- 1
名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ：2006/02/27(月) 17:16:37.25 ID:BqS8F26B0
- ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘ…
ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘ…
目覚まし時計が五月蠅く鳴り響く。
ｼﾞﾘﾘﾘ…
ﾊﾞﾝｯ！！
( ｰωｰ)「むにゃむにゃ…あと５分お…」
一階から母の声が聞こえる。
J( 'ｰ`)し「ﾌﾞｰﾝ、そろそろ起きないと遅刻するわよ！」
( ｰωｰ)「むにゃ…今着替えてるおー！(嘘)」
- 7
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:25:12.49 ID:JiovMPcQO
- >>1
代理ありがとだぬーん( ´ω｀)
では続き投下するお
- 9
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:28:22.63 ID:JiovMPcQO
- J( 'ｰ`)し「あら、偉いわねぇ。じゃあｶｰﾁｬﾝは先にお仕事行くからね。朝ご飯はﾃｰﾌﾞﾙに用意してあるから、冷めないうちに食べるのよ。ちゃんとおうちの鍵かけてってね？」
( ｰωｰ)「わかったおー！…むにゃむにゃ」
ｶﾞﾁｬﾝ！
( ｰωｰ)「むにゃ…」
( ｰωｰ)o O ○
(´・ω・｀) や ら な い か
∑(;;＾ω＾)「ぶひゅっ！！！」
どうやらﾌﾞｰﾝは夢から覚めたようです。
- 10
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:32:43.11 ID:JiovMPcQO
- (;＾ω＾)「ひぅ…もうこんにちは、時間かお。ｼｮﾎﾞﾝのおかげで起きれたお」
その頃登校中の彼は─
(´･ω･`)「へっっブシ！！！！！」
(;'A`)「ｹﾞｯ！唾飛ばすなよ！」
(´･ω･`)「誰かが僕とのくそみそ願望抱いてる」
(;'A`)「あ～、あるあ…ねーよ！！！」
- 11
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:37:49.10 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「ほらｷｬｯﾂｽﾀｰ、ごはんだお」
ﾌﾞｰﾝはいつもの通り、飼い猫にｴｻをやった。
(^ω^)「ﾆｬｰﾝ」
( ＾ω＾)「僕も自分の食うかお…。ﾊﾑｯ、ﾊﾌﾊﾌ…朝飯うめぇｗｗｗ」
(^ω^)「(ご主人きめぇｗｗｗｗ)」
平凡な朝の風景、だがﾌﾞｰﾝはこの後自分がとんでもない事を体験する事になろうとは思いもしなかった。
- 13
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:41:08.45 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「ｸﾞｪｯﾌﾟ！！じゃあｷｬｯﾂｽﾀｰ、学校行ってくるお。お留守番頼むお」
(^ω^)「ﾆｬｰﾝ！！(こたつの電気付けたまま行けやﾎﾞｹ！！)」
( ＾ω＾)「うふふ、僕が行くのが寂しいのかお。終わったらすぐ帰るから安心汁」
ﾊﾞﾀﾝ…ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ。
ﾌﾞｰﾝは少し駆け足で学校へと向かいました。
- 14
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:45:42.35 ID:JiovMPcQO
- (;＾ω＾)「ふぅふぅ…あ！あれは！」
前方に見えるのは滅多に遅刻しない、ｸﾗｽの高嶺の華的存在ﾂﾝﾃﾞﾚです。
( ＾ω＾)「ﾂﾝ！」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「ん？あ、ﾌﾞｰﾝじゃない。おはよう」
(;＾ω＾)「ﾌﾋﾋ、ﾌﾋﾋ…ﾂﾝがいるって事は遅刻じゃないお。良かったお…」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「なによそれ！人の事時計みたいな扱いしないでよね！」
(;＾ω＾)「そ、そーゆーつもりじゃ…」
- 18
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:52:19.29 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「まぁいいお、ﾂﾝ、一緒に学校行こうお」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「え！？」
(;＾ω＾)「嫌かお？」
ξ////)ξ「し、仕方無いわね！あんたがそこまで言うんなら一緒に行ってあげるわよ！別に本当はあんたなんかの隣歩きたくないんだからね！！」
(;＾ω＾)「ﾃﾗﾋﾄﾞｽｗｗｗ」
ξ////)ξ「さぁ、早く行くわよ！！」
( ＾ω＾)「あ、待ってお、靴紐がほどけたお」
ﾌﾞｰﾝはしゃがんで靴紐を結んでいます。
- 19
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 17:56:46.96 ID:JiovMPcQO
- ξﾟ⊿ﾟ)ξ「もう！不器用ねぇ…早くしないと置いてくわよ！」
(;＾ω＾)「ちょｗ待ってお…うんしょうんしょ」
( ＾ω＾)「…結べたお！行…」
民家の屋根からｽｽﾞﾒが数匹バタバタとどこかに飛んで行きました。
ﾌﾞｰﾝが顔を上げると、そこにﾂﾝﾃﾞﾚはいませんでした。
(;＾ω＾)「お？本当に置いてかれたお…」
- 20
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:00:17.22 ID:JiovMPcQO
- ﾌﾞｰﾝは携帯で時間を見ました。
(;＾ω＾)「ｹﾞｯ！本当にやばいお！靴紐結ぶのにそんなに時間かかってたかお？！ｋｓｋするお！！」
⊂ニニニ( ＾ω＾)ニニ⊃ﾌﾞｰﾝ
チーンコーガカーユーイ…
始業の金の音が鳴り響きます…。
- 23
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:05:04.43 ID:JiovMPcQO
- ｶﾞﾗｯ
(;＾ω＾)「すみません！遅刻しましたお！」
………………………
( ＾ω＾)「…お？」
教室のドアに勢いよく開けたﾌﾞｰﾝの目に入ったものは、整然と並ぶ机と椅子、壁に大量に書かれた「れっつくそみそ」という落書きでした。
( ＾ω＾)「…みんなどこ行ったんだお？」
(;＾ω＾)「もしかして体育館で朝礼かお！？」
ﾌﾞｰﾝは体育館に走ります。
- 26
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:09:59.51 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「…！？」
『案の定』、体育館にも誰もいません。生徒どころか先生、そしてする事がなくて校内をうろうろするのが唯一仕事の校長でさえも。
何故案の定かと言うと、ﾌﾞｰﾝは気付いてしまったようです。
( ＾ω＾)「体育館に来るまでに、僕の走る音以外なにも音が聞こえなかったお…」
( ＾ω＾)「みんなどこ行っちゃったお…？」
- 28
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:13:46.84 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「とりあえず帰ってｶｰﾁｬﾝが帰るの待つかお…」
ﾌﾞｰﾝは呟き、無音の学校を出ました。
( ＾ω＾)「(それにしても…珍妙だお…ｽｽﾞﾒの鳴き声すら聞こえないお…？いつもランニングしてるおじいさんもいないお…)」
(;＾ω＾)「…なんだか怖くなってきたお！」
ﾀﾞｯ…
ﾌﾞｰﾝは走って家に向かいました。
- 29
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:17:45.33 ID:JiovMPcQO
- ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ…
( ＾ω＾)「ただいまおｷｬｯﾂｽﾀｰ！学校休みだったみたいだお！」
………………
(;＾ω＾)「ｷｬｯﾂｽﾀｰ？どこにいるお？隠れてないで出て来てお！！」
ﾌﾞｰﾝは家中を探し回りました。
こたつの中から靴箱の中、浴槽の中から便器の中まで…。
(;＾ω＾)「ど…どこ行ったんだお！！ｶｰﾁｬﾝに電話するお！！」
電話のボタンを押すﾌﾞｰﾝの指は震えていました。
- 31
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:23:11.33 ID:JiovMPcQO
- ﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯ…
( ＾ω＾)「(頼むから繋がってお！！！！！！！)」
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ…ｶﾞﾁｬ
『もしもしこちらﾃﾗﾜﾛ製菓工場です。』
(;＾ω＾)「ﾎｯ…(繋がったお…)」
( ＾ω＾)「あ、あの、そちらで働いてる内藤ｶｰﾁｬﾝの息子ですお、ｶｰﾁｬﾝお呼びしていただけますかお？」
『あぁ、内藤さんの息子さんですか。ちょっと待ってて下さいね。』
( ＾ω＾)「はいお」
- 35
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:29:47.31 ID:JiovMPcQO
- J( 'ｰ`)し『もしもしﾌﾞｰﾝ？どうしたの？学校は？』
( ＾ω＾)「ｶｰﾁｬﾝ、実は学校に行ったら教室にも体育館にも誰もいなくて…怖くなって帰ってきちゃったお」
J( 'ｰ`)し『まぁ！どうしてかしら？今日はとりあえずｷｬｯﾂｽﾀｰと遊んであげてなさい。ｶｰﾁｬﾝ休憩入ったら先生の携帯に連絡してみるわ。忙しいからまたね、なるべく早く帰るからね』
( ＾ω＾)「あうあう…その…ｷｬｯﾂｽﾀｰがいなくなっ…」
ﾌﾞｯ ﾂｰﾂｰﾂｰ
( ＾ω＾)「…」
- 38
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:35:23.33 ID:JiovMPcQO
- ﾌﾞｰﾝはﾊｯとしたように携帯を手に取りました。
(;＾ω＾)「そうだ、ﾄﾞｸｵに電話してみるお！！」
ﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯ…
ﾌﾟﾙｶﾞﾁｬ
('A`)『もすもす』
( ＾ω＾)「ちょｗｗｗ出るの早過ぎｗｗｗｗ」
('A`)『ﾌﾞｰﾝか。なんだよ？』
( ＾ω＾)「今どこにいるお？」
('A`)『学校だけど…お前今日休みじゃねーの？』
- 41
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:39:52.10 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「…え？学校？みんな朝どこに居たお？僕学校行ったお！！」
('A`)『ちょ…落ち着けよ。意味わかんねーよ。朝は普通に教室でHRしてたし、１時間目も教室だったよ。今俺はﾏﾝﾄﾞｸｾｰから保健室だよ。ｼｮﾎﾞﾝも一緒だよ』
( ＾ω＾)「どういう事だお…！？」
(;'A`)『は？いやｼｮﾎﾞﾝと一緒なのはこいつが勝手に付いて来ただけで…』
( ＾ω＾)「ﾄﾞｸｵ、頼むお！今からうち来てお！！」
('A`)『あ、あぁ…わかった。じゃあすぐ行くよ』
- 42
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:46:36.38 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「(なんでだお？僕は確かに教室に行ったお。それに万が一教室を間違えてたとしても、校内に人がいるのにあの静けさは異常だお)」
( ＾ω＾)「あ、もしかして学校間違えてた？」
( ＾ω＾)「(…んなこたぁないお…)」
今日は街がやけに静かな気がする…。
ﾌﾞｰﾝはその異常さにだんだん吐き気がしてきた。
(;＾ω＾)「気持ち悪いお…ﾄﾞｸｵ…早く来てお…」
ﾌﾞｰﾝは頭を抱えてしばらく縮こまっていた。
そのままいつの間にか２時間が経過した、その時だった。
ｱｲﾜｰﾅﾋﾞｰｱﾋﾞｯﾌﾟｽﾀｰ…♪
- 46
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 18:56:55.35 ID:JiovMPcQO
- ( ＾ω＾)「(電話…ﾄﾞｸｵからだお)」
( ＾ω＾)「もしもしお…」
('A`)『ﾌﾞｰﾝ！どこにいるんだよ！』
( ＾ω＾)「…え！？」
ﾌﾞｰﾝは自分の心臓がﾄﾞｸﾝｯと大きく脈打つのを感じた。
嫌だ。聞きたくない。もうやめてくれ。頼むから続きを言わないでくれ。
( ＾ω＾)「う…あ…ぁ…」
('A`)『お前がまだ帰って来ないって、おばさんが家に上げてくれたぜ。今お前の部屋にいるから用があるなら早く帰って来いよ』
( ω )「…………」
ﾌﾞｰﾝが今いる場所は、自分の部屋だった。
- 51
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 19:04:39.10 ID:JiovMPcQO
- ( ω )「うわああああああああああああああああああああああああ！！！！！！！！！！！」
('A`)『ﾌﾞｰﾝ！？どうしｔ
ﾌﾞﾝｯ ﾊﾞｷｬｯ！！！！
( ；ω；)「はぁっ！はぁっ！はぁっ！…こ、この携帯おかしいお！！どっかのいたずら好きな人に繋がる悪い携帯だお！！」
( ；ω；)「ち…丁度新しいのに買い換えようと思ってたんだお！！良かったお！！」
ﾌﾞｰﾝはふらふらと立ち上がり、自宅の子機から母の働く工場に電話をする。
( ；ω；)「ｶｰﾁｬﾝに、すぐ帰って来てもらうお…」
ﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯﾌﾟｯ…
- 55
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 19:10:59.97 ID:JiovMPcQO
- ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙｶﾞｯﾁｬﾏﾝ
『はいこちらﾃﾗﾜﾛ製菓工場でーすぅー。』
( ；ω；)「内藤ｶｰﾁｬﾝの、息子ですお、ｶｰﾁｬﾝ呼んで下さいお…」
『あら～、ｶｰﾁｬﾝさんの息子さんの…ﾎﾗｲｿﾞﾝ君？いやぁ～今何歳なの？おばさんの事覚えてる？ﾎﾗｲｿﾞﾝ君がまだ小さいときに一緒に遊んだの覚えてるかしら』
(;;＾ω＾)「(えええええ！？)」
『覚えてないかしらね～？まだこんなに小さいときだったもんね、ほらこんなに』
(;;＾ω＾)「(どんなだよｗｗｗｗ)」
- 59
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 19:17:43.53 ID:JiovMPcQO
- ﾌﾞｰﾝは昔一緒に遊んだ事のあるらしいおばさんの長話に、血も涙も吹き飛んでしまいました。
(;＾ω＾)「あの…ｶｰﾁｬﾝを…」
『あらやだ！そうだったわね！ﾀﾞｯﾊﾊﾊﾊﾊﾊ！！！嫌だわ私ったら！って、ｶｰﾁｬﾝさんならもうとっくに帰ったわよ？今帰宅途中なのかしら？』
( ＾ω＾)「(先に言えよｗｗｗ)」
- 61
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 19:21:24.53 ID:JiovMPcQO
- 『それでねﾎﾗｲｿﾞﾝ君、うちの息子の事覚えてる？ほら七五三の時の』ﾌﾞﾂｯ
ﾌﾞｰﾝは電話を切りました。
( ＾ω＾)「ｶｰﾁｬﾝ…どういう事だお…？」
外はすっかり夕焼けです。いつもならこの時間ひっきりなしに聞こえて来る「石焼芋」の声すら、今日は聞こえません。
( ＾ω＾)「一体どうなっちゃったお…！？」
- 64
名前： ◆7HU65zss9U
：2006/02/27(月) 19:26:25.06 ID:JiovMPcQO
- 第一話『ｵﾊﾞﾀﾘｱﾝ』完
推奨BGM「いしやきいも/ﾌﾞﾘｰﾌ&ﾄﾗﾝｸｽ」
どう見ても精神病のパクリです。
本当にありがとうございました。
