268 : アナウンサー(愛知県):2007/04/01(日) 00:41:55.86 ID:qpn+OW2S0
 奇妙な感覚で目が覚める。
 目を開けると未だにクーは俺の上に乗ったままだ。
 しかも、かなりキツク抱きついてる。

('A`)「ちょっと痛い・・・」

 身長差のせいか、クーの腕が抱きついているのは俺のわき腹あたりだ。
 そのせいで、腹部が痛い、かなり痛い。

('A`)「クー、起きろ」

 肩を叩いたりしてみるが起きる気配がない。
 頭を叩いてみたり、わき腹あたりをくすぐってみる。
 それでも起きる気配が全くない。

('A`)「・・・」

 時計を見ると18時だった。
 いつもならクーが晩飯を作っている時間だ。
 だが、当の本人はぐっすり寝ている。

('A`)「起きないし、離れないな・・・」

 さて、どうしたものか。
297 : アナウンサー(愛知県):2007/04/01(日) 00:50:21.52 ID:qpn+OW2S0
 クーが起きないまま時間が過ぎていく。
 さっきから軽く尿意を催してきたんだが。

('A`)「おきねえな・・・」

 尿意とクーの体の感触で股間が危ういことになっている。
 どうする、なんとかして起こさないと。

('A`)「そうだ!」

 俺はあることを思い出しそれを実行する。
 クーのまつげを指で弄る。
 すると、クーが違和感に気づいたのか目を擦る。
 その瞬間に俺はクーをベッドに落とし脱出する。

('A`)「う〜、トイレトイレ・・・」

 トイレのドアを開ける。
 するとそこにはつなぎを着た彼が!

('A`)「居るわけがない」

 居たら不法侵入だ。
 間違いなくお縄だ。
302 : アナウンサー(愛知県):2007/04/01(日) 00:57:52.85 ID:qpn+OW2S0
 さて、ベッドで寝てる眠り姫はどうなった。

('A`)「・・・」

 さぁ、考えるか。
 俺はクーをどかしてトイレにいった。
 クーはベッドに落ちただけだ。
 それ以外何も俺はしていない。

('A`)「何で服が脱げてるんだよ・・・」

 クーはシャツが捲れ上がり、ズボンが脱げかけた状態で寝ている。
 上も下も下着がチラリと見えている。

('A`)「やべ・・・」

 思わず前屈みになる。
 多分このまま直立したら股間が危ういことになる。

('A`)「何か、帰ってからこんなんばっかだな・・・」

 クーはそういうのが取り憑いてるんじゃないかと思うぐらい無防備だ。
 家の中だけなんだが、これは酷いと思うぐらいだ。

('A`)「学校に居る間のクーが嘘みたいだ」
312 : アナウンサー(愛知県):2007/04/01(日) 01:14:11.59 ID:qpn+OW2S0
 とりあえず、クーの衣服の乱れを整える。
 これで気にすることもなくなるだろう。

('A`)「さて、クーは寝てるし、晩飯作るかな」

 久しぶりに自分で晩飯を作る。
 ここ最近ずっとクーが作っててそれが当たり前になってたからな・・・。

('A`)「ひき肉玉葱卵っと・・・」

 作るものは決まった、オムレツだ。
 二人なら大して量も要らないし作るのも楽だ。

('A`)「掴め、描いた夢を〜、守れ大事な友を〜」

 料理中に歌うとつばが飛ぶとかいうが、それぐらい気をつけてる。
 そして、料理に関しては前略、中略、後略!

('A`)「よし、できた」

 いい加減クーも起きるだろ。
 机に料理を置いてクーを起こす。

川 ゚ -゚)「ん・・・、おはよう」
('A`)「おはようって時間じゃないぞ」
316 : アナウンサー(愛知県):2007/04/01(日) 01:23:42.77 ID:qpn+OW2S0
川 ゚ -゚)「あれ、ドクオが晩御飯作ってくれたのか?」
('A`)「お前が起きそうにもなかったからな」
川 ゚ -゚)「そうか、それはすまなかった」
('A`)「いいさ、別に」

 机の前に座り、自分で作ったオムレツを食べる。
 多少焦げてるような気がするが、ほぼ問題無い。

川 ゚ -゚)「なかなか美味しいじゃないか」
('A`)「2年とちょっと1人暮らししてた料理の腕を舐めるな」
川 ゚ -゚)「そうか、でもまだまだだな」
('A`)「辛口だな」

 まぁ、それだけクーの料理がうまいのはわかってるのだが。
 だが、少し悔しい気持ちもある。
 そんな考えをしながらも箸を進めていく。

('A`)「ごっそさん」
川 ゚ -゚)「早いな」
('A`)「まぁな・・・」

 だが、ブーンはもっと早い。
 アイツは本当に消化してるのかどうか気になる。
 口から下まで一直線じゃないのかアイツ・・・。
319 : アナウンサー(愛知県):2007/04/01(日) 01:31:29.83 ID:qpn+OW2S0
('A`)「もう外真っ暗だな」
川 ゚ -゚)「そうだな」

 19時、10月だけあって日が落ちるのも凄まじく早い。
 そういや、暗くなると出るんだっけ、殺人鬼。
 って、殺人はしてないんだっけ、愉快犯か?

川 ゚ -゚)「なぁ」
('A`)「どうした」
川 ゚ -゚)「ちょっとコンビニ行きたいんだが」
('A`)「あー、俺も着いてくわ」

 外は寒いので上着を羽織る。
 クーもジャケットを着ている。
 家を出て鍵を閉める。
 クーが階段下で待っている。

川 ゚ -゚)「ちょっとコンビニ行くだけなのにドクオは心配性だな」
('A`)「そのちょっとに何かあったらどうするんだ」
川 ゚ -゚)「まぁ、それもそうだが・・・」

 なんとなく、昨日見たアレも気になるからな。
 安全になるなら、着いていったほうがいいだろ。

('A`)「ざ〜む゙〜い゙〜」
川 ゚ -゚)「・・・」

 

427 : 電力会社勤務(愛知県):2007/04/01(日) 20:02:29.54 ID:WbrMgIJp0
 コンビニに着くとクーは買い物を始める。
 俺はというと、お茶を買って外で待っている。

('A`)「ハァー」

 お茶を飲んだおかげで体が温まる。
 吐く息は白く、吸う空気は冷たい。

('A`)「ん?」

 昨日見た人がいる。
 また俺の家の方へ一人で歩いている。

('A`)「何やってんだろ・・・」

 帽子を被り、黒いコートを着ているため容姿は確認出来ない。
 わかることといえば身長が低いということぐらいだ。

川 ゚ -゚)「待たせたな」
('A`)「ん、おう」

 お茶の入っていたペットボトルを捨て立ち上がる。
 ポケットに手を突っ込み歩き出す。

川 ゚ -゚)「そんなことしてると転ぶぞ」
('A`)「大丈夫だっての」
430 : 電力会社勤務(愛知県):2007/04/01(日) 20:10:50.53 ID:WbrMgIJp0
 歩いている途中クーに左腕をつかまれる。
 そして、ポケットから手を引き抜かれる。

('A`)「何してんだ?」
川 ゚ -゚)「こうすれば暖かいだろ」

 そういうと、クーは俺の左手ごと自分のズボンのポケットに突っ込んだ。
 確かに暖かい、しかもクーのふとももの感触が手に伝わる。

川 ゚ -゚)「どうだ?」
('A`)「スゴクアタタカイデス」

 というか、軽く前かがみにならないと歩けなくなりそうだ。
 そのまま暗い道を歩いていく。
 たまに街灯があるが、街灯と街灯の間が怖い。
 真っ暗で何も見えないのだ。

('A`)「暗いな」
川 ゚ -゚)「そうだな・・・」

 少し、俺の手を握るクーの手が強くなる。
 やっぱ、怖いんだろうか。

('A`)「クー、怖いのか?」
川 ゚ -゚)「別に、そんなことはないぞ」

431 : 電力会社勤務(愛知県):2007/04/01(日) 20:21:39.15 ID:WbrMgIJp0
 何事も無く家に着く。
 俺の股間は何事もあったんだが・・・。

川 ゚ -゚)「お風呂入れてくる」
('A`)「頼むわ・・・」

 それにしても寒い。
 いい加減暖房器具買うか・・・?
 でもそんな金は無いし、第一買っても灯油代が・・・。

川 ゚ -゚)「寒いな」
('A`)「あぁ、寒い」
川 ゚ -゚)「こういうときは人肌で」
('A`)「やらないぞ」
川 ゚ -゚)「チッ」
('A`)「舌打ちすんな」

 クーも性格変わったよなぁ・・・。
 昔は冗談とか言うような奴じゃなかったのに。
 いや、冗談じゃないのかもしれないが。

('A`)「ぐぁー」
川 ゚ -゚)「奇声を発するな」
('A`)「えたーなるらぶ、きみ〜にあえた」
川 ゚ -゚)「だからって歌うな」
440 : 県議(愛知県):2007/04/01(日) 21:20:06.26 ID:NbgOdCQ30
 風呂(省略)から出てきた。

('A`)「出たぞ」
川 ゚ -゚)「ん、わかった」

 クーが着替えを持って脱衣所へと行く。
 俺はベッドに寝転がり漫画を読む。

('A`)「俺のとこにも神候補来ないかな」

 そんな非現実的なとことを言ってみる。
 まぁ、それでもここは現実でそんなことが起きるわけ無いのだが。
 漫画を本棚に戻す、そして天井を見つめる。

('A`)「・・・」

 俺が居るのは間違いなく現実だ。
 別に今が嫌なわけじゃない、でも非現実に憧れてる。
 クーが始めて来た時もそうだ、今までの生活からはかけ離れた非現実だった。
 だが、それも慣れるとただの現実に戻ってしまった。
 生活に刺激が足りないとか、もっとおかしなことが起きてほしいとか。
 そんなこと考えないほうがいいのかな。
 何でわざわざ非現実を求めるのか。
 平和な現実がつまらないのか・・・。

441 : 県議(愛知県):2007/04/01(日) 21:31:18.68 ID:NbgOdCQ30
 脱衣所の扉が開きクーが出てくる。
 この光景も見慣れたもんだ。
 風呂を出た後のクーはいつも髪を纏めてポニテなのだが。
 これも最初は新鮮だったな。
 というか、普段の髪を下ろしているよりポニテのほうが俺は好きだ。

川 ゚ -゚)「何を見てるんだ?」
('A`)「いや、別に・・・」
川 ゚ -゚)「そうか?」
('A`)「そうです」

 そういえば、クーと暮らすようになってわかったのだが。
 クーは自分がわからないことがあると歯痒いらしい。
 だから、何度も同じことを聞くことがよくある。
 そういう性格は別にいいと思うのだが、人の気持ちまで根掘り葉掘り聞かれると辛い。
 まぁ、そのたびに適当に返してるのだが。

川 ゚ -゚)「もう10時だな」
('A`)「そういや、また明日から学校だな・・・」

 日曜の10時とか、一番欝になる時間だ。
 まさに絶望へのカウントダウン。

('A`)「ウツダシノウ」
川 ゚ -゚)「何言ってるんだ・・・」

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