796 :現在のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:07:53.51 ID:h/NX1l+v0
ブーンのレポート

みつけたかず:35
つかまえたかず:7
おこずかい:1982えん


( ^ω^) ブーン
保持バッジ:グレーバッジ・オレンジバッジ

【ξ゚听)ξ】 ピカチュウ:ツン ♀
LV20 わざ:かげぶんしん・10まんボルト・でんきショック・でんこうせっか
状態:不安

【† ゚‐゚†】 バタフリー:ファイ ♂
LV18 わざ:ねんりき・しびれのこな・ねむりごな・ふきとばし
状態:不安

【( ´Э`)】 コダック:ダル ♂
LV16 わざ:ひっかく・しっぽをふる・かなしばり・ねんりき
状態:ふつう

797 :現在のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:08:14.58 ID:h/NX1l+v0
( ^Д^) プギャー
保持バッジ:グレーバッジ・ブルーバッジ

【Σ=( ・∇・)】 ヒトカゲ ♂
LV19 わざ:メタルクロー・ひのこ・えんまく・いかり
状態:ふつう

【*〜( 〒ω〒)】 コラッタ ♀
LV17 わざ:ひっさつまえば・でんこうせっか・たいあたり・しっぽをふる
状態:ふつう


('A`) ドクオ
保持バッジ:グレーバッジ

【(※( ・ー・)】 ゼニガメ:セニ ♀
LV18 わざ:たいあたり・からにこもる・みずでっぽう・バブルこうせん
状態:回想聞き中

【ヾ(¬`・∧)¬】 ストライク:ズト ♂
LV89 わざ:きりさく・かげぶんしん・れんぞくぎり・こうそくいどう
状態:回想中

798 :現在のデータ ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:10:47.69 ID:h/NX1l+v0
(*゚ー゚) スー

【( o∂ー∂o)】 フシギダネ・フシちゃん ♀
LV13 わざ:たいあたり・なきごえ・やどりぎのたね・はっぱカッター
状態:ふつう

【ц_( ・◎・)】 ニョロモ・ニョロちゃん ♂
LV13 わざ:あわ・さいみんじゅつ・みずでっぽう
状態:ふつう

【《μ`ー´》】 ゴローニャ:ゴロさん ♂
LV48 わざ:あなをほる・じしん・ころがる・いわおとし
状態:ふつう

【(∨`◇´)】 ケーシィ:ケーちゃん ♂
LV10 わざ:テレポート・サイコキネシス
状態:ふつう

【彡`・ゝ】 オニスズメ:オニちゃん ♂
LV7 わざ:そらをとぶ・つつく・なきごえ
状態:ふつう

【???】

799 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:11:05.81 ID:h/NX1l+v0
〜・〜・〜・〜・〜・〜回想〜・〜・〜・〜・〜・〜


―トキワシティ・警察署

〈`◇´〉「これが、昨日のバトルを記録したテープです」


―戦闘中に聞こえた音は、映像を記録している音だったとその時分かりました


〈`◇´〉「バトルが長かったせいで、かなり終盤の方しか残ってないんですが……」
(警`ム´)「しかし、貴重だ。是非見せてくれ」


―映像が再生されました

―その映像は拙者がマタドガスを斬ったあたりからで


―昨晩、その場に居た拙者すら、目を疑う光景でした

800 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:13:13.31 ID:h/NX1l+v0
(警`ム´)「……ふむ。なるほど」
(警`ム´)「この映像を見る限りでは……非は、このストライクにあるように見えるね」


―その記録に映っている人間は、全部で二人

―多人数による闇討ちとは、残っているポケモンの数からも到底思えない光景でした


―マタドガスを斬った拙者、そしてみちづれを喰らう拙者

―それをかばい、絶命した殿……そして、逆上して相手トレーナーを斬る拙者

―映像を見れば、誰の眼にもそう見えることは明らかでした


(警`ム´)「最後は、上からの映像になっているようだね」
〈;`◇´〉「そのストライクが、鬼のような形相でこちらを睨むもので……僕も身の危険を感じて、その場を離れました」
〈;`◇´〉「このバトルの"立会人"として、最後まで居続けたかったのですが……」
(警`ム´)「いやいや、それは仕方ないよ」
(警`ム´)「……警察官の私とて、このストライクの顔で凄まれたら……」
(警`ム´)「見るからに、凶暴そうな目つきをしておるしね……」


―拙者の頭には、一つの言葉が思い浮かんでおりました

801 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:15:02.50 ID:h/NX1l+v0
―昔に殿が、拙者の顔は怖いから戦闘時はそれだけで相手を萎縮させられ、大変有利だ、と

―そう褒めて下さった、あの言葉が頭の中を低回しておりました


―その後、拙者は無論、その映像は偶然そう見えるだけであり、本当はこの男も戦闘に加わっていた、など

―様々な反論を行いましたが全て証拠なしと判定され、警察の考えが覆ることはありませんでした


―拙者が頑として納得せずに反論を続けたため、この事件については裁判も行われました

―最後の希望をかけて拙者は必死で勉強し、裁判に臨みました


ヾ(¬`・∧)¬「決闘法第二条の一項にもあるように、戦闘は特別な合意なき限り一対一で行われるものです」
ヾ(¬`・∧)¬「しかし相手方は四人、それも大勢のポケモンを出して此方に攻撃を仕掛けました」
(裁`ロ´)「しかし、証拠もなしに言われても、納得はできんよ」


―結局、拙者は証拠を何一つとして示せず、裁判は三回で終了

―拙者の、処分場送りが決定致しました

802 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:15:58.15 ID:h/NX1l+v0
(管`ホ´)「やれやれ。久しぶりだな、リドーは」
ヾ(¬`・∧)¬「? リドー?」
(管`ホ´)「罪を犯してココに送られたポケモンは、そう呼ばれるのさ」
ヾ(¬`・∧)¬「……拙者は、ズトだ」
(管`ホ´)「元の名前なんざ知らねぇよ。興味もねぇ。ほら、お前の独房だ」
(管`ホ´)「大人しく、処分日を待ちな」


ガシャン


ヾ(¬`・∧)¬(……殿……)


―それから拙者は、独房で考え続けました

―人は、死した後、どこへ行くのか

―頭の中で、殿の居場所を考え続けました

―拙者も、処分されれば、そこへ着くのか

―それとも、違う場所に放り出されるのか

―それが知りたくなった拙者は、大人しく処分される日を待ちました


―それから数ヶ月後

803 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:17:23.55 ID:h/NX1l+v0
―処分される三日前に、異変が起きました

―就寝していた拙者の独房の扉を開け、独房の中に二人の男が侵入してきたのです

―拙者が何かを言う前に、ポケモンを出され、そして拙者は深い眠りに落ちました


―再び眼が覚めたときは、同じように暗く湿った場所

―しかし、独房よりは壁がしっかりしていたのを記憶しております


(ク゚Д゚)「私たちはロケット団だ」


―最初の言葉から、拙者は全く意味が分かりませんでした

―聞けば、処分されるポケモンが居て、そのポケモンが大層屈強だという噂を聞きつけて

―是非、戦力にしたいと考え処分場から連れ去った、という経緯のようでした


―しかし拙者は奴らの言うことには一切耳を貸しませんでした

804 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:18:47.34 ID:h/NX1l+v0
―力を殿のため以外に振るうつもりはなかったからです

―不服ならば殺せ、と奴らに言い、拙者は独房の頃と同じように物思いに耽りました

―ロケット団は辛抱強く拙者を説得し続けましたが、拙者は聞く耳持たずで居続けました


―そして、ある晩、拙者が眠りについていた時のことです


\`ゝ´/「……やはり、連れ出すしかなかろう……」
〈‘ 3 ’〉「あぁ……"ファラスト成分"の採取に成功した、ということは……いよいよもって、リドーは危険だ」

ヾ(¬`・∧)¬「リドーではない。拙者にはズトという名がある」

\;`ゝ´/「! 起きていたのか……」

ヾ(¬`・∧)¬「貴公たちの声がうるさくて眼が覚めてしまったのだ」
\;`ゝ´/「それはすまなかった……私たちは、お前をズトと呼んでいいのか?」
ヾ(¬`・∧)¬「構わぬ」
〈‘ 3 ’〉「……ズト、聞きたいことがある」
ヾ(¬`・∧)¬「ほう?」

805 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:20:52.40 ID:h/NX1l+v0
〈‘ 3 ’〉「……お前は、本当に人を殺したのか?」

ヾ(¬`・∧)¬「……それは、首肯するよりほかあるまい」

〈‘ 3 ’〉「……良かったら、その時の話を聞かせてくれないか?」
〈‘ 3 ’〉「お前は、裁判で争ったほど事実を否定したという話だ……何か、ワケがあるんだろう?」
ヾ(¬`・∧)¬「事実を否定したわけではない。真実に誰も耳を貸さなかっただけだ」


―拙者は全てを二人に話しました

―二人は、今までの誰よりも真剣に話を聞き、そして理解を示しました


\;`ゝ´/「随分、酷いヤツが居たもんだな……」
ヾ(¬`・∧)¬「ココも、大して変わらんのではないか? アイツらと似たような匂いがする」
\`ゝ´/「しかし、俺たちではないと思う。お前ほどのポケモンを他にも五匹操るトレーナー……それほどの相手を、それほど強くもないポケモンで襲うとは考えにくい……ウチのボスは無謀を嫌うし……」
\`ゝ´/「……ただ、俺たちも同じようなことをやっているのは否定できん……」
ヾ(¬`・∧)¬「…………」

\`ゝ´/「……しかし、俺たちは今日……お前を助けるつもりで来た」

ガチャン

ヾ(¬`・∧)¬「? 中に入ってきて、何をするつもりだ?」

806 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:24:22.83 ID:h/NX1l+v0
〈‘ 3 ’〉「お前を連れ出す」
ヾ(¬`・∧)¬「止せ。拙者は二君に仕える気はない」
〈‘ 3 ’〉「俺たちのポケモンになれ、とは言っていない。だが、お前をココに置くのは危険なんだ」
ヾ(¬`・∧)¬「なら殺せ。拙者は構わん」
〈‘ 3 ’〉「ダメだ。罪なきポケモンを殺せるものか。それに、お前をウチの悪事に加担させることもしてはならない……だから連れ出す」
ヾ(¬`・∧)¬「何故お前らがそのような口を利く。此処の組織員でありながら、悪事だと?」
〈‘ 3 ’〉「……俺たちが望んでいる姿じゃないさ……今のロケット団は……」
ヾ(¬`・∧)¬「…………?」

\;`ゝ´/「時間がない。詳しく説明する時間はないが、ロケット団はお前を洗脳して無理に命令下に置くつもりだ」
ヾ(¬`・∧)¬「何だと……?」
\;`ゝ´/「お前はココに居てはいけない。外に出るんだ」
ヾ(¬`・∧)¬「……しかし……」
\;`ゝ´/「野生になったっていい。できればトレーナーの手に託したいが……」
\;`ゝ´/「……外に出て、生きて……仇を討て」


―仇

―拙者はその一言で、あいつらに対する憎悪が再び沸き上がりました
809 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:26:56.96 ID:h/NX1l+v0
―あの男達に復讐する……思い立った瞬間、拙者は外に飛び出しておりました


―追手から逃れる日々が、続くと分かっていながら


〜・〜・〜・〜・〜・〜回想〜・〜・〜・〜・〜・〜


ヾ(¬`・∧)¬「その後は、以前も説明した通りです。追手からもう逃げられない、というときに殿とぶつかり、拙者は殿に仕えることとなりました」
(;'A`)「……でも、良かったの……? 他の人に仕える気はなかったんじゃ……?」
ヾ(¬`・∧)¬「はい。しかし、誰かの配下であったほうが仇を討つのも易いのは拙者も分かっていたこと」
ヾ(¬`・∧)¬「拙者は勿論、殿のために身を粉にして仕える心算です。しかし、仇を討つのも忘れてはおりませぬ」

(※( ・-・)「……ねぇ、ズト」
(※( ・-・)「……昔の殿とした……二人の約束って、なんだったの?」

 
829 :第31話 ◆azwd/t2EpE :2006/01/05(木) 04:43:17.11 ID:h/NX1l+v0
ヾ(¬`・∧)¬「……それは……ポケモンマスターになること」

ヾ(¬`・∧)¬「二人で故郷のセキチクシティを出たときから、ずっと志していたものです……殿は育成能力に非常に優れており、拙者たちを人々が驚くほどの早さで鍛えあげました」

ヾ(¬`・∧)¬「……ちょうどあの晩も……ニビシティからトキワシティへ……そして、チャンピオンロードを抜けて、セキエイ高原へと向かう途中でした」

(;'A`)「……そうだったんだ……」

(※( ・-・)「セキエイ高原に行くくらいのトレーナーってことは……やっぱり、有名だったの?」
ヾ(¬`・∧)¬「大勢の人が、殿を相手に対戦を申し出て来ました。中には命を狙う輩も居りましたが、殿は尽く退けました」
(※( ・-・)「……その人、ズトの昔の殿……名前は?」
ヾ(¬`・∧)¬「グリーン」



第31話 終わり

     〜to be continued



―サファリパーク『鴻鵠の嗄声』地区

ξ゚听)ξ「でも何で今日じゃなきゃダメなの?」
(;^ω^)「……理由は、大切なモノを手に入れたときに話すお」
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