15 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:02:05.58 ID:2R+/Eso3O
続いて川 ゚ -゚)クー編を投下します

16 名前:人居ないががんがる :2007/01/29(月) 22:02:40.90 ID:2R+/Eso3O
川 ゚ -゚)「…………」

教室の隅の席で静かに本を読む少女。
窓の僅かな隙間から吹く風で靡く黒髪。
整った顔立ちに白い肌。
そんな絵に描いたような美少女の名は素直クール。
同級生からはクーと呼ばれている。

川 ゚ -゚)「…………」

彼女が手に持っている本の表紙には日本語ではない文字が。
恐らく他の生徒では読むことは不可能なので本の内容を知る物は誰一人としていなかった。

川 ゚ -゚)(はぁ……はぁ……)

心の中で甘い吐息を吐く。
だが、当たり前だが周りに聞こえることはない。
18 名前:人居ないががんがる :2007/01/29(月) 22:04:56.91 ID:2R+/Eso3O
川 ゚ -゚)(学校で官能小説を読むのはスリルがあるな)

謎の本の正体。
それはなんと官能小説、つまりはエロ小説だったのだ。

川 ゚ -゚)(表紙の文字が読めなければ……バレることはない!)

学校でエロ小説を読むクー。
実に破廉恥な女だ。
クールにページをめくる。
めくったページには実に卑猥な挿し絵が描かれていた。

川 ゚ -゚)(おぉっ……実にエロい)

表情には出さずに感情を高める。
クラス内で彼女にしか読むことの出来ない文字の中には沢山の夢が詰め込まれているのだろう。

19 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:05:18.25 ID:2R+/Eso3O
そんなクーの元に一人の男子が声を掛ける。

('A`)「あのークーさん」

声を掛けて来たのは割とイケメンなドクオ。
黙っていれば格好いいらしいのだが詳細は不明。
川;゚ -゚)(うぉ!びっくらこいた)

内心ではビビりまくりの彼女。
自分の世界に入り込んでいるときにいきなり声を掛けられたのだから仕方ない。
だが、感情は表には一切出さない。

川 ゚ -゚)「ん?なんだ?」

冷静に、そして内容を気づかれずに本を閉じる。
挿し絵が描かれているだけあって実に慎重だ。
もちろんしおりを挟むことは忘れない。



20 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:06:09.46 ID:2R+/Eso3O
('A`)「3限目の生物の宿題やってきましたか?」

川 ゚ -゚)「あぁ、一応な」

('A`)「そのー…宿題を見せてくれませんか?」
川 ゚ -゚)「あぁ良いぞ。2限目の休み時間までには返してくれよ」

クーは机の中から一冊のノートを取り出す。
可愛らしいピンク色のノートだ。
それをドクオに手渡そうとする。

('A`)「おーあrがtべ(ry」

一瞬にしてクーの視界からドクオの姿が消える。
変わりに見えたのは丸々した体。

( ^ω^)「ありがとうだお!」

22 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/29(月) 22:06:28.97 ID:2R+/Eso3O
彼の名は内藤ホライゾン。
通称ブーン。
足が早いことだけが取り柄のピザだ。
その彼がドクオを突き飛ばしたらしい。
事実ドクオは壁に激突している状態だった。

川;゚ -゚)「あぁ。気にするな」

少々戸惑いを見せるクーであったが、気にしないことにした。
華麗にスルー。
それが彼女の得意技だった。

川 ゚ー゚)(ふふふ……w)

喜んで自分の席へと戻るブーンの後ろ姿を見ながら不気味に笑うクー。
しかし、その不気味ささえも可愛らしさに変えてしまうほどの笑みだった。

川 ゚ー゚)(本のことは……バレていない!)

普段は表情を緩ませないクーだったが安心のあまり笑みをこぼす。



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