22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 15:18:30.54 ID:KExrAGx10
【第五話  監獄ロック】



*プライバシー保護のため、音声は変えております。


|  ■o■ |「…あいつはいい奴でした」


|  ■o■ |「性的な意味で」


|  ■o■ |「いや、なんでもありません」


|  ■o■ |「今の自分があるのは、あいつのおかげっす」


|  ■o■ |「同じように、あいつの歌に勇気をもらった人達には」


|  ■o■ |「…もうなんて言ったらいいかわかりません。ひぐっ」


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 15:22:09.86 ID:KExrAGx10
「HORIZON氏について、最近妙だと感じることはありませんでしたか?」


|  ■o■ |「そういえば…疲れているって言ってました」


|  ■o■ |「もっと…気軽に相談してくれれば…」


|  ■o■ |「ヤクになんか手を出さずに済んだのによう」

|  ■o■ |「涙で前が見えません」


|  ^o^ |「うえーーんうえーーーん」


|  ■o■ |「今はあいつの出所をファンと共に待つだけです」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 15:27:39.38 ID:KExrAGx10


一瞬、画像の不備があったことを謝罪申し上げます。

以上、HORIZON氏の友人、ブームさんの



|  ^o^ |「俺はゆうたろうだ!!」



失礼しました。ゆうたろうさんのインタビューでした。

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 15:32:00.31 ID:KExrAGx10

__光から遮断された世界に僕はいた。
なぜここでこうしているのだろうか。見当がつかない。



( ^ω^)「…」



僕は両手を見つめていた。ギターを弾いてできたマメを見つめていた。
ああ、僕はギターを弾きたい。ステージに立ちたい。
なぜこんなことになってしまったんだ!
僕を落とし入れたのは誰だ!!!
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 15:36:40.22 ID:KExrAGx10


「それは俺のしわざさ」







_看守に導かれて面会所に行った僕を迎えたのはブームだった。
こいつのニヤケ顔がこれほど苛立つことはなかった。




(;^ω^)「てっ、てめえええええええ!!!!」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 15:39:48.12 ID:KExrAGx10
|  ^o^ |「おまえがステージで我を忘れるくらいにハイになっていたのは」

|  ^o^ |「俺がこっそり」

|  ^o^ |「おまえがライブ前にいつも使っているコーヒーカップにヤクを投与していたからさ」

|  ^o^ |「…うぜーんだよテメェ」

|  ^o^ |「元は俺のバックダンサーだったくせに」

|  ^o^ |「立場が逆転しとるやないけ」

|  ^o^ |「いい気味だぜ」

|  ^o^ |「ミュージシャン生命もおしまいだな」

|  ^o^ |「あばよ…」


言いたいことを洗い浚い吐き、ブームは去っていった。
僕は再び監房に戻された。心には絶望の二文字しかなかった。
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 16:35:03.96 ID:1rtI0jFv0

(  ω )「……」


目を瞑ると、デビューの頃がふと蘇る。


_路上



じゃかじゃん

( ^ω^)「君は〜僕のポカリスエットだよ〜」

( ^ω^)「溢れる愛で〜水分補給はばっちりさ!」

( ^ω^)「チェケラ!」

じゃん…






(;^ω^)「ふう!どうでしたか?新曲"スポーツドリンク"ですお!」

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 16:39:05.87 ID:1rtI0jFv0
ツマンネー カエレー カエレー


(;^ω^)「うぅ…」


ぱちぱち…

(^ω^;)「!?暖かい拍手をくれるお人は誰だお!?」




从'ー'从「良かったよ。」

これが僕と社長との出会いだった。
楽曲について褒められたのは彼女からが初めてだからとても嬉しい。
…そう思っていたら

从'ー'从「君のダンスね」


なんてこったい。余興代わりにしていた変な踊りが逆に目に留まるなんて!

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 16:41:36.53 ID:1rtI0jFv0
(;^ω^)「ありがとうございますお!」


从'ー'从「良かったらさあ…、うちの事務所にこない?」


(;^ω^)「行きますお!」





こうして僕はブームのバックダンサーとして表舞台にのし上がった。






|  ^o^ |「そーゆー場合も ある」



あの頃、舞台裏で緊張する僕を励ましてくれたブーム。
僕にとって兄貴分のような存在だったのに、もはやその面影はない。

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/26(日) 16:48:47.21 ID:1rtI0jFv0
……昔を思い返していると、僕はたまらなくスポットライトの光が恋しくなった。



( ^ω^)「お客が変な奴でもいい」


( ^ω^)「曲に不満があってもいい」


( ^ω^)「僕は、ステージに立ちたいお」




僕は固くなった指先をさすりながら決意した。






( ^ω^)「脱☆獄するお!!!!!!」



【第五話  SOLDOUT!!】

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