- 671 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 20:47:04
ID:UZUhzLdYO
川 ゚ 々゚)<あらすじ&人物紹介
つまり:妄想叶えた厨二の暴走を先生が説教で止めるんだけどラスボスとまさかの遭遇。
( ´ー`):教師。説教で厨二依存を消すと能力を消せる。今一番欲しい物は新車。
从 ゚∀从:純情前世ヤンキー。重力を操れる。今一番欲しい物は色気。
( ><):KYショタ。色んな重装を操れる。今一番欲しい物は3DS。
爪'ー`)y‐:マセショタ。歌詞を心に響かせる。今一番欲しい物は新品のギター。
ハハ ロ -ロ)ハ:ツンデレ帰国子女。忍者の術が使える。。今一番欲しい物はスマフォ。
/ ゚、。 /:ゴスロリ真面目ドジ。剣に触れた者を正気に戻す。今一番欲しい物は内申点。
(*‘ω‘ *):ほんわかボス。人を洗脳出来る。今一番欲しい物は大金。
ミ,,゚Д゚彡:心配性体育会系四天王。能力不明。今一番欲しい物はまゆゆのサイン。
ζ(゚ー゚*ζ:ペニサスの側近で極度のヘタレ。能力不明。今一番欲しい物はハムスター。
かりゆし作者:チキン。最近生まれて初めて金縛りにあった。今一番欲しい物はオシャレなメガネ。
川 ゚ 々゚)「知らないないないナイスです!」
- 673 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 20:49:36
ID:UZUhzLdYO
−数時間前・とある廊下−
爪'ー`)y‐「おぉ、こっちだこっち、俺と手を組むなら着いてきな鈴木さんよ」トコトコ
/ ゚、。;/「いや、その前にどこに行くのか教えてよ……私と一緒に先生に加勢するんでしょ……?」テトテト
爪'ー`)y‐「おっと、その見てくれでその言葉遣いはミスマッチだぜ? どうせなら好きな言葉で喋ってみな」
/ ゚、。;/「……アダムとイブの禁断の果実は輝く空に浮かび永久の血を授ける……。
(訳・……いや、好きなように喋ってもわかんないでしょ……)」
爪'ー`)y‐「そんなこたぁねぇぜ? 歌詞は心だ、好きに喋ればいいんだよ。ジャラーン」
Σ/ ゚、。;/「堕落の女神が翼を捨てた夜の海にリヴァイアサンが嘲う!?
(訳・わかんの!? 私直感で喋ってんのに!?)」ビジュアルガビーン
爪'ー`)つ⇒「わかるさ……おっと、これだこれだ。これを回収したかったんだ」ヒョイッ
/ ゚、。 /「……? ベルフェゴールの竪琴に愚者は眠り聖者は狂う……?
(訳・……? それって……?)」
爪'ー`)つ⇒「まぁ、直に役立つさ……」
- 674 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 20:51:30
ID:UZUhzLdYO
( ´ー`)先生の戦う生徒指導のようです
第19話 「盗んだバイクを売るならGOバイク王」
.
- 675 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 20:53:10
ID:UZUhzLdYO
−現在・西校舎保健室−
(;´ー`)「……」ゴゴゴゴゴ
(* ω *)ゴゴゴゴゴ
今、俺の目の前にいるのは、愛すべき教え子であり倒すべき敵。
生徒の大半を洗脳し、手駒として操った、『指揮帝』こと椿ちんぽっぽ。
厨二妄想に酔いしれて暴走した彼女に猛烈な説教をぶちかますことが、今の俺の目標だ。
爪'ー`)y‐「フッ、久々だな唐沢。お前に折られたギターの恨み、晴らさせてもらうぜ……?」ゴゴゴゴゴ
ミ,,゚Д゚彡「ハッ、忘れたなぁそんなこと。覚えてんのはお前がやけに弱っちかったことくらいだぜ?」ゴゴゴゴゴ
爪'ー`)y‐「フッ、上等。歌うたいは常に進化する生き物だって教えてやんよ……!! ジャラーン」ゴゴゴゴゴ
ミ,,゚Д゚彡「ハッ、ちっちゃいクセにお前も懲りねぇな……今度はどこからへし折って欲しい?」ゴゴゴゴゴ
そんで、彼女のそばでフォックスとゴゴゴしてる生徒が唐沢フサ、言わずと知れた『四天王』の一角。
普段は気のいい生徒だが、この戦いに於いてはフォックスを殺した前科がある、強敵の1人だ。
まさに一触即発。だが、俺達はまだ戦いに至っていない。え、何故かって?
- 676 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 20:55:28
ID:UZUhzLdYO
ζ(゚ー゚;*ζ「あ、あの……あんまりゴゴゴってやると『指揮帝』起きちゃうんで……すいません……」ビクビクッ
(*‐ω‐ *)スヤスヤ
ミ,;゚Д゚彡「あっ……そうか、ゴメンなデレ、テンション上がってしもうた……」
ζ(゚д゚;*ζ「あああいえいえすいません、私如きが一触即発の雰囲気に割って入ってすいません!
あああああ、この声が指揮帝の眠りを妨げてしまってすいませぇぇぇぇぇん!!」アワアワアワ
从;゚∀从「お前が落ち着けや! あと多分コイツちょっとやそっとじゃ起きねぇよ!」
(;><)「そうなんです、ちんぽっぽちゃんは『私は象に踏まれても起きぬっぽ』と自負するほどの眠りストなんです!」
爪'ー`)y‐「フッ、象に踏まれたら起きる間もなく永久の眠りについちまうがな」
(;´ー`)「てか、うるせーヨ! 他の作品にあるようなラスボス登場の緊迫感がネーヨ!」
⊂/ ゚、。;/「深く淀んだ悲しみの溜まりが明日を翡翠で掠めたダイアリー……。
(訳・はい三宮さん、痛いだろうけど消毒するからね……)」チョン
ハハ;ロ -ロ)ハ「アウチ! クゥ……何言ってるかワカンナイ分、手当てされるのもスリリングデス……」ヒリヒリ
- 677 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 20:58:10
ID:UZUhzLdYO
- (*‐ω‐ *)スヤスヤ
そんな訳で、今俺達はラスボスを起こさないように細心の注意を図って会話してます。
そもそも、俺達は休憩がてら、ミセリ戦で傷ついたハローの手当てをしに保健室に来たんよ?
そしたら四天王がラスボス背負ってやってきたよ。どんなイベントだ!
(*‐ω‐ *)スヤスヤ
なんだ畜生、凄く和む寝顔しやがって! 心が洗われるようだ!
そしてなんでこんな寝顔の奴がクラス洗脳目論む過激派なんだよ!
ミスキャストだろ、ラスボスはモララーあたりにさせとけ! 悔しいけどアイツならハマり役だ!
(;´ー`)「ハァ……まさかこんなところでちんぽっぽに会うとはヨ……。
東校舎屋上にいるんじゃネーノかヨ……職場放棄してんじゃネーヨ……」ハァァァァ
ミ,;゚Д゚彡「いや、どうせしばらく暇だからベッドで寝たいっぽとか言い出したから……。
そんで指揮帝置いて俺はすぐ持ち場に戻ろうとしたらこの始末ですよ……」フゥゥゥゥ
/ ゚、。;/「蠱惑的なウンディーネの竪琴に拐かされし乳呑み児の喚く声が響く静寂の湖畔……!!
(訳・なんか苦労人同士がシンパシー感じあってる……!!)」
- 678 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:00:48
ID:UZUhzLdYO
- なんかアレだ、生まれた世代が同じならばフサと俺は無二の親友になれた気がする。
だってすげぇ苦労性のかほりがするもの。14歳とは思えぬぐったり感だもの。
あと、あれかな。フサは何となくハゲそうな気がするからかな。いや俺はハゲてねーけど!
ミ,;゚Д゚彡「ていうかすいませんね先生、ウチの側近のミセリがすげぇトラブルをメイクしたみたいで」
(;´ー`)σ「あ! そうだ、水窪の上司お前か! 水窪のノリでだいぶ事態が混迷化したんだヨ!?」
从;゚∀从σ「そうだよ、アイツのせいで体育館落ちるわオコリちゃんになるわ! 監督責任問題だろうがよ!」
ミ,;゚Д゚彡「あぁもう、誠に遺憾に思ってるよ……ほら、デレからもお詫びして」
((ζ(゚ー゚;*ζ「あやややすいませんすいません、ミセリさんが大変ご迷惑をおかけしてすいませぇぇぇぇぇん!!!」ペコペコペコ
(;><)「何で一番関係ない不破さんが一番謝ってるかわかんないんです!」
(((ζ(゚ー゚;*ζ「すいませんすいません関係ないのに謝ってすいません、生まれてすいません!!」ペコペコペコーン
(;´ー`)「言うと思ったヨ!」
- 679 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:03:44
ID:UZUhzLdYO
- ζ(゚д゚;*ζ「あああすいません……お詫びに左半身の毛全部剃ります……」ペコリペコラ
(;´ー`)「そこまでしなくていーヨ! てか何もしなくていーヨ!」
さっきから赤べこがごとくヘドバンして謝ってる少女の名は、不破デレ。
ゆるふわ愛されガール風な見た目に反し極度のヘタレで、とにかく人に気を遣いすぎる傾向にある。
1年生の頃から臆病な子だったが、ここ最近は悪化し、もはや謝罪マシーンと化している。
理由は簡単、厨二病だ。ネガティブと厨二病が化学反応を起こし、彼女の中では世界中の全ての不幸は自分のせいになっている。
すげぇや、マイナス思考なのかプラス思考なのかわかんねぇや!
あとそろそろ首を止めよう、髪がバッスンバッスン当たるから!
ミ,,゚Д゚彡「デレは元々ペニサスの側近なんすけど、ちょっと貸してもらったんす」
从;゚∀从「え、ペニサスの!? てことはお前もあっち側!? 何だ誘い受けか!」ビクッ
((ζ(゚0゚;*ζ「ああすいません、期待に添えずノンケですいません!」ペッコペッコ
(;><)「いいんです! それが普通なんです!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソシテこんな喧騒の中起きる気配スラ見せないチンポッポサンが単純にスゴいデス。弄びタイ」
(*‐ω‐ *)グースカピースカ
- 681 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:07:36
ID:UZUhzLdYO
- ミ,;゚Д゚彡「あー、もういいよデレ、指揮帝見ててくれ。見た感じハローのおもちゃにされてるから」
ハハ*ロ -ロ)ハ⊃「ワァオ、マジで何をしても起きマセーン。ホッペ伸びるーっ」ウキウキ
<*‐ω‐ *>スヤスヤミニョーン
ζ(゚ー゚;*ζ「指揮帝ぇぇぇぇぇ!! すいません、凄く可愛いぃぃぃぃぃ!!」
まるで普通の休み時間のようにワイワイやってる一同。
これが生徒全員を洗脳しようと企んでる悪の組織と、それに対する一派だなんて誰がわかるんだ。
ていうかマジでちんぽっぽ熟睡すぎだろ。武士だったら風上にも置けないぞ。
ミ,;゚Д゚彡「ふぅ……あれ、何の話だっけ冷めた肉はあんまり美味しくないって話だっけ」
爪'ー`)y‐「ハッ、忘れんなよ唐沢。俺とお前の決着に甘さなんか不必要って話だろ?」
/ ゚、。;/「暗闇の遙か深くから誘うくぐもった声は悠久の刻を超えて日々を壊す!
(訳・絶対そんな話してなかったよ! してたにしても非戦闘員の狐ヶ崎君がする話じゃないよ!)」
从;゚∀从「お前がツッコむとそれにさらにツッコミが必要になるから黙っててくれねぇかな!?」
- 682 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:11:04
ID:UZUhzLdYO
- 爪'ー`)y‐「まぁ、そんな話は後回しでいいじゃねえか。それより今は話すことがあんだろ」フッ
視力検査のボードみたいなヤツにやたらカッコよくもたれながら、フォックスはサラッと口を挟んできた。
ていうかお前ここに来て結構主張してくるな!? 何のスイッチ入ったんだ!
ミ,,゚Д゚彡「いや、話すことっつってもなぁ……俺が1階の番人ってことくらいで……」
(;´ー`)そ「いやいや、それそこそこデカい発言だヨ!?」
/ ゚、。;/「椿の華が風に首をもぎ取られし夜にシルフィは一巡り……!!」
爪'ー`)y‐「『ていうか貴方、もしも私達が保健室に来なかったらどうしてたんの!?』って言ってるぞ」
ミ,;゚Д゚彡「いや、てか、そこの翼生えてる人知らないんだけど……ずっと溶け込んでるけど誰やねん……人か……?」
\从#゚∀从/「お前それ言ったの何人目だと思ってんだ! お前は斬新だとしてもこっちは聞き飽きてんだ毛達磨!」カーッ
\(#><)/「新キャラが出るたびに同じリアクションをされるダイオードさんの気持ちにもなれなんです!」シャーッ
ミ,;゚Д゚彡「シラネーヨ!! 臆面も無くパクるがシラネーヨ!」
- 683 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:14:16
ID:UZUhzLdYO
- (;´ー`)「ま、まぁ、鈴木の言うことも一理あるヨ……普通にスルーして2階に行けたヨ……?」
((/ ゚、。;/コックリコックリ
ボケに流されそうになった鈴木の疑問をすかさず俺が拾う。
君はだいぶ喋り方と見た目で損をしてるんだよ。引き際間違えたろ。
ミ,,゚Д゚彡「あ、その点は問題ないっす。俺を倒さなきゃ2階に行けないように『設定』したから」
(;><)「設定……!?」
ミ,,゚Д゚彡「ああ、その辺はめんどくせえから後で詳しく言うわ。そんな訳で……」
ミ,,゚Д゚彡「そろそろ、やりますか?」ギラッ
(;´ー`)「……っ!!」ビクッ
急に視線の質を変えたフサは、そう言うとゆっくりと立ち上がり、俺を見下ろした。
さっきまでの中間管理職な感じじゃなく、1人の戦士に。彼を纏う雰囲気は既に一変している。
ていうかデカいなコイツ。ウチのクラスは発育に偏重がありすぎなんだよ!
- 684 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:17:55
ID:UZUhzLdYO
- フサの垣間見せた威圧感で、保健室は一気に緊迫感を帯びた。
すげぇよ、この状況下で眠り続けられるちんぽっぽが一番すげぇよ。
爪'ー`)y‐「ハッ、やっとやる気か眠れる獅子さんよ。悪いが渓谷に落ちるのはお前だぜ?」キラーン
フサの威圧を物ともせず、ショタっ子フォックスは悠々と挑発した。
ねぇ、君には世界がどう映ってんの? 自分わかってる?
ミ,,゚Д゚彡「ハッ、言ってろ……それより、やるなら東校舎行こうぜ。多分負け犬はみんな西校舎だろ?」
(;><)「ど、どうしますか先生……あっちは意外とこちら側に配慮してくれてるんです……」
(´ー`;)「うーん……とりあえず、怪我してるハロー次第だヨ。ハロー、動けるか?」チラリ
ハハ*ロ -ロ)ハφ「アブフォwwwワタシは大丈夫デスガwww今ラクガキが盛り上がってるんでちょっとお待ちヲwwwww」カキカキ
(*ΦωΦ *)スゥヤスヤスヤ
::ζ( ー ;*ζ::「プフッ……!! ス、スイマセン……マ、マブタニメッテ、コテンテキナ……プククッ……www」プルプル
ミ,;゚Д゚彡「しきてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?」ガビーン
- 686 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:20:40
ID:UZUhzLdYO
- ちょ、ちょっと目を離してる間にちんぽっぽが歌姫みたいに!
なんか自分のこと我輩って言いそう! 冷酷非道そう!
ハハ*ロ ∀ロ)ハφ「HAHAHAwwwよっしゃ次はオデコに肉、イヤあえてオデコ以外全てに肉ってwwwww」ルンルン
从;゚∀从φ「どこの耳無し芳一だよ! ペン没収!」バッ
ハハ/;ロ -ロ)ハ/「アア、ワタシのオモチャが!! ジーザス!!」ガビーン
(;><)「ていうかいつの間にペン隠し持ってたんですか!?」
::ζ(゚ー゚;*ζ::「す、すいませんフサ様……私も止めようとしたんですがいかんせんおもしrブファホッwww」プルプルプルプル
ミ,;゚Д゚彡「お前腹よじれんばかりに爆笑してんじゃねぇか! あんなに謙虚だったのに!」
なんてこった、完全に修学旅行の夜じゃん! 一番最初に寝た奴じゃん!
全国の修学旅行生よ、空気読まずに1人で寝るとこうなるぞ! いくら眠くてもUNOには付き合え!
あと不破のサクラのごとき大爆笑が意外! 笑い上戸だったの!?
- 687 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:23:22
ID:UZUhzLdYO
- ミ,;゚Д゚彡「と、とにもかくにも……俺達は東校舎に行くから、デレは指揮帝頼んだぞ……」
ζ(;ー;*ζ「フヒュフwwwわ、わかりまひた……指揮帝と二人でバルバヒョゥフwwwww」ブハッ
(*ΦωΦ *)グッスリポッポ
呂律が回らなくなるほどツボにハマってる不破をなだめ、フサは疲れた顔で要件を告げた。
ヤバいよヤバいよー、早くちんぽっぽの瞼の目を消さなきゃ不破が腸捻転で死んじゃうよー。
(;´ー`)「あれ、てか不破は連れてかネーノ? お前1人になっちゃうヨ?」
ミ,,゚Д゚彡「ん? いいじゃないすか先生達は有利なんだし。それとも敵が増えた方がいいんすか?」
(;´ー`)「あ、いや、そういうわけじゃネーけど……水窪もいないしさ……」
俺のちょっとした疑問に、フサは解せぬと言った顔つきで返した。
確かにフサの言うとおり、不破がいない方が俺達としてはやりやすいだろう。
だが、わざわざ味方を置き去りにし、孤軍奮闘を選ぶ理由がよくわからない。
あと多分不破とちんぽっぽ2人きりにしたらなんかカオスになる。特に不破が。
- 688 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:25:36
ID:UZUhzLdYO
- 爪'ー`)y‐「まぁ、不自然っちゃ不自然だわな。油断とか見くびるようなタマには見えねぇし」
ミ,,゚Д゚彡「油断なんか原子レベルですらしねぇよ。ただまぁ、ミセリがいても手出しはさせないつもりだった」
ハハ;ロ -ロ)ハ≡≡「何デスって……!? マサカ、フサクンもドMのアビリティホルダー……!!」サーッ
从;゚∀从≡≡「え、マジで!? アレか、身長デカいのはより痛みを感じるポイントを増やすためか!」サーッ
(;><)≡≡「そんな薄汚れた理由で培われた身長ならちょっとください! 5センチだけでもいいから!」サーッ
ミ,;゚Д゚彡「何でそうなる!? 違ぇよ、俺はただ楽しみたいだけだ」
/ ゚、。;/「淡い望みを臨死の恍惚に捨て置いた煉獄の砂粒に骨身は灼かれてインフェルノ……!?
(訳・楽しむ……!?)」
ミ,;゚Д゚彡そ「うぇいっ!? ちょ、すんません、やっぱり気になるんすけど……何言ってっかわからんし……」
(;´ー`)「流せ! みんなそうしてるから、ここで立ち止まっちゃ進まないから!」
ζ(゚ー゚;*ζ(上司が猛烈な勢いでおちょくられている………w)プクク
- 689 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:33:06
ID:UZUhzLdYO
- フサがキメようとするたび、ウチの奔放な子達が割り込んでぶったぎる。新手の拷問?
それでもメゲないフサは、ちょっぴり涙目になりながらもようやく本題に辿り着いた。
ミ,,゚Д゚彡「まぁ、なんつーか。俺がしたいのは殺し合いでもなけりゃ、防衛戦でもない」ギラッ
(;´ー`)「うおっ、やっとカッコいい……!! 年下なのに睨まれると怖い……!!」ビクスッ
爪'ー`)y‐「やっとキメれそうだから張り切ってんだな。
フッ、奴も所詮ガキだねぇ、嫌いじゃねぇぜ」
从 ゚∀从「お前にガキって言われるの世界一不本意だと思うけどな」
ミ,,゚Д゚彡「俺がやりたいのは作戦や知略も関係ない、シンプルなゲームだ」
(;><)「一切乗らないんです! こいつぁガチなんです!」
ミ,,゚Д゚彡「俺の望みは、派手さもパフォーマンスもクソもない泥臭い戦い」
.
- 690 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:34:51
ID:UZUhzLdYO
ミ,,゚Д゚彡「血沸き肉踊る、ただの喧嘩だよ」バーーーーーン
ハハ ロ -ロ)ハ「そのココロは?」
/ ゚、。;/「綺羅星が牙を擡げ降り注ぐ紅い夜にメシアの古傷が血を舐める!!
(訳・何のオチも無いでしょう! 可哀想だよ!)」
\ミ,,;Д;彡/「お前らマジで何なんだよぉぉぉぉぉ!!」ブァァァァァァ
(;´ー`)「本当にごめん!!」
ζ(゚ー゚;*ζ「何となく私からもごめんなさい!!」
(*ΦωΦ *)ムニャムニャポッポ
.
- 691 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:35:45
ID:UZUhzLdYO
−西校舎・家庭科室−
(;'A`)「フゥ……ワカッテマスよぉ、ここなら安心なんだよな?」ドサッ
( <●><●>)「ええ。ここなら東校舎から離れてますし、万一の場合武器もあります」
(;^ω^)「じゃあ、これで僕達は完全に戦線離脱ってことだおね……ひゃー、丸腰になってから長かったー……」
(*;゚∀゚)「はー……なんか急に気が抜けて眠くなっちゃったな……ここがフランダースなら俺天使についてっちゃうぜ」
( <●><●>)「寝なさい寝なさい、寝る子は育ちます。もっとも貴女の胸に至っては伸びしろが見当たりませんが」
(*#゚∀゚)「ありがとうよワカッテマス、殺意が眠気を凌駕したぜ。おっとこんなところに包丁が」アヒャッ
川;゚д川「まったりしようよ! 不要なバトルは避けようよ!」
(;-@∀@)「くっ、猛烈な睡魔が……!! ダメだ、女子より先に寝てしまったら無防備なみんなを視姦出来ない……。
僕より後に寝てはいけない! ワシが思春期界のさだまさしやーっ!!」フォォォォッ
(・∀ ・)「お前首相官邸で全裸になって捕まれよ」
- 693 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:37:34
ID:UZUhzLdYO
- (´・ω・`)「いやぁ、それにしても最終決戦か。その場に自分がいないって思うと何かむず痒いね」サラッ
(*;゚∀゚)「どぅ!? 何お前サラッと起きて話に参加してんだ! 負け犬になったなら服を着ろ!」ビクッ
(´・ω・`)「服、か……人から隠し、人を遮り、自らを覆う……そんな服なんざ、あるべきなのかな……?」
川;*д川「あるべきだよ! ああ、こんな時にこの長髪が目隠しに役立つ!!」ササッ
从'ー'从「そうだ、黛が起きたなら木霊と水窪の調子はどうだ?」
(#゚;;-゚)「うぅん、未だぐっすりだよ。今にも鼻ちょうちんが浮かびそうだよ」
(;ー.ー)ムニャムニャ…トメルナタカナシ、ソイツガコロシタンダゾ…
ミセ*´ー`)リ「すぴー……へへ、凄いやクックル君、サラマンダーよりはやーい……」スヤスヤ
(ヽ;'∋`)(何で2人の夢に僕が共通出演してるんだろ……と言いたげなオーラ)
- 694 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:40:54
ID:UZUhzLdYO
- (,,゚Д゚)「まぁ、だが確かにいよいよ決着だと思うとドキドキするなゴルァ。
なんせ厨二が物語作る時の必須ワード『四天王戦』だろ?」
(*゚ー゚)「ていうか四天王って誰なの? 洗脳された時の記憶曖昧だから覚えてない。ギコ君との狂愛しか覚えてない」
<ヽ`∀´>「東城、西野、南戸、北大路ニダ」
ξ;゚听)ξ「マジで!?」
<ヽ`∀´>「嘘ニダ。本当はペニサス、フサ、レモナ、ヒッキーニダ」
(*;゚∀゚)「だろうな!? ウチのクラスに100%ヒロインズいねぇもんな!?」
( ´_ゝ`)「ちなみに俺はちなみちゃん派だ」
(´<_` )「ほう、美鈴派の俺の前でほざくか。どうやら兄者と袂を分かつ日が来たようだな」
(´・ω・`)「ちなみに僕はこずえちゃんの友達の舞ちゃん派だよ」
(-@∀@)「フッフッフ……黒川先生のエロスを感じ取れないとは哀れな者共だ!」
へ( ・∀・)へ「わぁ、世界一意味のない会話だ」
(・∀ ・)「……フサか……」
- 695 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:43:57
ID:UZUhzLdYO
−東校舎・玄関前−
ミ,,゚Д゚彡「そんなわけで本来の俺の持ち場にやってきましたよっと」
(;´ー`)「よーし、みんな迷子とかになってないなー。ばんごー! いーち!」
从*゚∀从「にーぃっ!!」
( ><)「3なんです!」
ハハ ロ -ロ)ハ「フォー」
爪'ー`)y‐「フッ、数字なんかで縛られんのは好きじゃねぇが、敢えて当てはめるなら『5』ってとこかな」
/ ゚、。 /「凍てついた夢見心地の絡繰仕掛な感情論が闇の核でデッドリンク」
(;´ー`)「番号くらいテンポよく言おうヨ! 鈴木のそれは6なの!?」
ミ,,゚Д゚彡「なんかもう慣れたわ」
- 696 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:45:33
ID:UZUhzLdYO
- 時刻は深夜2時辺り。草木も眠る丑三つ時をとうに過ぎても厨二達は元気100倍だった。
フォックスはサラッと寝てたからいいとしても、ハインなんか14時間ツッコミ通しよ? ムリすんなよ?
ミ,,゚Д゚彡「えっと、じゃあさっき言った『ルール』について説明しますね」
(;´ー`)「あ、ああ、頼むヨ……」
何かさっきの涙で一皮剥けた感じのフサが淡々と話を進めてきた。
いいぞ、トラウマを乗り越えて大きくなれ! トラウマ作っちゃってゴメン!
ミ,,゚Д゚彡つ□「ルールってのは、簡単に言えばこれっす」ペラッ
(;´ー`)「紙……?」
爪'ー`)y‐「だな……」
/ ゚、。 /(神棚?)
- 697 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:47:54
ID:UZUhzLdYO
- フサがポケットから取り出したのは、1枚の紙。ノートにしてはちょっとデカいくらい。
あれ、なんかあれくらいの大きさの紙どっかで見た気がする。
何だったかな、確か10話目くらい、あの辺ではハローがデレてプギャーがテレサになって……。
(;´ー`)「……あっ、ヒッキーの本……!!」
ミ,,゚Д゚彡「流石は先生、御名答。これはヒッキーの『禁断聖書』の白紙のページを破ったものです」
(;><)「小森君……? 僕小森君と会ったこと無いんですが、どんな能力なんですか!? 3行で!」
( ´ー`)「・何かデカい本持ってる
・その本には色んな人の色んな情報が事細かに載ってる
・それでハローの弟者への恋心を暴いた」
(*><)「把握なんです! ハローさんの恋心も把握なんです!」ニヤニヤ
::ハハ*;ロ Дロ)ハ::「ノォォォォォォォォ甘酸っぱいトラウマ再来ィィィィィィィィ!!!」ァァァァァアアアアアアッ
ミ,;゚Д゚彡「……ハローって、もっとクールビューティーフォーティーンな感じじゃなかったっけ……」
从 ゚∀从「それ言っちゃったらヤンキー界の星である俺が先生にゾッコンラヴな方が不思議だぞ」
- 698 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:51:30
ID:UZUhzLdYO
- 小森ヒッキー。少し前に俺の前に現れた、小柄な『四天王』。ショタってほどでは無いっぽい。
彼の『禁断聖書』によりハローの攻撃は全て阻まれ、側近のプギャーの能力を生かした指示で俺達を追い詰めた。
まぁ結果的にはプギャーがヒッキーの指示を上回る残念っぷりを発揮して助かったわけだけども。
つまり掻い摘んで言うと、彼の前では全てのツンがデレと化す。あれ、違う?
ハハ>*;ロ -ロ)ハ>「アァモゥ、しばらく沈静化していた熱いパトスが……Mr.シラネーヨファック」アワアワ
(;´ー`)「ごめんごめん……そんでフサもごめん、続けて?」
ミ,;゚Д゚彡「あ、はい……『禁断聖書』の力は、相手の情報がわかるだけじゃないんだと。それがこの『掟紙(ルールページ)』。
これに範囲とルール、ペナルティを書く。そうなるとどうなるかわかります?」
从 ゚∀从「体中の毛が一瞬にして抜け落ちる」
ミ,;゚Д゚彡「違うわ! そんなんあったら使いたい、いやでもハゲたくないな……一長一短……!!」グヌヌ
(;´ー`)「答え言って!? 惑わされないで答え言って!?」
ミ,;゚Д゚彡「ああ、すいません甘い誘惑が……つっても、わかるでしょ? 先生ならさ」
(;´ー`)「いや、俺もまだハゲてないし……」
ミ,;゚Д゚彡「そこじゃない! 先生までボケたら俺はどうしようもないから!」
- 700 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:56:05
ID:UZUhzLdYO
- しまった、頭髪に釣られてそっちだと思ってしまった!
とはいえ、ルールに関してはなんとなく目星はついている。
(;´ー`)「『範囲内』で『ルール』に従わなかった者は、指定の『ペナルティ』を受ける、こんなとこだろ」
ミ,,゚Д゚彡「大正解。『掟紙』は四天王全員に配られてる。つまりアンタ達は俺達が定めたルールを突破して屋上を目指すんだ」
爪'ー`)y‐「フッ、わかりやすくていいじゃねぇの。こっちから敵さんのとこに来たんだ、リスクくらいなけりゃハリがねぇ」
从;゚∀从「マジかよ、じゃあお前が『東校舎に入ったら語尾に「ウンコ」って付けなきゃ死ぬ』って書いてたら俺達死んでんの!?」
(;><)「そんな死に様嫌なんですウンコ! 格好悪すぎるんですウンコ!」
┓ハハ ロ -ロ)ハ┏「フゥ、案の定我々に圧倒的不利な条件デスネウンコ。ヤレヤレウンコ」
ミ,;゚Д゚彡「そんな条件付けてねぇかんな! ウンコに食いつくなよ!」
(;><)≡≡≡「ウンコに食いつく!?」サーッ
ミ,;゚Д゚彡「一部分だけ拾い上げんな! そんな趣味ねぇわ!」
从 ゚∀从「俺は先生のウンコなら食えますよ」
(;´ー`)そ「 ! ! ? 」
- 702 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:57:28
ID:UZUhzLdYO
- ┗ミ,,#゚Д゚彡┛「っあ゛ーっ!! もうウンコとかどーでもいーんだよ!! ルールだルール!」プンスコプンスコ
(;´ー`)「ホントそーだよな!!」
ウンコの嵐に業を煮やして遂にフサがキレた。ごもっともだよ!
てか敵側がツッコミだとわりとやりやすい。味方の立場だとツッコミづらいボケとかあってさ。
爪'ー`)y‐「フッ、もったいぶるのはここまでだ。さぁ唐沢、『ルール』が何か教えてくれ」
ミ,;゚Д゚彡「もったいぶったつもりは皆無なんだけどな!? 早く言いたかったんだけどな!
言われなくても教えるさ、つっても大して強張らなくていい」
(;´ー`)「強張るな、か……悪いがそいつぁムリだ。お前の条件次第で俺達の生死が決まるんだから」
ミ,,゚Д゚彡つ□「ハッ、マジで大丈夫っすよ。俺はヒッキーとかと違って作戦とか練るの苦手でね」クルッ
そういうと、フサは持っていた『掟紙』を片手で裏返した。
裏面に書かれていたのは、フサらしい乱雑な形で書かれた、俺達の運命を決める文字列。
(;´ー`)「……っ!! なるほど、お前らしい条件だヨ……!!」
ミ,,゚Д゚彡「ああ、シンプルでいいでしょう……?」ニヤリ
- 703 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 21:59:32
ID:UZUhzLdYO
ミ,,゚Д゚彡「範囲は『東校舎1階』。条件破棄、または不達成のペナルティは『東校舎2階に進めない』、または『即死』」
ミ,,゚Д゚彡「そんで肝心の条件は単純明快、『唐沢フサを倒すこと』。ただし……」
ミ,,゚Д゚彡「『唐沢フサが選んだ相手が、タイマンで唐沢フサを倒さなければならない』」
ミ,,゚Д゚彡「『唐沢フサが死亡、または戦意を失う前に指定された相手以外が攻撃した場合、即死とする』。そんだけ」
ミ,,゚Д゚彡「いい条件だろ? タイマンは厨二の鉄則だよな」ニヤリ
(;´ー`)「タイマン……!!」ゴクリ
ハハ ロ -ロ)ハ「アンコの入った中華まんはアンマンデスヨネ?
じゃあタイの形の饅頭はタイマン……あっタイヤキだ!」
ミ,,´゚Д゚彡
.
- 704 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:01:34
ID:UZUhzLdYO
- ミ,;゚Д゚彡「そ、それはどうあれ悪くない条件っしょ。アンタらで1人でも俺に勝ったら全員通れるんだぜ?」
ハローによる空気ブレイクはさておき、フサから提示された条件はなかなかに厭らしい。
確かにフサの言うとおり、一見わかりやすく単純な条件に見える。しかし、厄介なルールが1つ。
(;´ー`)「『対戦相手は唐沢フサが選ぶ』……これがクセモノだヨ……」
从;゚∀从「あっ、そうだ……!! 俺が戦えない……!!」
フサの能力がどんなものかはわからないが、恐らくミセリのような格闘系の可能性が高い。
それならば重力で相手の動きを止められ、自身も運動神経の良いハインが対戦相手としては適役だ。
しかし、選択権はフサにある。恐らくヒッキーの能力で俺達の能力は知ってるだろう。
フサにとってわざわざ不利な相手と戦うメリットはない。それどころか。
(;´ー`)「俺や狐ヶ崎、鈴木が選ばれるかもしれない……!!」
/ ゚、。;/「……っ!!」ゴクリ
爪'ー`)y‐「……」フーッ
- 706 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:04:48
ID:UZUhzLdYO
- マズい。ハインは勿論、ハローとビロードは十分フサと渡り合える可能性がある。
だが、俺、鈴木、フォックスはほぼ丸腰。鈴木は武器はあるが鈴木自体はトップクラスの運動音痴。
すなわち、俺達後方支援トリオが前線に駆り出されるかもしれない! 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!
从;゚∀从「どどどどないしょー! 先生な華麗な徒手空拳で闘えるからともかく、シンガー2人は完全な消化試合だぜ!?」アワワワ
(;´ー`)「そんなん使えネーヨ! 使えたらハナから華麗に戦ってるわ!」
ハハ ロ -ロ)ハ「イヤ、もしかしたらステキなミラクルが起きてフォックスクンがフサクンをワンパンKOとか……」
(;><)「そんなミラクルあったら苦労はしないんです!」
/ ゚、。;/「霧深き魔性の森に迷い込みし童を誑かし食らうは妖艶なラミア……!!」
爪'ー`)y‐「『だだだ大丈夫、唐沢君はわりと常識あるから弱い者虐めはしないはず……』って言ってるぞ」
ミ,,゚Д゚彡「どーしよっかなーっ♪ 俺的には喧嘩出来れば誰が相手でもいいからなーっ♪」ルンルン
うっわ小憎たらしいぃぃぃぃぃっ!!
- 708 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:07:38
ID:UZUhzLdYO
- ミ,,゚Д゚彡「いいじゃん、勝てそうなのから潰してくのが兵法の基本だろ?
負けるかもしれない相手といずれ戦うなら、それまでに出来る限り戦力を削っておく。
そうすることで、万が一俺が負けても後の四天王が楽になるし、時間も稼げるだろ?」ニヤリ
うわぁぁぁぁぁぁっ、正論だぁぁぁぁぁぁっ!! ごもっともだぁぁぁぁぁぁっ!!
だけどさぁ! 敢えて強い奴からやってやるみたいなんあるやん!? 敢えろよ!
(;><)「そ、そんなこと言って怖いんでしょう!? 体の小さな僕達と戦って負けるのが!」
ミ,,゚Д゚彡「そんな挑発には乗りません」
(;><)そ「た、大抵乗るのに……!! なんて大人なんですか……!!」ドギャーン
ガビーンと膝をつくビロードを尻目に、フサは俺、フォックス、鈴木を舐めるように見渡し始めた。
なんか生贄になった気分。ちくしょー、さっきまでツッコミマシーンだったくせに!!
そんな蹂躙のような様子を見かねて、ハインが声を張り上げた。
从;゚∀从σ「て、てかお前スポーツマンじゃねぇか! スポーツマンなら正々堂々闘えや!」ビシィッ
ミ,,゚Д゚彡「……」ピクッ
ハハ ロ -ロ)ハ「ハッ! この『ピクッ』は何かイケないモノに触れたフラグ……!!」
- 710 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:11:56
ID:UZUhzLdYO
- ミ,,゚Д゚彡「……スポーツマン、スポーツマンねぇ……」ユラリ
从;゚∀从「そーだよ、お前いつも宣誓してんだろ、スポーツマンシップだかスペースシップだか乗っ取って……」
ミ,,ーДー彡「……飽きたんだよ、そういうの」ピタッ
(;´ー`)「飽きた……!?」
そう言うと、フサはさっきまでの雰囲気を隠し、目を閉じた。
さてはこれ語り出すな!? ある意味チャンスだ、語りは説教の糸口になるから!
ならば俺は話の腰をおらぬよう、適度に相槌を打つ! これが聞き上手だ!
ミ,,゚Д゚彡「スポーツってのは、ルールがある。俺達選手は、それを守って競い合う」
ミ,,゚Д゚彡「その結果得られる名声はセーセードードーヒンコーホーセー……」
ミ,,゚Д゚彡「飽きたんだよ、いい子ちゃんのスポーツマンは。お偉いさんが決めたルールに従うのは」
(;´ー`)「ハッ、この言い回し……まさかお前の厨二病は……!!」
ミ,,#゚Д゚彡「だから俺は、喧嘩でなぁ……」カッ
.
- 712 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:14:11
ID:UZUhzLdYO
ミ,,#゚Д゚彡「 こ の 支 配 か ら ¨ 卒 業 ¨ す ん だ よ ! ! 」オザキーーーーーッ
(;´ー`)「お前不良に憧れるタイプの厨二かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
从 ゚∀从+「すなわち俺に憧れているということだな」
(;><)「極論を言えばそうでしょうけれども!!」
.
- 713 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:15:36
ID:UZUhzLdYO
不良。反社会的かつ反抑圧的で豪快なその存在は、時に反抗期真っ只中の思春期の憧れを刺激する。
ハインみたいに純粋にグレたパターンもあるが、フサは完全に不良に幻想を抱いてるタイプだ。
能力系厨二よりは過激じゃないが、リアリティがある分タチが悪い。だってなれるもん。
ミ,,#゚Д゚彡つ「真面目に仲良くとかやってられっか! 行儀よく真面目なんかクソ食らえだよ!」パリィィン
(;´ー`)「夜の校舎の窓ガラスを壊すな! 尾崎豊も実行はしてネーヨ!」
从;゚∀从「いやお前さぁ……リアルヤンキーから言わせてもらうと、憧れヤンキーほど寒いもんは無いんだわ……」サメザメ
ミ,,#゚Д゚彡「すんません、ハイン先輩は黙っててください! これは俺の喧嘩っす!」フンガーッ
从;゚∀从「先輩!? いつの間に出来たんだよこの上下関係!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「なんとなくヤンキーは上下関係にキビシーイメージがありマスカラネ」
爪'ー`)y‐「ほぉ、ルールに縛られ続けた男が今度は己自身のルールで人を縛るってか……皮肉だな」
/ ゚、。#/「ていうか不良に憧れるとか非常識よ! 貴方は常識的な人だと思ってたのに失望だわ!」プンスコプンスコ
(;><)「鈴木さんのスイッチが入ったんです!!」
- 714 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:20:42
ID:UZUhzLdYO
- / ゚、。#/「第一ルールの下で評価されて何が悪いの! ルールを遵守することで円滑にことは進められるのよ!
大体不良なんて何がいいのよ! 昨今不良が美化される作品が多いけど、私は意義を唱える!」クドクドクドクド
よっぽどフサの不良賛美がムカついたのか、鈴木の正論マシンガンはいつにもまして絶好調だ。
一方それに食ってかかるわけでもなく、フサは鈴木の口撃に立ち向かった。
ミ,,゚Д゚彡「へぇ。そんなにお前は俺のこと嫌いなの?」
/ ゚、。#/「当然よ! 不良なんて私が一番嫌いな深淵の魔獣!」ウガーッ
ミ,,゚Д゚彡「ハァ……完全にナメられてんな俺……じゃあ……」
ミ,,゚Д゚彡≡≡○「これ見てもまだその減らず口叩けるかな?」ブァッ
从;゚∀从「ぬぁっ、フサが大きく振りかぶった!!」
(;´ー`)「ナッp、いや鈴木、避けろ!!」
/ ゚、。;/≡≡≡「ナッp!?」サササッ
- 717 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:26:10
ID:UZUhzLdYO
- ミ,,#゚Д゚彡≡≡○「行くぜ、全ての大人と支配に向けた俺なりの反抗!!」ゴォォォォォ
不意に、フサが右拳を見せつけるように大きく振り上げた。毛深っ!
素早くその場から離れる鈴木。それに構わず、フサは拳をハンマーのように振り下ろす!
ミ,,#゚Д゚彡≡≡≡○「ケンカパンチ!!!」ドゴォォォォォォォン
/ ゚、。;/「キャアッ!!」ペタン
\(;´ー`)/「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!! 厨二らしからぬネーミング!!!」ビリビリビリ
(;><)≡≡≡「ひゃいん!! 凄い風圧なんです!!」ビタン
爪'ー`)≡≡≡「フッ、コレがアイツの鬱憤か。大したもんだな」ブオン
从;゚∀从「ビロードとフォックスが風圧で飛んだ!! どんだけ軽いんだよ!!」フンヌッ
ハハ ロ -ロ)ハ「ハリケーンの日は出歩かない方がいいデスヨ」
- 718 名前:名も無きAAのようです:2011/11/08(火) 22:30:48 ID:UZUhzLdYO
- 从;゚∀从「ちょ、それより、これ……」
(;><)「パ、パンチの跡が、思いっきりヘコんでるんです……!!」ビックリ
フサのケンカパンチ(安直)は、まるでミサイルのように床に突き刺さった。
その衝撃たるや、直接的に食らっていない俺達の体が芯から震えるほどだ。ビロードは鍛えなさい。
拳がめり込んだ床は、大きく深いクレーターになっていた。なんだ、隕石でも落ちたんか!!
ミ,,゚Д゚彡「フゥ、まぁこんなもんだ。どうよ? こんな俺、どうよ?」フゥゥゥゥ
そんなクレーターを作った張本人は、痛がる様子も無くこっちに語りかけた。
てか自己顕示をするな! パワータイプは出来る限り寡黙であれよ!
/ ゚、。;/「な、なんて非常識な破壊力……唐沢君、これが貴方の能力ってわけね……」ペタン
ミ,,゚Д゚彡「んー、当たってるっちゃ当たってるけど、違うっちゃ違う」
(;´ー`)「?」
- 719 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:32:44
ID:UZUhzLdYO
- 思わず尻餅をついた鈴木の問い掛けを、フサは煮え切らない返答で一蹴する。
いや、これが能力じゃなかったらなんやねん。眠っていた力とかほざいたら張り倒すぞ。ムリだけど。
ミ,,゚Д゚彡「俺は能力らしい能力は考えてないんだ。『能ある野獣(アルティメット・ビースト)』だって指揮帝が勝手に付けた名前だし」
ミ,,゚Д゚彡「だけどな、妄想してなかった訳じゃない。ずっと布団の中で夢を描いてたさ」
ミ,,゚Д゚彡+「襲い来る数多の不良達を、拳1つでバッタバッタと凪払う、無敵の存在」キラン
从;゚∀从「なんか光った!」
ハハ ロ -ロ)ハ「毛デスカネ」
ミ,,゚Д゚彡「『喧嘩最強』。これが俺の望みだよ」フサーーーーーン
(;´ー`)「喧嘩最強……!?」
爪'ー`)y‐(フサーンってなんかあったかそうだな……)
.
- 720 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:34:04
ID:UZUhzLdYO
- 爪'ー`)y‐「フッ、喧嘩最強とか言われてもパッと来ないな。要するになんだよ」
この上ないドヤ顔でキメるフサに、もはやお家芸のごとくフォックスが口を挟んだ。
ただこれは俺も聞いときたい。いきなり俺最強とか言われてもへーとかしか言えないし。
ミ,,゚Д゚彡「まぁ、要するにだな。純粋な力勝負なら誰にも負けない。つまり……」
ミ,,゚Д゚彡+「肉弾戦なら無敵、ってとこだ」キリッ
(;´ー`)そ「む、無敵……!? んなアホな……!!」ガビーン
ミ,,゚Д゚彡「まぁ、だから喧嘩の範囲外、それこそ指揮帝の洗脳や、ハインの重力には適わないけどな」
大したことないと言うかのようにフサは微笑むが、その能力はめちゃくそチートだ。
確かに能力には弱いかも知れないが、1つの分野で絶対の勝利が約束されている訳で。
しかも、その弱点を『ルール』で封じている。何だよ、不良気取りなのに頭脳プレーかよ。
- 721 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:34:53
ID:UZUhzLdYO
- 从;゚∀从σ「いやお前、不良気取るなら強い者と戦いてぇ的スタンスであれよ! ハナから最強ってつまらん!」ビシィッ
ミ,,゚Д゚彡「サーセン先輩! 自分の真面目なところが出たっす!」ペコリッチ
(;´ー`)「じゃあ不良向いてネーヨ! スポーツマンの鑑だヨ!」
ミ,,゚Д゚彡「シャラップ! 大人シャラップ! つーわけで鈴木、これを踏まえて……」
≡≡ミ,,゚Д゚彡「俺と戦ってみるか?」グイッ
/ ゚、。;/「きゃっ、近っ、毛深っ……!!」
(;´ー`)「鈴木!!」
ぺたりと座り込む鈴木に対し、フサは素早く至近距離に迫った。
マズい、鈴木の『張り子の平和主義』は触れるだけで相手の戦意を削げるが、如何せん重い。
のび太並みのヘナッヘナな鈴木がいくら振り回したところで、スポーティフサには当たりっこない。
鈴木を『指定』されちゃダメだ、誰かが割って入らないと……!!
- 722 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:36:29
ID:UZUhzLdYO
≡≡爪'ー`)つ「おっと唐沢、そこまでだ。悪いがお前の相手は俺だぜ?」サッ
ミ,,゚Д゚彡「ほぉ……」
ハハ;ロ -ロ)ハノ从;゚∀从ノ(;´ー`)ノ「お前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」ヽ(><;)ヽ/
゚、。;/ズビシィィィッ
.
- 723 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:38:30
ID:UZUhzLdYO
- 爪'ー`)y‐「よぉ唐沢、お前の喧嘩は俺が買ってやる。生き返った男ってのは一味違うんだぜ?」ゴゴゴゴゴ
ミ,,゚Д゚彡「ヘッ、面白ぇ。今度は瞬殺なんてつまらんことはしねぇ、ジワジワ何発も食らわせてやるよ」ゴゴゴゴゴ
何かまたこの2人ゴゴゴってなってる。コイツら隙あらばゴゴゴんじゃん。
ていうかアカン、フォックスをフサにぶつけたらアカン。てか既にKO済だろうが。
爪'ー`)y‐「鈴木よ、勝ち気も過ぎれば自殺行為だぜ? まぁ安心して下がってろ、後は男の仕事だ」
/ ゚、。;/「いやいや、貴方歌うしか出来ないじゃん! ぶっちゃけ私より勝機無いじゃん!」
爪'ー`)y‐「……? ブッチャーK……なんだって?」
/ ゚、。;/「暗黙の掟に堅く閉ざされた社の禁忌は掌の世界に劣るレガシィ!!」
爪'ー`)y‐「はっ、そんなことか。勝機なんざ後付けで十分なんだよ」
从;゚∀从「なんで普通に話したら伝わらないんだよ! お前の耳どうなってんだ!」
- 725 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:40:59
ID:UZUhzLdYO
- (;´ー`)「でも鈴木の言うとおりだヨ、お前とフサは体格が違いすぎる! 無茶だヨ!」
爪'ー`)y‐「ハッ、そうは言うが先生よ。いいのかい?
指名権が唐沢にある以上、俺か鈴木かアンタが選ばれんのは濃厚だ。
だったら女の鈴木やリーダーのアンタより、俺が行った方がいいだろ?」
(;´ー`)「うっ……だがしかし……」ウグッ
爪'ー`)y‐「ハッ、心配性だねぇ……大丈夫だ、俺だって同じ徹を踏むほど愚かじゃねぇさ」
心配でヒヤヒヤする俺に対して、フォックスは微笑みを絶やさずなだめた。
何なんだこの余裕。まさか、何か秘策が! あったら先に言えよって言いたいけれども!
(;´ー`)「フォックス、まさかお前、ただ歌うだけじゃない何かが……!!」
爪'ー`)y‐「フッ、目ん玉開いてよく見てろ、これから俺はな……!!」ゴゴゴゴゴ
- 726 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:44:07
ID:UZUhzLdYO
爪'ー`)y‐「今までより気合い入れて歌う!!!」カッ
(;´ー`)「ダメだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「いくぜ、まずはヒロシ&キーボぁっごぁっ!!」爪'ー(#○≡≡≡ミ゚Д゚,,彡「ケンカパンチ!!」ドガァァァァァッ
ハハ;ロ -ロ)ハ从;゚∀从(;´ー`ノ「フォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉックス!!!」(><;)/
゚、。;/
.
- 730 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:47:52
ID:UZUhzLdYO
−家庭科室−
<ドォォォォォン
ξ;゚听)ξ「っ!! ちょ、今遠くで音したよね……!?」
(*;゚∀゚)「爆音みたいな……いよいよ本格的な『四天王戦』が始まったんか、ウヒョー!」
(´・ω・`)「さぁ、我等が先生達は勝ち抜けるのかな……果たして誰が最初の相手なのやら」
( <●><●>)「四天王は小森君、唐沢君、大前さん、伊藤さんでしたっけ?
またわかりやすくキャラの濃い面子が抜擢されましたね」
('A`)「そうかな、ヒッキーが四天王ってなんか意外だわ。何か俺と同じ匂いがするのに」
( ^ω^)「こらこら、ヒッキーから腐臭はしないお。調子に乗るなお」
('A`)「ありゃ? 俺ってゾンビだったっけ? やっべ何か噛みたくなってきた」
- 731 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:49:50
ID:UZUhzLdYO
- (´・ω・`)「そんで巨乳ペニサスさんにゴージャスレモナさんか。クラスでのキャラの強さから言って妥当かな」
(*;゚∀゚)「ペニサスはヤべぇぜ……アイツにかかれば誰だってただのネコだぜ……!!」ブルブル
(;'A`)「いや、レモナも厄介だぞ。アイツのせいで俺ウンコ漏らしたもん」ブルブル
( ^ω^)「よく臆面も無く脱糞を公に出来るおね」
(´<_` )「ぬー、でも一番手ごわそうなのはフサかな。アイツ素でガチムチだし」
( ´_ゝ`)「14歳の枠を超えた屈強さだもんな。肩パンされたら腕吹っ飛びそうな戦闘力だもんな」
ξ;゚听)ξ「一方先生パーティはおじさんと女子とショタだもんね……」
(*;゚∀゚)「うっわ、そう考えるとむっちゃ心配。もはや心配を通り越して、すげぇ眠い」
(・∀ ・)「……んー……」
(-@∀@)「? どうしたんだいまたんき、人の皮を被った妖怪みたいな顔してるよ」
(;・∀ ・)「それは普通に人の顔じゃねぇの!? いやさ、フサのことなんだけど……」
- 732 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:51:55
ID:UZUhzLdYO
(・∀ ・)「多分、アイツが四天王で一番チョロいと思うぞ」
(;-@∀@)「はっ……!?」
<ヽ`∀´>「うっそだー。目立ちたいつもりで嘘ぶっこいてるなら悪趣味ニダよー?」ホルホルホル
(・∀ ・)「ケツに朝鮮人参ぶっ込むぞ。多分先生達も、ここにいる誰でもフサは倒せる」
( <●><●>)「ほぉ、興味深いですね。その根拠は何か、何故斉藤君が知っているのか」
(・∀ ・)「あぁ、多分俺しか気付いてないと思うんだけど―――」
.
- 733 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:54:46
ID:UZUhzLdYO
−東校舎・玄関−
ミ,,゚Д゚彡≡≡○「へぇ……ショタっ子の癖に意外と耐えるじゃん。ちょっとショックだわ」シュバッ
爪;'ー`(#)≡≡「ぶふっ……ハッ、余裕綽々でほざくんじゃねぇよ……嫌みな野郎だ……」サッ
(;´ー`)「……フォックス……っ!!」
从;゚∀从「クッソあのバカもうフラフラじゃねぇか……俺が乱入さえ出来れば……!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソレデモ最初の一撃以外直撃は紙一重で避けてマスネ。グレート」
(;><)「でも、ちょっとした攻撃は何発も食らってるんです! 今んとこ、えーと……」
/ ゚、。;/「凍てついた夢見心地の絡繰仕掛な感情論が闇の核でデッドリンク!」
(;´ー`)「そうだな、6発だな!」
- 735 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:57:29
ID:UZUhzLdYO
- ミ,,゚Д゚彡「へぇ、また避けるか……敵がちっちゃいのも難しいな、これが喧嘩の醍醐味か」スッ
::爪;'ー`)::「へっ……俺を殺してぇならこの世から音楽消してみろや……!!」フラフラ
『絶対に喧嘩で負けない』フサと『歌が心にグッとくる』フォックスの対決は白熱していた。異種格闘技すぎるだろ。
今んとこ体格差と小回りで意外と逃げれてるが、それでも圧倒的にフサが優勢だ。
だってフォックス、フサに隙あらば歌い出して自分に隙作るんだもん。マッチポンプフォックス。
ミ,,゚Д゚彡「ほれ、じゃあボディ! と見せかけて肩だ!」バキッ
爪; ー )「ぬぁっ!! き、効かねえ効かねえ、路上で暴徒に卍固め食らった時に遠く及ばねえぜ……!!」ガッ
ミ,;゚Д゚彡「過去捏造してねぇか!? お前にそんなロックな過去ねえだろ!」
爪;'ー`)「ハッ、過去ってのは脳で生きてるんだ、捏造と決めつけんのはナンセンスだぜ。
そんな気持ちを込めて歌うのは、小田和正で……」
ミ,,゚Д゚彡≡≡○「させねぇよ」バキッ
爪; ー )「たしかなこどぉっ!!」グフッ
(;´ー`)「だから隙を作るなって言ってるじゃないの!!」
- 736 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 22:59:23
ID:UZUhzLdYO
- フサの野郎、さては実力差のありすぎるフォックスで遊んでやがる。
わざと骨折などをさせず、体を掠めてダメージだけ蓄積していく。
時間稼ぎと精神的揺さぶりを兼ねた、非常に性格の悪い攻め方だ。
ていうか、お前もっといいヤツだろ!
運動部なのに体育の時間でデカい顔しないでサポートに徹するいいヤツだろ!
从;゚∀从「ちくしょーめ……不良ぶるなら弱いものイジメして悦るな! 恥を知れ!」
ミ,,゚Д゚彡「ちーす! ハイン先輩ちーす! うっすちーす! とろけるちーす!」
从;゚∀从「もはや敬うつもりがねぇ! 短い天下だったぜ!」
爪;'ー`)「ハッ、隙を見せたな? 行くぜ、曲はウルフルズで……」
ミ,,゚Д゚彡≡≡○「ケンカパンチ!!」バコーーーン
\爪; ー )/「ええねんっ!!」ガフッ
(;´ー`)「もうわざとやってネーノ!? 故意の歌じゃネーノ!?」
ハハ ロ -ロ)ハ「そんでナニユエこのタイミングで『ええねん』歌おうとしたんデショウ」
- 737 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:02:49
ID:UZUhzLdYO
- ::爪; ー )::「ぐふっ……うっ、まだまだぁ……!!」ズルズル
ミ,;゚Д゚彡「えー、マジでしぶといな……気絶してもええねん、それでええねん」
(;´ー`)「……フォックス……」
フォックスは虚勢を張っているが、彼は目に見えて限界だ。
致命傷こそ食らってないにしても、鍛えている男のパンチをショタが何発も食らったら満身創痍にもなる。
この場にショタコンがいたら猛烈なフサバッシングが起こるぞ。もうレモナ来い!
(;´ー`)「もういいだろ……」ポツリ
ミ,,゚Д゚彡「ん?」
(;´ー`)「フォックスの代わりに俺が戦う。だからもうフォックスは解放してくれ!」
从;゚∀从「はぅっ!?」
(;><)「ちょ、先生!?」
ミ,,゚Д゚彡「ふーん……」
::爪; ー )::「……」
- 741 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:09:09
ID:UZUhzLdYO
- 从;゚∀从「いや、よしてください先生、先生までズタズタにされたら俺の心もズタズタです!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ココで出るのは得策とは言えマセンヨ。バンユー時に何とかカントカデス」
(;´ー`)「すまん、行かせてくれヨ! これ以上フォックスがボロボロになるのは教師として耐えられん!」
(;><)「先生……!!」
俺の進言に周りの皆が目を丸くする。わかってる、下手すりゃフォックスと同じ自殺行為だ。
だが、教え子が教え子にボコボコにされる映像なんざ教師にしたらブラクラだ。
正直小便漏らしそう通り越して俺が小便になりそうだけど、せめてヒントの1つでも得てやる! うぁーっ!!
/ ゚、。;/「霞み逝く景色の中心で微笑んだマリオネットの少女は球体関節に何を見る!
(訳・先生、だったら私が行きます! 私なら剣さえ当たれば唐沢君を止められる!)」
(;´ー`)「あー何言ってっかわかんネーヨ!
さぁ来い、大人がお前の相手してやんヨ! このオーマイリトルボーイが!」
ミ,,゚Д゚彡「ハッ、大人は格好つけたがるな……オッケー。フォックスいたぶんのも飽きたし……」
- 742 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:11:00
ID:UZUhzLdYO
「……負けないで……もーおー少しー……♪」
ミ,,゚Д゚彡「あ?」
(;´ー`)「!!」
.
- 745 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:13:08
ID:UZUhzLdYO
「……最後までー……走り抜けてー……♪」
フサが指定を俺に変えようとした瞬間、歌声が響いた。
いつか渡辺達と戦った時に俺達を救った時のような、今にも潰れそうな澄んだ声。
::爪; ー )::「どんなにはーなーれーててもー……こーこーろはそーばーにいーるわー……♪」プルプル
不朽の名曲を震える声で口ずさみながら、彼は立ち上がった。
今まで人の心を揺さぶるために使っていた『歌の力』を、今度は自分に向けながら。
(;´ー`)「フォックス……!!」
从;゚∀从「すげぇ、24時間テレビみたいな気分になってきた! 愛は地球を救えそうだ!」
(;><)「無性に黄色いTシャツが着たくなったんです!」
- 746 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:15:33
ID:UZUhzLdYO
- \爪;'ー`)>「追いーかけてはーるーかーなーゆーーーめをーーー‥‥ってな……!!」バッ
(;´ー`)「立った、フォックスが立った……!!」
ミ,,゚Д゚彡「うっわ、マジでしつこいなお前。油汚れかよ、ジョイ君で洗い流してやろうか」
爪;'ー`)「ハッ……誰が酵素パワーでちょちょいのジョイだよ……!!」
Σ/ ゚、。;/(狐ヶ崎君がツッコんだだと!?)
从;゚∀从「ちょ、お前立って大丈夫か!? さっきまでBB弾で撃たれた小鹿みたいになってたぞ!?」
爪;'ー`)「大丈夫さ、『歌の力』で強引に自分を奮い立たせた……もう痛みは引いたよ」
(;><)「そんな回復効果あるなら早く使って欲しかったんです! 使いどころてんこ盛りだったんです!」
爪;'ー`)「フッ、さっき思いついたからな」
ハハ ロ -ロ)ハ「ナラ仕方ナイネ」
- 747 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:17:38
ID:UZUhzLdYO
- ≡≡≡爪;'ー`)≡≡≡「さぁ唐沢、続きをやろうぜ。見ての通り俺はピンピンだ」ビョンビョンビョン
从;゚∀从「反復横跳び!? お前の健在アピール反復横跳び!?」
(;><)「それでも脂汗が凄いんです! キラキラ飛び散ってロマンチックなんです!」
軽快に飛び跳ねてアピールするフォックスだが、全く説得力が無い。
痛みは引いたかも知れないが蓄積されたダメージ自体は残ってるはず。無理はさせられない。
(;´ー`)「フォックス、無理すんな! 後は俺達に任せて休んでろヨ!」
爪;'ー`)「ハッ、止めてくれるなとっつぁん。大丈夫、『歌の力』で痛みは抑えた」
(;´ー`)そ「とっつぁん!? 矢吹丈気取り!?」
爪;'ー`)「とにかく、下がっててくれよ……こいつぁ俺の喧嘩だ、退き際は俺が決める……!!」ジリジリ
(;´ー`)「フォックス……だが……!!」
ミ,,゚Д゚彡「……バッカじゃねぇの」ボソッ
爪;'ー`)「あ……?」
/ ゚、。;/(出た! 雑魚キャラが言うセリフ上位『バッカじゃねぇの』! 『バカ』じゃないのがポイント!)
- 749 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:19:31
ID:UZUhzLdYO
- ミ,,゚Д゚彡「お前さぁ、どんだけボロボロにされりゃ気が済むの? 何も出来てねぇんだぜ?」
ミ,,゚Д゚彡「お前はカッコつけてるつもりかも知れねえが、負けてる時点でダセェんだよ」
ミ,,゚Д゚彡「何が『ハードボイルド』だよ。声変わりしてからほざけや」ペッ
爪 ー )「……」
(;´ー`)「……」
从 ゚∀从「あらやだ正論」
(;><)ノ「くうぅぅぅぅぅきっ!!!」ビスッ
フサの辛辣な言葉に、辺りは沈黙に包まれた。空気破壊の下りは沈黙に含む物とする。
だが、フサの言葉は間違ってはいない。フォックスの行動は、悪く言えば自己満足の自己犠牲だ。
俺がどうフォローすべきか迷っていると、当事者であるフォックスが口を開いた。
爪 ー )「……それでも……」
ミ,,゚Д゚彡「お?」
- 753 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:21:03
ID:UZUhzLdYO
爪 ー )「……それでも俺は、なりてぇんだよ、憧れてんだよ」
爪 ー )「唐沢、お前がめちゃくちゃ憎んで、めちゃくちゃ嫌ってる……」
爪;'ー`)「……『大人』って奴にな……!!」バーーーーーン
(;´ー`)「!!」
ミ,,゚Д゚彡「はぁ……?」
ハハ ロ -ロ)ハ(今回のMr.シラネーヨ、『……』とか『!!』が多いデスネ……)
.
- 755 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:26:02
ID:UZUhzLdYO
爪;'ー`)「ハッ、わかってねえとでも? わかってんだよ、俺はまだまだ全然ガキだって」
爪;'ー`)「体もちっちぇえ、声も高ぇ。オマケに諦めも悪ぃ、どっからどう見てもただの子供だ」
爪;'ー`)「だけど、だからこそなぁ……俺は『大人』になりたくて仕方ねぇんだ」
爪;'ー`)「俺にとっての大人は、何よりも強く、絶対に折れない。それが理想の『大人』だ」
爪;'ー`)「ここで逃げたら俺はずっとチビのガキだ。せめて誇りだけはデカいままでいたいんだよ……!!」
ミ,,゚Д゚彡「……その誇りとやらのせいで、俺に殺されそうになってんのに、か?」
爪;'ー`)「ああ……背伸びしたって……身の丈に合わねえことしたっていいじゃねぇか……」
爪;'ー`)「だってよ……おれは『厨二』なんだから……バカな時期なんだから……」
爪;'ー`)「少なくとも、俺はしつこく立ち上がるぜ……俺には支えがある……」
.
- 757 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:28:25
ID:UZUhzLdYO
爪;'ー`)σ「『歌』と『仲間』がなぁっ!!!」バァァァァァァァァァン
ミ,,゚Д゚彡「……」ケッ
/ ゚、。;/「……フォックス君……」
(;´ー`)「アイツ……そんなに考えて……!!」ジーン
爪;'ー`)「あとおばあちゃん!!」
从;゚∀从「それ言わなくても良かったんじゃねてかな!?」
(;><)「おばあちゃんっ子な一面が自らの決めシーンを壊したんです!」
ハハ ロ -ロ)ハ「結果的にフォックスクンはメチャクチャいい子ってことデスネ」
.
- 759 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:32:07
ID:UZUhzLdYO
『大人の世界に憧れる、カッコつけたがりのマセガキ』。
俺が抱いていたフォックスの印象はそれで、生意気で扱いづらい1人の生徒だった。
その印象は、正直今でもあまり変わっていない。
彼の扱いづらさを電力に換算すれば香川辺りなんとかなりそうな気がする。
(;´ー`)「……」
でも、フォックスがそんな『厨二』に目覚めたのは、それなりの理由があって。
マセてるなりに、俺達を仲間だと信頼してて、守りたくて。
だから、ボロボロでもズタズタでも、フォックスは『歌の力』で立ち上がる。
(;´ー`)「……ばれ……」ボソッ
そんな、彼の意志を。誇りを、勇気を、俺達に対する思いを。
それを蔑ろにする権利なんざ、フサにも、そして俺達にも。
(;´ー`)「頑張れ、フォぉぉぉぉぉックス!!」ドゴォォォォォン
爪;'ー`)「おっ……?」
無かった!!
- 760 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:34:27
ID:UZUhzLdYO
- 爪;'ー`)「フッ、どうした……? 俺には無理だからアンタが戦うんじゃ無かったのかい……?」
(;´ー`)「ああ心配だヨ! 教師として死ぬほど心配だヨ! 教え子ボッコボコだもん!!」
(;´ー`)「でもなぁ!! お前のそんな覚悟聞いちゃったら!! 途中で止めるなんか出来ネーヨ!!」
(;´ー`)/「だからもう代われとか野暮なことは言わん!!
気が済むまで、やりたいようにやれやぁぁぁぁぁっ!!」ドォォォォォン
爪;'ー`)「フッ……ありがとな、先生……あと、ちょっとチャック開いてんぞ……」
(;´ー`)「今言うことかぁぁぁぁぁっ!! いいから頑張れやぁぁぁぁぁっ!!」キュッ
俺はバカだ! プロゴルファーバカだ!
生徒を心配するあまり、生徒を信じていなかった。ハナから負けると決めつけ、応援すらしていなかった。
フォックスは覚悟してフサに挑んでんだ、その覚悟無碍にしてどうするんや!
だったら俺がやるべきこと、それはフォックスを信じてやることだろうが!! しゃーおらー!!
あといつからチャック開いてたんだ! あのシーンやあのシーンもチャック全開だったの!?
ミ,,゚Д゚彡「ハッ、大人はそうやって綺麗事だよ。応援ごときで強くなるなら……」
从;゚∀从「……あーもー!! わかったわ頑張れフォックスぅぅぅぅぅっ!!」キーーーーーン
ミ,;゚Д゚彡「……っ!!」
- 761 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:35:50
ID:UZUhzLdYO
- 从;゚∀从「先生が止めねーなら俺も止めねー! 骨は拾ってやるから好きなだけやれバカヤローが!!」
(;><)「頑張ってなんです!! 肘でええから目に入れろなんです!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ケーラクヒコーデス! デカい相手はケーラクヒコーを突けばヒデブ!!」
/ ゚、。;/「破滅の輪舞を奏でる地獄のハープは泥を啜り飲むウンディーネ!!」
爪;'ー`)「ハッ、鈴木もそんな下ネタ言うんだな……人前だぜ……?」
(;´ー`)「何言ったの!? 鈴木さん何言ったの!? なぁ!?」
俺の声に続くかのように、フォックスと反りの合わなかったハインや、ビロード達も応援しだした。
やっとわかった、俺達に必要なのは『心配』より『応援』だったんだ。
てか鈴木!? お前聞き取れないのを利用してはっちゃけた!?
::ミ,, Д 彡::「……」プルプルプル
(;´ー`)「ぬ? あれ、フサ……? 風邪ひいた……?」
あれ、ちょっとほっといてる間にフサがマッサージ機のように震えだした。
なんだ、放置プレイは嫌いか、寂しいのは嫌いか? まさかお前もミセリ的なかまってちゃん……。
- 762 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:37:50
ID:UZUhzLdYO
- ミ,,#゚Д゚彡≡≡≡○「ナメてんじゃねぇぞオラぁぁぁぁぁっ!!!」ビュオォォォッ
(;´ー`)そ「うわぴょっ!? どうしたどうした!?」ドキッ
何だ何だ、なんか急にフサがブチキレた! キレて髪の毛が逆立ちそうだ!
まさか最近流行りのキレやすい若者か!? カルシウムをとれ、煮干し食え!
爪;'ー`)≡≡「ハッ、どうした? そんなメチャクチャな大振りじゃ却って避けやすくなったぜ?」サッ
ミ,,#゚Д゚彡◎≡≡◎「うっせぇバーカ!! 食らえ怒りのグルグルパンチ!!」グルグルグル
うわ出たー! 主に小学生がキレた時に泣きながら繰り出すグルグルパンチだー!
てか、なんでグルグルパンチを出すほど理性飛んだんだ? 素面じゃグルグルは出来ないぞ?
何かキレるきっかけがあったのか? きっかけっつっても、応援とか鈴木の下ネタとか……。
(;´ー`)「……応援……?」ピーン
俺の脳内で、フサのこれまでがフラッシュバックする。来たぜ見せ場、推理タイム!
『不良』『応援』『スポーツマン』『サイテー』『体毛』『プロゴルファーバカ』……。
(;´ー`)「……あ、まさか……」
- 765 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:40:35
ID:UZUhzLdYO
- 从;゚∀从「ちょ、危ねぇだろ全身ヘアヌード! フォックス気ぃつけろ、グルグルの間を狙え!」
ハハ ロ -ロ)ハ「グルグルパンチが来たってことはグニャグニャパンチもキマスネ、ビーケアフル」
/ ゚、。;/「進撃する日向の奥地に見えるファイティングスピリッツ!!」
┗ミ,,#゚Д゚彡┛「うをぉぉぉぉぉ、だぁぁぁぁぁまぁぁぁぁぁれぇぇぇぇぇっ!!!」シャーッ
ハイン達外野がわーわー言うごとに、フサのボルテージは何故か上がっていく。
わかった、これわかった! フサの弱点ってか、フサの厨二の正体。
(;´ー`)「よし……ハイン、ハロー、鈴木! フォックスの為に1つ頼みがある!」
从*;゚∀从「ぴょぉぉぉぉぉ、先生からの頼み事! フォックスはどーでもいーけど何でも聞きまっせ!」サッ
ハハ ロ -ロ)ハ「ナンデゲショ、バンジージャンプとゲテモノ食い以外はヤリマスヨ」バッ
/ ゚、。;/「星屑が白雪の如く降り注ぐ明くる日のわかりました、何でしょう!!」シュッ
(;><)「先生、僕は!?」
(;´ー`)「立ってろ!」
(;><)そ
- 767 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:43:01
ID:UZUhzLdYO
- (;´ー`)「いいか? ぶっちゃけ頼みにくいんだけど……ちょっとビロード以外集まってくれ……」
( ><)
ゴニョゴニョゴニョ ハハ ロ -ロ)ハ从
゚∀从 ( ´ー`) / ゚、。 / ゴニョゴニョゴニョ
( >< )
从;゚∀从そ「……うぇっ!? ちょ、マジっすか……!? 確かに、言われてみればっすけど……」
(;´ー`)「頼む、これでフォックスを助けられるかも知れネーヨ、お前達にしか出来ネーんだヨ!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ンー……わかりマシタ、抵抗はありマスが、フォックスクンのためデス」
((/ ゚、。;/「奇怪なユグドラシルは遠き日を見つめ夢を摘む……!!」コクリ
(;´ー`)「ありがとう……じゃあ、頼むぞ!!」
ハハ ロ -ロ)ハ从 ゚∀从「「「はい!!!」」」/
゚、。 /
(< )
- 771 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:46:03
ID:UZUhzLdYO
◎≡◎ミ,,#゚Д゚彡◎≡◎「オラオラオルァぁぁぁぁぁっ!! ダブルグルグルパンチじゃぁぁぁぁぁっ!!!」グルグルグルグル
爪;'ー`)≡「フゥ……避けやすいとは言え、今の体力じゃ避けきれねえな……」サッ
从;゚∀从「フォーーーーーックス!!!」
爪;'ー`)「ん? どうした高岡、いつかの傷が思い出に沁みて痛み出したかい……」
从*;゚∀从「え、えっと、なんつーか、えっと……」ゴニョゴニョ
(;´ー`)「ハイン、言いづらかったら噛み砕いて言い換えていいヨ?」
爪;'ー`)「? 何だよ、こっちは取り込んでんだ、言いたいことはすぐ言ってくれねぇか?」
从*;゚∀从「じゃじゃじゃじゃかわしいわ! じゃ、じゃあ言うがなぁ……!!」モジモジモジ
爪;'ー`)「?」
ミ,,#゚Д゚彡「オラ何余所見してんだ、グルグルの餌食に……」
- 772 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:47:26
ID:UZUhzLdYO
从*;゚∀从「かっ、かかっ……勝ったらおっぱい見せてやるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」ドォォォォォォォォォォン
.
- 774 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:49:18
ID:UZUhzLdYO
爪'ー`)
ミ,,゚Д゚彡
( ><)
从*;゚∀从=3 ムフーッ
爪 ー ) ' `
(;><)「目が!!」
ミ (,, Д ) 彡
(;><)「毛が!!」
(-@∀@)「おっぱいと聞いて」
(><;)「何で!?」
- 777 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:52:00
ID:UZUhzLdYO
- 爪;'ー`)「ちょ、おぉい、えぇ……!? ちょ、はしたねぇぞ高岡……肌は嫁入り前まで取っとけや……」
从*;゚∀从「うっううっうううるへーっ!! 畜生、可愛い顔しやがって! 先生とは神と縮れ毛ほどの差だがなぁ!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「イヤー、ファイトしてるフォックスクンカッコいいデスネー。アメリカだったらモテモテデスヨ」
/ ゚、。;*/「桃園の浴槽でエデンの美神がエロスの芳香に惑わされしペルセポネ!」
爪;'ー`)「ちょ、お前らどうしたんだよ……鈴木に至っては放送禁止だぞオイ……」
(,, Д )
(*-@∀@)「おほっ、あんな過激な言葉を真面目な鈴木さんが……今夜は前立腺が眠れねぇぜ」
(;><)「わかるんですか!? そして何故長岡君が!? てかなんなんですかこれ!?」
(-@∀@)「ああ、またんきがフサ君の弱点知ってたから、様子見がてら教えに来たんだよ。
つっても先生気づいてたみたいだけど。ごちそうさまです」
(;´ー`)「またんき……ってことは、読みは正しかったみたいだな……!」
(;><)「わかんないんです! またしても1人蚊帳の外なんです!」
- 779 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:53:32
ID:UZUhzLdYO
- (,, Д )「……やめろ……」ボソッ
爪;'ー`)「ん、強羅? いや唐沢か、どうした、ていうか毛どうした……」
( ´ー`)「今思えば、唐沢はやたらと女を意識していた。鈴木を口説いたり、不破や水窪を連れたり」
(-@∀@)「そしてスポーツマン、さらには不良。それの共通点がわかるかい?」
(;><)「えー、わかんないんです……長岡君がナチュラルに溶け込んでる理由もわかんないんです……」
(,, Д 彡「やめろ……やめろ……何でだ……」ニョキッ
爪;'ー`)「生えた! どうしたよ唐沢、代謝の女神でも口説き落としたかい……」
(-@∀@)「つまり、フサ君は別に反社会的思考にかぶれて不良になったわけじゃないんだ」
( ´ー`)「ああ、フサは、またんきと同じように……」
ニョキッ ミ,, Д 彡「何でだ……何で、何で俺じゃなく、お前が……」
- 781 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:55:36
ID:UZUhzLdYO
<ミ,,;Д;彡>「お前が女子にモテてんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ブァァァァッ
爪;'ー`)「はぁ!?」
(;><)「……モテたいだけ……!?」
( ´ー`)「ああ、多分スポーツを始めた理由も」
(-@∀@)「大体男がスポーツ始める理由なんざモテたいか女子部との交流だからね」
(;><)「個人差があるんです!」
- 782 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/08(火) 23:59:19
ID:UZUhzLdYO
- フサは、今思えばやたらとキメたがってた。それは多分、女子の前でいいとこ見せたかったから。
そんでスポーツマンも不良も、学生時代モテるであろう要素だ。
そうと睨んだ俺は女子のみんなに、フォックスを無駄にちやほやするように頼んだ。そしたらこの通りさ!
だから俺とハインの名誉のために言うが、ハインと鈴木はアドリブな! ちょっと過激にとは頼んだけど!
(;´ー`)「仮説だが、フサはちやほやされたくてスポーツを始めた。でもあまりモテない」
(-@∀@)「フサ君は顔は悪くないし運動神経抜群だけど、運動する時獅子舞みたいな顔になるからね」
(;´ー`)「そこでフサは新たなるモテそうな要素、不良に興味を持つ。真面目なフサだ、かっちり不良をリサーチしたんだろう」
(-@∀@)「その時点で不良でもなんでもないけどね」
(;´ー`)「そしてフサは不良に憧れるあまり、考えまで不良になりきってしまったんだ!」
(;><)「えっと……つまり彼は不良系厨二であることは間違いないけど、そのルーツはまたんき君と同系統だと……」
(-@∀@)「まぁ、そんなフサ君と、モテること一本で突っ走ったまたんきじゃ格が違うけどね」
(;><)「ていうかいつまで長岡君いるんですか!?」
(-@∀@)「決まってるだろ? ハインさんがおっぱい見せるまでさ」
从;゚∀从「誰が見せるか! メガネ国道に投げ捨てるぞ!」
- 783 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:00:24
ID:4VE0AXiEO
- 爪;'ー`)「いや、唐沢……お前そんなくだらない理由でワルぶってたのか……意外だねぇ……」
ミ,,;Д;彡「くだらねぇとは何事だ! 青春時代はモテてなんぼと汚い高校生に教わったぞ!」
(;´ー`)「誰の意見聞き入れてんだ! ソイツしばくから会った場所教えろ!」
ミ,,;Д;彡「あぁん、長身、スポーツマン、ワルはモテる三箇条じゃねぇのかよ!!
あれか、毛深いとダメか! 俺の仲間はショタコンとレズだしよぉぉぉぉぉ!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ソレに関してはお気の毒デス」
从;゚∀从「お前……勘弁してくれよ、ヤンキーはそんなもんだと思われんだろ……」
ミ,,;Д;彡「うっさい! とにかく俺は支配と、大人と、リア充を絶対に許さない!
カップルが2ケツしてるバイクを盗んで走り出してやるぅぅぅぅぅ!!」
(;><)「不良願望とモテ願望が混ざったんです!」
(-@∀@)「尾崎豊も草葉の陰でシェリーと一緒に泣いてるね」
- 784 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:01:29
ID:4VE0AXiEO
- ミ,,;Д;彡≡≡○「うおぉぉぉぉぉ、モテる奴はフサに殴られて死んじまえぇぇぇぇぇっ!!
愛と悲しみのモテモテケンカパぁぁぁぁぁンチ!!!」ガァァァァァ
/ ゚、。;/(名前ダサッ!!)
激昂したフサは、冷静さも判断力も捨ててムチャクチャにフォックスへと走り出した。
よし、予想通り理性や思考を失ったフサの攻撃はさっきよりも単調でわかりやすい!
これなら楽にかわせるしフサ自身も隙だらけだ、あとはフサを倒す方法……!!
爪;'ー`)「フッ……待ってたぜ、完全に理性を失ったお前が、真っ直ぐに俺を攻撃してくるの……!!」
(;´ー`)「え、よけネーノ!? なんで101回目のプロポーズみたいにたってるの!?」
泣きながら突進してくるフサに対し、フォックスは避けるそぶりも見せずシュッと立ってた。
なんかキモチワルイとはいえフサは喧嘩最強、まともに食らえば死ぬから! 僕も死にますぅっ!!
爪;'ー`)「ハッ、もちろん直撃は避けるさ。だがその前に……」
爪;'ー`)「いよいよ『コイツ』の出番が来たみたいだぜ……!!」ガサゴソ
(;´ー`)「ちょっ、ポケットいじったりして、何を……」
/ ゚、。;/「終焉の幕を引く死神は幼く甘く黄泉路へ誘うハニートラップ……!!
(訳・ハッ、狐ヶ崎君、アレを……!!)」
- 789 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:10:21
ID:4VE0AXiEO
ミ,,;Д;彡≡≡○「ぬおぉぉぉぉぉ、この拳は日本中の毛深い男の挽歌じゃぁぁぁぁぁっ!!」ダダダダダ
涙を星屑のように散りばめながら、フサはどんどん近付いてくる。
信じると決めたとはいえ、大丈夫か? 失敗したらヤバいぞ……!!
(;´ー`)「フォックス、一体……」
/ ゚、。;/「茨に包まれた夢の城はダリアの中で傷付く……!!
(訳・先生、大丈夫です……狐ヶ崎君を信じてください……!!)」
(;´ー`)「鈴木……!? やらしいこと言ってネーヨな……!?」
(;><)「そんなことより激突するんです!!」
ミ,,;Д;彡≡≡○「あぁぁぁぁぁん食らえモテメぇぇぇぇぇン!!!」ガァァァァァ
爪#'ー`)つ⇒「来いモジャメぇぇぇぇぇン!!!」サッ
.
- 791 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:12:17
ID:4VE0AXiEO
バ キ ィ ィ ィ ッ
爪 ー )つ
⊂ミ Д ,,彡
(-@∀@)/ ゚、。;/ハハ ロ -ロ)ハ(;><)从;゚∀从(;´ー`)
爪 ー )「……つっ……」
爪;'ー`)「つっ、痛ぅぅぅぅぅ……っ!! か、体は避けたが、肩が……っ!!」ガクッ
(;´ー`)「フォッ……!!」
ミ,, Д 彡「……い……」
从;゚∀从「い?」
- 792 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:14:21
ID:4VE0AXiEO
ミ,;゚Д゚彡「いっ、痛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!! 超痛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」ガクゥゥッ
(;´ー`)そ「!?」
フサは、肩の痛みを訴えるフォックスとは比較にならない絶叫で右手を抑えた。
その右手からは、俺が確認する限り流血してる。なんで!?
どうした、俺が見た限りではフサのナミダパンチにフォックスが何か当てたように見えたけど……。
ま、まさかフォックスの奴、鉄甲(ガントレット)を!? 職員室からパクったんか!?
ミ,;゚Д゚彡「ち、血が……テメェ……何を、何を持ってやがった……!!」
爪;'ー`)つ⇒「何をは酷いねぇ……お前がコイツをこんなんにしたんだぜ……?」スッ
(;´ー`)「?」
そういうとフォックスは、何か尖った物を右手で軽く掲げた。
なんじゃありゃ、何か矢印っぽいけどガラクタっぽいし、ていうかアレ……。
(;´ー`)「ギターの、破片……!?」
爪'ー`)「そう、一度唐沢に殺された時に壊された愛用のギター、『おさかなヘヴン』の破片だ」
/ ゚、。;/(名前ダサッ!!)
- 794 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:16:11
ID:4VE0AXiEO
- 爪;'ー`)+「フッ、喧嘩最強レベルのパワーで尖ったもんを殴れば、そりゃ痛みも相当だろ。
肉弾戦じゃ勝てない、なら武器を使わせてもらった。正論だろ?
何より、コイツの仇はコイツに取らせてやりたかったんでな……」キラーン
カ……カぁぁぁぁぁッコいいぃぃぃぃぃっ……!! 身長高く見えるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ……!!
何だよコイツ、こんな伏線回収ある!? イケメンすぎるぞコイツ!
从;゚∀从「く、クソが……へっぽこスナフキンのくせにカッコつけやがって……!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「ヒュー。流石フォックスクン、アメリカならブロンド7人求婚してきマスヨ」
/*゚、。 /「崩壊の鐘と下弦の月が響き奏でるヴァルハラの神山!」
ほらー、さっきはウソでデレてた3人がガチでデレてきたぞ!
だが気をつけろよ!? こんなエロパロ板みたいな展開は、必ずアイツが嗅ぎつける!
ミ,,#゚Д゚彡「おおおおぉぉぉぉぉモテる奴はフェロモンごと底なし沼に沈めぇぇぇぇぇっ!!」ボォォォォォン
ほらほらー! ジェラシーモンスターの復活だー!
- 796 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:18:30
ID:4VE0AXiEO
- ≡≡≡┗ミ,,#。Д゚彡┓「二度同じ手は食わねえからな!! 潰れろナルシぃぃぃぃぃっ!!」ダダダダダダダ
(;><)「怖いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」
血の流れる右手を掲げながら、フサは般若の形相でフォックスに駆け寄る。ショッキング映像か!
どうするフォックス、避けるのは簡単だが、破片はもう効かないぞ!?
爪'ー`)「上等だ唐沢……お前の根性には天晴れだよ、その分全力でやってやる……」ユラリ
≡≡≡ミ,,#。Д゚彡≡≡○「びゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ダダダダダダダ
爪'ー`)「ちなみにフサよ……不良を美化して考えてるお前の『喧嘩』に……」
≡≡≡ミ,,#。Д゚彡≡≡○「かるまあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ビュドォォン
≡≡爪'ー`)「この『攻撃』は……!!」シュッ
(;-@∀@)「避けた!」
ハハ ロ -ロ)ハ「メガネかぶるから早く帰ってクソしてメガネ取って寝てくれマセン?」
≡≡爪#'ー`)「あるか!!」ピュッ
ミ,,#゚Д゚彡「ああっ!? 何を……」
- 798 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:20:43
ID:4VE0AXiEO
チーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
.
- 802 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:23:23
ID:4VE0AXiEO
爪'ー`)
ミ,, Д 彡
( ´ー`)
( ><)
(-@∀@)
从 ゚∀从
ハハ ロ -ロ)ハ
/ ゚、。 /
ミ,, Д 彡「………股間に……ドロップキックする奴が……いるか……」バタッ
爪'ー`)y‐「フッ、スポーツマンには、真の喧嘩のルール無用っぷりはわからなかったみたいだな」ポリッ
(*;´ー`)キュッ
(*;><)キュッ
(*;-@∀@)キュッ
从;゚∀从(何で男衆みんな内股にになってんだ……)
- 804 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:25:10
ID:4VE0AXiEO
- 不良とハードボイルド。男の理想がぶつかり合った戦いは、男にしかわからない結末を迎えた。
ごめんフォックス、今ちょっとフサの方に感情移入しちゃってる。
つーか今回下ネタ多いぞ! どうしたんだマジで!
爪'ー`)y‐「フッ、俺の仕事は果たしたぜ。先生、後はアンタの仕事だ」ポン
(;´ー`)「おぉう、ゴメン背中叩かないで、まだキュッとなってるから……」
::ミ,; Д 彡::「あふぅ……畜生、流石にこんなとこに筋肉つけられへんわ……」プルプル
フォックスに促され、俺は団子虫のようにうずくまるフサに近寄った。
やだ、あんなにデカかったフサが今じゃとても小さく見える。変な意味じゃなくて。
(;´ー`)「フサ……お取り込み中悪いけど、お前の負けってことで、いい……?」
ミ,; Д 彡「いいっすいいっす……早いとこどっか行ってください……切ない……」
俺の問いかけに対し、フサはビックンビックンなりながら答えた。
なんかコイツ踏んだり蹴ったりだな。いや実際蹴られたけど。
こうなるとこの子今日散々じゃん。モテないし負けるし毛深いし。今度ラーメンでも奢ってあげよう。
(#´ー`)「まぁそれはともかく! 弱い者虐めする不良には! お説教、いっきまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!」
ミ,,;Д;彡「マジでなんなんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
(;-@∀@)「鬼畜……」
- 806 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:26:58
ID:4VE0AXiEO
- いや、あれよ? 正当な理由あってグレたなら俺も献身的に接するのよ?
でもさ、コイツなんかペラいんだもん! 厨二の動機がペラいんだもん!
そのうえ変な理由でフォックスボコしたもんね! ここで俺は鬼になる! オニネーヨ!
(#´ー`)「もうね、この際モテたいって気持ちは否定しない! ありがちだし!
でもさ、その結果不良になっちゃってどーすんの!? 自分の妄想に振り回されてるヨ!?
男なら自分の妄想くらい自分で制御しろやスカタンがぁぁぁぁぁっ!!!」
ミ,;゚Д゚彡「う、うるせぇうるせぇ! 俺は大人の言うことに縛られたくねぇんだよ、自由に生きるんだよ!」
(#´ー`)「言っとくけどそれ言ってるヤツ大概大人だからな!?」
ミ,;゚Д゚彡「 ! ! ? 」ガビーン
爪'ー`)「尾崎の思想に乗った時点で尾崎の引いたレールに乗っかってるしな」
ミ゚Д゚;,彡「 ! ! ? 」ガビビーン
从 ゚∀从「総合した結果お前は不良でもなんでもないただの毛深い人だ」
ミ,;゚Д゚,,彡「 ! ! ? 」ガビンガビーン
ハハ ロ -ロ)ハ「点が多すぎて鬱陶しいデスネ」
- 807 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:28:50
ID:4VE0AXiEO
- (#´ー`)「第一ヨぉ! お前スポーツマンって要素あんじゃん! それを磨けヨ貫けヨ!
お前のその才能を欲しくて仕方ない人だって山ほどいるんだヨ!?
お前にはお前のやり方があるんだ、それを見つければ必ず人もついてくる!
なーにワルにかぶれて嫌になっちゃってんだ! 何となくベーブ・ルースに謝れ!」
(;><)「ベーブ・ルースもいい迷惑なんです!」
ミ,;゚Д゚彡「なぁぁぁぁぁっ!! やかましいわやかましいわ、俺は大人の言うことには騙されん!
そうやって言葉巧みに騙くらかして俺を社会の歯車にするつもりだろ!
そうは行くかぁぁぁぁぁっ!! 俺はヤングライオンじゃぁぁぁぁぁっ!!」
(;´ー`)「うーん……どうやらフサには、大人の俺からあーだこーだ言っても逆効果みたいだヨ……」
从;゚∀从「ってことは……最終兵器を出すしか無いっすね……」
ミ,;゚Д゚彡「ハッ、何言われたって俺は折れねえ、俺が折れたらすなわち自由が折れたことになっちまう!
そうしてこうやって支配へと立ち向かう姿勢がいつの日かナウでヤングなピチピチギャルを……!!」
/ ゚、。 / スーーーーーゥッ
ミ,;゚Д゚彡「?」
- 809 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:32:11
ID:4VE0AXiEO
/ ゚д。#/「もーっ!! さっきからやかましいのよ不条理で非常識な理論をベラベラベラベラ!!!
この際だからはっきり言わせてもらうけど、貴方のその考えが異性を遠ざけているのよ!
不良ならモテる!? ハッ、確かにいるにはいるでしょうね、そんな浮ついた女性も!!
だけどそんな頭の悪い理由で交際した女性と果たして長続きするかと言ったら答えは否!
学生の交際自体私は否定的だけれども、真剣な愛情があるならそれを咎めるのは野暮よ。
けれど貴方はただちやほやされたいだけじゃない! 不純異性交遊通り越して不潔よ!!
ていうか、ある程度の理由があってグレたならまだ塵芥ほどの同情の余地はあるわよ!?
しかし貴方には芯が無い! グニャグニャと妄想変えて、何なの、貴方はコンニャク!?
貴方がコンニャクなら味噌みたいな女性と交際して味噌田楽みたいな恋をしなさいな!!
大体貴方はいつも思ってたけどデカいのに女々しいし、格好付けるし、毛深いし……!!」
ミ,, Д 彡ブバシャァァァァ
(;´ー`)「そりゃそうなるわな!」
/ ゚、。;/「ちょ、まだ話は2/3も終わってないわよ! ここから貴方の人間性を深くえぐって……」
从;゚∀从「やめたげてよぉ! フサ耳引きちぎるぞ!?」
(;><)「今度からフサ君とも仲良くしてみるんです……」
- 812 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:34:57
ID:4VE0AXiEO
ミ,, Д 彡 ビクビク
)))(;-@∀@)「じゃ、じゃあ僕がフサ君を連れてくね……重たっ……!!」ズリズリ
(;´ー`)「ああ、頼んだヨアサピー……またんきに仲良くしてやるよう言ってくれ……」
細かく痙攣するフサを引きずって、謎の闖入者アサピーは去っていった。
アイツマジで何で来たんだろう。おっぱい嗅ぎつけてきたのなら新手のエスパーだぞ。
爪;'ー`)「フッ……何とかなったな、一気に気が抜けちまったぜ……」ズルッ
(;´ー`)「あっ、フォックス……!!」
今まで気を張っていたフォックスが、不意に背骨が抜かれたかのように腰をついた。
当たり前だ、フォックスの体にはフサに10発殴られたダメージが残ってる。ショタが抱えるには重たいわ!
爪;'ー`)「ハッ、どうだ先生……これでもまだ、俺を歌しかない片翼の燕って言うかい……?」
(;´ー`)「てかそんな言い方心の中でもしてなかったんだけど……」
- 815 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:36:44
ID:4VE0AXiEO
- 相変わらずの減らず口を叩きながら、フォックスはタバコチョコを軽くかじった。何本持ってんだ。
だが、コイツは大金星を成し遂げた。肉弾戦最強の四天王を、ミートポイントはどうあれ拳で下したんだ。
( ´ー`)「ああ、お前は立派な男だヨ……ありがとな、フォックス」グッ
爪;'ー`)「ハッ、感謝は大団円までとっときな……感動がデジャヴに呑まれたら冷めるぜ?」グッ
俺が伸ばした手を、フォックスは奪い取るように握り返した。
握手してわかる。この拳は小さく、柔らかく、チョコ臭く。
誰よりも力強い、男の拳だ。
从;゚∀从(ふぁぁぁぁぁ、先生からの握手とか羨ましい恨めしいぃぃぃぃぃ!! 手汗を寄越せぇぇぇぇぇっ!!)
(;><)(ハッ、僕今回活躍の場が皆無だったんです! 初期のノリ!)
ハハ ロ -ロ)ハ(チンポッポ・ガガさん、今頃ポーカーフェイスでいるカナァ……)
/ ゚、。;/(あーもー、唐沢君に言いたかったフラストレーションが……やたら後ろ髪伸ばしてることツッコみたかった……)
- 817 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:39:54
ID:4VE0AXiEO
- (;´ー`)「さて、時間もアレだしそろそろ2階に行くが……フォックス、大丈夫かヨ?」
爪'ー`)y‐「ハッ、心配は無しだぜ。信頼だったらいくらでも貰うがな」
(;´ー`)「……それ言われちゃったらな……わかった、ムリだけはすんなヨ」
爪'ー`)y‐「無論。そんなわけで高岡、力が入らねえからおんぶしてくれ」パッ
从;゚∀从「早速ムリが祟ってんじゃねぇか! 軽々おぶれる力が憎い!」ヨイショ
≡≡(*><)「しゃー! そうと決まれば2階にレッツラゴーなんです!」ギューン
ハハ ロ -ロ)ハ「マァアクティブ。今回の目立たなさがよほど堪えたんデスネ」
(;><)「分析やめてください! とにもかくにも、同じショタとして負けられません!
次の敵が誰だろうとボコボコにしてやんよなんですぅぅぅぅぅ!!」
/ ゚、。;/(何かのフラグが立った予感……)
- 819 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:41:30
ID:4VE0AXiEO
−東校舎・2階−
|゚ノ ^∀^)「ウェルカムですわ」
(><;)≡≡≡≡「グッバイなんです!!」ピューーーーーン
(;´ー`)「ビロードぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
.
- 820 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:43:48
ID:4VE0AXiEO
−保健室−
(*ФωФ *)
ζ(;ー;*ζ「wwwww瞼に目wwwこっち見てるwwwwwwウケるwwwww」ケラケラケラケラ
(*ФωФ *)
ζ(;∀;*ζ「wwwwwwwなんか我輩とか言いそうwwwwwww愉快wwwwwwww」ケラケラケラケラ
(*ФωФ *)
ζ(;∀;*ζ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ケラケラケラケラ
(*ФωФ *)
.
- 821 名前:
◆kB11BI8NVE:2011/11/09(水) 00:45:35
ID:4VE0AXiEO
(*ФωФ *)「まぁ割とさっきから起きてるっぽ」
((ζ(゚Д゚;*ζ「あああすいませんすいません愚かですいません草を生やしてすいません生まれてきてすいません!!!」ペコペコペコペコ
(*ФωФ *)「爆笑から土下座へのスパンの短さがえげつないっぽね」
第19話 END
.
戻る