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( ^ω^)は魔法道具屋さんのようです

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:26:05.33 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「……完成だお」

( ^ω^)□「名付けて、薬草天ぷらそばだお!」

ξ゚听)ξ「あら美味しそう……って、アホかぁぁぁぁッ!」

                        ゲフゥッ!?
           ξ#゚听)ξ三⊃(#)゚ω゚).・。 ’



     第三話 空を覆う白い影


 前スレ
 ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1323869082/


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:27:31.85 ID:jQdndbtJ0

(;^ω^)「いってえお……、そろそろこの始まり方は止めにしたいお」

僕の名前はブーン。
ヴィップの町で魔法道具屋サンライズを営む魔法使いだ。

ξ゚听)ξ「あんたが馬鹿な事しなきゃ、こっちも殴らなくて済むから助かるわよ」

この子はツン。
隣の武術道場の娘で、いわゆる幼馴染というやつだ。

例によって僕のお店の中で、僕が開発した新商品を見たツンはまたも問答無用で殴りかかって来た。

(;^ω^)「無理して殴らなくていいお。つーか、この新商品のどこに不満があるんだお?」

ξ゚听)ξ「不満も何も、この間の薬草ラーメンと発想が全く一緒じゃないの!」

    チッチッチ
( ^ω^)b"「薬草天ぷらそば、略して薬草天そばは薬草ラーメンと似て非なるものだお」

ξ゚听)ξ「どこがよ? あと、その仕草あんたがやると何かムカつくわ」


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:28:22.24 ID:woPYxlUV0
天そばくいてえ……

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:28:47.86 ID:jQdndbtJ0

魔法使いとしての素養が無いツンには同じものに見えるのかもしれないが、
薬草天そばは薬草ラーメンとその根底から大きく違っているのだ。

ξ゚听)ξ「そばとラーメンの違いとか言ったらもう1発殴るわよ?」

    チッチッチ
( ^ω^)b"「違うお。薬草ラーメンは麺に薬草が練り込んであったけど、これは天ぷらの部分に入ってるんだお!」

ξ;--)ξヽ「はあ……」

僕の提示した明快な理由に何故かこめかみを押さえるツン。
この薬草天そばの画期的なアイデアを理解出来ないと見える。

ξ゚听)ξ「麺から天ぷらに変えた事で、どんなメリットがあるの?」

( ^ω^)「そりゃ勿論、使い勝手の良さだお」

前回の薬草ラーメンの問題点は使用手順の面倒さである。
薬草天そばはその点を考慮し、天ぷらの方を薬草にしたのだ。

ξ゚听)ξ「つまり、そばはどうでもいいのね」

( ^ω^)「そうだお。そばでもうどんでも、好きなものと一緒に食べればいいお」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:30:13.40 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「しかも最初に入れればふわふわになるし、あとに乗せればサクサクだお!」

ξ;゚听)ξ「そういう微妙なこだわりはいいから……。でも、結局、そばなりうどんなりを作る手間はあるじゃないの」

    チッチッチ
( ^ω^)b"「そう考えるのは素人の浅はかってもんだお」

ξ゚听)ξつ;;「その仕草ムカつくから止めろ」

ツンに伸ばした人差し指をへし折られるかと思うぐらい強く握り締められ、僕は慌てて何度も頷く。

(;^ω^)「この薬草天そばの画期的な所は、天ぷらがそのまま食べられる事なんだお!」

ξ゚听)ξ「……そばいらねえじゃん」

身も蓋もないツッコミを入れるツンだが、キャンプ中はそばと一緒に食べる事でより味わい深いものになるし、
緊急時はそのまま食べる事で素早く使用する事が出来るのだ。

薬草ラーメンでも同じ事が出来たが、戦闘中にそれは見苦しいというツンの意見があったので、
天ぷらだけにすればラーメンより小さいのであまり目立た無いと考えた上での事だ。


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:31:11.50 ID:hKjGaBAbO
おお、もう来たのか
支援

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:32:57.58 ID:jQdndbtJ0

ξ;゚听)ξ「確かに色々考えてるみたいだけど、食べ物と合わせるっていう根本的な所が間違ってる気がする」

( ^ω^)「そこがもっとも大事な点だお?」

口にする物としては現在の薬草では味気ないというか不味い。
それが今の薬草の一番の問題点なのだ。

ξ゚听)ξ「そういえばあんた昔、苦い薬飲めなくて甘くしてっておじいちゃんに泣き付いてたわね」

ツンが子供ねえという様な目を向けて来たが、僕はそれを受け流す。

( ^ω^)「日持ちもそれなりにするし、コストも薬草ラーメンほどは掛からないお」

ξ゚听)ξ「一応、薬草としての条件はクリアしてるってわけね」

( ^ω^)「この薬草天そば、早速新商品としてお店に並べるお!」

ξ゚听)ξ「いいんじゃないの? そばはいらないだろうけど」

文句を言いながらも、ツンは僕に手を伸ばしてくる。
商品を並べてくれるのだろう。
僕はツンに薬草天そばを手渡した。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:34:21.81 ID:jQdndbtJ0

   バキッ
ξ゚听)ξ({})「あ……」

(;^ω^)「ちょ! 何してんだお!」

ξ;゚听)ξ「ご、ごめんなさい、こんなに簡単に割れるなんて思ってなくて……」

(;^ω^)「天ぷら部分は脆いんだから、気をつけて扱ってお」

ξ;゚听)ξ「そうみたいね。こんなにボロボロに……って、これ、クエストに持って行ける?」

( ^ω^)つ○「この専用の天ぷら保護袋に入れると大丈夫だお」

ξ゚听)ξ「専用袋なんかあるの?」

( ^ω^)「耐衝撃に優れた魔法が込められてて、きっちりと密封すれば更に日持ちがきくようになるお」

ξ゚听)ξつ○「へー。こうやって入れるのね」

( ^ω^)「それで、最後にその部分を押さえて……そうそう、そうやって閉じるんだお」

ξ゚听)ξつ○「こんな感じかな? あ、ホントだ、簡単には割れなくなったわ」

そう言ってツンは袋を軽く殴りつける。
その位の衝撃なら大丈夫だろうが、恐らくツンが全力で殴ったら割れてしまうだろう。
流石にそこまでの耐衝撃は想定していないが、普通は薬草がそこまでの衝撃に見舞われる事はないから大丈夫のはずだ


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:36:15.15 ID:jQdndbtJ0

ξ゚听)ξ「まあ、携帯する分にはそのくらいでいいでしょ。……で、これどうやって開けるの?」

( ^ω^)「魔法がかかってるので、それに対応した解呪の魔法を唱えれば開くお」

ξ゚听)ξ「解……呪……?」

( ^ω^)「そうだお。魔法で封じてるから、当然開けるのも魔法が必要になってくるお」

ξ゚听)ξ「なるほどねー……って、アホかぁぁぁぁッ!」

                        ゴハァッ!?
           ξ#゚听)ξ三⊃(#)゚ω゚).・。 ’


再びツンの拳が舞い、崩れ落ちる僕。
こういうやり取りはもう終わりにしたいと言ったのに、舌の根も乾かぬ内からなんてことをするのだろうか。

ξ#゚听)ξ「殴られた理由はわかるわよね?」

(;^ω^)「皆目見当さっぱりポンだお」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:37:16.23 ID:w2GDXaKP0
しえんしえん!

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:37:50.20 ID:w2GDXaKP0
なんていうか、大葉のてんぷらを思い出した

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:37:50.31 ID:jQdndbtJ0

ξ#゚听)ξ「皆が皆、魔法を使えるわけじゃないでしょ?」

( ^ω^)「……それは盲点だったお」

そう言われれば確かに、簡単な魔法でも全く使えない人もいるのだった。
自分がごく普通に使っていたので、すっかりその事を失念していたようだ。

( ´ω`)「今度のはいけると思ったのに……」

ξ゚听)ξ「閉じる時は袋に仕込んだ魔法を発動させてるんでしょ?」

ξ゚听)ξ「だったら開ける時もあらかじめ仕込んでおいて発動させたら?」

( ^ω^)「この小さな袋に2種類の違う魔法を仕掛けておくのは難しいお」

魔法を何らかの道具に付与し、任意のタイミングで発動させる事自体がそれなりに高度な部類に入る。
この店で売っている護符がこれに当る。
自慢ではないが、僕はこれが比較的得意な方だ。

( ^ω^)「出来なくは無いんだけど、時間とコストが多少掛かるお」

そうなると、薬草として売り出すものとしては少々高過ぎる価格になってしまう。


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:39:31.00 ID:jQdndbtJ0

ξ゚听)ξ「というかさ、そういうの得意なら、薬草じゃなくてそっちで新商品考えたら?」

( ^ω^)「そっちって、護符みたいなものでかお?」

そう言われても、各種の魔法耐性を高める以外で護符の用途が思い付かない。
護符、総称すると呪符とも言われる道具に魔法を込めるものは、どんな魔法でも込められるというわけではないのだ。

ξ゚听)ξ「そうなの? 攻撃魔法とか込めると、魔法を使えない冒険者には需要があるんじゃない?」

( ^ω^)「ああいう、魔法を込めたものから離れて効果を発揮させる必要があるものは難しいんだお」

現在ここで売ってる護符は、護符に触れている使用者の周囲に魔法の障壁を張る物で、
護符自体から直接魔力を放出出来るから作成はそう難しくは無い。

それが例えば、僕がこの間使ったウインド・カッターの様な、
魔法を込めたものから離れて効果を発揮させる物となると少々複雑な術式を記述しなければならなくなる。

( ^ω^)「発動自体はそう難しくないんだけど、それを維持するのが難しいんだお」

あの手の攻撃魔法は、実は発動させてそれで終わりというわけではない。
ちゃんと目標地点に到達するまで魔力を維持して制御する必要があるのだ。


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:41:22.41 ID:jQdndbtJ0

更に言えば、例に挙げたウインド・カッターのような精霊魔法は道具からの発動ではかなり難しくなる。
使用の際に精霊の力が必要になるし、やるとしたら精霊ごと道具に封じ込める方が現実的だ。

( ^ω^)「だから、道具に魔法を込める場合の系統は一般魔法がほとんどなんだお」

ξ゚听)ξ「ふーん。何だか色々面倒ね」

自分から話を振ったくせに、ツンは興味なさ気に呟く。
説明が少々長くなってしまったが、ただ駄目って理由で説明を打ち切るとそれはそれで怒るくせに勝手なものである。

( ^ω^)「とにかく、護符の新商品も考えはしたんだけど、実用案が思い付かなかったんだお」

ξ゚听)ξ「攻撃魔法の話なんだけど、飛ばないやつなら使えるんじゃないの?」

( ^ω^)「トラップ魔法かお? ああいうのはあんまり好きじゃないお」

トラップ魔法、罠魔法とも呼ばれたりするそれは、呪符などからそれ自体を中心として攻撃魔法が発動するものの総称だ。
発動後、何秒か後に爆発する物なんかが一般的には有名である。

トラップ魔法に限った話ではないが、攻撃魔法を込めた道具というのは扱いが難しい。
使用する際の話だけでなく、それの及ぼす効果も含めてだ。


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:41:50.12 ID:w2GDXaKP0
支援支援

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:42:00.85 ID:hKjGaBAbO
ほうほう

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:43:06.47 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「はっきり言うと、悪用されやすいんだおね」

ξ゚听)ξ「そっか。簡単に強力な攻撃手段が得られちゃうもんね」

魔法は人々の益の為に生み出されたものではあるが、それが害となる事も多々ある。
悲しい話ではあるが、魔法も一種の道具であり、結局は使う人次第なのだ。

そして裏の世界では、その手の魔法の道具が各種作られ、取り引きされている事実がある事も僕は知識として知っている。

( ^ω^)「だから僕は攻撃魔法を込めた道具は極力作りたくないんだお」

信頼出来る人の為に、例えばモンスター討伐みたいに用途が決まっている場合は別だがと続ける。

ξ゚听)ξ「ごめんね、無神経な事言っちゃって」

( ^ω^)「謝る必要ないお」

( ^ω^)「僕の勝手な考えだし、人が皆悪い人ばかりってわけでもないし、僕の考え過ぎなとこもあるし」

ξ゚ー゚)ξ「だったとしても、その考え方は嫌いじゃないわ」

(*^ω^)「ありがとだお」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:45:33.81 ID:jQdndbtJ0

ξ゚听)ξ「でも、そういうの扱わないと、ここってただの道具屋とあんまり変わらないわよね」

(;^ω^)「違うお。全然違うお」

ツンは誤解しているようだが、ここで扱っている道具は薬草1つ取っても普通の道具屋の商品とは違うのだ。
例えば、普通の道具屋で扱ってるは処方通りに薬草をすり潰して混ぜ合わせたりしたものだが、
ここで扱っている薬草はその過程で魔法を込めている。

( ^ω^)「だから、普通の薬草よりちょっと効果が上だったり、日持ちがしたりするんだお」

普通の道具屋も、自分で作らず魔法使いに依頼している店もあるが、それだって作る魔法使いによって質は変わってくる。
用途を考えればそれほど手間、コストをかけられないが、その範囲内で効果が上がるよう努力はしているのだ。

ξ゚听)ξ「そうだったの」

(;^ω^)「こういうのは昔も説明したと思うお?」

ξ゚听)ξ「そうだったの?」

( ^ω^)「そうだったお」

物覚えが悪いのか、それとも最初から覚える気がないのか、ツンはよく同じ事を聞いてくる。
その都度僕が律儀に答えるのもいけないのかもしれないが、
ツンは魔法やそれに関する事についてはかなり苦手意識がある様だ。


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:47:14.87 ID:w2GDXaKP0
ペース良すぎて心配になる
頑張ってくらさい

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:47:29.04 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「おっと、もうこんな時間だお。開店時間とっくに過ぎてるし、店開けなきゃだお」

ξ゚听)ξ「ちょっと話し過ぎたわね。悪かったわ」

( ^ω^)「気にしなくていいお。てか、ツンの方は大丈夫なのかお?」

ξ;゚听)ξ「あ、そろそろガキ共が稽古に来る時間だわ」

僕の言葉にツンは慌てて入り口の方に向かう。
そしてそのままドアを開けようとしたが、それよりも早くドアが外から開けられた。

(´・ω・`)「やあ……って、ツン、どうしたの、そんなに慌てて?」

ξ;゚听)ξ「あ、ショボン、おはよう。今から稽古で急いで帰んなきゃいけないのよ」

(´・ω・`)「そりゃ大変。おっと、僕が邪魔だね。どうぞ」

ξ;゚听)ξノ「ありがと。それじゃあね、ショボン、ブーン」

(´・ω・`)ノ「またね。今度時間がある時にでも」

( ^ω^)ノシ「まただお。稽古がんばってお」


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:49:19.57 ID:jQdndbtJ0

慌しくツンが走り去り、代わりにショボンが店内に入って来る。
普段はバーボンハウスの仕事が忙しいから、こんな時間にショボンが来るのは珍しい。

( ^ω^)ノ「おいすー、ショボン」

(´・ω・`)「やあ、ブーン、邪魔したかな?」

( ^ω^)「どうせ店は暇だお。……っと、まだ店開けてなかったお。ちょっと開店準備してもいいかお?」

(´・ω・`)「構わないよ。僕も手伝おうか?」

( ^ω^)「すぐ終わるからその辺に座っててお。それとも急ぎの用かお?」

(´・ω・`)「大丈夫。それも含めて構わないって言ったんだし」

僕はショボンの言葉に甘え、店内をさっと掃き出し、ドアの看板を開店表示に変えた。

( ^ω^)「今日はバーボンハウスの方はいいのかお?」

(´・ω・`)「今日は休みさ」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:50:50.04 ID:w2GDXaKP0
支援しえーン!!

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:51:16.28 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「珍しいお」

(´・ω・`)「君がそう思うくらい休んでないからね。たまには休まないと」

休みといってもバーボンハウスが休みというわけではなく、ショボンが休みというだけらしい。
バーボンハウスは年中無休だから、ショボンもなかなか休めないようではある。

(´・ω・`)「ギルドがしょっちゅう休んでるわけにもいかないから、仕方ないんだけどね」

(´・ω・`)「それに、年中無休はお互い様じゃないか」

( ^ω^)「うちとバーボンハウスじゃ忙しさの度合いが違うお」

ここ、魔法道具屋サンライズも年中無休なのは同じであるが、訪れる客の数がバーボンハウスに比べると段違いに少ない。
店の性質上、毎日来るような店でもないし、1人の客が長時間店内にいる事はほとんど無いだろう。
その間の空いた時間に休息を取ったり趣味に時間を費やしたりと、僕は僕なりに自分の時間を楽しめている。

それに、正しくは店は完全に年中無休というわけではない。
この間みたいに臨時休業を取る事もある。
ただ、その場合は材料調達などの仕入れ仕事だったり、別の仕事の為ではあるのだが。


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:51:49.23 ID:E3UXniRR0
おお支援!やるなおい

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:52:06.99 ID:hKjGaBAbO
支援だ

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:53:06.24 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「それに、僕は好きでやってるからいいんだお」

(´・ω・`)「僕もバーボンハウスが嫌いではないんだけどね……」

そう言うショボンの表情が少し陰る。
僕の言い様はショボンの立場を考えていない、軽率な発言だったかもしれない。

(;^ω^)「すまんお」

(´・ω・`)「ああ、いや、謝らなくていいよ。こっちこそごめん。何か含みのある言い方になっちゃって」

ショボンはバーボンハウスのマスターであるシャキンさんの息子で、早くにお母さんを亡くした為、
幼い頃からバーボンハウスの手伝いをして来た。

行く行くはシャキンさんの跡を継ぎ、バーボンハウスのマスターになるであろうと町の誰もが想像しているだろうが、
そうはならないかもしれない事を僕は知っていた。

( ^ω^)「王都に行きたいって気持ちは変わらないかお?」

(´・ω・`)「うん、変わらないよ。聖騎士になりたいって気持ちもね」

そうはっきりと言い切るショボンの目は、僕ではなく、店の壁に掛けられた地図の方に向けられていた。
ニューソク国王都ソクホウ、そこで聖騎士団に入るというのがショボンの昔からの夢であった。


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:55:02.79 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「騎士ねえ……。僕は堅苦しいイメージしかなくてちょっと苦手だお」

(´・ω・`)「君ならそう思うだろうね。実際、秩序と戒律の塊みたいなものだし」

騎士、主に忠義を尽くし、正義の為に戦う存在というイメージが一般的だろうか。
知り合いに騎士の人はいないから、僕の印象は書物の中での物だが、大きく間違ってはいないだろう。

更にショボンが目指しているのは騎士の中でも少々特殊な聖騎士である。
一般的な騎士は国から叙勲を受け、国に仕えるが、聖騎士は教会からも叙勲を受ける。
そういうと主が2人いる様に聞こえるが、実際の主は国であり、教会は資格を授けているようなものだ。

騎士が教会で教えを受け、神聖魔法を学び、聖騎士になる。
簡単に言うと、聖騎士は騎士の上位に当るという事だ。

(´・ω・`)「実際は傭兵集団と変わらないような騎士団もあったりするらしいけどね」

( ^ω^)「それはそれで嫌というか、問題起こしそうな感じだお」

ショボンはこの町を出た事は数えるほどしかないが、バーボンハウスで仕事をしている関係上、
冒険者達から色々な話を耳にしており、ある意味それが外の世界に対する憧れを育んだととも言える。

正直な所、僕はショボンの夢に対しては応援するべきか反対するべきか、確たる態度を決められずにいた。


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:55:55.88 ID:vYiNh+zB0
金金金騎士として恥ずかしくないのか

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:57:31.17 ID:jQdndbtJ0

友人としての立場からすれば、ショボンの夢を応援してあげたいと思うが、現実、
聖騎士になる事の難しさを考えれば止めるべきかもしれないとも思う。

( ^ω^)「まだシャキンさんには話してないんだおね?」

(´・ω・`)「うん……まだだよ」

親1人子1人、これまで共にバーボンハウスをやって来たショボンとシャキンさん。
シャキンさんは、当然ショボンが跡を継いでくれるものと思っているとショボンは考えている。
しかし僕は、話せば案外簡単に了承してくれるのではないかとも思っている。

(´・ω・`)「かもしれないね、父さんなら。でも……」

( ^ω^)「寂しがるとは思うお。それは多分、親としては当たり前の事だお」

結局、ショボンの気持ち次第なのかもしれない。
言い出せないのは、ショボンがシャキンさん事を大切に思っているからで、
シャキンさんも大切に思うショボンの夢ならきっと応援してくれるはずだ。

(´・ω・`)「どっちにせよ、もうすぐ決めないといけないんだよね」


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:58:18.97 ID:ZnPpB7jkO
しえーん

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 22:59:32.23 ID:jQdndbtJ0

騎士になるには明確な年齢制限があるわけではないが、年若い人間が騎士になる為には騎士学校に通うのが一般的だ。
よっぽどの武功や冒険者としての名声でもあれば別だが、何の経験も無い子供がそう簡単に騎士になる事は出来ない。

その騎士学校の年齢制限が18才までだ。
現在17才のショボンに迷っていられる時間は長くはない。

( ^ω^)「どちらを選ぶにしても、後悔はしないようにするお。ちゃんとシャキンさんに話して」

(´・ω・`)「わかってるよ。何も言わずに出て行く事だけはしない。君にも、父さんにもね」

( ^ω^)「行くなら餞別持たせてやるし、残るなら時々店に遊びに行くお」

ショボンがどっちを選ぶにせよ、僕らは友達である。
それはずっと変わらない。

(´・ω・`)「ありがとう。もし騎士の道を選んでも、コーヒーの淹れ方だけは修行しておくからさ」

( ^ω^)「おう。美味いコーヒーご馳走してくれお」

ショボンは笑って軽く拳を突き出す。
僕も笑ってそれに応じた。


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:00:12.58 ID:w2GDXaKP0
支援

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:00:26.72 ID:hKjGaBAbO
ファンタジーといえば騎士はかかせんなあ

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:00:27.90 ID:regTTnf30
まとめないのか。最初から見たいわ。

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:01:05.59 ID:jQdndbtJ0

(´・ω・`)「で、本題なんだけど」

( ^ω^)「お? 今日はだべりに来ただけじゃないのかお?」

(´・ω・`)「折角の休みだからね。時間は有意義に使いたくてさ」

( ^ω^)「だったら、有意義に昼ぐらいまでゆっくり寝てればいいのに」

(;´・ω・`)「それはあんまり有意義とは言わないかな……」

(´・ω・`)「ちょっと修行に付き合ってもらえないかなと思ってね」

勿論、空いた時間だけでいいんだけどショボンは言う。
修行とは、騎士になる為の修行であろう。
夢を追うか諦めるかも決めなければならないが、実際に追うと決めた場合でも、実力がなければ騎士にはなれない。

それに加えて、ショボンがなりたいのは聖騎士だ。
騎士としての体力や剣技だけでなく、神聖魔法も身に付けなければならない。

そちらは騎士になってからでも遅くはないのだが、一般的に魔法は子供の内に使い慣れておかないと、
大人になってから急にその才能が芽生える事は稀だ。


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:01:42.45 ID:Oujm2YOw0
>>34
ログで見なよ

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:01:48.32 ID:yqgnZIz2O
天ぷらは日持ちしない食い物の代名詞だぞ……

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:03:00.62 ID:jQdndbtJ0

この辺の仕組みはよくわかってないのだが、魔法も人としての一種の身体能力の様なもので、
使わないと退化するのではという説が一般的に支持されている。

(´・ω・`)「魔法の修行は君に頼むのが一番だからね」

( ^ω^)「僕は神聖魔法は苦手なんだけどね」

神聖魔法は神を信じ信仰を深める事で神の力を借り、発動させる魔法である。
概念的には精霊魔法と似た様な感覚だが、より高度で難解だ。

信仰心という抽象的な概念に因る所が大きいので、理詰めが大好きな魔法使いには不向きな魔法とされ、
主に教会の司祭が扱い、その効果も治癒や浄化といった回復系の魔法が多い。

( ^ω^)「魔力だって抽象的といえば抽象的なんだけどさ」

( ^ω^)「多分、神という曖昧な概念が魔法使いの好みに合わないんだと思うお」

(´・ω・`)「君も神の存在は信じてなさそうだよね」

( ^ω^)「商売の神様ぐらいなら信じてるお」


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:04:53.21 ID:Q2AFYtzX0
しえん

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:05:30.64 ID:jQdndbtJ0

冗談はさておき、僕自身は神の存在を否定しているわけではない。
神の記述がある古い書物はいくらでもあるし、神聖魔法も効果をなしている。
そこに神と呼ばれる何らかの力が存在する事は確かなのだ。

( ^ω^)「まあ、それはともかく、修行だけども」

(´・ω・`)「コモンマジックの扱い方だけで構わないよ」

( ^ω^)「おk……と言いたいとこだけど、今日はドクオさんが来るんだお」

今日がドクオさんが指定した薬草の採集の期限日である。
今日中に取りに来るはずだが、いつ頃来るかまでは聞いていなかった。

(´・ω・`)「おっと、じゃあ僕はいない方がいいかな?」

ショボンとドクオさんの仲が悪いわけではないのだが、
ドクオさんはショボンが聖騎士を目指している事にいい顔はしない。

もともといい顔ではないのだが、国家を嫌ってるドクオさんが、
その構成要素の1つともいえる騎士を嫌いなのはわかる話だ。


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:06:10.26 ID:UOlML+pMO
ソードワールドの道具屋だなぁ

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:06:37.22 ID:2TqzbInm0
一話 http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/news4vip/1323783480/
二話 http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/news4vip/1323869082/

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:06:45.61 ID:E3UXniRR0
元ネタのゲームとかってあるの?

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:07:03.07 ID:w2GDXaKP0
コッテコテのファンタジ大好物です

しえしえー

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:07:15.41 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「多分実際は、騎士といばイケメン&リア充の集団というイメージだから敵視ししてるだけだと思うお」

(;´・ω・`)「流石にそれは無いと思うけどね。魔法使いと比べたら騎士が華やかな職業である事は確かだけど」

ドクオさんが来て薬草の受け渡しが済んだら付き合うという約束をし、
ショボンは今から修行に向かうという事で店を出ようとする。
ショボンが修行している場所、北東の森のとある場所は何度か行った事があるので知っている。

ショボンは空いた時間でいいと言ったが、ドクオさんが来たら店を閉めて出向こうかと思っている。
そうするとショボンに気を使わせてしまいそうだが、ショボンの休みの日は多くない。
ショボンが決断するまでに残された時間は長くはないし、それまでに僕も出来るだけの事はしてあげたいと思っている。

本当はバーボンハウスに来る冒険者の人たちに習うとかした方がより実戦的で良かったりするのだが、
うっかりシャキンさんに伝わってしまう危険性を考えると、気安く頼む事は出来ないでいるようだ。

神聖魔法なら教会の司祭様に習うのが一番手っ取り早いのだが、現在この町には司祭様はいない。
2年前に高齢で亡くなって以降、新しい司祭様はまだ赴任して来ていない。

僕としても、出来れば早く赴任して来て欲しいものなのだが。
司祭様がいると聖水の仕入れが楽になる。


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:09:27.99 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「あ、今日はバーボンハウスに誰か神聖魔法使える人来てたかお?」

冒険者で神聖魔法が使える人も少ないながらも存在する。
ショボンが習うのは先の理由で難しいが、魔法使いの僕がコツを聞きに行くぐらいは不自然じゃないだろう。

(´・ω・`)「いなかったと思うし、今日、バーボンハウスに行くのはオススメ出来ないね」

( ^ω^)「お?」

(´・ω・`)「今、絶賛宴会中なんだよ。行くと確実に飲まされるよ」

聞く所によると、バーボンハウスは朝方からずっと宴会中らしい。
そのお陰で休めてるようなものなのだけどとショボンは続ける。

( ^ω^)「宴会って、何がいい事あったのかお?」

(´・ω・`)「あれ、言ってなかったっけ? 例の竜が討伐されたんだ」

(;^ω^)「聞いてねえお。kwsk」

(´・ω・`)「昨夜ジョルジュさん達が遭遇して、討伐したんだよ」

( ^ω^)「竜をかお?」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:10:35.77 ID:w2GDXaKP0
ジョルジュSUGEEEE

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:11:11.80 ID:jQdndbtJ0

(´・ω・`)「いや、竜じゃなかったみたいだね。討伐されたのはバジリスク、亜竜だよ」

( ^ω^)「バジリスク……この辺じゃ珍しいおね」

バジリスク、鶏冠のある鳥の頭と翼を持ち、蛇のような長い尻尾を持つ、鶏と蛇の合の子様な姿をしたモンスターだ。
そのくちばしには強力な毒を持つ亜竜である。
竜ほど強くはないが、人間よりはだいぶ大きく、駆け出しの冒険者ならまず敵わないモンスターだ。

(;^ω^)「想定外のモンスターだお。ジョルジュさん達、毒消しとか買って行かなかったけど、無事だったかお?」

(´・ω・`)「多少の傷は負ったみたいだけど、毒は食らわなかったみたいだよ」

皆元気でお酒を飲んでいるという話だ。
まあ、皆無事だったからこそ宴会になってるんだろうけども。

(´・ω・`)「あまりいないモンスターだから、その素材もそこそこの価値があるからね」

( ^ω^)「僕も鱗とか欲しいお。あとで交渉しに行こうかお」

モンスターの素材は武器や防具、装飾品に道具と色々な物に加工出来る。
今回は予想外のモンスターで副次的な物ではあるが、モンスター討伐の依頼はモンスターの退治の他に、
素材の入手というクエストもあるのだ。

その分の稼ぎでジョルジュさん達の懐も暖かく、そのおごりで宴会と行った運びになっているのは想像が付く。


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:13:11.27 ID:gOtYDCxNO
関係ないけど薬草の蜂蜜漬けっていけそうだよな

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:13:46.16 ID:jQdndbtJ0

(´・ω・`)「それもいいんじゃない? でも、今は止めておいた方がいいと思うけど」

(;^ω^)「明日以降にしとくお。冒険者の宴会に付き合うのは厳しいものがあるし」

僕はショボンの忠告をありがたく受け止め、またあとでとショボンを送り出す。

( ^ω^)「しかし、バジリスクかお……」

竜でなかった事は幸いだが、バジリスククラスのモンスターがヴィップの町の近くまで来ている事も引っかかる。
西の森は北東の森よりモンスターは多く出現し、カコログ山からモンスターが降りて来る事も多々ある。

バジリスクがいても不思議はないように思えるが、亜竜は本来、あまり行動的ではない。
どちらかといえば、自分の縄張りを守り、侵入する者を追い払うという生態がある。

( ^ω^)「ま、それが絶対ってわけでもないし、考え過ぎかおね」

バジリスクなら、飛んでる姿を竜と見間違えられてもおかしくはない。
今回の騒動はひとまず片付いたと見てもいいと思う。

(*^ω^)「よかったお」

これで1つ心配事が片付いた。
この話を聞けばツンも安心するだろう。


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:15:47.99 ID:jQdndbtJ0

('A`)「何だ、にやついて? 気持ち悪いな」

( ^ω^)「失礼な。ドクオさんだけには気持ち悪いとか言われたくないですお」

気付くといつの間にかドクオさんが店内にいた。
今日は鍵は開けていたが、ドアのベルが鳴ったかどうかはわからなかった。

('A`)「お前、時々容赦ねえよな……」

ドクオさんの用事はわかっているので、この間採集した薬草を手渡す。

( ^ω^)「ご注文の品ですお」

('A`)「うむ、ご苦労」

全く威厳の感じられない顔で鷹揚に頷くドクオさん。
ドクオさんは受け取った袋を開け、中身を確認する。

( ^ω^)「ちゃんと注文通りの数ありますお?」

('A`)「わかってる。だが一応、な」


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:16:03.76 ID:w2GDXaKP0
しえーぬ

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:16:18.03 ID:KWN58bgH0
         /:::;;;;;;;;`ゝ      /⌒`‐-、,,__
        ./;;;;;;;;;-_i´_ ヘ    / ノ   |   \     _,,,......_  
        .|iiiiiii人. ` `i〕  /  (    ノ     \ /´ ヾミシ`ヽ
       __/ ̄  i、 ノト'´  /   _,r '     ヽ、 \_,へ. `!,-、_!
      ./       ´ ̄ヽ/  ,ζ',,_         / トi_!二l ̄ ノ ヽ
     / / /   /, ,' , ト、 ''"´  _ _      _    ヽl∀)_ノ   `ヽ、
    .l゙ ;;.l l   /, ' , ',ノ ;l   /ゝノヽ    ' ゝイヽ   :;, ̄        ヽ、
    .! ;;;l i  l ,' ' ,' ','./ イ                    ヽl   、    i、
    │ _;;ヾヽ |, , ' , 'i″  ヽ     レ   ヽ(     .   |` _;メ、    ヽ
     !  `,! l l; ;', ', ノ;;   ;;l    ノ(      )\    ・  |  ;;;;;ン、_    !
     ヽ;;;;/  ! l  ./;;;;   ;;:!∴ _ノ `てノーこ_   `ー-- : /;;;;;;;〈 /   ノ
      /゛ ./'´/   ヽ.、 ,,;;;ノ∴[[[ τ〜_/ ∴[[ / ,_;;;;:::''''-ヽ/   /
   巛  !  ;| (、 i_ ̄``ーヾ丶[∴∴[∴ヾ ζ [∴∴;:/i、`、`/ ̄` ノ 燥
.   巛  ト、_i!、`iメゝ' 、`、、ヾ ヽ[∴[∴:し'∴∴∴[:/ 、`、`i l_i_/ ̄ヽ、燥
     /;',';';,゛ヾ、、`、`、、`、`ヽヽ∴[∴[∴[∴∴[/、__`、`、` 、`、`ヽ
    ./,',',',', ',;',;./`-、` 、、_ ` ;;) ∴∴∴∴∴∴∴∴ノ  `゙'''ー/゛ , , , ノ
     ト ,',', ','/    ̄ ア゛,' ', , , ノ [∴∴∴[[/       l ,' ', ,' ,'/
    ,i', ',' ',/      / ,' ,',' ,','ノ_ [[[:_,, - ''´`        i ', ' '/
    /    トーュ   l  ' '/   \ `゙ー-"´ ノ         /   ゙ヽ

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:16:36.31 ID:hKjGaBAbO
ドクオの扱いぶれないな

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:17:07.49 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「ドクオさんそういうとこ、無駄に細かいですおね」

あまり細か過ぎる男はモテないと思うのだが、別に細かくなくてもモテないだろうからそれは言わないでおく。

('A`)「お前、今何か失礼な事考えなかったか?」

( ^ω^)「いえ、何も。それよりドクオさん、知ってますかお? 竜が討伐されたみたいですお」

('A`)「……本当か?」

ドクオさんは急に真剣な顔をして、詳しく話せと僕を促す。
僕は先ほどショボンから聞いた話をそのままドクオさんに伝えた。

('A`)「バジリスクだと……? いや、それは……でも……」

( ^ω^)「お?」

話の途中からドクオさんは俯き気味で何やらぶつぶつと呟きながら考え始めた。
いつも通りの優れない顔なので、ドクオさんがどういった事を考えてるかは僕にはよくわからない。

( ^ω^)「これでひとまず解決ですおね」


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:19:35.73 ID:Q2AFYtzX0
4

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:19:44.61 ID:jQdndbtJ0

('A`)「……ああ、そうだな」

納得がいったとは思えぬ表情ながらも、ドクオさんは僕の言葉に頷く。
そして薬草の代金をカウンターに置き、用事があるからと出て行こうとした。

( ^ω^)「毎度ありですお。薬草、足りてましたおね?」

('A`)「……いや、足りなかった」

(;^ω^)「お? ホントですかお? すみませんお、何が──」

('A`)「いや、そういう意味じゃなくてだな」

(;^ω^)「お?」

不備があったかと焦る僕に、ドクオさんは言う。
注文した分はあったが、実験に必要な分にはまだ足りないと。

(;^ω^)「それはつまり……」

('A`)つ□「追加注文、よろしく!」

(;^ω^)「いや、よろしくじゃなくて! そのくらい自分で──」


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:19:54.30 ID:yqgnZIz2O
薬草をペースト状にして、チューブに入れて味噌みたいな調味料として売ればいいんじゃね
お湯でといてお茶にしたり、直接患部に塗れるし

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:20:25.48 ID:KWN58bgH0
                          γ⌒/^^/^-, : ´,...、 . :. : `ヽヽー-、,.... 、 -‐=..ー- 、. :ーーrー- 、 ,...,...,.,_ ,. -,、
                        ,ゝ`/~ /~ /~  /⌒ /ノ ー' r::.、ミ 、...:.:':;',ヽ  ゙ヽ `ヽ  `ヽ ' , ヽ ヽ.. .:ヽ ヽヽ..Y(_
                      〈(_|  | |~  |~  /^ ) ゙ .::   ゞ'  ゞ:.:.:.:从ゞ',: :. : ',  ゙ '.,  ,:ハ ハ ゙ } ハ:. : . }: :}. :}人ノ
                     (/~ /~ /~ /~ ~ /~ /^\.,'.:.:.:.:',  }};..:|i}i} . :, .:. .:.}:. . `;-。= .}     =。-、 ′}. :. ノ:ノ"}: :}. :}人ノ´
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                 iiiiiiiiii|!’...\[;,o,;:/ \;,,o,;:..,/  ’!iiiiiiiii                           
                 iiiiiiiiii|⌒\ ̄ ̄( ○ ,:○)  ̄ /⌒..’iiiiiiiii                           
                     iiiiiiiiiii|:  \______/   |iiiiiiiiiii!                           
                   iiiiiiiiiii’i、ヽ 匚匚匚■匚匚匚i / ,!iiiiiiiiiii!                            
                   iiiiiiiiiiiiii’! \         ” <fjapwejfpw4ehfp[a03w4nbp[0-h!!!!!!!!!!!hnoga@nabf4i@w:hrfia:f@he4whnIfiaiweph!!!!
                 iiiiiiiiiiiiiiil\ \匚■匚■匚l/ /llliiiiiiiiiii!                              
                  iiiiiiiiiiiiiiiillllii\:.. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/lllllllliiiiiiiiiiiii!                            
                 iiiiiiiiiiiiiiiillii;;;:: `ー-..............-‐´illlllllllllliiiiiiiiiiii!                            
                iiiiiiiiiiiiiiiilli;;;:: :           :;;illllllllllliiiiiiiiiiii!                            
                iiiiiiiiiiiiiiiilli;;:::: :           ::;;;illllllllliiiiiiiiiiiii!                            
                    _,,..iiiiiiiiiiiiiiilli;;:::wwwwwwwwwwwllllllliiiiiiiiiiiiiii!.,,_                          
           _,,i-i‐’’”~  iiiiiiiiiiiiiiili;;::::::u:  u     u ::::::;u;illllliiiiiiiiiiiiiiiii!  ~i~i’‐-..,,_      

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:21:05.82 ID:E3UXniRR0
sie


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:21:24.93 ID:jQdndbtJ0

('A`)ノ「1週間後また来るからな! じゃっ!」

(;^ω^)「ちょ、まだ引き受けるとは……って、もういねえお」

あっという間にドクオさんは店から出て行き、後には薬草の名前と個数が書かれた紙が1枚、
店の床に落ちているだけだった。

(;^ω^)「ったく、強引だお……。今回は割り増し料金請求してやるお」

( ^ω^)つ□「えっと……前回よりは少ないおね」

僕は床に落ちていた紙を拾い、ざっと目を通す。
薬草の種類こそ多少違えど、採集難度的には前回と大して変わらないだろう。

竜の件も片付いたし、1人で行ってもいいかと考えたが、またゴブリン辺りが出て来ても面倒なので、
誰かを誘って行くべきか。

( ^ω^)「明日、バーボンハウス寄ってみて、ついでに誰か誘うかお」

僕はそう決めると店を閉め、ショボンの元へと向かう。
今日は冒険者の皆は酔い潰れているだろうし、多分休業してても問題ないはずという目算の元に。


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:21:34.87 ID:w2GDXaKP0
支援

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:23:32.74 ID:jQdndbtJ0

 〜 ヴィップ町北東の森 〜


ξ#゚听)ξ「あの腐れ瓢箪、注文ならまとめてしなさいっての」

( ^ω^)「流石にあの量を一気には厳しいお」

翌日、何故か僕はツンと共に北東の森に来ていた。
何故かとは言ったが、単に昨日の話をツンにしたら憤慨して自分が行くと言い張られた故なのだが。

ξ#゚听)ξ「それでもまとめて言っておけば、2回に分けて行く場所絞れるでしょうが?」

( ^ω^)「それは確かにそうだおね」

腹が立つなら無理して来てくれなくてもよかったのだが、冒険者の皆が軒並み二日酔い状態だったので、
助かってはいるからそれは口にしない。
まあ、美味しいお昼ご飯でも食べたらツンも機嫌を直してくれるだろう。

ξ゚听)ξ「まあいいわ。今更何言ってもしょうがないし」

( ^ω^)「お手数かけるお」


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:24:10.05 ID:hKjGaBAbO
支援

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:25:05.88 ID:jQdndbtJ0

ξ゚听)ξ「気にしないでいいわよ。それはそうと、さっきのあれ、何に使うの?」

( ^ω^)「さっきのって、鱗の話かお?」

ξ゚听)ξ「そうそう。お店で売りに出すの?」

今日も薬草採集に来る前にバーボンハウスに寄り、シャキンさんに店の休業を伝えて来た。
その時にバジリスクの鱗を1枚売ってもらう交渉もしたのだ。

( ^ω^)「そのまま転売はしないお。折角だから何か作ってみるお」

モンスターの素材からはその特性にあった武器や防具や道具を作る事が出来る。
武器ともなると大量に素材が必要になるが、装飾品みたいな小さなものだと鱗1枚からでも作る事が出来るのだ。

( ^ω^)「バジリスクのような毒性を持ったモンスターだと、逆に自分は毒に強かったりするんだお」

魔法を込めて加工し、耐毒性を強めた装飾品ならそれなりに有用だと思われる。

ξ゚听)ξ「で、仕入れ値の5倍ぐらいで売ると」

(;^ω^)「そこまでぼったくらないお。材料費プラス加工費と手間賃ぐらいだお」


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:25:16.74 ID:oUGFSmqN0
きてたか。支援

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:27:16.10 ID:jQdndbtJ0

ξ゚听)ξ「そういう特殊な道具は多少高めに設定しててもいいんじゃないの?」

あんまり安いと却って効果に疑問が持たれ、売れないんじゃないかとある意味正論に聞こえる意見を述べられる。

( ^ω^)「そうかもしれないけど、あんまり高いと作った僕が気後れするお」

道具としての価値は保証するのだが、装飾品としての芸術的価値に若干疑問があるのだ。
如何に冒険者用の実用第一の装備とはいえ、見た目が残念なものを着けるのは抵抗ある人もいるだろう。
そこまで僕のセンスはひどくはないと自負しているものの、装飾に関してはまだまだ勉強中といった所だ。

ξ;゚ー゚)ξ「まあ、確かにあんたのセンスじゃねえ……」

(;^ω^)「そこまで顔を歪められるほどはひどくないと思うお?」

ξ゚听)ξ「じゃあ、どんな風に加工しようと考えてる?」

( ^ω^)「そうだおね、こう、鱗の平らさを生かし、真ん中に“毒”の文字を彫って……」

ξ゚听)ξ「却下」

(;^ω^)「何故に!?」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:28:55.92 ID:Q2AFYtzX0
しえん

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:29:11.76 ID:jQdndbtJ0

ξ;゚听)ξ「何故も何も、ダサ過ぎるでしょうが」

(;^ω^)「うーん……、斬新でいいと思ったんだけどな……」

空は晴れ渡り、穏やかな空気が僕らを包んでいた。
僕らは順調に薬草を採集し、昼食を取り、更に森の奥へと進む。

( ^ω^)「残りはここで採集して終わりだお」

ξ゚听)ξ「前回の事もあるし、ちょっと周りを見て来るわね」

( ^ω^)「よろしく頼むお」

前回、ここで僕らはゴブリンの一団に襲われた。
また襲われないとも限らないので僕も警戒はしていた。


警戒はしていたが、僕はそれに全く気付く事が出来なかった。

 


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:30:31.28 ID:Q2AFYtzX0
しえん

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:31:45.48 ID:jQdndbtJ0

( ^ω^)「お? 急に曇って来たおね……」

大きな影が大地を覆い、風が強く吹いて来た。
山の天気は変わりやすいというが、山の近辺の天気もそうなのであろうか。

ξ;゚听)ξ

( ^ω^)「お? ツン、どうしたお?」

視界の先にあったツンの動きが止まる。
視線は僕の背後に向けられたまま。

( ^ω^)「何だお──」

ツンの視線に導かれるよう振り向いた僕の前に、ゆっくりと羽ばたきながら降りて来る巨大な白い影。



           \、
          Σ__゚ >

 


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:34:03.82 ID:Q2AFYtzX0
はやく

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:34:15.87 ID:hKjGaBAbO
急展開来た

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:34:32.82 ID:jQdndbtJ0

(;゚ω゚)「な……」

純白の鱗に覆われた白い巨躯。
頭部には2本の角、背中には2枚の翼。

書物にある記述通りのその姿は、紛れもなく──

(;゚ω゚)「り、竜……!?」


           \、
          Σ__゚ >


今、僕の眼前に最強クラスのモンスターである竜が静かに降り立った。



     第三話 空を覆う白い影 終


75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:35:51.59 ID:Q2AFYtzX0
じらすなぁ

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:38:02.22 ID:E3UXniRR0
新展開いいね

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:38:55.72 ID:w2GDXaKP0
いいねー

乙乙乙

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:38:57.14 ID:hKjGaBAbO
乙乙
続きが気になるぜ

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:39:33.02 ID:Q2AFYtzX0
明日もあるのかな?

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:39:34.61 ID:jQdndbtJ0

三話は以上です
この話には特に元ネタありません

次話は書きあがってるので、早ければ明日にでも投下します
支援ありがとうございました


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:41:40.86 ID:Q2AFYtzX0
明日この時間に帰ってこれるかだな・・・

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:42:11.58 ID:1FnAxvm3O
久しぶりに期待できる現行きた


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:42:20.84 ID:E3UXniRR0
勢力的だね乙

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/16(金) 23:45:29.07 ID:oUGFSmqN0
乙です


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