15 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:33:44.52 ID:XSD30xUFO


( ^ω^)(おww楽々チンチンだおww)

一限目の授業中に先生に見つからないようにクーのノートを書き写すブーン。
実に手慣れた手つきだ。
今までずっと他人の力を得て宿題を済ませていたことが伺える。

( ^ω^)(おwwwたったの十分で終わったおww)

ペンを置き、全て出来たことを確認するとクーのノートを机に入れる。
これで3限目の準備は万端。
あとは次の時間にドクオに渡すだけだ。

( ^ω^)(一時はどうなることかと思ったおwww)

思わずにやけるブーン。
その一瞬のブーンの表情を数学の先生は見逃さなかった。


16 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:34:11.41 ID:XSD30xUFO
数先「お、嬉しそうだな内藤。そうだ良いこと思いついた。お前この問題を解け」

(;^ω^)「お!?」

ハッと我に返る。
すぐにクラスの視線が自分の元へと集まっていることに気づく。

(;^ω^)「お?先生……」

数先「ほら内藤。この問題を解くんだ」

先生が黒板を指さす。
そこには未知の世界とも思えるほどの数式が書かれていた。

( ^ω^)「無理ですお」

数先「そうか……じゃあ素直。やってみろ」

川 ゚ -゚)「はい」

返事と共に席を立つ。
ピンと背筋を伸ばしながら教室の前へと足を進める。

17 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:34:59.93 ID:XSD30xUFO
川 ゚ -゚)「…………」

白色のチョークを手に取る。
そして静かに、眉一つ動かさずに問題を解き始めた。

川 ゚ -゚)「出来ました」

数先「お……正解だ」

教室内から小さな歓声が沸き起こる。
どうやらクラスのほとんどの人が解けなかったらしい。

川 ゚ -゚)「ふぅ」

溜め息をつきながら教室の隅の自分の席へと戻る。

('A`)「すげーなぁ……可愛いなぁ……」

(;^ω^)「お!?」

自分の後ろの席にいるドクオが気になる言葉を小さく呟いた。
しかし、その言葉をブーンは聞いてしまったので思わずドクオの方へと振り向く。


18 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:36:01.49 ID:XSD30xUFO
数先「内藤!後ろを向くなぁ!」

(;^ω^)「はうおっつぉ!」

ヒュッという音が耳に入った瞬間、気味の悪い声が聞こえた。
先生が内藤の額めがけてチョークを投げつけたのだ。
事実、内藤の額には赤い痛々しい丸い痕がついている。
ちなみにこの数学の先生は高校時代に野球部でエースを務め、甲子園出場を果たした剛腕投手だった。

(;^ω^)「おぉ……痛いお……」

額を押さえながら机にうずくまる。
丁度その時、教室に授業終了を知らせるチャイムが鳴り響く。

19 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:36:33.01 ID:XSD30xUFO
数先「ん……もう終わりか。じゃあ今日はここまでだ。次回は今日の続きをやるからな」

川 ゚ -゚)「起立、礼」

クラス委員のクーが号令を掛ける。
これで数学の授業は終了した。
先生か教室を後にしたのを確認するやいなや、ドクオにクーのノートを手渡す。

('A`)「お?おぉ!おー」

返事が意味不明。
本当に何が言いたいんだこの男は。
黙ってれば二枚目なのに。

('A`)「あれ?なんか今日は心がすごく痛いなぁ」

2時限目は先生が出張中の為に自習となっている。
ドクオはその時間を利用して宿題を写そうと決めた。


20 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:37:10.12 ID:XSD30xUFO
だからこの休み時間は勉強をしないことにした。

( ^ω^)「あ、でもドクオ次は……」

('A`)「いーのいーの。大丈夫だって」

ブーンが何かを言おうとしているが聞く耳を持とうとしないドクオ。

( ^ω^)「僕は知らないお」

('A`)「ん?」

そう言い残すとブーンはドクオの元から離れていった。

( ^ω^)「全く……もう知らないお」

ξ゚听)ξ「なにが?」

Σ(;^ω^)「うお!びっくらこいた!」


21 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:37:32.65 ID:XSD30xUFO
ブーンに話しかけた女性。
彼女の名は津出玲子。
巻き髪が特徴の美少女だ。
彼女はクーと仲が良く、またクーに匹敵するほどの容姿と頭脳を持ち合わせている。

ξ゚听)ξ「なんでビックリするのよw」

(;^ω^)「いや気にしないでくれお」

実は彼女はブーンの幼なじみである。
気の強い彼女と小さいときからずっと一緒に居たために彼女の姿を見ると反射で驚いてしまう。

ξ゚听)ξ「そういえばあんた大丈夫なの?」

( ^ω^)「何がだお?」

ξ゚听)ξ「生物の宿題よ」

( ^ω^)「全然余裕だおwww」


23 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:38:21.93 ID:XSD30xUFO
ブーンの意外な返答に少々戸惑いを見せるツン。
それもそのはず。
ブーンは今までに一度も宿題をやってきたことがなかったからだ。
唯一やれたのは生物の宿題を休みの日にツンと一緒に解いたことぐらいだろう。
しかし、今回は一緒にやることが出来なかったためにツンはブーンのことを心配していたのだ。

ξ゚听)ξ「え……でもなんで?」

( ^ω^)「クーちゃんに頼んだんだおw」

ブーンは写し終えた宿題をツンに開いて見せた。
字は汚いもののしっかりと指定された場所までやり終えていた。



24 名前:愛のVIP戦士 :2007/01/27(土) 19:39:54.32 ID:XSD30xUFO
( ^ω^)「おwこれで大丈夫だおwクーちゃんに感謝だおwwそれじゃばいぶー」

言いたいことを言い終えるとあの独特な走り方でツンの元から去っていった。

ξ゚听)ξ「…………ばか」

ぎゅっと拳を握り締めるツン。
彼女の机の上には生物の宿題のノートが置いてあった。

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