21 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:47:08.04 ID:ydvUBBi/0
第24話( ^ω^)極東基地だお!

VIPシティでの会議から一ヶ月。
FOX発見プロジェクトの先遣隊に選ばれたブーンとツンは、今、極東基地にいます。


('A`)「ダーリンごめ〜ん。待った〜?(はぁ〜と)」

( ^ω^)b「いや〜、僕も今来たところだお。気にするなお、ハニー!(はぁ〜と)」


二人は、「付き合ってまだ一ヶ月の恋人同士のデートの待ち合わせごっこ」をしていました。




ξ゚听)ξ「止めれこの馬鹿ども。」


22 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:47:48.33 ID:ydvUBBi/0
ξ゚听)ξ「馬鹿なことやってないで、今日はVIP☆STARとあんたの飛行機械見せてくれるんでしょ?」

(#)A;)「はい、こちらになりまふ。」



毒男に連れられ、ブーンとツンは極東基地の地下に足を踏み入れた。
しばらく下ると、そこにはそれはもう「はいはいワロスワロス」と言ってしまうくらいに
巨大なシャッターがあり、毒男が隅にあったボタンを押すとシャッターがガラガラと音を出して開き始めた。



23 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:48:34.56 ID:ydvUBBi/0
ξ゚听)ξ(#)ω;)「・・・・・・・・・!!」



そこには目算で少なくとも全長200m高さ20m、
もしくはそれ以上はあろうかと思われるくらい巨大な鉄の塊があった。

全体的に丸みを帯びた形状をしており、カラーは青を基調にしている。
後方には筒状のよくわからないものがたくさん付いている。
25 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:49:45.45 ID:ydvUBBi/0
;^ω^)「こ  れ  は  デ  カ  イ  !  !  」

ξ゚听)ξ「ほんとよね・・・・・・・。こんなものが本当に浮くの?」

('A`)「ふひひwwwwwwwwwww
  後ろに大小さまざまな大きさの筒があるだろ?ここから圧縮した空気を出して飛ぶんだ。
  その圧縮のためには、新発見である空気圧縮エンジンを・・・・・・・。」



その後ブーンたちは、高度なテクノロジーについての講義を受ける羽目になりました。


26 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:50:42.13 ID:ydvUBBi/0
( ^ω^)「とりあえず、わからないということがよくわかったお。」

('A`)「張り合いのない奴らだ。」

( ^ω^)「でも、毒男が作ったんだからちゃんと飛ぶに決まっているお。
     僕は毒男を信じているお!」



(*'A`*)「・・・ブーン!」

(*^ω^*)「・・・毒男!」



ξ゚听)ξ「・・・・・・。」


27 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:51:53.63 ID:ydvUBBi/0
ξ゚听)ξ「で、あんたの飛行機械はどれよ?」

(#)A;)「はい、こちらになりまふ。」


毒男に案内され付いていくと、先程ほどではないが広い場所に出た。
そこには5台の飛行機械が置いてあった。


Σ(#)ω;)「おお!すごいお!どれが毒男の飛行機械だお?」

('A`)「ふふふ。こいつだ。」


5台の飛行機械の中で最も小型の、赤色の飛行機械が毒男のものであった。


28 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:52:56.95 ID:ydvUBBi/0
( ^ω^)「羽が1枚になってるお。」

('A`)「単葉機って言ってな、この方がスピードが出るんだ。重量も軽くなる。」

( ^ω^)「なんかマイアヒより小さくなってるお。」

('A`)「世界の裂け目の中は暴風が吹いている。その影響を少しでも減らすためには小型化する必要があったんだ。」

( ^ω^)「プロペラが付いてるお。
     VIP☆STARのときに説明してくれた、空気圧縮なんたらは付いてないのかお?」

('A`)「空気圧縮エンジンは大きすぎて小型飛行機械に搭載するのは無理だったんだ。
  だからエンジンは従来の水素動力だ。
  だいたい、プロペラが付いてないと飛行機械って感じがしないだろ?」

ξ゚听)ξ「で、この飛行機械、名前はなんていうの?」


('A`)「ふひひwwwwwwwwwその名も『もすかう』だwwwwwwww」


ξ゚听)ξ(;^ω^)「・・・・・・・・・・・・。」


29 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:53:36.80 ID:ydvUBBi/0
そこにジョルジュが現れた。


( ゚∀゚)ノ「いよー、毒男。何してんだ?」

('A`)ノ「よー、ジョルジュ。
   先遣隊のメンバーがVIP☆STARを見たいって言うから案内していたんだ。」

( ゚∀゚)「あー、3年前に毒男と捕まった連中か。
   ・・・・・・・お前ら、先遣隊に入れたんだ。」

( ^ω^)「だお!ショボン大佐がおkしてくれたお!」

( ゚∀゚)「・・・・・・ふーん。」


ジョルジュはあからさまに不満げな顔をした。
しかしすぐにさわやかな笑顔に戻った。


30 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:54:26.30 ID:ydvUBBi/0
( ゚∀゚)「それはそうと、この前の最終報告会議、お疲れさん。たいしたもんだったよ。
   おっぱいで言うとEだな!」

(;^ω^)「お、それはうれしいお・・・・。」

( ゚∀゚)「うーん、お嬢さんは・・・・・・・・Bだな。」


ξ゚听)ξ「  な  に  が  よ  ! ?」



31 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:54:54.75 ID:ydvUBBi/0
( ゚∀゚)「それより俺の飛行機械見ない?見たい?しょうがないな。こっちだよ!」

(;^ω^)「僕たち何にも言ってないお。」

('A`)「こういう奴なんだ。」


32 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:56:15.80 ID:ydvUBBi/0
( ゚∀゚)「じゃじゃーん!これが俺の飛行機械『おっぱいイーグルCup F』だ!」

( ^ω^)「お、もすかうとは違う形だお。」


ジョルジュの飛行機械は妙に縦長の形をしていて、言うなれば鉛筆に羽をつけたようなフォルムをしていた。


('A`)「ジョルジュはスピード狂なんだ。空気抵抗を少なくし、よりスピードを出すための縦長になっている。」

( ゚∀゚)「俺は世界一速く飛ぶ男になりたいんだ。そのために飛行機械を作っているんだ。」

( ^ω^)「おっおっお。早漏乙だお。」
34 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:57:43.61 ID:ydvUBBi/0
( ^ω^)「で、両翼の下にある筒みたいなものは何だお?」

( ゚∀゚)「あ、これ?これはミサイルっていってな、
   まあ、自分で前に飛んでいく爆弾みたいなもんだ。」

Σ(;^ω^)「えええええええええ!!」

('A`)「・・・・・・開発されたばかりの兵器でな。ジョルジュの飛行機械にだけ搭載されている。」

(;^ω^)「おー・・・・・・・・。
     で、ミサイルとプロペラの先端のに付いている乳首みたいな突起物は何だお?」

( ゚∀゚)「あ、これは乳首だよ。プロペラに付いているのはただの飾り。
   ミサイルに付いているのは信管っていって、これに衝撃が走ると爆発するんだ。
   だからこのミサイルは『おっぱいミサイル』っていうんだ!かっこいいだろ!」

ξ゚听)ξ「・・・・・・あたし、こいつ嫌い。」


35 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:58:52.93 ID:ydvUBBi/0
しばらく雑談したあと、ジョルジュは用事があるからと言って帰っていった。
そのあとさらにしばらくして、ブーンたちも地下から出ることにした。


(;^ω^)「・・・・・脱出の際に最も難関になるのはジョルジュのような気がするお。」

('A`)「・・・・・・ああ。
  しかし・・・、あいつとは3年月日を共にしたが、
  あいつは世界一速い男になるっていう目標を持った、まっすぐでイイ男だ。
  
  技術も確かだし、夢を持つ一人の男として俺は尊敬している。
  だから、俺たちの夢もわかってくれるさ。・・・・・・・きっと。」


36 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 06:59:30.16 ID:ydvUBBi/0
一方そのころ、ジョルジュはショボンの部屋の前に来ていた。


( ゚∀゚)「大佐、失礼いたします。」

(´・ω・`)「やあ、どうしたの?目が血走っているよ?溜まっているなら僕がいつでも相手してあげるのに。」

( ゚∀゚)「ふざけないでください。なぜ、あいつらを先遣隊のメンバーに入れたんですか!?」

(´・ω・`)「・・・・・・。」

( ゚∀゚)「私は確かに報告したはずです。奴らが脱走を試みていると。」

(´・ω・`)「うん、確かに聞いたよ。」


37 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 07:00:19.85 ID:ydvUBBi/0
( ゚∀゚)「ではなぜ奴ら全員を先遣隊に入れたんですか!?毒男だけで十分でしょう!」

(´・ω・`)「まあ、彼らが脱走を企てるのはしかたないさ。
    世界の裂け目には絶対に挑む。もともとそういう約束だったしね。」

( ゚∀゚)「しかし、奴らはFOX発見プロジェクトという超重要機密に関わった人物達です。
   万が一世界の裂け目に挑まず、政府に報告したらどうするつもりです?」

(´・ω・`)「君は、彼らが世界の裂け目から逃げ出すような腰抜けだと思っているのかい?」


38 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 07:01:23.47 ID:ydvUBBi/0
( ゚∀゚)「・・・・・・・毒男はともかく、残り2人は信用できません。」

(´・ω・`)「ブーン君たちについては、3年間見てきた僕が太鼓判を押すよ。
     彼らは正真正銘の馬鹿だよ。逃げ出すことはしない。」

( ゚∀゚)「・・・・・・。」

(´・ω・`)「ふふふ。それに、見てみたいとは思わないかい?
    誰も越えることのなかった世界の裂け目を超えて、新たな世界を見に行く者達の姿をさ。」

( ゚∀゚)「・・・・・・・。」

(´・ω・`)「夢を追う馬鹿の姿は素敵なものさ。それは君も同じ、そしてきっと僕も同じさ。
    そんな馬鹿のすることを邪魔する権利なんて、誰にもないんじゃないかな?」

( ゚∀゚)「・・・・・・。大佐のお考えは良くわかりました。失礼します。」


39 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 07:02:16.31 ID:ydvUBBi/0
ジョルジュは極東基地の外、荒野ばかりのこの大陸には珍しい、草原の中にいた。
疲れたときや悩んだときにはよくやってくる、ジョルジュのお気に入りの場所だ。


寝転がって空を見る。
世界の裂け目の雷雲が、黒々とした恐ろしい姿をさらしている。
その反対側では、空は、終わりを見たことのない、めまいを覚えるような蒼だ。


そんな空に向かい、ジョルジュは決心した。


40 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/07/05(水) 07:02:58.55 ID:ydvUBBi/0
                  ___    ____
            ─=ニ二__   ̄ ̄ ̄
                      ̄ ̄ ̄"""'''''''''──
__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-   毒男、お前は俺のライバルだ 。
'''''""" ̄ ̄          みすみす世界の裂け目で死なせたりはしない。            
           -=ニニニニ=-  お前は・・・・・・・・・俺が止める!


                               _,,-''"
                       _  ,(ュ゚ /^),-''";  ;, '
                      / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;, ''
                     (.゙ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,  '
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第24話 完
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