- 549 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:19:25.84 ID:t4Jl4Iok0
- 第15話( ^ω^)この木 何の木 魔法の木だお!
次の日、ブーンたっての願いでツンが魔法を見せてくれることになった。
( ^ω^)「そもそも魔法ってどういう仕組みになっているのかお?」
ξ゚听)ξ「それは私にもわからないわ。
指輪を使って魔法は使えるけど、その仕組みはわからないの。」
使えても仕組みがわからない。
素人がインターネットのプログラムを知らなくてもインターネットにつなげるのと同じ理屈のようです。
- 551 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:20:24.26 ID:t4Jl4Iok0
- ξ゚听)ξ「魔法には火、風、水、土の4種類があるの」
そう言うとツンは魔法を実演してくれた。
しかし、ツンの使った魔法は期待はずれもいいところだった。
火の魔法はせいぜいガスコンロの中火くらいものだったし、
水の魔法は指からちょっと強力な水鉄砲が出てるようなものだった。
風の魔法にいたっては、スカートがめくれるくらいの風が吹いただけだった。
しかし土の魔法はすごかった。
- 552 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:21:56.26 ID:t4Jl4Iok0
- ξ゚听)ξ「こうやって地面に両手をついて、呪文を唱えると・・・」
するとどうでしょう。
地面から5メートルはある木が生えてきたではありませんか!
Σ( ^ω^)Σ('A`)「あqwせdrftgyふじこklp!!」
- 553 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:22:51.87 ID:t4Jl4Iok0
- ('A`)「これはすごい・・・。」
( ^ω^)「おまけに、ご丁寧に果物までなってるお。」
ブーンはツンが生やした木になった果物をかじった。
水分をたっぷり含んだそれは、甘くて少しすっぱくてとってもおいしかった。
- 554 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:23:49.44 ID:t4Jl4Iok0
- ξ゚听)ξ「果物や野菜はこうやって調達してるの。
もっと大きな木だって生やせるわ。
その気になれば、地震だって起こせるわよ。」
(;^ω^)「・・・地震は遠慮しとくお。」
どうやらツンは、土の魔法だけはすごいようです。
- 555 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:25:42.96 ID:t4Jl4Iok0
- そんなこんなで数日がたった。
ツンはブーンたちともすっかり打ち解けたようだ。
その日、毒男は池に魚釣りに行っていた。
ツンの家では、ブーンとツンが仲良くおしゃべりしながら料理を作っていた。
( ^ω^)「ちんちんぶらぶらヘリコプター。
というわけで僕は大失敗しちゃったんだお。」
ξ^▽^)ξ「あはは。ブーンって面白いのね。あたしもそんな体験したいなぁ。」
( ^ω^)「なら一緒に樹海を出るお!なんなら一緒に世界の裂け目も目指すお!」
ξ゚听)ξ「うん。だけど・・・
『魔族狩り』ってブーン知ってる?」
(;^ω^)「お・・・知ってるお。」
- 556 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:26:52.41 ID:t4Jl4Iok0
- 「魔族狩り」
それはブーンたちの時代から一世紀ほど前に行われた魔族の虐殺である。
その時代、機械文明のテクノロジーが発見され始めたころで、科学が普及し始めた。
そんな中、科学では説明の出来ない魔法を使う魔族を人々は恐れるようになったのだ。
何が引き金になったのかはわかっていないが、何かの事件により魔族の虐殺が始まったのだ。
ξ゚听)ξ「樹海の外はブーンや毒男のような人たちばかりじゃないんでしょ?
・・・・・・・あたし・・・怖いわ。」
( ^ω^)「・・・。」
ξ゚听)ξ「あたしが魔族だってわかったら、
・・・・・・みんなあたしを殺しにくるんじゃないの?」
- 557 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:27:55.19 ID:t4Jl4Iok0
- ツンはうつむいていた。
その華奢な体が小刻みに震えている。
ブーンはそんな彼女を見ていると、自然とこんな言葉が口から出てきた。
( ^ω^)「安心するお!
そのときはブーンがツンを守ってやるお!
いや、いつでもブーンは命がけでツンを守るお!
だからツンはそんな心配はしなくていいんだお!」
ξ////)ξ「・・・あ・・・えっと。」
いつの間にかブーンは、両手でツンの肩をつかんでいた。
(;^ω^)「あっ!ご、ごめんだお!(汗」
ξ////)ξ「べ、別に気にしてないわよ・・・。」
- 558 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:29:26.47 ID:t4Jl4Iok0
- 二人の間に気まずい雰囲気(←今度は変換できた)が流れた。
そのとき毒男が帰ってきた。
('A`)「ういーっす。マンボウが釣れたぞ。」
( ^ω^)ξ゚听)ξ「そんな馬鹿なwwwwwwwww」
- 559 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:33:02.57 ID:t4Jl4Iok0
- その日の夕食はマンボウの丸焼きだった。
ξ゚听)ξ「あのね、話があるの。」
('A`)( ^ω^)「はむはむwwwwwwwwwwむしゃむしゃwwwwwww」
ξ゚听)ξ「あたしね、あんたたちと一緒に樹海を出ようかと思うの。」
('A`)( ^ω^)「マンボウうめーwwwwwむしゃむしゃwwwwwww」
ξ////)ξ「そ、それでね、あんた達がどうしてもって言うなら、
世界の裂け目を一緒に超えてやってもいいわよ!」
( ^ω^)「はむはむwwwwあ、毒男、大根おろし取ってお。」
('A`)「むしゃむしゃwwwwwほれ。」
ξ////)ξ「べ、別にあたしは世界の裂け目を超えたいわけじゃないわよ!
あんた達がどうしてもって言うなら、ついていってあげてもいいかな・・・って。」
(;^ω^)「ああん!骨がのどに刺さっちゃったおwwwwwww」
('A`)「バーローwwwwwww水飲め水wwwwwww」
( ^ω^)「把握した!ツン。水とってくれだお。」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・。」
- 560 :78 ◆pP.8LqKfPo :2006/06/28(水)
23:34:03.74 ID:t4Jl4Iok0
- 二人は、ツンの振り回した「食べかけのマンボウの丸焼き」で吹っ飛ばされた。
(#)ω;)「ぜ、是非ツンにも世界の裂け目越えに同行していただきたいですお。」
(#)A;)「よ、よろひくおねがいひまふ。」
ξ////)ξ「そ、そこまで頼まれたらしかたないわ!一緒に行ってあげるわよ!」
(#)A;) (#)ω;)「・・・・・・。」
どうやらツンが仲間になったようです。
第15話 完