755 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 17:06:43.95 ID:LBNIbtld0
('A`)「ヴァー」

 時計は10時を指す。
 今、別荘の中の部屋に戻ってきている。
 ベッドの上に寝転がっているが、うちの物に比べても高級すぎる。

('A`)「おちつかねえ・・・」

 まだ頭がズキズキする。
 ブーンにやられた傷が痛む。
 ふと鏡をみると包帯が真っ赤になっていた。

('A`)「傷口開いたか・・・?」

 取り替えないとと思い、部屋を出て1階へ降りていった。

/ ,' 3「救急箱ですか、こちらにありますが」

 荒巻さんから救急箱を受け取る。

/ ,' 3「私が巻きましょうか?」
('A`)「いえ、いいです、自分で出来ます」

 そういって救急箱を持って部屋に戻った。
758 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 17:11:10.93 ID:LBNIbtld0
 部屋に戻り救急箱を開ける。
 包帯とガーゼを取り出し鏡を見ながら包帯を巻こうとする。

('A`)「なかなかうまき出来ねえな・・・」

 そのとき、部屋が突然ノックされた。

('A`)「ん、どーぞ」

 部屋に入ってきたのはツンだった。

ξ゚听)ξ「アンタ、それどうしたのよ」
('A`)「包帯取り替えてるだけだが」
ξ゚听)ξ「でも巻けてないじゃない」
('A`)「中々難しくてな」
ξ゚听)ξ「仕方ないわね、私が巻いてあげるから貸しなさい」

 そういってツンに包帯を取られる。
 鏡のほうを無理矢理向かされ、頭に包帯を巻かれる。

ξ゚听)ξ「はい、出来たわよ」
('A`)「これなんて兄ふんじゃった?」

 まるでテルキヨだ。
761 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 17:21:33.56 ID:LBNIbtld0
('A`)「ツン不器用すぎ」
ξ゚听)ξ「文句ある?」
('A`)「無いです、ごめんなさい」

 またアイアンメイデンの刑を食らうのはごめんだ。
 あれを食らったせいでマジで死ぬかと思った。

('A`)「それより、なんできたんだ?」
ξ゚听)ξ「はぁ、アンタが鈍感だから」
('A`)「どういうこっちゃね」
ξ゚听)ξ「アンタ、まだクーとやってないんでしょ」
('A`)「・・・勘弁してください」

 なんでこいつにまで言われないといけないんだ。

ξ゚听)ξ「クーがどんな気持ちか分かってるの?」
('A`)「しらねーよ・・・」
ξ゚听)ξ「バカね、ホントバカよアンタ」
('A`)「うるせぇ」
ξ゚听)ξ「まぁいいわよ、それでアンタがどうなっても知らないからね」

 そういってツンは部屋を出て行ってしまった。
 なんで、ここまで悩まなけりゃいけないんだよ。

('A`)「クソッ!!」

762 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 17:33:50.56 ID:LBNIbtld0
('A`)「・・・」

 何がいけないんだろうか。
 俺だってそりゃやりたいという気持ちはあるさ。
 でも、それで本当にいいのか分からない。
 ひと時の気持ちに負けてしまっていいのか。
 良い訳が無い、そんなのそこらのDQNと一緒だ。
 好きだからセックスする、そんなの本当に好きなわけが無い。
 本当に好きなら、本当に好きだからこそ大切にしたいと思っている。
 ブーンとツンは、本当にどういう気持ちだったのだろうか。
 ジョルジュだってそうだ、あいつも・・・。

('A`)「そうだ・・・」

 ジョルジュに聞こう。
 前は断られたが、今度は絶対に聞きだしてやる。
 携帯を取り出す、そしてジョルジュにかける。

( ゚∀゚)「おーう、なんだー?」
('A`)「お前に聞きたいことがある」

 そういって用件を話していく。

( ゚∀゚)「ほぉ」
('A`)「頼む、教えてくれ」
764 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 17:40:36.40 ID:LBNIbtld0
( ゚∀゚)「お前、大切だからその彼女を抱きたくないって言うのか」
('A`)「そうなんだが」
( ゚∀゚)「お前バカじゃね?」
('A`)「は?」

 また言われた、バカと。

('A`)「どういうことだよ・・・」
( ゚∀゚)「今のお前は彼女の気持ちも考えずに一方的に好きだと言ってるからな」
('A`)「・・・」
( ゚∀゚)「いくらお前が大切に思ってもそれは一方通行なだけだ」
('A`)「じゃあどうすればいいんだよ」
( ゚∀゚)「それは教えられねーな」

 まただ、こいつはいつも大事な部分を答えてくれない。
 でも、それが一番俺が考えなくちゃいけないことなのか?

( ゚∀゚)「でも、一つだけ教えてやるよ」
('A`)「・・・」
( ゚∀゚)「本当に大事なら、やらなきゃいけないことって分かるもんだぜ」
('A`)「・・・」
( ゚∀゚)「じゃーな!」

 そういって電話は切れた。
768 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 18:02:41.01 ID:LBNIbtld0
 本当に大事ならやるべきことは分かる・・・。
 ちくしょう、ジョルジュのやろう。
 また悩みが増えた・・・。

('A`)「本当に大事なら・・・か」

 俺にはわからない。
 いや、分からないといけないのだろうが。
 クーの気持ちを知りたいが、目の前で聞けるだろうか。
 もしかして、俺はまた前と同じ事を考えているのだろうか。

('A`)「怖がってる・・・?」

 クーとの関係が崩れるのを怖がってる、俺が。
 そうか、そうだったのか。
 また、俺は同じ間違いをしようとしているのか。

('A`)「ちょっと、頭冷やすか」

 そう思い、部屋を出る。

('A`)「あっ」
川 ゚ -゚)「む」

 今一番会いたく無い人と会ってしまった。
776 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 18:28:27.10 ID:LBNIbtld0
 外に出て海を見る。
 横にはクーが座っている。

川 ゚ -゚)「その頭どうしたんだ・・・?」
('A`)「ツンに巻いてもらったらこうなった」
川 ゚ -゚)「そうか、相変わらずツンは不器用だな」

 クスッとクーが笑う。
 それにつられて俺も顔がにやける。

川 ゚ -゚)「なぁ」('A`)

 声が重なった。

('A`)「クーから言ってくれよ」
川 ゚ -゚)「分かった・・・」

 声のトーンが落ちる。

川 ゚ -゚)「ドクオ、すまなかった」
('A`)「え?」

 何故か謝られた。
 理由は分からない。

777 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 18:46:49.64 ID:LBNIbtld0
('A`)「なんで謝るんだ?」
川 ゚ -゚)「そのな、私はちょっと焦ってたみたいなんだ」

 焦ってた、何を?

川 ゚ -゚)「ドクオに抱いてもらうことで無理矢理その事実を作ろうとしていた」
('A`)「・・・」

 そういうことか。

川 ゚ -゚)「私もバカだな、相手の気持ちも考えず」
('A`)「ごめん・・・」

 気づけば自分も謝っていた。

川 ゚ -゚)「え?」
('A`)「俺も、クーの気持ちを全然考えて無かった」
川 ゚ -゚)「・・・」
('A`)「ホント、ごめんな」

 そういうと、俺は砂浜に降りていく。
 そして、海へと走り出した。

川 ゚ -゚)「ドクオ!?」
('A`)「俺のバカヤロー!!!」
796 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 19:58:47.89 ID:LBNIbtld0
川 ゚ -゚)「ドクオ止まれ!そんな傷で海に入ったら破傷風になるぞ!」
('A`)「ハッ」

 だがもうすでに海は目の前だった。
 急停止したがおもいっきり転んだ。

川 ゚ -゚)「大丈夫か!」
('A`)「あうあー」

 クーが走って近寄ってくる。
 倒れたのが砂浜だからよかった。
 どこも怪我をしていない。

川 ゚ -゚)「まったく、相変わらず考えも無しに行動するな」
('A`)「すまねえ」

 倒れてる俺の顔を覗き込むようにクーが見下ろしている。
 そして段々顔が近づいてくる。

('A`)「・・・」
川 ゚ -゚)「・・・」

 頬にクーの唇が触れた。

川 ゚ -゚)「ドクオのバカ・・・」
('A`)「バカでごめん」
808 : 停学中(愛知県):2007/03/19(月) 20:24:28.52 ID:LBNIbtld0
('A`)「クー」
川 ゚ -゚)「なんだ?」
('A`)「あのな、帰ったらその・・・」
川 *゚ -゚)「分かった・・・」

 そして、俺とクーは別荘に戻っていった。
 別荘に戻るとリビングにはツンとブーンが居た。

( ^ω^)「お、ドクオたちが帰ってきたお」
('A`)「何やってんだお前ら」
( ^ω^)「話してただけだお」
ξ゚听)ξ「そ、そうよ!」
('A`)「そうか」

 微妙にブーンが楽しそうな顔をしているが気にしないでおこう。
 と、ツンが耳打ちをしてきた。

ξ゚听)ξ「クーとうまくいったみたいね」
('A`)「あぁ、さっきは悪かった」
ξ///)ξ「べ、別にアンタの心配してたわけじゃないんだからね!」
('A`)「はいはい」

 まぁ、ツンのおかげでもある。
 あぁ、あとジョルジュにもお礼しないとな。
 今度会ったとき俺のエロ本をやろう。

 

269 : ツアーコンダクター(愛知県):2007/03/21(水) 01:35:26.24 ID:17D1qALh0
('A`)「おーう」
川 ゚ -゚)「どうだドクオ!」

 2日目、クーは随分と泳ぎが上達していた。
 まだぎこちない部分はあるが、普通に泳げている。
 なお、俺は昨日の傷のせいで泳げない。

('A`)「すげえじゃねえかクー」
川 ゚ -゚)「ドクオが教えてくれたおかげだ」
('A`)「いやクーが努力した結果だよ」
川 ゚ -゚)「でもドクオに教えてもらえなければ」

 そのときビーチボールが弾幕のように降り注いだ。

('A`)「ぬわぁー!!!」
( ^ω^)「のろけてんじゃないお」
(#'A`)「テメッ!このピザ野郎!」
( ^ω^)「逃げるお!」

 ブーンが逃げた、それを俺は追う。

川 ゚ -゚)「はぁ」
ξ゚听)ξ「まったく、あの二人はいつまでたっても子供ね」
川 ゚ -゚)「まったくだ」
273 : ツアーコンダクター(愛知県):2007/03/21(水) 01:40:20.36 ID:17D1qALh0
(#'A`)「このやろー!逃げてんじゃねええええ!!!」
( ^ω^)「いやだおー、食らえお!」

 またビーチボールが弾幕のごとく降り注ぐ。
 だが、二度も同じ手を食らう俺じゃない!

('A`)「見よ、東方で鍛えた俺の洞察眼を!」
(;^ω^)「何!?ブーンの弾を全部避けたお!」
(#'A`)「なめんなああああ!!!」

 一方、クーとツンは。

ξ゚听)ξ「騒がしいわねぇ」
川 ゚ -゚)「まぁ、いいじゃないか、こんなときしかはしゃげないんだ」
ξ゚听)ξ「そうね、それよりクー」
川 ゚ -゚)「ん?」
ξ゚听)ξ「ドクオとうまくやったみたいね」
川 ゚ -゚)「あぁ、ありがとうツン」
ξ゚听)ξ「いいわよ、だって私たち親友でしょ?」
川 ゚ -゚)「そうだな、私とツンは親友だ」

 ってな感じだったらしい。
 そして、こちらは。

('A`)「ゼーハーゼーハ」
(;^ω^)「行き止まりだお・・・」
275 : ツアーコンダクター(愛知県):2007/03/21(水) 01:45:35.84 ID:17D1qALh0
( ^ω^)「でもブーンだってただではやられないお!」
('A`)「俺だって!」

 飛譜【天翔る少年】

('A`)「なんだこの弾幕!!」
( ^ω^)「ブーンの必殺技だお!」
('A`)「ちくしょう、俺だって!」

 孤譜【封じ込める部屋】

( ^ω^)「ブーンの弾が吸い込まれていくお!!」
('A`)「俺の勝ちだ!!」

 ブーンの目の前まで距離をつめる。

('A`)「食らえ!」
( ^ω^)「避けれないお!?」

 炎をまとったコブシがブーンの顎にヒットする。


('A`)「という妄想なんだが」
( ^ω^)「氏ねばいいお」
278 : ツアーコンダクター(愛知県):2007/03/21(水) 01:53:18.10 ID:17D1qALh0
 そんなわけで楽しかった4日間もあっという間に終わってしまった。
 けっして、作者があと2日書くのが面倒だったとか言う理由じゃない、ホントだよ?

( ^ω^)「楽しかったお」

 俺たちは自分たちの町に戻ってきた。
 ツンが家まで送ると行ったが断って歩いている。

( ^ω^)「じゃあブーンの家はこっちだからバイバイだお」
('A`)「おう、じゃーな」

 そういって分かれる。
 ちなみに、俺の頭はまだ兄ふんじゃったのテルキヨ状態だ。

川 ゚ -゚)「それ、巻きなおさないでいいのか・・・?」
('A`)「何かこれ楽しくなってきた」
川 ゚ -゚)「そ、そうか」

 しばらく歩き、家につく。
 鍵を開け中に入る。

('A`)「ソロモンよ、私は帰ってきた!」
川 ゚ -゚)「ただいま」

 最近クーの突込みが無くて寂しい。

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