211 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 20:36:17.41 ID:+K8HGzE40
('A`)「今日そっちに着く、そんだけ」

 ブーン、ツン、クーの携帯にはそれだけのメールが届いた。
 3人は駅の前で放している。

ξ゚听)ξ「相変わらず用件だけしか書かないわね」
( ^ω^)「でも分かりやすくていいお」
川 ゚ -゚)「そうだな」

 今日は水曜日、3人とも制服のままだ。
 ドクオが帰ってくる電車が着くのが6時半。
 そして今は5時半だ。

川 ゚ -゚)「あと1時間だな」
( ^ω^)「久しぶりに会うお、もう10月だお」
ξ゚听)ξ「そうね、日が落ちるのも早いわね・・・」

 もうあたりは夕焼けで真っ赤だ。
 駅前は仕事帰りの人々がたくさんいる。
 学校が終わった学生も駅へと入っていく。

( ^ω^)「腹減ったお・・・」
ξ゚听)ξ「ドクオが帰ってくるまで待ちなさい」
川 ゚ -゚)「帰ってきたら皆で御飯食べに行こうか」

212 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 20:44:58.07 ID:+K8HGzE40
 そして6時25分。
 ブーンの腹からは空腹を訴える音が聞こえる。

ξ゚听)ξ「ブーン、うるさいわよ」
( ^ω^)「どうにも(ごぎゅるるるるる)できないお(ずももももも)」
川 ゚ -゚)「本当にそれは腹の音なのか・・・?」

 と、駅から見慣れた顔が現れた。
 リュックに長いものを持ったドクオが居た。

( ^ω^)「来たお!」
('A`)「お、久しぶり」
ξ゚听)ξ「お帰りなさい」
川 ゚ -゚)「お帰りドクオ」
( ^ω^)「お帰りだお!」

 3人に囲まれて困惑するドクオ。
 表には出してないがクーが一番喜んでいる。

( ^ω^)「さ、御飯食べにいくお!」
('A`)「あ、ちょっと待ってくれ、先にバーボンハウス寄って来るから」
ξ゚听)ξ「じゃ、何処行くかメールしとくから後で来なさいよ」
('A`)「了解」

 そういってドクオは3人と別れ、1人でバーボンハウスへと行った。
215 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 20:51:20.85 ID:+K8HGzE40
('A`)「スマン、遅れた」
ξ゚听)ξ「もう、何してたのよ!!」
('A`)「ショボンさんに預け物してきたんだよ・・・」
川 ゚ -゚)「何を預けてきたんだ?」
('A`)「いや、それはな・・・」
( ^ω^)「料理来たお!」

 ブーン、空気が読めない子!!
 だが空腹には勝てないので、食事を始める4人。

川 ゚ -゚)「で、結局何だったんだ?」
('A`)「トーチャンにしごかれてた」
川 ゚ -゚)「どういうことだ?」
('A`)「まぁ、ボッコボコにされてたと思ってくれ」

 よく見るとドクオの体には生傷がたくさんある。
 顔も絆創膏が張ってある。

( ^ω^)「ドクオの父さん何やってるんだお?」
('A`)「八百屋だよ、あと剣道・・・」
ξ゚听)ξ「アンタ、剣道やるために帰ってたの!?」
('A`)「しらねえよ、俺も帰って初めて知ったんだから」

 そのあと理由は教えられているのだが。
 ドクオはそれを言わなかった。
221 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 22:05:57.33 ID:+K8HGzE40
 食事も終わり、もう当たりは真っ暗になっていた。

( ^ω^)「じゃ、また明日学校でだお」
ξ゚听)ξ「またね」
('A`)「おーう、じゃあな」
川 ゚ -゚)「また明日な」

 2人ずつに別れて帰る。
 ブーンたちの方は普通に帰っているが。
 ドクオたちのほうは普通では無かった。

川 ゚ -゚)「そういえば、それはなんだ?」
('A`)「ん、これ・・・?」
川 ゚ -゚)「そうだ、行きは持っていなかっただろ?」
('A`)「んー、人通り少ないしいいか・・・」

 そういってドクオは紫色の袋からそれを取り出した。

川 ゚ -゚)「それは・・・本物なのか・・・?」
('A`)「まぁ、一応真剣だな・・・」

 ドクオが持っていたのは刀。
 しかも本物だ。

川 ゚ -゚)「何でそんなもの持ってるんだ・・・」
('A`)「トーチャンに無理矢理渡された」

222 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 22:09:16.72 ID:+K8HGzE40
川 ゚ -゚)「それは持っていていいものなのか?」
('A`)「まぁ、取り扱う権利は持ってるからな」

 無駄に色々持ってるドクオ。
 鞘は黒く、凄く重い。

川 ゚ -゚)「とりあえず、しまおうか・・・」
('A`)「あぁ、こんなの出してたら銃刀法で捕まるからな」

 ドクオは刀を袋の中に戻した。
 そして帰り道を2人で歩いていった。
 一方ブーンの家の前。
 ツンとブーンが立っている。

ξ゚听)ξ「・・・」
( ^ω^)「どうしたおツン?」
ξ゚听)ξ「え、べつにどうもしないけど?」
( ^ω^)「何かおかしいお」
ξ゚听)ξ「アンタにおかしいなんていわれたくないわよ!」

 と、ブーンがツンの額に手を当てた。

( ^ω^)「・・・」
ξ゚听)ξ「・・・」

223 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 22:19:18.11 ID:+K8HGzE40
( ^ω^)「熱あるお」
ξ゚听)ξ「これぐらい大丈夫よ!」

 だが、ツンの目はぼんやりとしている。

( ^ω^)「送ってくお」
ξ゚听)ξ「え・・・」
( ^ω^)「病人を一人で帰らせれないお」
ξ゚听)ξ「でも、ブーンの家目の前・・・」
( ^ω^)「いいんだお、ツンが心配だお」

 そういって、ブーンはツンを背負う。
 そのまま歩き出した。

ξ///)ξ「・・・」
( ^ω^)「ツンは軽いお」
ξ///)ξ「ありがと・・・」
( ^ω^)「何か言ったかお?」
ξ///)ξ「べ、別に何も言ってないわよ!」

 相変わらず素直じゃない。
 そして、ブーンはツンを背負ったまま歩いていく。

ξ///)ξ「(こいつの背中ってこんなに大きかったんだ・・・)」

 デレ期に入ったようです。
225 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 22:31:05.61 ID:+K8HGzE40
( ^ω^)「着いたお」

 だが、ブーンの背中から返事は無かった。
 ブーンが後ろを見るとツンは目を瞑っていた。

( ^ω^)「寝ちゃったのかお・・・」

 ブーンはツンの家のチャイムを鳴らす。
 そしてツンの母親に眠ってしまったツンを渡す。

( ^ω^)「ツン、おやすみだお」

 そういってブーンは帰っていった。
 家に着くとまた誰も居ない。

( ^ω^)「また母さんたち居ないお・・・」

 そして、また置手紙があった。

『お父さんとロマンティックラブしてきます』
(#^ω^)「ビキビキ・・・」

 もうちょっと年齢を考えてほしい。

( ^ω^)「もう疲れたから風呂入って寝るお・・・」
228 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 23:11:21.33 ID:+K8HGzE40
( ^ω^)「おはお」
('A`)「うっす」

 ブーンが学校に着くとドクオとクーが居た。
 ツンはまだ来ていない。

( ^ω^)「珍しいお、ツンが遅刻なんて」
('A`)「あいつ今日休みだぞ」
( ^ω^)「え、そうなのかお?」

 って、お前が昨日送ってっただろ。

('A`)「風邪だってよ、お前が送っただろうが」
( ^ω^)「そういえばそうだったお・・・」
川 ゚ -゚)「ブーン、あとでお見舞いに行ってやれ」
( ^ω^)「なんでだお?」
川 ゚ -゚)「それがツンにとって一番の薬だからな」
( ^ω^)「よくわからないけど分かったお!」

 そんなわけでブーンは学校が終わったあと見舞いに行くことにした。
 ドクオは授業を受けず、実力テストを受けていた。

('A`)「この問題異状だろ・・・」

 ブーンと同じ感想です。
233 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 23:28:18.80 ID:+K8HGzE40
 授業が終わりドクオも教室に戻ってきた。

('A`)「ただいまっと」
( ^ω^)「テストどうだったお?」
('A`)「5教科だけやってきた」
( ^ω^)「合計いくつだったお?」
('A`)「472点、まったく勉強してなかった割にはいいな」
( ^ω^)「相変わらずキチガイだお」
('A`)「キチガイとか言うな」

 ブーンは自転車置き場でドクオと別れツンの家へと向かった。
 ツンの家の前へ行くとツンの母親が出かけるところだった。

ツン母「あ、ブーン君、お見舞いに来てくれたの?」
( ^ω^)「そうですお」
ツン母「私はちょっと出かけるから、ツンなら部屋に居るから入ってちょうだい」
( ^ω^)お邪魔しますお」

 そういってツンの家へと入っていく。
 そしてツンの部屋へと向かう。
 部屋のドアをノックする、返事は無い。
 そーっとドアを開け中へ入っていく。

( ^ω^)「ツンいるかお・・・?」

 ツンはベッドの上で眠っていた。
238 : 2軍選手(愛知県):2007/03/27(火) 23:42:23.65 ID:+K8HGzE40
( ^ω^)「寝てるお・・・」

 ベッドの上で眠るツン。
 それをじーっと見るブーン。

( ^ω^)「ブーンが変態みたいに言わないでほしいお」

 ツンは寝ているため髪をおろしている。
 ツンの部屋はかなり大きいがすっきりしている。
 ふと、ツンがもぞもぞと動き出した。

( ^ω^)「お?」
ξ--)ξ「ん・・・」

 ツンが眠たそうな目を擦っている。
 そして目が開いてブーンの顔が目に入る。

ξ゚听)ξ「・・・」
( ^ω^)「おはようだお」
ξ゚听)ξ「おはよ・・・って何でいるの?」
( ^ω^)「お見舞いに来たんだお」
ξ///)ξ「そ、そうなの?」
( ^ω^)「クーが行ってやれって言ったんだお」
ξ゚听)ξ「(クー・・・余計なことして・・・でもありがと)」
243 : 赤ひげ(愛知県):2007/03/28(水) 00:12:23.42 ID:U92gFTaJ0
ξ゚听)ξ「へっくち!」
( ^ω^)「どうしたお?」
ξ゚听)ξ「ちょっと寒くて・・・」
( ^ω^)「汗かいてるお」

 ツンの額には汗がにじんでいる。
 服も汗でベタベタだ。

ξ゚听)ξ「着替えないと」
( ^ω^)「・・・」
ξ゚听)ξ「・・・」
( ^ω^)「・・・どうしたお?」
ξ゚听)ξ「着替えるから出てきなさい!」
( ^ω^)「把握した」

 ブーンは部屋を出て行く。
 ツンはブーンが部屋を出たことを確認し、ベッドから立ち上がる。
 しかし、その足取りはまだふらふらとしたままだ。
 そして、倒れてしまった。

ξ゚听)ξ「はぁはぁ・・・」

 まだ体が本調子ではないのだ。
 そのせいで倒れてしまった。

244 : 赤ひげ(愛知県):2007/03/28(水) 00:15:35.62 ID:U92gFTaJ0
ξ゚听)ξ「ブーンちょっと来て・・・」
( ^ω^)「どうしたお?」

 部屋にブーンが入ってくる。
 そして何も言わずにツンの体を抱きかかえる。

( ^ω^)「やっぱり、まだ大丈夫じゃないお?」
ξ゚听)ξ「そうみたい、でも着替えないといけないし・・・」

 そこでツンの言葉が途切れた。
 そしてとんでもないことを言った。

ξ///)ξ「ブーンが・・・させてよ・・・」
( ^ω^)「何言ったお?」
ξ///)ξ「着替え手伝ってって言ってんの!」
( ^ω^)「ブーンでいいのかお?」
ξ///)ξ「いいの!」

 そういってツンがベッドに座る。

ξ゚听)ξ「ちょっと後ろ向いてて」
( ^ω^)「分かったお」

 ブーンが後ろを向き、ツンはパジャマのボタンを外していく。

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