67 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 00:00:13.43 ID:hpJoOFle0
('A`)「ふぃー」
川 ゚ -゚)「長かったな」
('A`)「言うな」

 冷蔵庫を開け牛乳を出す。
 うちのアパートは何故か毎日牛乳が貰える、当然瓶のやつだ。

('A`)「はぁー」
川 ゚ -゚)「ドクオは美味そうに牛乳を飲むなぁ」
('A`)「実際美味いからな」

 風呂上りにこれを飲まなきゃやってられんよ。
 つか、さっきは寒いって言ってたのにクーさんなんで薄着なんですか。

('A`)「クー、寒かったんじゃなかったのか?」
川 ゚ -゚)「風呂に入ったら暑くなった」
('A`)「そうか」
川 ゚ -゚)「どうした? 襲いたくなったか?」
('A`)「だーレガソンナコトオモイマスカー」
川 ゚ -゚)「それはそれで悲しいぞ」
('A`)「昔のおしとやかだったクーは何処に消えた」
川 ゚ -゚)「ここに居るぞ」

 絶対嘘だ。
76 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 00:15:02.57 ID:hpJoOFle0
\(^o^)/「オワタの3分クッキング!」

 時間は10時半、テレビも微妙な番組がやる時間帯だ。

\(^o^)/「今日はE缶の煮付け・・・じゃなくて鯖の煮付けをやるよー!」

 なんか、見たことあるような気がするけど気にしないでおこう。
 クーはさっきと同じように毛布に包まっている。
 俺は暑いからといってクーの横で普通に座っている。

\(^o^)/「まずは鯖を包丁で捌きます、包丁は・・・あttティウンティウンティウン」

 だが、さっきから妙な感じがする。
 クーに動きが全く無いのだ。
 そーっと横を見るとクーは目を閉じて寝息を立てていた。

\(^o^)/「まだまだ! 今度は鯖を煮るよ! 熱湯に・・・熱ティウンティウンティウン」

 体を少し揺すってみるが起きる様子は無い。
 俺はクーを抱きかかえるとベッドの上に横たえる。
 そして布団をかけてまたベッドの横に座った。

\(^o^)/「これで完成! あとは盛り付けを、あ、足に鯖がおち・・・ティウンティウンティウン」

 俺もそろそろ寝ようかな・・・。
82 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 00:30:04.76 ID:hpJoOFle0
川 ゚ -゚)「朝だぞ」
('A`)「ねーむーいー」
川 ゚ -゚)「起きないとイタズラするぞ」
('A`)「どうぞどうぞ、ご自由にしてください」
川 ゚ -゚)「むっ・・・」
('A`)「さじフォアjw2うq0zfしmkz!?」

 股間の痛みで完全に目が覚める。
 本気で握られた、棒折れちゃったかも・・・。

('A`)「なにしてあヴぃ^いわ!?」
川 ゚ -゚)「落ち着け」
('A`)「これが落ち着いてられるかボケェ!!」
川 ゚ -゚)「ドクオが起きないのが悪いんじゃないか」
('A`)「だからってやっていいことと悪いことが・・・」
川 ゚ -゚)「朝っぱらから布団ごとテント作っておいてよく言うな」
('A`)「そりゃ生理現象だっての・・・」

 無抵抗の男の子のナニを思いっきり握るなんて・・・。
 俺、子供出来る前に不能になっちまうかもしれない・・・。

('A`)「あれ、今日学校?」
川 ゚ -゚)「今日は休みだ、何寝ぼけているんだ?」
('A`)「こっち戻ってきてから時間の感覚がおかしい・・・」
89 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 00:41:52.69 ID:hpJoOFle0
('A`)「起きたはいいけどやること無いな・・・」
川 ゚ -゚)「とりあえず、朝ごはんぐらい食べておけ」
('A`)「うぃ」

 机に置かれたトーストとベーコンエッグを食べる。
 やること無いとか言ったけど、一つやりたいことはあったな・・・。

('A`)「ブーン呼び出すかな・・・」
川 ゚ -゚)「何をするんだ?」
('A`)「ガチバトル」
川 ゚ -゚)「・・・」
('A`)「いや、喧嘩じゃないぞ」
川 ゚ -゚)「いや、それは分かるが・・・」
('A`)「何度かアイツとはやりあったことあるんだよ、全部負けたけどな」
川 ゚ -゚)「ふむ」
('A`)「で、久しぶりに一度やってみたくてな」

 そんなわけでブーンにメールをする。
 11時に川原で待ってると。
 やる時はいつも本気でやるとアイツと約束した。
 そのおかげで何本竹刀折られたことか・・・。

('A`)「俺も準備しないとな・・・」
川 ゚ -゚)「・・・」

 クーの視線が少し痛かった。
92 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 01:01:19.64 ID:hpJoOFle0
 10時50分、俺は近くの川原に居た。
 クーも一緒に来ている。
 ここは人通りが無く、かなり広い、周りに迷惑をかけることも無いだろ。
 俺は出来る限りの防具をつけて来ている。
 これもブーンとの約束だ、生活に影響が出るような怪我はさせない、しないと。

川 ゚ -゚)「ドクオ」
('A`)「なんだ」
川 ゚ -゚)「ほんとに・・・やるのか?」
('A`)「もうこれで7回目だからな、怪我することは無いよ」
川 ゚ -゚)「そうか・・・」

 まぁ、クーが心配するのも無理は無い。
 そんなことを考えているうちにブーンが来た。

( ^ω^)「突然呼び出されても困るお」
('A`)「スマンスマン、ってツンもいるのかよ」
ξ゚听)ξ「アンタたちだけだと何処までやるかわからないからね」

 そして、クーとツンから離れ、竹刀を手に持つ。

川 ゚ -゚)「大丈夫なのか・・・」
ξ゚听)ξ「大丈夫よ、もう4回ぐらい見てるけど酷い怪我したこと無いから」
川 ゚ -゚)「そうか・・・」
ξ゚听)ξ「それに、本当に危なくなったら二人とも止まるわよ」
94 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 01:18:13.07 ID:hpJoOFle0
 ブーンを見る、前と同じ、腕にグローブをはめている。
 アイツは武器を使わない、その分スピードがある。
 正直スピードもパワーもアイツには敵わない、それだけアイツは強いんだ。

ξ゚听)ξ「じゃ、私が合図するわね」

 ツンが地面の石を拾う。
 そして、それを川のほうへと投げた。
 川に石が落ちる、それを合図に俺はブーンへ向かって走った。
 1ヶ月でトーチャンに教えられた剣術、今までとは違う動き。
 それを今ここで試したかった。
 斜めからブーンへ向けて竹刀を全力で振り下ろす。
 それを左手で止められる。
 そのままブーンの右手が俺の顔面に向かってくる。
 顔を横に逸らし間一髪で避ける。

( ^ω^)「ドクオ、何も変わってないお、それじゃブーンに勝てないお」
('A`)「そうだよな、俺はお前に勝たないといけないからな!」

 竹刀を持つ手を変える。
 剣道のような持ち方じゃない、トーチャンに教えられた持ち方だ。
 基本は剣道と同じ、だけど切っ先を下に構える。
 ブーンが走ってくる、早い。
 あっという間に距離を詰められる、そして鳩尾に拳が叩き込まれる。

95 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 01:25:22.03 ID:hpJoOFle0
 それを竹刀の持ち手で防ぐ。
 ミシッと言う音がする、もう持ち手が砕け始めている。
 ブーンの腹の辺りを蹴り飛ばし距離を取る。
 だが、いくら距離をとってもブーンは一瞬で距離を詰めてくる。
 このままじゃ防戦一方になる。
 そういえば、すっかり言われたことを忘れていた。
 攻撃は受けるのでなく流すんだと。
 今のはダメだな、もっと上手く攻撃を受け流さないといけない。
 再度ブーンが距離を詰める。
 そしてブーンの右手が迫る。
 それに合わせ竹刀を拳の軌道に合わせる。
 しかし、攻撃は予想もしなかった所から来た。

('A`)「ぐぅ・・・」
( ^ω^)「甘いお」

 ブーンの左の拳がわき腹にめりこむ。
 鈍い痛みが腹部に走る。
 何も持ってないだけあって小回りが利く攻撃。
 ブーンの強い理由はテクニックにもあった。

( ^ω^)「ドクオ、がっかりさせないでほしいお」
('A`)「うっせー・・・、ここからだよ・・・」

 痛みに耐えながら立ち上がる。
 そしてブーンに向けて竹刀を構える。
97 : シェフ(愛知県):2007/03/31(土) 01:37:13.72 ID:hpJoOFle0
 さっきと同じように竹刀を振る。
 ブーンも同じように左手で竹刀を掴もうとする。
 しかし、そのまま振り下ろさず、軌道を変えわき腹に竹刀を打ち込む。
 ブーンは左足を上げそれを受け止める。
 竹刀があたるいい音がする、だがこれはいい打撃じゃない。

( ^ω^)「ドクオ、確かに前より強くなってるお、でもまだまだだお」

 こんな状況でも喋る余裕があるブーン。
 そして、バキッと音が鳴り竹刀が折れた。
 受け止めなかった左腕で竹刀を掴みへし折ったのだ。
 そして、俺を押し倒しマウントポジションを取る。

( ^ω^)「ブーンの勝ちだお」
('A`)「また負けか・・・」

 ブーンが俺の上から立ち上がり手を差し伸べる。
 その手を取って引っ張りあげてもらう。

('A`)「ふぅ、相変わらずつええなぁ」
( ^ω^)「ドクオも強くなってるお、もっと特訓するお」
('A`)「何処でしろっつーんだよ・・・」

 ホント、こいつの強さの秘密が知りたい・・・。
180 : 電話番(愛知県):2007/03/31(土) 19:57:15.55 ID:xc3+pV4n0
 ブーンたちと別れ帰路へと着く。
 クーはさっきから一言も喋らずに着いてくる。

('A`)「・・・」
川 ゚ -゚)「・・・」

 空気が重い、凄く重い。
 クーって妙なとこで怒るんだよな。
 怒り始めると喋ってくれない。
 無言の怒りって怖い。

('A`)「クー」
川 ゚ -゚)「なんだ?」

 うっ・・・、声が低い。
 これ絶対怒ってるな・・・。

('A`)「もしかして怒ってるのか・・・?」
川 ゚ -゚)「別に・・・」

 確定、怒ってる。
 こりゃ何とかしないとマズいな。
 晩飯が危うい。

('A`)「(何とかしてくれ神様)」

 無駄だけど。
183 : 電話番(愛知県):2007/03/31(土) 20:05:38.62 ID:xc3+pV4n0
 クーの機嫌が直らないまま家に着く。
 謝ったほうがいいのか・・・?

('A`)「クー」
川 ゚ -゚)「どうした、さっきから何度も」
('A`)「ごめんなさい」
川 ゚ -゚)「何がだ?」
('A`)「いや、ブーンとやったこと」
川 ゚ -゚)「はぁ、ホントああいうことはやめてほしいな」
('A`)「だからごめんって・・・」

 やっぱ、あれに関して怒ってたか。
 でも、何で怒るのかが分からない。

川 ゚ -゚)「友達同士で傷つけあうというのは余り褒められたことじゃないな」
('A`)「まぁ、そりゃな・・・」
川 ゚ -゚)「ドクオがやりたいという気持ちも分かるが少し自重したほうがいいな」
('A`)「分かった」
川 ゚ -゚)「あと、もうちょっと自分の体を大切にしてくれ」
('A`)「おう・・・」

 注文が多すぎる。
 正直最初のほう何言ってたか忘れた。
 まぁ、これからはブーンとやりあうのは控えよう。
185 : 電話番(愛知県):2007/03/31(土) 20:14:05.32 ID:xc3+pV4n0
 時計は15時を指している。
 やることがなくベッドに寝転がってボーッとしている。

('A`)「眠い・・・」
川 ゚ -゚)「私も少し眠くなってきた」

 そのまま眠気に任せるまま瞼を下ろしていく。
 と、体に体重がかかる。
 目を開けるとクーが上に乗っていた。

('A`)「何してるんですか」
川 - -)「スースー・・・」

 もう寝てるし。
 まぁ、そこまで辛いわけでもないし、このままでいいか。
 クーがうつ伏せで寝てるから胸があたってる。
 もうね、慣れたよこれぐらい。
 息子は素直だけどな。

('A`)「俺も少し寝るか・・・」

 瞼を下ろしていく。
 段々と頭がぼんやりとしてくる。
 そして、あっという間に意識はなくなった。

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