21 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:42:23.81 ID:PfRYRNci0
第44話( ^ω^)内藤ホライズンの憂鬱 だお!


・・・・・・どのくらいの時間がたったのだろう?
いつの間にか、ブーンは眠ってしまっていたようだ。


( ;ω;)「・・・・・・・・。」


顔をこすると、乾いた涙の跡が感じられた。
もう涙は枯れ果てた。


( ;ω;)「・・・・・・・・。」


ブーンは魔方陣の部屋から出た。


22 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:43:03.11 ID:PfRYRNci0
外に出ると、あたりはもう夕方だった。
たそがれに染まる空は、ブーンの心を表すかのように物悲しい。


( ;ω;)「・・・・・・・・。」


ブーンは乗り捨てたグライダーに向かった。
とにかく、この場所から離れたかった。


23 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:43:30.79 ID:PfRYRNci0
ブーンを乗せたグライダーは、森の上空に飛び出した。
グライダーは、風を切って進む。


( ;ω;)「・・・・・・・・・寒いお。」


いつもなら心地いい風も、
今のブーンにとっては身を切り裂くかのように冷たく感じられた。


24 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:44:15.72 ID:PfRYRNci0
その寒さに耐え切れず、森の外まで来るとブーンはグライダーから降りた。

森の外の草原は、たそがれの風に吹かれゆらゆら揺れている。


( ;ω;)「これからどこにいけばいいんだお?」


ブーンは風に問いかけた。

しかし風がその問いに答えるはずもなく、ただ草原を渡っていくだけだった。
26 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:45:12.15 ID:PfRYRNci0
折りたたんだグライダーを引きずって、ブーンは草原を歩き続けた。

いつしか、あたりには夜の帳がおりていた。

それでもブーンは歩き続けた。
歩いて歩いて歩き続けて、とうとうブーンは地面に倒れこんだ。


( ;ω;)「もう・・・・・・疲れたお。」


寝転がって夜空を見上げる。

ブーンの心とは裏腹に、空にはきらきらと無数の星々が瞬いていた。


( ;ω;)「・・・・・・・・・・・・。」


このまま、ここで消えてしまいたい。
この闇が、自分の孤独も絶望もすべてを飲み込んでくれればいい。

・・・・・・・・・そうすれば、もう何も考えずにすむ。


27 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:46:14.03 ID:PfRYRNci0
そんなことを考えていると、突然ブーンの腹の音がなった。


(;^ω^)「・・・・・・・・・。」


考えてみれば、昨日の朝に風の谷を飛び立って以来、何も食べていない。

頭で死にたいと考えていても、体は腹が減ったら腹を鳴らす。
生きている限り本能に従い続けるわが身に、ブーンは苦笑した。


( ^ω^)「・・・・・・おっ?」


そのときブーンの嗅覚が、あたりに漂う食物のにおいを嗅ぎ取った。
ブーンは起き上がると、本能に従ってそのにおいのするほうに向かって行った。


28 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:49:17.63 ID:PfRYRNci0

( ^ω^)「お?」
(´<_` )「む?」
( ´_ゝ`)「むむ?」


そこには流石兄弟がいた。


(;^ω^)「あんたら、ここで何しているんだお?」

(´<_` )「ああ。 森の遺跡に、魔方陣の調査をしようとしに行くところだ。」

(;^ω^)「水の都が大変なことになっているのは知らないのかお?」

(*´_ゝ`)「ハァハァ・・・・・・変態なこと・・・・・。」

(´<_`*)「詳しく聞こうじゃまいか。」

( ^ω^)「かくかくしかじか、ちんちんみてうほっ!」

( ´_ゝ`)(´<_` )「わーお。」


29 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:50:14.74 ID:PfRYRNci0
(´<_` )「大変だな、兄者。」

( ´_ゝ`)「大変だな、弟者。」

(;^ω^)「ホントにそう思ってんのかお?」

( ´_ゝ`)「うん。 それより、今日の弟者のカレーは絶品だな。」

(´<_` )「だろ? 今回はルーをZEPPINにしてみたんだ。」


流石兄弟はカレーをほうばっている。


(´<_` )「で、ブーン君。 君はこんなところで何をしているんだ?」

( ´_ゝ`)「見たところ一人のようだが、お仲間はどうした?」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・。」


( ;ω;)「・・・・・・・ぶぁ!!」


( ´_ゝ`)(´<_` )「テラキモスwwwwwwwwwwww」



30 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:52:58.25 ID:PfRYRNci0
その後、ブーンは流石兄弟に今までの経緯をすべて話した。


森の遺跡の魔方陣のこと。
ひろゆきに行ったこと。
FOXが復活したこと。
水の遺跡の被害のこと。
ツンが行ってしまったこと。
毒男としぃが自分を置いて行ってしまったこと。


話は前後したり、時には繰り返したりした。
しかし、流石兄弟はただ黙って聞いてくれた。


31 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:53:52.55 ID:PfRYRNci0
( ;ω;)「あうあうあうあう・・・・・・。」


話し終わってもブーンは泣き続けた。

そんなブーンに、流石兄弟はカレーを差し出した。


( ´_ゝ`)「まあ食え。 弟者のカレーは絶品だぞ。」

( ;ω;)「・・・・・・・・・ありがとうだお。」


ブーンはカレーを一口含んだ。



( ゚ω゚)「ぶおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
32 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:55:25.85 ID:PfRYRNci0
     / ̄⌒⌒ヽ
      | / ̄ ̄ ̄ヽ
      | |   /  \|
    .| |    ´ ` |
     (6    つ /   辛い・・・
    .|   / /⌒⌒ヽ  辛すぎる・・・
      |    \  ̄ ノ
     |     / ̄

   「 |    「 |    / //      ,. - ―- 、
 └┐┌┘└┐┌┘〔/ /   _/        ヽ
  <ノL│ヽ> <ノL│ヽ>  / /      ,.フ^''''ー- j
  iニニニ 7 iニニニ 7   /  ,ィ     /      \
   r-//  r-//    7_//     /     _/^  、`、
   ノノ    ノノ        /       /   /  _ 、,.;j ヽ|
   n   iニニニ 7     /.      |     -'''" =-{_ヽ{
   ll    r-//    /   ,-、  |   ,r' / ̄''''‐-..,フ!
   ll    ノノ      {  / ハ `l/   i' i    _   `ヽ
   l|    n        ̄フ.rソ     i' l  r' ,..二''ァ ,ノ
   |l    l|       / { ' ノ     l  /''"´ 〈/ /
   ll    ll       >  >-'     ;: |  !    i {
   l|   「」「」「|     \ l   l     ;. l |     | !
   |l     ノノ    トー-.   !.    ; |. | ,. -、,...、| :l
   ll    n. n    |\/    l    ; l i   i  | l
  「」「」「|  |!  |!    iヾ  l     l   ;: l |  { j {
    ノノ  o  o   {   |.      ゝ  ;:i' `''''ー‐-' }
. n. n. n       l  |   ::.   \ ヽ、__     ノ
  |!  |!  |!        l  |    ::.     `ー-`ニ''ブ
  o  o  o     ,へ l      :.         |
33 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:56:57.02 ID:PfRYRNci0
ブーンの唇は、そのあまりの辛さにアナゴさんになってしまった。


(;゚ω゚)「なんだお! なんだおこの胸のトキメキ!!」

(´<_` )「鷹の爪とハバネロを入れてみました。」

( ´_ゝ`)「隠し味ktkr!」


カレーは星の王子様しか食べないブーンにとって、そのカレーはとっても辛かった。
35 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 01:58:51.21 ID:PfRYRNci0
そんなかれーカレー(ぷっ!なんて面白いダジャレ!)でも
極限の空腹状態にあったブーンは完食した。


( ^ω^)「いやー、おなかいっぱいって、いいですね。」
(´<_` )「落ち着いたようだな。」

( ´_ゝ`)「人間、腹が減ればろくなことを考えないからな。
     飯食ってオナニーして寝れば、大概のことはどうでもよくなる。」


そう言うと、流石兄弟はあるものをブーンに手渡した。




36 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:00:28.51 ID:PfRYRNci0
( ^ω^)「これは・・・・・・
      オ  ナ  ホ  ー  ル  ! !  」

d(´<_` )「そのとおり。」

( ´_ゝ`)b「行って来い。 
      お前が今、本当にやりたいことをしにいくんだ。」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・・。」


( ^ω^)b「!!」


ブーンは草むらに向かって歩き出した。
その背中は、何かをやり遂げようとする、男の背中だった。
37 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:00:57.52 ID:PfRYRNci0

                    /ヾ
                  ゝイ丿
                   / /
                  / /
                  / /
                 / // ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 シコ   ( ^ω^)    / /< ひゃっほう!!
      /     ヽ、 / /  \______
 シコ  ( ) ゚ ゚/ヽ、/⊂//
      \ ヽ、 (  /⊂//
        \ ⌒つ /
        (  ̄/ /
        |  |O○ \
        |  |   \ \
        |  )    |  )
        / /     / /
       / /       ∪
       ∪
39 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:01:56.44 ID:PfRYRNci0

 カシャカシャ    ∧_∧
     ∧_△   (´<_`  ) いい絵が撮れたな兄者。
     ( r[゚゚◎とヽ/   ⌒i
    // / ̄ ̄ ノ    | |
    /_/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ | |
  __l.._/  FMV  /_| |____
    \/____/  (u ⊃



40 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:02:33.66 ID:PfRYRNci0
Σ(;^ω^)「ちょwwwwwwwおまいら何しているおwwwwwwww」

( ´_ゝ`)「君のオナニーショットは頂いた。」

(´<_` )「流石だな、俺ら。」


   lヽ おっおっお〜
   l lぶち殺すお〜
   l_」
   ‖( ^ω^).          ( ´_ゝ`)  うふふ〜
    ⊂    つ  ≡≡≡≡  ⊂    つ     捕まえてごらんなさ〜い
    人  Y    ===    人  Y"~   
    し(_)            し (_)
41 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:03:42.50 ID:PfRYRNci0
( ^ω^)「いやー、オナニーしたらすっきりしたお。」

d(´<_` )「いいオナニっぷりだった。」

( ´_ゝ`)b「感動した!」

( ^ω^)「おっおっお。 おかげで、悩んでいたことがバカらしくなったお。」

(´<_` )「オナニーは偉大だ。 悩んだらオナニーをすればいい。」

( ^ω^)「その言葉、しっかり胸に刻んでおくお!」


その夜、3人は川の字になって寝た。
ブーンは体も心もあったかくなった。


42 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:04:25.28 ID:PfRYRNci0
翌日、流石兄弟が起きるとブーンの姿は無かった。


( ´_ゝ`)「行ったのか。 これが若さか・・・・・。」

(´<_` )「お?」


弟者は、書置きとオナホールが置かれているのに気づいた。
44 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:05:32.26 ID:PfRYRNci0


   おっおっお。
   なぜなのだろう? 僕は
   ニーソックスに激しく萌えていた。 そんな
   一七の夏。       
             ( ^ω^)内藤ホライズン




45 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:06:22.22 ID:PfRYRNci0
(´<_` )「オナニー・・・・・・か。 オナホールも置いていきやがった。
     アイツらしいよな、兄者。」

( ´_ゝ`)「ああ。 あいつなら、仙道ならやってくれるさ。」


流石兄弟は空を見上げた。
47 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/22(土) 02:07:02.20 ID:PfRYRNci0

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... ..:(   )ゝ (   )ゝ(   )ゝ(   )ゝ頑張れよ・・・・・…
....  i⌒ /   i⌒ /  i⌒ /   i⌒ / .. ..... ................... .. . ...
..   三  |   三  |   三  |   三 |  ... ............. ........... . ..... 」


第44話 完
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