- 58 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:20:53.18 ID:IssnFiKJ0
- 第37話( ^ω^)堕ちる二人 だお!
ブーンは頂上から飛び降りた。
その姿を見て、ツンが驚いた表情を見せる。
ブーンは頭から落ちていった。そのためすぐにツンに追いついた。
;゚听)ξ「バ、バカ!なんで、あんたまで飛び降りるのよ!」
(;^ω^)「わかんないお。ツンを助けたいって思ったら、体が勝手に動いたお。」
ξ////)ξ「・・・・・・・・バカ!」
- 60 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:22:25.76 ID:IssnFiKJ0
- ブーンは落下しながらツンを抱きしめた。
抱きしめられたツンは、ブーンの胸をトントンと叩き続ける。
ξ;凵G)ξ「バカ!バカ! あんたまでこんな目にあうこと無いのに・・・・。」
ツンは,ブーンの胸の中で泣き出した。
そんなツンを、ブーンは心のそこから愛しいと思った。守りたいと思った。
( ^ω^)「ツン・・・・・・ツンの魔法は役に立たないなんて言ってごめんお。」
ξ;ー;)ξ「こんな状況も打破できない魔法だもの。そういわれても仕方がないわ。」
( ^ω^)「そんなこと無いお! ツンの魔法は・・・ツンはすごいお!」
ξ;ー;)ξ「・・・・・・・・・ありがとう。」
- 61 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:23:35.87 ID:IssnFiKJ0
- ツンがそう言い終わると、二人の唇が自然に重なった。
ブーンにとって、その一瞬は永遠に感じられた。
そして、それはツンにとっても同じだった。
一瞬はときに永遠で、永遠はきっとそんな一瞬の中に存在するのだろう。
二人にとっての永遠は、確かにそこに存在した。
- 62 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:24:42.12 ID:IssnFiKJ0
- ξ;ー;)ξ「最後に・・・・・・ブーンと仲直りできて・・・・・よかった。」
そういうと、ツンの体重が一気にブーンにのしかかってきた。
ブーンとの仲直りによる安心のために緊張の糸が切れ、
そのかわりにのしかかってきた落下の恐怖でツンは気を失ってしまったようである。
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・・・。」
ブーンはツンを、胸の中の愛しい人を守りたいと、心から思った。
ブーンは下を見た。
水の都の湖はキラキラと白く輝いていた。
それは天の川のようにも、絹で出来た川のようにも見えた。
なんとなく、このまま落ちても大丈夫なような気がした。
- 63 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:25:12.46 ID:IssnFiKJ0
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それは無い
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ヘ lノ `'ソ l゚ω゚| |
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- 64 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:26:59.29 ID:IssnFiKJ0
- Σ( ^ω^)「そうだお! それは無いお! ありがとうだお
ダディクール!」
どこからとも無く聞こえてきたダディクールの声で、ブーンは正気に戻った。
ブーンはツンの頭を抱きかかえた。そしてツンの体の下に入り込んだ。
湖面への落下の衝撃を自分の体が受け止めれば、あるいはツンだけは助かるかもしれない。
それがブーンに出来る、唯一最善のことだった。
(;^ω^)「・・・・・・・おー。」
湖面がどんどん近づいてくる。
上空から見た湖面はキラキラと白く輝いており、やわらかそうに見えたが
近づくにつれ、湖面は漆黒の様相を呈しだした。
湖面は、生命を飲み込む闇のように暗い。
(;^ω^)「・・・・・もう駄目だお。」
ブーンは死を覚悟した。
- 65 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:28:56.48 ID:IssnFiKJ0
- 湖面に激突しそうになり、ブーンは目を瞑った。
そのときだった。
湖面から強風が吹き上がった。
それによりブーンとツンの体が空中に浮き上がる。
やがて上昇する力と重力が均衡し、ブーンとツンの体が一瞬だけ空中で止まった。
(;^ω^)「あうあう〜!!」
そして二人の体は再び重力に従い、今度こそ湖に落ちた。
- 66 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:30:13.38 ID:IssnFiKJ0
- さて、ここは水の都の長であるギコの家です。
ブーンたち5人は床に正座させられています。
( ,,゚Д゚)「さて、お前たちは水の塔で何をしていたんだゴルァ!」
( ´_ゝ`)「ああ、ちょっとした肝試しをだな・・・・。」
(#*゚ー゚)「ふざけないで!!
あたしたちが駆けつけなかったら、ブーン君とツンちゃんは死んでたのよ!」
(;^ω^);゚听)ξ「ご、ごめんなさい・・・・・。」
(*'A`*)「怒っているしぃさんも・・・・・イイ!」
- 67 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:32:32.71 ID:IssnFiKJ0
- (;^ω^)「でも、どうして僕たち助かったんだお?」
( ,,゚Д゚)「お前たちが湖に落ちる直前に、しぃが魔法で竜巻を起こして浮き上がらせたんだゴルァ!」
( ^ω^)「あー、そうですかお。しぃさんありがとうございましたお。」
(*゚ー゚)「あ、これはご丁寧にどうも。」
ブーンとしぃはお互いにお辞儀しあった。
('A`)「で、そもそも何で二人はブーンたちを助けることが出来たんだ?」
( ,,゚Д゚)「それは夜なのに外が光ったからだゴルァ!
何かおかしいと思って外に出たら、この2人が塔から落ちているのが見えたんだゴルァ!」
(*゚ー゚)「ちなみに、ギコの家は水の塔のすぐ近くにあるのよ。」
(*'A`*)「説明口調のしぃさんも・・・・・・イイ!」
- 68 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:34:16.84 ID:IssnFiKJ0
- ( ,,゚Д゚)「で、お前たちはどうやって水の塔に入れたんだゴルァ!
あの門は魔法がつかえないと入れないはずだゴルァ!」
ξ゚听)ξ「はーい! あたしが魔法を使えるから入れました!」
( ,,゚Д゚)「そ、それじゃ頂上が発光したのは、もしかしてお前が魔方陣を作動させたからなのかゴルァ!?」
(*゚ー゚)「ま、まさか、魔方陣を作動させることが出来るはずは・・・・。」
ξ゚听)ξ「まあ、作動させようとはしたけど・・・。
魔方陣が光ったと思ったら、衝撃波で吹き飛ばされて湖に落ちちゃったって訳よ。」
- 69 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:36:46.06 ID:IssnFiKJ0
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(*゚ー゚)「ま、魔方陣が発光するって、それって魔方陣が起動したってことじゃないの?」
( ,,゚Д゚)「き、きっとそうだぞゴルァ!」
- 71 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/15(土)
23:38:27.36 ID:IssnFiKJ0
- ギコはツンの指輪を見た。
( ,,゚Д゚)「・・・・・・しかし、魔方陣に弾き飛ばされるの無理ないぞゴルァ!
お前の指輪は土の属性を持った指輪だゴルァ!
水の属性を持った魔方陣を作動させようとすれば、反発するのはあたりまえだゴルァ!」
ξ゚听)ξ「指輪に属性なんてあるの?」
(*゚ー゚)「あるのよ。あたしのは風の属性。ギコのは水の属性。ちなみに水の塔の魔方陣も水の属性よ。」
( ,,゚Д゚)「指輪によって使える魔法の属性は違うんだゴルァ。
他の属性の魔法も使えるには使えるが、しょぼくて話にならんのだゴルァ!」
('A`)「なるほど。だからツンの土以外の魔法はしょぼいのか。」
ξ゚听)ξ「あんたの顔よりはマシよ。」
- 78 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:40:56.31 ID:F6HqCj0L0
- (*゚ー゚)「でも、ツンちゃんってすごいのね。」
ξ゚听)ξ「え? 何で?」
( ,,゚Д゚)「あの魔方陣を起動させたものは、古代の戦争以後、お前が初めてだゴルァ!
あの魔方陣はひろゆきへ転送する魔方陣と伝えられているんだゴルァ!
しかし、起動に必要な魔力の量が莫大過ぎて、今まで起動させたものはいなかったんだゴルァ!」
(*゚ー゚)「風の谷にも、属性は違うけど同じ魔方陣があるわ。
だけど、それも今まで起動させた人はいないのよ。」
- 79 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:41:52.30 ID:F6HqCj0L0
- ξ゚听)ξ「でも、あたしこっちの世界に来てろくに魔法使えたこと無いのよ?」
( ^ω^)「そのおかげで僕は植物に食べられましたお。」
('A`)「そういえば、風の谷でもヘンテコな植物を出していたな。」
(*゚ー゚)「・・・・・・・・(あれって失敗作だったんだ。)」
ξ゚听)ξ「そうなのよ。小さい植物を出そうって思っているのに馬鹿でかい植物が出たり、
ブーンのアナルを突き刺す程度の長さの植物を出そうと思ったのに、人食い植物が出たり・・・。」
( ^ω^)「おっおっお。それは残念だったお。」
- 80 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:43:11.26 ID:F6HqCj0L0
- ( ,,゚Д゚)「・・・・・・それはつまり、有り余る魔力を制御しきれていないということだなゴルァ!」
ξ゚听)ξ「まあそんな感じね。 でも、何でかしら?」
( ,,゚Д゚)「そんなの当たり前だゴルァ!
お前たちは自然の少ない、荒れた世界であるあっちの世界から、
自然豊かなこっちの世界に着たんだゴルァ!
魔力もそりゃアップするぞゴルァ!」
('A`)「それはつまり、100倍の重力下で修行していた悟空がナメック星に着いたら
ギニュー隊長を簡単にあしらえるほど強くなっていたことと同じ理屈だな?」
( ^ω^)「うはwwwwwww秀才現るwwwwwwww」
- 81 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:44:03.33 ID:F6HqCj0L0
- ( ,,゚Д゚)「お前らならば、ひろゆきに行けるかもしれんなゴルァ!」
ξ゚听)ξ「なんで? あたしの指輪じゃ反発しちゃうんでしょ?」
( ,,゚Д゚)「水の都と、風の谷の魔方陣ではな。しかし・・・・・・・。」
( ´_ゝ`)(´<_` )「ちょっと待ったああああああああああああ!!!」
(´<_` )「ここはわれらに出番を!」
( ´_ゝ`)「これ以上、無視しないでくれ!」
( ^ω^)「おっおっお。正直スマンかったお。」
ξ゚听)ξ「あんたたち、いたのね。」
- 82 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:44:33.85 ID:F6HqCj0L0
- (´<_` )「実はもう一つ、魔方陣が存在する場所があるのだ!」
('A`)「森の遺跡ってやつ?」
( ´_ゝ`)「うん。」
( ^ω^)「おっおっお。じゃあそこに行ってみるお。」
ξ゚听)ξ「ということであんたたち、出番終わり。さよなら。」
- 83 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:45:09.37 ID:F6HqCj0L0
⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒
∩ ⌒ ∩ ⌒ ⌒ ⌒
| |∧_∧| | ∩ ⌒ ∩ 流石兄弟。
│( ´_ゝ`) / .│|∧_∧ |│ ボッシュートです。
│ / ̄ ̄ ̄ ̄/.|(´<_`
)|│
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チャラッチャラッチャーン ミヨヨーン
- 84 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/16(日)
00:46:58.92 ID:F6HqCj0L0
- その後数日間、旅の支度を整えるためブーン達は水の都に滞在した。
そして出発の日。流石兄弟とギコが見送りに来てくれた。
( ,,゚Д゚)「森の遺跡はここから北西、風の谷に比較的近いところにある。
しぃが案内してくれるから安心しろ。気をつけるんだぞゴルァ!」
(*゚ー゚)「というわけで、また付いていくね。よろしくね。」
(*'A`*)「何なら僕の人生に一生ついてきてください。」
( ^ω^)「流石兄弟は行かないのかお?」
(´<_` )「われわれは水の塔の魔方陣の調査をギコから許されたんだ。
だからわれわれはトリアーエズここに残ることにした。」
( ´_ゝ`)「別に、魔方陣が起動したら危険かもしれないから、
安全が確認されてから調査に向かおうなんて思ってはいないぞ。」
というわけで、4人は森の遺跡へと向かった。
第37話 完