60 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 18:55:56.17 ID:odPa7MiW0
ξ゚听)ξ「アメリカの初代大統領の名前は?」
( ^ω^)「【ピッーーーーー!!】だお」
ξ゚听)ξ「正解」

 何か伏字になってる気がするが気のせいだろう。

ξ゚听)ξ「なんだ、記憶力はあるじゃない」
( ^ω^)「記憶力だけはあるお」
ξ゚听)ξ「暗記物は大丈夫そうね」
( ^ω^)「でも一つだけどうしてもダメなのがあるお」
ξ゚听)ξ「どうせ数学でしょ」
( ^ω^)「そうだお、公式がわかっても計算できないんだお」

 まぁ、そんなもんである。
 公式を完全に覚えても計算できなければ問題は解けない。
 数学はブーンにとって鬼門である、作者もそうだった。

ξ゚听)ξ「これは、何度も問題を解くしかないわね・・・」
( ^ω^)「辛いお・・・」
ξ゚听)ξ「もう、じゃあこうしましょ、次のテストで5教科の合計が350以上だったらご褒美ね」
( ^ω^)「ご、ご褒美ってなんだお!!」
ξ゚听)ξ「それは、取れたらのお楽しみよ」
( ^ω^)「俄然やる気が出てきたお!!」

 そんなわけでブーンは必死で数学の問題集を解いている。

61 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 19:08:26.65 ID:odPa7MiW0
( ^ω^)「わかんないお・・・」

 やる気と頭の良さは比例しない。
 やる気10に対して頭の良さは1ぐらいしか上がらない。
 勉強が嫌われる理由はそんな理由なのだ。

ξ゚听)ξ「がんばりなさい、じゃないとご褒美は無しよ」
( ^ω^)「そういえば、ツンたちは前のテスト5教科で何点だったお?」
ξ゚听)ξ「私は489点でクーが495点だったかしら?」
( ^ω^)「ドクオは452点だって言ってたお・・・皆頭良すぎだお・・・」

 クーは学年1位、ツンが2位でドクオは6位だった。
 ブーンは360人中の342位だった。

( ^ω^)「皆の頭の良さがほしいお・・・」
ξ゚听)ξ「努力するしか無いわよ」

 そんなわけでブーンはまだ勉強をがんばっている。
 最初は全然解けていなかった問題も少しずつ解けている。
 はじめてから2時間程で10ページほど解けたようだ。

( ^ω^)「頭使いすぎてお腹空いたお・・・」
ξ゚听)ξ「お昼にしましょうか」

 ツンはカバンからタッパーを取り出した。
64 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 19:22:27.13 ID:odPa7MiW0
( ^ω^)「これなんだお?」
ξ゚听)ξ「見て分かんないの? サンドイッチよ!」
( ^ω^)「(生ごみに見えたって言うのは黙っておくお)」

 手をつけないと殺されることが分かっている。
 ブーンは意を決してひとつ手に取った。
 パンとパンの間から何かがデロリと垂れる。
 マジ生ごみだろ・・・、常識的に考えて・・・。

( ^ω^)「ハムッ!」
ξ゚听)ξ「ど、どう・・・?」
( ^ω^)「う、ううう・・・」

 そのままブーンはうずくまってしまう。
 そしてピクピクと震えている。

ξ゚听)ξ「ブーン!?」
( ^ω^)「う・ま・い・ぞおおおーーーーー!!!!!!」

 そう、それはまるで口から光を発している味皇のようだった。
 そのままブーンはサンドイッチをもりもりと食べ始める。

( ^ω^)「これ凄くおいしいお!」
ξ゚听)ξ「そ、そう、よかった・・・」

65 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 19:34:09.77 ID:odPa7MiW0
( ^ω^)「お腹いっぱいになったらやる気出てきたお!」

 そういうとブーンはまたテキストとにらめっこを始めた。

ξ゚听)ξ「(よかった、ブーンもがんばってるみたいね・・・)」

 ツンも教科書を読みながらブーンを見ている。
 だがやはりやる気と勉強は比例しない。
 がんばっているが中々問題が解けないようだ。

( ^ω^)「難しいお・・・」
ξ゚听)ξ「(がんばって、ブーン!)」

 心の中でブーンを応援するツン。
 表面ではツンツンだが裏面ではデレデレだ。
 今更そんなことを主張する気は無いがやはりツンデレだ。
 そんな感じで4時間が経った。
 ブーンは何とかテスト範囲の問題は解けたようだ。

( ^ω^)「できたおー」
ξ゚听)ξ「お疲れ様」

 ツンが答えあわせをしていく。
 ケアレスミスはあるものの、結構出来ているようだ。
70 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 20:43:19.06 ID:odPa7MiW0
ξ゚听)ξ「これなら赤点は無いかもね」
( ^ω^)「ほんとかお!?」
ξ゚听)ξ「あとはアンタのがんばり次第よ、1週間ぐらいがんばりなさい」
( ^ω^)「分かったお! がんばるお!」

 そんな感じでツンはブーンの家から帰った。
 ブーンは一人になっても勉強を頑張っていた。

( ^ω^)「ツンがあれだけ言ってくれたんだお、今回ぐらい頑張るお!」

 ツンが置いていった問題集をひたすらに解くブーン。
 ドクオが教えていたときにはこんなに必死にならなかった。
 やはり、ツンという彼女の存在が大きいのだろうか。

( ^ω^)「勉強サボってまたタマタマ蹴られたら洒落にならないお」

 前言撤回、怖かっただけだ。
 それでも、それがいい薬になったのかブーンは勉強を続けている。
 普段不真面目な分、こんなときはまじめになるのだろう。

( ^ω^)「ブーンはやれば出来る子なんだお!」

 残念、それは褒め言葉じゃない。
 ブーン、かわいそうな子・・・。

71 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 20:54:51.89 ID:odPa7MiW0
 そして、1週間後。
 ついにテストの日が来た。

( ^ω^)「眠いお・・・」
ξ゚听)ξ「ちゃんと勉強してきた?」
( ^ω^)「やってきたお・・・、今日はバッチリだお」
ξ゚听)ξ「あのねぇ、勉強も大事だけど、自分の体調管理も大事なのよ?」
( ^ω^)「最初のテストさっさと終わらせて寝るお」
ξ゚听)ξ「あっそ・・・、まぁ頑張りなさい」

 ツンは机に戻り、教科書を開いた。
 ブーンは眠そうに目を擦りながら教科書を見る。
 クーは読書をしている、教科書ではなく小説だ。

ξ゚听)ξ「クー余裕ね・・・」
川 ゚ -゚)「ん、今日の分の勉強は昨日やったからな、直前に勉強すると変な知識まで入るからな」
ξ゚听)ξ「クーの理論は分からないわ・・・」
川 ゚ -゚)「まぁ、無駄なことはしないことだ」

 教科書を持ったままツンはやれやれといった表情をしている。

川 ゚ -゚)「それより、ブーンが寝ているがいいのか?」
ξ゚听)ξ「え・・・」
( -ω-)「ぷひゅー、ぽひゃー」

 ツンはブーンに近づき、頭を教科書でスパンッと叩いた。
73 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 21:06:39.12 ID:odPa7MiW0
 そして、1時間目の化学が始まった。

(;^ω^)「(あれ、分かんないお!? 昨日勉強したはずなのに!?)」

 昨日の夜から一夜漬けで勉強した化学がさっぱり分からなくなったブーン。
 どうやら、ツンに頭を叩かれたせいで全部吹っ飛んだようだ。
 まるでアニメか漫画みたいだ。

(;^ω^)「(とりあえず、白紙はヤバイから何とか考えるお!!)」

 問1、水を元素記号で表せ

(;^ω^)「(これは何とかなるお、答えはH2Oだお)」

 問2、シャキン先生の年齢を答えろ

(;^ω^)「(これは化学の問題じゃないお!?)」

 問3、化学もいいけど、1体に10程度のダメージ与える魔法ってなんだっけ?

(;^ω^)「(ドラクエ!? メラって書いておけばいいのかお!?)」

 問4、How are you?

(;^ω^)「(何で英語!? そして、なんで今の調子聞いてるんだお!?)」

 化学のテストの担当はtanashin先生だった。
75 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 21:30:43.56 ID:odPa7MiW0
( ^ω^)「変な問題ばっかだったけど助かったお・・・」

 テスト問題がカオスとか大問題だろ・・・。
 とりあえず、ブーンはそのおかげで助かったようだ。

( ^ω^)「次は家庭科だお・・・」

 この学校には男女問わず家庭科がある。
 男子はそのせいで苦悩している。

( ^ω^)「あ、テスト始まるお」

 ブーンは机に座りシャーペンを持った。
 テスト用紙がまわされる。

( ^ω^)「(これは何とか覚えてるお)」

 スラスラと問題を解いていくブーン。
 見る限り間違えがちらほらとあるが赤点になるほどではない。

( ^ω^)「(できたお)」

 テスト開始10分で終わってしまった。
 その直後ブーンは寝てしまった。

76 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 21:53:42.79 ID:odPa7MiW0
( ^ω^)「んぁ?」

 テスト終了5分前に起きたブーン。
 しかし、そこには絶望するような状況が広がっていた。

(;^ω^)「(よだれで答えが消えかけてるお!?)」

 必死でかわかそうとするブーン。
 だがテスト終了の時間は刻一刻と迫っている。

(;^ω^)「(乾いたお! すぐに答えを)」

 だが無常にも終了のチャイムが鳴り響く。

/^O^\「フッジサーン!フッジサーン!」
(`・ω・´)「はい、後ろからテスト集めて!」
( ^ω^)「ギャース!」

 よだれのせいで半分ぐらい答えが消えている。
 これは、かろうじて見えて丸になることを祈るしかない。

ξ゚听)ξ「ブーン、テストどうだったの?」
(;^ω^)「え、あ、全然余裕だお!」

 嘘だ、正直いっぱいいっぱいだ。
 ホント、IPPAIOPPAIだ。

77 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 22:21:25.24 ID:odPa7MiW0
 絶望と混沌に満ち溢れた1日目が終わった。
 そして、希望がわく2日目が始まる。

( ^ω^)「今日は世界史と数学だお」

 これはツンと一緒に勉強したことだ。
 なんとしても落とすわけにはいかない。

/^O^\「ハーイ、セキツイテー」

 生徒が席に座る。
 テスト用紙が配られる。

/^O^\「ハーイ、ハジメテー」

 テスト用紙を表にする。
 これは、ツンとの勉強でやったところばかりである。

( ^ω^)「(これ、ゼミで出たとこr・・・じゃなくてツンとやったとこばかりだお!!)」

 普段のブーンにはありえないほどに筆がすすんでいく。
 その回答にほぼ間違いは無い。

( ^ω^)「(こ、これは!?)」
84 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 23:12:08.97 ID:odPa7MiW0
 問4、ピカソの本名を答えよ

( ^ω^)「(なんでこう狙ったかのように問題があるんだお・・・?)」

 とりあえず、分かっているので答えを書く。
 周りをそーっと見るとこの問題で詰まっている生徒が多いようだ。

( ^ω^)「(できたお、今回はよだれが垂れないように寝るお)」

 テストを裏返しにして、口元から放しておく。
 そしてブーンは眠りについた。

ξ゚听)ξ「(アイツ、もう寝てるけど全部とけたのかしら?)」
川 ゚ -゚)「(普段の彼とは違うな、まじめにやったのだろうか?)」

 二人もそんな考えをめぐらせながら答えを解いていく。
 そして終了のチャイムがなった。

/^O^\「ハーイ、テストヨウシアツメテー!」

 後ろからテスト用紙が集められていく。
 今回はブーンのテスト用紙は無事だ。

( ^ω^)「調子いいお、次の数学も頑張るお」
87 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 23:17:25.90 ID:odPa7MiW0
 数学のテストが始まる。

( ^ω^)「(これも何度もやったお! 解けるお!)」

 今回のテストもスラスラと解いていく。
 しかし、最後の問題がおかしかった。

(;^ω^)「(な、なんだおこの問題は!?)」

 問8、デジモンアドベンチャー(無印)の主人公たちの進化を全部答えよ 配点40点

(;^ω^)「(これは数学と何も関係無いお、しかも何でこんなに配点が高いんだお!?)」

 とにかく答えるしかなかった。
 それにしても、今までのテストにこんな問題は無かったはずだ。
 今回のテストがカオスすぎる。

(;^ω^)「(アグモンから・・・グレイモン、メタル・・・ウォーグレイモン・・・)」

 一応ブーンは全部見ていたので答えている。
 一通り書き終えたころには残り時間が10分になっていた。

( ^ω^)「(寝てる暇は無いお、見直しするお!)」

 そして、見直しでテストは終わった。
92 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 23:23:39.16 ID:odPa7MiW0
( ^ω^)「難関を突破したお」
ξ゚听)ξ「どう、今日も大丈夫だった?」
( ^ω^)「大丈夫だったお、それにしても数学の最後の問題がおかしかったお」
ξ゚听)ξ「そう? べつにそんなこと無かったけど・・・」
( ^ω^)「ツンはおかしく感じなかったのかお?」
ξ゚听)ξ「えぇ、普通の問題だったわよ」

 ブーンがおかしいのかツンがおかしいのか。
 テストが帰ってくればすべて分かることだが。

ξ゚听)ξ「とりあえず、明日のテストも頑張りなさい」
( ^ω^)「分かったお」

 そんなこんなでブーンは家へと帰った。
 家に着くとブーンはベッドへ倒れこんだ。

( ^ω^)「疲れたお、こんなに頭つかったの高校入試以来だお・・・」

 だがブーンには350点以上でツンのご褒美が待っている。
 そのために頑張らねばならないのだが。

( ^ω^)「瞼が重いお・・・」

 寝てしまった。
95 : 焼飯(愛知県):2007/03/26(月) 23:31:57.61 ID:odPa7MiW0
時計「WAWAWA忘れもの〜」
( ^ω^)「ん・・・」

 目覚まし時計の音でブーンは目を覚ます。

( ^ω^)「あれ、ブーンは昨日帰ってきてから・・・」

 寝てました。
 もう学校の時間です。

(;^ω^)「やばいお! 勉強してないお!!」

 ついでにいうと、もう家を出ないと遅刻なのですよ。
 ブーンは制服に着替えカバンを持つと家を飛び出して行った。

(;^ω^)「今日は現代文と保健体育、学校に行って勉強してたら間に合わないお!!」

 ブーンは走りながら教科書を出すとそれを開く。
 そして、教科書を見ながら走り続けた。
 ちなみにブーンの家から学校まで35分かかる、ブーンの足でだ。
 ドクオは自転車なので20分で行っているが。
 ブーンは自転車が嫌いなのでいつも走っている。

(;^ω^)「俺は限界を超えるぜ!」

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