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名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:41:19.67 ID:XSD30xUFO
- ξ゚听)ξツン編
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名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:42:21.25 ID:XSD30xUFO
- ξ゚听)ξ「あー疲れた」
学校から帰宅をし鞄をベッドに置きその横に自分も座る。
壁に掛けてある時計は午後3時を示していた。
それを確認するとそのままベッドの上に寝ころぶツン。
そして深い溜め息。
ξ゚听)ξ「はぁ……暇だ」
誰かに言うわけでもなく少し怒り気味に独り言を呟く。
特にすることも無いので横に置いた鞄から白色の携帯電話を取り出し、寝ころんだままそれを開く。
画面に映し出されたのは可愛らしい熊の絵。
いかにも女の子らしい待ち受けだった。
ξ゚听)ξ「メールは無しか」
- 29
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:43:28.60 ID:XSD30xUFO
- 新着メールの問い合わせをしたところ、新着のメールは0件。
普通に考えれば自分が学校に行っている時間帯にメールを送る人はそういないが、なんとなく確認をしておきたかった。
メールが無いとわかっていたが少し期待をしてしまったが。
ξ゚听)ξ「暇だから出掛けようかな」
携帯を鞄に入れ、財布が鞄の中にあることを確認する。
そして帰宅した時の格好のままで鞄を持って部屋を飛び出すツン。
玄関で靴を履いたあとにもう一度鞄の中を確認する。
確かに携帯と財布がある。
でも不安なのだ。
- 31
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:44:29.17 ID:XSD30xUFO
- ξ゚听)ξ「行ってきまーす」
誰もいない家にツンの声が響きわたる。
なんとなく返事を期待したが流石に返事が来ると不気味だったのでホッとする。
玄関を出て鞄から取り出した鍵を鍵穴に差し込み右へと回すす。
ガチャリと音がなる。
念のためにドアノブを回し引いてみる。
もちろん開くはずがない。
でも、もし開いてたら後々困るので試してみた。
ξ゚听)ξ「さて、どこに行きましょうかね」
誰もいないのに疑問系のツン。
庭で鎖に繋がれている愛犬が不思議そうにツンの方を見るが気にしない。
- 32
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:46:11.44 ID:XSD30xUFO
- 10秒ほど玄関先で考えているとヘアスプレーが無くなっていたことに気付く。
ξ゚听)ξ「薬局に行くか」
また独り言を呟く。
その独り言に何故か返事をするかのように吠える愛犬。
ツンは愛犬に笑顔を見せたあと門を出て薬局へと向かった。
自宅から数十分歩いた距離にある大きめの薬局についた。
結構歩いたなんとなく良い運動になった気がしたので特をした気分だ。
自分へのご褒美にジュースでも買おうと思ったが運動の意味が無くなってしまうので断念。
ξ゚听)ξ「スプレーは……あっちか」
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名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:46:31.26 ID:XSD30xUFO
- 店に入るとツンはすぐさまワックスやブリーチ材が置いてある棚の方へと向かう。
ツンがよく使うお気に入りのヘアスプレーはその棚付近にあるからだ。
大体はそうだが。
ξ゚听)ξ「あ……」
ふとブリーチ材に目が止まる。
箱に描かれているのは綺麗な髪色をした美女。
ツンはいつか綺麗な髪色にしたいといつも願っていた。
ちなみに今の彼女の髪色は教育指導の先生にギリギリ許してもらえるくらいの茶色。
ξ゚听)ξ「あ、スプレー」
数秒間だけツンの頭の中から忘れ去られてしまっさスプレー。
これから数十日間、共に過ごしていくであろうパートナーなのに。
- 34
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:47:11.40 ID:XSD30xUFO
- ξ゚ー゚)ξ「これこれw」
手に取ったのは薄緑掛かったスプレー缶。
これがツンがいつも使っているお気に入りのやつだった。
ちなみに無香料のソフトタイプ。
これで自慢の巻き髪が乱れないようにせっとをしている。
正に自分からは切っても切り離せないであろう存在だった。
ξ゚听)ξ「さーてレジへ……」
レジの方へ向かおうとした時だった。
ツンの目に入ってきたのは化粧品のテスター。
すぐに値札に目をやる。
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名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:47:41.79 ID:XSD30xUFO
- 表示されている値段はなんと3000円。
学生であるツンに取ってはまさに高級な物だった。
ξ*゚听)ξ「やっぱ試すっきゃないでしょ」
スプレー缶を床に置きテスターに手をやる。
説明によると肌の保湿を良くしたり引き締め効果があるらしい。
この成分を無料で肌に取り込めるなんて幸せなことだろう。
キャップを取り、手に中の液体を少量取り出す。
そして棚についている鏡を見ながら自分の肌に馴染ませていく。
ξ*゚听)ξ「ほえぇ〜」
間抜けな声。
幸いにも周りに人は居なかったがもし居たとしたら確実に引かれていただろう。
ξ*゚听)ξ「よし次ッ」
- 36
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:48:10.20 ID:XSD30xUFO
- 調子に乗ったツンは会計のことを忘れ違うテスターを手に取る。
値段はなんと8400円。
説明によると天然エキス配合で肌に潤いを生みだし、更に引き締め、美白効果があるらしい。
先ほどの化粧品と効果が似ているがやはり高い方が信頼出来る。
それが人間と言うものだ。
ξ*゚听)ξ「おぉ」
意味もなく微妙な喘ぎ声を出すツン。
しかし、残念なことに周りには数人の客がおりみんなしてツンを白い目で見ていた。
端から見ればなんとも可哀想な子であろう。
- 37
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:49:58.89 ID:XSD30xUFO
- ξ゚听)ξ「さてと」
様々なテスターを使用し満足したのだろう。
店内に入ってから約40分後、ようやくツンはレジへと向かった。
店員「700円になります」
財布から千円札一枚と100円玉を2枚取り出すツン。
しかし、店員は不思議そうな顔をしている。
普通の人ならば千円だけを出すため200円の意味がわからないからだ。
ξ゚听)ξ「あ、そのまま会計してみてください」
店員はツンに言われた通りにレジをうつ。
するとレジのおつりの部分に「500円」と表示された。
- 38
名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:50:42.14 ID:XSD30xUFO
- 店員「あ、なるほど…」
小さく呟く店員。
ツンその言葉を聞いていたのか、何処か誇らしげだった。
お釣りと商品を受け取り店を後にする。
時刻は午後5時。
たった一つの買い物をするのにどれだけの時間を掛けるのだろう。
ξ゚听)ξ「さて、帰るか」
夕暮れの空を見上げそっと呟く。
それにしてもツンは独り言が多い。
歩きなれた道をいつもの様に足を進める。
たまに吹く風が少し寒く感じる。
この時間帯に制服だけではやはり無理があった。
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名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:51:52.08 ID:XSD30xUFO
- 風に吹かれながら行きよりも少し時間を掛けて家まで歩く。
結構長い時間薬局に居ただけあって疲れているようだ。
ξ゚听)ξ「ただいま」
庭先で寝ている犬に挨拶をする。
当然、日本語では返事は返ってこない。
ξ゚听)ξ「ですよねー」
誰に同意したのだろうか。
玄関には灯りが灯っていた。
家族が家に帰ってきた証拠でもある。
ξ゚听)ξ「ただいま」
先ほど庭先で言ったセリフを再び口にするツン。
暫くすると家の奥の方から足音が聞こえる。
ツンは足音から誰が玄関まで来てくれるのかを自分の中で予想する。
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