1 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/04(金) 23:39:37.36 ID:J7cyqvtb0
('A`)「ありがとうございましたー」

 問屋の人にお礼を言って店に戻る。
 卒業してから・・・、いやクーが留学してから1ヶ月。
 俺はバーボンハウス本店の店長として働いている。
 ショボンさんは2号店の新人教育だかなんだかでそちらへ行っている。
 そのとき、しぃも一緒に連れて行きたいということでしぃも一緒に行った。
 最初、しぃは俺が1人になることで心配していたが、俺は心配ないと言って見送った。
 去年の夏の前と同じ、また1人になった。
 店はバイトも増えた、毎日が大変なぐらいだ。

( ><)「ドクオ君、配達行ってくるんです!」
('A`)「あ、お願いします」

 ワ(ryさんがトラックに乗り配達へと向かう。
 助手席にはバイトの学生が配送助手として一緒に乗り込んでいた。
 1ヶ月経ったというが、前となんら変わりない生活。
 ただ、クーが居ないというだけだ・・・。

('A`)「さて、品出ししないとな・・・」

 倉庫から台車で商品を店へと運んでいく。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/04(金) 23:45:51.13 ID:J7cyqvtb0
 午後9時。
 バイトはほとんど帰り、事務所に俺とちんぽっぽさんだけが居る。
 ワカンナインデスさんは今日最後の配達で店を出ている。
 俺はというと次の配送予定を見て予定を立てている。
 店長になって、もっとやることが増えるんじゃないかと思っていたが大して変わりは無い。
 今まで学校に行っていたのがバーボンハウスで働くということに変わっただけだ。

(*‘ω‘ *)「店長店長」
('A`)「なんですか?」
(*‘ω‘ *)「阿部さんが今日店に寄ってくれって言ってましたっぽ」
('A`)「ん、分かった」

 正直な話、彼女が話すのもなれた。
 最初聞いたときは凄まじい驚きだったが、慣れてしまえば普通だった。
 まぁ、今までなんであんな喋り方していたかのほうが疑問だが。

('A`)「あ、ワ(ryさんに明日の伝票ここに置いておくって言っといてくれるかな?」
(*‘ω‘ *)「分かったぽっぽ」

 ちんぽっぽさんは電話を取ってワ(ryさんに電話をかける。

(*‘ω‘ *)「ちんぽぽ、ちぽっぽ、ちんぽっぽっぽ、ちちんぽっぽ!!」
( ><)『分かったんです!』

 まぁ、2人の会話は相変わらずだが。
6 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/04(金) 23:51:16.90 ID:J7cyqvtb0
 ちんぽっぽさんに店の鍵を預け店を後にする。
 そして、阿部さんの喫茶店へと向かう。
 正直、この時間帯に行くのは生命の危険が・・・、いやむしろ後ろの危険がある・・・。

('A`)「お邪魔します」
阿部「お、来たか」

 阿部さんはテーブルを拭いていた。
 店を大事にする人ということは分かっている、それだけ大切なのだろう。
 性癖とかそういうのはちょっとおかしいと思う。
 だが、人間として尊敬出来るような人間だ。
 それだけ、お世話になっている、悩んだ時や、疲れた時も。

阿部「まぁ、カウンターのとこ座りな、今コーヒーをいれてやるから」
('A`)「すいません・・・」

 カウンター席に座る。
 阿部さんはコーヒーを入れている。
 そして、俺の前にコーヒーの入ったカップが置かれる。
 もうひとつ、ケーキが横に置かれた。

阿部「春の新作だ、食え」
('A`)「命令ですか」
阿部「突っ込みをありがとう、出来れば俺の穴にも突っ込みを」
('A`)「断ります」
阿部「シャイボーイめ」
8 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/04(金) 23:55:43.65 ID:J7cyqvtb0
阿部「君がバーボンハウスの店長になって1ヶ月近く経つのか」
('A`)「そうですね、ショボンさんは遠くに行ってしまいましたし」
阿部「最近穴が疼くんだが」
('A`)「公園のトイレに行って来い」
阿部「君が居れば・・・」
('A`)「丁重にお断りします」

 目の前に置かれたコーヒーを口に含む。
 コーヒーの苦味が疲れた脳を生き返らせる。

阿部「君の彼女もイギリスに行ってしまったんだろ?」
('A`)「言いましたっけ?」
阿部「噂ってのは何処からでも流れてくるものさ・・・」
('A`)「そうですか」

 空になったコップを置く。
 また、阿部さんがコーヒーを注ぐ。

阿部「寂しくないのかい?」
('A`)「それなりには・・・」
阿部「俺もな、昔は女と付き合ったこともあったんだ」
('A`)「冗談でしょ」
阿部「いや、何も生まれてから男だけを食ってたわけじゃないんだぜ?」
('A`)「へぇ・・・」

9 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/04(金) 23:59:49.61 ID:J7cyqvtb0
阿部「まぁ、俺はその人に騙されてな、女って生き物が信じられなくなってしまったんだよ」
('A`)「そんなことが・・・」
阿部「だが、君の彼女は違うようだ、大切にしてやるんだぞ」
('A`)「はい・・・」

 2杯目のコーヒーをグッと飲む。
 そして椅子を立ち上がる。

('A`)「コーヒーありがとうございました」
阿部「あぁ、閉店後ならいつでも来ていいさ」

 そういわれ喫茶店を出る。
 そういえば、ブーンとツンはどうしてるだろうか・・・。
 卒業してからほとんど会うことが無かった。
 ブーンはたまに会うんだが、ツンはほとんど会わない。
 そして、クーとも連絡はついていない。

('A`)「次の土日あたりにでも会ってみるか」

 今日は水曜日。
 あと1時間もすれば今日も終わる。
 そう考えればあと2日程度で週末だ。

('A`)「メールでもしとくか・・・」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 00:08:03.05 ID:h0uhnFgH0
阿部「ふふ、ドクオ君はこれで彼女のことを大切にするだろう・・・」
(´・ω・`)「ありがとうございます」
阿部「いや、ほかならぬ君の頼みだ、少しの嘘ぐらい平気でつくさ」
(´・ω・`)「ドクオ君、余り悩んでると仕事に影響が出ますから」
阿部「そうだね、まぁ生まれたときから男しか食わない俺が女に手をだす訳が無いだろ」
(´・ω・`)「そうですね、ドクオ君、少し考えれば分かることなのに」

('A`)「ぶぇっくしょい!」

 豪快にクシャミをする。
 特に寒いわけでも無いし、花粉症というわけでも無いのに。

('A`)「噂でもされてるのか・・・?」

 まさか、俺のことを噂するやつなんて居ないだろ・・・。
 いや、でももしものことが・・・って。
 それは自意識過剰ってやつだな。

('A`)「そういや、晩飯食ってないな・・・」

 途中コンビニにより晩飯を買う。
 働き始めてから帰りが遅くまともな飯をほとんど食べていない。
 バーボンハウスの定休日が土日の為土日ぐらいはまともに料理するが。
 今更思うと、土日休みの店って・・・。
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 00:13:42.26 ID:h0uhnFgH0
 土曜日になり、ツンに指定された場所へと向かう。
 木曜日に連絡したところ、土曜日の午後1時集合ということになった。
 ツンは大学生だから時間は取れるのだろう、ブーンは良く分からないが。
 ブーンは樹海で働いているようだが、最近全然姿を見なかった。

('A`)「1時まであと10分か・・・」

 ツンはいつもならもっと早く着いているはずだが・・・。
 まぁ、環境が変われば人間も変わるだろうからな。
 そこら辺は仕方ないだろう。

( ^ω^)「ドクオ居たお」
ξ゚听)ξ「久しぶりね」
('A`)「うっす」

 高校時代はほとんど毎日と言っていいほどあっていたからな。
 2,3週間会わないと久しぶりに思えてしまう。

ξ゚听)ξ「で、急に何で呼び出したのよ?」
('A`)「いや、今何してんのかなと思ってよ」
( ^ω^)「こっちもドクオがどうしてるか知りたかったお」

 これぐらいじゃ変わらないか。
 前と変わらないテンションだった。

15 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/05(土) 00:21:33.17 ID:h0uhnFgH0
 適当に近くの喫茶店に入る、阿部さんのところじゃない。
 ツンとブーンが並んで座り、俺は対面に1人で座る。

ξ゚听)ξ「そういえば、クーから連絡はあったの?」
( ^ω^)「そうだお、もう1ヶ月経ってるお」
('A`)「いや、何も無い」
ξ゚听)ξ「そう・・・、連絡が来るならアンタのところが一番だと思ったのに」

 1ヶ月の間1回も連絡は無かった。
 あっちで上手くやっているのだろうか・・・。
 こちらから連絡をすることも出来ないし。
 国際電話とか金かかるから電話をかけることも出来ないしな・・・。

('A`)「そういや、お前ら最近どうなんだ?」
ξ゚听)ξ「どうもこうも、学校の課題に追われてるわよ」
('A`)「まだ入学して1週間ぐらいだろ、もう課題があるのか」
ξ゚听)ξ「そうよ、しかもほぼ毎日、やってられないわよ」
('A`)「優等生が言うことじゃないな」
ξ゚听)ξ「優等生なんての他人が言うだけのものよ、本人は全然そんなこと思ってないもの」
( ^ω^)「ブーンを放置しないで欲しいお」

 やばいすっかり忘れてた。
 どうも最近、いや前からこいつの影が薄くなっている気がする。
 気のせいだと思いたいが、どうしても忘れてしまう。
19 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/05(土) 00:31:51.97 ID:h0uhnFgH0
('A`)「じゃあ聞くがお前は何をやっているんだ」
( ^ω^)「樹海で働いてるだけだお」
('A`)「会話が続かないぞ!」
( ^ω^)「でも、それ以外言いようがないお・・・」

 まぁ、2人とも大した変化は無い様だ。
 本当に、クーはどうしてるんだろな・・・。
 連絡が無いのは元気な証拠とも言うが。
 実際連絡がないと物凄く不安になるから困る。

ξ゚听)ξ「アンタこれからどうするの?」
('A`)「まぁ、家帰るぐらいしかないな・・・」
ξ゚听)ξ「そう、じゃあまた暇なら連絡しなさい」
('A`)「あいよ」

 そういうとツンとブーンは会計をして帰っていった。
 俺は店を出ると家までの道をのんびりと歩いていく。

('A`)「はぁ・・・」

 ふと、ポケットに入った携帯が振動する。
 携帯を取り出し、表示された番号を見るが見覚えのない番号だ。
 まぁ、架空請求だったりしたら弄るだけ弄って消せばいいだろう。
 そう思い、着信を取った。
22 名前:\(^o^)/ ◆RPjlOvKrTo :2007/05/05(土) 00:39:17.39 ID:h0uhnFgH0
('A`)「もしもし」
川 ゚ -゚)『久しぶり』
('A`)「クーか!?」

 全然想像していなかったクーからの電話。
 突然すぎる、予想だにしてなかった展開だ。

川 ゚ -゚)『すまない、忙しくてなかなか連絡出来なかった』
('A`)「いや、いいんだ、それより元気か?」
川 ゚ -゚)『あぁ、君のほうこそ大丈夫か?』
('A`)「大丈夫だよ、今はちょっと1人暮らしっぽいが・・・」
川 ゚ -゚)『しぃはどうしたんだ?』

 しぃがショボンさんに着いていったことを話したり。
 ブーンやツンが今どうしているか話したり。
 そして、俺のこと、クーのことを話したりした・・・。

川 ゚ -゚)『そうか、変わりないようで何よりだ』
('A`)「そっちもな」
川 ゚ -゚)『また、暇な時は連絡する、そちらに戻ることは出来ないが・・・』
('A`)「たった2年だ、今まで生きてきた時間考えればたったの1/9だ」
川 ゚ -゚)『そうだな』

 そして、クーとの電話を切る。
 2年・・・、か・・・。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 00:48:59.28 ID:h0uhnFgH0
 正直、言ったとおりになるとは思っていなかった。
 2年という歳月はあっという間に過ぎていく。
 その間、色々なことがあったがそこらへんは割愛する。
 2年前のこの季節にクーは旅立っていった。
 そして、今日、ここにクーが帰ってくる。

ξ゚听)ξ「気づいたら私たちも成人してるのよね・・・」
( ^ω^)「ホント、時間が過ぎるの早いお・・・」
('A`)「俺たち、高校卒業してもう2年経つんだよな」
ξ゚听)ξ「そうよ、ホント時間って過ぎるの早いものね・・・」

 クーはあと1時間ほどで空港に着く。
 俺はというと、相変わらずバーボンハウスの店長をしている。
 この2年でバーボンハウスはかなり大きくなった。
 ショボンさんが凄いのだが、もう5号店まで出ている。
 たまにしぃも会うが、いつの間にか雰囲気が大人になっている。
 見た目は昔とほとんど変わらないが、漂っている空気が違う。

ξ゚听)ξ「ドクオ」
('A`)「ん、なんだ?」
ξ゚听)ξ「クーが帰ってきたらアンタが一番最初にお帰りなさいって言うのよ」
('A`)「何で俺が」
ξ゚听)ξ「分かったわね?」
('A`)「はい・・・」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 00:57:38.61 ID:h0uhnFgH0
 クーが乗った飛行機が空港に着く。
 そして、しばらくすると懐かしい姿が見える。
 遠くからでも分かるその姿。
 そして、俺たちの前まで歩いてくる。

('A`)「お帰り」
ξ゚听)ξ「お帰りクー!」
( ^ω^)「お帰りだお」
川 ゚ -゚)「ただいま、ドクオ、ツン、ブーン」

 うっすらと化粧をしたクー。
 スーツ姿で旅行鞄を持っている。
 だが、その顔は2年前別れたときとほとんど変わらない・・・。

ξ゚听)ξ「さ、クーが帰ってきたお祝いしましょ!」
( ^ω^)「行くお!」

 ツンとブーンが先を歩いていく。
 俺とクーが残されてしまう・・・。

川 ゚ -゚)「ドクオ」
('A`)「ん?」
川 ゚ -゚)「ずっと謝ろうと思ってたんだ、すまなかった」
('A`)「何のことだか分からんが謝る必要なんてねえよ・・・」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 01:09:36.75 ID:h0uhnFgH0
 そのあとクーの帰還祝いが夜遅くまで続いた。
 酒も飲んだので車をツンの家に置いて歩いて帰った。

('A`)「少し飲みすぎたか・・・」
川 ゚ -゚)「酒は飲んでも飲まれるなと言うだろ」
('A`)「その通りだな・・・」
川 ゚ -゚)「いつの間に免許と車を取ってたんだ」
('A`)「免許は一昨年の夏で、車は阿部さんから安く譲ってもらったんだよ」

 家まで帰る道をのんびりと2年間にあったことを話しながら歩く。
 クーもあちらで色々あったようだが、楽しかったと言っている。

('A`)「こっち帰ってきたのはいいんだが、親御さんに会わなくていいのか?」
川 ゚ -゚)「両親にはもう連絡してある、ドクオの家に行くと」
('A`)「そっか・・・」

 のんびりと歩き家に着く。
 ドアを開け家に入るがクーが入ってこない。
 クーは家の前で立っている。

('A`)「どうした?」
川 ゚ -゚)「・・・ただいま」
('A`)「お帰り、クー・・・」

 こうして、俺とクーの生活が2年の空白を開けて新たに始まった。

('A`)と川 ゚ -゚)の新たな生活が始まるよふです、に続く。

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