71 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 15:33:53.30 ID:ZByHoT/o0
   【 第29会 「 双戦 "灼熱と迅雷"」 】





オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ


壁越しに聞こえてくるのは、幾重にも混ざり合った人の雄叫び。
まるで地鳴りのように、籠もった音がビリビリと空気を震えさせる。

耳を澄ませば、どうにもやぶさかでない言葉が飛び交っているのが理解できる。
この盛り上がり方からして、どうやら終わりが近いのだろう。
そう思って間もなく、どこかに爆弾でも落ちたような大きな歓声が響き渡った。


( ゚∀゚)「お、前の奴、終わったっぽいな」

(;^ω^)「いよいよかお……」

72 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 15:36:42.53 ID:ZByHoT/o0
( ゚∀゚)「なんだ、緊張してんのか?」

(;^ω^)「そりゃしますお…」


時は流れて3日後、早くも初戦の日がやってきてしまった。
参加を決めたときこそ、平気平気と思っていたけど、本番となると緊張する。

まず、どんな物かを見に行ったのが一昨日のこと。
実はその時点で、あまりの凄まじさに、早くも僕は気が引けていた。



 乱暴な野次と、罵声と咆哮。

 やがて波のように静寂が訪れると、花火のような衝撃と共に巨大な歓声。
 それらを前に、僕は暗いトンネルみたいな通路を抜けた先で、ただ立ちすくむばかり。
74 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 15:41:03.75 ID:ZByHoT/o0
( ゚∀゚)(盛り上がってんなぁ)

(;゚ω゚)(……)

 目に飛び込んでくるのは、某会場を思わせるような数の人の頭。
 こんなに沢山の人間が、いったい何処から集まってきたというのか。
 疑問に思うほど、その光景は想定の範囲をかるく越えていた。
 
 
 そして、そんな怒号が響く闘技場の中心部。

 空け開かれた巨大な空間に、野草が茂る広場があった。
 その広場を3階建てにも関わらず、人で埋め尽くされる観客席がぐるりと一周。
 
 天井は無いが、風珠の力によって雪は入ってこないようになっている。
 なので、ここだけは人の熱気で、いつも暖かいを通り越して熱いほどだった。

75 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 15:45:41.88 ID:ZByHoT/o0
 更に中心では、今もそれぞれ武器を携えた人間が、駆けてはぶつかり合っていく。
 この場に居る全ての視線を受けて、それでも怯むことなく、果敢に武器を振るう。


 それは、まさに圧巻の一言、こんな場所で自分も戦わなければならないのかと思えば。

 

(;^ω^)「……うう」

それだけで、充分気が滅入る。けど時は残酷で、そんなの知った事じゃないと押してくる。
でも、ここまできて逃げるわけにはいかない、とにかく、やるだけの事はやらないと。

決意するように、鋼の棒を握り締めると、反動をつけて一気に立ち上がった。


(;^ω^)「じゃあ、行ってきますお」

( ゚∀゚)「おう、頑張れよ」
78 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 15:52:52.23 ID:ZByHoT/o0
控え室のような場所から続く、一本の長い道。

この先に、闘技場のリングというか、舞台である野原がある。

周囲のやかましさに負けないくらい、はやる心臓は止めようがないので放っておいて、
感覚の鈍い両足で、先に見える光をめざして、どうにかこうにか進んでいく。


そして景色が開けると、身体の震えさえ吹き飛ばすほどの圧迫感と、
何故か頭の上のほうから降りかかるように聞こえてくる、割れんばかりの歓声。

もっと耳が馬鹿になるくらい、やかましい物かと思ったけど、不思議とそうでもなかった。
けど、それが逆に理性を保たせることになって、なんかもうちょっと泣きそう。

(; ω )「は、はは、あはははは……」

助け舟を求めて、ついつい頭の中で語りかけてしまうが、返事はない。
何せ僕の神具はいま、ここの何処かに居るであろうデレが持っているのだから。
93 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 16:53:33.17 ID:ZByHoT/o0
以前にも、似たような事があった時に神具を使わなかった事がある。
けど、あの時は自分の力を知るためだったけど、今回はまた違う理由だ。

それを決めたのは、今朝の事だった。


(;^ω^)(え、真剣は使っちゃ駄目ってことかお!?)

( ゚∀゚)(おいおい、相手の命を奪ったら失格なんだろ?)

( ゚∀゚)(そんな加減してる余裕あんのか?)

(;^ω^)(それは……どうだろう)

とまあ、一言で説明すれば、攻撃力が高すぎるのが原因だ。


94 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 16:56:51.97 ID:ZByHoT/o0
確かに使えば、普通の相手なら圧倒できる、殺さずに勝つ事だってできると思う。
だけどもし相手が死ぬ気でかかってきて、迂闊に反撃できずに負けたりしたら洒落にならない。
だからこの場では、何かしらの別に殺傷能力のない武器を持つべきだ、というわけで。

ここに来るまでに見つけた武器屋で、店長おすすめとかいう、奇妙な鋼の棒を装備してきたのだった。

ちなみにどう奇妙かというと、その色と形だ。

薄緑色の刀身部に、布が巻かれた柄の下には奇妙な紫色の球体が着いている。

最初はこっちの丸い部分で殴ればいいのか、と思ったが、
なんとなく、材質的にも位置的にも違うようだ、ていうか壊れやすそう。


パチッ


(;^ω^)「いてっ」

気を落ち着けようと、その部分を撫でてみたら静電気が走った。
ああもう、これだから寒い季節というのは困るんだ。
96 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 16:59:25.19 ID:ZByHoT/o0
( ^ω^)「む」

とか何とかしてる間に歓声が強まる、見れば反対側にとても大きな人影が現われた。
いやしかし、凄く大きな人です、なんだか入り口のゲートが小さく見える。

ていうかちょっと待って、あれって……。


(;゚ω゚)「はいぃーーー!?」






( -@∀@)『さあーーー!! それでは次の試合を始めようかな!?』

その相手の姿に、思わず仰天する僕をよそに、アナウンスの甲高い声が響く。


( -@∀@)『まずは西方から登場の少年は、なんと他所の国からのエントリー!!
      名を内藤ホライゾン!! しかし、これは…ちょっと…大丈夫なのかあ!?』
99 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 17:01:37.10 ID:ZByHoT/o0
(;^ω^)「…うっ」

あまり見ないようにしていたのだが、名前を出されて反射的に見上げてしまう、
視界めいっぱいに広がる、自分を飲み込まんばかりの壁にくらりとめまいがした。

きっと今の僕は、とても挙動不審に違いない。
なんとなく、野次の声に失笑が混じってる気がした。
気のせいだろうか、気のせいじゃないだろうなぁ。


僕が弱そうだとかもあるだろうけど、それ以上にそう見られるのも無理はないと思う。


なにせ、相手があれだ。




(・(エ)・)




( ^ω^)「……」
101 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 17:09:38.46 ID:ZByHoT/o0
3メートルはありそうかと言う、全身毛むくじゃらな体躯。
ズボンは履いてるけど、明らかに短めで図太い足。

極めつけは、あのベアーナックル、爪だ、爪があるぞ。


やっぱり、何度見ても熊に見える。


( -@∀@)『対する相手は、東方より入場のクマゴロウ氏だ!!
      過去にも数度参加しているが、その度に相手を惨殺し、失格となった恐ろしい選手だ!!』


(;^ω^)「いや、出場禁止にしなよ、そこは……」
      

( -@∀@)「ついたあだ名はそのままずばりクマ殺し、果たして内藤の命運はいかに!?」

103 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 17:14:37.93 ID:ZByHoT/o0
(;^ω^)「……」


僕は死ぬかもしれない。ていうかあれ、どう見ても熊じゃん。
どうなってるんだ、いいのかこれ、人間限定じゃないのか?


(・(エ)・)「よろしく頼む」


(;゚ω゚)「しゃべった!!?」



( -@∀@)d『それではぁ、ガンダムファイト、レディィィ…ゴーーーーー!!!!』


(;゚ω゚)「いやちょっと待て!!」

(・(エ)・)「参る!!」


104 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 17:18:20.73 ID:ZByHoT/o0
何で開始の合図それなんだ、と突っ込んでいる間に、目の前の相手が地を蹴った。
ハッと気付いて構えを取るが、クマゴロウは既に大口を開け、その鋭い爪をふりかざす。


(;^ω^)「こなくそっ!!」


咄嗟に受けるべく、下方に構えた鋼棒をふりぬ、


(#・(エ)・)「ヴォオオオオオォォ!! クマ゛ァァアアアアアアアア!!!!」


(;゚ω゚)「無理!! 絶対に無理!!」

振りぬこうとした腕を引き、全力で緊急回避。
高音と低音の混ざった風切音が、ほんのこめかみのすぐ上を通過する。
それだけで、顔面にビリビリと痺れが走り、僕は表情を強張らせた。
106 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 17:22:18.35 ID:ZByHoT/o0
(;-ω^)「っ……!!」

体格に見合わず、信じられないほどの速度だ、しかも動きに無駄が無い。
低い姿勢から、相手を威圧するように身体を起き上がらせ、怯んだ瞬間を狙う。

このクマ、マジ洒落にならないくらい怖い。

あの勢いで繰り出される腕を、今の僕が止めるとか無理だ。
このままでは不味い、いきなり何だか大ピンチ、反撃しなきゃやられる。
しかし、そうは思えど次の瞬間にはクマゴロウが次の攻撃を繰り出してくる。


(・(エ)・)「マ゛ッ!!」

(;゚ω゚)「どわあ!!」


ほぼ上からの、打ち下ろしの右。

地面に落下するくらいの勢いで身を屈めて、どうにか回避、しかし背筋が凍る。
こんなの頭に喰らったら、ええと、その、ちょっとかなり残酷な事になるぞ。
112 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:06:53.01 ID:ZByHoT/o0
( ^ω^)(あっ、足下、がらあき!!)

そして目に飛び込んでくるのは、ほんの隙間。
ほぼ座り込んだ状態から、限界までひきしぼった足のバネを一気に放つ。
一呼吸も置かずに懐へ飛び込むと、脇を抜けつつ膝への一撃を叩き込む。


(;^ω^)(どうだお!?)

(#・(エ)・)「いてーなこのやろう!!」

(;^ω^)「うわぜんぜんきいてない」

叩いたときの感触も、まるでタイヤでも殴ったような感覚だった。
あのズボンに何か仕込まれてるのか、それともあのぶ厚い毛皮によるものか。

それは分からないが、これはつまり普通の打撃は通じない、という事だ。

自分でそう思いつつ、冷や汗がつたう。
114 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:15:07.02 ID:ZByHoT/o0
(;^ω^)「て、そんなこれ、どど、どうしたら!?」

こんな時、瀬川さえ居てくれれば、とつい考えてしまうが、
当たり前だが返事はなく、結果、隙を作るだけに終わる。


(#・(エ)・)「ゴァアアアアアアアアアア」

(;^ω^)「お前も野生まるだしかお!!」


………。



ζ(゚Δ゚;ζ「あ、ああ!! 危ない!!」

从;゚∀从「うわ!? 今の喰らったんじゃねえの!!?」


一方、観客席では、そんな戦いの様子をハラハラしながら見守る二人が居た。
116 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:22:44.18 ID:ZByHoT/o0
ζ(-、-;ζ「うう、もう見てられない……ところで……ハインさん?」

从;゚∀从「お、なんだい?」

ζ(゚、゚;ζ「あの対戦相手の方、どうもクマに見えるんですけど、気のせいでしょうか?」

从 ゚∀从「だからクマに似た人だろ?」

ζ(゚、゚*ζ「いえクマそのものというか」

从 ゚∀从「馬鹿だなぁ、本物のクマがこんなのに参加するわけないだろ?」

ζ(゚、゚;ζ「……それは、まあ、そうですが」

从 ゚∀从「ほらほら、それよりちゃんと見ろよ、すげーぞ!」

ζ(゚、゚;ζ「え?」

从*゚∀从「おっ!! やった、いいぞもっとやれ!!」

ζ(>、<;ζ「あっ、ああっ、当てた!? って危ないいい!!」


117 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:26:06.76 ID:ZByHoT/o0
「おっ、姉ちゃん等もあの小僧の応援かい!?」

从 ゚∀从「おうともさ!」

「よっしゃ、ならもっと声出さなきゃ駄目だかんな!! いくぞ、せーの!!」


「がんばれー、まけんなー、ちからのかぎりいきてやれぇ〜〜」


と、ハラハラしながら見守りつつ、何だかんだ言って結局、
二人ともこの状況を、存分に満喫しているのであった。


「…!!」

そして始まってから、どれほど経っただろう。
最初はすぐに終わると思っていた観客達も、目を見張りはじめる。


118 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:29:07.50 ID:ZByHoT/o0
「お!? ああ、また駄目だ」

「しかし本当にすばしっこいなぁあの子!!」

「あれだけ受けて全部避けてるぞ!?」

「でも、そろそろ喰らうんじゃね?」


(#・(エ)・)「この、ちょこまか動クマ!!」

(; ω )「……っっ!!」

避けながら、何度か叩いては見るが効果なし、ある意味での膠着状態がつづく。

だが、しばらくすると、徐々にクマゴロウの攻撃が変化してきた。
先ほどまで一撃狙いの大振りだったのが、徐々に細かくなっていく。
その分、力は落ちているのだろうけど、それでも充分に驚異的だ。
120 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:32:36.94 ID:ZByHoT/o0
まともに喰らえば、軽い怪我では済みそうも無い。
当たる訳にはいかない、集中しろ、クールになるんだ僕。

それにちょっとずつだけど、クマゴロウの攻撃速度も落ちてきている。
このまま相手の体力が無くなるのを待てば、と言いたい所だけど。


(;゚ω゚)「ぐ、ううう……」

この緊張感と、常に全力で動き続ける回避運動。
どちらがより体力を消耗するかなんて、火を見るより明らかだった。

ていうか、野生のパワフルエナジーとヒューマンパワーでは分が悪い。

無酸素運動をつづけた肺が、もう無理だと深呼吸を強要してくる。
だけどそれさえ、必死すぎる僕は隙をつくりそうで怖かった。


でも、いよいよそれも限界。


122 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:36:12.39 ID:ZByHoT/o0
(; ω )「せ、せつぞ………く、かい、し)


距離をとるべく、互いの中心から外側に向けて爆発的な風圧を発生させる。
クマゴロウは突然のことに姿勢を崩し、僕は粉塵まきあげながら一気に後退した。

そこでようやく、深く息を吸えば、ぐらりと視界が揺れる。
けど息は絶え絶え、今のはちょっと本気で危なかった。


(;゚ω゚)「ぜえっ、ぜえっ…!!」

(#・(エ)・)「おのれちょこざいな!」

熊が流暢にしゃべるな、と言いたいが、ちょっとそれ所じゃなくて声が出なかった。

そうして、ようやく一呼吸ついたとほぼ同時に、一際大きく歓声が沸く。
言葉をちょっと聞き取ると、驚かれてるというより、単に健闘を称えられているようだ。

けどそれ所じゃない僕は、とにかく息を整えるのに精一杯だった。
124 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:41:41.56 ID:ZByHoT/o0
ついでに、こいつをどうすればいいのか考える。


(;^ω^)(普通の攻撃じゃきかない…)

ワンダと巨像みたいに、どっかに弱点があればよじ登って攻撃できるけど、
それらしきマークは見当たらない、他にあえて狙うなら頭部だけど、位置が高すぎる。
届かない事はないが、下手に飛び上がったらむしろ格好の的だ、仕留め損ねたら詰んでしまう。


他の攻撃手段……接続か、けどあんな巨漢、いや巨熊、浮き上がらせる事なんて出来るだろうか。
そもそも、さっきので怯ませる事しかできないのは証明したのではないか。

だとしたら、接続を使ったところで、むしろ余計な体力を使うだけになってしまう。


(;^ω^)(まずい……打つ手がないぞ)

そういえば、野生の熊に出会ったら決して刺激はせず、
ゆっくりと逃げるのが大事なんだっけ。

つまり、熊には勝てませんと示されているわけだ。
126 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 18:47:48.58 ID:ZByHoT/o0
って、だからって諦める訳にはいかない、初戦から躓くわけにはいかないんだ。
大体あいつは熊じゃない、クマゴロウであって、熊じゃない。

まあ3メートル越えとか、普通の熊より強そうだけど、とにかく熊じゃない。

こうなったら、もう全開で飛ばしてみるか。

次の攻撃で決着をつける勢いで、カミカゼアタック。
とにかく叩いて叩いて叩きまくれば、そのうち倒れるかもしれない。
そう思い直してもう一度、手にした鋼棒を両手でつよく握り締めた、その時。


バチッ

(;^ω^)「あたっ!」


またしても、静電気が手に走り、思わず片手を離してしまう。
またかよ、だから冬場ってのは……とまで思ってから、ようやく気付いた。
134 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 19:18:07.10 ID:ZByHoT/o0
(;^ω^)「……あれ?」

手にした鋼の棒、その柄の下にある球体が、みれば淡く輝いて見える。
そっと触れてみると、一度、大きな音を立て、青白い線が指との間に走った。


(;^ω^)(こ、この球体って……まさか!?)

そうして、確たる意思をもって指先に神経を集中させると、一つ、大きく弾ける音が響く。
しかも輝きはどんどん増していく、そして球体からは青白い糸のような閃光がちらついた。

そうだ、この丸いのは間違いない……雷珠だ。

通常の接続のように、操ることは出来ないが、
その大元を発生させる力を持った特殊な物質、それが珠。

僕が持つこの鋼棒に、それが取り付けられている。


135 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 19:21:33.91 ID:ZByHoT/o0
つまり。


(;^ω^)「この棒、もしかして……いわゆる属性持ちの」

(#・(エ)・)「ぬおおお!! 死ねよやあああああああ」

あからさまな油断を見せる僕に、勝機を見たのだろう、
クマゴロウが雄叫びをあげ、また凄まじい速度で迫り来る。

ていうか、よつんばいで、4本足で走ってる、そりゃ速いわ。


どうする、どうすれば。

ええい、まだ考えが纏まらない打ちに突っ込んできやがって。



(# ω )「ええい、こうなったら……男は度胸ぉ!!」

決断は一瞬、迎え撃つべく僕は電撃棒をおおきく横に構える。
そして、ついでに勢いをつけるべく接続開始、自らを守るように風が周囲を竜巻く。
138 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 19:24:13.89 ID:ZByHoT/o0
(#゚ω゚)「なんでも試してみるんだああああおォォッ!!!!」


しかし、それが好をなしたのか、急激な気圧の変化が、雷をより活性化させた。
弾ける音は更につよまり、絶縁仕様にされた柄の部分以外が激しくバチバチる。



――――迸る電流と、竜巻く嵐。



その二つを従えて、内藤は向かい来る熊に向かって駆け出した。



(・(エ)・#)「クマァアアアアアアアアアアアア」

(#゚ω゚)「でぇぇええやあああああああああああ!!」


二つ分の咆哮が響き。

次いで、瞬きの間に起こる交差。

139 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 19:27:43.61 ID:ZByHoT/o0



起きたのは、大きな破裂音と、放たれた光。



ざざ、と砂煙を巻き上げ、両者が立ち止まってから、一呼吸の間をおいて。





(  ω )「……これぞ、"擬似" 複合項目『鉄槌』  だお」


( (エ) ;)「……パクリ乙……ごぼっ!!」



最後に捨て台詞のような物だけを残し、口から泡を吹き出して、
大きなクマゴロウの体が、糸の切れた人形のように地に伏せた。



143 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 19:31:01.42 ID:ZByHoT/o0





















やや遅れて、割れんばかりの大歓声が闘技場を揺らした


184 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:32:52.37 ID:ZByHoT/o0
…………。





「村長! 大変だ!!」


その報せは、本当に突然やってきた。


遠方の村にいる、見張りの人からの伝書によれば、とうとう敵国の進行を始めたとの事。
予想はしていた事だったが、いざそれを聞かされると流石に緊張が走る。


川д川「そうかえ、いよいよ…」

(;'A`)「それで…どこが来たって?」

(´・ω・`)「うん、どうやら神教国の人たちみたいだよ」
189 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:37:57.28 ID:ZByHoT/o0
('A`)「……それって、やっぱりあのセント…管理者が殺されたから?」

(´・ω・`)「そうだろうね、けど、まさかこんなに早く動いてくるとは…」

戦いの始まりは、いつだって怨恨に根ざすもの。
何の台詞だったろう、本当にその通りなんだ。

それは彼らに対してじゃなく、他でもない、俺自身にも言えることだ。

なら、果たして、その先に何があるんだろう。


(; A )(くそ……こんなの、考えるな…)

考えて、俺はそれを振り払うように一度首をふった。


('A`)「じゃあ……迎え撃つんだよな?」

(´・ω・`)「それは勿論、その為に今までいろいろ準備してきたんだからさ」

190 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:42:28.09 ID:ZByHoT/o0
川д川「ではショボン様、わしらに英知とその術を命じくだされ」

(´・ω・`)「うん……でも、その前に一つ」

川д川「なんじゃろう?」



(´・ω・`)「今回、迎撃に出るのは……僕一人でいいから」


川;д川「なっ!?」

(;'A`)「はあ!?」

川;゚ -゚)「……お前、死ぬ気か?」

(´・ω・`)「まさかまさか、ちゃんと考えあってのことだよ」

川;д川「つまり……わし等は必要ない、と?」

(´・ω・`)「そうじゃないってば、ただ今回に限ってはね、どうしても…それが必要なんだ」

191 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:45:18.14 ID:ZByHoT/o0
そう言って、大丈夫だからと言わんばかりに笑顔を浮かべ、淡々と言葉を続ける。
思えばこの日までの間、ショボンは迎撃の前準備だとかで、よく村の人を連れて山に登っていた。

そして、例の化け物が眠っていたとされる祠に篭り、ずっと何かの作業をしていた。

何をしているのか訪ねても、曖昧に言葉を濁すばかりで答えてはくれず。
しかも、それは俺に限ったことではなく、ショボンはその行動の真意を誰にも伝えていない。

でも、多分その事が関係しているんだろう、それは、わかるけれど。


(;'A`)「ほんとに、大丈夫なのか?」

(´・ω・`)「ああ、ドクオには着いてきて貰おうかな」

(;'A`)「そ、それはいいけどさ……何をする気なんだ?」

(´・ω・`)「……僕としても、これはあまりやりたくない事なんだよ」

192 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:49:21.39 ID:ZByHoT/o0
('A`)「……あの変な匂いと、あの沢山詰まれた妙な樽と関係あるのか?」

(´-ω-`)「……」

(;'A`)「ショボン、答えてくれ、あれをどうする気なんだ?」

一度だけ、どうしても気になった俺は、その祠に行った事がある。
そこで見たのは、山積みにされた幾つもの小型の樽。

そして息をするのも躊躇ってしまうような、温泉卵のような匂い。


最後に、その奥地で見た、机の上にあった小さな粉粒。


何となくだけど、俺はあれが何なのかわかってしまった。
あれはこの世界に、いや、この世界では存在する必要がない物だ。
194 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:55:11.28 ID:ZByHoT/o0
(;'A`)「なあ、だってあれはか…!」

(´・ω・`)「うん、多分、その通りだよ」

(;'A`)「え…?」

それから一つ、大きく溜め息をついて、ショボンは俯いてしまった。
何となく、かけられる言葉が見つからなくて、俺もつい黙ってしまう。

と、そこで不意に肩の力を抜き、軽口でも叩くような素振りで続けた。


(´・ω・`)「まあ、どうせバレてるんだ、なら使わせてもらうよ…名高い破壊の剣の名前をね」



……。


196 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/02(月) 23:58:14.32 ID:ZByHoT/o0
更に二日後、伝書に記されていた通り、神教国の兵が大部隊を率いてあらわれた。
同時に、手紙も送られてきた、その内容はたぶん、管理者の引渡しとか、だと思う。


川#д川「ええい! こんなもの! こんなもの!!」

川;゚ -゚)「あああ…なんて事を…」

けど、届くなり読むことさえせず、貞子さんが破り捨ててしまったので、
今となっては、その内容の真偽を確かめる術はなかった。


そして、もし失敗した場合の指示を村の皆に伝えてから、ショボンと俺は村を出た。
小型の陸船に揺られることしばらく、やがて所定の場所に到着。


(;'A`)「……うっ」

遠巻きながら、地面の一部を埋め尽くす森のような人の群れが見える。
しかも、それがどんどん迫ってくるのだ、何度経験しても、この光景には慣れない。
207 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:09:21.17 ID:mjalBRGp0
今すぐ、この剣を引き抜いてしまいたい、そんな衝動に駆られるが。
まだ剣に炎はつけられない、だからそれが余計に不安を煽る。

もし戦うなら、炎を全力で暴れさせればいい。
この距離からなら、熱風と熱された石つぶてで充分な威力を発揮できる。

だけどそれは許されない、俺に出来るのはただ、
今も侵攻を続ける壁を見据えたまま、こうして立ち続けるだけ。


(;'A`)「しししショボン!? まだだだなの!?」

(´・ω・`)「まだだよ、落ち着いて」


(´・ω・`)(さて、用意した分は全て埋め込んだ……あとは)
209 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:12:56.50 ID:mjalBRGp0
と、そこで向こうも二人の存在に気づいたのか、歪に広がる群れが、その行進を止めた。
やがて、その先頭に立つ人が群れから離れ、こっちへ近づいてくる。

俺はもうどうすればいいのか分からず、てんぱっていた。
こういう駆け引きみたいなのは、駄目だ、苦手だ俺。


(´・ω・`)「ほら、もういいよ、剣を出して」

(;'A`)「うぇ?! お、おぉおう!」


そして、その人が何を言うよりも早く、ショボンが声高々に叫ぶ。



(`・ω・´)「 貴様達が欲する神具はここだ!! 」


(;'A`)(うお!?)

(`・ω・´)「 だが、こちらも渡すつもりは毛頭無い、即刻兵を退き、この地から去ることを要求する!! 」
212 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:16:03.70 ID:mjalBRGp0
すぐ隣から、これどこから声出てるの、ってくらいドスの利いた大音量が響く。
ていうか、あまりの迫力に俺の方が気圧されてしまった。
それを聞いた一人が、何かを言い返そうとしたようだが、それさえ掻き消してショボンは続ける。


(`・ω・´)「 さもなくば! 貴様達は全員残らず、炎の風に焼かれ灰燼と化すだろう!! 」


(;'A`)「ちょ、言いすぎってか、やりすぎだろそれ!」

(´・ω・`)「こういうのはさ、やり過ぎてなんぼなんだよ」

やがて群れの先頭に立っていた一人が、手を前方に振った。
次いで、群れが一斉に形を崩し、地震めいた雄叫びと足音を轟かせ始めた。

あからさまな挑発を前に、敵の士気はみるみる上がっているのがわかる。
突撃の際の雄叫びは、自身を奮い立たせる必要なものだ。
つまり、それを聞けばどんなテンション、もとい士気で迫ってくるか判るのだ。
214 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:19:17.50 ID:mjalBRGp0
(;'A`)「く、来るぞ!?」

(´・ω・`)「まだだよ……」


俺達に近づいていた一人を、後方から追いついた群れがいよいよ飲み込んだ。
そして、その勢いは全く衰えることなく迫り来る。
この調子では、きっと俺達を潰しても留まらない、きっとこのまま、村にまで……。


そしたら、残っている皆が。



(;'A`)「ショボン!!」

(;´・ω・`)「……っ」



(`・ω・´)「 …さあ、選ぶがいい!! 立ち去り生きるか、進みて今生に別れを告げるかを!! 」


最後に、ショボンは大げさな身振りで叫び。



215 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:22:19.40 ID:mjalBRGp0


(;`・ω・´)(よし行け、フレイ! 目標は敵の前方!!)


振り払うような仕草で振りぬかれた手から、飛び出したのは一振りの剣。
だが、その速度は矢の如く、瞬きする間に敵陣へと向かい、その前方の地面に突き立った。

一部の人間は、その不可思議な剣に気づいただろう。
だがそれが何かを理解するよりも先に。




膨れ上がった地面が爆ぜ、噴炎と飛礫を吐き出しながら、大きな黒煙となってその一部を飲み込んだ。




吹き飛ばされた姿は歪に宙を舞い、地を転がる姿は足を失くしていた。
しかし、爆発はそれだけに留まらず、連鎖するように次々に炎が地面を噴出させていく。

217 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:25:52.10 ID:mjalBRGp0
それに巻き込まれた人間は、まともに悲鳴を上げる事さえ出来ないまま炎に飲まれ。
巻き込まれなかった一部でさえ、全くの未知なる脅威に、気づけば足を止める者が現われ。
次々に味方が倒れていく、この状況の見えない中で、それでも行進を続けられるものは既に存在せず。


(`・ω・´)「ドクオ!!」

(;'A`)「お、おう!!」


(#'A`)「…行くぞ……熱波! 旋!」



人は、未知を畏れる、ゆえに栓なき事だった。


知るはずも無い。

何故なら、彼らは元より火を操る術を持っていたから、その存在を必要としなかった。
着火するだけで、容易く人を殺傷してしまう程の威力を持つ、火薬の存在を、知らないのだ。

219 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:31:33.10 ID:mjalBRGp0
(#'A`)「風!」


そして、ショボンがこの周辺に埋め込んだ爆薬は、
二人からやや離れた位置から、まず扇状に広げて埋め込まれている。

ショボンが遠距離から爆破したのは、そのほんの一部だった。
しかし、近くの存在は互いの熱に引火し、連鎖的な爆発を起こし。



最後に。



(#'A`)「陣ィィイイン!!」



扇状の先端へ向かって、着火点を越えた温度を叩きつけたなら――――。






222 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:36:05.23 ID:mjalBRGp0






閃光が視界を奪い。


炸裂音が聴覚を奪い。


叩きつけるような圧力が、身体の感覚さえも奪う。





そして、残ったのは。


土砂さえも巻上げた、巨大などす黒いきのこ雲と。

大地に空けられた、同じく大きな、クレーターと言う名の穴ぼこであった。







223 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:41:03.26 ID:mjalBRGp0




「………」

「………」


(メ´・ω・`)「……やあ、生きてるかい?」

(メ'A`)「ゲホッ、ゲホッ……あー、なんとか…」

積もった砂粒をパラパラと落としながら身を起こして、
二人して、身なりはボロボロのまま、被さった砂塵を払い落とす。


(メ´・ω・`)「どうやら、ちゃんと逃げ帰ってくれたみたいだね」

(メ'A`)「……だなぁ、まあそれはいいんだけどさ、それより、何か言う事はないか?」

(メ´・ω・`)「うん、すまない、ちょっと火薬が多すぎたかもしれないねぇ」

(メ'A`)「多すぎたってレベルじゃないだろこれ……」


一応、全力で水の壁を張ってたんだけど、それでもこの様だよ。
あの最後の爆発を前にした時はさ、もう流石にね、本気で死を覚悟したよ俺は。
226 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 01:49:17.27 ID:mjalBRGp0
(メ´・ω・`)「でもね、しょうがなかったんだよ」

(メ'A`)「…聞こう」

(メ´・ω・`)「ドクオだって、判ってるでしょ? アレはさ、この世界にあっちゃいけない物なんだよ」

(メ'A`)「………まあ、な」

(メ´・ω・`)「だから、作るにしても誰にも見られちゃいけないし、存在を知られてもいけない
       今回限りで、もう全てを消し去らなきゃいけなかったんだよ…」


(メ'A`)「……」

じゃあ、そんなに量を作らなければよかったんじゃないのか、とか。
別に、あの最後の大爆発はなくても、撤退したんじゃないのか、とか。

色々言いたい事はあったけど、何だか精も根も尽き果てて、
とりあえず、生きてる事が有難くしてしょうがないので、
ああ、もういいやと、俺は肩を落としてうな垂れた。


ただ、一つ気付いたというか、再認識したのは。

ショボンって、ふだん結構クールな割には、派手好きというか、

変な意味で大胆だよなぁ…………と。
230 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 02:09:23.99 ID:mjalBRGp0

                               ヽ`
                              ´
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  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙          【 次回予告 】           ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................               ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
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              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
                ダーレモタビーノトーチュゥー ホーントオノージブンジシン デアウタァーメェー

231 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 02:12:32.70 ID:mjalBRGp0
ミ,,;Д;彡「120規制喰らって、喰らって、喰らって、挙句の果てにさるったよ……」

ミ,,;Д;彡「ひどいやひどいや」

ミ,,;Д;彡「2時でちょうど終われると思ったのに………」



ミ,,゚Д゚彡「…まあ、気を取り直して、予告ゲストお願いします
>>232
232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/03(火) 02:13:06.55 ID:wdAij3DyO
でれ
235 : ◆6Ugj38o7Xg :2009/03/03(火) 02:27:53.20 ID:mjalBRGp0
ζ(゚ー゚*ζ『ええと、次回のお話ですね!』

ミ,,゚Д゚彡『新技を取得しつつ、順調に初戦を勝ち抜いてゆく二人だったが!?』

  _,
 ( -∀-)「わりいが、内藤……お前はちょっと、寝ててくれや」

ζ(゚Δ゚;ζ『お兄ちゃん!? え、なな、何してるの!!?』

ミ,,゚Д゚彡『まあトーナメントだし、単に戦うだけじゃないの?』

ζ(゚ー゚;ζ『そ、そうなんでしょうか……なんか違うような…』


  人  
 (#0w0)「ナズェミテルンデスゥ!?」

ミ,,゚Д゚彡『そして、その姿を現した仮面の4人組ことミッシングエース、果たしてその実力は!!』

ζ(゚、゚*ζ『ちゃんと中の人は居るのかなぁ……』

ミ,,゚Д゚彡『というわけで、次回、異世界でもう一度 第30会 「 紅牙 - Ω - 」 』

ζ(゚ー゚*ζ『読んでくれなきゃ、泣いちゃいますよ!』

ミ,,゚Д゚彡『…予告が普通すぎる…』

ζ(゚ー゚;ζ(駄目なんですか……)
                           つづく、、、I

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