45 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:10:46.88 ID:0zBPPdMK0
いつも通りの夕方。

いつも通りの湖。

少し違うのは、

隣に愛する人がいること。



          ( ^ω^)ブーンが大人になったようです  七日目

46 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:11:43.22 ID:0zBPPdMK0
ツンが全てを話してくれると言った。

ブーンは全てを受け止めると言った。

二人の間を隔てるものはもう何もなかった。


やがて彼女は、ゆっくりと口を開く。

47 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:12:49.24 ID:0zBPPdMK0
ξ゚听)ξ「私数日前に、木に引っかかって大怪我をしたの・・・」

一つ一つ言葉を探して、時間をかけて紡ぎだしていた。

ξ゚听)ξ「幸い命に別状はなかったの。でもその代わり・・・」

彼女は覆っているものを退け、背中を見せた。

右肩から腰にかけて、痛々しい傷跡があった。

ξ゚听)ξ「少し前にね、私のことを好きって言ってくれる人がいたの。」

その先の話は、なんとなく想像がついてしまった。
49 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:14:23.12 ID:0zBPPdMK0
ξ゚听)ξ「その人とね・・・子どもをつくろうって話しになってね・・・」

今にも泣き出しそうな彼女の小さな背中をそっとなでた。

ξ;;)ξ「傷を見られたら嫌われるような気がして、それで・・・」

( ^ω^)「もういいお・・・よく話してくれたお」

そっと立ち上がりツンの手を握った。

キョトンとしている彼女を抱き起こして、引っ張りながら走った。

ξ゚听)ξ「ちょっ、なによいきなり!」

( ^ω^)「見せたいものがあるお」
51 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:15:50.92 ID:0zBPPdMK0
木の上から見る景色は、心なしかあの日よりも綺麗に思えた。

ξ゚听)ξ「きれい・・・」

その後暫く、二人は景色に見惚れていた。

沈黙を破ったのはブーンの方だった。

( ^ω^)「もう一度、その人に会ってみるといいお」

勝手ながら、それが彼女にとって一番いいことだと思った。

( ^ω^)「ツンはきっと大丈夫だお。自信を持つお」

これでいいんだ。これで。

52 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:16:27.89 ID:0zBPPdMK0
ξ゚听)ξ「ありがとう・・・」

言葉は要らなかった。ただただ彼女を、強く抱きしめた。


太陽が静かに時間切れを告げた。

ツンも、全てを理解しているようだった。

53 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:18:05.07 ID:0zBPPdMK0




( ^ω^)「ばいばいだお」





ξ゚ー゚)ξ「ばいばい」


54 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:19:21.47 ID:0zBPPdMK0
最期にツンの笑顔が見れてよかった。

唯一心残りなのは、愛してると云えなかったこと。



世界が180度回転した。

風に煽られた体から、大人の証である薄い羽が剥がれ落ちた。



                       ( ^ω^)ブーンが大人になったようです 完


 

 

 

 

 

59 名前: ◆Ciy/3xg8GY :2007/09/12(水) 23:24:38.65 ID:0zBPPdMK0
あとがき

小説を書くのは初めてということで、一応これが処女作になります。
支援してくださった方
酷評を下さった方
最後まで読んでくれた方
皆さん本当にありがとうございました。
この経験を糧に、これからも精進していきたいと思います。

後は、感想や質問をいただけると嬉しいです。

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