1 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 21:53:25.88 ID:tXRruJpF0
〜4/24(日)〜

('A`)「店が休みの日はもう少しゆっくりしたいんだが」

 ショボンさんが居なくなってから店の方針は幾分か変わっていた。
 毎週水曜と日曜が休業になり、そのほかの日は営業になっている。
 いつの間にか2年も店長代理として働いている。
 ショボンさんはいつの間にか企業を設立してそこの代表取締役となっている。
 大出世というか、まぁあの人ならやりかねないとは思っていたが・・・。

('A`)「まだ9時じゃないか」
川 ゚ -゚)「何言ってるんだ、君が言ったんだろ、今度の休みに出かけようって」

 2年前留学して、つい1週間ほど前に帰ってきたクーが言う。
 結局同棲してるんだが、正直な話、クーはニートだ・・・。
 いや、でも家のことはほとんどやってもらっているしな・・・。

川 ゚ -゚)「ほら、着替えて出かけるぞ」
('A`)「わーったよ・・・」

 クーに促されるままに着替えを始める。
 この2年間、ほぼ1人暮らし状態だったため、休みの日はほとんど死んでたからな・・・。

2 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 21:59:42.93 ID:tXRruJpF0
 一応車も持っているのだが、正直燃費が悪い。
 そりゃ、阿部さんから格安で譲ってもらったのだから文句は言えないのだが。
 だから、大体の移動は相変わらず徒歩か自転車だ。
 原付という手もあるのだが、流石に2人乗りが出来るわけでも無いからな。
 クーと2人でこうやって出かけるのは随分久しぶりだ。
 まぁ、2年も離れてれば久しぶりというのは当然なのだが・・・。

川 ゚ -゚)「どうした?」
('A`)「うひょう!?」

 変な声が出て後ずさりしてしまった。
 いや、いきなり顔覗き込まれたら誰だって・・・、いや俺だけか・・・?
 2年という歳月で特にクーの外面が変わったというわけでもないのだが。
 それでも、醸し出す雰囲気は大人っぽくなっている。
 元々大人っぽいと言えばそれでいいのだが。
 それとは違い、大人の女? というような感じだ・・・。
 だが、特に化粧をしているという訳でも無いのだが・・・。

川 ゚ -゚)「さっきから上の空のようだが?」
('A`)「色々考えてるんだよドチクショウ」
川 ゚ -゚)「ほぉ、彼女が横に居るというのに別のことを考えてるのか?」
('A`)「誤解だ!」
川 ゚ -゚)「ふふっ、分かってるさそれくらい・・・」
('A`)「はぁ・・・」

3 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 22:08:57.43 ID:tXRruJpF0
川 ゚ -゚)「ここも余り変わらないな」
('A`)「まぁ、2年やそこらで変わるもんじゃ無いだろ」
川 ゚ -゚)「でも、凄く懐かしいよ」
('A`)「そうか」

 そんなわけで、相変わらずの喫茶店に入る。
 もう、何も言わなくてもコーヒーが出てくる辺りあの人らしいのだが。

阿部「ウホッ、ドクオ君・・・それと彼女さんかい?」
('A`)「お邪魔してます」
阿部「ゆっくりしていってくれ」

 阿部さんがコーヒーを置いてカウンターの奥へと戻っていく。

川 ゚ -゚)「常連、というものか?」
('A`)「まぁそんな感じだな」

 週1は閉店後のここに来ている。
 悪く言うと食費ケチってるんだが。
 阿部さんは好意で俺に飯を奢ってくれる。
 まぁ、色々と狙われてるのは分かってるんだが・・・。

('A`)「はぁ・・・」
川 ゚ -゚)「・・・」
6 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 22:18:24.94 ID:tXRruJpF0
 ペシン、とクーに額を小突かれた。

('A`)「なんだ?」
川 ゚ -゚)「私の言ったことを忘れたのか?」
('A`)「クーの言ったこと・・・?」
川 ゚ -゚)「ため息をつくと幸せが1つ逃げるぞ」
('A`)「あぁ」

 そういや、ずっと言われてたな。
 これからまた溜息つくたびに言われるんだろうな・・・。

川 ゚ -゚)「そういえば、出かけると言っておいてなんでここなんだ?」
('A`)「あぁ、それか」

 まぁ、2年間働いて決めてたことだからな。
 切り詰めて生活してたからかなりきつかったんだが。
 そのおかげで貯金は300万ほど溜まっている。

('A`)「今更言うのもあれなんだけどな・・・」
川 ゚ -゚)「ん? どうした、言ってみろ?」
('A`)「あぁ、んじゃ」

 意を決して言ってみた、まぁ決めてたことだから大した苦でもないが。

('A`)「結婚を前提に付き合って欲しい」
10 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 22:29:19.96 ID:tXRruJpF0
川 ゚ -゚)「ふぇ?」
('A`)「声がおかしくなってるぞ」
川 ゚ -゚)「いや、あの、本当なのか?」
('A`)「あぁ、まだ結婚してくれとは言わないが、それを前提として付き合って欲しい」
川 ゚ -゚)「えっと・・・」

 かなり動揺しているようだ。
 まぁ、結婚してくれと言ってるのと同じようなもんだからな。
 結果的にそう言ってるんだが。

('A`)「別に、返事をしたくないなら別にいいんだが」
川 ゚ -゚)「いや、そんなことない!」

 店中に声が響き渡る。
 店に人が居なくて助かった、いや阿部さんは居るんだが。

川 ゚ -゚)「本当に私なんかでいいのか?」
('A`)「こんなこと冗談で言うと思うか?」

 相変わらずクーは動揺している。

('A`)「もう一度言うか?」
川 ゚ -゚)「いや、大丈夫だ」
('A`)「じゃあ」
川 ゚ -゚)「よろしくお願いする」
15 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 22:40:04.40 ID:tXRruJpF0
阿部「まさかここで告白するとはね、やってくれるな」
('A`)「阿部さん!?」
阿部「結婚式には俺も呼んでくれよ?」
('A`)「は、はい・・・」

 いや、早すぎるだろ、常考・・・。
 まぁ、遅かれ早かれそこにたどり着くことになるのだが。

川 ゚ -゚)「まったく、相変わらず君は突然だな」
('A`)「まぁ、2年間ずっと考えて決めたことだがな」
川 ゚ -゚)「そうか、それにしてもあの2人はどうなんだろうか」
('A`)「あの2人って、ブーンとツンか?」
川 ゚ -゚)「そうだ」

 あいつらどうしたんだっけか・・・?
 確かツンは今年の3月に大学を卒業したと聞いたが。
 ブーンもどうしたんだろうか・・・?
 あいつに関しては一切情報が入ってこないんだが・・・。

('A`)「呼んでみるか?」
川 ゚ -゚)「そうだな」

 携帯を手に取りツンに電話をかける。
 何度かコールしたあとツンが電話に出た。
17 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 22:48:13.11 ID:tXRruJpF0
ξ゚听)ξ「何?」
('A`)「クーが会いたいってさ、ブーンも一緒に来れるか?」
ξ゚听)ξ「OK、すぐに行くわ、いつもの所?」
('A`)「あぁ」

 電話を切る。
 そう時間はかからず来るだろう。
 前に置かれたコーヒーを一気に飲み干す。
 かなり温くなっているが、味は良い。

('A`)「すぐに来るってさ」
川 ゚ -゚)「そうか」

 そして、10分ほど経ったところで店のドアが開いた。

ξ゚听)ξ「来たわよ!」
( ^ω^)「ブーンの速さにドクオが泣いた!」
('A`)「うぜえぞピザ野郎」
( ^ω^)「久しぶりに親友に会ったというのに酷いお」
('A`)「お前は親友じゃなくて悪友だ」

 まぁ、一番の親友で間違いないのだが。
 俺って口悪いのかな・・・?

ξ゚听)ξ「で、呼び出した理由を三行で言いなさい」
1 :\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 23:18:03.72 ID:tXRruJpF0
('A`)「クーが
   2人の
   現状を知りたい」
( ^ω^)「はあくした」

 そんなわけで色々話を聞いていた。
 
('A`)「オワタさん消えたのか!?」
( ^ω^)「なんか店に書置きがあってそれから来なくなったお、もう半年だお」
('A`)「書置きって、何が書いてあったんだ?」
( ^ω^)「樹海に行ってきますって書いてあったお」
('A`)「店のことじゃないのか・・・?」
( ^ω^)「分からないお・・・」
('A`)「店はどうしてるんだ?」
( ^ω^)「成り行きでブーンが店長やってるお・・・」

 まさか、ブーンまで同じ状況だとは・・・。
 で、女同士で話してるクーとツンはどうなったんだろうか?

ξ゚听)ξ「へぇ、そうなんだ」
川 ゚ -゚)「うん、そうだ」
ξ゚听)ξ「ドクオがプロポーズねぇ・・・」

 おい、そんな嫌な笑いでこちらを見るな・・・。
11 :\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 23:30:43.88 ID:tXRruJpF0
ξ゚听)ξ「ヘタレだったドクオがクーにプロポーズするなんてね」
('A`)「ヘタレとか言うな、しかもプロポーズじゃない」
ξ゚听)ξ「結果的にはプロポーズでしょ、はぁ私も・・・」
( ^ω^)「おっ?」
ξ゚听)ξ「べ、別にブーンにプロポーズしてほしいわけじゃないんだからね!」
( ^ω^)「・・・」

 いや、明らかにしてほしいんだろ・・・。
 相変わらず素直じゃないんだよな、こいつは。
 結局、ブーンは樹海の店長で、ツンは卒業してからも勉強しているということだ。

('A`)「で、近況はいいんだがお前らどうするんだ?」
( ^ω^)ξ゚听)ξ「何を?」
('A`)「俺はクーと結婚を前提にってことだが、お前らは?」
ξ゚听)ξ「別にあんたには関係ないでしょ!」
( ^ω^)「ブーンはツンと一生一緒で居たいお」
ξ///)ξ「ちょ、何言ってるのよ・・・」

 こいつら・・・。
 いや、でもこの2人なら何か言わなくても一緒になるだろうな。

('A`)「まぁ、そんなわけで」
( ^ω^)「ブーンとドクオは働いてて、ツンとクーがニーt」

 ブーンが店の置くまで吹っ飛んだ。
16 :\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 23:39:28.54 ID:tXRruJpF0
 1HIT、2HIT、3HIT
 あぁ、机とか椅子が吹っ飛んでいく・・・。
 で、ブーンが吹っ飛んだ反対側を見ると見事にツープラトンで蹴りを決めたクーとツン。
 この2人にニートは禁句だな、よく分かった。

ξ゚听)ξ「誰が」
川 ゚ -゚)「ニートだって?」

 いや、お前らだよお前ら。
 まぁ、言葉に出しては言わないが。

阿部「まったく、余り店を壊さないでくれよ」

 ブーンが吹っ飛んだ方を見ると阿部さんがいつの間にか全てを直している。
 この人は一体何なんだ・・・。

(#)ω^)「痛いお・・・」
('A`)「言葉に気をつけろってこった」

 まぁ、あれだけ吹っ飛んで痛いですむこいつもこいつだが。

川 ゚ -゚)「で、これからどうするんだ?」
('A`)「さぁ、どうするか」
ξ゚听)ξ「私は帰るわよ」
24 :\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/20(日) 23:50:18.29 ID:tXRruJpF0
( ^ω^)「ブーンも帰るお」
川 ゚ -゚)「そうか、じゃ私たちも帰ろうか?」
('A`)「そうだな」

 阿部さんに店の一部破壊したことを謝ってから店を出る。
 そして、呼び出したというのに10分程度で帰るブーンとツンと別れる。

('A`)「あいつらも相変わらずだな」
川 ゚ -゚)「そうだな、それにしてもまさか結婚してくれとはな」
('A`)「だから、違うって」
川 ゚ -゚)「まぁ、そういうことにしておいてやろう」
('A`)「ったく、2年経ってもクーも相変わらずだな」
川 ゚ -゚)「お互い様だ」

 300万溜めた理由は結婚資金に当てること。
 それ以外にも2年間ずっと実家に仕送りをしていた。
 3年間、家賃をずっと払ってもらっていたお礼だ。
 いや、お礼というより、その分を返さないといけないという気持ちからだった。
 俺の月給は大体24万程度、10万を貯金し、9万を実家に送っていた。
 手元に残るのは5万だったが、色々とやりくりしてすごした。
 まぁ、結局月末には阿部さんに頼ることになったのだが。

川 ゚ -゚)「私の両親にも言わないとな、あとドクオの両親にも」
('A`)「そ、そうだな・・・」
33 :\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/21(月) 00:00:02.40 ID:5MoaYC5p0
 で、何だかんだやってるうちに夜の9時になってしまった。
 その間と言えば、飯食って風呂入ってテレビみて、そんな感じ。
 明日は5時から仕入れが始まるから早めに寝ないといけないな。

('A`)「そろそろ寝るかな・・・」
川 ゚ -゚)「私がおきてても迷惑だろうから私も寝よう」

 そういうとクーがベッドに入る。
 俺は床に布団を敷こうと押入れに手をかける。

川 ゚ -゚)「ドクオ」
('A`)「どした?」
川 ゚ -゚)「わざわざ布団を出さなくてもいいだろ、ほら」
('A`)「ほらって・・・」
川 ゚ -゚)「一緒に寝よう、と言っているんだ」
('A`)「・・・、まぁいっか」

 そういってクーが手招きするベッドへと入る。

川 ゚ -゚)「こうやって寝るのも久しぶりだな・・・」
('A`)「そういやそうだな・・・」
川 ゚ -゚)「また、これからもよろしくな、ドクオ」
('A`)「おう・・・」

 そういうと、久しぶりにゆっくりと眠った。

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