたから。
脳内で繋がっていく点と点を決定付けるように、不破は怯えた口調で語り出した。
ζ(゚ー゚;*ζ「わ、私は臆病者です……常に人の顔色を窺って生きています……」
ζ(゚ー゚;*ζ「そんな私ですから……他人がどんな力を持っているかが、怖くて怖くて仕方ないんです……」
ζ(゚ー゚;*ζ「ですから、こう考えました……他人が能力を使えなければ、怖がらなくてもいい……」
ζ(゚ー゚;*ζ「私が存在を認めた方は、私の認識から外れない限り能力が使えなくなります……」
ζ(゚ー゚;*ζ「そ、それが私の能力……誰よりも臆病で、誰よりも消極的で、誰も抗えない能力……」
ζ(゚ー゚;*ζ「『全人類一斉初期化(ノーマライズプログラム)』です……すいません……」ズバァァァァァン
(;´ー`)「……まったくもってお前らしいな……」
lw´ _ ノv(私は気絶してるわけだけど、カチカチのアザラシって鈍器になりそうだよね)
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- 168 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 00:57:16
ID:p0rsCkmcO
ここで、不破の能力について疑問を抱いた読者の方々も多いだろう。
『不破の能力が無効化ならば、さっきの一本背負いは何だったんだ』と。
『また設定ミスかよ、何回涙目で辻褄合わせりゃ気が済むんだ変態田舎者』と。
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません、どことなく先生と能力かぶっててすいません!」ペコペコ
(;´ー`)「気にしてネーヨ! むしろ俺のが後出しだしヨ!」
結論から言えば、不破の一本背負いは能力でも何でもない。
(;´ー`)「しかし無効化か……だから都村やビロードをボコボコに出来たんだな……」
ζ(゚ー゚;*ζ「うぅ、一般人に技を使っちゃった……お父さんに締め落とされる……」ビクビク
不破は、『特殊』なのだ。厨二づくめの2年3組の中で、彼女だけが浮いている。
ζ(゚ー゚;*ζ「で、でも伊藤さんの命令ですから……すいません先生、立ちふさがらせていただきます……」フンス
(;´ー`)「……不破が、他人の能力を無効化出来るとか……」
そう、彼女は、自らも厨二病でありながら。
非現実的で刺激的な『厨二設定』に憧れる厨二共の中で、唯一。
- 170 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 01:01:46
ID:p0rsCkmcO
┗ζ(゚ー゚;*┗ζ「この、父親が柔道選手で幼い頃から幾度と知れぬ手ほどきを受けており、
数々の大会を総ナメしている天才格闘少女・不破デレが僭越ながらお相手します!!」シャーッ
\(;´ー`)/「最悪の組み合わせすぎんだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ―――――――――――――っ!!!」
唯一、『素』で厨二が考えた設定みたいな生い立ちなのだ。
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- 172 名前:
◆kB11BI8NVE:2012/10/20(土) 01:03:27
ID:p0rsCkmcO
−4階・ハインVSペニサス−
\('、`\*川≡≡≡≡「ペロペロペロペロレロレロレロレロチュパチュパスリスリナデナデベトベトギュッギュッペタペタチュッチュッチュ」ダダダダダ
≡≡≡≡┏从;゚∀从┛「俺だけ緊迫感のベクトルが違いすぎんだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ━━━━━━━━━━━━━っ!!!」ダダダダダ
第23話 END
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