342 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 20:47:01 ID:8cDBfxPYO

/ ゚、。 /<あらすじ&人物紹介

つまり:妄想叶えた厨二の暴走を先生が説教で止めるんだけどなんとか今回トソン編完結。

( ´ー`):教師。説教で厨二依存を消すと能力を消せる。好きな寿司ネタはあなご。

从 ゚∀从:純情前世ヤンキー。重力を操れる。好きな寿司ネタはいくら。

( ><):KYショタ。色んな重装を操れる。好きな寿司ネタはサーモン。

爪'ー`)y‐:マセショタ。歌詞を心に響かせる。好きな寿司ネタは玉子。

(*‘ω‘ *):ほんわかボス。人を洗脳出来る。好きな寿司ネタはエンガワ。

(゚、゚トソン:秀才苦労人宇宙海賊。空気を操れる。好きな寿司ネタはコハダ。

ハハ ロ -ロ)ハ:ツンデレ帰国子女。忍者の術が使える。好きな寿司ネタはうに。

/ ゚、。 /:ゴスロリ真面目ドジ。剣に触れた者を正気に戻す。好きな寿司ネタはかっぱ巻き。

lw´‐ _‐ノv:よくわからん海賊団員。見えない糸を張り巡らせる。好きな寿司ネタはカリフォルニアロール。

( ^Д^):かませ犬。ネオマテリアルサイクロプスを操る。好きな寿司ネタはタコ。

銭形作者太郎:チキン。歩きながらゲロを吐いたことがある。好きな寿司ネタはネギトロ。

/ ゚、。 /「魔窟と化した庭園の門扉の上でガーゴイルは嗤う。(訳・知らないわよ)」
344 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 20:49:06 ID:8cDBfxPYO

−数ヶ月前・都村家−

(゚、゚トソン『……すいませんお父さんお母さん、少しお時間よろしいでしょうか……』

(‘_L’)『おお、どうしたトソン。生憎今は雨だからキャッチボールするにはちょっと悪条件だぞ』

(゚、゚;トソン『あ、いや、そういうことじゃなく……ちょっとお尋ねしたいことが……』

(‘_L’)『なるほど、父さんの先祖は近所じゃ名の知れた柿泥棒だったらしい』

(゚、゚;トソン『そういうよく宿題で出るやつでもなく……ていうか柿泥棒なんですか!?』

(‘_L’)『そりゃもう芯の通った柿泥棒だ。呆れるくらい柿泥棒。たまに梨に浮気した』

(゚、゚;トソン『マジですか……あああ、知りたくも無かった私のルーツが紐解かれてゆく……』

从゚xナ从『こら、何を娘のリアクション見て楽しんどんねん。マジ魑魅魍魎やな』

(‘_L’)『おぉ、マイハニー。結婚して15年だが未だに君の口癖の意味がわからないよ』

(゚、゚;トソン(うちのお母さんのこの存在感はなんなんだろう……)

345 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 20:51:19 ID:8cDBfxPYO
从゚xナ从『年頃の娘がわざわざ親に相談に来てん、大体進路か恋愛のことと相場が決まってるやろ』

(゚、゚;トソン『!! お母さん、気付いてたんですか……』

从゚xナ从『アホ、何年アンタの母親やってると思うてんねん。顔見りゃわかるわ』

(゚、゚トソン『……お母さん……!!』

(‘_L’)『ははは、父親の立場がありゃしねぇ。パパショックで腕がもげそうだぞ』

从゚xナ从『さっ、アタシらに思いっきり打ち明けてみ。
     トソンみたいに出来た子が悩むなんて相当やろ』

(‘_L’)『そうだそうだ、パパも折れた心をどうにかこうにか立て直して話に乗るぞ』

(゚、゚トソン『はい、ありがとうございます……じゃあ、ちょっと言いにくいんですが……』

346 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 20:52:50 ID:8cDBfxPYO







(゚、゚トソン『宇宙海賊ってどうやったらなれるんですか?』

(;‘_L’)『 ! ! !? ? 』从゚xナ;从






.

347 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 20:54:35 ID:8cDBfxPYO





( ´ー`)先生の戦う生徒指導のようです



第17話  「宇宙のツムラヴィア」





.

348 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 20:57:30 ID:8cDBfxPYO

【( ´ー`)side】

−現在・体育館ステージ−

(゚、゚トソン「そんなわけで……」

(;´ー`)そ「何今の回想!? 何今のツッコミどころが多すぎる回想!?」

 どうも皆さん、毎度お馴染み不知火シラネーヨです。先生は今、天空にいます。
 なぜ空にいるかというと、宇宙海賊になりたい優等生の進路相談に乗るためです。
 ば〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っかじゃね〜の?

(゚、゚トソン「結局、その時両親は明確な答えは出して下さいませんでした……」

(;´ー`)「だろうね!? 明確な答えがあるかわかんネーしね!?」

(゚、゚トソン「お父さんは『2日ほど考えさせてくれ』と言ってきましたが、2日後土下座してきました」

(;´ー`)「それ親父さんよく頑張ったヨ……よく2日間宇宙海賊になる方法模索したヨ……」

(゚、゚トソン「お母さんに至っては頭から煙を噴き出して倒れる始末……」

(;´ー`)「うん、お前のお母さんって人間!? なんかこう、009的なそれじゃネーノ!?」

349 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:00:37 ID:8cDBfxPYO
 なんだろう、都村の苦労性の根本が理解出来た気がする。
 そりゃあんな尖った家庭で育てばツッコミに回るしかないよね。
 ていうかマジで都村の親が気になる。回想で見る限り少なくともお母さんは無敵重装の類だぞ。

(゚、゚;トソン「ま、まぁそんな前フリはさておき、本題の『進路相談』についてなんですが……」

(;´ー`)「お、おう……随分ボリュームのある前フリだな……」

 それまでの経緯を全て前フリで片付けて、都村は疲れたように本題に入った。
 つーかあまりの緩さにごまかされそうだが、都村はちんぽっぽに次ぐ優勝候補だ。
 つまり今から始まる進路相談はこの戦いの分水嶺! マジかよ!

(;´ー`)「どういうことだヨ都村……教師としては進路相談に乗るのは普通だけど……」

(゚、゚トソン「ていうかわかっているでしょう? こんな状況で普通の進路相談とかありえないと」

(;´ー`)「それはうすうす感づいていたけれどもそっちから言う!?」

 うん、フリーダムだこの子。遺伝子的な部分でフリーダムだ。

350 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:03:24 ID:8cDBfxPYO
(;´ー`)「教えてくれヨ……何でわざわざ戦わず、進路相談なんだヨ……?」

 ぶっちゃけ、都村はやろうと思えば俺をすぐ殺せる。一瞬でばぬぅ出来る。
 それをしないということは、その進路相談とやらによっぽどのウェイトを置いてるということだ。
 ていうか進路相談1話でやってたやん。サラッと都村初登場シーンやん。

(゚、゚トソン「はい、進路相談と言いますか、先生にはこの場を借りて私の夢を理解してほしいのです」

(;´ー`)「夢……?」

(゚、゚トソン「ここで言うのもなんですけど、私は先生を尊敬しているんです。
     でも一番尊敬しているのはキャプテン・ハーロックです」

(;´ー`)「後者は本当にここで言うことじゃネーヨ!」

(゚、゚トソン「それでまぁ仮想世界とはいえ、先生を殺すとか出来ればしたくないんです。だから応援してほしいと」

 都村は凛とした表情で俺を見据え、そう告げた。
 教え子にいきなりキャプテン・ハーロック以下とか言われてどう構えればいいんだ。
 そしてちょっと待ってよ、アレよね? 都村の夢って、当然アレよね?

351 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:06:10 ID:8cDBfxPYO



(;´ー`)「……宇宙海賊?」

+(゚、゚トソン「当然宇宙海賊」キリッ

( ´ー`)「宇宙、なのに、海賊?」

+(゚、゚トソン「宇宙、だからこそ、海賊」キリッ

( ´ー`)「ほぉほぉほぉなるほどなるほど……宇宙、海賊ねなるほどなるほど……」

(゚、゚*トソン「おぉ、どうやら意外とすんなり理解してくれたようですね」ホクホク

(;´ー`)ノそ「理ぃぃぃぃぃ解出来るかぁぁぁぁぁいっ!!!」ズバァァァッ

Σ(゚、゚;ガビーン


.

352 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:08:39 ID:8cDBfxPYO
 うん、ムリだよ。先生は様々な進路を目指す生徒のバックアップをしてきたが、流石に宇宙海賊の前例はねぇよ。
 いや、宇宙飛行士になりたがってた教え子はいたよ? 今安い店の板前やってるらしいけど。
 ていうか今更だけど宇宙海賊って何? 宇宙なのか海なのか。

+(゚、゚*トソン「よくぞ思ってくれました、宇宙海賊とわぁっ!!
      果てなき宇宙をスペースシップに乗り込み縦横無尽に暴れまわりぃっ!
      ある時は宝を奪い、ある時は弱きを助け強きを挫く自由な義賊でひゃっふーいwwwwww」バッフンバッフン

(;´ー`)「心を勝手に読むんじゃネーヨぉぉぉぉぉっ!!!」

(゚、゚*トソン「何を言うとんねん、ワイの中の何かを目覚めさせたのはアンタやぁぁぁぁぁっ!!」コォォォッ

(;´ー`)「そんな覚えネーヨ! 関西人の血も目覚めてるしさ!?」

\(゚、゚*トソン>「ぃよっしゃー、それじゃこのまま深夜テンションで宇宙海賊講座いきますかー!」ブイブイ

(;>´ー`)>「助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

353 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:11:39 ID:8cDBfxPYO

【从 ゚∀从side】

−体育館入口付近−

(´・ω・`)「やぁみんな、ようこそショボンによる前回までの体育館入口付近のあらすじへ。
      先生と分断されたハインリッヒさん達は兄者君とシュールさんと戦っていた。
      そこで現れた僕の能力によってハインリッヒさんはケンタウロスに、ビロード君は濡れ場もいける感じに。
      ハローさんは狂ってシュールさんはテレサに、流石兄弟の首から下がそれぞれ地蔵と地井武夫になったんだ。
      まぁ他にも色々あるけれども、とりあえず僕は全裸です」

从;゚∀从「改めて振り返ったらメチャクチャ酷い状況だな!?」ヒヒーン

┃;━┏┃「もっと経緯とか話さないとただただ作者がバグっただけなんです! どうもビロードです!」

<_フ‐ _‐)フ「まさかこんな百鬼夜行状態で話跨ぐとは誰がわかろうか、いやわかるまい」

( ´_ゝ`)「やっべボディが地蔵のせいで何かありがたい気分になってきた」

(´<_` )「あー散歩してー。石につまづき転び、見つけた花をスケッチしてー」

ハハ ロ 々ロ)ハ「キリンスマッシュ」
356 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:16:16 ID:8cDBfxPYO
 うっす、ハインだぜ! 諸事情によりケンタウロスと化したハインだぜ!
 いや、この戦いに挑む上で理不尽は承知の上だが、まさか下半身が馬になるとは思わないじゃん。
 女子なのにウマナミ、ってやかましいわ! 俺はエロ親父か!

(´・ω・`)「そんなに嫌がるなよハインリッヒさん。いや、ハインリッヒタカオカさん」

从#゚∀从「競走馬みたいに表記すんなや! テメェこの野郎、今すぐ俺の蹄の餌食に……」

<_フ‐ _‐)フ「おっとやめとき。今アンタらは私の『米の如く白き蜘蛛の巣』の糸で拘束させてもらってるし。
       無理して動くと糸で肉が切れて【閲覧注意】になるよ。エグいよ」

从;゚∀从「くっ……なんて不気味な説得力だ……!!」

 シュールの言うように、俺達の体には極細の糸が絡んで全身拘束していた。
 これじゃ先生がピンチになっても助けにいけない。馬刺になっちゃう。
 くっそ辛い、何が辛いってショボンの下半身を見ざるを得ないのが辛い。

ハハ*ロ 々ロ)ハ「【閲覧注意】!? WOW、ワータシにとっちゃゴホービdeath!
      ギブミーベイベーグロテスク! ヤァァァァァァァァ!!」グイグイキリキリッ

┃;━┏┃「無茶しないでぇぇぇぇぇっ!! ところてんみたいになるんですぅぅぅぅぅっ!!」

357 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:18:17 ID:8cDBfxPYO
ハハ*ロ 々ロ)ハ「ダイジョーブラクラ! ワタシがサイコロステーキになっても、オトジャが残さず食ってクレマスルルル!」キリキリキリ

(´<_` )「ごめんなさい勘弁してください、中2だしグロ耐性とか無いんです」

( ´_ゝ`)「ま、それが普通ですわな。かたや俺は電子の海で死体を眺めて呟くんですわ」

(´・ω・`)「It's panic world, 狂ってる? それ褒め言葉ね」

ハハ*ロ 々ロ)ハ「褒められタラッター! 嬉しストアイムクレイジー!」キャッキャッ

从;゚∀从「遊ぶな!! コピペで遊ぶな!!」

 うん、そんで一番面倒くさいのは周りの奴らが根本的に緊張感に欠けてることだ。
 何だよ、何で兄者は地蔵にされてんのに悠長にコピペかましてんだよ。
 お前前回あんなにシリアスだったじゃん。気を抜くな!

从;゚∀从「てか何で止めんだよ……乱戦のがシュー好みのカオスになるだろうが……」

┃;━┏┃「そうです、僕達楽しいですよ!? 先生にツッコまれたらもっと楽しいですよ!?」

<_フ‐ _‐)フ「まぁね、乱戦の方がボケのバリエーション増えて助かるしね」

从;゚∀从「作者の気持ちを吐露するな! メタが過ぎるぞ!」
359 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:20:53 ID:8cDBfxPYO

<タスケテクレェェェェェッ

从;゚∀从そ「!!?」ビクッ

 俺がボケ共を必死で粛正していると、先生の絶叫が微かに届いた。
 なんてこった、こんなドリフ的なことしてる間に先生にピンチが!
 くっそ、今すぐにでも白馬の王子ならぬ半馬の高岡が助けに行きたいのに……!!

(´・ω・`)「しかしどうしたもんか。動けないとなるとだいぶ暇になっちゃうね」プランプラン

( ´_ゝ`)「仕方ない、それじゃ暇つぶしに俺が落語でもするか。
       おー、誰や思たらおまはんかいな。ほな、上がらせてもらいます」

(´<_` )「『おまはん』の言い方が違うぞ。正しくは『お↑まはん』な」

从;゚∀从「こんな茶番に構ってる時間はねぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

┃;━┏┃「せんせぇぇぇぇぇっ!! 助けてなんですぅぅぅぅぅっ!!」

ハハ ロ 々ロ)ハ「ミギヒジヒダリヒジコウゴニミテ」

360 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:22:53 ID:8cDBfxPYO

【( ´ー`)side】

−ステージ−

(゚、゚*トソン「えー、すなわち海賊物というのは古くから仲間と自由をコンセプトに……」ツラツラ

(;´ー`)「……ふーん……へー……そっすかー……」

(゚、゚*トソン「そして海賊物は宇宙にも幅を広げ、今や宇宙海賊という題材は重要なファクターに……」ツラツラツラツラ

(;´ー`)「……はいほー……へー……知らなかったなー、あ、俺シラネーヨじゃーん……」

\(゚∀゚*トソン/「ペラペラペラペラペラペラペラペラベラペラペラペラペラペペロンチーノペラペラペラペラペラペラペラ」

::(; ー )::「…………っ…………!!」プルプルプル

\(; ー )/「……ごめんなさい……もう宇宙海賊知識はキャリーオーバーです……!!」

(゚、゚*トソン「ハハッ、ご冗談を。ペラペラペラペラペラペラペラペラペラベラルーシカッペリーニ」

( ;ー;)「冗談じゃネーヨ!! マジでいっぱいいっぱいなんだヨ!!」ブワッ

Σ(゚、゚;トソン「泣いている! スクールウォーズみたい!」

361 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:26:53 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「えー……でも私は宇宙海賊の魅力をまだ半分も伝えられていないんですが……」ムズムズ

(;うー`)「もういいから、何となくわかったから! 『コブラ』読んだことあるから!」グィッ

(゚、゚*トソン「あ、『コブラ』いいですよね! あのサイコガンがスタイリッシュで……」

::(;´ー`)::「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」

 突如始まった都村による宇宙海賊講座は、みるみるうちにオッサンの精神力を削っていった。
 わかんねぇよ、都村の宇宙海賊に対するドスケベっぷりしかわかんねぇよ。
 なんつーか、遠い。こんなに近いのに教え子が遠い。

(゚、゚トソン「んー、まぁ今すぐ理解出来なくても仕方ありません。ゆっくりと理解していただければ」

(;´ー`)「正直時間あってもかなりの無理難題です……」

 そう言う都村は冷静なようで未だに瞳の奥はメラメラしてた。スポ魂か。
 なんつーか、この子こんな子だったっけ。怖いよ、教え子が怖いよ。
 しかし、何よりも恐ろしいことは、それじゃない。そんなんじゃない。

362 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:28:44 ID:8cDBfxPYO
(;´ー`)「そんで都村……お前優勝したら、リアルで宇宙海賊になるつもりなのかヨ……」

(゚、゚キョトン「え? はい、そりゃそうですが?」

(;´ー`)「え、何その『このオッサンはなーにを今更』感!?」

 この戦いの優勝賞品は、『願いを叶えること』。手垢まみれの夢の景品。
 アホ丸出しだが、それこそあの神(どんな顔だったっけ)ならなんでも出来るだろう。
 そう、都村のファンタジーな夢は、それこそ簡単に叶っちまうのだ。

ε=(゚、゚*トソン「今まで妄想の中でしか成し得なかったもんが現実のものになるんですよ!?
        そんなミラクルがありますか!! 宇宙海賊なんてそうそうなれるもんじゃないのに!!」フンガー

(;´ー`)「ていうかなれネーヨ! 現実世界に宇宙海賊で飯食ってるヤツいネーヨ!」

(゚、゚*トソン「楽しみだなー、優勝したら体育館じゃなくモノホンのスペースシップ貰うんです!
      そんで船長室のこっち側にベッド置いて、こっち側にきれいな石コレクション置いて……」ワクワク

(;´ー`)「なーに模様替え感覚でスペースシップのレイアウト楽しんでんだ!!」

363 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:30:09 ID:8cDBfxPYO
≡(゚、゚*トソン「あー、想像が膨らみます……飛んでくる隕石、避ける私。飛んでくる敵、避ける私」サッ

(;´ー`)「敵!? ていうか宇宙空間ってそんなに色々飛んでくるの!?」

 さながらウンコを見つけた小3男子のように、都村は瞳をギラつかせた。
 鼻息が熱いよ、それなりに距離あるのに温かいよ。
 ぶっちゃけやりづらいんだけど。こんなにウキウキされたら説教しづらいんだけど。

(;´ー`)「いやぁ、色々揚げ足取り倒したいんだけどさぁ……まず、宇宙海賊になって何すんだヨ……」

(゚、゚*トソン「そりゃあスペースシップに乗り込み宇宙へ行き、様々な惑星の宝を得に行きます」

(;´ー`)「ネーヨ! 宝どころか生命すら発見されてネーヨ!!」

(゚、゚*トソン「当然襲いかかってくる敵とも戦います」

(;´ー`)「ネーヨ! 敵とかネーヨ、お前がオンリー1だヨ!」

(゚、゚*トソン「そしてゆくゆくはブラックホールに棲む宇宙無法者集団ワルーイを退治します」

(;´ー`)「ネーヨ!! もう何もかもネーヨ!!!」

364 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:31:47 ID:8cDBfxPYO
 思春期特有の妄想に対し、俺は突くように正論をぶつけていく。大人気ない? 褒め言葉だね!
 しかし、それに対する都村の返答もまた、俺の予想を突き崩した。

(゚、゚トソン「……まぁそうですよ。現実には宇宙人もいなけりゃ敵もいない。ましてやスペースシップも無い」

(゚、゚トソン「……でも、願いは好きなように叶うんですよ?」

(゚、゚トソン「他の惑星に宝があるように、宇宙海賊が不自然じゃないように。そんな世界になればいい」

(゚、゚シリアス「そのために、願い事ってのはあるんですよ」

(;´ー`)「なっ、お前世界ごと作り替える気かヨ……!!
      てかその髪型の時点でシリアスじゃネーヨ……!!」

(゚、゚;エー、ソンナコトナインジャナイデスカネ

(;´ー`)「髪型で喋るな! どういうギミックだヨ!」

365 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:34:41 ID:8cDBfxPYO
 そうだ、あの神(どんなキャラだったっけ)は前述した通りなんでも出来る。多分逆上がりも出来る。
 そんなアイツなら世界そのものを宇宙海賊がいて当たり前の世界にするなんざ鼻くそ食う程度だろう。
 やべ、改めて考えたら超怖いやん。厨二の妄想で世界がヤバい。

(゚∀゚*トソン「むふー、宇宙海賊が合法化される世界……考えるだけで過呼吸になりそう……」ハァハァハァハァ

(;´ー`)「やべぇ、コイツ止まんねえ!! 暴走特急だ!!」

 どうしよう、知らないうちに俺は世界を救う役目を得たのかもしれない。
 午前8時の時点では都村が世界を揺るがしかねないなんて思わなかったぞ。

(;´ー`)「お前さぁ……宇宙海賊とかやめとけヨ……無難にいい学校進んでいい職種就こうよ……」

(゚、゚トソン「そこです。そのために私は先生を呼んだんです」

(;´ー`)「はにゃ!?」

(゚、゚;トソン「可愛い! 34歳とは思えないリアクション!」

366 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:38:59 ID:8cDBfxPYO
 思わず萌えキャラみたいな声を漏らしちゃった俺に対し、都村は平然と話した。
 てか人間驚くとはにゃって言うのね。34年生きてきて初めての発見。

(゚、゚トソン「今、先生と私の意見はすれ違っています。スクランブル交差点みたいにすれ違っています」

(゚、゚トソン「先生は、私をいい高校に行かせようとする。かたや私は宇宙海賊になりたい」

(゚、゚トソン「今ここで先生を殺すことは簡単です。そうすれば私は優勝にぎゅーんと近付く」

(゚、゚トソン「そうしないのは、先生にどうしてそこまでいい高校に行かせたいのか、理由を聞きたいからです」

(;´ー`)「理由……」

(゚、゚トソン「ええ、聞かせてください、夢より素晴らしい現実ってやつを」

(゚、゚トソン「もしその意見に納得出来、宇宙海賊よりも進学がいいと判断出来れば、私は甘んじて説教を受けます」

(゚、゚トソン「ですが、どうしても宇宙海賊の方がいいという結果に行き着いた場合」

(゚、゚トソン「その場合はすみませんが、実力行使とさせていただきます」

(;´ー`)「なるへそ……そういう意味での進路相談か、合点がいったヨ……」

(゚、゚;トソン(なるへそ!?)

367 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:40:21 ID:8cDBfxPYO
(;´ー`)「とりあえずお前の目的はわかったヨ。生真面目というか、何というか」

(゚、゚;トソン(なるへそって……ボケ? いや、うーん……)

 何故だか軽い動揺を見せている都村だが、彼女の考えは理解した。
 彼女は、自分の夢を叶えるに至って後悔をしたくない。自信を得た上で宇宙海賊になりたい。
 だから俺の意見を聞いて、最終判断を仰ぐつもりだ。義理堅いというかアホというか。

(;´ー`)「よくわかったヨ……つまり説得出来なきゃ俺は死んじゃうってことかヨ……」

(゚、゚*トソン「そうなりますね。どうしました? 怖じ気づきました?
      今ならママンのミルクをしゃぶりにホームへゲラウェイしても構いませんよヘイヘイ」

 コイツ調子こいてアメリカンな罵倒に手を出しやがった! 豪快でもなんでもねぇよ!
 だがしかし、都村はだいぶヘビーな勘違いをしている。
 確かに俺は限りなく死に近い。こうやってる間にも空気吸えなくてあぽーんとか普通にあり得る。だがね。

( ´ー`)「……ナメてもらっちゃ困るヨ、都村……!!」ザッ

(゚、゚;トソン「おっ、こんなにショボくれたAAなのに格好いい引き……!!」

368 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:42:07 ID:8cDBfxPYO





\(#´ー`)/「こちとら何年進路相談で飯食って家庭養ってると思ってんだぁぁぁぁぁっ!!
      やってやんよ都村、お前の妄想を正論のマシンガンで撃ち抜いてやらぁぁぁぁぁっ!!」ガァァァァッ

―(゚、゚#トソン―「よっしゃぁぁぁぁぁ、それでこそ張り合いがあるってもんでさぁぁぁぁぁっ!!
      さぁ始めましょうか真面目天然同士のプライドをかけたディベート対決をぉぉぉぉぉっ!!」トソォォォォン

(#´ー`)「自分が天然だっていう自覚あったのかヨお前ぇぇぇぇぇっ!!
      ていうかずっと気になってたんだけどお前の髪型はなんで心情を反映するんだぁぁぁぁぁっ!!」シャァァァァァ

(゚、゚#トップシークレット「乙女の髪型は秘密に満ちているんですよぉぉぉぉぉっ!!
      教えてあげますよ、私の髪型にまつわるこだわりをねぇぇぇぇぇっ!!」バァァァァァ

(#´ー`)「趣旨変わってんじゃネーかヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!
      うおおおおおおおちぇけらっちょおおおおおおおおお!!!」

(゚、゚#トソン「とっぺんぱらりのぷうううううううううううううううう!!!」




.

369 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:44:12 ID:8cDBfxPYO

【从 ゚∀从side】

−体育館入口付近−

( ´_ゝ`)「……っと、ここであっしはお茶が怖い。お後がよろしいようで」テンテンテンテケテケテン

ハハ*ロ 々ロ)ハ「ブラボー! お礼に左目をくりぬいて壁に埋め込んでアゲマス!」

从;゚∀从「くっ……意外と語り口が軽妙で面白い……!!」

┃;━┏┃「ツッコむつもりが結局最後まで聞かされてしまったんです!」

(´<_` )「お↑まはんな」

 結局俺達チーム動けへんは、暇つぶしに兄者の古典落語を聞く羽目になった。
 ていうか意外と喋りが達者! まさかアイツは饅頭が好きだったなんて……!!

(´・ω・`)「……んー……」

( ´_ゝ`)「ぬぅ、どうしたショボン、面白くなかった? 『粗忽長屋』の方が良かった?」

(´・ω・`)「いや、落語に関しては前のめりで聞けたけど……ちょっと気になることがあってね」

<_フ‐ _‐)フ「とりあえず自分の下半身をとりまく違和感を気にしろよ」

(´・ω・`)「ハハッ」

370 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:47:21 ID:8cDBfxPYO
(´・ω・`)「そんな些事じゃなくてね。僕が気になるのはシュールさん達がトソンさんの下についた理由さ」

 澄まし顔で俺達を見回しながら、露出魔は淡々と話し始めた。
 言っとくが露出が些事ならこの世に性犯罪など存在しないわ。

(´・ω・`)「だって初めから裏切る気の兄者君はさておき、シュールさん達は自分の意志でトソンさんの下についたんだろ?
      そんなわざわざ優勝を蹴るような真似、そうそうしないだろうからさ」

从;゚∀从「……確かに……」

 そう言われればそうだ。俺達は厨二である以上、自分が第一になりがちだ。
 俺やビロードみたいなパターンは稀有で、わざわざ自ら部下になるなんて奇妙だ。
 特にモララーなんて自己主張の沼から湧いて出てきたみたいな存在だし。

(´<_` )「そういやそうだな。兄者は何かそういうの聞いた?」

( ´_ゝ`)「知らぬ」

ヽ(´・ω・`)ノヽ从 ゚∀从ノ<_フ‐ _‐)フヽ┃━┏┃ノ「知らぬのかーい」ヽ(´<_` )ノ

ハハ ロ 々ロ)ハ「ズコー」

( ´_ゝ`)「すげぇ、全員プレーだ。弟者は相変わらずオンリーだ」

371 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:48:49 ID:8cDBfxPYO
 とりあえず様式美を済ませたところで、全員がシュールに注目した。
 この謎を解明することは、きっと先生のお説教の手助けになる。
 しばしの沈黙の後、シュールは重い口を開いた。

<_フ‐ _‐)フ「……んー……まぁじっと待つのもなんだしねー……よし、おっちゃんが語ったろ」

从;゚∀从「軽っ!!」

┃;━┏┃「そんな法事で親戚が語るくだらない思い出話みたいなノリでいいんですか!?」

<_フ‐ _‐)フ「いいんよ……これは貴様らをトソンのとこに行かせたくない理由にも関わってくるしね……」

从;゚∀从「何だって……!? 聞っかせろ! 聞っかせろ! さっさと聞っかせろ、しばっくぞ!」

(´<_` )「どこか懐かしい急かし方するねぇ」

( ´_ゝ`)「モノマネのポイントは『しばっくぞ!』だな」

372 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:50:38 ID:8cDBfxPYO
 何だコイツ、思いの外あっさり重要機密漏らしてくれる!
 考えてみりゃそうだよな、コイツその場のノリが100%だもんな!
 そんな俺の心境も知ってか知らずか、シュールは相変わらずのトーンで語り出した。

<_フ‐ _‐)フ「ほら、私は知っての通り、面白さ第一主義っしょ?」

(´<_` )「そうだな、お前はバクマンみたいな方針の持ち主だよ」

<_フ‐ _‐)フ「そんでニダーは、策と嘘で戦うダークヒーローに憧れてた」

从;゚∀从「あー、言ってた言ってた……」

<_フ‐ _‐)フ「流星貴公子(笑)に関してはただカッコつけたかっただけだけれども」

┃;━┏┃「1人だけ扱いが酷なんです!」

<_フ‐ _‐)フ「3人とも目的はまるで違うけど、理想は同じだった。
         そんでその理想は、トソンについていけば叶うのさ。なのさなのさ」

(´・ω・`)「ほぉ……で、その心は?」

<_フ‐ _‐)フ「急かすでないわ大変態。まぁ、簡単なことよ……」

373 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:52:09 ID:8cDBfxPYO





<_フ‐ _‐)フ「私も、ニダーも、モララーも。みんな『飢えてた』の」

从;゚∀从「飢えてた……!?」

へ(  ∀ )へ(つーか気絶してる俺の股間をハローが眺めてておっかないんだけど)

ハハ*ロ 々ロ)ハ(チョンパしてオトジャにプレゼントしたい……)ジュルリ




.

374 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:54:39 ID:8cDBfxPYO

−裏−

<ヽ ∀ >シバラレテルニダ

(;^Д^)「よいしょ、よいしょ……へっへ、見てろよひょっとこ口……」カツギカツギ

(;^Д^)「アイツが仲間のことをルフィ並みに大事にしてるってことは承知の上なんだよ」

( ^Д^)「何故なら大抵の海賊ものは仲間と冒険がテーマだと相場が決まってるからな!!」

m9( ^Д^)「ニダーを人質にすればトソンも迂闊には攻められまい、そこをネオマテリアルサイクロプスでドゥーン!!」

m9( ^Д^)「ついでに先生もドゥーン!! ハイン達もドゥーン!! どうだこの破綻まみれの計画!」

( ^Д^)「ぶっちゃけこの作戦に光は見えないがやるっきゃない! それが小物の生きる道じゃい!」

幕┃^Д^)「ぃよーし、そんじゃとりあえず舞台袖から動向を覗きますかね」バッ

375 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:56:43 ID:8cDBfxPYO

−ステージ−

(;´ー`)「だから、夢を持つことを俺は否定しちゃいネーヨ!
      だけれどもお前は厨二特有のノリで可能性をぶっ壊そうとしてるから心配してんの!」

(゚、゚#トソン「私が個人的に判断して宇宙海賊を志望してるんだからいいじゃないですか!
      あれですよ、優勝したら宇宙海賊になることがステータスの社会にするんで!」

(;´ー`)「何だそのカオスな社会制度!? そんな日本は嫌だ!
      とにかく、俺はそこまでして宇宙海賊にお熱になる意味がわかんネーノ!」

(゚、゚トソン「あ、わっかりましたよ、先生は宇宙海賊という刺激的職種が羨ましいんですね!?
     しょーがないですねー、先生には特別に倉庫管理官の役割を与えます!」

(;´ー`)「ショボいわ! 宇宙まで飛ぶのに俺のミッション倉庫見張るだけとか!」

幕┃^Д^)

幕┃;^Д^)(ここで乗り込んだら流石に歴史に残るうつけ者だよな……)

376 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 21:59:56 ID:8cDBfxPYO

【( ´ー`)side】

 俺がちぇけらっちょと吠えてから数十分。進路相談はもはや口喧嘩と化していた。
 大人気ない? はっ、褒め言葉さ! 童心を忘れないと言ってくれ!

(;´ー`)「大体さー、海賊とか物騒なことやめようぜ!? ソマリアじゃ海賊が大問題なんだヨ!?
      人生平穏無事が一番だってばっちゃが言ってた!」

┓(゚、゚#トソン┏「はい出たー、『普通最高論』! どんだけの主人公がその主義の信奉者だったことか!
      どーせポーカーフェイスでやるんでしょ、『やれやれ』ってしながら首すくめるんでしょ!
      もう飽きたんですよ、そして飽きてるんですよ読者達はぁぁぁぁぁっ!!」

(;´ー`)「何を代弁してんだ、そして俺の34年間が否定された!」

 俺は今まで結構な数の生徒を説教しまくってきた。そりゃもう修羅の如く。
 だが、賢い都村はその説教を言い返す。いくら怒っても決して折れない。
 うおぉ、これだから頭のいい生徒が反抗するとやりにくいんだぁぁぁぁぁっ!!

(;´ー`)「大体あれだヨ、娘が宇宙に飛んでいく親御さんの気持ちを考えろ!」

(゚、゚トソン「それに関してはお母さんはわりとノリノリで見送りそうですけど」

(;´ー`)「くっそ、有り得る!」

377 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:01:59 ID:8cDBfxPYO

ウチュウトカクウキネーヨ ヽ(;´ー`)ノヽ(゚、゚#トソンノ ソノタメニクウキアヤツレルヨウニナッタンデショーガ

幕┃;^Д^)「……」

幕┃;^Д^)「……うぉう……頭のいい奴らの口喧嘩ってめんどくせぇ……」

幕┃;^Д^)「けして頭の良くない俺からすると異次元の会話だよ……」

幕┃;^Д^)「もう少し待ってみるか……よきタイミングでネオなマテリアルをサイクロプスるか……」

幕┃;^Д^)「しかし都村よ……アイツの宇宙海賊へのこだわりがキショい……」

幕┃;^Д^)「何なんだあの執着……ちょっと異常じゃねえか……?」

<ヽ`∀´>「まぁ仕方ないニダ、トソンにとって宇宙海賊はもはやアイデンティティニダ」

幕┃;^Д^)そ「ワァオ!! お前いつの間に起きてたんだ、逆寝起きドッキリか!」ビクッ

<ヽ`∀´>「『<ヽ ∀ >シバラレテルニダ』の辺りから」

幕┃;^Д^)「最初からじゃねえか! 何故わざわざ泳がせたんだよ!」

<ヽ`∀´>「嘘ニダ。さっき起きたニダ」

幕┃;^Д^)「こいつ俺の手には余るめんどくささだ!!」

378 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:04:54 ID:8cDBfxPYO
<ヽ`∀´>「まぁ覗き見する分にはいいじゃないニカ。雑魚役の多いAA同士仲良く下世話にいこうニダ」

幕┃;^Д^)「うるせぇよ……ていうか、トソンのあのハジケっぷりはなんなんよ……」

<ヽ`∀´>「テンションの抑えが引くほど効かなくなるという呪いをかけられてるニダ」

幕┃;^Д^)「マジで!?」

<ヽ`∀´>「嘘ニダ」

幕┃;^Д^)「お前、俺ツッコミ慣れしてねぇんだよ!
       しかもこの2人の会話を誰も欲してねぇんだよ!」

<ヽ`∀´>「メンゴメンゴ……プギャー、お前は自分の将来についてのビジョンはあるニカ?」

幕┃;^Д^)「あ? 何だよ藪からボニー……特にねぇな、適当に進学して、あわよくば社長みたいな……」

<ヽ`∀´>「うっわ浅はか……お前みたいなのが将来悪漢になってテレビカメラに暴言を吐くニダ」

幕┃;^Д^)「うるせぇわ!! それがどうしたんだよ、泣き喚くぞ!」

<ヽ`∀´>「まあまあ。普通の中2はそんなもんニダ、でもトソンは将来をわかりすぎてるニダ」

幕┃;^Д^)「はーあ……!?」

379 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:08:04 ID:8cDBfxPYO

−ステージ−

(゚、゚*トソン「さぁ、どうしましたか先生!! 私の宇宙海賊願望は高まるばかりですよ!!」フォォォッ

(;´ー`)「テンションアゲアゲすぎてついてけネーヨ!! オッサンにはキツいよ!!」

(゚、゚*トソン「そんなこと言わないで! 先生も私と一緒に宇宙と1つになれば真理が見えてきます!!」

(;´ー`)「ひぃぃぃぃぃ、教え子に新興宗教に誘われるぅぅぅぅぅ!!」

 畜生、コイツ手強い! 鬱田とかだったら10回くらいブバシャってなってんぞ!?
 今までたくさんの生徒の能力依存をひっぺがしてきたが、コイツは桁が違う。狂信だ。
 むしろちょっと宇宙海賊すげぇなーって思ってきちゃったもん! 恐ろしい子!

┓(゚、゚トソン┏「おやおや、もうおしまいですか? ママのミルクしゃぶりにホームにゲラウェイしますか?」

(;´ー`)「お前それしかアメリカンな罵倒のストックネーノ!?」

380 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:12:18 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚トソン「ふぅ……先生も頭カッチカチですねぇ……ゾクゾクしますよ」

 うん、いくらなんでも教え子が宇宙海賊になるのを笑って後押しする教師は柔軟通り越して痴呆症だと思う。
 ゾクゾクするのはこっちだよ、むしろ俺この戦いにノってる時点でだいぶ柔軟思考だよ。

(゚、゚トソン「ていうか、何をそんなに嫌がるんですか。先生に何かあるわけでもなし。
     生徒がこれほどまでに夢を語ってるんです、サポートしてくださいよ」

(;´ー`)「なぬぅ……!?」カチン

 まるで俺を諭すように、都村は淡々とした口調で言った。
 何だよ、まるで他人事みたいに。生徒が宇宙に飛び出そうというのに無関心でいれる訳なかろう。
 都村の小馬鹿にした言い方に、俺はつい感情を高ぶらせてしまい、言ってしまった。

(#´ー`)「何無関係みたいに言ってんだ、じゃあ言わせてもらうけどなぁ……!!」

Щ(゚、゚Щトソン「おおどうしました、来なはれ来なはれ!」

幕┃^Д^)「他人事って楽しいなオイ」

<ヽ`∀´>「すぐに自分の野望捨てたニダね」

381 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:14:16 ID:8cDBfxPYO






(#´ー`)「お前みたいな優秀な生徒が、『将来』を捨てようとしているのが許せネーんだヨ!!」



( 、 ピクットソン

<ヽ`∀´>「あーあ……」

幕┃;^Д^)「?」




.

382 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:17:10 ID:8cDBfxPYO
( 、 トソン「……」

(;´ー`)「そもそも宇宙とかダイナミックサイエンス……ぅん……?」

 カッとなったまま説教を続けていると、何やら都村の様子が変わった。
 今までの穏やかな感じとは違う、何かを押し込めているような……。

( 、 トソン「……《空気銃射出式X(ストロングエアガンスパイラルフィロソフィーエックス)》」シュン

(;´ー`)「ちょ、何をまた無駄なワードのごった煮みたいな……」



(τ;´ー`)「………え?」タラリ



 何の感覚も、予兆も無かった。
 一瞬。都村が長ったらしい言葉を唱えたかと思うと、俺の頬から血が滴った。
 何か通りすぎた感覚も、音も姿も無い。それこそ、プギャーやロボがやられた時のように。

383 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:20:01 ID:8cDBfxPYO
::(τ;´ー`)::「ちょ、えええぇぇぇぇぇ!? あれ、えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?
       ど、どうした都村、ギャップがえげつネーヨ!!」ワナワナ

 都村の二重人格みたいな豹変に対し、俺はべらぼーに混乱していた。
 それこそギャグとシリアスの境界が曖昧になるほどだ。シュールならここで2ボケは挟むぞ。

( 、 トソン「……今のは、危機感を煽るためにわざと外しました。次は貫きます」

(τ;´ー`)「別人だヨぉぉぉぉぉ、シュールと楽しくノリツッコミしてた人とは思えネーヨぉぉぉぉぉ!!」

 うわー、なんでこうなるの!? 目が描写されなくなって怖いよ!?
  もしかして俺地雷踏んだ!? 怒っていたとはいえ言葉には細心の注意払ったつもりなんだけど!!

( 、 トソン「……先生も、やっぱり同じようなことを言うんですね……」

(;´ー`)「なっ……」

幕┃^Д^)「何というシリアス」

<ヽ`∀´>「お前もうウリを人質に飛び出す気も無いニダね」

384 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:22:55 ID:8cDBfxPYO
 今までのキャラをぶっ飛ばして急にトーンを落とした都村は、ポツリポツリと語り出した。
 俺は一体彼女のどんなタブーに触れてしまったというんだ。

( 、 トソン「すいません先生……交渉決裂です、今から貴方を殺します」

(;´ー`)「ちょまちょまちょま! 説明してくれヨ、成り行きの説明を!」

( 、 トソン「ただ……このままじゃ私は先生に遠慮してしまいます。恩師を簡単に殺せません」

 いやいや、遠慮してなかったよ、ほほにツーってなったもん。
 ていうか雰囲気おかしいよー、さっきまでとっぺんぱらりのぷーとか言ってたやーん。
 しかしマズい、この感じバトルか? ヤバいぞ、俺にゃ逃げ足と志しかないぞ……!?

⊂( 、 トソン「……ですから……これを読んでもらえませんか……?」カサッ

(;´ー`)「? なんだこれ、紙? えーと……」ガサガサ

385 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:24:41 ID:8cDBfxPYO










( ´ー`)「『「ω」はよくキンタマ口って言われるけど、お前の口は陰毛みたいだな(笑)』」

( 、 トソン










.

386 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:27:55 ID:8cDBfxPYO



(゚Д゚#ブチギレットソン「だぁぁぁぁぁれぇぇぇぇぇがぁぁぁ陰毛口ですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」グァァァァァッ

(;´ー`)「キレたぁぁぁぁぁっ!! 勝手に読ませて勝手にキレたぁぁぁぁぁっ!!」

(゚、゚#ブチギレットソン「そのような暴言を吐かれては私とて堪忍袋が爆発しました!
         せんせー、そのキレイな顔をぶっ飛ばしてやりますぅぅぅぅぅっ!!!」ボババババババ

(;´ー`)「お前が言わせたんだヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

( ^Д^)「理不尽」

<ヽ`∀´>「モララーはあれ言ってぶっ殺されかけたニダ」

−某所−

('、`*川「何か誰かにすげー心外なことほざかれた気がする」

ζ(゚ー゚;*ζ「すいませんすいません、誰かの分まですいません!」


.
389 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:38:54 ID:8cDBfxPYO

【从 ゚∀从side】

−体育館入口付近−

<_フ‐ _‐)フ「トソンはね、今の生き方に不満なんよ。宇宙海賊が合法の世界にしたい」

从;゚∀从「だいぶぶっ飛んでんな!? 発想が斜め上どころか天空だな!」

(´・ω・`)「なるほど……君達が求めてるのは、その世界か」

<_フ‐ _‐)フ「イエスイエズス。トソンについていけば、文字通り『世界が変わる』からね」

┃;━┏┃「イエスイエズス!?」

<_フ‐ _‐)フ「世界が変わる。今までの非常識が常識に変わる。
         そんなスパイシーな展開、面白さジャンキーの私が食いつかないわけないじゃない」キラキラキラ

( ´_ゝ`)「キラキラ言ってるけど瞳の輝きがさっぱりわからん」

(´・ω・`)「ぶっちゃけシュールさんは現時点でだいぶ常識外れだと思うけどね」
387 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:33:38 ID:8cDBfxPYO
(´<_` )「なるほど……ニダーやそこのハリツケ王子も同じか」

へ(  ∀ )へ

<_フ‐ _‐)フ「イエスイエズス。ニダーは非日常でこそ自分の能力が生きると思ってる。
         そこの残念なイケメン、略して残メンは『俺様の美しさは地球にゃ収まらねぇ』とかほざいてた」

( ´_ゝ`)「イエスイエズス正直あんまり面白くないぞ」

<_フ‐ _‐)フ「だってさビロード。だから私は言いたくなかったんよ」

┃;━┏┃「濡れ衣なんです! 僕考案みたいに言わないでほしいんです!」

从;゚∀从「なるほど……大体わかったぜ。つまりトソンの優勝がお前らの目的成就に繋がると」

<_フ‐ _‐)フ「イエスイエズスイエスタデー。だからそちらにトソンの邪魔をさせるわけにはいかないんよ」

┃;━┏┃「控えるどころかアレンジを加えてきたんです!」

(´・ω・`)「心が強いね」

ハハ ロ 々ロ)ハ「I am an expert of the search for a cat.」

388 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:36:47 ID:8cDBfxPYO
<_フ‐ _‐)フ「さて、私が話せることはこんくらい。
         理解してくれるなら大人しくトークしてくれると助かるんだけどな」

从;゚∀从「……」

 何だろう、何かひっかかる。何か納得いかないところがある。
 いや、ハナから宇宙海賊になりたいなんて発想理解出来ないけど。
 なんつーか、何か大事な説明がはしょられてるっつーか。

从;゚∀从「……なぁビロード……何かしこり残ってねぇか……?」

┃;━┏┃「はいなんです……まさかイエスイエズスがさらなる発展を遂げるとは……」

从;゚∀从「そこじゃねぇよ! なんだお前、誰なんだお前!」

┃;━┏┃「何度も言うんです僕は確かに若内ビロードなんです!」

(´・ω・`)「言っとかないとわからなくなるからね」
391 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:42:25 ID:8cDBfxPYO

<ドォォォォン、ドォォォォン

从;゚∀从そ「んじゃめなっ!?」

 わりとお馴染みになった構図で、ステージ方向から轟音が響いた。
 なんだなんだ、花火大会!? シーズンだもんね、ただ屋外でやれや!

<_フ‐ _‐)フ「おー、こりゃ先生、トソン怒らせちゃったみたいね。残念、ばぬぅの餌食だ」

从;゚∀从そ「んなっ……!! お前ばぬぅを名詞みたいに……!!」

 サラッと衝撃的な発言かましながら、シュールは他人事のように浮いていた。
 トソンの野郎、プッツンいきやがったか! キレやすい若者!
 もうこうなっちゃったら同情とかしてる場合じゃない、一刻も早くトソンをしばく!

从;゚∀从「こうしちゃいらんねぇ、至急加勢にいかなければ……!!
     畜生この糸千切らなくちゃぁぁぁぁぁっ!! 十万馬力だ鉄腕ハイぃぃぃぃぃン!!」グィィィィッ

(´・ω・`)「1馬力だろ」

392 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:43:21 ID:8cDBfxPYO
<_フ‐ _‐)フ「ムダムダグレートムダ、私の糸は絶対切れない。
         足掻けば足掻くほどピクシブならR-18Gな状態になるよ」

 シュールの助言にも皮肉にも聞こえる言葉が俺の耳をつつく。
 うるせぇ、主人を護れなきゃ従者の意味は無いんだよ!
 そのためなら足の1本や2本くれてやる! ちょうど今4本あるし!

从#゚∀从「くっそぉぉぉぉぉ、ハインリッヒ高岡だろ、メインヒロインだろ!?
     あああぁぁぁぁぁいたいぃぃぃぃぃ千切れろ、千切れんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」キュゥゥゥィ

┃;━┏┃「高岡さんがウィンドノーツみたいになったんです!」

(´<_` )「兄者ァ、今何キロォ!?」

( ´_ゝ`)「ドボォ」

(´・ω・`)「僕元ネタ見てないからあんまり知らないんだよね」

ハハ ロ 々ロ)ハ「ドーシテコーナッタ! キスシテダキシメタ!」

从;゚∀从「くっそぉ、やっぱり圧倒的にツッコミが不足している!」

 ダメだ、少しボケればすぐにアイツらは便乗する! 歯止めが利かない!
 それもこれも俺以外のツッコミが軒並み寝てるからだよ、つーとかダイオード起きてくれよ。
 畜生、みんなアホ面下げて惰眠貪ってやがる……。
从;゚∀从「……あれ? おかしいぞ……!?」

393 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:46:28 ID:8cDBfxPYO
┃;━┏┃「どうしました高岡さん、声が遅れて聞こえるんですか!?」

从;゚∀从「そういうボケじゃなくて……なぁ、倒れたのってさ、15人だよな……?」

┃;━┏┃「はい、さっき数えました。前回でも15人倒れたって言ってるんです」

从;゚∀从「うん……でもさ……」



川д川(* ∀ )( < >< >)爪 ー )/ 、  /
(  ω )( A )(ヽ ∋ )( ∀  )(- ∀ )
ξ )ξ(* ー )(,, Д )从 ー 从(# ;;- )



从;゚∀从「……誰か、足りなくね……?」

<_フ‐ _‐)フ「あ゛」


.

394 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:50:06 ID:8cDBfxPYO

【( ´ー`)side】

−ステージ−

⊂(゚、゚#トソン「喰らいなさい! 『空気圧超直進系圧縮砲V(エアストレートコンプリートクラッシュキャノンブイ)』!」ズドォォォ

≡(;´ー`)「ひゃっ!?」サッ

\(゚、゚#トソン「ならばこれです! 『激烈! 空から降る空気の鉄槌(ゲキレツ! スカイフォーリングエアハンマープライチャーチ)』!」ドッガァァァァ

\(´ー`;\)≡「ふがぁっ!!」ダッ

(゚、゚#トソン「ふぅぅぅぅぅぅ、よくもまぁここまでかわしはりますねぇ……脱帽どす……」

(;´ー`)「お前頭に血が昇りすぎて祇園の人間みたいになってんぞ!?」

⊂(゚、゚#トソン「ですが次は外しません! 『劇熱! 僕らの希望と夢を乗せたあの夜汽車に乗って』……」

(;´ー`)「どんな技名だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

( ^Д^)「技名にツッコメる辺り先生もまだ余裕があるな」

<ヽ`∀´>「お前の心のゆとりも大したもんニダ。ちなみにけなしてるニダ」

395 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:51:12 ID:8cDBfxPYO
 都村がトサカにキレちゃって数分、俺は必死こいて都村の攻撃を避けまくっていた。
 都村は攻撃前に絶対長ったらしい技名を詠唱する。そのタイミングを測れば、よけるのは難しくない。
 つっても一度避けるだけでジリ貧だけどな! おっさんの体力だし!

(゚、゚#トソン「カハぁぁぁぁぁ……!! 待ちなさい先生、陰毛口の怒りはまだ冷めてません……!!」コォォォ

 都村は都村で完全にバーサーカーモード入っちゃってるし!
 目が座ってるよぉ、触るものみな傷つけそうなギザギザハートだよぉ!!
 ここは何としてでも話し合いに戻す! 俺の口車が火を噴くぜ!

(;´ー`)「ゼェゼェ……お、落ち着け都村! 一旦落ち着こう、はい深呼吸!」

(゚、゚#トソン「シャラップ! 大人の言うことなんて聞きません、私達はか弱き仔羊です!」

(;´ー`)「くっそぉ、尾崎みたいになってやがるぅぅぅぅぅっ!!」

396 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:53:35 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚#トソン「ひふぅぅぅぅぅ、貴方をここで殺せば、貴方は校舎で生き返った時1人……。
      そうすれば脅威はなくなります、私が新世界を創る……!!」

 都村からはもう普段の理性もゆとりも削げ落ちてしまっていた。
 畜生、誰だよ陰毛口とか思いついた奴。なんだあのスイッチ、何故読んだ俺。
 落ち着け、生徒落ち着かせるのに自分が落ち着かなくてどうする!
 大丈夫、ヒントは出てる。上手く都村から言葉を引き出し、そこで攻める!

(;´ー`)「都村、聞いてくれ! 俺はお前と二者面談したいだけだヨ!」

(゚、゚#トソン「そんなん信じられません! どうせまたなんか言うんでしょ、このチンチン口!」

(;´ー`)「初めて言われたヨそんな悪口!」

( ^Д^)「なぁ、お前うどんとそばどっちが好き?」

<ヽ`∀´>「ついに完全な無駄話に移行したニカ」

397 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:54:35 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚#トソン「それほど何か言いたいならのたまいなさい、変なこと言ったらお尻を横に裂きます!」

 何それ、尻4分割とか悪夢じゃねぇか!
 だがとりあえず話は聞いてくれるっぽい、これぞチャンス! 行くぜぇぇぇぇぇっ!!

(;´ー`)「都村……お前の様子が変わる直前、俺はこう言っちゃったな?
      『お前みたいな優秀な生徒が『将来』を捨てようとしているのが許せネーヨ』って」

( 、 ピクットソン

 おっ、何か大人しくなった! ここからたたみかけぇる!

(;´ー`)「俺は率直にお前を心配して言った。でもお前は癇に障ったんだろ?
      俺の勘だが、お前は『将来』に何かしこりを抱いているんじゃネーノ?
      何か不安があるのか? 良ければ、俺を信用して話してほしい……」

 俺が都村を傷つけてしまい、それは本当に悪気なく言ってしまった。
 だからこそ、俺はその真実を知らんとあかん。

( 、 トソン「……不安なんて、ありませんよ……」ボソッ

(;´ー`)「?」

398 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:58:23 ID:8cDBfxPYO
( 、 トソン「……先生、すいません……言ってしまえば、これはラストチャンスなんです……」

(;´ー`)「ラストチャンス……? それって……」

( 、 トソン「わかってるんですよ……本当は、誰も悪くないって……。
     ただの私の考えすぎだってわかってるんですよ……」

 都村は俯き、絞り出すように言葉を1つ1つ並べていく。
 断片的に伝わってくる『ラストチャンス』や『考えすぎ』という情報。それだけではまだ彼女の素顔はわからない。

( 、 トソン「……でも、これが私の夢なんです。だから先生……」

⊂( 、 トソン「一回だけで構わないので、死んでください」

::(; ー )::「………っ……!! い、息が……!!」ガクッ

(;^Д^)「うおっ、風雲急を告げる展開!」

<ヽ`∀´>「だがウリ達は見てるだけニダ!」

399 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 22:59:37 ID:8cDBfxPYO
 突然目眩がしたかと思うと、鼻からも口からも、一切空気が吸えなくなった。
 しまった、窒息させる気だ。そう言えばこれに関してはノーモーションでやっていた。
 立っていられなくなり、膝から崩れ落ちる。ヤバい、何も考えられなくなる。

( 、 トソン「今回は致死量の空気を奪わせて頂きます……苦しいでしょうが、確実に死ねます……」

(; ー )「ハァ、ハァ……アッ、カッ……!!」ヒュー、ヒュー

 ヤバい、ヤバい、ヤバい。
 力が入らないし目が霞む、一言喋るだけで胸が切り裂けそうに痛い。
 うっわ、マジで死ぬかもしんない。ここで死んだらもうどうしようもねぇぞ。

(; ー )「うっ……つ、つむら……っ!!」ハァッハァッ

( 、 トソン「はい、なんでしょう……命乞いですか? 無様な……」

(; ー )「……バカ、そんなことしネーヨ……!!」

 そうか、俺は死んじまうかもしんないのか。すげぇ気張ったのにこんなところで。
 仕方ない、だったらもう恥も外聞も関係ありゃしないわ。

(; ー )「教えてくれ……お前が、お前がキレた理由……!!」ゼァッ

(゚、゚;トソン「……えっ……!?」

400 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:00:49 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「ちょっ、何言ってるんですか……死にかけてるんですよ……!?
      なのに、いつまで言ってるんですか……頭おかしいんですか……!?」

 ウルセーヨ、確かに酸欠でちょっと頭イカレてきちゃったかもな?
 だが、教師ってのはすべからく頭おかしいんだよ! 教師もそう思ってんだよ!
 あと、これは俺の意地みたいなもんだ。くだらない美意識だから聞き流しても構わん。

(; ー )「……物を教える立場の人間が、疑問を残しちゃ……死んでも死にきれネーヨ……!!」ヒューヒュー

(゚、゚;トソン「!! ………」

 このまま死んだら、何故都村を怒らせてしまったかはお蔵入り。そんなのクソ喰らえだ。
 だからせめて、冥土の土産に全てが知りたい。シラネーヨなのにね!

( 、 トソン『………』

( 、 トソン「……ごめんなさい……私はただ、『反抗』したかっただけなんです」

( 、 トソン「現実じゃ私は何も出来ない……ただ言われたことをやるしか出来ない……」

( 、 トソン「勇気のない私にはこれしかなかった……抗いたかった、大人にも、世界にも……」

401 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:01:36 ID:8cDBfxPYO





( ∵)ショウライニモ、カ

( 、 トソン

(  ー )



( ∵)ノシ

Σ(゚、゚;トソン「 ! ! ! ? ? 」ドキィッ

(; ー )そ「 ! ! !? ? 」ドキィッ





.

402 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:05:54 ID:8cDBfxPYO
 やっべ、何かいる。視界霞んで見えづらいけど何かいる。
 あ、そんなことよりじーちゃんだー。天ぷら食いすぎて死んだじーちゃんだー。
 相変わらず髭まみれだなジジイ、なるほど、この川を渡れば……。

( ∵)センセイ、モウダイジョウブダ。ハイ、ヒッヒッフー

(;´ー`)そ「はうっ!! は、三途の川の向こうでじーちゃんがぃょぅってやってた!」ブハァッ

 突如現れたビコーズが俺の肩に触れた途端、空気が一気に押し寄せてきた。酸素美味っ!
 危ないわ、あともう少しであの世でジジイとランデブーする羽目になるとこだった。
 ていうかひっひっふーってラマーズ法だろ、俺の中の何かが産まれたらどうすんだ。

(;´ー`)「て、ていうかお前、今までどこに……」

( ∵)ステージノシタノパイプイストカタクサンハイッテルスペースニコッソリカクレテタ

(;´ー`)「そーいう部分あるけどmくはっ! はーぁ!」ハァッ

( ∵)クウキムダヅカイスルデナイ

403 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:08:00 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「こ、木霊君、何故……窒息で気絶したらまだ起きないはずなのに……」

( ∵)オレノ「サンクチュアリ」ニカカレバ、ハンケイイチメートルノクウキドームヲツクレルノサ

 どや顔なのか澄まし顔なのか皆目見当もつかない感じで、ビコーズはトソンを一瞥した。
 そうか、攻撃を無効化するビコーズの『聖域』なら窒息からも耐えられる。

(;´ー`)「ちょっと待って、じゃあ何で今までいなかったの!?」

( ∵)シメイモサレテナイノニタッテルノガナンカハズカシカッタンデカクレテタ

(゚、゚;トソン「典型的日本人気質じゃないですか!」

(;´ー`)「いつもの愉快なツッコミトソンに戻ってる!」

Σ(゚、゚;トソン「ハッ、しまった、あまりの展開に狂気が抜かれてしまった!」

( ∵)+
405 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:09:20 ID:8cDBfxPYO
( ∵)サテ、オレガイルカギリオマエノコウゲキハセンセイニツウジナイ。ツムラ、オマエノマケダナ

(゚、゚;トソン「う、うぅ……貴方が、先生に加勢さえしていなければ……!!」ガクッ

 さっきの俺とは逆に、都村の方がショックで膝から崩れた。
 凄い、大逆転だ。また俺は教え子に助けられちまったな。
 てかビコーズ勧誘してて良かったー! ここにきて伏線がどうにか回収された!

( ∵)スマナイナセンセイ、ホントハコノママミゴロシニシテ、トモダオレヲネラッテタ

(;´ー`)「マジで!? 怖い!」

 うわー、俺危うくこのボウリングフェイスに見殺しにされるとこだったの!?
 そういや敵だもんね! この子意外と残虐だよ、あとで説教な!

( ∵)…ソレヲタスケヨウトオモッタノハ、アンタノキモチヲキイタカラダ

(;´ー`)「気持ち……!?」

406 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:10:20 ID:8cDBfxPYO
( ∵)キカセテモラッタゼ、アンタノカッコツケタキョウイクリネン

( ∵)マッタク、ソンナコトデシニカケルナンテオワライグサダッツーノ

( ∵)ダガ、ココロニヒビイタゼ、アンタノガキクサイサイコウノシンネン

( ∵)ダカラオレハアンタヲタスケタ。イワバ、アンタガジブンノチカラデモギトッタショウリダ。ホコリナ

( ∵)オォット、ダカラッテアトデタタカワナイコトハナイカラナ。オレハホンキデアンタトタタカウカラテヲヌクナヨ

( ´ー`)

(;´ー`)「……ごめん、聞き取りづらいからもう1回頼むわ……」

ヽ( ∵)ノ キキトラレヘンカッタンカーイ

(゚、゚;トソン「ボケた! ツッコミ専門の先生が珍しくボケに回った!」

(;´ー`)「率直な意見だヨ!」

407 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:11:46 ID:8cDBfxPYO
 そうか、よく考えてみたら渡辺と東野の無事を確認した時点でビコーズとの契約は切れてんだ。
 そんな状況で、俺の瀕死でのプライドが契約延長を決定づけたと。
 うわ、なんか恥ずかしい。恥ずかしいけど、なんか嬉しい。

( ∵)サァセンセエ、モウイキハヘイキダナ? スキナコトヲキクトヨイ

(;´ー`)「あ、うん……やだこの子、偉そう……」

 なんかこの戦いに挑むに至って、教師の尊厳がボッキボキにされてる気がする。
 まぁ敵だしね、洗脳されてるもんね、仕方ないよね、あとで泣くからね。
 それはともかく、実にともかく! ビコーズの言う通り、都村に聞かなきゃならんことがある。

(;´ー`)「都村……落ち着いたところで教えてくれネーカ。お前の『将来』について」

(゚、゚;トソン「……」

( ∵)カーサンガーヨナベーヲシテーコブクーロニファンレター

408 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:13:40 ID:8cDBfxPYO
 そう、これこそが肝だ。温厚な都村の逆鱗、『将来』。陰毛口に並ぶ将来。
 きっとこれについて聞くことで、頑固な都村を説教するポイントも見えてくる。
 あと自分の失敗の原因は見返しときたい。勉強も人生も戦いも復習が大事!

(;´ー`)「頼む、お前みたいな生徒がここまではっちゃけるなんて何かあるとしか思えネーヨ」

(゚、゚;モジモジットソン「うぅ……え、えーと……はうぅ……」

 さっきまでの傍若無人はどこへやら、都村は一気にしおらしくなった。もう別人やないか。
 参ったな、この都村じゃ話してくれそうもない。でも陰毛口はなぁ……。

「トソンが話さないなら、代わりにウリがお話するニダ」スッ

(;´ー`)「!! その声、てかその語尾は……」

( ^Д^)「俺だ」ヌッ

(;´ー`)ノ「何でだぁぁぁぁぁっ!! 絶対お前じゃねぇだろがぁぁぁぁぁっ!!」スビバァァァァァ

( ^Д^)`∀´>「というのは嘘ニダ」ヒョッコリ

(゚、゚;トソン「ひょっこり出て来た! 縛られた瓜原君がひょっこり顔出した!」

( ∵)ニギヤカニナッテキタナヤッホーイ

409 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:15:25 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「ニ、ニダー君! その姿は一体、ま、まさか人質に!? なんて卑劣な!」

(;^Д^)「いや、ぶっちゃけそのつもりだったんだけどさ……タイミング逃したからもういいや……」

<ヽ`∀´>「ニダ。それにいざとなれば瞬間移動で簡単に縄抜け出来るニダ」

(;^Д^)「マジで!? Mなりに一生懸命縛った俺の努力は一体!?」ガビーン

 あらやだ、なんかこのほのぼの感懐かしい。ゆるふわ感が心地良い。
 でも、そうも言ってはいられない。放置したら絶対しんどいもん。

(;´ー`)「で、ニダー……お前は知ってるんだな? 都村の気持ちを……」

<ヽ`∀´>「ニダ。トソンはずっと……」

⊂(゚、゚;トソン「待ってください!」

 ニダーが話そうとすると、すかさず都村が口を挟んだ。プレイバック並みのちょっと待ってだ。
 その表情にさっきまでの怒りや混乱ではなく、今度は確固たる決意に満ちていた。

( ^Д^)「なぁ、俺達いる?」

( ∵)オレハツムラノコウゲキヲフサガナクテハナラナイガオマエハイラナイ

410 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:19:37 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「……いいです……言わなきゃならないことは私が、自分で言います……!!」

(;´ー`)「都村……」

<ヽ`∀´>「大丈夫ニカ? 今のトソンは陰モード後で疲れてるから……」

( ^Д^)「何ちょっと上手い感じに略してんだ」

(゚、゚;トソン「いえ……キャプテンとしてのけじめです……是非私から言わせてください……」キッ

 たどたどしくも力強く都村が宣言したのは、未だ残っている宇宙海賊としての意地。
 いくら負けを認めていても、彼女の心は決して折れていない。

<ヽ`∀´>「……わかったニダ。その前にみんなと合流しようニダ。先生もそれでいいニカ?」

(;´ー`)「ああ……そうしよう……」

( ^Д^)「俺達も行っていいのかな?」

( ∵)オマエハアシモトノチイサイマドカラトブガヨイ

411 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:23:19 ID:8cDBfxPYO

−体育館入口付近−

从;゚∀从「あ、先生! ご無事ですか、下半身が馬になるほど待っておりました!」ヒヒーン

┃;━┏┃「ご無事なんですか!? やられすぎて顔変わってないですか!?」カクーン

<_フ‐ _‐)フ「やっべ、マジでビコーズいんじゃん。無効化されてたからわからんかったわてへぺろ」ドローン

( ´_ゝ`)「いやー、待ちすぎてボディがストーンになってアンビリバボーwwwww」ジゾーン

(´<_` )「あー、50・80よろこばせてー」タケオーン

ハハ ロ 々ロ)ハ「ヘイヘイヘイヘイジージジージジーヘイヘイヘイヘイジージジージジー」クルーン

(´・ω・`)「やぁ、はだかんぼーだよ」シンゴーン

(  Д )  ´ `  ゚ ゚  ( Д トソン

(;^Д^)「先生と都村がエラいことに! 状況がカオスすぎてエラいことに!」

<ヽ;`∀´>「ハローがウリの韓流キャラを! コピーはウリの専売特許なのに!」

( ∵)ヤッベ、スゲェユカイwwwwwwwwww

412 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:26:17 ID:8cDBfxPYO
 あっちゃー、俺ついに頭おかしくなったかー、視神経がダメみたいだー。
 わっ、ひょっとしたら変な悪霊に憑かれてんのかも! よっしゃお祓いだ!

(;´ー`)「悪霊よ立ち去れ我が身から抜け落ちろ俺の視神経から出ていけぇぇぇぇぇ……!!」ブツブツ

从;゚∀从「せ、先生どうかしました!? なんかされたんですか、化け物に憑かれましたか!?」

(;´ー`)「うわぁぁぁぁぁ矛盾だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

(゚、゚;トソン「え、これ何ですか、説明してくださいシュールさん、シュールさん!? シュール(故)さん!?」

<_フ‐ _‐)フ「いやぁ、実はかかかかかかかか」

(゚、゚;トソン「かくかくしかじかやってくださいよ! キツツキみたいな!」

(´・ω・`)「やぁプギャー、なんだかんだで脱出出来たよ。見捨てたことは怒ってないからおいで」プランプラン

(;^Д^)「寄ろうとするな変質者! 俺は法に触れるような変態じゃねえんだよ!」

ハハ*ロ 々ロ)ハ「ビコーズクン、頭キラセテ! ボウリング玉にしてオトジャにプレゼントプレジデント!」

( ∵)カンベンシテクダサイ

(´<_` )「俺からも勘弁してください」

( ´_ゝ`)「chaos」

413 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:28:13 ID:8cDBfxPYO

−セツメイ\(^o^)/ハジマッテオワタ−

(´・ω・`)「……というわけで僕の能力で世界をバグらせたということです……」

(;´ー`)「うん、それにしてももっと変化を選べなかったのかヨ……特にハロー……」

ハハ ロ 々ロ)ハ「キリーンスマッシュオアキリンレシーブ、キリーンスマッシュオアキリンレシーブ、キリーンキリーンキリンレシーブ」

(∩、∩*;トソン「じゃ、じゃあその格好も能力で服が弾けたとかですか!? 破廉恥!!」キャッ

(´<_` )「いや、ショボンは自主的に助けたあとに脱いでたぞ」

(´・ω・`)「あー開放感が心地良いw」

(∩Д∩*;トソン「きゃぁぁぁぁぁん!! 第二次性徴期には刺激が強ぉぉぉぉぉい!!」

(;´ー`)「お前あとで説教な!? 厨二とか無関係に説教な!?」

<_フ‐ _‐)フ「それはともかく、まさか陰モードになったトソンが負けるとはね……」

┃;━┏┃「強引に本題をカットインさせたんです!」

414 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:29:31 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「そ、そうでした……先生に私のことお話しなければ……ぎゃふん……」クラッ

(;´ー`)「だいぶ精神に来てるな……」

 危ない危ない、今脳内からシリアス吹っ飛んじゃうとこだったわ。
 ていうかこんなカオスワールドで動揺しない奴連れてこい。あ、ビコーズ!

从#゚∀从「あ、そうだ! トソンテメェよくも俺が目ぇ離してる間に先生に乱暴狼藉を!
     先生の頬に剣心みたいな傷ついてんじゃん、カッコいいわ、よくやった!」

┃;━┏┃「しまいには褒めちゃったんです!」

( ´_ゝ`)「まあまあ、それよりまずは無事の再会を祝して俺からカンツォーネを1つ」

(´<_` )「カンツォー↓ネな」

从#゚∀从「うるせぇぇぇぇぇっ!! 喋んな喋んなトソンは喋れぇぇぇぇぇっ!!」

爪'ー`)「ん、んん……悪くねえ目覚めだ、どうやら気怠い風に浮かされちまったみたいだな……」ムックリ

/ ゚、。;/「しゅ、終末の鐘が曇天に創り出す波紋はユグドラシルの竪琴……」ムックリ

从#゚∀从「起きんな喋んなめんどくせぇ帰れ帰れぇぇぇぇぇっ!!」

(;>´ー`)>「話進めようヨぉぉぉぉぉっ!!」

415 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:32:57 ID:8cDBfxPYO
(゚、゚;トソン「そ、それじゃ話しますね……もう大丈夫ですかね……」

 うん、ごめんねトソン。決意させてから何レスかかってんだって話だよね。
 さーて、気を引き締めるぞー! やっとシリアスリターンズだー!

(;´ー`)「聞かせてくれヨ……お前は、心に何を秘めてんだ……?」

<_フ‐ _‐)フ「そうだそうだー! 話せ話さんか鼻もぐぞー!」

┃;━┏┃「何でシュールさんが追い詰めてるんですか!? 無駄に惨いですし!」

(;´ー`)「聞かせてくれヨ! 出来る限りツッコミを我慢して話してくれヨ!」

 訂正。ノットシリアスリターンズ、ギャグステイ。シュールがいる限りステイ。
 でももうそんなん構わない! 話進めるんだ、核心に迫るんだ!

(゚、゚;トソン「わ、わかりました、頑張ります……初めに謝りますが、この理由は酷く利己的です」

(´・ω・`)「利己的……?」

(゚、゚トソン「ええ……さっき先生にも言ったように……言うなれば、ラストチャンスです」

<_フ‐ _‐)フ「今回の山場の回想に入るよ」

416 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:36:50 ID:8cDBfxPYO

【(゚、゚トソンside】








 ―――そう、これは、最初で最後のチャンス。
 ただの我が儘な14歳が掴んだ、有り得ないような好機。








.

417 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:38:28 ID:8cDBfxPYO
 私は、自分で言うのも何だが非常に恵まれた環境下で育つことが出来た。
 幸運にも生まれつき勉強は出来る方だったし、友達も多い。何より、家族に恵まれた。

(゚、゚*ジュッサイノトソン『お父さんお母さん、国語のテストで100点取りました! 喜んでください!』

┗(*‘_L’)┛『ヒィィィィィィヤッハァァァァァッ!! 祭りじゃ祭りじゃ、花火師どこだァァァァァっ!!
      100万発打ち上げんぞ、タウンページ持って来いやっしゃァァァァァっ!!』

Σ(゚、゚;トソン『!? 想定を飛び越える喜びよう!』ビクッ

从゚xナ从『コラコラ夫よ、狂喜しすぎて娘がドン引きしとるで。
     こういう時は慌てず騒がずサンバの衣装に着替えるんや』イソイソ

Σ(゚、゚;トソン『サンバコスチュームのお母さんにまず引いてます!!』

(‘_L’)『ハッハッハそんなに肌を出すな、あの日某国でついた傷が見えるだろう』

从゚xナ从『フフ……あの戦闘が無ければアンタと出逢わなかったと思うとマジ魑魅魍魎やな……』

(゚、゚;トソン『ジョークですよね!? 私を和ますためのジョークですよねぇ!?』

418 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:41:06 ID:8cDBfxPYO
 都村家は父・フィレンクト、母・ねーやん(ややこしっ!)、娘である私・トソンの三人家族。
 父はとある企業の部長、母は平凡な主婦。誰が何と言おうが平凡な主婦。
 金銭的にも家庭的にも不安の無い、至極一般的な核家族だ。絶対一般的だ。

(゚、゚*ジュウサンサイノナツノトソン『お父さんお母さん、何の気なしにTV観てたら映ってた宇宙海賊に心奪われました!
            そんな訳で宇宙海賊・キャプテントソンの設定を考えてみました、ごらんあそばせ!』

(‘_L’)『ほぉ、なかなかのぶっ飛んだセンスだな我が娘よ』

从゚xナ从『きょうび何の気なしにTV観てたら宇宙海賊的な番組やってんのやろか』

(゚、゚*トソン『ほら、宇宙は空気が無いじゃないですか、だから空気に不自由しないように空気を操る能力なんです!
      オープニングテーマも考えたんですよ! どぅるるっどぅるっ♪』

从゚xナ从『うん、いいと思うけどそんな装備で大丈夫やろか。それじゃ大気圏でブワッて……』

(‘_L’)『こらこら、無粋なことを言うでない。パパのサイコガンが火を噴くぞ』

从゚xナ从『あら……ウチのブラックホールもなかなかのもんやで……』

(゚、゚;トソン『また怪しげな雰囲気に! 私のどぅるるっはどうなんですか!?』

419 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:44:00 ID:8cDBfxPYO
 たまに突飛だけど頼れるお父さんに、正体不明な優しいお母さん。
 冗談好き(仮)の両親により和やかかつボケ倒して育てられた私は、
 多少のツッコミ気質と宇宙海賊への憧れを目覚めさせつつも健全に成長していった。

 こうして私は思春期を迎えたが、反抗期らしい反抗期は一切無かった。
 何せ両親が大好きだから。たまに何故グレないのか不思議になるけど、グレられる気がしなかった。
 勉強すれば両親が喜ぶ。そのために私は勉強して、非常に『いい子』に育った。

(,,^Д^)『ねぇ都村さん、ちょっといいですか?』

(゚、゚ジュウサンサイノフユノトソン『何でしょうか、同じクラスで仲良しで敬語仲間の富井タカラ君』

(,,^Д^)『何たる情報過多。いや、ちょっと疑問なんですけど……』

(゚、゚トソン『はい何でしょう? ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの場所ならまずノル上……』

(,,^Д^)『都村さん、将来どうなりたいかって決めてます?』

(゚、゚;トソン『……え……?』

 ただ、順風満帆だった私の人生に、その問いかけが疑念をもたらした。

420 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:49:42 ID:8cDBfxPYO
(,,^Д^)『都村さんみたいなインテリジェンヌが将来どうなるか気になりましてね。
     ちなみに僕の将来の夢はいい大学を出た後に瀬戸内海で漁師になることです』

Σ(゚、゚;トソン『意外! 知的なフリしてそんなワイルドな野望秘めてたんですか!?』

(,,^Д^)『ハマチを穫りながら暮らしたいので。それより都村さんですよ。
     何になりたいんですか? 何を穫りながら暮らしたいんですか?』

(゚、゚;トソン『そんな自給自足願望無いんですが……将来、ですか……』

(,,^Д^)『YES、将来。アレですか、パーカーの紐の先を丸める工場で働くことですか』

(゚、゚;トソン「いや……ちょっと待っててくださいな……」

(゚ぺ;トソン「……」

(ーдー;トソン「………」

(゚Α゚;トソン「…………!!」

(,,^Д^)(なにこれ顔楽しい)

421 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:51:43 ID:8cDBfxPYO



 ―――その時、初めて気づいた。



(゚、゚;トソン『……す、すいません……考えてません……』





 ―――私には、将来のビジョンが何も無い。





(,,^Д^)『なるほど、じゃあ良ければ一生僕と一緒にハマチを穫りながら暮らしませんか』

(゚、゚;トソン『流れるように告られた! ごめんなさい友達でいましょう!』

(,,^Д^)『ショック! タカラショック!』

422 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:53:46 ID:8cDBfxPYO
 そう、私は何も目的が無く、ただ将来に向けての選択肢を増やしただけ。
 特筆するような趣味も無く、特にやりたいことも無い。
 好きなものと言えば宇宙海賊くらい。それが進路にならないなんてわかってる。
 このままだと私は人に勧められるがままにいい高校、大学に進み、いい会社に勤め、結婚する。
 それは恐らく『理想的な人生』なのだろう。歩みたくとも歩めない素敵な将来なのだろう。

 ただ、あまりにも見え透いた未来、とってつけたような幸せ。
 そこに刺激や予想不可能なスリルは無い。見えないものを切り開くロマンも無い。

 憧れだった、先のわからない宇宙の果てを進む豪快な宇宙海賊とはかけ離れすぎていた現実。
 こうして、私は自分の将来に期待が出来なくなってしまった。先が見えてしまったのだから。
 それと同時に、宇宙海賊への憧れはどんどん肥大していった。そして最終的に。

(゚、゚トソン『宇宙海賊ってどうやったらなれるんですか?』

(;‘_L’)『 ! ! ! ? ? 』从゚xナ;从

 現実と妄想を履き違えた。要はやらかした。

423 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:55:04 ID:8cDBfxPYO
Σ(゚、゚;トソン『……はっ! すいません、私つい現実逃避を! ごめんなさい忘れてください!』

(;‘_L’)『い、いやいや気にしなやトソンよ。さーて、タウンページでNASAは……』

(゚、゚;トソン『忘れてくださぁぁぁぁぁい! 無かったことにしてくださぁぁぁぁぁい!』

从゚xナ从『大丈夫やトソン、最悪組織に頭を下げれば……フッ、もう戻らないはずやったけどな……』

(゚、゚;トソン『何があるんですか一体! マジで違うんです、気の迷いですから……』

(‘_L’)『構わん構わん。お前が自分のやりたいことを言ったのは初めてだからな』

(゚、゚;トソン『!!』

从゚xナ从『宇宙海賊はアレでも近しき仕事があるかもやし。出来のよすぎる娘のためにたまには何かさせてぇや』

(゚、゚;トソン『……お父さん、お母さん……いや正直ガチで恥ずかしいですが……』

 私のアホみたいな発言もちゃんと受け止め、助けようとしてくれた両親。
 それが嬉しくて、こそばゆくて、恥ずかしくて、でも申し訳なくて。
 だから私は両親のために、先が見えていようがちゃんとした人生を歩もうと決めた。

424 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:56:11 ID:8cDBfxPYO



 ―――だけど。





(=゚ω゚)ノ


(゚、゚トソン





 しょうがないじゃありませんか。

 夢、叶うんだし。


.

425 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/28(水) 23:58:15 ID:8cDBfxPYO

 友人を殺すということに躊躇いはありました。でも向こうも殺しにかかるんだからおあいこでしょう。

lw´‐ _‐ノv『いやはや強いね、それ以上にからかい甲斐があるね。お前さんについてきゃ退屈しなさそうだ』

 同じ思想の仲間も出来ました、世界を変えたいのは私だけじゃありません。

<ヽ`∀´>『ホルホル……世界を変えるとは……気に入ったニダ、よろしくキャプテン』

 そう思ったらもう止まりませんでした。思いが抑えられませんでした。

(#);・∀・)『ゴメンゴメンチンチンとか言ったの謝るから仲間になるから許sぎゃあああああああ』

 これはいわば最初で最後のチャンス。普通なら有り得ないような妄想。

( ´_ゝ`)『優勝狙ってるんで最終的に裏切るんでシクヨロ』

 つまりこれは、優等生都村トソンの。

(゚、゚*トソン『さぁ役者は揃いましたね……それでは行きましょう!!』

426 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:00:04 ID:XxOI4FnIO





\(゚、゚*トソン『豪快! 都村宇宙海賊団、出航ぉぉぉぉぉっ!!!』

<ヽ`∀´>/lw´‐ _‐ノv/( ´_ゝ`)/『おーっ!』\(・∀・ )

(;・∀・)+『ハブられた! 美しい俺がハブられた!』





 一世一代の、反抗期。





.

427 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:01:55 ID:XxOI4FnIO

【( ´ー`)side】

−体育館入口付近−

へ( ・∀・)へ「……と、言うわけで俺は宇宙海賊団のイケメン砲撃手になったってわけだ」

(;´ー`)そ「 ! ! ? 」ガビーン

Σ(゚、゚;トソン「独白が乗っ取られた! ちょ、ずっと毛利君が話してたみたいになってるじゃないですか!」

へ( ・∀・)へ「そんくらい許せや。俺最初にブバシャされてから本筋に全く絡めなかったんだぞ」

┃;━┏┃「心無しかモララー君から湧き上がっていたウザったい感じが薄れてるんです!」

从;゚∀从「あっ、本当だ!
     前のアイツならこの時点で無駄に『+』でキラメキ演出してアホ面してるはずだ!」

へ(;・∀・)へ「うん、色々泣きたいことあるけど誰だお前ら! ケンタウロスの知り合いいねぇぞ!」

( ∵)イマゴロカヨ

へ(;・∀・)へ「知らねーもん、このくだりもうやったとか知らねーもん!」

428 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:03:03 ID:XxOI4FnIO
(;´ー`)「ま、まぁとりあえず……こっちサイドの話に戻ろっか……」

(゚、゚;トソン「あ、はい……すいません、毛利君は後でキュッとしときます……」

へ(;・∀・)へ「どこを!? キュッとされる箇所によって危機感は変わるぜ!?」

<_フ‐ _‐)フ「てなわけで残念、緊張感は生まれませんでしたー。ざまーみろー」

 普通さ、敵の独白終わりってシリアスな沈黙がセオリーなんだよ。何この気まずい感じ。
 とりあえずモララーを全力で睨んでから、俺は都村に向き合った。こっからだよ!

( ´ー`)「とりあえず……よく話してくれた都村。そして理解してやれなくてすまん」

(゚、゚トソン「いえ、私の想いが少しでもわかって戴けたならいいんです……」

( ´ー`)「ああ、だいぶ分かったヨ……」

 そう、都村による回想によって、今までわからなかったことがだいぶ分かった。
 都村が賢いがために今まで悩んできたことや、将来に関する考え方。
 あと都村家のミステリアスさとか元凶モララーかこの野郎とか色々分かったし、何より。

429 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:07:39 ID:XxOI4FnIO





(#´ー`)σ「お前がだいぶ社会をナメてるってことが分かったぁぁぁぁぁっ!!」ビシィィィッ

Σ(゚、゚;トソン「ぺうっ!?」ビクゥゥゥッ

( <●><●>)「ほぉ、だいぶ切り捨てましたね。理由が気になるところです」

爪'ー`)y‐「フッ、夢のために修羅になった少女か……さぁ先生、優しく鎖を外してやってくれよ?」

/ ゚、。;/「灼熱の贖罪を受けし咎人はさながら虚空に映える蜻蛉のノスタルジア……。
      (訳・都村さん……だいぶ私の似てる感じがあって非常識と言いづらい……)」

(´<_` )「ここに来て寝てたヤツらがこれでもかと言わんばかりに出しゃばりだしたな」

( ´_ゝ`)「賑やかでよし」

430 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:09:40 ID:XxOI4FnIO
ヾ(゚、゚;トソンゞ「え、いや、なめ、ぺろ、ん!? ちょ、あばばばば……!!」アタフタアタフタ

 俺の予想外の非難にお手本のように都村は狼狽えた。藤子漫画なら煙出して走り回ってるとこだ。
 きっとこんな角度から責められるとは思わなんだなのだろう。
 「わかーるわかるヨ君の気持ち」と小池徹平ばりに理解されると思ってたのだろう。
 だが教育者としてそうは問屋が卸さねえ! 先生は今夜Sになる!

(゚、゚;トソン「ちょ、誤解です! 私は決してペロペロしてたわけでは……」

(♯´ー`)「いーや、お前はナメてる! ツカミでスベった教育実習生くらいナメてる!」

( ^Д^)「絶対自信無くして教職諦めちゃうよな」

(♯´ー`)「お前は言ったな!? 見え透いた未来だの、刺激のない人生だの!」

(゚、゚;トソン「は、はひっ、世界を変えなきゃ私はずっと世間が決めたレールを……」

(♯´ー`)「せぇぇぇぇぇっからぁぁぁぁぁしかぁぁぁぁぁっ!!!
      人生はそんな簡単なもんじゃネーヨぉぉぉぉぉっ!!」

(゚、゚;トソン「せからしか!?」

431 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:13:14 ID:XxOI4FnIO
 都村はもう根本的に勘違いをしている。人生ってもんを悪気なくディスってる。
 ちょっと頭いいくらいで完全にわかっちゃうほど人生イージーモードじゃねえ。
 賢い生徒はこういうところで間違える! だからこそ教師が試される!

(♯´ー`)「将来が見えてる? そんなのとんだ勘違いだ、想定通りの未来なんてネーヨ!
      現に俺は教師になった時まさか厨二に命を狙われるなんて想定外だったぞ!?」

┃;━┏┃「ごもっともなんです!」

爪'ー`)y‐「想定出来たらそれ事態が予知能力だからな。ハッ」

(♯´ー`)「大体14歳で未来を悟った気になるな! まだまだ先は長いぞ!?
      俺だって愛娘がいつ『触んなジジィ!』とか言うのかわからず戦々恐々……」

( 、 ;トソン「……それでも……」

(♯´ー`)「ぬん?」

432 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:15:05 ID:XxOI4FnIO
 俺の怒涛のエピソードトークをかいくぐり、都村はか細い声をあげた。
 その声はさっきまで陰モードでナントカパニッシャーR的なの放ってた人とは到底結びつけられない。

( 、 ;トソン「……それでも……私には本当になりたいものが、宇宙海賊くらいしかないから……」

( 、 ;トソン「こんな私が将来仕事に就いたところで幸せになれるかわからなくて……」

(゚、゚;トソン「……怖いんです……将来が……!!」ギュゥッ

( ´ー`)「……」

 そこにいたのは、ただの気弱な思春期の少女だった。宇宙海賊でもなけりゃ牛久大仏でもない。
 夢や希望が見つけられず、自分の将来が何なのかさえわからず震えている。
 周りの期待が怖いんだ。だから逃げたい、宇宙に飛び出したい。

(゚、゚;トソン「そんな、そんな私のデリケートな感情、先生に理解出来るんですか!?」

( ´ー`)「出来ないことはネーヨ」

Σ(゚、゚;トソン「出来んの!? 想定外の即答!」ガビントソン

433 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:17:15 ID:XxOI4FnIO
( ´ー`)「あのな、俺が教師になろうって決めたのは、大学の時なんだヨ。それこそ大したビジョンも無く」

(゚、゚;トソン「大学……思いの外スロースターター……」

(´・ω・`)「先生達にはボケを挟む余裕が無いから僕らがちょいちょい挟まってみるよ」

( ´ー`)「志望理由はしょうもネーヨ、公務員だから。子供が特別好きってわけでもなかったしな」

(゚、゚;トソン「うひぃ……なんかそれ教師の口から言われるとショッキングです……」

<ヽ`∀´>「テレホンショッキングで小松政夫がタモリをマジギレさせたことがあるニダ。嘘ニダ」

( ´ー`)「元々俺の人生のスローガンは『人生中の上』だからな。それなりの生活さえ出来れば良かったわけ」

(゚、゚;トソン「あっれー……向上心が無い……」

从'ー'从「もう深夜だな、でぃ、眠くないか? 枕代わりにマット持ってくるか?」

(#゚;;-゚)「うぅん、今日は頑張って夜更かしする。大人の階段上り下りする」
435 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:19:51 ID:XxOI4FnIO
( ´ー`)「そんなつまんない理由でなった仕事だけど、今となっちゃこの『将来』を選んで良かったと思ってる」

(゚、゚;トソン「何でですか……話を聞く限り、1行程度で収まりそうな半生ですよ……」

(-@∀@)「そんなことより千円払うんで誰かおっぱい見せてくんねぇかな」

( ´ー`)「だってそうだろ? 教師やってなかったらお前らみたいな刺激的な生徒には逢えなかったんだ」

(゚、゚;トソン「……っ!! で、でも……」

(,,゚Д゚)「やぁみんな、恐らく一番影の薄い負け犬、ギコ&しぃだよゴルァ」

(*゚ー゚)「登場が後半なせいでキャラが掘り下げられてないけどとりあえずラブラブです」

( ´ー`)「まぁ、俺の人生が正解なんて言わネーヨ。ただ、これだけは覚えとけ」

从*゚∀从「さぁみんなお待ちかね、今エピソードにおける先生の決めゼリフが炸裂するぜ!?
     コピペする準備は出来たか? 嬉ションしても知んないぜ? 行くぞ3・2・1ぃっ!」

川*д川 ドキドキワクワク

436 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:23:39 ID:XxOI4FnIO



( ´ー`)+「『理想的な将来』なんて後からついてくるんだ。
      将来に絶望するにはまだお前は若すぎる。ゆっくり見つけようぜ、『夢』」キラーン

(゚、゚;*トソン「……せ、先生……!!」キュン

从;*゚∀从「決まったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! くっそぉ、糸のせいでムービー撮れねえ!!」ヒヒーン

川;*゚д川「ていうか都村さん、『キュン』て! まさかこっち側に!? ようこそチーム忍ぶ恋へ!!」

(;´Д`)「うぅぅぅぅぅるぅぅぅぅぅせえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」キァァァァァァッ

从´゚∀从 ショボーン 川д゚`川

(´・ω・`)「本家ショボーンの僕の前でショボーンするとはなかなかいい度胸じゃないか」

(;・∀ ・)「なんだよあの華麗なるフラグクリエイト……恨めしいぜおっかさん……!!」

ハハ ロ 々ロ)ハ「オマエオマエオマエオマエオマエオマエオマエオッマッエ」


.

437 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:26:48 ID:XxOI4FnIO

 ぶっちゃけ将来なんざ、所詮誰にもわからない時点で10秒後も10年後大差ない。
 だからこそ、若いうちに将来を見限っちゃいかん。若人にあるのは限りない未来だ、突き進め!
 そんな感じのことを言おうとしたんだけどみんなの自己主張に押し負けた! ガッデム!
 ていうか貞子明るくなったなオイ! 良かったのか!? 良かったんだよね!?

(゚、゚;トソン「……本当に……私は、生き甲斐を見つけることが出来るでしょうか……」

 都村が、最終確認するかのように俺に訪ねた。とことん心配性なのね。
 まぁ、今まで培っていた不安感は簡単には抜けないだろう。だからこそ、そこは俺の役目だ。

( ´ー`)「大丈夫だろ。悩んだらいつでも相談に乗るし、何より……」

( ´ー`)「お前には、たくさん『理解者』がいるじゃネーノ」

(゚、゚トソン「!! ………」

(゚ー゚*トソン「……はい!!」ニコッ

 まったく、すげぇいい笑顔出来んじゃねぇか。お前の笑顔ジゴワットか。
 やれやれ、可能性ある若者ってのは難しいねぇ。だからこそ教師がいるんだけれども。

(ヽ'∋`)(一件落着、といいたげな佇まい)

(*;゚∀゚)「意外なヤツが締めた!」

438 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:29:52 ID:XxOI4FnIO
( ´ー`)「さて、と……それじゃ都村の宇宙海賊に関しての説教は後にして……」

从 ゚∀从「あり? 都村ブバシャらなくていいんですか?
     てっきりここから完膚無きまでにボッコボコにこき下ろすのかと」

ξ;゚听)ξ「シリアスパートとの落差が!」

(;´ー`)「いや、ほら……この体育館、都村の能力で浮かんでるじゃん……」

从;゚∀从「あ、ああ……なるへそ……」

(゚、゚;トソン(またなるへそ!? 流行ってんの!?)

 そう、この『ジムナスティック・トソン号(笑)』は都村が浮力を作っていることで飛んでいる。
 もしも都村の能力が無くなったら、これはもうテロですよ。
 ジムナスティックがタイタニックになるからね。ドーン!→死〜んだからね。

( ´ー`)「てな訳で……」

439 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:32:15 ID:XxOI4FnIO



\(♯´ー`)/「ここで海賊団の皆さんを一気に説教してくぞぅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ドアァァァァッ

( ´_ゝ`)「えー。俺充分弟者に怒られたんですけどー。殴られたんですけどー。」

<_フ‐ _‐)フ「私、自分で言うのもなんだけど説教とか聞くタマじゃにゃあよ」

へ(;・∀・)へそ「え、俺!? 俺されたじゃん! 先生とダイオードにボコボコにされたじゃん!」

<ヽ`∀´>「ホルホル、みんなには悪いけど、ウリは瞬間移動出来るからここはにげるコマンドで……」

( ∵)ウワァ、ニダークンノセナカッテオオキクテアッタカーイ

\<ヽ`∀´>/ オワタニダ

(´・ω・`)「ねぇ、僕はどうしたらいい? ボックス踏んでればいい?」

( ^Д^)「服を着ろ。そして帰れ。俺が真面目になってる時点で察しろ」


.

440 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:34:14 ID:XxOI4FnIO
(♯´ー`)「まず兄者! とはいえお前もう裏切りに関しては弟者に説教されてんだよね!?」

( ´_ゝ`)「それはもう。だから説教するなら弟者にやっちゃいましょうぜ旦那フヒヒヒヒ」

(´<_` )「貴様地蔵の分際で。雪の日に笠かぶせてやらんぞ」

(;´ー`)「まぁそれはともかく……となると、俺は違う角度から攻めなきゃならんな……」

( ´_ゝ`)+「フフ、事前に凄く怒られたのが功を奏したぜ!
       もう説教にゃ慣れたわ、やれるもんならやってみろ!」

(;´ー`)「んー……ところで、お前の横に転がってるそれって……」

( ´_ゝ`)「ああ、『影刀』です。格好いいっしょすげぇっしょ、見てくださいこの美しいボデェーッ!」

(;´ー`)「ジャパネットみたいに言うなヨ……いや、思ったんだがさ……」

( ´_ゝ`)「?」

441 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:36:08 ID:XxOI4FnIO





( ´ー`)「それ、鬱田のなんとかオブなんとかソードと猛烈に被ってるぞ」

( ´_ゝ`)

('A`)

( ´ー`)

( ´_ゝ`)

('A`)



(  _ゝ )ブバシャァァァ

(;'A`)そ「何でだよ! 誇れよ胸張れよ! 俺も剣の名は忘れたが!」

( ^ω^)「仕方ない。それは仕方ない」
443 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:40:04 ID:XxOI4FnIO
(♯´ー`)「よし、結果オーライ! 次はニダー!!」

<ヽ`∀´>「ホルホル、ウリを説教するのは簡単じゃないニダよ、何故なら国防s嘘ニダ」

( ´ー`)「と、嘘ばかり吐く男性に対してダイオードさんはどう思われます?」

/ ゚、。 /「社会に於いて本音で話すと言うことは大前提で、嘘ばかりだと社会的信用を損ないます。
      瓜原君の嘘もまだ学生の身分だから許されているのであって、
      これが成長しても治らなければただの虚言癖でしか無く、なんか色々やな感じに……」ツラツラツラ

<ヽ;`∀´>「アイゴぉぉぉぉぉ、何て勢いよい正論ニダぁぁぁぁぁっ!!」

( ´ー`)「フォックスはどう思う?」

爪'ー`)y‐「フッ、世界ってもんは最初から嘘と見栄で出来てるから今更とやかく言わねえが……。
      だからこそ心根に溜まってる真実ってもんは根無し草には出来ねえわな。
      要はくすんだ色した世界にこそ壁を取っ払うような歌ってヤツが……」グダグダグダ

<ヽ;`∀´>「よくわからんが凄い迫力ニダぁぁぁぁぁっ!!」
445 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:47:57 ID:XxOI4FnIO
(♯´ー`)「よっしゃ、ご苦労2人共! あとはうぉれにぃっ! むぁかしとけぇい!!
      ニダー、ハインから聞いたが、お前は主人公の柄じゃないからダークを目指すらしいな?」

<ヽ;`∀´>「ニ、ニダ。ウリは顔も性格も良くない脇役タイプニダ、だから搦め手で……」

( ´ー`)「なるほど、主役になれないことが厨二を尖らせたか……ところでニダー」

<ヽ;`∀´>「ニダ?」



( ´ー`)「俺、お前を凌ぐ没個性だが主人公だぞ」

<ヽ`∀´>





<ヽ ∀ > ブバシャァァァ

┃;━┏┃「それで依存解けるんですか!? 何かに安心したんですか!?」

446 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:49:32 ID:XxOI4FnIO
 よっしゃあ、わずか4レスで2人の説教に成功だ! 説教にテンポが出て来たぜ!
 よーし次はシュール! 正直何言っても枕の如く低反発されそうだがそこはガッツで……。

(´<_` )「シュール飛んでったぞ」

(;´ー`)「シュールがいなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!」

 畜生、ここに来てエクストスタイル活かしやがった! すげぇタイミングで逃げたな!?
 仕方ない、アイツの説教は保留! 今度会ったら逃げたことも加味して怒る!

≡从*゚∀从「おお、久しぶりに動ける。これで先生に駆け寄れるぜせんせぇぇぇぇぇ!!」パカラッパカラッ

(;´ー`)≡「うわぁぁぁぁぁ凄い迫力だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

┃;━┏┃「ただ、そろそろ可愛らしいビロードに戻りたいんです……黛君、戻してなんです」

(´・ω・`)「いやどす」

(゚、゚;トソン「いやどす!?」

447 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:50:38 ID:XxOI4FnIO
(´・ω・`)+「忘れたのかい、僕は敵だよ? さっきは弟者君へ借りを返すために協力したまで。
      もう用は済んだようだからね、こっちも本来の役割を果たしたいんだ」キランキランプラン

( <●><●>)「素っ裸のくせに凄いスタイリッシュな敵キャラっぷりですね」

≡( ∵)マァオレモテキダカラナ。ダッタラオレモカセイシヨウ

(;^Д^)≡「つ、都村も戦意喪失してるしな! よーし、多人数なら元気だぜ!」

(;´ー`)「くぅ……連戦かヨ……」

 そうだ、そう言えばここにはちんぽっぽの駒が戦える状態で3人もいたんだ。
 予測出来ないショボンに小物だが変幻自在のプギャー、そして絶対防御のビコーズ。
 うわぁめんどくせぇ! 特にビコーズに関してはさっきまで提携してたしやりにきぃ!

从 ゚∀从「フッフッフ、いいのか? こっちはクレイジーハローが解放されたんだぞ?」

ハハ*ロ 々ロ)ハつ†「ヒャフー、とりあえず3人マトメてミンチにしてハンバーグにしてオトジャにアーン!」ギラギラ

(´<_` )「やだやだ、弟者はむしゃむしゃしたくないようです」

448 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:51:39 ID:XxOI4FnIO
 アカン、すげぇ一触即発だ。みんなメチャクチャ余力あんな。
 マズい、ここには能力無しの奴らがたくさんいるんだ、巻き込まれたらヤバス。

(;´ー`)「都村、悪いがみんなを体育館内の安全な場所に移動させてから、これを地上に……」

( 、 トソン「……」

(;´ー`)「……都村……?」

 何だ、都村の様子がおかしい。割とすっとぼけてるとはいえ、俺の呼び掛けには基本的に答える子だ。
 そこで俺は都村の足元に気付いた。何だあの液体、あれってもしや……。

(;´ー`)「……血……!?」

( 、 ;トソン「……あっ……」バタン

(;´ー`)そ「都村ぁっ!?」
450 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:53:57 ID:XxOI4FnIO
 一瞬の出来事だ。前触れなく、都村は俺の目の前でうつ伏せに倒れた。
 その背中にはいつついたのだろう、何かがめり込んだような生々しい傷跡があった。

(;´ー`)「つ、都村!! 大丈夫か、意識あるか!? エグいぞ!?」

:( 、 ;ギリギリトソン:「うっ……す、すいません、長くは持ちそうにありませんが……死ぬ前に、何とか着陸してみます……!!」プルプル

从;゚∀从「ちょ、何だ!? 血ということはプギャーか!? ダメだろお前みたいなギャグキャラがこんなエグいの!」

(;^Д^)ノシ「知らん知らん! 俺にそんな不意打ちのポテンシャル無いがな!」

 さっきまでのピリピリムードは一転し、あっという間にサスペンスモードに切り替わった。
 ヤバい、今はかろうじて生きてるが、都村が死んだらこの体育館は絶叫マシーンに早変わりだ。
 見た感じビコショボプギャーはやってない。つまり、やった誰かがここにいる……!!

「ごめんねー、トソちゃんつよいってフサに聞いたから何かされる前にやっちゃったー」

(;´ー`)「!! その声は……水窪!」

ミセ*;゚ー゚)リ「あ、レスまたがないんだ!!」

451 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:54:52 ID:XxOI4FnIO
<ミセ*゚ー゚)リ/「まぁいーや! 夜空を駆けるジャージプリンセス、ミセリちゃん参上! ばぎょーん!」

 色んな方面から脱力させるような要素を振りまきながら、水窪ミセリはポーズを決めた。ばぎょーん!?
 イマイチ締まらないが、彼女の裸足の右足はベルリンの赤い雨のように真っ赤だ。
 つまり彼女がトソンにキックをぶっ込んだ! つまり敵! Tシャツに学校指定ジャージの敵!

<ミセ*゚ー゚)リ/「やっほー、運動大好き数学死ねでお馴染みミセリだよ! どーよ、パスタ巻いてる!?」

(*;゚∀゚)「思いつきで喋るな! ていうかテンションと行いに差がありすぎてドン引きだわ!」

\ミセ*゚ー゚)リ>「ショック! ミセリショック! ポーズ左右入れ替えてみたよ!」

(;・∀ ・)「知るかぁぁぁぁぁい!!」

 うん、本当に締まらない! 既成事実とキャラが釣り合わない!
 余りに自由にボケるから説教済みのツッコミの皆まで動員しちゃったじゃんよ!

(;´ー`)「そんなことより水窪、お前の目的は何だヨ……加勢か?」

ミセ*゚ー゚)リノシ「あー違う違う。私は『指揮帝』に伝言を頼まれたのさ」

/ ゚、。:/「暗い霧に消え失せた夢物語……!?
     (訳・伝言……!?)」

452 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 00:56:39 ID:XxOI4FnIO
ミセ*゚ー゚)リ「そー。『指揮帝』からフサを通じて私に直々に託された伝言よ」

┃;━┏┃「直々じゃないんです! 経由なんです!」

ミセ*゚ー゚)リ「その内容がねー……えーっと……ねぇー……」

ミセ*゚3゚)リ「……えーっと………」

ミセ*゚ー゚)リ「……せんせー、かっぱ巻きと納豆巻きどっち好き?」

(;´ー`)「話題変えんなぁぁぁぁぁっ!! 思い出せぇぇぇぇぇっ!!」

ミセ*゚ー゚)リ「ていうかハインちゃん何その下半身、かっこいー。ビロくんも何か四角くて……」

从>:゚∀从>「うわぁぁぁぁぁっ!! 何でこんな奴が伝言任されたんだぁぁぁぁぁっ!!」

(;´ー`)「頑張れトソぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉン!!!」

:( 、 ;ヒンシノトソン:(瀕死の状態でこの責務……!!)ゼヒーゼヒーゼヒー

453 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 01:02:05 ID:XxOI4FnIO

−女性職員用トイレ−

(*‘ω‘ *)「ぽぉ……フサよ、『伝言』は確かに託したんだっぽ?」

ミ,,゚Д゚彡「あ、はい。ミセリに伝えるように言っといたんで多分大丈夫かと」

('、`*川「ちょっと、ミセリって基本何も考えてないノリ至上主義じゃん、伝言大丈夫?
     まぁそんな空っぽの頭を性欲で満たすのが楽しいんだけどウヘヘヘヘ」ジュルリ

ミ,;゚Д゚彡「しゃーねーじゃん、体育館まで行けるのミセリしかいねーもん。
      ていうか欲望をさらけ出すなや、お前の守備範囲日本代表レベルか」

|゚ノ ^∀^)「まぁ、単純な指令ですし問題ないでしょう。あとペニサスさんは私の腕に舌を這わせようとしないでください」

('、`*川 チェッ

(;-_-)(シリアスにならないのか……!? いい場面なのにシリアスにならないのか……!?)

454 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 01:03:41 ID:XxOI4FnIO
(*‘ω‘ *)「まぁいいっぽ……ヒッキー、『掟紙(ルールページ)』の準備は?」

(;-_-)「あ、はい。ちゃんと四天王全員に配ってあります」

(*‘ω‘ *)「上出来だっぽ……フフ……これで舞台は完全に整ったっぽ……」

ミ,;゚Д゚彡(ミセリ大丈夫かなー……はじめてのおつかいの保護者並みの心配だわ……)

(*‘ω‘ *)「予定より兵は失ったが、最強の四天王、そして側近の8人がいれば余るほどだっぽ……」

|゚ノ ^∀^)(あぁビロード君フォックス君……変な液体嗅がせてリアクション楽しみたい……)

(*‘ω‘ *)「結果的に対抗勢力同士が勝手に潰し合ってくれたっぽ……全て私の手の内っぽ……!!」

('、`*川(トソンかー……フフ、学校では習わないヒミツのお勉強教えてあげようかアヘアヘアヘアヘ)

(*‘ω‘ *)「フフ……風は私に吹いてるっぽ、完全に神(ゼウス)は私に味方してるっぽ……!!」

(;-_-)(ツッコミてぇ! ツッコミてぇ! ツッコミてぇ! ツッコミてぇ! 何故ツッコめねぇ!)

(*‘ω‘ *)「フフフ……待ってるっぽよ《零の分子》……貴様の実力は認めたっぽ、だからこそ……」

455 名前: ◆kB11BI8NVE:2011/09/29(木) 01:05:02 ID:XxOI4FnIO



(*゚ω゚ *)「 最 終 決 戦 だ っ ぽ ! ! ! 」ポォォォォッ

(;-_-)(顔怖っ!!)

ミ,,゚Д゚彡(顔怖っ!!)

|゚ノ ^∀^)(顔怖っ!!)

('、`*川「ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ」

(;-_-)(僕らが思ってることとは違うことを口に出して言った!)





第17話 END


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