- 233 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:06:58.12 ID:r/PjMvea0
某日 とあるバスの車内
川 ゚ -゚)「・・・・・・」
乗客A 「うわーキレイねー」
乗客B 「ほんと・・・海を見るのなんて何年ぶりかしら・・・」
乗客A 「ほら、砂尾さんも見てみなさいよ」
川 ゚ -゚) 「・・・・ええキレイですね」
乗客A 「・・・・・・・」
乗客A (・・・・なーんかこの新人のコ、とっつきにくいのよねぇ・・・。言う事はよく聞くし勤務態度は
いいんだけど・・・なんか・・・無表情って言うか、無感動って言うか・・・)
- 235 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:08:06.25 ID:r/PjMvea0
乗客B 「・・・砂尾さんは今回はあまり乗り気じゃなかったのかしら・・・?」
川 ゚ -゚) 「会社の命令ですから、従うのは当然と考えます」
乗客B 「め、命令って訳じゃないと思うわよ・・・?確かに今回は社長がとても張り切って色々と計画
してたから断り辛い雰囲気ではあったけど・・・。もしイヤだったら無理に付き合う事なかったのよ・・・?」
川 ゚ -゚) 「そうなのですか、では次からはそうします」
乗客B 「・・・・」
乗客A 「・・・・」
川 ゚ -゚) 「・・・・」
ド――――――ンッッ!!!!!!
キキィィィィィィッッガンッ!!!!
バリィィンッッ!!!!
- 236 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:09:40.60 ID:r/PjMvea0
・・・・・・・・
川 ゚ -゚) 「・・・・グゥ・・・・・ガフッ・・・」
川 ゚ -゚) (・・・内臓が激しく損傷している・・・・・これは・・・・交通事故と言うものか・・・・・?)
川 ゚ -゚) (道路の左側の崖に衝突してその反動で海側のガードレールに・・・・・・。どうもこの席は
その慣性をモロに受けてしまったらしい。窓側の女は窓を突き破って外に放り出されたか・・・)
川 ゚ -゚) 「ゲボォォ・・・」
川 ゚ -゚) (まずいな、このボディは最早修復不可能だ。一分と経たずに死ぬだろう・・・。
どうする・・・・・・・)
乗客B 「うぅ・・・」
川 ゚ -゚) 「・・・・・」
川 ゚ -゚) (こちらの女はほぼ無傷か・・・・・・・・・・・・・・む・・・・・危険な賭けだが他に道はないな)
グニュニュニュニュニュ・・・・・・
川 ゚ -゚) (首の切断、新たな接合、そして蘇生・・・全てを瞬時に行う・・・)
- 237 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:11:05.06 ID:r/PjMvea0
・・・・・・・・・・・
乗客B (・・・・どうだ?・・・・・動くか・・・?)
ドクン ドクン ドクン
乗客B (よし・・・次は足・・・・・手・・・・・・いいぞ・・・・なんとかなりそうだ・・・)
乗客C 「うぅ・・・み・・・・みんな・・・・大丈夫か・・・・?」
乗客B (おっと、証拠は隠滅しないとな・・・・廃棄したボディと)
ズズズズ・・・・・・ヒュ――――――――――――ザボーン
乗客B (頭部は後々見つかると厄介だから沖の方まで飛ばしてしまうか)
グ・・・グ・・・グ・・・・ビュンッッ
乗客B (これでやっと一段落と言ったところか・・・・。確かこの身体の持ち主は独身だったな・・・
ならば同居人もいないだろうからこのまま入れ替わってしまっても問題あるまい。
なにせ『身元』と言うものが無いと何かと面倒だからな、人間の社会で生きて行くには・・・・)
- 238 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:13:48.12 ID:r/PjMvea0
ペラ・・・ペラ・・・・
('A`) 「・・・・・」
ξ゚听)ξ 「へぇー求人誌。アンタ働くの?」
('A`) 「・・・見てるだけだよ」
ξ゚听)ξ 「?・・・・・何か意味あんの?それ」
('A`) 「・・・・・・・るせえな」
('A`) (バイトくらいなら・・・・と思ったけど・・・・・・キツそうだなぁ・・・みんな・・・。
・・・・・・つーか今俺ツンの事とかで結構大変だし・・・・・とりあえず今は止めとくか・・・・。
しょうがねえよな・・・・・こんな状況じゃ・・・・・・・・・うん・・・・しょうがねえよ・・・・・・・・・)
('A`) 「・・・・・・ハァ」
ξ゚听)ξ 「『仲間』だわ」
('A`) 「・・・はぁ?」
ξ゚听)ξ 「私の同種が現れたのよ、この近くに」
- 240 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:14:33.46 ID:r/PjMvea0
('A`) 「! また脳波か?・・・つーか寄生生物ってやっぱそこらじゅうに居るんだな・・・怖ええ」
ξ゚听)ξ 「どんどんこっちに近づいてるわ。距離は約200メートル」
('A`) 「!!!! マジかよ!なんだそりゃ!!なんでこっちに来るんだよッ!!!」
ξ゚听)ξ 「さぁね。ただ向こうもこっちの存在には気付いてるハズだから
もしかしたら何らかの意図があって近づいてるのかもね」
('A`) 「もし鉢合わせたらどうなるんだ・・・?やっぱ前みたいに・・・・・」
ξ゚听)ξ 「そうね、よくよく考えると私達みたいな存在って通常の寄生生物からしたら自分達の
存在を脅かし兼ねない危険な存在だから、私が脳じゃなくて腕に寄生してるって分かれば
襲ってくる確立は高いわね」
- 241 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:15:11.91 ID:r/PjMvea0
('A`) 「やべえよ・・・早く逃げようぜ!!!」
ξ゚听)ξ 「ううん、ここは逃げるべきじゃないわ」
('A`) 「はぁっ!?お前何言ってんの!?この前のぬこみたいに襲って来たらどーすんだよ!!
またお前が速攻でやっつけてくれんのか!?そんな保障がドコにあんだよ!!
すげー強ええヤツだったらどーすんだよ!!」
ξ゚听)ξ 「ちょっと落ち着きなさいよ」
('A`) 「落ち着いてられるかっつーの!!お前等は殺し合うのが仕事なのかも知んねーけど
こっちはただの人間なんだぜ!!?お前等と一緒にすんなよ!!!なんでわざわざ
自分から殺し合いに参加しなきゃなんねーんだよ!!つーかこんな事言ってる場合じゃ
ねーだろ!!こっち向かって来てんだろ!?やべーよ!!マジやべーよ!!!!はやk」
ξ゚听)ξ 「だまれッッ!!!!!!」
('A`) 「ッ!!(ビクッ)」
- 242 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:15:51.53 ID:r/PjMvea0
ξ゚听)ξ 「・・・ねぇドクオ・・・、今からアンタにも分かるように説明するから落ち着いてよく聞いて・・・」
('A`) 「・・・・・・」
ξ゚听)ξ 「私は自分から殺し合いを望んでる訳じゃないわ。自分の命さえ健在なら
他の事はどうでもいいと思ってる、アンタもハズ知ってるでしょ?」
('A`) 「・・・・・まぁ・・・」
ξ゚听)ξ 「その上で今は逃げるべきじゃ無いって言ってるの。・・・いい?時間が無いからよく聞いて・・・・
まずあの『仲間』がこちらに向かって来ているのには三つのケースが考えられるわ。
一つは相手の進行方向にたまたま私達が位置しているケース。つまり相手の目的地が
私達とは全く関係ない場所、もしくは人だった場合。この場合、相手は私達には無関心な
ハズよ。私が頭じゃなくて腕に寄生してるなんて脳波だけじゃ分からないんだから。
一度も同種に会った事が無いならともかく、普通なら『ああ同種がいるな』くらいにしか
感じないと思うわ。だからこちらが何もしなければ向こうだって私達に
ちょっかいかけてきたりしない。当然逃げる必要も無い」
('A`) 「・・・・・だったらいいけどな・・・」
- 243 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:16:21.06 ID:r/PjMvea0
ξ゚听)ξ 「二つ目は相手が私の発する脳波を辿ってこちらに向かって来てるケース・・・、
この場合、今一時的に避難したとしてもお互い脳波で相手の位置を感知出来ちゃう以上
結局イタチごっこになる可能性があるわ。一度お互いの脳波の圏外に逃れたとしても、
いつまた圏内に入っちゃうかなんてお互い分からないもの。まぁ相手がただの通りすがりで
たまたま私に目星を着けたって言うんなら一度やりすごせばそれで済むかも知れないけど、
そんな保障もないしね。だったら『用事』は早めに済ませておいた方がいいでしょ?」
('A`) 「・・・・・」
ξ゚听)ξ 「最後のケースが一番やっかいね、三つ目は相手の目的がこの家にあるケース」
('A`) 「!!・・・・なんだよそりゃ・・・なんで寄生虫がウチに・・・・・」
ξ゚听)ξ 「可能性は高くないけどゼロじゃないわ。何が目的かは見当もつかないけど何らかの
理由で相手はこの家に訪れる必要がある、だとすると仮に今避難したとして、それで相手が
目的を果たしてすぐに帰ってくれればいいけどそうとは限らない。相手の目的が分からない以上
今回はその目的が果たせずに再び訪問して来る可能性も考えられるし、もしかしたら何度も
訪問する事が目的なのかも知れないし、ヘタしたらそのままこの家に居座っちゃうかも知れない。
てゆーかそれが目的かも知れない」
('A`) 「・・・・・」
- 244 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:16:50.53 ID:r/PjMvea0
ξ゚听)ξ 「いずれにしても私達の生活基盤がこの家にしか無い以上、今逃げてもいずれまた鉢合わせる事に
なる可能性が高いの。だったら早い方がいいし、アンタの母親がいない今の方が私も動きやすい、
アンタだって母親を巻き込みたくは無いんでしょ?よく分かんないけど人間って
そーゆーものらしいし」
('A`) 「!!!! (カーチャンが・・・巻き込まれる・・・?)ダメに決まってんだろ!!!そんなの!!!!」
ξ゚听)ξ 「でしょ?だから今がベストなのよ、色んなイミで。・・・・てゆーか近いわ・・・あと60メートル」
('A`) 「・・・くそ・・・・なんでこんな事に・・・・」
ξ゚听)ξ 「大丈夫よ、こっちは始めから殺す気でいるけど相手はまだこっちの事を普通の寄生生物だと
思ってるからイキナリ臨戦態勢では現れないわ。だったら先手必勝、十中八九私が勝つ
・・・てゆーかそもそも勝てる見込みが無かったら私だってここに残ろうなんて言わないし」
('A`) 「ほんとかよ・・・・」
ξ゚听)ξ 「ただ気構えだけはしっかり持っててよ?これから戦闘をするかもしれないって気構えだけは。
アンタの呼吸や脈拍の乱れには私も少なからず影響を受けるし、『土台』であるアンタが
しっかり体勢を保っててくれないと私もうまく動けないかもしれない。それとかビビって
イキナリ逃げ出されたりしたらマジ最悪だから」
('A`) 「あんまプレッシャー掛けんなよ・・・・(なんか武器になるもん無いかな・・・手ぶらじゃ不安だ)」
- 245 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:17:50.76 ID:r/PjMvea0
ξ゚听)ξ 「あと40メートル・・・・ってアンタなんで台所に来たのよ?迎え撃つならとりあえず玄関でしょ?」
('A`) 「いや武器を探しに・・・」ガタ バタン
ξ゚听)ξ 「いらないわよ!寄生生物同士の戦闘にアンタの出る幕なんてある訳ないでしょ!?
アンタはひたすらバカみたいに踏ん張ってればいいの!一瞬で終わるんだから」
('A`) 「っつっても不安だろ・・・・化け物相手に丸腰ってのは。何か持ってた方が安心できるよ
・・・・あった、これでいいや」
ξ゚听)ξ 「はぁ・・・、刃物なんか見たら相手が警戒するかも知れないじゃない・・・。とりあえず
その包丁は後ろ手にでも隠しといてよ?」
('A`) 「わかった・・・」
ξ゚听)ξ 「あと30メートル・・・やっぱココに向かって来てるわ・・・」
('A`) 「・・・・・」ドキ ドキ ドキ ドキ
ξ゚听)ξ 「・・・・もうちょっと心臓の鼓動抑えられないの?こっちまで落ち着かないじゃない」
('A`) 「無茶言うな・・・・・」ドキ ドキ ドキ ドキ
- 246 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:18:36.12 ID:r/PjMvea0
ξ゚听)ξ 「あと25メートル」
('A`) 「・・・・なぁ・・・・ツン。・・・・・お前・・・・さっき怒ったのか・・・・?」
ξ゚听)ξ 「? なにが?」
('A`) 「いやだから、さっきスゲー怒鳴ったじゃん」
ξ゚听)ξ 「あぁ、アンタテンパり過ぎてて全然話が通じないんだもん、時間が無いってのに。
だから大声でビビらせてやった、アンタヘタレだから効果てきめんだったわ」
('A`) 「・・・・・怒ったんじゃねーの?」
ξ゚听)ξ 「アンタ前に自分で言ったでしょ?私達には感情が無いって。正解よ、ソレ。
特に人間を食べるって言う衝動を持たない私はいつも自分の生存だけを合理的に
考えてる。私の行動の全てはその結果に過ぎないし感情って言う非合理性を含んだ
衝動で行動する事は一切無いわ。もしかしたらアニメで憶えたこの口調がそう聞こえる時も
あるかもしれないけど、こればっかりはクセになっちゃってるからねー。問題あるなら直すけど」
('A`) 「・・・・・・」
ξ゚听)ξ 「5メートル。お喋りは終わりよ、目の前に集中して・・・!」グニニニニ・・・・・
('A`) 「・・・・ッ!」
- 248 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:19:13.59 ID:r/PjMvea0
('A`) 「・・・・・」
ガチャガチャ
('A`) (え・・・?・・・・なんで寄生虫がウチの鍵
ガラッ
('A`) 「・・・・・・」
ξ゚听)ξ 「・・・・・・」
J( 'ー`)し 「・・・・・」
- 249 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:20:06.43 ID:r/PjMvea0
('A`) 「・・・・・・」
ξ゚听)ξ 「・・・・・・」
J( 'ー`)し 「・・・・・」
('A`) 「・・・・・・え?・・・・・・・あれ?・・・・・・・え?
カーチャン・・・え?旅行は明日まで・・・・・・てか・・・・・・え?・・・・・寄生虫は・・・・・あれ?」
ξ゚听)ξ (!!!! 何コレ・・・?血液が・・・・!まるで・・・・脈が止まったみたいに・・・・力が・・・抜ける・・・!」
J( 'ー`)し 「・・・・・どうなってる・・・・・なぜ腕に寄生している・・・・?」
ξ゚听)ξ 「・・・ドクオ、落ち着いて聞いて。アンタの母親じゃない・・・・。
いい? ヤツは アンタの 母親じゃない 」
('A`) 「・・・・・・あー、・・・・あゴメン。秘密にしてたけどこんなんに取り付かれちゃってさ。
・・・・・でっでっでっでっでっでっでもああああああああたまは俺俺俺のままってゆーか・・・・・」
ξ゚听)ξ 「!?!!?! 落ち着いて!!ドクオ!!」(今度はッ・・・・イッキに血流が・・・・・ッ!!)
J( 'ー`)し 「・・・・・」
- 251 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:20:29.47 ID:r/PjMvea0
('A`) 「・・・・い・・・いきなりこんなの、ヒクよね・・・・ごめんね、黙ってて・・・・・・あっ
今はコイツこんな形だけど普段はフツーの右手だし!」 ブンッ
ξ゚听)ξ 「ッッ!!!! ドクオ!包丁!!邪魔よ!!」
('A`) 「・・・・・・・・あーうっせ。おまえうっせーよさっきから」
ξ゚听)ξ 「・・・・・ドクオ・・・・・現実を見ろッッ!!!!!お前の母親は寄生生物にあた
('A`) 「黙れよ虫ケラがあああああああああああああッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!
根元からぶった切んぞゴラアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ズグゥ・・・ダラダラダラ――――
ξ゚听)ξ 「・・・・・ッ!!!」
J( 'ー`)し 「・・・一人暮らしだと踏んでいたこの女の家から同種の脳波を感知した時は、
まあ例え家族がいても同種なら同居も可能だろうと思ったのだが・・・・」
('A`) 「カ・・・カーチャン。あのさ、俺今さっきまで求人誌読んでたんだ。今度こそ真剣に
仕事探そうと思って・・・。今度はマジなんだ!!・・・・今までは口ばっかで
いつもカーチャンに心配ばっか掛けてたけど」
J( 'ー`)し 「まさか腕に寄生しているとは・・・・・哀れだな。・・・・しかし同時に脅威でもある」
('A`) 「カーチャン・・・この間話しただろ・・・?ハンバーグの日の事・・・・俺・・・・よく憶えてるよ・・・」
- 252 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:21:10.92 ID:r/PjMvea0
J( 'ー`)し 「ここでオマエごとこの人間を殺してしまえば・・・・・まあこの女のままでいる訳にはいかなくなるが」
('A`) 「あの時・・・カーチャンが作ってくれたでっかいハンバーグを二人で半分こして食べながら・・・・俺言ったんだ。
俺が大人になったらいっぱい働いて・・・カーチャンにもっとでっかいハンバーグを山ほど食べさせてやるって・・・
世界中どこだって好きな所にいくらでも連れてってやるって・・・・・。そしたらカーチャンすげえ喜んでくれて・・・・・・
だから・・・・・俺、その事ずっと憶えてて・・・・・・・・・・・」
J( 'ー`)し 「まあいい。もう一人の方と入れ替わる努力をする事にする。間に合うかどうかは分からんが・・・」
('A`) 「でも・・・・俺・・・高校辞めてからいつまでたってもニートのままで・・・・
何度も仕事しようと思ったけど・・・・怖くて・・・・ダルくて・・・・・
その内考えるのも嫌になってきて・・・・・・ずっと・・・・・カーチャンに甘えてて・・・・・」
- 253 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:22:12.45 ID:r/PjMvea0
J( 'ー`)し 「(ピキッ・・・・カパ・・カパ・・・・)」
ξ゚听)ξ 「・・・・・ッ!!!」
('A`) 「だから・・・・カーチャンの顔見るのが辛くて・・・・・いつも冷たくあたって・・・・・・・・・・
だけどいつか絶対親孝行してやりたくて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも・・・・・・・」
J( 'ー`)し 「(グ・・・グ・・・グ・・・・ヒュンッ)」
ξ゚听)ξ 「ドクオッ!!!!」
『いつか』がいつかわかんない・・・・・・・・
ズグゥゥゥゥゥゥッッ!!!!!
- 255 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:23:06.45 ID:r/PjMvea0
('A`) 「・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ドザッ!!
- 256 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:23:34.32 ID:r/PjMvea0
ドク ドク ドク ドク
('A`) 「・・・・・」
J( 'ー`)し 「心臓を貫いた。人間部分は即死だろう。そしてオマエもあと数分・・・脳を奪えなかった者の
寿命と思って諦めろ」
ξ゚听)ξ 「・・・・・・」
ガラガラガラ ピシャ
ξ゚听)ξ (・・・・・さてと、とりあえずやるだけやってみるか・・・・・)
('A`) 「・・・・・」
ξ゚听)ξ (とにかく心臓を動かさない事には私もコイツの脳もあっという間に死んじゃうんだけど・・・
こんな傷半日やそこらじゃ直せないもんね・・・・・)
- 257 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:24:05.70 ID:r/PjMvea0
ムニニニニ・・・・プツン
ξ゚听)ξ (とりあえず私自身が心臓と一体化して血液を循環させながら自分にも血液を供給する・・・・
心臓って早いハナシが筋肉の塊だからそんなに難しく無いハズだけど・・・・・・・・)
・・・・・ドクン ドクン ドクン
ξ゚听)ξ (まあこんなもんか・・・・でも肺の方も自律的に動く気配はまだ無いわね・・・・・
じゃあ肺もいっしょに・・・・・・)
ヒュー ヒュー
('A`) 「・・・・・ゲハッ」
ξ゚听)ξ (よし、反射神経の一部が回復したわ。こりゃ案外イケるかもね・・・・)
- 258 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:24:36.40 ID:r/PjMvea0
翌日
('A`) 「スー・・・・スー・・・・スー・・・」
ξ゚听)ξ (うん、全身から集めた細胞のお陰で傷も順調に回復してるわ。本当は回復に合わせて
私も血管を伝って少しづつ右肩に戻ろうと思ってたんだけど・・・・、やっぱ危ないわ。
血流の勢いがイマイチ読めないから下手したら右肩に戻れずに流されちゃうかもしれない。
とりあえず傷が完全に塞がってない間は余った『私』は心臓から伸ばして・・・)
ウニニニニニニ・・・・・・ピタ
ξ゚听)ξ (右肩と繋げて・・・・と。今はまだこうやって身体の外側から戻っていけばいいし、
最後の最後に心臓付近の傷が完全に塞がった時に残ってる『私』は右肩の『私』が
細く伸びながら大静脈を通って心臓から回収すればいいわ)
- 261 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:24:59.61 ID:r/PjMvea0
二日後
('A`) 「スー・・・・スー・・・・スー・・・」
スィィィィィ キョロ キョロ ガサァ
ξ゚听)ξ (砂糖と・・・)
キュッ ジャ――
ξ゚听)ξ (水・・・・)
スィィィィィ
('A`) 「スー・・・・スー・・・・スー・・・」
ξ゚听)ξ 「・・・・・・」 ウニニニニニニ・・・・・
('A`) 「スー・・・・スー・・・・ガボ・・・」
ξ゚听)ξ 「・・・・・・」 チョロチョロチョロチョロチョロチョロ ズルル
('A`) 「・・・・・スー・・・・スー・・・・スー・・・」
ξ゚听)ξ 「・・・・・・」
- 262 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:25:35.61 ID:r/PjMvea0
三日後
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
('A`) 「・・・・・」
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
('A`) 「・・・・・」
- 263 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:25:58.57 ID:r/PjMvea0
トゥルルルルルル トゥルルルルルル
トゥルルルルル・・・
('A`) 「・・・・・ゥ」
('A`) 「う・・・・う・・・・」
ぐ・・・ぐ・・・・ぐ・・・・
ドタッ ドタッ ドタッ ドタッ
ガタッ
('A`) 「ハァ・・・ハァ・・・・」
ジャ―――――――――ッ
('A`) 「(ングングングングングング)」
('A`) 「ガハッ・・ガハッ・・・・・・・ハァ・・・ハァ・・・・」
- 265 :kaiMgyVz0 ◆qTXlnhuw1U :2006/12/16(土) 12:26:58.69 ID:r/PjMvea0
(鏡)
('A`) (顔・・・・すっげ・・・やつれてる・・・・・・・)
ガバッ・・・・・バサッ
('A`) (傷・・・・・・・・・・・・)
('A`) 「・・・・・・・」
('A`) 「マジか」
('A`) 「・・・・・・・」
ガクッ
('A`) 「・・・・・・・」
('A`) (マジなのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)