( ^ω^)は魔法道具屋さんのようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:24:27.28 ID:Y1A4hqfa0
-
(;゚ω゚)「竜……」
それは紛れもなく、竜と呼ばれる存在であった。
これまで実物を目にした事はない。
けれど感覚的にわかるもの、生物としての生存本能が告げる抑えようのない恐怖。
\、
Σ__゚ >
眼前のそれは、間違いなく僕を一瞬で殺せるほどの強大な存在なのだ。
第四話 疾走魔法は空を駆ける
前スレ
ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324041965/
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:25:35.11 ID:Y1A4hqfa0
-
(;゚ω゚)「逃げ──!」
逃げなければならない。
逃げなければここで死ぬ。
そんな言葉が僕の頭の中を埋め尽くす。
しかしながら僕の足は動かない。
まっすぐに向けられた竜の視線に、僕は身じろぎ1つ出来ずにいた。
(;゚ω゚)(どうする? どうする? どうする?)
浮かぶのは同じ問いのみ。
だが、答えは返らない。
\、
Σ__゚ >
竜はこちらに視線を向けたまま、動こうとしない。
品定めでもしているのか、はたまた余裕を見せているのか僕にはわからない。
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:27:22.03 ID:Y1A4hqfa0
-
(;゚ω゚)「!?」
その時、背後で何かが動く気配がした。
同時に僕は、自分が1人ではなかった事をようやく思い出す。
ξ;゚−゚)ξ
(;゚ω゚)「ツン!」
必死に動かぬ身体を奮わせ、首を回し、ツンの方へ目を向ける。
眼前の竜から目を離せば、それだけで死に繋がるかもしれなかったが、それよりも先にやらねばならない事がある。
(;゚ω゚)「ツン! 駄目だお! 逃げるんだお!」
ツンは僕より竜から離れた位置にいる。
ツンの脚なら逃げ切れるかもしれない。
ξ;゚−゚)ξ
\、
Σ__゚ >
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:28:02.26 ID:RdhUlxFG0
- つまんね
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:29:04.82 ID:wRFSgvfy0
- こんばんは支援
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:29:08.76 ID:Y1A4hqfa0
-
けれどツンの視線は、まっすぐに竜に向けられている。
確たる意思を持ち、拳を固めて。
(;゚ω゚)「止めるお! 無理だお!」
今にも竜に飛び掛らんばかりのツン。
無茶はしないと約束はした。
しかし、このままだと僕の死が免れない事をツンはわかっているから逃げずに竜を睨み付ける。
(;^ω^)「クッ……」
ならば僕もやらねばならない。
覚悟を決めた身体は何とか動いてくれる。
ツンを逃がす為に、僕は杖を構え、詠唱を始めた。
(;^ω^)(一か八か、疾走魔法でツンを抱えて逃げるしか──)
そう決めた僕が魔法を発動させるよりも早く、それは一瞬で僕の横を通り抜ける。
ξ;゚д゚)ξ「はぁぁぁぁッ!」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:30:05.81 ID:5l88EmgiO
- 良いペースだ、羨ましいくらいに
支援
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:30:31.52 ID:Y1A4hqfa0
-
(;゚ω゚)「ツンッ!!!」
気合一閃、紫電の如く駆け抜けたツンはその拳を真正面から竜に向ける。
無謀としか言い様のないその愚行に、僕は反射的に後を追った。
\、
Σ__゚ >「グォォォォッ」
ξ;゚−゚)ξ「!?」
(;゚ω゚)「んなッ!?」
低い咆哮と共に竜の翼のはためきが僕達に向けられる。
襲い来る突風に身体を浮かされ、宙を舞うツン。
まだ距離が空いていた僕は何とか凌いだが、慌てて方向を変え、エアシューズの魔法をかけつつツンの元へ走る。
(;゚ω゚)「キャッチだ! とうっ!」
ダイビングして空中でツンを受け止める。
辛くも救助には成功したが、速度を殺せず勢い余ってツンを抱いたまま地面を転がってしまう。
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:32:16.55 ID:Y1A4hqfa0
-
(;xωx)「あたたたた……ツン、大丈夫かお?」
ξ;゚听)ξ「平気よ。ありがと」
ツンは無事の様で、むしろ転げ回った僕の方が身体の痛みがひどい。
しかし、そんな悠長な事は言ってられない。
竜との距離が開いた今が逃げるには最大のチャンスだ。
(;^ω^)「礼はいいお。とにかく逃げ──」
ξ;゚−゚)ξ「!?」
立ち上がり、背後を見たツンの身体がびくりと震え、固まる。
その硬直した表情を見れば、振り返るまでもなく状況は把握出来る。
(;^ω^)「逃がしてくれる気はないらしいおね……」
僕は立ち上がり、ゆっくりと背後を振り向く。
そこには予想通り、首をもたげこちらを見据える竜の姿がある。
\、
Σ__゚ >
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:34:07.39 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「やるしかないのかお……」
ξ;゚听)ξ「……あんたは逃げなさいよ」
1歩踏み出し、僕の前に立つツンが僕の方を見ずに告げる。
僕も1歩踏み出し、ツンの横に並んだ。
(;^ω^)「逃げられたらそうしてるお」
ξ;゚听)ξ「あんた1人ならスペシャルで逃げられるでしょ?」
一瞬返事に詰まる。
確かに、僕1人なら逃げられる可能性はある。
疾走魔法を使い、森の中に逃げ込めば、あの竜の巨体では簡単には追って来られないだろう。
(;^ω^)「馬鹿言うなお。1人で逃げるわけにはいかないお」
ξ;゚听)ξ「私は護衛よ? あんたを守るのが私の仕事なの」
(;^ω^)「契約金は払ってないから無効だお」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:36:04.28 ID:Y1A4hqfa0
-
ξ;゚听)ξ「いいから逃げなさいってば!」
(;^ω^)「やだお」
尚も言い争う僕らだが、正直こんな事をしてる暇はない。
この距離からいきなりブレスでも吐かれたら、避け切れる自信は限りなくゼロだ。
しかしながら竜は、僕らとの距離をそれ以上詰める事もしなければ、攻撃を仕掛けてくる様子もない。
(;^ω^)「どういう事だお?」
\、
Σ__゚ >
ξ;゚听)ξ「……ねえ、ブーン?」
(;^ω^)「何だお?」
ξ;゚听)ξ「あの竜、真っ白よね」
(;^ω^)「すごく綺麗な白だおね」
日の光を浴び煌めく白い鱗は、こういう状況でなければ見とれていたかもしれない。
あの鱗で装飾品が作れたら、どんな綺麗な物が出来るだろうか。
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:37:28.48 ID:5l88EmgiO
- ほうほう
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:38:06.81 ID:PE3I3LUN0
- 職業病か
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:38:17.51 ID:Y1A4hqfa0
-
ξ;゚听)ξ「そうじゃなくて、白い竜ってどこかで聞き覚えない?」
(;^ω^)「お? 白い竜?」
ツンに言われ、改めて眼前の竜を観察する。
書物にある様な代表的な姿をした巨大な竜。
その身体は真っ白な鱗に覆われ……
(;^ω^)「ひょっとして、天空竜かお?」
僕の記憶の中のじいちゃんの言葉と、眼前の竜の姿が重なった。
天空竜、僕のじいちゃんである大賢者バーン・ホライゾンが従えていたとされる古代竜。
一駆け千里を舞うと謳われた最強の竜である。
\、
Σ__゚ >『……我を知るお主は、やはりホライゾンの血族か』
(;^ω^)「しゃべれるのかお!?」
ξ;゚听)ξ「?」
重く響く声が僕には聞こえた。
しかし、隣にいるツンは首を傾げて僕を見る。
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:40:02.94 ID:D/eSf/1a0
- 初遭遇
支援
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:40:03.36 ID:7RyQt86O0
- 龍のAAが平和的すぎる
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:40:18.86 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「ツンには聞こえなかったのかお?」
((ξ;゚听)ξ)) フルフル
\、
Σ__゚ >『我は今、お主の心に直接語りかけておる。隣の娘には聞こえておらぬ』
(;^ω^)「マジすか」
竜が高い知能を有している事はよく知られているが、人語を解すとは僕も知らなかった。
よく考えればじいちゃんは天空竜と友達になったと言っていたんだし、人語を理解出来るのは当然の事かもしれない。
僕はじいちゃんが竜語でもマスターしてたのかと勝手に脳内補完していたが、どうやら違うようだ。
(;^ω^)「えっと、貴方は天空竜という事でよろしいんですかおね?」
\、
Σ__゚ >『うむ、人にはそう呼ばれておるな』
(;^ω^)「じゃあ、その、僕らを取って食うなんて事は……」
\、
Σ__゚ >『勿論、そのつもりはなかった……が』
(;^ω^)「が?」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:42:00.86 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『いきなり襲い掛かられたんでな。つい、な』
(;゚ω゚)「すんませんしたッ!」
ξ;゚听)ξ「ちょ、何? いきなり!?」
僕は隣に立つツンの頭を思いっきり下げさせ、僕自身も平身低頭してひたすら謝る。
確かに、先に仕掛けようとしたのは僕達、というかツンである。
あの時、本気で迎撃されていたら僕達はひとたまりもなかったはずだが、
風圧で飛ばすという殺傷能力のない手段でそれを防いだ事からも、天空竜が僕達を襲うつもりはなかった事は明白だ。
僕は今ひとつ事情の飲み込めていないツンに先の会話の流れを説明し、謝り続けた。
\、
Σ__゚ >『もうよい。いきなり目の前に竜が現れたら、誰とてそういった反応はするだろうしな』
\、
Σ__゚ >『むしろ腰を抜かして逃げ惑うよりよっぽど見込みがあるというものだ』
(;^ω^)「それはどうもですお」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:43:09.92 ID:wRFSgvfy0
- 竜のAA、ウツボ釣ってるAAの奴にしか見えない
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:44:07.58 ID:Y1A4hqfa0
-
天空竜に害意がないのを理解した僕は、礼を述べ、姿勢を正す。
当面の脅威は去った様だが、未だ異常な事態は続いているのだ。
( ^ω^)「それで、天空竜さんは何でこんな所にいるんですかお?」
天空竜が人を襲いに来たのではないにしても、盟約を破り、この地に来た事は大問題だ。
事と次第によってはまた人と竜との争いの引き鉄になりかねない。
\、
Σ__゚ >『その前にお主の事を聞いても良いか?』
( ^ω^)「おっと、失礼しましたお。僕はブーン=ナイトウ、というのは仮の名で、本名はブーン=ホライゾン」
( ^ω^)「恐らく貴方もご存知の、バーン=ホライゾンの孫ですお」
\、
Σ__゚ >『やはりそうか。やつの縁故のものである事はわかったが、そうか、孫か……』
天空竜は僕の言葉に頷く様に顔を上下させる。
人間の様な仕草だが、どことなくユーモラスなその姿に笑顔が浮かびそうになる。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:46:08.53 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『お前はここで何をしていたのだ?』
( ^ω^)「僕は薬草の採集をしてたんですお。ここはいい薬草が取れるんですお」
\、
Σ__゚ >『そうか、驚かせてすまなかったな』
( ^ω^)「ああ、いえ、お気になさらず。それよりも……」
\、
Σ__゚ >『そうだな。竜である我がここにいる事の説明をせねば人間としてのお主は納得いかぬだろうな』
\、
Σ__゚ >『もう想像は付いているかもしれんが、我はお主の祖父、バーンに会いに来た』
( ^ω^)「……」
確かに僕はその答えは予測していた。
しかし向こうは、僕の答えを予測していただろうか。
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:46:48.44 ID:5l88EmgiO
- 支援だ
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:48:38.80 ID:Y1A4hqfa0
-
( ^ω^)「祖父は……バーン=ホライゾンは5年前に亡くなりましたお」
\、
Σ;_゚ >『何だと!? まさか──』
それまで悠然と構えていた天空竜が、僕の目から見てもそれとわかるほど明らかに狼狽していた。
長命な竜族からすればこんな早く人が死ぬのは驚く事かもしれないが、人間の寿命を考えれば、
じいちゃんが死んだのは不思議な事ではない。
如何に大賢者とて、寿命には抗えない。
じいちゃんは天寿を全うし、人生の幕を閉じたのだ。
\、
Σ;_゚ >『人の寿命は理解しておる。しかしやつは──』
( ^ω^)「お?」
天空竜は僕の答えに何かを言いかけ、途中でぴたりと口を閉じた。
実際に口は動かしていないので、口を閉じたという言い方はおかしいのかもしれないが。
\、
Σ__゚ >『……お前はやつの孫だと申したな?』
( ^ω^)「はいですお」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:49:13.69 ID:+I0/PrmeP
- ん?
んん??
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:50:10.28 ID:KPXEU0PZ0
- 絶倫だな
支援
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:50:23.02 ID:PE3I3LUN0
- ほう
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:50:44.99 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『では、やつの子、お前の父母はどうしておる?』
( ^ω^)「お……」
急遽方向を変えられた世間話とも取れる質問。
しかし僕には、その質問は僕の人生でとても重い物となっている。
( ^ω^)「……わかりませんお」
\、
Σ__゚ >『わからない?』
首を傾げる天空竜の姿は、やはり人間の様な雰囲気がある。
それがじいちゃんと共にいた所為なのか、竜族自体が皆そんな感じなのかは僕にはわからない。
( ^ω^)「言葉通りですお。僕は両親の顔を知らないんですお」
僕は2歳の頃からじいちゃんに育てられたらしい。
伝聞なのは記憶がないから。
記憶喪失とかではなく、単純に覚えてないだけだ。
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:51:18.03 ID:01mB0IvE0
- shen
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:51:45.03 ID:Y1A4hqfa0
-
それ以前の事も当然覚えていない。
だから、僕は両親の事は何もわからないのだ。
\、
Σ__゚ >『やつからは何も聞かなかったのか?』
( ^ω^)「詳しくは聞いてませんお」
小さい時は子供に両親がいる事が当たり前だとかそんな事は頭になく、両親がいない事は気にしなかった。
成長し、社会の常識のを理解するにつれ、両親の事は当然気になりだしたが、じいちゃんはただ、
お前は知らなくていいと悲しそうな目で答えてくれるだけだった。
僕はそんなじいちゃんの悲しそうな顔を見るのが嫌で、両親の事を聞くのは止めたのだ。
いない人よりも今いる人の方が大事だったから。
( ^ω^)「生きてはいるらしい事は聞いていたのですが、今はどうなのか……」
\、
Σ__゚ >『そうか……。辛い事を聞いてすまなかったな』
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:51:51.51 ID:wRFSgvfy0
- 神龍(シエンロン)
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:53:14.90 ID:Y1A4hqfa0
-
僕はゆっくりと首を振る。
両親の事は僕の中で重い意味を持ちながらも、既に折り合いは着いている話なのだ。
( ^ω^)「それで、じいちゃんに用事というのは……」
\、
Σ__゚ >『……』
天空竜は無言で僕の目をじっと見詰める。
僕にはそれが話すべきか迷っている目に見えた。
( ^ω^)「あ、無理に話してくれなくてもいいですお」
僕がじいちゃんの孫とはいえ、話す義理は無いに等しい。
話してもらえた所で、僕にじいちゃんの代わりに何か出来るとは思えないし。
( ^ω^)「でも、何かしら人間全体に問題ある事なら、聞いておきたいと思いますお」
天空竜がわざわざ北の大地を離れ、盟約を破ってまでこの地に訪れた理由。
それはもしかしたら、悪い出来事の前触れなのかもしれない。
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:55:10.66 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__- >『……聞くだけ聞いておいて、自分は話さぬというのも不義理な話だな』
少し長くなるからという天空竜に促され、僕は草原に腰を下ろす。
ツンにこれまでの話の経緯をざっと説明し、適当に休んでてくれと伝えて天空竜に向かい合う。
\、
Σ__゚ >『我は間もなく死ぬ』
(;^ω^)「お!?」
開口一番、予想だにしなかった事を口にする天空竜。
しかしながら長命な竜とはいえ、いつかはその生命が尽きるのは生物として当然の事ではある。
ただ、天空竜は竜の中でも古代竜と称される、かなり特殊な部類だ。
一説には永劫を生きながらえると記された書物もあった。
\、
Σ__゚ >『それはあながち間違いではないな』
( ^ω^)「どういう事ですかお?」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:55:14.42 ID:ZB76eSdv0
- 才能無いね
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:57:16.08 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『我は死ぬ。しかし、その瞬間、我はまた生まれるのだ』
( ^ω^)「それって……」
\、
Σ__゚ >『転生、といえばわかるか?』
転生、辞書的な意味で言えば生まれ変わる事だ。
この場合も死んで生まれ変わる、そのままの意味であろう。
\、
Σ__゚ >『この身は朽ち、そこから新たな生命が生まれ、我らは永劫の時を生きる』
( ^ω^)「人間から見ると羨ましい話ですお」
思わず漏れた僕の感想に、天空竜がほんの少し悲しそうな顔を見せた気がした。
その顔はどこか、じいちゃんが見せたそれに近いなと僕は漠然と思う。
\、
Σ__゚ >『しかしながら、転生した直後は我であって我でない』
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:57:58.23 ID:01mB0IvE0
- 丁寧な展開に好感
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:58:49.01 ID:5l88EmgiO
- 面白い
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 22:59:10.84 ID:Y1A4hqfa0
-
人間でいう所の赤ん坊の状態で、非常に弱い存在となるらしい。
前世の記憶もこの段階ではまだなく、成長するに従って全てではないが徐々に思い出して行くとの事だ。
( ^ω^)「でも、それなら竜族の中にいれば安全ですおね」
北の大陸シベリア、竜の大地と呼ばれるその場所にいれば、外敵から他の竜が守ってくれるだろう。
少なくとも、不埒な人間に襲われる様な事はないはずだ。
\、
Σ__゚ >『……お主はかつての竜と人との大戦を知らぬのだな』
(;^ω^)「お? それはまあ、まだ生まれてませんし、じいちゃんからも少ししか聞いてませんお」
あとは教科書レベルの知識しかない。
人の記した歴史書の知識、一般常識程度のものだ。
\、
Σ__゚ >『我は同胞を裏切ったのだ』
(;^ω^)「お……」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:00:47.30 ID:D/eSf/1a0
- 支援
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:01:14.93 ID:Y1A4hqfa0
-
じいちゃんは天空竜と共に竜族と戦い、人と竜の争いを鎮めた。
そう理解していたが、それは竜族からしてみれば、天空竜が裏切ったとしか見えないのはよく考えずともわかる話だ。
そんな天空竜を大戦以降、竜族はどういう目で見ていただろうか。
\、
Σ__゚ >『皆が皆、そうというわけではないのだがな』
天空竜の話によると、当時の竜族の中でも戦いに賛成派と反対派がいたらしい。
元々の戦いの発端は、人が竜の住む地にまで度々足を踏み入れる様になった為で、多くの場合それを撃退してきたが、
時に竜が人に倒される事もあったという。
その報復として竜が人里を襲い、次第に泥沼化して行った結果が30年前の人と竜との大戦という事だ。
(;^ω^)「それは……」
当事者の片方だけの意見を鵜呑みにするのは賢い判断ではないが、
今の話を聞く限りでは明らかに人間側に非があるのではと思ってしまう。
\、
Σ__゚ >『そうやって人は生きて来たのだ。今更悔いる事でも気にする事でもあるまい』
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:03:15.18 ID:Y1A4hqfa0
-
竜に限らず、他の生物を狩り、人間は自分達の世界を作って来た。
それは種としての生存本能であり、自分達が生きる為にして来た、ただそれだけの事だと天空竜はいう。
(;^ω^)「けど……」
それを、はいそうですかと割り切れるほどには僕は大人ではない。
\、
Σ__゚ >『だとしてもそれは今は関係のない話だ。その答えはお主が生きて行く上で答えを出せばよかろう』
僕はもやもやとしたものが胸にこびり付いたような感覚を残したまま、天空竜の言葉にぎこちなく頷く。
\、
Σ__゚ >『とにかく大戦後、我々は表立って争う事はなかったが、水面下では対立があったのだ』
人間と協調路線を取ろうという穏健派、排斥しようという強硬派。
古代竜である天空竜と大地竜がそれぞれの勢力代表格という事だった。
その下に残りの古代竜や、その他の竜が従っているらしい。
( ^ω^)「大体の話の流れはわかりましたお」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:05:17.47 ID:Y1A4hqfa0
-
まだ全部を聞いたわけではないが、ここまで聞けば天空竜の望みは察しが付く。
天空竜はじいちゃんの庇護を求めに来たのだろう。
天空竜がシベリアで転生すれば、亡き者にしようとする強硬派と守ろうとする穏健派の間で恐らくは大きな争いになる。
しかし、シベリア以外で転生し、そのこと自体を隠匿すれば、強硬派も迂闊に動く事は出来なくなるだろう。
そして天空竜が力を取り戻すまで隠し通せれば、自体は事なきを得るはずだ。
奇しくもそれは、じいちゃんの死が世間一般に広く知られていない事と似たような意味合いを持つかもしれない。
\、
Σ__゚ >『概ねそんな所だ。察しがよくて助かる』
僕はここまでの話の流れをツンに説明し、同時に自分の考えをまとめる。
天空竜の話はわかったが、その解決策は思い浮かばない。
じいちゃんが亡くなった今、天空竜の望みを叶えられる人間が果たしてこの世界にいるのだろうか。
ξ゚听)ξ「隠すって、具体的にはどうするの?」
今は同時通訳に近い形で天空竜の言葉を伝えているツンから疑問の声が上がる。
( ^ω^)「物理的に隠すのは無理だお。他の竜に気配でばれたりとかしそうだし」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:05:53.03 ID:5l88EmgiO
- ふむふむ
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:07:14.88 ID:Y1A4hqfa0
-
天空竜は僕がじいちゃんと関係ある人間だとわかった。
それは恐らく、そういった事を把握出来る感覚が優れているという事なのだろう。
他の竜に探しに来られて、天空竜が弱っているのを感付かれたら隠している意味がない。
ついでに言うと、隠す事で他の竜が人間の住む地、このニーチャ大陸に来てしまう事も問題なのだが。
どう考えても僕の手に余る問題である。
天空竜を隠す事も、その後の事も。
( ^ω^)「ドクオさんに相談するしかないかおね……」
ξ゚听)ξ「頼りにならなそうだけど、一応は賢者なのよね、あれ」
ドクオさんはの得意分野の魔法なら、この件に関しては最良の手段かもしれない。
しかし、今から呼びに行くとなると少々時間が掛かる。
ドクオさんが現在住んでいる場所は、町から見てこことは反対方向にある南の方だ。
僕はてっきり話の途中でドクオさんも姿を見せるのではと期待していたのだが、当てが外れた様だ。
ドクオさんなら天空竜の気配を察していると思ったのだが、
もしかしたら天空竜は何らかの手段で気配を隠しているのだろうか。
\、
Σ__゚ >『現状の我の力のままなら、他の竜から完全に隠れる事は可能なのだがな』
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:09:06.07 ID:Y1A4hqfa0
-
( ^ω^)「転生して力が弱まるとそうはいかないってわけですおね」
\、
Σ__゚ >『うむ、だが隠れる手段は考えてはある』
( ^ω^)「kwsk」
\、
Σ__゚ >『擬態だ』
( ^ω^)「擬態?」
簡単に言えば、魔法で別のものに姿を変え、竜としての力も完全に封じ込めてしまうとの事だ。
人間に身近な生き物に擬態してしまえば庇護も容易いし、力を取り戻せば自ずと封印も破れる。
( ^ω^)「なるほど、それなら確かに」
\、
Σ__- >『だが、今となってはそれも意味を成さぬ』
( ^ω^)「……その擬態の魔法って、かなり高度な魔法なんですかお?」
天空竜の話では、術式自体はそう難しくなく、しかし竜族の秘術故、人が暗唱するには難しいとの事だ。
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:11:15.02 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『そちらは今、我が伝えている手段を用いれば、一般的な魔法使いなら出来なくはないのだが……』
( ^ω^)「魔力、ですかお?」
\、
Σ__゚ >『うむ、我を封じるほどの膨大な魔力が必要となる』
擬態の魔法の詠唱は、聞いた言葉を復唱すればいいだけなら僕にでも出来そうなくらいだ。
しかし魔力となるとそうはいかない。
極端な話、天空竜を倒せるくらいの魔力がないと封印は無理だ。
ξ゚听)ξ「ていうか、ドクオでも無理でしょ、それ」
( ^ω^)「多分……」
じいちゃんとドクオさんの差がどれほどあったのかはわからないが、こうやって天空竜と対峙した経験から言うと、
確実に無理だろうと感じ取れてしまう。
ドクオさんが弱いわけではなく、天空竜が強過ぎるのだ。
\、
Σ__゚ >『……手詰まりか』
( ^ω^)「……」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:11:44.07 ID:01mB0IvE0
- 力が欲しいか
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:11:58.75 ID:PE3I3LUN0
- ドクオは顔が酷いだけの賢者か・・・
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:13:15.06 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__- >『いや、すまない。お主が気に病む話ではないのだ。元々、無茶な話なのはわかっていた』
無言の僕に、天空竜はすまなさそうに謝罪する。
確かに僕には、言ってしまえば関係ない話である。
天空竜が頼ったのはじいちゃんで、僕ではない。
大賢者ではない、ただの魔法道具屋の僕がどうにも出来なくても仕方のない話なのだ。
しかし──
( ^ω^)「……天空竜さんは、ものすごく早く飛べるんですおね?」
\、
Σ__゚ >『ん? ああ、恐らく竜族の中では最も早いぞ。伊達に空の名を関してはおらぬ』
僕はじいちゃんの孫で、ただ1人の家族だった。
その僕が、じいちゃんの友達の頼みを何とかしたいと思うのは自然な事だ。
( ^ω^)「だったら、何とかなるかもしれませんお」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:13:59.43 ID:5l88EmgiO
- お?
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:14:15.02 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『真か!?』
(;^ω^)「多分……何とかなる……かもしれない……かなあ……?」
ξ;゚听)ξ「煮え切らないわね。具体的にはどうするつもりなのよ?」
それは不意に思い付いた事だ。
それならば確かに、理論上は可能だと思う。
しかしながら、かなりリスキーともいえる。
最初から失敗する事を考えていても仕方がないが、不安な点はいくつも思い浮かぶ。
けれど僕は思う。
これはきっと、じいちゃんがこの時の為に残したものなんじゃないかと。
( ^ω^)「僕のスペシャル、疾走魔法なら何とか出来るかもしれないお」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:16:16.42 ID:Y1A4hqfa0
-
疾走魔法。
言わずと知れた僕のスペシャルマジックで、使用者の速度が上がれば上がるほど魔法の効果を増幅出来る。
普段僕が使う時は、人間が取れる最も簡単に速度を上げられる手段、走りながら詠唱しているが、
疾走魔法と命名されてるものの、速度が上がるなら走る以外の手段でも可能だ。
つまり……
( ^ω^)「僕が天空竜さんに乗って、全速力で飛んでもらって魔法を唱えれば理論上は上手くいくはずだお!」
ξ;゚听)ξ「……」
( ^ω^)「お? どうしたお、ツン」
ξ;゚听)ξ「あんたそれ、本気で言ってんの?」
( ^ω^)「モチのロンだお」
ξ;゚听)ξ「一駆け千里を舞うって言われる天空竜の背に乗るって、無茶過ぎるでしょ!」
ツンが言う様に、そこがまず最初に僕が不安に感じた点である。
しかしながら僕も魔法使いだ。
それも、風を扱う魔法が得意の。
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:16:39.36 ID:sDoXBmDb0
- しえん
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:17:40.95 ID:+I0/PrmeP
- ん?
ん???
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:18:04.53 ID:Y1A4hqfa0
-
天空竜の背に乗っても魔法の障壁を張れば、風や気圧などの外部からの影響をある程度は凌げるはずである。
\、
Σ__゚ >『なかなか面白い魔法を習得しているのだな』
( ^ω^)「じいちゃん直伝ですお」
\、
Σ__゚ >『しかし、そちらの娘が言う様に、かなり無謀な試みだと思うぞ?』
(;^ω^)「それはまあ、僕もそう思いますが」
疾走魔法で増幅し、天空竜を封印できるほどの魔法を組み上げたとしても、果たして僕にそれを制御出来るのか。
それも普段使い慣れた魔法ならまだしも、初めて唱える魔法である。
\、
Σ__゚ >『それに、我が全力で飛べる時間は限りがある』
能力的にではなく、周りに与える影響の話だ。
今は気配を消している天空竜が、姿を隠さず全力で飛び回ったら人も竜も感付くものは出て来るだろうし、
色々と問題が生じる。
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:18:26.11 ID:sDoXBmDb0
- まにあった
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:19:35.37 ID:5l88EmgiO
- 支援
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:20:00.70 ID:sLMHJDWI0
- 面白そうなのに、前話が見れね
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:20:04.22 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「一発勝負ッスかね?」
\、
Σ__゚ >『それが望ましいであろうな』
ただでさえ重く圧し掛かるプレッシャーが更に増幅される。
本当は自分だけで何とかしようと思わず、他の人に助けを求めるべきなのだとも思う。
( ^ω^)「……でも、やりますお。僕にやらせてくださいお」
ξ;゚听)ξ「無茶よ! わかってるの? 失敗したらきっとあんただってただじゃ済まないわよ?」
( ^ω^)「ツン、わかってくれお。これはきっと僕がやらなきゃいけない事なんだお」
ξ;゚听)ξ「どうして!? そんなの、もっと偉い人とかすごい魔法使いに任せればいいじゃないの!」
ツンの言い分はきっと正しい。
この事は、じいちゃんと天空竜だけの問題ではなく、人間と竜全体の今後に関わる大きな問題だ。
でも、これは僕がやらなければならない事、いや、僕がやりたい事なのだ。
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:21:21.79 ID:01mB0IvE0
- >>57
http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/news4vip/1324041965/
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:22:08.05 ID:Y1A4hqfa0
-
( ^ω^)「じいちゃんが何で僕に疾走魔法を教えたのか、その答えがこれなんじゃないかと僕は思うんだお」
ξ;゚−゚)ξ「あ……」
付き合いの長いツンは、きっと僕の決意を感じ取ってくれただろう。
僕のじいちゃんへの思い、僕の中の譲れないものを。
( ^ω^)「大丈夫だお。必ず成功させるから心配するなお!」
ξ゚−゚)ξ「……ブーン」
( ^ω^)b
ξ゚听)ξ「必ず……成功させなさいよ」
( ^ω^)" コクッ
僕はツンに力強く頷き返し、天空竜の方へ視線を向ける。
\、
Σ__゚ >『良いのだな?』
( ^ω^)「頼むお。……というか、僕がやってもいいのかお?」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:22:25.78 ID:sDoXBmDb0
- >>57
このあたりだと思う
一話 http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/news4vip/1323783480/
二話 http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/news4vip/1323869082/
三話 http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/news4vip/1324041965/
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:24:03.73 ID:Y1A4hqfa0
-
\、
Σ__゚ >『ああ、むしろ頼むのは我の方だな。よろしく頼むぞ、バーンの孫……いや、魔法使いブーンよ』
( ^ω^)「頼まれたお!」
身を沈め、頭を垂れる天空竜の上に飛び乗る。
巨大な天空竜の背はかなり広いが、手綱も鞍もないその背に止まるのは難しそうだと思った。
( ^ω^)「ロープで固定するしかないかお。これ巻いても飛べますかおね?」
\、
Σ__゚ >『翼に掛からぬよう巻いてくれれば大丈夫だ』
翼に巻いても飛べるが、確実にロープを切る事になるだろうからと天空竜は言う。
( ^ω^)「把握。……これでよしと」
( ^ω^)b「じゃあ、言ってくるお!」
ξ゚ー゚)ξb「気を付けなさいよ!」
ツンの激励を受け、僕は天空竜と共に空へと舞い上がる。
ゆっくりと大地を離れ、大空へと浮かぶ感覚は、こんな時だというのに僕の心を高揚させた。
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:25:36.47 ID:01mB0IvE0
- FLY
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:25:40.56 ID:sDoXBmDb0
- しえん
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:26:02.40 ID:Y1A4hqfa0
-
(*^ω^)「空を飛ぶというのは、想像以上に気持ちいい物なんだおね」
\、
Σ__゚ >『ああ、空はいいぞ。全てがちっぽけに見え、色々と難しく考えている事が馬鹿馬鹿しく感じられる』
(*^ω^)「これで最後というのは惜しいお」
\、
Σ__゚ >『なに、我が力を取り戻したらまた乗せてやろう』
(*^ω^)「それはありがたいお。約束だお!」
\、
Σ__゚ >『ああ、約束だ。──だから』
( ^ω^)「うん、必ず成功させるお!」
僕の言葉を合図に、天空竜が徐々にその速度を上げる。
僕はまず風の障壁を張り、自分が風に飛ばされない様、抵抗を高めた。
\、
Σ__゚ >『長い時間は飛んでいられない。一気に行くぞ』
(;^ω^)「おk、ドンと来いだお!」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:26:51.65 ID:5l88EmgiO
- いいねえ支援
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:26:57.26 ID:sDoXBmDb0
- 後でゆっくり読む
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:27:24.02 ID:Y1A4hqfa0
-
耳に鳴り響く風を切る轟音、天空竜の背の先からわずかに見える目まぐるしく変わる眼下の景色。
上がる速度に比例し、徐々に僕の恐怖も高まって来たが今更泣き言は言っていられない。
僕は集中を高め、風の障壁の強度を上げて振り落とされない様に懸命に努めた。
\、
Σ__゚ >『準備は良いか、ブーン?』
(;^ω^)「大丈夫、術式を頼むお』
速度を限界まで上げた天空竜が、僕に呪文を伝えて来る。
本来転生を行う為に唱える呪文にアレンジを加え、姿を変えつつ転生を行うという、
古代竜が持つ知識の粋ともいえる術式らしい。
\、
Σ__゚ >『万物の祖に疎まれし我が身に宿る生命の源よ』
(;-ω-)「万物の祖に疎まれし我が身に宿る生命の源よ」
目を閉じ、天空竜の言葉を一言一句間違わぬよう詠唱する。
あれほどうるさかった風の音が今は全く感じられなぬほど、僕は自身に浮かぶ言葉に集中した。
正直、付いていくのにいっぱいいっぱいだが、魔法を正しく制御する為にはここでとちるわけにはいかない。
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:29:09.50 ID:Y1A4hqfa0
-
それからいくつもの術式が天空竜から告げられたが、僕は何とか間違わずに詠唱を続けられた。
\、
Σ__゚ >『天と地と炎と氷と雷の五色の古の盟約を今ここに果たさん』
(;-ω-)「天と地と炎と氷と雷の五色の古の盟約を今ここに果たさん」
数分程度しか経っていないはずだが、恐ろしく長く続いた様に感じた詠唱に区切りが付くのが感覚的にわかった。
泣いても笑ってもこれが最後。
僕は最後の文言、力ある言葉を放つ。
\、
Σ__゚ >『真祖の御名において今解き放つ。輪廻転生(リーンカーネイション)』
(;-ω-)「真祖の御名において今解き放つ──」
(;゚ω゚)「輪廻転生(リーンカーネイション)!」
呪文が完成した瞬間、僕の中から膨大な魔力の奔流が湧き上がるのを感じた。
それは瞬く間に僕を覆い尽くし、天空竜をも包んでいく。
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:29:32.65 ID:sDoXBmDb0
- しえん
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:30:00.92 ID:n2pKDyeLO
- 追いついた
応援してる
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:30:23.77 ID:Y1A4hqfa0
-
(;゚ω゚)「くおぉぉぉぉぉ……!?」
気を抜けば僕を内側から突き破りそうな魔力が荒れ狂う。
あとはこれを安定させ、一気に収縮させればいいはずだ。
(;゚ω゚)「ンぎぎぎぎ……この……静まれお!」
両手に魔力を乗せる様イメージし、その手を交差させる。
噴き出す一方だった魔力が、徐々に円を描き、一定のリズムで回り始める。
やがてそれは僕と天空竜の周りに綺麗な球体を形作った。
\、
Σ;_゚ >『成功だ! よくやった、ブーン!』
(;^ω^)「んじゃ、最後の仕上げだお!」
\、
Σ__゚ >『ああ、頼む。それと、ありがとう、お前は立派な魔法使いだよ』
(;^ω^)「僕だけの力じゃないお」
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:30:49.06 ID:01mB0IvE0
- 雨のカーネーションだと思ってた頃がありました
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:32:08.94 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「疾走魔法を教えてくれたじいちゃん、僕を信じてくれたツン、そして天空竜さん、皆のお陰だお」
\、
Σ__゚ >『……それでも、礼は言わせてもらうさ。ありがとう。名残惜しいがしばしのお別れだ』
(;^ω^)「後の事は任せるお。天空竜さんの力の復活が何年先になろうとも、僕がちゃんと守って見せるお!」
僕は集中を切らさぬよう、顔を引きつらせながらも笑顔を向ける。
無表情に見える天空竜の顔も、どことなく笑顔を向けているように見えた。
(;^ω^)「それじゃ、行──」
\、
Σ__゚ >『……どうした?』
(;^ω^)「……あの、今更だけど問題点が2つほどある事に気付いたんだけど」
\、
Σ__゚ >『何だ、言うてみい?』
(;^ω^)「擬態って、何の動物に擬態させればいいんだお?」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:33:22.37 ID:sDoXBmDb0
- しえん
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:34:02.81 ID:Y1A4hqfa0
-
よくよく考えると、その点を全く失念していた。
魔法自体は完成したが、その姿を変える為には詠唱者がイメージを与えてあげなければいけない様だ。
\、
Σ__゚ >『……それはお前に任せる。なるべく人の側にいても不自然でない物にしてくれよ』
(;^ω^)「把握」
\、
Σ__゚ >『で、もう1点は何だ?』
(;^ω^)「ここで魔法発動させたら、ひょっとして僕ら地上にまっ逆さまじゃね?」
\、
Σ;_゚ >『……』
(;^ω^)「……」
\、
Σ;_゚ >『浮遊、または空中制御の魔法は使えんのか?』
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:35:07.97 ID:5l88EmgiO
- OH…
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:35:40.21 ID:01mB0IvE0
- kubozuka
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:36:03.84 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「使えないと言うか、使えてもこの速度で投げ出されたら無理っぽくね?」
\、
Σ;_゚ >『……』
(;^ω^)「……」
\、
Σ;_゚ >『……よし、わかった。我の言う通りにせよ』
一瞬とも永遠とも感じられる沈黙を破り、天空竜が口を開く。
そろそろ魔法を維持し続けるのも限界に近いので、何を言われても天空竜の提案を丸呑みするしかない。
\、
Σ;_゚ >『我が合図したら転生の魔法を発動させ、我を抱いて風の障壁を張れ!』
(;^ω^)「把握! それで?」
\、
Σ;_゚ >『それだけだ』
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:38:04.83 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「は? いや、それって結局落ちるんじゃ?」
\、
Σ;_゚ >『大丈夫だ。落ちても平気な場所を見定めてやる。我を信じよ』
(;^ω^)「まあ、時間もないし、信じますお! てか、最初から信じてますしね!」
半ば自棄気味に、しかし確かに僕は天空竜を信じてここにいるので、確たる意思を持って力強く了承した。
僕は天空竜の合図に備え、両手を天に向ける。
\、
Σ;_゚ >『もう間もなくだ……行くぞ……3……2……1』
(;-ω-)「……」
\、
Σ;_゚ >『今だ!』
(;゚ω゚)「うぉぉぉぉぉッ!!!」
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:38:36.25 ID:sDoXBmDb0
- しえん
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:38:47.40 ID:01mB0IvE0
- booooon
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:40:03.67 ID:Y1A4hqfa0
-
僕は天空竜の合図に合わせ、掲げていた両腕を一気に振り下ろした。
それに合わせ魔法が天空竜ごと収縮し、小さな光の玉になる。
(;゚ω゚)「おおおおおおッ!?」
天空竜の姿が消え、結んでいたロープも緩み、空に投げ出された僕は光の玉を包み込むように身を丸め風の障壁を張った。
その間にも僕はまっ逆さまに地面に向かい落ちて行く。
(;゚ω゚)「うっひょぉぉぉぉぉっ!?」
僕自身の落下速度で風の障壁は強まるかもしれないが、地面に激突するとなると正直微妙な所だ。
運が良くても骨の1、2本は覚悟しなければならないかもしれない。
(;^ω^)「それに……」
僕はそれで大丈夫かもしれないが、この腕の中にいる小さな生命は無事では済まないかもしれない。
(;^ω^)「そうはさせないお!」
僕は身をよじり、背中を地面に向けるように体勢を変える。
これならば胸に抱いた天空竜に掛かる負担は減らす事が出来るかもしれない。
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:42:04.45 ID:Y1A4hqfa0
-
(;^ω^)「信じてるお、天空竜!」
もう間もなく地面に辿り着くはずだ。
視界には空しか見えない現状では、もう腹を括るしかない。
(;^ω^)「さあ、来いお!」
そしてすぐに、その時は訪れた。
(;゚ω゚)「ぬおッ!?」
身体に衝撃を感じた瞬間、鈍い音が耳に響いた。
集中が途切れ、風の障壁が解除される。
地面着いたはずの身体は、更にゆっくりと沈み、冷たい何かがまとわり付く。
(;゚ω゚)「グゲベボボボボボ!?」
口の中に雪崩れ込むそれが川の水である事に気付いた時、僕はようやく天空竜が落とした場所に気付いた。
ξ;゚听)ξ「ブーン!」
(;^ω^)「お……?」
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:42:54.82 ID:wRFSgvfy0
- しゅえん
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:42:56.76 ID:5l88EmgiO
- 支援だ
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:43:11.00 ID:01mB0IvE0
- セフセフ
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:43:28.24 ID:Y1A4hqfa0
-
着衣な上、天空竜を抱えたままの体勢で泳ぐのは厳しかったが、何とか泳いで岸を目指す。
息も絶え絶え、痛む身体に鞭打って岸まで泳ぎ着いた僕の目に、走り来るツンの姿が見えた。
どうやらここは北東の森らしい。
あの速さ、あの高さでここに落とすタイミングを計った天空竜に感嘆すると同時に感謝の念を抱いた。
ξ;゚听)ξつ「捕まって!」
(;^ω^)つ「助かるお」
僕はツンに引っ張ってもらい、その身を転がす様に岸に上がった。
ξ゚听)ξ「大丈夫? ケガしてない?」
(;^ω^)「お……、うん、大丈夫みたいだおね」
着地の衝撃か強力な魔法の反動か、ものすごく身体にだるさを感じるが、これといって痛む場所はない。
僕は意外と何とかなるもんだなと、他人事のような感想を抱いた。
他人事なのは多分、あの恐怖の状況を細かく思い出すと精神衛生上によろしくないので、
自動でストッパーが掛かったんだと思う。
ξ;゚ー゚)ξ「良かった……」
( ^ω^)「ご心配をおかけしましたお」
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:45:34.67 ID:Y1A4hqfa0
-
ξ゚听)ξσ「それで……、その子が天空竜なの?」
(∪´ω`)
ツンは僕の腕の中でぐったりしている子犬を指差す。
( ^ω^)「そうだお。魔法は成功したお」
ξ゚听)ξ「何かぐったりしてるけど、大丈夫?」
( ^ω^)「ちょっとハードな展開だったんで気絶してるだけだと思うお」
呼吸はしているし、外傷も見当たらない。
ちゃんと魔法で保護していたし、多分無事なはずだ。
;;(∪´ω`);;
( ^ω^)「お?」
そんな事を考えていると、子犬は僕の腕の中で身体を奮わせる。
どうやら目が覚めたらしい。
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:46:29.98 ID:5l88EmgiO
- わんわんお!
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:47:13.15 ID:PE3I3LUN0
- わんわんお!
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:47:35.17 ID:Y1A4hqfa0
-
(∪^ω^)「……?」
( ^ω^)「おはようだお」
(∪^ω^)「わんわんお!」
僕の挨拶に元気よく鳴く子犬。
元は天空竜とはいえ、今は犬と変わりなく、僕の言葉も理解出来てないのかもしれない。
(*^ω^)「無事で良かったお」
(∪*^ω^)「わんお!」
その無邪気な鳴き声に、ようやく成功したという実感が湧いた僕は子犬に頬擦りをする。
心なしか子犬も嬉しそうだった。
ξ゚听)ξ「……それ、犬なの?」
(*^ω^)「どっからどう見ても犬だお?」
何故かツンが複雑な表情で子犬を眺めている。
あの時、何に擬態させるかを全く考えてなかった僕が、人に近しい生き物という事で咄嗟に思い付いたのは犬であった。
犬にすると決めたが、折角だからかわいらしい犬にしてあげようと考えたのはせめてもの親心の様なものだ。
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:49:09.11 ID:01mB0IvE0
- いろいろと可愛い話だなあ
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:49:30.46 ID:Y1A4hqfa0
-
ξ゚听)ξ「かわ……いい……?」
(*^ω^)「こんなにかわいいお?」
つ∪^ω^)
ξ゚听)ξ「何て言うか……」
( ^ω^)「お?」
_,
ξ゚听)ξ「微妙?」
( ^ω^)「……」
つ∪^ω^)
こうして、僕のお店に新たな同居人が増える事になったのである。
第四話 疾走魔法は空を駆ける 終
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:50:16.02 ID:wRFSgvfy0
- おつ!かわいいじゃん
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:50:51.45 ID:D/eSf/1a0
- 乙です
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:52:28.81 ID:01mB0IvE0
- 乙乙
登場人物が少なくて丁寧に展開する話は好きだ
次も楽しみにしてる
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:54:55.94 ID:5l88EmgiO
- 乙ー
今回も面白かった
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:54:57.03 ID:Y1A4hqfa0
-
四話は以上です
ここでひとまずプロローグというか第一部完的な感じです
ここまでが一まとまりだったので一気に投下しましたが、以降は書き溜めも少ないので、
今後は投下ペース落ちると思います
あんまり空かない様にはしたいですが
支援とか感謝です
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:57:01.13 ID:PE3I3LUN0
- 乙っした
いいねぇ
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:57:58.23 ID:uYEbu7pFO
- 乙
- 102 名前: ◆5rua49HN2. :2011/12/17(土) 23:58:07.26 ID:Y1A4hqfa0
- おっと、思ったより長くなりそうな感じなんで、酉付けときます
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:58:11.05 ID:D/eSf/1a0
- >>99
次はいつごろですか?
後、現時点では何部構成くらいを考えてますか?
ドクオの顔は転生されますか?
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/17(土) 23:58:45.38 ID:I1VvQyoS0
- 乙乙、展開がゆったりしていて好きだ。
続き待ってるぜ!
- 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/18(日) 00:01:10.02 ID:CzrMpdju0
- キャラが少なめなのは嬉しいな
- 106 名前: ◆5rua49HN2. :2011/12/18(日) 00:04:45.09 ID:Qfr8GmMT0
- >>103
次は来週中には
一応、次話まで書き上がってはいますので、時間が取れた時にでも
リア充を呪いつつ、クリスマス投下とか素敵ですね
何部構成とかは考えていませんが、今のところ思いついている話のネタは5です
ドクオさんは転生してもドクオさんです
登場人物は増えますが、メインは固定でその話ごとに違う人が絡んでくる感じになると思います
あまり多く動かすのは苦手なので
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/18(日) 00:09:20.96 ID:2kWVFZrdO
- やっと追いついた乙
天空竜が不憫でならないwww
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/18(日) 00:14:45.08 ID:kEufIqoFO
- 乙乙
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/18(日) 00:15:47.49 ID:eHnosFg20
- 期待したほどいい描写じゃないな
読んでて退屈
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