388 : 一反木綿(愛知県):2007/04/26(木) 00:01:26.64 ID:VxBb/axi0
('A`)「眠い・・・」

 昨日の雪のせいか、町は一面銀世界だった。
 俺はというと、学校に用事があったので冬休みにもかかわらず登校中。

('A`)「まぁ、進路のことだからな、仕方ないか・・・」

 クーとしぃはまだ眠っていたので放置。
 朝飯をちゃっちゃかすませ学校へ向かっている。
 流石に自転車は危ないだろうと思い徒歩なのだが。
 結構距離があるから面倒だ、帰りたい・・・。

('A`)「とかなんとか考えてるうちに学校到着っと」

 校門を過ぎ、シャキン先生が待つ教務室へと向かう。
 用件なんざバーボンハウスに就職しますで終わりだからな。
 1分もかけずに終わらせてやるよ!

('A`)「(省略)」

 予想外だ・・・、1時間もかかってしまった。
 早く帰って麗しき2度寝をするつもりだったのに・・・。

('A`)「ん・・・?」

 誰かが雪が積もるグレンラガン・・・じゃなくて。
 グラウンドを走っている、この寒さで半袖にブルマです。
395 : 一反木綿(愛知県):2007/04/26(木) 00:07:37.36 ID:VxBb/axi0
ノパ听)「うおおおおお!!!」

 あれは・・・、どうみてもヒートだよな・・・。
 ヒート、俺たちの1つ年下で自称風紀委員。
 何故自称かといえば風紀委員がこの学校に無いから。
 一度行き過ぎた行動をしてDQN達に【自主規制】されかけたみたいだが・・・。
 そんときブーンが助けたとか何とかで知り合ったわけで。
 良い子なんだが、正義感が強すぎるんだよな・・・。
 そういえば、夏から全然見てなかったけど何かあったんだろうか。

ノパ听)「あ、ドクオ先輩!」

 やばい、見つかった。
 話が長くなることは無いだろうが、俺は結構苦手なキャラだ。

('A`)「うっす、久しぶりだな」
ノパ听)「本当ですよ、7月に入院してからやっと学校に来たんですから!」
('A`)「入院してたのか」

 経緯を聞くと、7月の初めに交通事故にあったらしい。
 で、太股の骨が折れてリハビリやらなんやらでやっと来れたらしい。
 確かこいつは陸上部だったからな・・・、足に異常を来たすのは痛い。

ノパ听)「ブーン先輩は居ないのですか?」
('A`)「あいつは家で寝てるだろうよ」
397 : 一反木綿(愛知県):2007/04/26(木) 00:12:58.84 ID:VxBb/axi0
 と、突然ぐぎゅるるると何かが鳴る音が・・・。
 どう見ても目の前のヒートの腹の音だよな・・・。

('A`)「腹減ってるのか・・・」
ノパ听)「えっと・・・、朝から何も食べてなくて・・・」
('A`)「しゃーねーな、昼飯ぐらい奢ってやるから着替えて来い」
ノパ听)「本当ですか!?」
('A`)「男に二言は無い」
ノパ听)「私かなり食べますよ!」
('A`)「限度は考えろ」

 そんなわけでヒートに昼飯を奢ることになったのだが。
 前一度見たが、ヒートの弁当は重箱だった。
 しかもその一段が米で埋まる程の量。

('A`)「まぁ、いいか・・・」

 しばらくするとヒートが制服姿で現れた。
 そのまま近くの喫茶店へ行く。
 目の前でヒートが料理を選んでる間に俺はコーヒーを頼む。

阿部「そちらのお嬢ちゃんはどうするんだい?」
ノパ听)「えっと、じゃあ日替わりランチで!」
阿部「ウホッ、いいぜ、最高のランチを作ってやるよ、ドクオ君に感謝するんだな」
401 : 一反木綿(愛知県):2007/04/26(木) 00:19:06.47 ID:VxBb/axi0
 なんというか、とんでも無い量のランチだなこれ・・・。

('A`)「あの・・・、お金無いんですけど・・・」
阿部「ドクオ君なら金は要らないよ、なんせショボン君の知り合いだからね、ウホッ」
('A`)「あ・・・、ありがとうございます・・・」
阿部「そんなことより一発やらな」
(゚Д゚)「店長、さっさと厨房に戻って来いボケナス」
阿部「おっと、すまないね」

 そういうと阿部さんは厨房に戻っていった。
 ヒートはというと、無茶苦茶な量のランチを美味そうに食べていた。

('A`)「美味いか?」
ノパ听)「凄く美味しいです!」

 がっつくがっつく、凄まじい速さで料理が消えてく。
 こいつの胃はブラックホールか何かか。
 というか、こんな量の飯を毎日食べてこのスタイルかよ。
 うらやましいというかなんというか。
 今更思うと、俺の周りって食べる割にスタイル良い奴多いよな・・・。
 まぁ、ヒートに関してはナイチチだが・・・。

ノパ听)「はぁ、美味しかったです!」
('A`)「早ッ」
91 : 噺家(愛知県):2007/04/27(金) 23:10:12.15 ID:wxlzw5Gj0
('A`)「そういや、入院してたのはいいんだが、テストとかどうなってんだ?」
ノパ听)「あ・・・、えっとそれはですねぇ・・・」
('A`)「理由はあるにしろ、追試なり何なりあるだろ」
ノパ听)「そうなんですよ、追試あるんですよ!」
('A`)「勉強はしたのか?」
ノパ听)「それが、元々頭良くないのに、やってない分余計分からなくて・・・」

 珍しくヒートが落ち込んでいる。
 いつも元気な分差が激しいな・・・。
 どうする、助けてやるか・・・?
 でも、2年の時の勉強なんてほとんど覚えてないぞ。

('A`)「あ」
ノパ听)「どうしたんですか?」
('A`)「クーに勉強見てもらうか」
ノパ听)「ク、ク、ク、クー先輩ですか!?」

 何か妙に慌ててるが・・・。
 何かまずいこと言ったかな。

('A`)「迷惑かね?」
ノパ听)「とんでもない、むしろ嬉しいぐらいです!!」
('A`)「そうか、んじゃ後で図書館に行って貰えるように言っとくわ」
ノパ听)「あ、ありがとうございます!」
94 : 噺家(愛知県):2007/04/27(金) 23:22:08.10 ID:wxlzw5Gj0
('A`)「と言う訳なんだが」
川 ゚ -゚)「ドクオが教えればいいじゃないか」
('A`)「無理、無茶、無駄」
川 ゚ -゚)「・・・」
('A`)「そんな冷めた目で見るな・・・」
川 ゚ -゚)「仕方ない、ヒートを助けるためと思って行ってやろう」
('A`)「すまんな」
川 ゚ -゚)「ドクオの為じゃない、ヒートの為だ」
('A`)「サーセン」

 そんなことを行ってクーは家を出た。
 しぃはと言うと、バーボンハウスへ仕事に行っているらしい。
 よう働くな・・・、ショボンさんは来れる時だけでいいと言っていたが。
 しぃは毎日のように働きに行っている。
 体を壊さないのが不思議なぐらいだ・・・。

('A`)「1人で暇だぜブラザー」

 誰も返事をくれない。
 な、泣いてなんか無いんだからね!!
 とか、適当にツンデレ台詞を言ってみる。

('A`)「もしかして・・・、俺痛い人間じゃないのか・・・」

 そう思ってる時点で自覚しているのかもしれない。
96 : 噺家(愛知県):2007/04/27(金) 23:41:42.09 ID:wxlzw5Gj0
〜久しぶりのクー視点〜

 まったく、ドクオは私のことを考えてないのだろうか。
 まぁ、ヒートを救ってやりたいが為の発言だったのだろうが。
 なら自分でやって欲しいものだ、私に言わないで欲しい。

川 ゚ -゚)「む、あれは・・・」

 図書館につくと入り口のところにヒートが立っていた。
 そわそわしていたが、私を見つけるとすぐに駆け寄ってきた。

ノパ听)「こ、こんにちは!」
川 ゚ -゚)「あぁ、こんにちは、追試なんだって?」
ノパ听)「そうなんですよ、本当に大変で・・・」
川 ゚ -゚)「そうか、まぁ中に入ろう」

 そういってヒートと一緒に図書館の中に入る。
 久しぶりに来るが、やはりここは静かだ。
 落ち着ける場所なのだが、人がやや多い。
 やはり、学校の図書室のほうが人が居なくていいな・・・。

ノパ听)「席空いてますよ」
川 ゚ -゚)「うん、さっそく始めようか」
ノパ听)「はい!」
川 ゚ -゚)「ここは図書館だから静かにな」
ノパ听)「あ・・・、ごめんなさい・・・」
180 : 歌手(愛知県):2007/04/28(土) 23:54:58.59 ID:qbanLI4M0
 さっきからずっと気になっているのだが。
 ヒートの私を見る目がおかしいような気がする。
 なんというか、情熱的というか、好きな人を見るような・・・。
 いや、まさかな、ヒートがレズなわけでもあるまいし・・・。
 変なことを考えるな私、今は勉強を教えているだけだ。

川 ゚ -゚)「で、ここは分かるか」
ノパ听)「・・・」
川 ゚ -゚)「ヒート?」
ノパ听)「え、は、はい! 凄くよく分かります!」

 何だか上の空のような気がしたが・・・。
 仮にヒートが同性愛者だとする。
 その対象が私に向けられているとすると・・・。
 非常に不味い気がしてきた。
 ダメだ、そのことで頭がいっぱいになってしまう。
 別のことを、別のことを考えるんだ私!

('A`)「ワイリーーーーーッ!!」

 よし、落ち着いた。
 勉強を教えることに集中しよう。
 後のことなんて考えなくていい。
 今は、目の前のことに集中するんだ!
184 : とき(愛知県):2007/04/29(日) 00:13:06.80 ID:ECOfNBjs0
 そんなこんなで3時間も経過した。
 時計を見ると5時を回っている。

川 ゚ -゚)「今日はこれくらいにしておくか」
ノパ听)「ありがとうございます!」

 図書館を出るとき司書さんに変な目で見られた気がした。
 いや、あれだけヒートが大声出してれば当たり前か・・・。

ノパ听)「今日はありがとうございました!」
川 ゚ -゚)「また、何かあったら呼べばいいよ」
ノパ听)「はい!」
川 ゚ -゚)「あぁ、これが私の連絡先だ」
ノパ听)「え、いいんですか!?」
川 ゚ -゚)「別に悪くは無いだろう」

 ヒートは連絡先を書いた紙を受け取ると物凄くうれしそうな顔をした。
 いや、何故それぐらいでうれしそうな顔をするのだろうか・・・。

川 ゚ -゚)「じゃ、またな」
ノパ听)「はい!」

 そういってヒートと別れた。

ノパ听)「クー先輩の連絡先・・・、うへへ・・・」
192 : とき(愛知県):2007/04/29(日) 00:40:23.50 ID:ECOfNBjs0
〜ドクオ視点〜

('A`)「ん、電話か・・・」

 携帯を手に取り着信を見る。
 ツンからだ、珍しい。

('A`)「もしも・・・」
ξ゚听)ξ「3コール以内に出ろこのグズ!」
('A`)「酷くないかいきなり」
ξ゚听)ξ「クーに電話つながらないからアンタにかけたのよ!」
('A`)「クー今居ないぜ」
ξ゚听)ξ「何処行ったのよ」
('A`)「ヒートに勉強教えに行った」

 急に会話が途切れた。
 何か不味いこと言ったか、俺・・・?

ξ゚听)ξ「アンタ、知らないの・・・?」
('A`)「何がだ」
ξ゚听)ξ「ヒートって、クーのこと好きらしいのよ?」
('A`)「はい?」
ξ゚听)ξ「同性愛者っぽいってこと」
('A`)「ははは、こやつめ」
ξ゚听)ξ「私が冗談言う人間に思える」
('A`)「思えないからボケてるんじゃ!」
200 : とき(愛知県):2007/04/29(日) 01:16:14.55 ID:ECOfNBjs0
 いや、まさかヒートかレズだったとは・・・。
 通りで変な反応をしたはずだ・・・。
 これは、クーに言うべきだろうか。
 家のドアが開く、ビビリながらそちらを見る。

('A`)「何だしぃか・・・」
(*゚−゚)「ん?」

 何事かと言った表情でこちらを見る。
 いや、何も無いわけなんだが。

('A`)「すまん、クーが帰ってきたかと思ってな」
(*゚−゚)「へぇ〜」

 何だ、その人の弱みを握ったような表情は・・・。
 いや、何も無いぞ、俺は何も悪いことはしていないぞ!!

('A`)「OK、首吊って来る」
(*゚−゚)「何言ってるの?」
('A`)「俺何か言ったか?」
(*゚−゚)「うん」

 どうやら変なことを口走ったみたいだ。
 俺・・・、もうダメかも分からんね。

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