- 83 : 建設会社経営(愛知県):2007/04/02(月) 23:13:59.47 ID:wUsATH+00
- 川 ゚ -゚)「起きろ、朝だぞ」
('A`)「ん・・・?」
目を覚ますと制服にエプロン姿のクーが立っていた。
何か忘れているような気がするけど、まぁ気のせいだろう。
ベッドからノソノソと出て机に置かれた朝食を食べる。
('A`)「ふぁ〜」
川 ゚ -゚)「どうした、寝不足か?」
('A`)「いや、寝てたはずなんだが・・・、何か眠い」
川 ゚ -゚)「そうか」
クーが俺から視線を逸らしているような気がする。
深く考える必要も無いか・・・。
クーが鞄を持って家を出る。
俺もさっさと着替えないとな・・・。
('A`)「ん?」
洗濯物が干してある。
昨日洗濯機回したっけ・・・?
('A`)「ま、いいか・・・」
そう思い家に鍵を閉めた。
- 85 : 建設会社経営(愛知県):2007/04/02(月) 23:22:33.77 ID:wUsATH+00
- 〜クー視点〜
川 ゚ -゚)「はぁ・・・」
学校への通学路を歩く。
昨日・・・、というか今日だ。
調子に乗りすぎてしまった・・・。
避妊もせずにやってしまうなんて・・・。
川 ゚ -゚)「・・・」
病院・・・、行くしかないよなぁ・・・。
でも、ドクオにバレたらなんていわれるか・・・。
いや、バレなければいいんだ。
川 ゚ -゚)「学校の帰りに寄るか・・・」
それにしても、ドクオは本当に起きてなかったのだろうか。
朝の様子を見る限りじゃバレてないみたいだが・・・。
でも、気づいてないフリをしているとか。
それは無いか、ドクオは嘘をつくのが苦手だ。
川 ゚ -゚)「私も馬鹿なことをしたな・・・」
本当に、私は馬鹿だ。
- 95 : 建設会社経営(愛知県):2007/04/02(月) 23:40:21.34 ID:wUsATH+00
- 学校が終わり私は病院へ行った。
幸い、何事も無かったようだ・・・。
川 ゚ -゚)「暗いな・・・」
外はもう真っ暗になっていた。
急いで帰らないとドクオが心配する。
私はなるべく明るい道を通りながら急いだ。
川 ゚ -゚)「・・・」
さっきから、誰かにつけられている気がする。
後ろを振り向く、しかし街灯が見えるだけで誰も居ない。
川 ゚ -゚)「ふぅ・・・」
気の持ちすぎだろうか・・・。
あんな噂が立つから変な気になるんだろうな。
気にしないでおこう。
川 ゚ -゚)「・・・」
だが、少しの恐怖心が私の足取りを早くする。
気づけば、足音がひとつ増えていた。
- 100 : 建設会社経営(愛知県):2007/04/02(月) 23:49:13.32 ID:wUsATH+00
- 鞄を抱きしめながら走り出す。
続いて足音も走り出す。
怖い、怖い、怖い!
携帯でドクオに電話をかける。
段々と足音が近づく。
('A`)「どうしたクー?」
ドクオが電話に出る。
川 ゚ -゚)「助けて!」
ガシャン、という音と共に携帯の画面が割れる。
ドクオへの連絡手段はなくなってしまった。
家まではあと少しなのに、私は倒れてしまっている。
帽子に黒いコートを着た人が立っている。
川 ゚ -゚)「誰か、助けて!」
大声で助けを呼ぶ、しかし反応は無い。
「無駄だよ・・・、貴方は逃げられないよ・・・」
見えない顔から声が聞こえる、しかしそれは男の声じゃない。
女性・・・、いや少女の声だった。
- 118 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:10:22.41 ID:UMvgykRp0
- 〜ドックン視点〜
助けての一言でクーからの電話は切れてしまった。
何だかよく分からなかったがとりあえず行かないといけないみたいだ。
('A`)「ん・・・」
押入れから木刀を出すときあれが目に入った。
トーチャンから渡された刀だ。
これを持ってくか・・・?
でもこんなもん持って歩いてたら銃刀法で・・・。
って、悩んでる場合じゃねーぞ!
('A`)「持ってっても使わなきゃいいだろ!」
木刀と一緒に刀を掴む。
家の鍵をかけるのも忘れて外に飛び出す。
暗い夜道を通学路に向かって走る。
多分、多分だがクーが居るのはこっちのほうだ。
('A`)「クー!」
特に何を考えていたわけでも無いがとりあえず走った。
助けてと言ったのだ、クーの身に危険が迫ってるってことだ。
それなら急ぐことに対して理由になる。
- 130 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:21:14.87 ID:UMvgykRp0
- 〜クー視点っぽい〜
周りの電柱や石垣が傷だらけになっている。
それも、目の前でユラユラ揺れている少女のせいだ。
「ふふ・・・、逃げないでよお姉さん・・・」
壁の傷を見る限り、噂の切り裂きジャック・・・?
私は、何も出来ずに今までの被害者のようになってしまうのか・・・?
と、少女が私に近づいてくる。
私は少女の動きを見て振り下ろす手を避ける。
「ざ〜んねん、こっちもあるんだよ〜」
足に鋭い痛みが走る。
そして、そのままアスファルトの地面に倒れる。
左のふとももに切り傷、血が滲み出す。
「これで逃げられない〜・・・」
足を動かそうとするが、痛みでまともに動けない。
少女がどんどん私に近づいてくる。
川 ゚ -゚)「ドクオ・・・」
- 137 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:27:14.40 ID:UMvgykRp0
- 再度、腕が振り下ろされる。
ダメだ・・・!
「・・・何、アンタ?」
川 ゚ -゚)「え・・・」
私の上に誰か居る・・・?
上を向く、そこに居たのは。
川 ゚ -゚)「ドクオ・・・!」
('A`)「時空を超えて、俺見参!」
ドクオだ、いつもと変わらないドクオだ。
ドクオは少女の腕を木刀で受け止めている。
そして、その腕ごと少女を弾き飛ばす。
('A`)「大丈夫か?」
川 ゚ -゚)「大丈夫じゃないよ・・・」
ドクオに手を借り立ち上がる。
目の前には少女がまだ立っていた。
帽子が外れ、顔が見えている。
(*゚−゚)「ねぇ、アンタなんで邪魔するの?」
帽子の下の顔は美少女だった。
- 151 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:35:23.13 ID:UMvgykRp0
- ('A`)「あー、お前を邪魔する理由なんざ無いが、大切な人が襲われてるとなっちゃ別だ」
(*゚−゚)「へぇ、そのお姉さんアンタの大切な人なんだ・・・」
('A`)「そういうこった、ガキはうち返って寝ろ」
(*゚−゚)「うるさいなぁ、いいよ、アンタも一緒にやってあげる」
少女がドクオに突っ込む。
ドクオは構えもせず待っているだけだ。
そして、少女が突き出す腕を揺れるように避ける。
(*゚−゚)「何、随分余裕じゃない?」
('A`)「動きが荒いんだよ」
少女は再度ドクオに攻撃を加える。
しかし、それをドクオは楽に避けている。
さっきからチラチラと見えているのだが。
少女の手には大きな爪のようなものが付いている。
('A`)「どうした、もう疲れたのか?」
(*゚−゚)「アンタ、うざいよ、もう許さないから・・・」
少女の動きが先ほどより早くなる。
そして、ドクオの目の前に一瞬で移動する。
('A`)「なっ!?」
(*゚−゚)「バイバイ、お馬鹿さん」
ドクオの体が宙に舞った。
- 160 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:41:09.61 ID:UMvgykRp0
- ドクオの体が地面に落ちる。
川 ゚ -゚)「ドクオ!」
(*゚−゚)「心配しなくても、まだ死んでないよ、それ」
ドクオが立ち上がる。
(*゚−゚)「タフだね」
('A`)「これでも鍛えてるんでな」
だが、ドクオの持っている木刀は真っ二つに割れている。
('A`)「あー、もうこれ高かったんだぞ」
(*゚−゚)「知らないよ、今度こそ止めを刺してあげるよ」
少女がドクオに向けて腕を突き出す。
私は思わず目を伏せてしまった。
('A`)「・・・」
(*゚−゚)「・・・何でよ、何で邪魔するのよ!」
目を開けるとドクオが少女の攻撃を受け止めている。
ドクオの手には刀が握られている。
そして、少女の手は爪が付けられているのではなく、生えていた。
- 172 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:49:20.31 ID:UMvgykRp0
- ('A`)「持ってて良かった刀ちゃん」
(*゚−゚)「何、おちょくってるの?」
('A`)「だとしたら?」
(*゚−゚)「コ・ロ・ス」
少女の動きがさっきより一段と早くなる。
だが、そんな少女の動きが見えてるのか、ドクオは全て見切っている。
(*゚−゚)「皆、皆死んじゃえばいいのよ!」
('A`)「ったく、ちったー落ち着け」
(*゚−゚)「うるさい、うるさい!」
少女の爪がドクオの頬を掠める。
ドクオの頬から血が滲む。
しかし、そんなことも気にせずドクオは少女の攻撃を避けている。
さっきから気になっているのだが、ドクオは自分から攻撃をしていない。
全部避けるか受け流している。
('A`)「落ち着けって言ってるだろ!」
(*゚−゚)「嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ!」
少女は半狂乱になっている。
落ち着く様子が見られない。
それでもドクオは少女に危害を加えていない。
- 188 : 宇宙飛行士(愛知県):2007/04/03(火) 00:57:01.83 ID:UMvgykRp0
- しかし、ドクオも防戦一方から攻撃に移る。
だが、狙っているのは体ではなく少女の爪。
(*゚−゚)「嫌・・・、やめてっ!!」
少女は爪を狙われることに怯えている。
少女がつまづき体制を崩す。
そこを狙いドクオが少女の右手の爪を切り落とす。
(*゚−゚)「嫌アアアァァァァ!!!!」
凄まじい叫び。
少女の目に涙が浮かぶ。
ドクオはそれに目もくれず左手の爪も切り落とす。
(*゚−゚)「あ・・・、あぁぁぁ・・・!!」
そして、突っ込んでいく勢いのまま少女の鳩尾を殴る。
少女はくの字に曲がりぐったりとなる。
ドクオは少女を地面に下ろすと刀を鞘にしまった。
('A`)「ふぅ・・・」
川 ゚ -゚)「ドクオ!」
('A`)「おう、終わったぜ」
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