第六話

52 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 20:47:41.00 ID:OQoTsHeH0: 　（　･∀･）七把一絡げのようです*(‘‘)*

第六話

(´・_ゝ・｀)　最近どうですか。症状の方は

（ *･∀･）　んもう絶好調！今日もね、ちゃーんとダシから作ったお味噌汁だったしー
　　　　　　菜っ葉のお漬け物も塩の塩梅がちょーいい感じだったし！

(´・_ゝ・｀)　いえ、料理ではなく症状の調子の方で…

（　･∀･）)

（　･∀･）　キュートに任せた僕のミスだ。すまない

(´・_ゝ・｀)　いえ

*(‘‘)*　調子は前と変わりないです

(´・_ゝ・｀)　そうですか。それはよかったです
53 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 20:49:53.51 ID:OQoTsHeH0: 川ﾟ -ﾟ)　デミタス先生…あ、すみません、取り込み中ですね

(´・_ゝ・｀)　そこで待っていて下さい、クー先生

(´・_ゝ・｀)　眠っている二人…いや、モララーさんも合わせると三人ですが
　　　　　　その方達はどうなっていますか？

（　･∀･）　変わらないよ。ずっと眠っている

(´・_ゝ・｀)　ずっと？

（　･∀･）　ああ

(´・_ゝ・｀)　そうですか。もし何か変化がありましたら、すぐにご連絡下さい

（　･∀･）　そうするよ

(´・_ゝ・｀)　今日のカウンセリングは以上です。お疲れ様でした

55 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 20:53:01.44 ID:OQoTsHeH0: *(‘‘)*　なーんか最近の先生ってやる気ないよねー

（ *･∀･）　そうかしら？あの女の医者といちゃついてんじゃないのー？
　　　　　　前からあの二人、怪しいと思ってたのよねー

*(；‘‘)*　キューちゃんいつの間に！
　　　　　　でも確かに、最近よくセットでいる気がする

（　･∀･）　きっと誰もいない医務室とかで、お医者さんごっこしてんのよ！
　　　　　　ほうら、これが私のリンパ線だ。あぁ…先生…！こんなの臨床でも見たことないぃぃ！

*(‘‘)*　キューちゃん、病院内はお静かにね

61 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 20:56:51.22 ID:OQoTsHeH0: （　･∀･）)

（　･∀･）y‐　ふぅー

*(‘‘)*　病院から出るとすぐこれなんだから…

（　･∀･）y‐　あのよお、ちょっと聞きてえことあんだけど

*(‘‘)*　何よ

（　･∀･）y‐　ジョルジュってどういう奴だ？

*(；‘‘)*　は？

（　･∀･）y‐　お前は会ったことあるんだろ？あさぴーも少し知ってるみたいだったし

*(‘‘)*　別に…何で知りたいのよ

（　･∀･）y‐　気になんじゃねえか。他の人格っていったらほら、家族みたいなもんだろ？

*(；‘‘)*　家族ぅ？じゃあお兄ちゃんの家族でもあるってことで、
　　　　　そしたらあんたと私兄妹ってこと？カーッ！ペッ！

（；･∀･）y‐　うお！タンを飛ばすな！きたねえだろ！

*(；‘‘)*　へいへいへい！冗談じゃないわよ！私の家族はお兄ちゃん一人きりよ！
62 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:00:00.42 ID:OQoTsHeH0: （　･∀･）y‐　じゃあ親父は？まだ死んでねえだろ

*(‘‘)*　お父さんは…もうよくわかんないんだもん
　　　　　たぶんお兄ちゃんと縁を切りたがってるだろうし

（　･∀･）y‐　ジョルジュのせいか？

*(‘‘)*　たぶん…いや、わかんないけど。もう一人いるし…

（　･∀･）y‐　だからよーどういう奴なんだよ
　　　　　　　てかモナーと近いんだろ？つーことはアレだ、馬鹿だ。当たり？

*(‘‘)*　あんたよりは頭いいよ

（；･∀･）y‐　てめえ！どんだけ俺を見下してんだよ！

*(‘‘)*　三分の二足す三分の一は？

（　･∀･）y‐　ああ……十くらい

*(‘‘)*　あんたよりは頭いいわ

64 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:04:06.73 ID:OQoTsHeH0: （；･∀･）y‐　クソが！どうせ俺は孤児人格だよ！へっ！

*(‘‘)*　どういう意味の自虐なのよ…

*(‘‘)*　ジョルジュは…私もよくわからなかった

（　･∀･）y‐　会話はしたのか？

*(‘‘)*　少しだけ

　―――会えて嬉しいよ。俺はお前の為に生まれた

*(‘‘)*　その後、族たちが全員やられるまで、私はずっと突っ立ってた
　　　　　正直、凄く怖かったよ

（　･∀･）y‐　ふうん…俺と喧嘩したらどっちが勝つかな

*(‘‘)*　あんたよりは頭いいわ

（；･∀･）y‐　そんな話はしてねえよ！しつこいぞお前！

66 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:06:31.96 ID:OQoTsHeH0: （　´_ゝ`）　捜査から外れろ？

　「そうだ」

捜査本部にいた兄者は、上司から突きつけられた言葉にしばし固まった。

（　´_ゝ`）　そうですかい。わかりました

　「ん…今日は聞き分けがいいな」

（　´_ゝ`）　予想はしてましたんで。こんなに早くとは思わなかったけど

皮肉めいた言葉に上司の顔が苦々しく歪んだ。

　「すまん…格好悪い所を見せて」

（　´_ゝ`）　権力に弱いのは、どの公的機関でも一緒でしょ

　「すまんな……」

69 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:12:03.24 ID:OQoTsHeH0: （　´_ゝ`）　いえ、本当にいいんです。俺も正直、物怖じしてたくらいですから

　「わかってくれてありがとう。今夜空いてるか？」

（　´_ゝ`）　すみません、今日は予定があります

　「おいおい、まさか恋人が出来たとか言うんじゃないだろうな」」

（　´_ゝ`）　いやーあははは。まだ付き合ってはいませんが、俺の大本命なんで。すみません

　「こっそり式を挙げようなんて考えるなよ。それじゃ」

（　´_ゝ`）　お疲れ様です

上司が去ったあと、懐から一枚の写真を取り出した。

（　´_ゝ`）　さてと、そろそろアプローチかけてみるかな…

（　･∀･）

隠し撮りした写真を眺めながら、誰にも聞こえないように呟いた。

71 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:16:23.08 ID:OQoTsHeH0: (´･ω･`)　警察が？

驚いた様子でショボンは聞き返した。
まさか警察内部にそこまで強引な者がいるとは想定していなかった。

｜(●),　､(●)､｜　はい。
繁華街で聞き込みを行っている際に、モララーさんの写真を使っていたようです

(´･ω･`)　へーそうなんだ

｜(●),　､(●)､｜　どうしましょうか

(´･ω･`)　そういうタイプは脅しをかけても通じないからな
　　　　　　しかしまあ、実にいい嗅覚を持った男だ。さて…
　　　　　　そういう場合、何が一番効果的かわかるか？

ダディは質問に対して考え込んだが、隣にいたクックルは即答だった。

(　ﾟ∋ﾟ)　家族を狙う

(´･ω･`)　そうだ

74 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:19:27.79 ID:OQoTsHeH0: (´･ω･`)　自分が何に足を突っ込もうとしているのか、よく教えてやれ

｜(●),　､(●)､｜　了解しました

(　ﾟ∋ﾟ)

(´･ω･`)（デレ…）

横長のデスクの上に、古い写真が写真立ての中に収められていた。
金色の髪をたなびかせる、天使のような女性が写っている。

(´･ω･`)（もしも私が死んだら、きっと同じ所に行けるよ）

月の無い夜だった。

(´･ω･`)　きっと私は…地獄行きだ

76 名前：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2011/11/14(月) 21:24:12.76 ID:OQoTsHeH0: (´・_ゝ・｀)　ビリー・ミリガンという男は知っているだろう

川ﾟ -ﾟ)　一応、精神科医の端くれですので

深夜の病院は静かだった。

(´・_ゝ・｀)　彼は虐待を受けることによって複数の人格を作った
　　　　　　精神的な重圧から逃げるためにね
　　　　　　でも、もし。もし仮に、たった一つの人格のみが作られた場合

川ﾟ -ﾟ)　解離性同一性障害ではまれな例ですよ。モララーさんだって六つの人格が生まれた

(´・_ゝ・｀)　例えばの話だ。もしも人格を作ってしまうほどの精神的重圧を、たった一人の人格が
　　　　　　全て背負い込んだとしたら。するとその者は、生まれた瞬間からずっと地獄の中で
　　　　　　生きることになる。そうなると人間は一体…

(´・_ゝ・｀)　どこまで歪んでしまうんだろうね

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