- 8
名前: ◆cnH487U/EY
:2009/01/31(土) 21:09:59.25 ID:FZJLHqAmO
- disc 8. 心音前線
“キミが笑った ボクもつられて笑った
映し鏡みたいだ
キミはボクのともだち”
……キミはともだち/平井堅
- 10
名前: ◆cnH487U/EY
:2009/01/31(土) 21:11:51.98 ID:FZJLHqAmO
- prologue
━━日だまりの暖かさは、まどろみのいざない。
小鳥のさえずりを遠耳に、耳を傾けるのは優しい声。
……昔、昔、あるところに。
御伽噺の始まりは何時もそう。
……それからも、幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたしの言葉に、私は何時も目を閉じ聞き入ります。
……みんなが幸せに暮らせたら、それは凄く“良い”ことだよ。
柔らかな木漏れ日の中、あなたは言いました。
……誰もがみんな、手を取り合って仲良く暮らせたら。
きっと、それはとても素晴らしいことなのでしょう。
- 13
名前: ◆cnH487U/EY
:2009/01/31(土) 21:13:40.43 ID:FZJLHqAmO
- ……それでも何でかな。世界はとても複雑過ぎて、なかなか上手くいかないものなんだ。
本の表紙を閉じながら、あなたは言いました。
……だから君は。君だけは、その手に人の手を。冷たい銃ではなく、暖かい人の手を握って欲しい。
寂しそうなあなたの笑顔に、私は首を傾げます。
……僕にはもう、出来ないから。せめて君だけは。
暖かな風。太陽の輝き。高く澄んだ青空。
世を儚むあなたの優しい眼に映った世界は。
それでもその瞬間、美しく輝いていたと、私は思うのです。
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