◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:01:46.12 ID:LBO/h9jc0<> こんばんは

予告投下から半年経ってしまいましたが、ようやく完成と相成りました
今日から約一ヵ月かけて、順に投下していきます

よろしくお願いします

今回はプロローグの投下になります

作品に関する質問などは本編の投下後に返答致します
ご了承ください <>物語のページが( ^ω^)´・ω・)゚听)ξ 川 ゚ -゚)応えるようです 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:03:38.67 ID:xvNhVB9fO<> やった>>2ゲット
<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:03:57.92 ID:NWmM+vdTO<> 期待支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:04:25.26 ID:CLc2CLtb0<> きたー! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:05:08.56 ID:A/7MS2SxO<> きたああぁぁ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:05:10.53 ID:r8xXyJNjO<> ktkr <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:05:39.41 ID:t3EMweFr0<> まさかリアルタイム遭遇するとは思ってもみなかったよ
支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:05:41.50 ID:LBO/h9jc0<>
参加者

◆iAiA/QCRIM
( ^ω^)はペルソナ能力を与えられたようです

◆jVEgVW6U6s
( ^ω^)は街で狩りをするようです

◆FnO7DEzKDs
( ^ω^)ブーンは退魔師稼業のようです

◆azwd/t2EpE
( ^ω^) ブーンがアルファベットを武器に戦うようです


まとめさん
ブーン芸VIP
ttp://boonsoldier.web.fc2.com/page.htm


合作────

物語のページが( ^ω^)´・ω・)゚听)ξ 川 ゚ -゚)応えるようです

予告編からの続きになります

次から本編です <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:07:48.69 ID:RM2wKJonO<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:08:59.38 ID:LBO/h9jc0<>  
 遂に叶った。地に足をつける願いが。
 
 遂に叶った。腕を振り上げる夢が。
 
 遂に叶う。物を、人を破壊する、宿志が────
 
 
爪 ゚W〉《実に、長かった。あまりにも、長すぎた》
 
 
 まったく、その通りだ。
 永遠と錯覚する永い時を、漂い続けた。
 我が醜い闇のヘドロでいた時から、輝き放つ多様な世界達を見てきた。
 
 漸く我も、追いついたのだ。
 そしてそれを、遂に破壊し尽くす機も、力も、整った。
 
 拳を握り、“力”という物を存分に堪能する。
 一挙一動に漲るこの力、充実感、生を受ける歓び。どれも至極と言える。
 
 だがそれも、一時の悦楽に過ぎぬ。
 喜楽の感情など、すぐに黒く塗り潰されるものだ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:09:36.47 ID:m2N2L1/QO<> 一ヶ月かけて投下って書いてあったけどどれも週末に投下すんの? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:09:36.68 ID:L98mY0BgO<> 待ってた! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:10:18.68 ID:CLc2CLtb0<> wktk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:10:58.54 ID:k3pq32/gO<> wktk支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:12:22.23 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《……“力”を消費しすぎたか》
 
 握る剣は、語らずに。我の“実体化”に莫大な力を消費したようだ。
 しかしこれがどんな物なのかは、掴んだ時に理解している。
 消費した力は、補充をすれば良いことだ。
 
 その手段も、心得ている。
 
爪 ゚W〉《……征くか》
 
 最も近くで輝く世界。先ずは、あそこだ。
 宇宙と呼ばれる場所と似た様な空間を泳ぐ。
 念ずるだけで体を進める事が出来た。
 
 闇のヘドロであった頃も、念じるという点に差違はなかったが……。
 肉体が動くという点では、大きく異なる。
 素晴らしい。これが、これが“生きている”ということなのだ。
 
 
 視界が、切り替わる。
 
 
 広がるこの色は、“青”だ。
 そこに浮かぶ色は、“白”だ。
 
 どの世界にも存在していたこの場所、これが、“空”か。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:12:22.45 ID:kzhZ0+k8O<> 支援だな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:12:49.49 ID:A/7MS2SxO<> ( ´_ゝ`)wktkwktk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:14:29.90 ID:xvNhVB9fO<> これって四作見といった方がいいの? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:15:31.45 ID:f4c5NTJj0<>
 握る剣は、語らずに。我の“実体化”に莫大な力を消費したようだ。
 しかしこれがどんな物なのかは、掴んだ時に理解している。
 消費した力は、補充をすれば良いことだ。
 
 その手段も、心得ている。
 
爪 ゚W〉《……征くか》
 
 最も近くで輝く世界。先ずは、あそこだ。
 宇宙と呼ばれる場所と似た様な空間を泳ぐ。
 念ずるだけで体を進める事が出来た。
 
 闇のヘドロであった頃も、念じるという点に差違はなかったが……。
 肉体が動くという点では、大きく異なる。
 素晴らしい。これが、これが“生きている”ということなのだ。
 
 
 視界が、切り替わる。
 
 
 広がるこの色は、“青”だ。
 そこに浮かぶ色は、“白”だ。
 
 どの世界にも存在していたこの場所、これが、“空”か。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:16:35.00 ID:LBO/h9jc0<>  
 空に浮かび、天を仰ぐ。
 なんと眩く、力強い光なのだろうか。
 吹き抜ける風の、なんと心地の良いことだろうか。
 
爪 ゚W〉《…………そして》
 
 何故我は、この下に生まれなかったのだろうか。
 どこの世界にもあるこの空の下、何故我を差し置いて“あやつら”は生まれたのだろうか。
 喜びは憎しみに。悦びは嫉妬に。歓びは怒りへと姿を変える。
 
 それでいい。それこそが我の力の源なのだ。
 
 青から視線を落とすと、“緑”が見えた。
 自然を象徴する色だ。これは確か、存在していない世界もあった気がする。
 しかしそんなことは、どうでもいいことだ。
 
爪 ゚W〉《…………》
 
 更に下へと視線を下げる。
 巨大な灰色と、様々な色が散りばめられていた。
 そこに蠢く……蟻の姿も見える。
 
 あれが、街。“人間”が住む、街。
 斯様な弱き生き物が生まれ、何故、何故我は。
 
爪 ゚W〉《…………》
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:18:11.94 ID:r8xXyJNjO<> wktk支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:18:57.03 ID:TxtXUeSj0<> これは支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:19:43.19 ID:LBO/h9jc0<>  
 視線を外さずに、剣を、振り上げた。
 
爪 ゚W〉《世界の流れを円滑にする存在とは、よく言ったものよ》
 
 言の矛先は、振りかざした剣へと。
 座する場所へと力は帰り、流れる場所へと力は還る。
 言わばこの剣は、全世界の心臓であると言えた。
 
 造りし者は人の手か、宇宙を造った神の手か。
 そんなことは知る由もない。剣自体が、知らぬのだから。
 
 しかし、世界を動かす力は平等に扱える。
 振るう者の意思一つに、この剣は力を与えるのだ。
 我が生まれ出でる事が出来たのも、その恩恵であった。
 
爪 ゚W〉《剣────“聖剣”よ。皮肉なものだな》
 
 
爪 ゚W〉《己の力で…………世界を破壊されるのだから!》
 
 
 上から、下へ。
 力と願いを込め、聖剣を振り下げた。
 ぴたりと腕が止まると、同時。
 
 極太の稲妻が、街の中心へ落下した。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:20:31.91 ID:RM2wKJonO<> 支援する <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:21:08.42 ID:t3EMweFr0<> いあいあ支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:21:08.04 ID:KwoBJGo8O<> イトーイ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:24:41.42 ID:LBO/h9jc0<>  
 風を切り、音を斬り。
 
 街を覆い尽くす程の閃光が散った直後。
 世界を揺るがす衝撃と爆音が、音速で周囲に拡散する。
 
 
爪 ゚W〉《クク……》
 
 
 雷鳴は、我の叫び。
 
 
爪 ゚W〉《クハハ……ッ!》
 
 
 阿鼻叫喚は、我の潤い。
 
 
爪 ゚W〉《ハハハハハハハハハハハッッ!》
 
 
 死は、我の糧。
 
 燃える火が生む黒雲に空は包まれ、大地は炎が支配する。
 体を駆け巡る悦楽は、生を受けた歓びよりも、更に、更に!
 
爪 ゚W〉《なんと、なんという美味! これが“力”か! これが“破壊”か!》
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:26:28.75 ID:kzhZ0+k8O<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:27:21.87 ID:KwoBJGo8O<> 支援だぜ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:28:48.77 ID:LBO/h9jc0<>  
 
爪 ゚W〉《刻んでやろう! 全ての世界に我の証を!
     我以外の命を、全て消し去ることで! 証明してやろうぞ!》
 
 手始めに、この世界を消し去る。
 一つ一つ、一人一人、じっくりとだ。
 この手で直に滅せねばならぬ者達がいるのだ。
 
 どの世界にも。
 
 そしてそれが、“聖剣”に力を注ぐ事となる。
 各世界の軸と成る者達の力で、己の世界を破壊されるのだ。
 “聖剣”にも同じ事が言えるが、これ以上の侮辱は無いであろう。
 
 “お前”が支える世界を。
 “お前達”が護る世界と人々を。
 
 我が蹂躙してやろう。破壊し尽くしてやろう。
 瓦礫一つ残さず、指一つ残さず、虱潰しに滅してやろう。
 
 
 我こそが、世界を掌握する。
 
 
 我こそが、神なのだ────
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:29:21.53 ID:KwoBJGo8O<> しえーん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:29:49.02 ID:r8xXyJNjO<> ふむ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:31:10.36 ID:yuarnwF00<> キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:31:58.73 ID:LBO/h9jc0<>  

 
 ────昔話をしよう。
 
 全てを知った者がいた。
 世界の全てを見、事象、理を解した者がいた。
 
 その者こそ、我らが召喚師一族の始祖だ。
 
 召喚という力は、何かを喚び寄せる力なのは知っているだろう。
 それは物であったり、火や水といった自然界の事象であったりと様々だ。
 しかしその条件には、“己の世界に存在しない物”は召喚できない、というものがある。
 
 お伽話に出る悪魔だとか、ああいった類は当然喚べるはずがない。
 ……そんなに肩を落とすな。
 
 続きだ。
 
 驚く事に我らが始祖は、なんとそれを克服したのだ。
 悪魔を召喚し、更にそれを使役したんだ。
 
 これがどういうことかわかるか?
 着目すべきは、“召喚”は“創造”ではない、という点だ。
 
 そう。召喚が出来ると言う事は、悪魔はどこかに存在している、という事だ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:34:10.64 ID:CLc2CLtb0<> アルファとイトーイしか読んでないけど支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:35:16.80 ID:OIe9g7PZO<> まさか現行を見れるとは


支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:35:16.99 ID:KwoBJGo8O<> しーえん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:35:28.02 ID:ajoajw/8O<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:36:14.58 ID:LBO/h9jc0<>  
 勿論、悪魔だけじゃない。
 未知の生物や伝説的な生き物、この世界には存在し得ない機械といった類も。
 我らが始祖は、召喚することに成功したのだ。
 
 その全てに言える。それらはどこかに存在していると言う事が。
 
 始祖はこう考えた。
 どこかにこの世界とは異なった世界があるのだろう、と。
 同時に、どの世界の根源も自分達と限りなく似ている、と。
 
 あ、古い文献の話だから信憑性はないがな……。
 もっとも、我らが始祖が偉大だった事に違いはないが。
 
 そしてその世界は無数にあり、
 あの空よりも高い位置に、いくつも点在していると言う。
 
 ああ、もしかしたら、夜空に輝く星達が、そうなのかもしれないな。
 
 ……ある日、始祖達はこう考えた。
 召喚と逆の事をすれば、自分達も“向こう側”へ行けるんじゃないか、と。
 ちなみに、この発想から生まれた召喚術が、テレポートだ。
 
 “喚ぶ”力を“送る”力に変換したわけだ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:36:42.24 ID:4SILPS+hO<> 大麻さっさと現行投下しろ!
阿修羅ツンを待ってんだよ!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:37:07.61 ID:m2N2L1/QO<> >>35
俺どれも読んでねえけど読む <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:37:13.27 ID:r8xXyJNjO<> イトーイさんの無双に期待 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:38:17.17 ID:jpUoa2FX0<> wkwk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:38:37.90 ID:OIe9g7PZO<> >>35

俺も <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:39:41.28 ID:LBO/h9jc0<>  
 想像の通り、そこら辺にテレポートする事とはワケが違う。
 何せ、世界の裏側よりも遠い場所に飛ぶんだ。
 しかし、我らが偉大なる始祖はそれを可能にした。
 
 異世界に、テレポートしたんだよ。
 
 そしてその数日後、異世界へのテレポートは────
 
 ん? 僕もそんなすごい魔法が使えるようになるのかって?
 うーん、これは禁呪に指定されたんだけどなあ……。
 
 ははっ。そんなにガッカリするな、ブーンよ。
 お前ならきっと、修練を積めばできるようになるさ。
 
 ああでも、禁呪だから使っちゃだめなんだよな……むう……。
 
 ん? 何故禁呪なのか?
 
 少し難しい話になるが、“矛盾”と言って────
 
 
 
 『…………ン……ブーン! ねぇったら!』
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:40:42.10 ID:3fHZEAeqO<> アルファ早く汁 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:41:56.01 ID:KwoBJGo8O<> しえん! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:43:26.38 ID:LBO/h9jc0<>  

 
(;^ω^)「おっ……?」
 
 突如、現実に引き戻されて、青年が驚きと共に顔を上げた。
 驚いているはずなのにそうは見えない。癖のある、優しげな表情をしていた。
 ブーン=ラダトスク。それが彼の名だ。
 
 長めの黒髪は乱れに乱れ、前髪が目にかかっている。
 頭を左右に軽く振り、それをどかして視界を広げた。
 羽織る外套も端々が切れており、ここまでの旅の熾烈さを物語っている。
 
 ブーンは思い出に耽っていた。今は亡き父と共に過ごしていた日々の記憶を。
 幼い頃、彼はよく父親からお伽話を聞かされていた。
 聞かされていた、と言うと語弊があるのかもしれない。
 
 それは間違いなく彼自身が求めたもので、彼にとって掛け替えのない思い出だった。
 
 この場でそれを思うのは、気が昂ぶっている事の、現れだ。
 彼らの決戦は既に、眼前にあるのだから。
 
ξ#゚听)ξ「……アタシの話、ちゃんと聞いてた?」
 
 ブーンを見、声を荒げた彼女の名は、ツン=ヴィラート。
 彼と同じく過酷な旅に髪と肌は汚れているが、逆にそれが凛々しさを生んでいる。
 特徴的な髪型だけは崩れずに、キープされていた。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:43:36.86 ID:RM2wKJonO<> ペルソナも、退魔も、アルファも、この投下終わったらまた続き書いてくれるんだよな?

街狩りは読んでなかったwサーセン <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:45:11.00 ID:TxtXUeSj0<> しえーん! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:49:13.30 ID:LBO/h9jc0<>  
(;^ω^)「ご、ごめんお……少しぼーっとしてたお……」
 
ξ#゚听)ξ「もう……馬鹿!」
 
 しかし彼女も、本気で怒っているわけではなかった。
 元々気が強いのだ。それはこの場の誰もが、理解している事だった。
 ブーンが作った切っ掛けは、皆の緊張を解すのに丁度良いものであった。
 
(´・ω・`)「ははっ。確認の意味も含めて、もう一度言えばいいじゃないか」
 
 そう明るく進言した男は、ショボン=シューリッヒ。
 こういう場を取り繕うのは、もっぱら彼の役目になっていた。
 落ち着いた雰囲気が、二人より少し大人である事を感じさせる。
 
川 ゚ -゚)「ああ、私からも頼む」
 
 皆からクーと呼ばれている彼女、クー=ル=ヴァレンシアも、それに乗る。
 ツンを可愛らしいと表現するなら、彼女は美しいという評価が相応しい。
 例に漏れず髪も服も乱れてはいるが、彼女の美麗さを殺すには至らない。
 
 クーもショボンと同じく、ブーンとツンよりも大人びた印象を受けるが、実際は違っていた。
 
 四人は同じ村で育った幼馴染みであった。
 ブーンの思い出の中にあった言葉の、“召喚師一族”
 彼らはその、末裔なのだ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:49:32.59 ID:glHF6G4n0<> ktkr <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:53:04.80 ID:k3pq32/gO<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:53:29.29 ID:LBO/h9jc0<>  
 四人が集うその地こそ、憎むべき敵“アンノウン”の居城内。
 視線の先、閑散とした長い石廊の終着点に構える、一つの大きな扉。
 閉ざされた鉄の扉から滲み出る“異”の波動の重圧が、
 その向こうに“アンノウン”がいる事を一同に教えていた。
 
ξ゚听)ξ「もう……」
 
 短く、息を吐いた後に、
 
ξ゚听)ξ「……わかってると思うけど、この先にアイツがいるわ」
 
( ^ω^)「……」
 
(´・ω・`)「……」
 
 その一言で、瞬時に空気の糸が張る。
 “アンノウン”がいる事を再確認したから、ではなかった。
 一同の気を締めたのは、“アイツ”という鍵語一つによるものだ。
 
 四人に共通しているものは、幼馴染みと言う事だけではない。
 
 彼らの両親は召喚師一族の戦士として“アンノウン”と戦い、命を落としたのだ。
 
 言うなればこれは、仇討ちだ。
 皮肉にも、世界の命運までも双肩に乗せられて。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:56:27.01 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ゚听)ξ「アイツの……“アンノウン”の力は、絶大よ。それはみんなもわかってると思う」
 
 彼らの世界に突如現れた者、“アンノウン”
 世界がその存在に気が付いたのは、大国の消滅を経た後であった。
 
 その国は、ヴィップと呼ばれていた。
 ブーン達が住むこの世界では最も栄えてた国であり、世界の中心国とされていた。
 
 その大国、ヴィップは。
 
 
 ある晴れた昼下がり、巨大な落雷によって、消滅した。
 
 
 機械、或いは魔術を介し、その様子は全世界へ発信された。
 
 そこで、人々は見た。
 
 燃え盛る大国、ヴィップの上空で、それを見下ろす黒い影を。
 黒煙が舞う空の中。一振りの大剣を携える男こそ、世界の驚異、“アンノウン”
 全てが謎のその男を、いつしか人々はそう呼ぶようになっていた。
 
 どこで生まれ、どこから現れたのかは彼らが知る由もない。
 “アンノウン”の存在が彼らの世界だけではなく、全ての世界に驚異をもたらす事なども、当然に。
 
 それはともかく、彼らの“敵”であることに違いはない。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 19:56:40.64 ID:r8xXyJNjO<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:57:31.52 ID:JD4PIiI70<> 支援! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:58:54.39 ID:jk0cHZNB0<> どれも読んでないけど大丈夫かな?
支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 19:59:44.81 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ )ξ「アタシ達が勝てるかどうかは……わからないわ」
 
( ^ω^)「…………」
 
(´・ω・`)「そんなことは、わかってるさ」
 
川 ゚ -゚)「それでも私達は、やらねばならない」
 
ξ゚听)ξ「そう……ね」
 
( ^ω^)「だお。その為に、僕らはここまできたんだお」
 
(  ω )(トーチャンの仇を……討つために)
 
ξ゚听)ξ「だったら、最初からちゃんと話を聞いてなさいよね!」
 
(;^ω^)「おっ……ごめんお……」
 
ξ゚ー゚)ξ「……もう」
 
 ふ、と少女は笑みを零す。
 こうして四人揃って笑い合えるのも、これが最後かもしれない。
 それは当然、予感は在れど誰も口には出さなかった。
 
ξ゚听)ξ「……で、ここに“保険”を作るわ」
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 19:59:59.66 ID:m2N2L1/QO<> あ、予告編もあったのね <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:02:01.53 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ゚听)ξ「世界中のどこからでも、この位置に戻ってこられるように」
 
( ^ω^)「そんな魔法あったのかお?」
 
ξ゚听)ξ「あらブーン、アタシを甘く見ないでよね」
 
 意外にも、ツンは一同のリーダーである。
 扱える魔術も召喚術以外に、攻撃、補助と多彩に渡る。
 
 目を閉じ、呪文の詠唱を始めた。
 
ξ--)ξ『───v──√レvv──……』
 
 淡い白い光が彼女を包み込む。
 手に持つは小さな杖。それを静かに振り上げ、ゆっくりと振り下ろした。
 白の軌跡からは細かな光の粒子が散り、やがて周囲に溶けて消える。
 その後に、ツンはゆっくりと顔を上げた。
 
ξ゚听)ξ「……オーケーよ。ここに“出口”を作ったわ」
 
( ^ω^)「出口?」
 
ξ゚听)ξ「言ったでしょ? 世界中のどこからでもここへ戻ってこられる“出口”よ。
      使用条件が限られるけど……念のために、ね」
 
川 ゚ -゚)「使用条件とはなんだ?」
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:04:47.46 ID:CCCWIChmO<> 期待 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:05:50.37 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ゚听)ξ「世界の空間が揺らぐ時、つまり日没の瞬間よ。
      その瞬間を利用して“鍵”を夕陽に掲げれば、道が生まれるわ。
      そしてもう一つ、四人が同じ時に掲げないと、道は生まれない」
 
(;^ω^)「なんというか、なかなか厳しい条件じゃないかお?」
 
ξ;゚听)ξ「仕方ないわよ……“アンノウン”の力でこの城は覆われているわ。
       太陽の力を利用でもしないと、とてもここまで“飛ぶ”ことなんてできない」
 
(´・ω・`)「わかった。それで、鍵というのは?」
 
ξ゚听)ξ「これよ」
 
 
ξ--)ξ『───v──√レvv──……』
 
 
 両手を小さく握り、胸元へ押し当て呪文を紡ぐ。
 重ねられた指の隙間から淡い光が漏れる。
 それがおさまるとツンは顔を上げ、手の中に生まれた物を三人へ渡した。
 
 彼らの手に収まった物は、青く光り輝く指先ほどの水晶球だった。
 
ξ゚听)ξ「転移魔力を込めた水晶球よ。これに魔力を送れば干渉して、発動するはずよ」
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:06:16.70 ID:enqIwjvj0<> wktk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:06:27.21 ID:/Zi1msVLO<> 期待支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:07:43.14 ID:kzhZ0+k8O<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:07:45.72 ID:JD4PIiI70<> 支援。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:08:52.58 ID:enqIwjvj0<> >>60
まとめで見てきたほうが良いかも <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:09:27.77 ID:CLc2CLtb0<> なるほどね <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:10:05.43 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ゚听)ξ「それと、みんなの魔力の波長に合わせておいたわ。
       万が一無くした場合でも、どこにあるかわかるはずよ。
       今から数えて四十八時間で鍵の魔力が尽きちゃうから、気をつけてね」
 
(´・ω・`)「ああ、了解した」
 
川 ゚ -゚)「使わないことが、一番いいんだがな」
 
ξ゚听)ξ「それはそう……だけど……」
 
( ^ω^)「って、脱出はどうするんだお?」
 
ξ゚听)ξ「私達の“奥の手”が効かなかった場合……問答無用でみんなを飛ばすわ。
       その時はきっと、座標を指定している暇はないと思うの。その為の保険よ」
 
川 ゚ -゚)「ナルホドな……私達も転移術は扱えるが、媒介が必要だ。
     そんなものを取り出している暇も、ないだろうな」
 
ξ゚听)ξ「そうね。でも、確実に脱出できるようにするつもりよ。
       みんなの命を預かる事になるけど……よろしくね」
 
(´・ω・`)「元々、覚悟はしているさ。気に病む必要はないよ」
 
ξ゚听)ξ「ありがとう。……勿論、この保険に頼らないで全力で戦うつもりだけどね」
 
(´・ω・`)「ああ。“アンノウン”を、倒そう。必ず」
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:11:41.35 ID:ajoajw/8O<> しえん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:12:33.88 ID:YzIdCVW+O<> おいついた支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:14:24.02 ID:LBO/h9jc0<>  
川 ゚ -゚)「待ってくれ。またここにトンボ帰りしても、同じ事じゃないか?」
 
ξ゚听)ξ「ここが一先ずの集合場所、と思ってくれて良いわ。
       結局いずれはここへ戻ってくるのだし、作っておいて損はないはずよ」
 
川 ゚ -゚)「ふむ……そうか、承知した」
 
ξ゚听)ξ「ダメだった時の先なんか、深い所まで考えても仕方ない……とにかく、やるしかないのよ」
 
川 ゚ -゚)(…………)
 
 彼女が不安に思う事も、無理はない。
 ツンの言葉の矛先は、自身にも向けられていた。
 彼女らの父達は、当時の召喚師一族の中で最も実力のある者達だった。
 
 その彼らが、敗北を喫し、命を落としているのだ。
 
 ツン達の実力が彼らに及ぶものであるかは、自身達が一番よくわかっている。
 “禁呪”とされていた“奥の手”を引っ提げているのだが、それでも。
 不安は、緊張は、払拭できるものではなかった。
 
 しかしそれは、一人の男によってあっさりと解かされることとなる。
 長い旅を共にしたからこそ。幼い頃から共に過ごしていたからこそ。
 
 無意識に“信頼”と言う名の“力”が、得られるのだ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:16:43.67 ID:RzCLKP0XO<> 支援( ゚д゚ ) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:17:11.51 ID:JCKRSq2NO<> kt <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:17:12.83 ID:JD4PIiI70<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:17:18.68 ID:+H4unqVG0<> 作者一同、本連載の方頼むよおい


でも支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:19:46.29 ID:LBO/h9jc0<>  
川 ゚ -゚)(しかし、“奥の手”が通用しなかった場合……脱出したとしても残った手は……)
 
( ^ω^)「……大丈夫だお」
 
川 ゚ -゚)(……ブーン?)
 
( ^ω^)「絶対、勝つんだお。みんなでトーチャン達の……村の仇を討つんだお!」
 
(´・ω・)「……もちろんさ」
 
ξ゚ー゚)ξ「ええ。頑張りましょう」
 
川 ゚ -゚)(……不思議な奴だな。ここぞと言う時に私達に勇気を与えてくれる。
     今の私達があるのも、ブーン、君のおかげだ)
 
川 ゚ー゚)「ああ。やってやろうじゃないか」
 
 誰とも知れず、手を前へ出した。
 重なり合う、四つの右手。
 
 顔を見合わせ、笑みを浮かべる。
 その後に重ねた手を少し沈ませ、一斉に振り上げた。
 
 掛け声はない。だが、彼らにはそれで十分だった。
 
 歩を並べ、四人の若い戦士達が、決戦へと赴く。
 だがそれは、決戦ではない。
 
 それは旅の始まりの、瞬間だった──── <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:20:26.57 ID:tfFm7ozTO<> ラダトスクって名前なんだっけ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:20:53.21 ID:JD4PIiI70<> 胸熱 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:21:44.62 ID:LBO/h9jc0<>  
 
 
 
 
 
 
 
 
  物語のページが────
 
   ( ^ω^)(´・ω・`)ξ゚听)ξ川 ゚ -゚)
 
            ────応えるようです
 
 
 
 
 
 
      【main part:Prologue】
 
 
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:22:00.65 ID:Ir80+/8b0<> 街狩りとアルファとは期待 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:22:08.42 ID:CLc2CLtb0<> ここからだな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:23:01.24 ID:C3Vj1iJ4O<> >>79
嘘が紡いだ物語って作品のブーンの名前と同じなんじゃないかな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:23:11.39 ID:L98mY0BgO<> 乙!

いよいよだな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:23:59.06 ID:JD4PIiI70<> アツいね <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:24:27.13 ID:LBO/h9jc0<>  

 
爪 ゚W〉《…………》
 
 “王の間”と、かつてそう呼ばれていた。
 そこにあった玉座は亡き王の後を追うように無残に朽ち果てている。
 王はおろか、王を護る兵士もいない。
 
 そこに立つのは、世界の驚異“アンノウン”、ただ一人だ。
 
 ヴィップを消滅させた後、隣国へと向かい今度は己の手で、蹂躙した。
 “聖剣”の力を使用せずとも、“アンノウン”の力は強大であった。
 尤も、彼の誕生を初めとした膨大な力の消費により、“聖剣”の力は底を突きかけていた。
 
 しかし、力を使えずとも“聖剣”は強力だ。
 外見は長身の“アンノウン”を覆う程の大剣である。
 それでいて綿のように軽く、折れるという概念を持たない。
 
 “アンノウン”自身も常軌を逸した身体能力を持ち、幾多の特殊能力を持ち得ている。
 どれ程に修練を積んでいようとも、ただの兵達が敵うはずもなかった。
 
 一夜にして壊滅したこの国に、最早名前はない。
 “アンノウン”はその後、静かにそこを居城とした。
 
 いずれそこへ訪れる者達を、待つ為に。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:30:05.67 ID:LBO/h9jc0<>  
 勇者と呼ばれる者達が、“アンノウン”に挑んだ。
 その悉くが、圧倒され、屠られていった。
 ブーン達の親も、当然その中に含まれている。
 
 アンノウンが居城としたその城は、遡ること千年前、魔王と呼ばれる存在が居城としていた場所だった。
 実際の城は地下迷宮になっており、今の城を建てたのは人間だった。
 魔王を打倒した勇者の仲間が建てたその城は、“インビジブル城”と呼ばれている。
 
 千年前の戦を再現したのか、それとも皮肉であるのかは、分からない。
 
 その者達を“聖剣”で殺める度に、『お前ではない』 『違う』と、“アンノウン”は呟く。
 幾多の世界を見てきた“アンノウン”だからこそ、その言葉を発する事が出来る。
 どれ程の“力”を持とうが、彼が指す者でなければ聖剣に“力”を送ることはできないのだ。
 
 “主人公格”
 
 世界を進める中心となる人物達。物語で例えるとしたら主人公やそれに近しい人物達。
 どの世界にも、必ず存在する者達。“アンノウン”はそれを、待っていたのだ。
 自身がその世界の驚異となれば、そう呼ばれる者達は必ず眼前に現れると、確信していた。
 彼と“聖剣”のみぞ知る事なのだが、皮肉にも世界はそのように造られていた。
 
 そしてその“主人公格”こそが、“アンノウン”が最も憎む存在なのだ。
 或いは世界を救い、或いは世界の敵となり、或いは…………。
 いずれにしても、世界を綴る物語に必要となる“主人公格”を、憎んでいた。
 闇のヘドロであった時に、眩く輝く“主人公格”達は、あまりにも対極な存在だった。
 
 ──我が舐めた屈辱を、次は、
 
爪 ゚W〉《────貴様達に》 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:30:23.07 ID:M1VsaYhH0<> tes <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:32:41.42 ID:JD4PIiI70<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:33:39.79 ID:LBO/h9jc0<>  
 石と鉄が擦れ合う音が、主を亡くした“王の間”に響き渡る。
 静かに口を開ける扉を、“アンノウン”は静かに見つめていた。
 
 闇から現れたのは四人の戦士達。
 
 
 川 ゚ -゚)
 
 (´・ω・`)
 
 ξ゚−゚)ξ
 
( ^ω^)
 
 
 即ち、“主人公格”────
 
 
爪 ゚W〉《…………待っていたぞ》
 
 
 空気を揺らし、ブーン達の耳に“アンノウン”の声が届く。
 それだけ重く圧し掛かる威圧感が、知らず内に彼らの体を一瞬、震わせていた。
 
 しかし、それも直ぐに。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:34:52.62 ID:JP+A5ABrO<> 支援しよう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:34:55.78 ID:CLc2CLtb0<> 主人公各ってことはイトーイさんが出るのか…… <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:36:34.28 ID:LBO/h9jc0<>  
 
ξ゚听)ξ「……私達も……この時を待ってたわよ!」
 
(´・ω・`)「遂にここまできた。後はお前を討つだけだ」
 
川 ゚ -゚)「父たちの仇を、討たせてもらうぞ……!」
 
( `ω´)「“アンノウン”……よくもトーチャン達を……!」
 
 
 畏怖は“アンノウン”への怒りに塗り替えられ、怒りは威圧を弾いた。
 彼らとて辛い旅を乗り越えてここまで辿り着いたのだ。
 肉親を殺された怒りを、肉親の無念を全て、その背に背負って。
 
 
爪 ゚W〉《貴様達が、我の始まりだ。光栄に思え。我の望みを叶える糧と成ることを》
 
 
 彼らを目の前にした時────いや、それ以前から。
 “アンノウン”は確信していた。“主人公格”の接近を。
 もしかすると、彼らの親を手にかけた時から感じていたのかもしれない。
 
 “アンノウン”とて例外ではない。互いがこの瞬間を待ち侘びていたのだ。
 仇を討つ悲願を達成するために。世界を滅する宿志を遂げるために。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:39:22.83 ID:JCKRSq2NO<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:40:30.01 ID:JD4PIiI70<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:40:48.36 ID:L98mY0BgO<> /// <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:41:06.94 ID:LBO/h9jc0<>  
 
( `ω´)『喰らえおッ!!』
 
 
 詠唱破棄。
 大人の頭程の大きさをした火球がブーンの手の平に生まれ、浮遊する。
 目一杯に腕を後方へ引き絞り、直後全力でそれを投げつける。
 
 初撃は“主人公格”、ブーンであった。
 
 轟、と唸りを上げ、火球は“アンノウン”へと直進する。
 対象に触れた瞬間、爆発を起こす火炎魔術だ。
 
爪 ゚W〉
 
 迎え撃つ“アンノウン”
 静かに“聖剣”の側面を、自身の眼前に被せたまま、直立。
 そのままで、火球を受け止める。
 
 “聖剣”に触れた火球は破裂し、大人数人を包み込む程の炎を拡散させる。
 
爪 ゚W〉《シィッ!》
 
 一文字に“聖剣”を、一薙ぎ。剣撃によって突風が生まれる。
 距離にして十数歩離れた位置にいるブーン達にまでその風は届いた。
 その一薙ぎで、炎は掻き消えていた。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:41:15.29 ID:wSLfRmCjO<> 待ってた!支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:43:08.32 ID:JD4PIiI70<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:44:07.87 ID:LBO/h9jc0<>  
(;゚ω゚)「なっ……」
 
ξ゚听)ξ「ショボン! クー!」
 
 狼狽えたブーンに構わず、ツンが叫ぶ。
 あの程度で仕留められるわけがないことは、わかっていたからだ。
 
川 ゚ -゚)『───v──√レvv──……』
 
(´・ω・)『───v──√レvv──……』
 
 二人から声の返事はない。動く事でそれに応えた。
 呪文の詠唱を呟きながら、クーは右方へ、ショボンは左方へと駆け出した。
 半分程、アンノウンへの距離を詰め、足を止めた直後、二人の詠唱は同時に終える。
 
 
川#゚ -゚)『いくぞ!』
 
(#´・ω・)『アンノウン!』
 
 
 伸ばした両腕から放たれる魔力の矛先は、憎むべく親の仇。
 クーからは風を圧縮させ刃と化した風刃が、ショボンからは大小様々な氷の氷柱が放たれた。
 “アンノウン”は“聖剣”の腹を前方へ向け、真横に寝かせる。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:45:07.49 ID:JCKRSq2NO<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:46:15.50 ID:Vm0Xp/tk0<> キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:47:21.82 ID:LBO/h9jc0<>  
 風刃と氷柱が“聖剣”に衝突し、力の押し合いが始まる。
 
 
川#゚ -゚)「おおぉぉぉ……!」
 
(#´・ω・)「く……はああぁぁぁッ!」
 
 
 二人が懸命を、込めるも。
 
 
爪 ゚W〉《……ふん》
 
 
 “アンノウン”は、そよ風を受けるが如く佇立。
 誰の目にも押し合いとは言い難い状況であった。
 
 そこへ穿つは、第三の剣。
 
 
ξ#゚听)ξ『いくわよ────!!』
 
 
 二人が“アンノウン”の動きを止めている間に、詠唱を完了させたツンの一撃が放たれる。
 上から下へ振り下ろされた杖の動作に応え、
 天井を突き破り巨大な雷の大剣が“アンノウン”に突き刺さる。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:48:07.92 ID:JCKRSq2NO<> い <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:51:45.80 ID:LBO/h9jc0<>  
 ブーンが放った火球の比ではない爆音が鳴り響く。
 ツンの雷が“アンノウン”に落ちたのを確認し、クーとショボンは距離を取った。
 “アンノウン”の位置を中心に、厚い石の床にクレーターが生まれ、その範囲を広げていく。
 
 
ξ#゚听)ξ『はああああぁぁぁぁあああッッ!!』
 
 
 “雷剣”へ、更に魔力を送る。
 彼らからは“アンノウン”の姿は確認できない。
 見えているのは天から伸びた、閃光放つ巨大な落雷だけだ。
 
 “アンノウン”はその中で。
 
 
爪 ゚W〉《ハァッ!》
 
 
 “聖剣”を、真上に振り上げた。
 
 
ξ;゚听)ξ「ッ!?」
 
 
 一瞬後、“アンノウン”が左手も同じ様に振り上げ、ツンは咄嗟に横へ飛んだ。
 何故そうしたのか、ツン自身分からなかったが。そのすぐ後に風が己の側面を通過していく。
 
 彼女が感じたのは、確かにその程度だった。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:53:04.34 ID:JCKRSq2NO<> ほっ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 20:53:25.29 ID:JD4PIiI70<> 胸熱 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:53:25.49 ID:enqIwjvj0<> ついに戦いが始まったぜ…… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:55:31.24 ID:jpUoa2FX0<> しえん! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 20:56:07.27 ID:LBO/h9jc0<>  
 間を置いて。
 
 “アンノウン”が立つ位置から一直線に亀裂が走る。
 亀裂は進む。床を終え、壁に走り、壁を終え、天井へ。
 ツンによって生まれた天井の大穴に辿り着き、そこで止まった。
 
ξ;゚听)ξ「…………」
 
 “雷剣”は両断され、三、四とその数を増やし、魔力を失っていく。
 割れた雷の一筋が壁、または床に刺さり、小さなクレーターを生み出した。
 それが改めて、彼女が放った魔術の強力さを物語っている。
 
 その大元を、“アンノウン”は断ち切ったのだ。
 
ξ;゚听)ξ(……そんな……ここまでだなんて……)
 
 ツンは静かに、足元を見た。
 硬い石の床に刻まれた、手刀による爪痕を。
 
 無意識に、本能で避けていた。“アンノウン”が生んだ風を。
 もし、あれに触れていたら。
 
ξ; )ξ(…………)
 
 彼女の体は、縦に真っ二つにされていたことだろう。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 20:59:48.92 ID:r8xXyJNjO<> ブーンだけしょぼいなw <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:00:20.40 ID:LBO/h9jc0<>  
 ばちり、と紫電を纏い、“聖剣”を天に掲げ立つ“アンノウン”
 
 ダメージは、ない。
 
川;゚ -゚)「……バケモノめ」
 
(;´・ω・)「やれやれ……ちょっと強すぎるんじゃない?」
 
(;^ω^)「……冗談きついお」
 
 言葉を吐けるなら、まだ良い方だ。
 
ξ; )ξ
 
 間近で死の匂いを嗅いだ彼女はそれすらもできずに、呆然とするしかなかった。
 ツンが持ち得る魔術の中で、最強の威力を誇る雷の剣は、あっさりと両断された。
 その余波で彼女は死する一歩、いや、半歩手前に直面したのだ。
 
 まざまざと見せ付けられた圧倒的な力量差は、彼女から言葉を奪い畏縮させるに十分すぎる程だった。
 
 それでも、現実は非情である。
 
 
爪 ゚W〉
 
 
 戦いは、まだ終わってはいない。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:02:06.09 ID:enqIwjvj0<> が、がんばれ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:02:11.23 ID:JD4PIiI70<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:03:51.18 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《ククク……いいぞ、よくぞここまで芳醇に熟成させた》
 
 静かに、ゆっくりと“聖剣”を下げる。
 顔の半分以上を仮面で覆う“アンノウン”の表情を窺い知る事はできないが、
 言葉、口調、声色から上機嫌であることは明らかと言える。
 
 ブーン達とは、真逆であった。
 
爪 ゚W〉《やはり、今まで待った甲斐があったというものよ。
     “主人公格”として、貴様等は見事に成長を遂げた。十分だ。
     これなら“聖剣”は満たされる。勿論、我も同じくして……》
 
川;゚ -゚)(……“主人公格”……?)
 
(;´・ω・)(コイツ……何を言ってるんだ……?)
 
 彼らが理解できないのも無理はない。他世界の存在など、知らぬのだから。
 己と根源を同じくする存在が、無数の世界で生き続けている事など、知らぬのだから。
 
 “主人公格”とされる者達は、その誰もが世界に影響を及ぼす存在と成る。
 無論、善悪の方向性は違えど、その事実に変化はない。
 
 苦難の旅を経て“アンノウン”の眼前へ立ったブーン達は、
 “アンノウン”が求める歴とした“主人公格”へと成長を遂げていたのだ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:04:14.66 ID:r8xXyJNjO<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:06:51.89 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《時は満ちた! 最早言葉は要らぬ!
     貴様等を屠った後に、この世界を消し去ってやろう!》
 
 
爪 ゚W〉《そして────》
 
 
爪 ゚W〉《我は飛ぶ。次なる世界へ》
 
 
川;゚ -゚)「!?」
 
(;´・ω・)「ッ────!」
 
ξ; )ξ「…………」
 
 
 一歩、“アンノウン”が踏み出した。
 自然に、ごくごく自然にそれに合わせ、三人の足は後ろへと下がる。
 
 対面し、言葉は見事に弾いた。
 だが、目の当たりにした実力に、接近の一歩を耐える事は、できなかった。
 早くも怒りは、畏怖に塗り替えられてしまっていた。
 
 一人を、除いて。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:08:37.49 ID:glHF6G4n0<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:09:42.18 ID:tu5HmW1BO<> しえん <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:09:53.10 ID:LBO/h9jc0<>  
 
(  ω )「……ふざけんじゃ、ねーお」
 
爪 ゚W〉《……ほう》
 
( `ω´)「“アンノウン”! お前はどこにも行けないんだお!
       ここで! 僕達に! 倒されるんだからッ!!」
 
(´・ω・)「ブーン……」
 
川 ゚ -゚)「…………」
 
ξ;゚听)ξ(ブーン……)
 
 
( `ω´)「お前がどれだけ強くても! 僕達はやるしかないんだお!
       そのために……そのために僕達はここまできたんだお!」
 
 
 ブーンだからこそ、その言葉を“アンノウン”へ吐く事が出来た。
 他の三人の意思が、決して彼に劣っているというわけではない。
 それでもブーンがそう言えたのは、彼が若いからだった。
 
 肉体的にではない。精神的に、彼は三人よりも幼いのだ。
 だからこそ絶望的な実力差も跳ね返し、己の力を信じ、正義を貫く事が出来る。
 
 決して折れぬ、挫けぬ心。それが、ブーンが持つ“勇気”と言う名の力だった。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:10:40.73 ID:3kbElBfvO<> 待ってたぞ
支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:11:14.28 ID:b2hfbbueO<> しえ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:12:42.40 ID:zt97dshJ0<> 待ち望んでた支援だよ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:13:03.58 ID:LBO/h9jc0<>  
 感情、そして強い意志は、時として人に大きな力を与える。
 ブーンもその例に漏れず、力は充実し、本来以上の魔力を発揮するに至った。
 諦めず、強大な敵に立ち向かう事は、紛う事無き“勇気”の力であると言える。
 
 
爪 ゚W〉《……おもしろい》
 
 
( `ω´)『Cthugha,Solar,Prominence────……』
 
 
 臆せずに“アンノウン”を睨み付け、呪文の詠唱を始めるブーン。
 両の手に光の粒子が集い、重なる毎に赤へ染まっていく。
 魔力を炎に変換し、圧縮させた超高温のグローブが生まれた。
 
 ブーンの真骨頂は、接近戦にあったのだ。
 
( `ω´)「いくお────ッ!!」
 
 “アンノウン”目掛け、疾駆。
 拳が生み出す赤い軌跡は、さながら二つの流星だ。
 利き腕────右腕を強く後方へ引き絞り、
 
 
( `ω´)「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉおおおおッッ!!」
 
 
 全身全霊を込めた灼熱の右拳を、“アンノウン”の顔面に叩き込まんと。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:16:07.43 ID:LBO/h9jc0<>  
 確かに、ブーンにとってそれは“勇気”と言えた。
 
 
爪 ゚W〉《…………》
 
 
(;゚ω゚)「な……ッ!?」
 
 
 岩をも砕く剛拳は。鉄をも焦がす炎熱の拳は。
 “アンノウン”の手の平に、あっさりと止められてしまった。
 “聖剣”はいつの間にか、床に突き立てられている。
 
爪 ゚W〉《何を驚く? 貴様の様に魔力を手に集め、同じ事をしただけだぞ》
 
(;゚ω゚)「…………」
 
 理論的には、同じ事であると言える。
 だが全力を込めたブーンと、尚も直立を保つ“アンノウン”
 双方の状態を見れば、その差はやはり、歴然であった。
 
爪 ゚W〉《他世界の“主人公格”も貴様と同じ様に奮い立ち、立ち向かい、戦いに勝利していた。
     だが────それが叶わぬ者達もいた。その者達に、今のお前は似ている》
 
(;゚ω゚)「……わ、わけわかんねーこと言ってんじゃ……ねーお!」
 
 残った左拳を、“アンノウン”の脇腹へと放つ。
 しかしそれも、手首を掴まれ阻まれてしまう。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:17:04.42 ID:zt97dshJ0<> 最初からクライマックス支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:19:24.11 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《わかるか? 勝利した者と敗北した者の差が。
     貴様のそれは“勇気”ではない。“蛮勇”と言うのだ》
 
(;゚ω゚)「うあッ……ああああぁぁぁああッ!」
 
 “アンノウン”がブーンの右拳、左手首を握る手に力を込める。
 万力で締め上げられたような激痛に、堪らず苦悶の表情を浮かべ、叫ぶ。
 
 
(;゚ω゚)「がッ……く……ぉ……」
 
爪 ゚W〉《ククク……これはいい……! 世界の軸たる“主人公格”の悲鳴!
     これ程に美味たる物とは! さあ! もっと聴かせろ!
     泣け! 叫べ! 喘げ! これこそが我が求め続けた────》
 
 
ξ#゚听)ξ「うるッッッさいのよ!! このドSッッ!!」
 
 
 悦に浸る“アンノウン”の声を掻き消して、ツンが横合いから両腕を振り上げる。
 その手に握られているのは、ブーンと同じように魔力を圧縮し造られた雷の剣。
 紫電の軌跡を描き、ブーンの手首を握る右腕へと迫る。
 
爪 ゚W〉《ッ!》
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:19:24.33 ID:O6X4Lf6a0<> 待ちくたびれたぞ・・・ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:20:31.44 ID:JD4PIiI70<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:22:46.02 ID:31GWXqAEO<> wktk支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:23:03.76 ID:JCKRSq2NO<> き <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:23:39.69 ID:LBO/h9jc0<>  
 ブーンの両手を握る手を放し、後方へと跳躍しツンの攻撃を躱す。
 浅く、ごく浅くだが、“アンノウン”の右腕に一筋の傷が生まれていた。
 そこからじわりと滲むのは、血液とは呼び難い黒色の体液。
 
爪 ゚W〉《…………》
 
 “アンノウン”自身も、己の体液を見るのは初めてのことだった。
 
 
川 ゚ -゚)「傷ができたな……こちらの攻撃が無駄ではないということだ」
 
ξ#゚听)ξ「そうね。さっきのアタシの一撃は、魔力障壁か何かでガードしたんだわ」
 
 
 雷剣を正眼に構えるツンの横へ、クーが並び立つ。
 一度は心を折ったツンと、折れかけたクーの表情に、恐怖の色は見えない。
 それはブーンがもたらした結果であることを、“アンノウン”は知っていた。
 
 
爪 ゚W〉《(“勇気”は伝染する……か……どの世界でもそうだったが……小賢しい)》
 
 
 “アンノウン”からすれば、ブーンのそれは“無謀”であろうとも。
 彼にとっては紛う事無き“勇気”であり、仲間達を再び奮い立たせたのだ。
 糸程の傷でさえ、今の彼らには大きな希望への道に見えるほどに。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:26:58.75 ID:LBO/h9jc0<>  
(´・ω・`)「ブーン、大丈夫かい?」
 
(;^ω^)「お……大丈夫……だお」
 
 
 そう言ったブーンであったが、両手を走る痛みに拳を握る事すら出来ずにいた。
 ショボンが静かにブーンの両手を握る。それだけでブーンは苦痛に顔を歪ませた。
 
 
(´・ω・)「我慢するんだ」
 
(´-ω-)『慈母の神よ……癒しの力を……』
 
( ^ω^)「おっ……」
 
 
 淡い光がブーンの手を優しく包み、痛みを消し去っていく。
 
 
(´・ω・)「……よし。これで少しはマシになったはずだ」
 
( ^ω^)「ショボン、ありがとうだお!」
 
(´・ω・)「いいさ。でも、回復術は万能じゃない。無茶はするな」
 
( ^ω^)「わかってるお」
 
(´・ω・)「やれやれ。一人で突進した奴のセリフじゃないな」
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:27:38.82 ID:9vTy62Kr0<> 支援! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:30:56.71 ID:JD4PIiI70<> アツいな! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:31:17.68 ID:LBO/h9jc0<>  
(;^ω^)「おっ……」
 
(´・ω・)「でも────」
 
 立ち上がり、“アンノウン”を強く睨む。
 彼にも間違いなく、ブーンの“勇気”は伝わっていた。
 
(´・ω・`)「目が覚めたよ。アイツを、倒そう」
 
( ^ω^)「……当然だお!」
 
 ブーンはツンの横に、ショボンはクーの横にそれぞれ並び立つ。
 
 旅立ちから数えて、幾度目かの決意と覚悟。
 これが最後であると、四人は倒すべく敵を見据える。
 
 
爪 ゚W〉
 
 
 “アンノウン”が手を伸ばす。
 突き立てられた“聖剣”を引き抜き、その手に収める。
 
 
 誰もが、予感していた。
 
 
 戦いの終わりが、近いことを。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:32:58.68 ID:zt97dshJ0<> ムドー支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:33:52.30 ID:ZW/+v29eO<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:34:42.32 ID:xyezRQfRO<> なついなー
支援支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:34:43.00 ID:enqIwjvj0<> dkdk <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:35:21.01 ID:LBO/h9jc0<>  
 
 静寂の中────
 
 
 天井に空いた大穴から、小さな石の欠片が、落ちた。
 
 
 
(# `ω´)「おおおおおぉぉぉぉぉおおッッ!」
 
 
 先と同じ、拳を赤く染め突進するブーン。
 
 そこへ、
 
川 ゚ -゚)『Wind incarnation!』
 
 クーによる身体能力の向上を促す風の加護が、ブーンの全身を纏う。
 更に速度を上げたブーンは“アンノウン”の眼前へと瞬時に辿り着き、
 
 
爪 ゚W〉《ッ!》
 
 
 跳んだ。
 
 
 直後、ツンの手から伸びた雷剣が“アンノウン”に迫る。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:39:03.97 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《チィッ!》
 
 “聖剣”を盾にし、直線に伸びる雷剣をいなす。
 逸らされた雷剣が後方の壁に突き刺さったと同時に、
 
爪 ゚W〉《ッ!?》
 
 “アンノウン”に走る、両足の違和感。
 両の足は、膝までが氷に覆われていた。
 
(#´・ω・)
 
 ショボンだった。彼の手が置かれた床からは、氷の道が“アンノウン”の位置まで伸びている。
 地を凍らせ、対象の足を氷によって拘束させる氷結魔法だ。
 
爪 ゚W〉《この程度……!》
 
(#´・ω・)「わかってるさ! この程度でお前を止められないってことは!」
 
 一瞬。一瞬で、よかったのだ。
 “アンノウン”の意識がそちらに向かいさえすれば、それで────
 
 
(# `ω´)「く ら え え ぇ ぇ え え え え ッ ッ !!」
 
 
爪 ゚W〉《────ッ!》
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:41:01.25 ID:zt97dshJ0<> やったか…!? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:41:10.06 ID:kzhZ0+k8O<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:41:57.67 ID:yuarnwF00<> 支援するよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:42:11.11 ID:C3Vj1iJ4O<> >>144
フラグ立てんなwwwwwwwww <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:42:59.25 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 W〉《がッ……》
 
 顔を押さえ、たたらを踏む。
 仮面は割れていなかったが、ダメージは目に見えて明らかであった。
 誕生と同時に装着されていたこの仮面は、もしかしたら彼の体の一部なのかもしれない。
 
 しかしそんなことは、ブーン達にとってどうでも良いことだ。
 
(# `ω´)「もう……一つッ!!」
 
 着地し、振り向きざまに“アンノウン”のボディへ拳を下から叩き込む。
 
爪 W〉《ぐッ……!》
 
 ブーンの二連撃は、これ以上ない形で“アンノウン”を捉えた。
 
(#´・ω・)「下がれッ! ブーン!」
 
( `ω´)「ッ!」
 
 その声に、迷わずブーンは後方へ跳んだ。
 先制の一撃と同じだ。苦楽を共にした仲間だからこそ生まれた、連携。
 
 
ξ#゚听)ξ『ThunderBlade────!!』
 
 
 再度放たれた、ツン=ヴィラートが持つ最強の雷撃。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:45:05.75 ID:r8xXyJNjO<> ダサかっこいいな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:45:33.18 ID:31GWXqAEO<> Take a shotを脳内再生 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:47:15.02 ID:LBO/h9jc0<>  
 石造りの天井に、二つ目の大穴が開き、巨大な雷剣が“アンノウン”に落ちる。
 
爪 W〉《────ッ!?》
 
 雷剣は初撃と変わらずに、床さえも貫かんと勢いを止めない。
 
爪 ゚W〉《ぐ……ぬ……ッ!》
 
 閃光の中、“アンノウン”のシルエットが“聖剣”を振り上げようと
 
川#゚ -゚)『そうはさせんッ! Tempest!』
 
爪 W〉《う……お……!?》
 
 暴風を圧縮させた、人程の大きさをした超高圧の竜巻が“アンノウン”を包み込む。
 ブーンを迎え撃つ直前、“アンノウン”の背に一撃を放ったのはクーであった。
 彼女はその後、すぐに呪文の詠唱を始め、この一撃を放ったのだ。
 
 
爪 ゚W〉《おのれ……おのれええぇぇぇぇぇええええッッ!!》
 
 
 激昂するも、それだけだ。
 風は体を縛り、雷は“アンノウン”を貫き続ける。
 それでも尚“アンノウン”は立っており、致命傷には至らぬように見える。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:47:41.61 ID:NB0w7cCS0<> 殺人予告出してます。
皆さんで通報お願いします。
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/livecx/1290244958/l50 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:51:55.72 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ#゚听)ξ「ショボンッ!」
 
 雷剣へこれ以上の魔力を送ることを無駄と判断し、次の手を求む。
 その時には既に、ショボンも詠唱を終えていた。
 
 
(#´・ω・)『……Cocytus!!』
 
 
 叫んだ言霊に応じ、“アンノウン”の周囲に魔力の粒子が集う。
 それは周囲の気温を急激に低下させ、空気中の水分を凍てつかせていく。
 
爪 W〉《お……ぉ……》
 
 手が、足が、半身が次々と凍り付いていく。
 ぴしり、と音を立てながら、やがて“アンノウン”の全身を凍り付かせるに至る。
 その頃にはクーも攻撃の手を止め、四人は同じ場所に集まっていた。
 
 それぞれの最大最強の一撃を、叩き込んだ。
 しかしそれでも打倒に至らぬ事を、四人は知っていた。
 何故ならば、自分達を上回る力を持つ父達が、敗北していたからだ。
 
 
 ここからだ。
 
 
 彼らの“父達”が果たせなかった想いを叶えるのは、ここからだ。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:52:54.83 ID:zt97dshJ0<> コキュートス支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:55:10.12 ID:31GWXqAEO<> 支援!支援! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:55:43.97 ID:LBO/h9jc0<>  
 
川 - -)
 
 
 村に残した、者達への想いを────
 
 
(´-ω-)
 
 
 平和を取り戻し、己の夢を叶えんとする想いを────
 
 
ξ--)ξ
 
 
 必ず勝利すると交わした、約束を────
 
 
 
( -ω-)
 
 
 
 父の無念を、それぞれの強固な想いを全て込めて────
 
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 21:58:16.56 ID:wSLfRmCjO<> いいね熱い展開 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 21:58:37.18 ID:LBO/h9jc0<>  
 
 
川#゚ -゚) 『
(#´・ω・)   世を乱す悪魔よ! この世界から消え去れ!!!
ξ#゚听)ξ
(# `ω´)                                    』
 
 
 
 召喚師一族に伝わる“禁呪”が、放たれた。
 四人が掲げた手から四つの光球が飛び、“アンノウン”へと向かう。
 
 目標の左前方、右前方、後方に止まり、最後の一つは“アンノウン”の頭上で止まった。
 そして、光球から光の筋が伸び、光球同士を結び合う。
 全ての線が引かれた時、“アンノウン”を閉じ込める三角柱と成った。
 
 三角柱の中の“背景”と、その外の“背景”が少しずつ、ずれだしていく。
 光球が次第に内へと狭まっていき、三角柱の規模を縮小させていった。
 柱の中へ閉じ込めた、全ての生きとし生けるものを異空間に封じ込める、“禁呪”であった。
 
 
 古文書の記述によれば、封じられたものの“存在”を全て、無かったものにするという。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 21:59:41.79 ID:TxtXUeSj0<> しえん! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:00:01.52 ID:JCKRSq2NO<> おぉ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:00:56.22 ID:JD4PIiI70<> 支援!! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:02:25.12 ID:LBO/h9jc0<>  
 
 凍り付いたままの“アンノウン”は言葉を発することも無く。
 
 “聖剣”を飲み込んだまま、三角柱はただただ縮小を続ける。
 
 
 
 そして────
 
 
 
( `ω´)『トーチャン達の────カタキだおッッ!!』
 
 
 
 光球同士が一点に集い、光の粒子を舞い上がらせて、静かに爆ぜた。
 
 
 後に残ったものは四人と、激戦の爪痕残る“王の間”だけ。
 
 
 世界の驚異“アンノウン”は、消滅したのだ。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:03:19.70 ID:31GWXqAEO<> 倒した…のか…? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:03:31.37 ID:zt97dshJ0<> ほほう… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:03:43.76 ID:S3gUsha/O<> 頂点が4つなら"三角錐"じゃないかな。

すげえ面白い。支援。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:04:07.53 ID:enqIwjvj0<> やったか!? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:04:36.83 ID:/Zi1msVLO<> >>163
フラグwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:04:48.43 ID:r8xXyJNjO<> ぬーべーの絶鬼凍らせたとき思い出した <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:08:36.07 ID:LBO/h9jc0<>  
 
ξ;゚听)ξ「や……やった……」
 
 
 緊張の糸が切れのか、ツンはぺたりとその場に座り込む。
 
(´・ω・)「大丈夫かい?」
 
ξ; )ξ「うん……うん……」
 
ξ;凵G)ξ「……うん」
 
 気丈に振る舞ってはいても、やはり彼女はか弱き女であった。
 長い戦いを終え、昂ぶった感情を抑えられずに涙を流す。
 そして、彼女と同じく涙を流す者が、もう一人。
 
( ;ω;)「トーチャン……やった……やったお……!」
 
 「やった」、「やった」と呟きながら膝を折り、滝のような涙を流していた。
 二人の姿に、ショボンとクーも笑みを漏らしながら、細くした瞳の端に、涙を浮かべている。
 
 
 暫くの間、彼ら四人は戦いの余韻に浸り、肩を寄せ喜び合い、涙を流した。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:09:41.36 ID:4SILPS+hO<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:10:30.24 ID:WAjqsK8N0<> よし、おもしろそう
今から読む支 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:11:36.98 ID:JCKRSq2NO<> か <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:11:44.59 ID:LBO/h9jc0<>  
 ────……やがて、皆が少し落ち着いた頃に。
 
(´・ω・`)「さぁ……そろそろ、帰ろうじゃないか。僕らの故郷に」
 
( ^ω^)「おっ! 早く帰ってカーチャンに報告するお!」
 
ξ゚听)ξ「ハイハーイ! 帰るまでが旅だからね! 気を抜かないように!」
 
(;^ω^)「おっ……ツンは相変わらず厳しいお……」
 
(´・ω・`)「ふふっ。流石は僕らのリーダーだ」
 
(;^ω^)「さっきまであんなに泣いてたのに……」
 
ξ#゚听)ξ「あ、アンタだってびーびー泣いてたじゃない!」
 
( ^ω^)「ツンほど泣いてないおー」
 
ξ#゚听)ξ「アンタの方が泣いてました!」
 
( ^ω^)「おっおっおっ。そういうことにしといてやるお!」
 
ξ#゚听)ξ「むむむ……なんだか負けた気分……」
 
川 ゚ -゚)「おいおい、喧嘩は帰ってからにしろ。せっかく“アンノウン”を倒したのにお前達ときたら……」
 
(´・ω・`)「まぁ、いいじゃないか。これでやっと平和になったんだから」
 
川 ゚ -゚)「いや、いかんぞ。最後まで気を引き締めて早々に帰るべきだ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:12:45.55 ID:JD4PIiI70<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:15:08.87 ID:r8xXyJNjO<> フラグビンビン <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:15:18.31 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ゚ー゚)ξ「あーら、そんなこと言っちゃって、クーは早く帰りたいのよねー?」
 
川;゚ -゚)「なんだ、どういうことだ」
 
ξ゚ー゚)ξ「早く妹に会いたいんでしょ? わかってるんだから」
 
川;゚ -゚)「いや、私はただ、その」
 
ξ゚ー゚)ξ「どーしたの? いつもの素直でクールなキャラが崩れてるわよ?」
 
川;゚ -゚)「ええい、黙れこのツンデレめ!」
 
 そしてまた、笑い合う。
 暫くの間、誰一人としてそこから動こうとはしなかった。
 
 大きな戦いを終え、宿願果たした余韻に、いつまでも浸かっていたい。
 四人の心には、そんな思いがあった。
 
( ^ω^)
 
 ブーンが、穴の空いた天井から覗く夜空を見上げる。
 それにつられ、ツン達も空を見上げた。
 
 あの激戦が嘘のように、静寂に満ちた星空だった。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:17:41.62 ID:LBO/h9jc0<>  
 
 
( ^ω^)(トーチャン……やったお……)
 
 
ξ゚听)ξ(みんな……やっと、アイツを倒す事ができました……)
 
 
(´・ω・`)(全て終わった……。これで、僕の夢も果たせる……)
 
 
川 ゚ -゚)(ヒート、シュー、“アンノウン”は倒した。もうすぐ、帰るからな……)
 
 
 彼らが夜空に見たのは、それぞれが思う人達や夢の姿。
 
 驚異はついに、去ったのだ。
 
 その代償はあまりにも大きかった。
 ならば暫くの余情に身を委ねるのも、当然と言えた。
 
 
 四人が見つめる星は、いつまでも、輝いていた。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:19:59.78 ID:31GWXqAEO<> ……いきなり最終回? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:20:07.00 ID:S3gUsha/O<> フラグ建ちすぎて冷や汗が止まらない。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:21:57.00 ID:JD4PIiI70<> おいおい、フラグビンビンだぜ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:22:31.14 ID:r8xXyJNjO<> 妹が気になるクー姉ちゃんかわいい <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:24:08.67 ID:LBO/h9jc0<>  
 
 
 
 
 
 
 
 
  物語のページが────
 
   ( ^ω^)(´・ω・`)ξ゚听)ξ川 ゚ -゚)
 
            ────応えるようです
 
 
 
 
 
 
                          【END──── <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:24:20.95 ID:CCCWIChmO<> すんなり行き過ぎてこわい <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:25:40.80 ID:JCKRSq2NO<> あれ?なんもなかった
乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:25:48.43 ID:enqIwjvj0<> 終わった……? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:25:48.76 ID:3fHZEAeqO<> ここから崩れていくんだろ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:26:10.44 ID:31GWXqAEO<> まさかエンド……レス、とか? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:26:11.87 ID:S3gUsha/O<> アンノウンさんの出自が 白面の者 っぽくていいね。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:26:33.16 ID:zt97dshJ0<> ENDが締められていない <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:27:35.31 ID:4SILPS+hO<> ENDAKA <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:28:35.61 ID:3fHZEAeqO<> エンダアアアアアアアアアアアアア <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:29:23.73 ID:LBO/h9jc0<>






“アンノウン”は、この世界から────










爪 W〉






<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:29:59.53 ID:r8xXyJNjO<> うわああああ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:30:15.47 ID:S3gUsha/O<> うわああああああ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:30:24.15 ID:LBO/h9jc0<>  
 ふと、クーが何かに気付く。
 
川;゚ -゚)「────……“アンノウン”を、倒した?」
 
ξ゚听)ξ「? どうしたの?」
 
(´・ω・`)「ああ、確かに僕達は、“アンノウン”を……」
 
川;゚ -゚)「待て、おかしいぞ。あの“禁呪”では……」
 
ξ゚听)ξ「……おかしいって……見ての通り成功したじゃない」
 
川;゚ -゚)「……古文書には、こう書かれていたはずだ。
     『消し去った者の存在を、“無かったものにする”』、と」
 
( ^ω^)「それが?」
 
 
川;゚ -゚)「……無かったものとするなら────」
 
 
 
 
   「何故、まだ私達は奴の事を覚えているんだ……?」
 
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:30:31.06 ID:zt97dshJ0<> お約束うううう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:30:48.38 ID:/Zi1msVLO<> なん…だと…!? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:32:33.12 ID:4SILPS+hO<> ま、まぁ俺は分かってたよ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:33:10.87 ID:31GWXqAEO<> まだ生きてるのか…! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:33:53.64 ID:enqIwjvj0<> >>198
お、俺だってわかってたもんねー! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:33:57.70 ID:LBO/h9jc0<>  
 それが、“禁呪”たる所以であった。
 異空間へただ封じ込めるだけではない。
 存在そのものを抹消し、関わった者の記憶すらを全て消し去るのが、“禁呪”
 
 その神が如き所業ゆえの、“禁呪”だったのだ。
 
 クーの予想は、正しかった。
 本当に“禁呪”が成功していたのなら、“アンノウン”の事を覚えているわけがない。
 
 
 つまり。
 
 
川;゚ -゚)「……つまり……もしかしたら……」
 
 
 
 ぴしり、と、水に氷を入れたような音がした。
 その音に、四人は無意識に背筋を張る。
 
 身を寄せ、見つめる先は、何もない空間。
 
 
 “アンノウン”が、消えた位置。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:35:03.45 ID:JCKRSq2NO<> うほっ… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:35:49.95 ID:JD4PIiI70<> うわあああああ! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:37:25.48 ID:LBO/h9jc0<>  
 ぴしり、ぴしり、ぴしり。
 
 音と共に、亀裂が生まれ、また生まれ。
 
 “アンノウン”が消えたはずの空間が、ひび割れた硝子のように歪んでいく。
 
 けたたましい音を放ち、そこを突き破り現れたのは。
 
 
(;゚ω゚)「そ……そんな……」
 
ξ;゚听)ξ「まさか……」
 
 
 “聖剣”の切っ先。
 
 ゆっくりと、空間を斬りながら上昇し
 
 下方へ下りたと、同時。
 
 
 舞い散る雪の如く、辺りの空間が元の色を無くし四散する。
 そこに佇むは、純白の雪と対極の色をした、世界の驚異。
 
 
 紛れも無き、“アンノウン”の姿だった。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:38:18.77 ID:S3gUsha/O<> >>188
聖剣の出自が、でした。

それはそれとしてうわあああああああああああああああ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:41:00.88 ID:LBO/h9jc0<>  
(;´・ω・)「そんな……馬鹿なッ! 術が不完全だったのか!?」
 
ξ;゚听)ξ「そんなはずはないわ! 不完全なら発動すらしないはずよ!」
 
(#´・ω・)「じゃあなんで、コイツはここにいるんだ!?」
 
 それは誰にも解らない事だ。
 
 声を荒立てたショボンも、仲間へ回答を求めても何も得られない事は、解っていた。
 しかし、感情を抑止する事は到底できず、不安と焦燥がその言葉を押し出していた。
 これほどに彼が激昂する姿を見たのは、三人も初めてのことだ。
 
 だが決して、三人が押し黙ったのは、ショボンの所為ではない。
 
 
爪 ゚W〉
 
 
 何故そこにいるのか、そんな理由を模索する以前に。
 再び現れた巨凶の姿に、ただただ愕然とするのみであった。
 
爪 ゚W〉《…………残念だったな》
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:43:40.97 ID:OEv5namiP<> お前ら反応いいなw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:44:10.08 ID:jgfd5hU9O<> フラグたてた奴責任取れよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:44:17.31 ID:CCCWIChmO<> どうあがいても絶望……? <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:44:20.49 ID:LBO/h9jc0<>  その声は絶望の警笛となり、四人の耳へ粘りつく。
 そショボンも押し黙り、呆然とした表情で“アンノウン”を見つめていた。
 
爪 ゚W〉《流石は“主人公格”、と言ったところか……。
     貴様等は知らぬだろうが、我は果てのない深き闇を藻掻いてきたのだ。
     それに比べればあの程度の浅き闇など……取るに足らぬ》
 
 恐るべきは“アンノウン”の能力、そして頑強さである。
 “主人公格”である彼ら最大の一撃をその身に受けたにも関わらず、平然としている。
 攻撃を受けた時こそ狼狽していたものの、肉体的ダメージは微々たるものだったようだ。
 
爪 ゚W〉《今度こそ────幕引きだ》
 
 一歩、二歩。
 
 石床に鳴る踵の音は、終焉へのカウントダウン。
 クーの顔は青ざめ、ショボンの唇は乾き、ツンはゆっくりと首を左右に振っていた。
 その誰もが、絶望に身を震わせている。
 
 一度目は、父達の死で。
 二度目は、初撃を終えて。
 そして、三度目。“奥の手”を破られて。
 
 三度訪れた“アンノウン”の驚異に────
 
 
(;゚ω゚)「…………」
 
 
 ついにはブーンまで、心を折られる結果と成った。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:44:58.37 ID:4SILPS+hO<> ルージアル‥ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:45:43.48 ID:7mKj2EluO<> ななななななんてこったぁぁぁぁあ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:47:55.70 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《……さて》
 
 “アンノウン”が、見つめる先。
 そこには、へたりと地に座しているままのツンの姿が。
 標的が、定まったようだ。
 
爪 ゚W〉《まずは──……一人!》
 
 右手に持つ“聖剣”を大きく体の外側に振り上げ、瞬時に間合いを詰めた。
 クーも、ショボンも、ブーンも、狙われたツンですら、動く事叶わず。
 畏縮した体は重く、硬く、脳が危険を察知しても、誰も、誰も。
 
 
爪 ゚W〉《────》
 
 
 ふ、と息を吐くと同時、凶刃握る右腕が動き出す。
 この距離で“アンノウン”が狙いを誤ることは、億分の一もあり得ない事だ。
 “聖剣”の刃が触れれば、ツンの首は胴から離れ、確実な死が────
 
 
(;゚ω゚)「ッ────」
 
 
 きっとそれは、一秒にも満たぬ、数瞬の時。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:49:32.19 ID:JCKRSq2NO<> やばす <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:51:04.58 ID:r8xXyJNjO<> \(^o^)/ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:51:11.01 ID:enqIwjvj0<> ツンにげてぇええぇぇぇ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:51:24.44 ID:xJQVDTIU0<> ウコンの力で大分体育館崩落 軽症者2人 …4
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/yasai/1267005898/ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:51:41.00 ID:LBO/h9jc0<>  
 
(;゚ω゚)(動け! 動けお! ブーン=ラダトスク!
     何をぼうっとしてるんだお!? ツンが、ツンが死ぬんだお!)
 
 
 動け、動けと強く念じ、主人の意思に応える為に。
 脳から発せられた信号が神経をつたい、即座に足へと飛ばされる。
 
 刹那の最中、それすらも焦れるように。
 
 
(;゚ω゚)「''────……──ノ」
 
 
 ツ、と発音するよりも速く、ブーンの足は前へ出た。
 身を寄せ合い、喜びを分かち合っていた。ツンまでの距離は、その一歩で十分だった。
 
 
(;゚ω゚)「────……`…………────ノ」
 
 
 たった、二文字。これまでに数千、数万は口にした彼女の名を紡ぎ終えた時。
 彼の体はツンを護るように覆い被さり、
 
 
 ────間に合った。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 22:51:42.79 ID:JD4PIiI70<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:53:58.40 ID:CCCWIChmO<> ブーン!ツン!うわぁぁぁあ
しえん <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 22:55:36.39 ID:LBO/h9jc0<>  
 “聖剣”の軌道は、ほぼ水平に払われる横薙ぎの斬。
 首を落とすことだけに重きを置いた、単純にて必殺の斬撃。
 
 だからこそ、自分が覆い被さればツンは前へと屈み、助けられる。
 
 彼の判断は、それだけだった。
 自身のことなど、どうでもよかった。
 
 
( ^ω^)
 
 
 ────後は、任せたお。
 
 
 時が言葉を許したならば、彼はきっと、そう言っていたに違いない。
 無情にも“聖剣”は、止まらない。“アンノウン”が、止める筈がない。
 
 標的は変わったが、すり替えられただけなのだ。
 血を吹く胴が、宙を舞う首が、変わっただけだ。
 
 
 
 刃が、ブーンの首に、触れた。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:56:14.20 ID:zt97dshJ0<> とめてええええ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:57:00.65 ID:7mKj2EluO<> あばばばばばばばばば <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:59:39.62 ID:wSLfRmCjO<> これは助かる…はず <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 22:59:58.58 ID:FU47cvVqO<> 投下きてる!
支援 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:00:20.83 ID:LBO/h9jc0<>  
(#´・ω・)「ッ!」
 
川;゚ -゚)「……!」
 
 その時初めて、二人は動いた。遅い。あまりにも、遅すぎた。
 だが、あそこまで動けたブーンが異常なのだ。
 誰が二人を責められることができようか。
 
 
 ここから先に訪れるものは、更なる絶望の淵。
 
 
 
 皮膚を裂き、肉へと潜り、血管を斬り、骨を切断し、首が飛ぶ。
 
 
 
 戦友に、幼馴染みに訪れる、絶対的な“死”
 
 
 
 
 “アンノウン”も、ショボン達も脳裏に浮かべた絵は。
 
 
 
 
 
 ────誰の眼にも、描かれることはなかった。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:03:10.25 ID:31GWXqAEO<> なんかきたか? <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:03:30.37 ID:LBO/h9jc0<>  

 
 どういう、ことだ。
 
爪 ゚W〉《…………》
 
 確かに、我が振るった剣撃は、男の首を捉えたはずだった。
 首を刈り、“聖剣”は力を吸い上げ、“主人公格”達は絶望する。
 
 そのはずだった。
 
 実際には“聖剣”が男に触れた瞬間、忽然と姿を消したのだ。
 四人が、全て。転移術か、違う。そんな間は、なかったはずだ。
 
 だとすれば、一体何が。
 
爪 ゚W〉《…………》
 
 ふと走る、違和感。それは我の手の中に。
 綿の如き軽さでしかなかった“聖剣”の重量が、増しているような、そんな。
 もしやこれは、“聖剣”が何かをしたという事なのか。
 
 漆黒に輝く刃は、何も語らず我の顔を映すだけだ。
 しかし、“聖剣”には力が残っていなかったはずだ。
 そしてこの剣は、使用者の願いを叶える為の…………。
 
 そこまで思考した時、一つの答えに辿り着いた。
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:06:19.53 ID:LBO/h9jc0<>  
爪 ゚W〉《…………そういうことか》
 
 “聖剣”に力を送るには。
 座する場所より移動した“聖剣”に力を送るには。
 “主人公格”から直接、摂取しなくてはいけない。
 
 確かに、首に触れた。
 皮膚を裂き、肉に到達する毛ほどの間、“主人公格”に触れたのだ。
 “聖剣”はまだ、我の意思に逆らう自我を残していたということか。
 
 刹那の邂逅により得た力を全て使い、“主人公格”をどこかへ飛ばした。
 
 これが我が辿り着いた、答えだった。
 
 
爪 ゚W〉《……あくまでも抗うか。何を、考えている》
 
 
 “聖剣”は黙して、語らず。
 
 
爪 ゚W〉《ふん……あの者達を救ったとして、このままでは意味がない事を知っているだろう?》
 
 
 お前が我の手にある内は、何も解決しないのだ。
 どの道、全ての世界が崩壊する運命は、避けられぬのだから。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:07:35.65 ID:zt97dshJ0<> 異世界か?別の場所か?wktk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:08:33.55 ID:jpUoa2FX0<> 熱いな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:08:55.37 ID:CCCWIChmO<> やっと個々の物語がスタートするのか? <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:10:15.56 ID:LBO/h9jc0<>  
 “聖剣”が諦めたのならば、奴等を救ったことが矛盾する。
 微かに得た力を使い、僅かに残った意思で抗い、何を企むのか。
 
 
爪 ゚W〉《…………まあ、いい》
 
 
 確信があった。
 “主人公格”は、再び我の前に現れると。
 どの世界でも、そうであったように。
 
 ならば我は、待つだけでいいのだ。
 そしてまた力を掲げ、今度こそ、この手で────
 
 
爪 ゚W〉《足掻くが良い。無駄な策を、講じるが良い。
     “主人公格”と言えど所詮、我の前では小石でしかないのだ。
     脆弱な小石が…………我の前に転がり出てくる時を、待つだけよ》
 
 そんな自分の言葉は、どこかで読み知った言葉に似ていた。
 ふ、と息を吐き、天井を見上げる。二つの大穴から、空が見えた。
 そこではあの時と同じ、輝き放つ星達が我を見下ろしていた。
 
 
 存分に、輝いているがいい。
 
 我の手で輝きを失うその時まで、存分に、滑稽に。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:10:25.39 ID:YDOctgfTO<> 一話目からいきなりこの胸熱だよ
大丈夫かよ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:14:08.54 ID:LBO/h9jc0<>  

 
 ────────…………
 
 
(;^ω^)「…………?」
 
 
 ────生きている。
 
 
 彼が最初に思ったことは、それだった。
 彼が覚悟していた死は、訪れなかった。
 
 その後に、彼はこう考える。
 
 
 ────いや、もしかしてここは、死後の世界なのか?
 
 
 そう思える程に、そこは彼が知らぬ世界だった。
 果ての見えぬ闇が広がり、輝き放つ小さな点がいくつも散らばっている。
 それはさながら、夜空に煌めく満天の星空。
 
 その中を浮遊している現実に、そこが所謂『天国』であると彼が思ったことは、寧ろ自然であると言えた。
 しかしその考えも、落ち着き払い周囲を見れば否定される事となる。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:14:24.94 ID:OdbtweXVO<> 久々にどきどきしてる… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:15:05.72 ID:UkhJ8ak8O<> ありがとー待ってました <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:15:45.12 ID:9vTy62Kr0<> 仲間を集めに行くのか!? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:16:46.04 ID:C24K7d8pO<> わくてか <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:18:20.67 ID:LBO/h9jc0<>  
(´・ω・`)「ここは……」
 
川;゚ -゚)「ブーン! 無事だったのか!?」
 
ξ;゚听)ξ「……一体……何が……」
 
 彼が見たのは、彼の仲間の姿。
 それが、ここが死後の世界でないことを彼に報せていた。
 
(;^ω^)「みんな……」
 
ξ#゚听)ξ「ブーン! 馬鹿! 何考えてたの!?」
 
(;^ω^)「おっ……」
 
ξ#゚听)ξ「おっ、じゃないわよ! 死ぬとこだったじゃない!」
 
(;^ω^)「でも……ツンが……」
 
ξ#゚听)ξ「アンタが! アンタが……」
 
ξ;凵G)ξ「アンタが死んだら……アタシは……アタシは……」
 
(;^ω^)「ツン……」
 
川 ゚ -゚)「ツン、落ち着くんだ」
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:21:41.19 ID:LBO/h9jc0<>  
 そっと、クーはツンを抱きしめた。
 勿論ツンは、ブーンが身を挺して自身を守った事には、感謝をしていた。
 それでも、どうしても。感情を抑える事が、できなかったのだ。
 
(´・ω・`)「それよりも、ここは……?」
 
(;^ω^)「わかんないお……」
 
川 ゚ -゚)「しかし、綺麗な景色だな」
 
 三人の瞳に映るのは、先と変わらぬ神秘の世界。
 ある世界では『宇宙』と比喩される景観だが、三人は知らぬことだ。
 静寂の中、ツンの嗚咽が流れては、闇に溶けていく。
 
 そして“それ”は、現れた。
 
 
    《────聞こえますか》
 
 
(;^ω^)「ッ!? 誰だお!?」
 
 
 突然聞こえたその声に、四人は身構え、それぞれの周囲に視線を送る。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:23:07.09 ID:S3gUsha/O<> ツンのヒロインっぷりにドキがムネムネ。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:23:27.72 ID:zt97dshJ0<> ノックしてもしもぉ〜し <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:24:37.00 ID:LBO/h9jc0<>  
   《どうかそのままで、お聴きなさい》
 
 一同に構わず、“声”は淡々と語り始める。
 最初こそ声に驚き、警戒したものの、包み込むような慈愛に満ちたその声に、
 いつの間にか彼らは落ち着きを取り戻していた。
 
 
   《私は全ての世界を見、読み知ったもの》
 
 
(;^ω^)「……神様?」
 
 
   《違います。気が付けば、私は今あなた達がいる空間に、座していました》
 
 
(´・ω・`)「ここは、どこなんだ?」
 
 
   《全ての世界が繋がる場所。あなた達の世界からすれば、異次元、とでも言いましょうか》
 
 
川 ゚ -゚)「……あなたが私達を、ここへ?」
 
 
   《そうです。僅かに得た力と、微かに残った意思で、ここへと導きました》
    <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:28:10.72 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ;゚听)ξ「あなたは……なんなの?」
 
   《……私は全ての世界を見、読み知ったもの。
    あなた達が“アンノウン”と呼ぶ存在からは、“聖剣”と呼ばれています》
 
(´・ω・`)「“聖剣”……“アンノウン”が持っていた、あの剣か?」
 
   《その通りです。“アンノウン”の手に収まった時、私は私の姿を知りました》
 
川 ゚ -゚)「教えてくれ。“アンノウン”とは何者なんだ」
 
   《あれは、あなた達とは対極に在るもの。可能性を秘め、生まれる事叶わなかったものたち。
    それらが集い、世界を見つめ憎しみを募らせ、やがて私に触れ、あれが生まれました》
 
( ^ω^)「…………あんたがあいつを作ったのかお?」
 
   《……結果的には、そうなります》
 
(# ^ω^)「ふざけんなお! あんたの、あんたのせいで、トーチャン達は……!」
 
(´・ω・`)「ブーン、落ち着くんだ」
 
(;^ω^)「でも、でも……」
 
(´・ω・`)「“聖剣”よ。あなたはどういった存在なんだ? 何故ここにいた? ここで何をしていたんだ?」
 
   《私は全ての世界を支え、全ての世界の流れを円滑にする為に存在しています。
    私が本来の場所を離れた事で、他世界にも異変が起き始めています》
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:28:18.68 ID:CCCWIChmO<> 聖剣さんか <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:31:32.73 ID:LBO/h9jc0<>  
川 ゚ -゚)「異変?」
 
   《私が力を送ることができないままだと、文字通り世界は死してしまうのです。
    それはあなた達の世界も同じ……私が存在しているから、異変の進行が遅いだけです》
 
(´・ω・`)「何故僕らを助けたんだ? その力で、“アンノウン”を消せばよかったんじゃないのか?」
 
   《それはできません》
 
(´・ω・`)「……何故だ」
 
   《私の意思は、そのほとんどが“アンノウン”に侵食されています。
    僅かに残った私本来の意思では、それを上回る事が出来ないのです。
    そして、それももうすぐ、消え果ててしまうことでしょう》
 
(´・ω・`)「扱う者の意思に染まってしまう、というわけか」
 
ξ;゚听)ξ「なんかすごい存在なのに、いやに不便ね……」
 
   《元々私は、そういうことに扱われる為に生まれたのではないのですから。
    “アンノウン”実体化により枯渇した力も、“主人公格”であるブーン=ラダトスク、
    あなたに触れた事で、一時的に力を得ることができました。
    それを使って、あなた達をこの場へ運んだのです》
 
(´・ω・`)「そういえば“アンノウン”も言っていた。“主人公格”とはなんだ?」
 
   《世界の運命を決める、世界の中心となる人物のことです》
    <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:33:38.10 ID:JP+A5ABrO<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:34:53.19 ID:YDOctgfTO<> ふむ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:34:52.83 ID:e/Ow3ykBO<> しえん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:35:13.33 ID:kzhZ0+k8O<> し <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:35:19.98 ID:LBO/h9jc0<>  
   《物語に例えるのなら、主人公や、それに対抗する強大な敵……つまり、要人物。
    世界が一旦の終わり、つまり『完結』を迎えるとその役目を終えて、力は私の元へと帰るのです》
 
   《私はまた力を必要とする世界や新しく生まれる世界へと供給し、それを繰り返す。
    それが、私本来の役目なのです》
 
(´・ω・`)「……なるほど。それが僕達ということか。
      まったく、光栄なのか迷惑なのか、難しい話だね」
 
(;^ω^)「さっぱりわからんお」
 
ξ;゚听)ξ「黙って聞いてなさい」
 
   《私が持ち去られた事で、正規手順で力を補充する事ができなくなりました。
    新たに力を補充するには……直接私を使用して、摂取する以外にありません》
 
川 ゚ -゚)「待っていたとは、そういうことか……」
 
 矢継ぎ早にされた“聖剣”への設問は、そこで一旦区切られた。
 それぞれが頭の中で、お伽話のような内容の話を整理する。
 姿を現さずに語り続けるこの声を、はたして信じて良いものか、思考していた。
 
 彼らが助けられた事は事実。それに加え、今いる空間も紛れも無き現実の世界。
 彼らが『声』を否定する理由は、どこにもなかった。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:36:41.92 ID:m2N2L1/QO<> しゃべる剣 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:40:09.08 ID:LBO/h9jc0<>  
 “アンノウン”自体が、どこからともなく突然現れたのだ。
 あまりに突飛な話だが、それならば一応の説明がつく、と。
 ブーンだけは未だ眉間に皺を寄せ首を傾げていた。
 
(´・ω・`)「よくわかった。それで、僕達を救って、あなたは何を望む?」
 
   《“アンノウン”は、この世界全てにおいて特異点と言えます。
    どれほどの力を持ち得ても、その世界の住人が打ち勝つことは、不可能でしょう。
    しかし、召喚師一族の末裔たるあなた達ならば、手があります》
 
川 ゚ -゚)(私達が召喚師一族の末裔だと話してもいないのに……。
     いよいよこれは、真実味を帯びてきたか……)
 
   《かつてあなた達の始祖は異世界から召喚する術を編み出した。
    そしてその術は“禁呪”として、あなた達に受け継がれている》
 
(´・ω・`)「……そこまで知ってるとはね」
 
(;^ω^)「…………」
 
 
   《特異点には、特異点を────
      ────異世界の戦士達の力を、借りるのです》
 
 
 かちり、と、運命の歯車がゆっくりと、重なり合う。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:42:26.97 ID:9vTy62Kr0<> 異世界行け行けーw
俺をもっと熱くさせてくれw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:44:48.00 ID:jpUoa2FX0<> 激熱だー!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:45:17.98 ID:CLc2CLtb0<> やっときたか! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:45:36.93 ID:LBO/h9jc0<>  
   《あなた達が住む世界と同じ様な平行世界は数多くあり、同じ様な存在が数多く生きています。
    そこへ赴き、あなた達の世界へ連れて行くのです》
 
ξ゚听)ξ「それを私達にしろって事、どういう意味なのかわかってるの?」
 
   《酷な事を告げているのは百も承知です。されど、彼の者を討つ為に他の手は有り得ません。
    “アンノウン”の驚異的な力はその眼で見、その身で感じたでしょう》
 
川 ゚ -゚)「…………」
 
(´・ω・`)「…………」
 
   《その者達に被害が及ばぬよう、既に手は打ってあります。
    私に残された最後の力で、あなた達を各世界へ送り届けます》
 
(´・ω・`)「あなたが喚び出す事は、できないのか?」
 
   《私の意思で出来る事は、ここまでです。後は、あなた達次第…………》
 
川 ゚ -゚)(やれやれ……勝手な事を言ってくれる)
 
ξ゚听)ξ(それでも、また私達が戻っても、もう手は……)
 
(´・ω・`)(異世界の戦士……か……)
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:50:20.84 ID:lzGU4lwt0<> 支援
<>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:50:50.42 ID:LBO/h9jc0<>  
(´・ω・`)「異世界からの召喚術は確かに、心得ている。
      だけど、僕らの力では波長が合う者、それに近しい者しか連れて行く事は出来ない。
      当然それも……知っているんだね?」
 
   《…………承知しています。酷な事とは、そういう意味です》
 
(´・ω・`)「……そうか」
 
 何故それが、“禁呪”とされていたのか。
 異世界からその世界に存在し得ぬものを召喚する。
 存在し得ぬものが“いてしまう”ということで起こる“矛盾”が、全てであった。
 
 “矛盾”により何が起こるのか、四人は理解していた。
 偉大な始祖が残した古文書を見て、或いは師に聞かされていたからだ。
 
川 ゚ -゚)(……もしかしたら)
 
(´・ω・`)(僕達はこの為に、“禁呪”を会得したんだろうか)
 
ξ゚听)ξ(……全部この為に……運命は決まっていた……?)
 
(´・ω・`)(だとしたら……これはもう……)
 
 
 
    「────いくお」
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:50:57.40 ID:988gGSlv0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:52:56.62 ID:zt97dshJ0<> いってらっしゃい <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:54:07.83 ID:LBO/h9jc0<>  
ξ;゚听)ξ「ブーン?」
 
( ^ω^)「行くお。それしかアイツを倒す手がないなら、僕はいくお」
 
(´・ω・`)「ブーン……」
 
( ^ω^)「ここで駄々をこねてても、同じ事だお。
      僕達じゃ、勝てなかった。それなら、それならせめて……」
 
川 ゚ -゚)「…………」
 
( ^ω^)「できることを、やりたいんだお。
      世界が無くなっちゃったら、死ななくていい人も死んじゃうんだお」
 
 
( ^ω^)「だから────僕はいくお!」
 
 
 強く、はっきりとした口調で言い切る。
 声の余韻が闇に消えても、その声はしっかりと、三人の胸に残っていた。
 
 
(´・ω・`)「ああ、行こう。やってやろうじゃないか」
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:56:16.36 ID:IsLli6WH0<> ついに各作品のキャラたちが登場か <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/20(土) 23:56:32.61 ID:IfGFlWWz0<> おお…! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/20(土) 23:56:53.13 ID:LBO/h9jc0<>  
 
川 ゚ー゚)「上等だ。私も護るべき者達の為に、やってやろう」
 
 
ξ゚ー゚)ξ「ブーンに任せっぱなしじゃ心配だからね。アタシもやるわ」
 
 
( ^ω^)「おっおっ! それでこそみんなだお!」
 
 
 誰もが、実に清々しい笑顔で。
 その顔だけを見れば、友達同士が旅行にでも行くような、そんな。
 
 柔らかな表情の裏に秘め、心に抱くは何よりも固い決意。
 一人たりとも、決意の量が劣る者はいない。
 
 
   《…………ありがとう。勇敢な戦士達よ》
 
 
 “聖剣”に感情があるのかは、わからない。
 しかしその声はどこか、掠れているような声をしていた。
 
 “聖剣”とて、今回は傍観者ではないのだ。
 
 役者は、出揃った。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:58:12.87 ID:31GWXqAEO<> しかし壮大なプロローグ

>>266
クーとツンの口、―だと無表情…ーでは <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/20(土) 23:59:04.00 ID:31GWXqAEO<> すまん、スルーしてくれ <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 00:00:24.12 ID:w9APt8h30<>  
ξ゚听)ξ「いい? 鍵の期限には気をつけて。
      “アンノウン”と戦った時、私達の世界は夜だったわ。
      だから多分、戻った次の日の夕方がタイムリミットよ」
 
   《他世界へ行っている間の時差は、あまりないでしょう。
    それはきっと、他世界へ行けばわかるはずです》
 
ξ゚听)ξ「ブーン! ちゃんと“禁呪”、覚えてるわよね?」
 
(;^ω^)「ば、馬鹿にすんなお! 大丈夫だお!」
 
ξ゚ー゚)ξ「ならよし!」
 
(´・ω・`)「と言っても、僕らも使うのが初めてだから、不安だね」
 
川 ゚ー゚)「はは、なんとかなるだろう」
 
ξ゚ー゚)ξ「……ちゃっちゃと行って、ちゃっちゃと戻ってきましょ」
 
(´・ω・`)「ああ、そうしよう」
 
( ^ω^)「ちょっとの間、ばいばいだお!」
 
川 ゚ー゚)「ああ、バイバイだ」
 
(´・ω・`)「よし……“聖剣”よ、頼んだ」
  <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 00:03:58.51 ID:w9APt8h30<>  
 
   《最後に────
    “アンノウン”に私を突き立てれば、私の力は満たされることでしょう。
    私の力は、願いを込め私を手に持ち振るう事で使用できます。それを、どうか》
 
川 ゚ -゚)「……それは使用者の願いを叶えるということなのか?」
 
   《制限はあれど、そういうことになります》
 
川;゚ -゚)「それはまた……トンデモない代物だな」
 
( ^ω^)「伝えておくお」
 
 
   《それでは────…………》
 
 
 その言葉の後、彼らの足元から白い光が渦を巻き、上昇していく。
 通り過ぎた部分が、消えて行く。つまり足から、ゆっくりと。
 
 もはや言葉は、交わさなかった。
 
 交わすものは、笑顔だけだ。
 
 
 ────それだけで、彼らは十分だった。
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:05:33.34 ID:Em559g/B0<> ヒュー… <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 00:08:12.68 ID:w9APt8h30<>  やがてその笑顔も消え、四つの光が飛び立った。
 “アンノウン”を倒すため、異世界の戦士達を求めて。
 
 
 “聖剣”の声も、届く事はない。力も、善の心も、尽き果てたのだ。
 次は真の敵と成り、異世界の戦士達と相対することとなるだろう。
 
 
 “聖剣”が選んだ戦士達は。
 彼らが喚び寄せる戦士達は。
 
 
 はたしてどれ程の力を持つのだろうか。
 そしてその力は、“アンノウン”の喉元へ剣を突き立てることができるのだろうか。
 
 
 特異点の元へ、特異点達が集う。
 どの世界にも有り得なかった、戦いの幕が開く。
 
 
 
 ここまでは、序章にすぎぬ。
 
 
 
 ────戦いは、これからなのだ。
 
                       【main part:Prologue⇒END】
                       
                       【Next⇒Single part:???】 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:09:49.51 ID:ZGoXtwlt0<> 終わりかな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:10:07.56 ID:p28ixABv0 BE:2719231867-2BP(222)<> sssp://img.2ch.net/ico/anime_uwan02.gif
おつおつ
もしかして連続投下くる? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:10:57.14 ID:Em559g/B0<> 乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:11:49.52 ID:nZ6N3Y9WO<> おつおつお <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:12:16.07 ID:4qWyiq3LO<> 乙でした <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:12:38.48 ID:BhUoydPuO<> 乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:12:51.66 ID:RNxlIpYq0<> 乙でしたぞ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:12:52.49 ID:WUD7td3nO<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:13:19.75 ID:ZGoXtwlt0<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:14:02.85 ID:wysphbCo0<> 乙なんだよ
何話構成なんだろう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:15:00.47 ID:K/+tT1HZO<> 乙! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 00:15:09.56 ID:w9APt8h30<> たくさんの支援、ありがとうございました!

本日(11月20日分)の投下は以上です
次の投下は、11月21日(日)になります
時間は未定です

では、スレ内であった質問にレスしていきます

作品に関して、質問ありましたらなんなりとお願いします <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:16:07.78 ID:D3P8Ch4XO<> 乙!なんという胸熱 <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 00:17:38.42 ID:w9APt8h30<> >>11
毎回の投下後に、次の投下日をおしらせします
日取りは概ね決まっていますが、お楽しみ、ということでご理解ください

>>18
四作品を読んだ方が楽しめることは事実です
ですが、プロローグを読んだ上で興味があれば、是非お楽しみください
どうしても既読の方との差は生まれてしまうと思っていますが、参加者一同、未読の方に配慮して執筆しております

>>49,77
もちろんです
僕の現行は来年再開になりますが、皆さん必ず完結するつもりでいるはずです

>>79
>>84の通り、自分の短編から持ってきました

以下、修正です

>>78
( ^ω^)「絶対、勝つんだお。みんなでトーチャン達の……村の仇を討つんだお!」

( ^ω^)「絶対、勝つんだお。みんなでトーチャン達の仇を討つんだお!」

>>158 >>162
三角柱→三角錐

戦犯、◆iAiA/QCRIM <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:20:31.73 ID:4qWyiq3LO<> もう芸さんまとめてるwwwはえぇwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:20:56.28 ID:BhUoydPuO<> しかし、いきなり>>10であの名台詞を言われたときはニヤリとしたぜ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:22:39.90 ID:T1Mh9xyuO<> 21日っていうと、日付的に言えば今日か
wktkが止まらねえ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:22:49.76 ID:2YUfQPGc0<> 乙なんだよ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:24:28.66 ID:ZGoXtwlt0<> 良かった
ペルソナ逃亡かと思ってたぜ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:25:34.88 ID:4qWyiq3LO<> >>288
言われて気づいた。アルファのショボンか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:26:15.55 ID:TpyJY6hS0<> ほかの作品を読んで無くても読めますか? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 00:29:33.52 ID:ZGoXtwlt0<> >>293
>>286 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:31:31.00 ID:TpyJY6hS0<> >>294
あ……見落としてた
サンクス <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 00:34:13.25 ID:19qKh+FF0<> 支援 <>
◆iAiA/QCRIM <>sage<>2010/11/21(日) 00:43:42.75 ID:w9APt8h30<> >>282
何話区切り、はしていませんが、一話30レス弱の現行換算で50話くらいです

たくさんの乙、重ねてありがとうございました! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 01:01:12.87 ID:W32xfIiTO<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 01:34:01.09 ID:cOfDebH00<> 乙!
明日も楽しみにしてる <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 01:57:49.37 ID:BKsOlpS0O<> きてたか!
よむほ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 02:08:43.48 ID:8RIlisiu0<> 乙!
次回から胸熱 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 02:08:48.83 ID:4BOyzYIqO<> つまりもうブーン達は‥ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 02:32:21.68 ID:2kKh4YgF0<>             ィ'ト―-イ、
             以`゚益゚以    乙ットイ
          ,ノ      ヽ、_,,,
       /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ
      { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l
      '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ
       ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/
        `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'
          ,ノ  ヾ  ,, ''";l <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 04:33:11.18 ID:xxKYnOKz0<> 有名作者四人がかりでもあらチーには勝てないな


一生懸命書いた作品がながら野郎に負けてどう思った?



どう思った??


どう思ったの??


へへへへへっへひゃひゃひゃははっは


ざまあみろ

お前らじゃあらチー以上の伸びを作ることは無理
消えな
<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 04:34:19.98 ID:mXA99D+MO<> きたあああああああああああああああああああああ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 04:41:43.56 ID:V/2/rzzv0<> 乙!!
次回もwktk! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 06:18:37.76 ID:DGH073M0O<> 乙乙乙!

まさか連日投下とは…! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 06:56:39.06 ID:onL8cSbdO<> 続きwktk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 08:20:21.38 ID:Xbfj2x+tO<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 08:22:43.83 ID:u0O7Tuf9O<> 乙です!!やべぇwktkが止まらん!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 09:35:16.48 ID:cAO2GN2Q0<> おつおつ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 11:13:19.09 ID:q1ngcKBqO<> 乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 12:55:42.78 ID:q1ngcKBqO<> 落とさせねえお( ^ω^) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 13:38:37.07 ID:wqeb/neI0<> 乙!!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 13:44:42.43 ID:8fvXDnXBP<> ペルソナ読んでないけど面白かった
これはペルソナが中心というか基本になるのかな
乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 13:48:05.08 ID:wqeb/neI0<> 爪 ゚W〉《実に、長かった。あまりにも、長すぎた》

これってこの物語が半年も掛かったこのことも含まれてるんじゃね? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 13:54:41.20 ID:u98b2MSBP<> ていうかアルファのオマージュかね <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 14:01:00.07 ID:q1ngcKBqO<> >>317
だろうな。あれは名台詞だ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 16:02:23.72 ID:BKsOlpS0O<> 今日の投下までほしゅ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 16:12:51.75 ID:DGH073M0O<> もうすぐ退魔読みきるぜ!
食わず嫌いだったけど面白いな
後はペルソナだけなんだが元ネタ(ゲーム?)知らんでも楽しいんだろか? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 16:14:10.09 ID:EZAqqB7m0<> >>320
この合作を機にペルソナを呼んだ元ネタ知らずの俺だけど結構楽しめたよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 16:24:38.40 ID:DGH073M0O<> >>321
そっかありがとう!
退魔読んだらペルソナ読み始めてみるよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 16:26:27.90 ID:vE8KyWKZ0<> ペルソナさんは、はやく自分の作品を進めてください <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 17:26:49.13 ID:k4x9pI0O0<> はやく来ないかなー <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 17:30:43.12 ID:jNnvbH15O<> まだかな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 18:34:00.70 ID:Xbfj2x+tO<> そろそろ街狩りが終わりそう
アルファ読んでなかったら死んでたな… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 19:11:05.25 ID:DGH073M0O<> マナカナマナカナー <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 19:14:38.27 ID:XMq1nIdSO<> 誰が来るかな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 19:45:36.06 ID:h6KBK/mc0<> そろそろじゃね!?そろそろじゃね!?そろそろじゃね!? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 19:49:52.30 ID:eCCsf0jg0<> 20時くらいからかな… <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 20:01:27.53 ID:w9APt8h30<> みなさん保守ありがとうございます
本日分の投下準備が整いました

それでは、お願いします

バトンタッチ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:02:31.44 ID:+pEx6ny5O<> ktkr

さぁ最初は誰だ? <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:02:52.86 ID:1WYtezIk0<> それでは投下を開始します <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:03:20.12 ID:lUiSZ4Oo0<> キター!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:03:27.33 ID:h6KBK/mc0<> アッ!!アッ!!アルッ!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:03:30.19 ID:8fvXDnXBP<> アルファかよwwwwww最後なのかとwwwwwwwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:04:31.11 ID:vE8KyWKZ0<> まさかのアルファwwwwwwwwwwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:04:55.99 ID:+pEx6ny5O<> キャーアルファサーン <> ◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:05:24.85 ID:1WYtezIk0<> ――世界暦・527年――
 
――帰らずの森――
 
 壁を、手で撫でる。
 古い、乾燥しきった木材だ。
 
 今日は空気も乾燥していた。
 小屋のなかは充分に暖が取られているが、そのせいで余計に空気は乾いているのだ。
 
 喉が潤いを求めたことに呼応して、杯に手を伸ばす。
 茶は温くなっていたが、ちょうどよい熱さだった。
 杯を傾けて、一気に飲み干す。
 
(´・ω・`)「……ふぅ」
 
 杯を卓上に置いた音も、やはり乾いていた。
 
 背凭れに軽く体重をかける。
 軋む音が小さく鳴った。これもやはり、相当古い代物だ。
 
 このツンの小屋は、母親である先代のときから使用されているという。
 強靭な武器であるアルファベットをヴィップが使用しはじめたのは、世界歴491年のことだ。
 仮にその年に建てられたのだと計算すると、もう三十六年ほど経過していることになる。
 
 小屋は狭いが、女が一人で暮らすには充分だろう。
 アルファベットを製作する工場も、城のそれと比べれば段違いに小規模だ。
 ただ、無駄が全くない。作成されるアルファベットの質が高い理由の一つは、そこにもあるのだろう。
 
ξ゚听)ξ「お待たせしてすみません」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:06:27.21 ID:++WfmjoZ0<> ツン!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:06:47.84 ID:47WWQ8Zz0<> まったくだ!待たせやがって!!!!
<>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:08:01.63 ID:1WYtezIk0<>  額の汗を拭いながら、机の向かいに腰掛けた。
 ツン=デレート。世界一と称されるアルファベット職人だ。
 
(´・ω・`)「いや、いいんだ。いくらでも待つさ」
 
ξ゚听)ξ「確認しましたが、問題ありません。アルファベットの性能は、今後も充分、発揮することと思います」
 
(´・ω・`)「念入りなんだな、随分と。今までにはなかったことだ」
 
ξ゚听)ξ「最高位のZですから、不安にもなります」
 
 アルファベット、Z。
 その最高峰に、遂に到達することができた。
 
 現代では、稀代の英傑と称されたベル=リミナリーでさえ届かなかったのだ。
 他にもハンナバルやミルナ、ジョルジュなど、アルファベットの才に優れると評された将が何人もいる。
 その誰もが手にしていない高み。
 
 ようやく、掴んだ。
 最高位にまで上り詰めることができたのだ。
 
(´・ω・`)「まぁ、試し斬り程度で刃が毀れでもしていたら、確かに困るが」
 
ξ゚听)ξ「はい。それも含めて全て、確認しました」
 
(´・ω・`)「三本とも問題なし、か」
 
 ツンからZの製作完了連絡を受け、すぐこの小屋へ向かった。
 逸る気持ちを、どうしても抑えられなかったのだ。
 理屈ではなく、完全に感情で動いていた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:08:04.68 ID:0GsgIhG90<> 来たな…支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:09:52.66 ID:+pEx6ny5O<> 合作なのに地味に重要っぽいシーンなんだがw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:10:33.88 ID:lUiSZ4Oo0<> アルファでいう69話あたりか… <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:11:02.23 ID:1WYtezIk0<>  アルファベットを掴み、掲げた瞬間の思いは、言葉にできない。
 何年も訓練を積んできた。時には吐くまでアルファベットを振るいつづけた。
 Xを超えてからは碌に睡眠も取らずに鍛錬していた。
 
 全ての苦労が、報われたのだ。
 試し斬りを行い、Yとの判然たる差を確認した瞬間、そう思った。
 このアルファベットさえあれば、全てを蹂躙できる。そうも思った。
 
 試し斬りのあと、ツンはすぐさまアルファベットの確認作業を実施した。
 Y以下では行わなかった作業だ。さすがにツンも、Zには不安があったらしい。
 だが、自分の感触では、三本とも問題はないだろうという気がしていた。
 
(´・ω・`)「一気に三本も、すまなかった。肉体的に辛い日々を送らせてしまったと思うが」
 
ξ゚听)ξ「いえ。未知のアルファベットは複数作って試しますので、どのみち同じことです」
 
(´・ω・`)「そうか。そう言われてみれば、そうだな」
 
ξ゚听)ξ「ですが、三本同時は初めてで、少し驚きました」
 
(´・ω・`)「あぁ、もうすぐラウンジとの大戦が始まるからな」
 
ξ゚听)ξ「いざというとき、予備をすぐ使えないと困る……ということですか」
 
(´・ω・`)「北の城を攻めている場合、新しいアルファベットをこっちまで取りに来るのは難儀だ」
 
ξ゚听)ξ「そうですね、三日という期間内で受け取ろうと思えば、近隣の城まで来ていただかないと……」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:11:49.34 ID:LG2BBl+3O<> ショボンきたー!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:13:30.65 ID:3rj2mU8d0<> まさかのアルファwww
しかもツンが生きている頃の話か


支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:13:54.16 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「致命的になってからでは、いかにも遅すぎる。先に手を打っておくべきだ」
 
ξ゚听)ξ「はい」
 
(´・ω・`)「念を入れて三本。これで、心置きなくラウンジと戦える」
 
 遂に、戦を終わらせるときが来たのだ。
 宿願を達成するときが来たのだ。
 
 長年、天下を目指してきた。
 覇道を歩むことに専念してきた。
 
 結実する時が、来る。
 あと、少しだ。
 
(´・ω・`)「そうだ、前に頼んでおいたWはどうなっている?」
 
ξ゚听)ξ「あ、はい」
 
 慌てて立ち上がり、ツンが工場へと駆けていく。
 大きな箱を抱えて、またすぐに戻ってきた。
 
ξ゚听)ξ「完成しています」
 
(´・ω・`)「ありがとう。Wなら確かめる必要もないな」
 
ξ゚听)ξ「念のため、城に戻ったら確認してみてください。問題ないとは思いますが……」
 
 遠距離から絶大な威力を発揮する、弓型アルファベットW。
 Fと組み合わせれば、遥か遠方の標的を討つことも可能だ。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:14:12.60 ID:ERwEATfg0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:15:07.52 ID:8fvXDnXBP<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:16:10.67 ID:LG2BBl+3O<> 原作ではカットされた部分だな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:16:23.95 ID:47WWQ8Zz0<> 火付ける前か・・・ <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:16:29.60 ID:1WYtezIk0<>  アルファベットWは、既に所有しているものが壊れたわけではない。
 しかし、アルファベットは触っているだけでも老朽化していく。
 ツンからアルファベットを受け取れなくなる前に新調しておいたほうがいい、と考えたのだ。
 
ξ゚听)ξ「おまけと言ってはなんですが、アルファベットFもつけておきました」
 
(´・ω・`)「弓型を依頼したときは、いつもそうだったか」
 
ξ゚听)ξ「はい。たまには下位も作っておいたほうがいいと思いますので、ついでに」
 
(´・ω・`)「はは。まぁ、ありがたい。ツンさんのFなら仕留め損ねることもないだろう」
 
 Wの箱には、五本のFが同梱されていた。
 やはり、城で大量生産されるものに比べると、質が違う。
 見るだけでもはっきりと分かる差だ。
 
 双剣のアルファベットZ、弓型のWと矢型のF。
 これで、必要なものは全て揃った。
 
(´・ω・`)「急かしてすまなかった、ツンさん。そろそろ失礼する」
 
ξ゚听)ξ「はい……あ、ショボン様」
 
(´・ω・`)「ん?」
 
ξ;゚听)ξ「あ、あの……」
 
 何かを、言い淀んでいる。
 ツンには珍しいことだが、何となく言葉の先が読めた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:17:11.54 ID:wysphbCo0<> wktkが止まらない <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:19:05.47 ID:ERwEATfg0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:19:18.06 ID:lUiSZ4Oo0<> 地の文がどうとでも取れるな… <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:19:25.99 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「なんだ、ブーンの様子でも気になるか?」
 
ξ///)ξ「!!」
 
(´・ω・`)「やれやれ。ツンさんは若いな」
 
ξ;--)ξ「も、もう若くはないですよ……」
 
(´・ω・`)「見目と気持ちだな。まぁ、いいんじゃないか。そんな一面があっても」
 
ξ////)ξ「からかわないで下さい……」
 
(´・ω・`)「まぁ、ブーンのことは直接会って確かめればいいだろう。そのうち来るさ」
 
ξ///)ξ「そ、そうですか……分かりました……」
 
(´・ω・`)「じゃあ、失礼するとしよう」
 
 外套を羽織って、小屋の扉を開けた。
 ツンが、温かみを感じる微笑みで見送ってくれることに礼を言う。
 
(´・ω・`)「あぁ、そうだ。ひとつ言い忘れていた」
 
ξ゚听)ξ「はい?」
 
(´・ω・`)「俺がZに達したこと、まだ誰にも言わないでおいてくれ」
 
(´・ω・`)「自分の言葉で、皆を驚かせてやりたい」
 
ξ゚ー゚)ξ「ショボン様にも、そんなところがあるんですね。分かりました」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:19:30.79 ID:7RkHwEJwO<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:22:05.52 ID:FHoLHRX9O<> しえ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:22:16.26 ID:7RkHwEJwO<> ぬるぽ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:22:24.57 ID:LG2BBl+3O<> wktkが爆発しそう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:22:25.38 ID:eCCsf0jg0<> その後Zなんかよりも衝撃的な事件が <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:22:32.98 ID:1WYtezIk0<>  本当の意図は、少し違うところにある。
 しかし、そこまでをツンに語る必要はなかった。
 
(´・ω・`)「じゃあ、また」
 
ξ*゚ー゚)ξ「はい。それでは、また」
 
 手で別れを告げて、扉を閉めた。
 
(´・ω・`)(寒いな……)
 
 年が明けたばかりで、まだ春暖は遥か遠い。
 空気も乾燥しきったままだ。
 
 この時期に戦を行う場合、真っ先に警戒しなければならないのは、火計だ。
 空気が乾燥しやすく、風も強いため、火は一気に燃え盛る。
 消火も非常に困難を極めるのだ。
 
 ひとたび火がつけば、逃れる術はない。
 
(´・ω・`)「…………」
 
 一度、振り返る。
 ツンの小屋はもう、かなり遠ざかった。
 
 再び前を向き、歩き出す。
 強風に森の木々が揺れ、葉音を奏でていた。
 自分の外套や髪も、風に靡いている。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:22:39.15 ID:lUiSZ4Oo0<> >>361
ガッ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:22:52.70 ID:Xbfj2x+tO<> うひょーアルファだ
支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:23:30.77 ID:eCCsf0jg0<> >>361
ガッ
<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:25:05.30 ID:LG2BBl+3O<> ショボンこえぇ <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:25:36.33 ID:1WYtezIk0<>  風が、収まった。
 髪と外套は、また、自分の体に戻ってくる。
 
 それが、当然だ。
 
 しかし――――
 
(´・ω・`)「ッ……!?」
 
 なんだ。
 あれは、どういうことだ。
 
 風に揺られていた、木々が、葉が。
 戻らない。そのまま、固まってしまっている。
 
 風は既に止んでいるのに。
 
 まるで時が止まったかのように――――
 
 
川 ゚ -゚)「……無事に到着したようだな」
 
 
 夜の闇が、一層深まった。
 そう思える空間から、突如、姿を現した。
 
 紛れもなく、自分が抱える間者である、クー=ミリシア。
 一瞬、何事だ、と言いかけた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:26:15.91 ID:p0AzjGEzO<> アルファ未読だったんだが今から読んでくる
支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:26:42.88 ID:8fvXDnXBP<> やっぱ見た目一緒かww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:26:47.42 ID:lUiSZ4Oo0<> あれっ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:26:56.54 ID:wysphbCo0<> 楽しいなぁ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:27:11.49 ID:FHoLHRX9O<> >>370
日付かわる前に戻ってこれなくなるぞ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:27:56.45 ID:lUiSZ4Oo0<> むしろ一週間は戻ってこれないな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:28:16.03 ID:3rj2mU8d0<> >>370
俺は読み直しに3日かかったが・・・まあ頑張ってくれw

支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:28:38.85 ID:1WYtezIk0<> http://blog-imgs-46.fc2.com/a/z/w/azwd/19180.jpg <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:29:21.02 ID:wysphbCo0<> おいクーかっけええええ <> ◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:29:25.92 ID:1WYtezIk0<>  しかし、見紛うはずがない。
 どれほど姿形が似ていても、自分がクー=ミリシアを別人と間違えるはずがないのだ。
 
 だが、一体こいつは何なのか。
 
川 ゚ -゚)「聖剣……ありがとう」
 
 クーだが、クーではない。
 その矛盾をはっきりと認識しながら、他の答えを出せないでいる。
 
 何もかもが、明らかにおかしい。
 
川 ゚ -゚)「突然のことで動揺させてしまったなら謝りたい。しかし、今はその時間さえ惜しいんだ」
 
(´・ω・`)「……やはり、クー=ミリシアではないのだな」
 
川 ゚ -゚)「それは、この世界のクーのことか?」
 
 この世界。
 その一言で、大まかな謎は解けた。
 
(´・ω・`)「別世界からの来訪者、というわけか。時が静止したようなこの状況は、そのせいか」
 
川 ゚ -゚)「利に聡いようで助かる。それに、冷静さも兼ね備えているな」
 
(´・ω・`)「信じたくはない。さっきまでの俺なら、発狂しても"別世界"などとは口にしなかっただろう」
 
(´・ω・`)「しかし、この状況では、信じざるをえない」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:29:27.22 ID:QErmyEi40<> ツンとか懐かしすぎるな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:31:23.85 ID:LG2BBl+3O<> >>377
挿絵!? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:31:35.97 ID:Xbfj2x+tO<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:32:03.97 ID:3rj2mU8d0<> こ この絵も作者が描いたのか?ゴクリッ

<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:32:20.97 ID:47WWQ8Zz0<> 挿絵スゲェェェェ!!!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:32:37.07 ID:eCCsf0jg0<> >>377が404なんだか…… <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:33:48.22 ID:1WYtezIk0<> 画像うpしなおし
http://iup.2ch-library.com/r/i0191903-1290339196.jpg <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:33:51.85 ID:lUiSZ4Oo0<> 挿絵うめええええwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:34:18.77 ID:8fvXDnXBP<> 挿絵のアルファベットどうなってんだ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:35:03.38 ID:eCCsf0jg0<> みれた!あざます <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:35:08.08 ID:wysphbCo0<> >>388
(´・ω・`)がWを背負ってるようです <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:35:56.93 ID:7RkHwEJwO<> 支援とぬるぽを同時に行ってみる <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:36:12.50 ID:1WYtezIk0<>  自分や、自分が身に纏っているもの以外は、最初からそうであったかのように動かない。
 木も、葉も、木蔭の白い犬も、全てだ。
 
 自分の常識にはなかった。
 停止したのが動物だけならばまだ、理屈をつけて自分を納得させることができたかもしれない。
 しかし、自然物はどうにもならないはずだ。
 
 超常現象と一言で片をつけるのは容易いが、それでは何の解決にもならない。
 目の前に、原因に関わっていると思われる者がいるのならば、耳を傾けるしかなかった。
 
川 ゚ -゚)「信じてもらえたようなら、すぐに出立しよう。さっきも言ったとおり、時間がない」
 
(´・ω・`)「待て、いくつか質問したい」
 
 事情があるらしいことは分かるが、あまりにも性急すぎる。
 得体の知れない相手に、出立しよう、と言われてすぐ頷けるはずもない。
 
(´・ω・`)「まず、行く先はどこだ?」
 
川 ゚ -゚)「私の世界だ。そこに、倒さなければならない敵がいる」
 
(´・ω・`)「何故だ?」
 
川 ゚ -゚)「世界が、崩壊の危機に陥っているんだ。私の世界も、この世界も」
 
(´・ω・`)「ッ……」
 
川 ゚ -゚)「この世界にまで影響を及ぼすというのは、時が止まった状況を見れば、何となく理解できると思う」
 
(´・ω・`)「……まぁ、そうだな」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:37:32.80 ID:vE8KyWKZ0<> クロスオーバーなのか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:37:59.40 ID:8fvXDnXBP<> >>390
おお・・・ん?
右上にチラッと見えてるのが顎だよな・・・?
背中でWが二つ繋がってるん? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:38:13.77 ID:7RkHwEJwO<> >>377は見られるが、>>386だと見られない不思議支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:38:21.43 ID:3rj2mU8d0<> >>391
支援ガッ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:38:27.04 ID:wysphbCo0<> >>394
芸さんとこでWの絵見てくると分かると思う <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:39:23.32 ID:1WYtezIk0<>  理解したというよりは、理解させられたのだ、と感じた。
 もっとも、口ぶりからするに、時間の静止はこの女のせいではないようだ。
 責めたところで何の意味もないだろう。
 
川 ゚ -゚)「二つの世界だけではなく、他の世界も……全部、崩壊してしまう。"アンノウン"のせいで」
 
(´・ω・`)「アンノウン……それは、敵の名前か?」
 
川 ゚ -゚)「そうだ。"聖剣"を使って全てを消滅させようとしている」
 
(´・ω・`)「それは何だ? どういった代物だ?」
 
川 ゚ -゚)「細かく説明すると複雑なんだが……使用者の願いを叶える剣だと思ってくれていい」
 
(´・ω・`)「……なるほど。それはまずいな」
 
川 ゚ -゚)「悪用された結果が、この有様だからな……」
 
 クーの右手が、衣服の裾を握り締める。
 顔を俯かせており、長い髪に表情は隠れてしまっていた。
 
(´・ω・`)「……悪用、か」
 
 悪用、という言葉が、正しいのかどうかは分からない。
 ただ、この別世界のクーと善悪論を交わそうという気にはならなかった。
 
川 ゚ -゚)「聖剣の力でこの世界は止まっている。だが、君だけが動けているのも聖剣のおかげだ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:40:13.54 ID:3rj2mU8d0<> >>394
見てくると理解可能かも
http://boonsoldier.web.fc2.com/viploader582534.jpg <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:41:33.63 ID:Xbfj2x+tO<> ルージアルさん適応能力高杉ワロッシュ <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:42:25.91 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「……アンノウンによって悪用されたが、聖剣が抗った、というところか」
 
川 ゚ -゚)「そこまで推察できるのか、大したものだな」
 
(´・ω・`)「まぁ、だいたいの事情は察したが……」
 
(´・ω・`)(……世界の崩壊、か……)
 
 一つ、小さく息を吐く。
 
 このままならば、朝が訪れることもないのだろう。
 そう思いながら、夜空を見上げた。
 
 クーの言葉すべてを信じていいものか。
 分からない。自分自身を納得させるには、あまりに判断材料が少なすぎる。
 
(´・ω・`)(しかし……)
 
 ゆっくり迷う時間など、与えてはくれないらしい。
 ならば、前へと進むより他ないだろう。
 今までも、そうしてきたように。
 
(´・ω・`)「分かった、行こう」
 
川 ゚ -゚)「よし」
 
 クーの右手が自分の手を掴む。
 時には敵を闇に葬り去り、時には敵を籠絡してきたクー=ミリシアのそれとは、明らかに違う。
 やはり、別人でしかない。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:43:15.27 ID:++WfmjoZ0<> しえn <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:43:36.42 ID:8fvXDnXBP<> >>397>>399
オウフ
一度全部見たことあるのに想像と全然違った
長々とありがとう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:44:36.89 ID:lUiSZ4Oo0<> >>399
直接殴れそうだよな…
どうやって持つんだろう <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:45:28.72 ID:1WYtezIk0<>  そんなことを考えている間に、いつしか、自分とクーは淡い光に包まれていた。
 
(´・ω・`)「ッ……」
 
 内臓が浮くような、不愉快さを覚えさせられる浮遊感があった。
 今までの自分の常識には、存在しない感覚ばかりだ。
 異なる世界とやらは、不可思議なものらしい。
 
 やがて、視界は暗くなった。
 月や星の微弱な光さえ感じられなくなったのだ。
 
 しかし、不意に、また戻ってきた。
 元の場所に、ではない。視界が、戻ったのだ。
 星々が見えた。
 
 実際に星かどうかは分からない。
 ただそう見えるだけなのかもしれない。
 
 恐らくはここが、世界と世界の繋ぎ目だろう。
 次元の狭間とでも呼ぶべきか。
 
 また、浮遊感が去来した。
 そして今度は、視界が一気に明瞭になった。 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:47:54.46 ID:1WYtezIk0<>  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   物語のページが( ^ω^)´・ω・)゚听)ξ川 ゚ -゚)応えるようです
 
 
 
        【Single part : Alphabet】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:48:48.84 ID:9uW562WkO<> ZとWを持ってるショボンに勝てるやついるのかよしえん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:49:23.86 ID:wysphbCo0<> アルファベット支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:50:01.44 ID:8fvXDnXBP<> ショボン他と比べてド田舎者なはずなのに理解早すぎわろた
ブーン含め他のキャラおいてけぼり泣いた <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:50:28.30 ID:vE8KyWKZ0<> ディケイドみたいだなwww
おのれ主人公格 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:51:35.70 ID:3rj2mU8d0<> アルファ主人公のブーンじゃなくて現時点で最強のショボンを連れていくのか


支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:51:37.95 ID:1WYtezIk0<> 川 ゚ -゚)「着いたぞ」
 
 茫洋たる荒野。
 断雲の広がる空。
 
 緑はあまりない。
 人の姿も見えない。
 
 元の世界だ、と言われても信じたかもしれない。
 しかし、突如として昼になることなど、ありえない。
 
 別の世界に、やってきたのだ。
 
(´・ω・`)「……不思議なものだ」
 
川 ゚ -゚)「さっきまでそっちに居た私にも、似たような感覚があった」
 
 吹き抜ける風の匂いも、空の色も、決して特異ではない。
 自分の世界と、それほど差異はないようだ。
 
(´・ω・`)「さて、これからどうするんだ?」
 
川 ゚ -゚)「あぁ、とりあえず――――」
 
 
 ――――月の無い夜の匂いがした。
 
 鼻腔から入り込んできて、胸の奥をかき乱すような。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:52:12.46 ID:Em559g/B0<> 待ってたー <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:53:04.71 ID:x33QmuHgO<> 自分の頭がおかしくなったとは思わないんだな <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:54:57.59 ID:1WYtezIk0<>  
 
川;゚ -゚)「ッ!!」
 
(´・ω・`)「!!」
 
 
 アルファベットZを、クーに向けた。
 正確には、クーの後ろに、だ。
 
 空を斬る。
 僅かに、届かない。
 
 即座にWとFを構えた。
 しかし、引き絞った頃にはもう、視界には映っていなかった。
 
 ただの高速な移動ならば、別のアルファベットを構えている最中でも目で追える。
 何らかの特殊な力か、あるいは自分の想像を凌駕するような、超高速の移動だったか。
 
 いずれにせよ、突如として現れた敵は、突如として姿を消した。
 
川;゚ -゚)「しまった……!!」
 
 クーが、軽く膝を折る。
 右手で懐の辺りを探りながら。
 
川;゚ -゚)「奪われてしまった……鍵を……!!」
 
(´・ω・`)「鍵……?」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:55:15.11 ID:uR5kIk1BO<> しえ〜ん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:55:16.93 ID:Em559g/B0<> 支援ぬ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 20:56:07.67 ID:Xbfj2x+tO<> す、スリや! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 20:57:33.57 ID:u98b2MSBP<> アルファはショボンか <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 20:57:52.34 ID:1WYtezIk0<>  それが何なのかは、当然気になるが、それよりも気に掛けるべきなのは安否だ。
 鍵が奪われた。その鍵は、果たして無事なのか。
 
(´・ω・`)「鍵がどうなったか分からないか? どこにあるのか、まだ存在しているのか」
 
川 ゚ -゚)「……おおよそは分かる。もうかなり遠ざかってしまったみたいだが……」
 
(´・ω・`)「壊されてはいないんだな?」
 
川;゚ -゚)「ん? そういえばそうだ……なぜ破壊していないんだ?」
 
(´・ω・`)「……誘っているんだ。鍵が欲しくば、取り返しに来いと」
 
 罠である可能性は高い。
 しかし、クーは努めて冷静さを保とうとしているようだが、それを為し得ていない。
 表情からするに、よほど大切な鍵であるようだ。
 
 アンノウンを倒すのに、不可欠なのだろう。
 奪還しなければならない。
 
(´・ω・`)「敵を追うぞ。いつ壊されるか分からん」
 
川 ゚ -゚)「あぁ、すまない……急ごう」
 
 クーが指差した方向に向かって、動き出した。
 
 この世界にはどうやら、便利な移動手段はないらしい。
 あるいは、この近辺にないだけか。
 クーは徒歩を選択している。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:00:04.49 ID:Em559g/B0<> 支援!
 支援! <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:00:42.50 ID:1WYtezIk0<> 川 ゚ -゚)「すまない……完全に油断していた……」
 
(´・ω・`)「いや、あの一瞬では、防ぐ手立てもなかっただろう」
 
 敵が、あまりにも速すぎたのだ。
 あれでは、Wで狙っても厳しいかもしれない。
 遠距離ではまず駄目だ。近距離でなければ仕留められないだろう。
 
(´・ω・`)「何の鍵を奪われたんだ?」
 
川 ゚ -゚)「……私たちがアンノウンに挑んだ際に作っておいた、ワープポイント――――アンノウンの城へと飛ぶ鍵だ」
 
(´・ω・`)「……そうしなければならないほど、アンノウンへの道のりは険しいのか」
 
川 ゚ -゚)「そうだな……それもあるし、ワープを使えばアンノウンの不意も、多少なり突ける」
 
(´・ω・`)「アンノウンの眼前に飛ぶわけではないんだろう?」
 
川 ゚ -゚)「そうだな。しかし、近いところまでは行ける」
 
 アンノウンの所在は、どこであろうが、どうでもいい。
 ただ、アンノウンを倒すために、無用な体力消費は避けておくべきだろう。
 
(´・ω・`)「しかし、"私たち"という言葉からするに、他にも仲間がいるようだが」
 
川 ゚ -゚)「そうだ、他に三人の仲間がいる。私と同じように、仲間たちも別世界へと飛び立った」
 
(´・ω・`)「同じように、助けを求めにいったわけか」
 
川 ゚ -゚)「あぁ。そしてその『仲間全員が揃って日没の瞬間に鍵を使う』ことで、アンノウンのいる城へとワープできる」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:00:45.91 ID:Xbfj2x+tO<> し <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:00:51.07 ID:8fvXDnXBP<> あっという間に先導し始めるショボンさんイケメンってレベルじゃない <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:01:02.27 ID:vE8KyWKZ0<> 主人公格ってそういう意味か……。
各作品からブーン、ショボン、クー、ツンが誰か一人……。
ペルソナの世界はブーンか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:01:07.26 ID:OtZq+KXWO<> 久々のアルファの話があって興奮してヤバイんだが(°□°;) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:02:44.34 ID:wysphbCo0<> 街狩りからはまさか…っ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:03:26.29 ID:WUD7td3nO<> 大麻はツンだったらいいなー支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:03:36.36 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「それは、いつの日没だ?」
 
川 ゚ -゚)「明日だ。もうほとんど時間はない」
 
 随分と、利便性の悪い鍵だ。
 だが、別世界の事情にけちをつけても始まらない。
 
川 ゚ -゚)「鍵の期限のこともあるが、急ぐ理由はそれだけじゃない……早く倒さないとアンノウンは世界を滅ぼしてしまう」
 
(´・ω・`)「さっきの敵の場所までは、遠いのか?」
 
川 ゚ -゚)「いや、歩いても二時間くらいあれば着く。相手は止まっているみたいだ」
 
(´・ω・`)「時間の単位がこっちと違うな。まぁ、さして時間がかからないと分かればそれでいいが」
 
川 ゚ -゚)「何かと相違はあるようだな、当然ながら」
 
(´・ω・`)「いま見ている風景だけなら大差ないが、文化にも差はあるんだろうな」
 
川 ゚ -゚)「そうだと思う」
 
 文化や文明の差を理解したところで、それほど役立つとは思えない。
 何かしらアンノウンに有効な手立てがあれば、この世界のクーたちは試しているだろう。
 別の世界に頼ったということは、この世界に存在する力ではどうにもならなかった、ということだ。
 
 だが、そもそも願いを叶えるような剣の持ち主が相手なのだ。
 もし何の制限もなければ、勝算などあるはずもない。
 
 『目の前にいる人間を消せ』。
 そう命令するだけで、事が済んでしまう。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:04:21.43 ID:3rj2mU8d0<> >>427
ああ ヤツが呼ばれるだろうな・・・まちガイr <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:05:11.73 ID:u98b2MSBP<> ヒント:スレタイ <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:06:24.56 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「……聖剣を」
 
川 ゚ -゚)「ん?」
 
(´・ω・`)「聖剣を、封じる手立てはないのか?」
 
 クーは、間を置いてから軽く息を吐いた。
 それだけで答えは分かったようなものだったが、後のクーの言葉は、それほど単純ではなかった。
 
川 ゚ -゚)「基本的には、ない。聖剣にエネルギーが残ってる限りは」

(´・ω・`)「エネルギー……チカラ、か」

川 ゚ -゚)「そうだ」
 
(´・ω・`)「なるほど……エネルギー枯渇が弱点というわけか」
 
川 ゚ -゚)「あぁ。そして今、聖剣には全くエネルギーが残されてない」
 
(´・ω・`)「何故だ? 願いを叶えすぎたか?」
 
川 ゚ -゚)「アンノウンが実体化するときに、膨大なエネルギーを消費したらしい」
 
(´・ω・`)「実体化……? アンノウンは、元々亡霊だったとでもいうのか?」
 
川 ゚ -゚)「"存在することのできなかった存在"とでも言うべきか……」
 
(´・ω・`)「まぁ、アンノウンを倒すのに必要ない情報なら、どうでもいい」
 
川 ゚ -゚)「そうだな。アンノウンが元々なんだったかなんて、関係のないことだ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:06:41.32 ID:47WWQ8Zz0<> 退魔ツンあり得るな・・・・
街狩はブーンしかいないとしてペルはクーか
ペルソナのクーってどんなだっけ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:07:16.76 ID:lUiSZ4Oo0<> ショボンさんマジクール <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:09:01.11 ID:vE8KyWKZ0<> >>433
今のところ、特に見せ場は無し
どっちかっていうとモナーが(ry <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:10:33.67 ID:WUD7td3nO<> 連れてくるのが全てショボンだったら笑えるな <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:10:53.37 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「しかし……聖剣の力がなくとも、アンノウンは強大か」
 
川 ゚ -゚)「あぁ……聖剣に"願いを叶える力"がなくても、聖剣自体、相当の武器だ」
 
(´・ω・`)「ほう」
 
 それは、興味深いことだ。
 自分の世界で最強の武器とされる、このアルファベットZ。
 それと、果たしてどちらが上なのか。
 
 干戈を交えてみるのも、悪くはなさそうだ。
 
川 ゚ -゚)「それだけではなく、身体能力や特殊能力も優れている……私たちも全容は把握できていないな」
 
(´・ω・`)「身体能力で負けるつもりはないが」
 
川 ゚ -゚)「確かに、君ならまともに戦えそうな気がする。体はアンノウンより大きい」
 
 こんなことのために鍛え上げた体ではなかった。
 全ては、自分の野望のためだ。
 祖国の天下のためなのだ。
 
 とんだ邪魔が入ってしまった。
 しかし、やらねばならないことだ。
 
 覇道を塞ぐ者は、いかなる存在であろうと、斬り伏せる。
 国のために立ったときから、そう決めていた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:11:07.07 ID:8fvXDnXBP<> >>233までやってたのがペルソナだと思ってたんだけど死ねばいいの? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:12:23.15 ID:vE8KyWKZ0<> >>436
(´^ω^`)「しゃぶれ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:12:23.92 ID:Em559g/B0<> >>436
鼻水ふいたwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:12:32.60 ID:OKT/VZmt0<> >>436
(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)「さあやるぞ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:12:39.47 ID:47WWQ8Zz0<> >>438
大丈夫だ。問題ない <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:13:12.76 ID:DKrsDhdz0<> ふむ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:13:15.07 ID:Xbfj2x+tO<> >>436
ちょwwwwwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:13:48.46 ID:WUD7td3nO<> >>441
アッー <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:14:04.86 ID:1WYtezIk0<> 川 ゚ -゚)「ちょうどいいな」
 
(´・ω・`)「ん?」
 
 駝鳥のような鳥が、ゆっくりと歩いていた。
 それを見てクーはすぐさま駆けだした。
 
川 ゚ -゚)「乗っていこう。歩くよりは楽だ」
 
(´・ω・`)「耐荷重は?」
 
川 ゚ -゚)「心配いらない、力持ちだ。それに、大人しくて従順なんだ」
 
 随分、被支配的な生物がいるものだ。
 弱肉強食の世界で生き残れるとは思えない。
 生存競争は、あまり厳しくないのだろうか。
 
 二羽並んで歩いていた鳥に跨る。
 抵抗はない。確かに、従順だ。
 
 頭の後ろから背中にかけて、長い鬣が生えている。
 クーは、それを軽く掴んで、指で指示を出した。
 鳥は勢い良く駆け出す。
 
 同じように自分も駆け出した。
 こうやって人を乗せて走ることに、慣れているらしい。
 見たところ無駄な肉もない。人の食糧にされることはほとんどないのだろう。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:15:08.27 ID:u98b2MSBP<> >>441
ノックするようですを思い出すな <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:17:00.40 ID:1WYtezIk0<>  小さな岩なら、軽い跳躍で飛び越えていく。
 自分の世界の馬よりは遅いが、人の疾駆よりは充分速い。
 申し分なかった。
 
(´・ω・`)「この調子なら、もうすぐ着くか?」
 
川 ゚ -゚)「あぁ、相手はずっと同じ場所に留まっているみたいだ」
 
(´・ω・`)「罠の可能性は、高いな。でなければ、動かないのは不自然だ」
 
川 ゚ -゚)「……そうだな。警戒しよう」
 
(´・ω・`)「警戒だけでは後手に回る。先手を打ちたい」
 
川 ゚ -゚)「ううむ、そうだな……敵はどうやら森に潜んでるみたいなのだが、外から攻めてみようか?」
 
(´・ω・`)「外から、どうするつもりだ?」
 
川 ゚ -゚)「私は召喚士だ。こういったものを召喚することもできる」
 
 鳥が、怯えないようにだろうか。
 それとも、これが限界の大きさなのか。
 後者ならばわざわざ示したりしないだろう、と考えれば自ずと答えは出る。
 
川 ゚ -゚)「本当は"風"のほうが得意なんだが――――」
 
 クーの掌の上で、小さな炎が自由に踊っていた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:17:41.72 ID:lVXOdQTe0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:17:59.22 ID:vE8KyWKZ0<> まぁ、これのショボンが最強なのは言うまでもないな
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/?q=%B0%E9%BB%F9#entry2965 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:19:44.58 ID:lVXOdQTe0<> >>450どれだよw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:19:52.75 ID:47WWQ8Zz0<> >>450見てないけどどうせ饅頭だろ? <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:19:52.95 ID:1WYtezIk0<> 川 ゚ -゚)「この炎で一気に森ごと燃やしてしまう、というのはどうだ?」
 
(´・ω・`)「……鍵は、問題ないのか?」
 
川 ゚ -゚)「この程度で消滅したりはしない」
 
(´・ω・`)「相手は、お前が炎を操れると知っているのか?」
 
川 ゚ -゚)「ん? 何故そんなことを訊くんだ?」
 
 自分の質問の意図を、できればすぐに受け取ってほしい。
 だが、それを万人に求めるのは傲慢だと分かっていた。
 これが自分の世界のクー=ミリシアだったら、と嘆いても始まらないのだ。
 
(´・ω・`)「……知っていたら、それこそが罠の可能性もあるだろう」
 
川 ゚ -゚)「なるほど、そうだな……可能性のひとつとして把握しているかもしれない」
 
(´・ω・`)「だったら、安直には賛成できんが……」
 
 森を燃やす、か。
 標的を仕留めるならば、確かに枠から潰すのが確実だ。
 しかし、相手の力は読み切れていない。
 
 迂闊な行動に出るべきではない、とも思えた。
 
(´・ω・`)「……森に無関係の人がいる可能性もある。炎は、とりあえず止めておこう」
 
川 ゚ -゚)「ん……それもそうだ、巻きこんでしまうのは駄目だ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:20:40.92 ID:u98b2MSBP<> ハイン育児のコウノトリショボンとか懐かしいな

それにしてもファンタジーすなぁ支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:20:58.14 ID:8fvXDnXBP<> (´・ω・`)「死ぬのやーの」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:22:17.20 ID:wqeb/neI0<> いやまて。
アンノウンのほうの奴と
別世界からつれてきた奴が全部ショボンだったら
結果的に5人いることになるじゃん <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:22:57.22 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「正面から、堂々と行くか」
 
 クーが鳥から降り、次いで自分も降りた。
 小高い丘から見下ろす。それほど大きくはない森だ。
 ただ、もし中でクーと逸れるようなことがあれば、再会には時間がかかるだろう。
 
川 ゚ -゚)「相手は、私のことは把握してるとしても、君の力については分からないはずだ」
 
(´・ω・`)「そうだろうな」
 
川 ゚ -゚)「私が翻弄して、君が討つ。そういう形が最上かと思う」
 
(´・ω・`)「とはいえ、お前も俺の力を正確には把握できていないだろう?」
 
川 ゚ -゚)「そうだな。でも、さっき敵に一瞬で鍵を奪われたときの反応を見れば、相当の手錬だということは分かる」
 
(´・ω・`)「……そうか、分かった」
 
 どうやら、信頼されているらしい。
 ここで自分がクーを裏切る理由などない。当然といえば、当然か。
 
 しかし――――
 
(´・ω・`)「…………」
 
 ――――自分が、クーを信頼する理由にはならない。
 最初から、それは変わらない思いだった。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:23:12.36 ID:47WWQ8Zz0<> なるほど
最終的に七人のショボンをそろえることがアンノウン打倒のキーになるな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:23:19.61 ID:lVXOdQTe0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:24:20.75 ID:lUiSZ4Oo0<> (´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)

川 ゚ -゚)
ξ゚听)ξ
( ^ω^)

(´・ω・`)「ええ…」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:24:38.08 ID:Xbfj2x+tO<> やはり慎重派 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:26:06.54 ID:1WYtezIk0<> ――森――
 
川 ゚ -゚)「君の言ったとおりか。さすがだな」
 
(´・ω・`)「何がだ?」
 
 森の入口は狭く、しかも内部の道は複雑に入り組んでいるようだ。
 罠には、充分警戒しなければならないだろう。
 
川 ゚ -゚)「私の術を反射する防御壁が張ってある。あのまま炎を放り投げていたら、二人とも黒焦げだ」
 
(´・ω・`)「周到な相手だ。一筋縄ではいかんだろうな」
 
川 ゚ -゚)「あぁ」
 
 クーは、敵の情報をほとんど出してくれない。
 恐らく、クーにも素性の知れない相手なのだろう。
 出し惜しみする必要はないはずだからだ。
 
 森のなかに、踏み入る。
 敵の気配は、まだない。
 
(´・ω・`)「…………」
 
 アルファベットは、Zを構えておいた。
 相手が超高速で移動できる場合、Wでは二の矢を放つ前にやられる可能性がある。
 もし相手が遠距離で攻撃を仕掛けてくるようなら、Wを使えばいい。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:26:24.51 ID:lVXOdQTe0<> つーか実力分からないのに連れてくんなw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:26:31.49 ID:8fvXDnXBP<> 物語のページが(´・ω・`)´・ω・)´・ω・)´・ω・)(´・ω・)応えるようです <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:28:01.93 ID:47WWQ8Zz0<> 2、3、4番目のショボンは入ってるだろw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:28:10.86 ID:BhUoydPuO<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:28:49.63 ID:DGH073M0O<> 何となく体デカイしデカイ弓持ってたから
強そうに見えたんだろ <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:29:05.54 ID:1WYtezIk0<>  ただ、Fの本数を考えれば、決して無駄射ちはできない。
 そもそも、遮蔽物が多い森では敵に命中する確率も低いのだ。
 できれば、使いたくはなかった。
 
川 ゚ -゚)「……この森に鍵があることは確かなんだが」
 
(´・ω・`)「鍵だけがある可能性も、なくはないな」
 
川 ゚ -゚)「森に誘い込んで、一網打尽、か」
 
(´・ω・`)「用心しすぎるくらいで、ちょうどいい状況だ」
 
川 ゚ -゚)「……君は」
 
(´・ω・`)「なんだ?」
 
川 ゚ -゚)「随分と、戦い慣れているみたいだな」
 
 森のなかには陽が届かず、数歩先の石さえ見えないほどの暗さだ。
 闇に紛れて攻撃されることも、警戒しておかなければならない。
 
川 ゚ -゚)「鍵を奪われたときの反応にしてもそうだが……戦い慣れていなければ為し得ない芸当だ」
 
(´・ω・`)「……俺の世界は、そういう世界だ。気を抜いた瞬間に死ぬ」
 
川 ゚ -゚)「過酷な世界で生きてきた、というわけか……」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:30:12.13 ID:++WfmjoZ0<> F5本しかないんだっけか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:30:52.47 ID:wysphbCo0<> アンノウン戦でも必要だというのに… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:31:04.81 ID:wqeb/neI0<> ショボンが(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)誘ってくるようです <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:31:26.51 ID:47WWQ8Zz0<> 5本ってのは何かの伏線かもしれないな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:32:01.56 ID:WUD7td3nO<> 確かFは回収できたはず <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:32:13.81 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「生と死が、常に隣り合わせだ。それが過酷なのかどうかは、分からんが」
 
川 ゚ -゚)「それが当たり前の世界だから、なのか?」
 
(´・ω・`)「分からん。ただ、世界は数多くあるんだろう?」
 
川 ゚ -゚)「あぁ」
 
(´・ω・`)「もっと過酷な世界も、きっとどこかにあるんじゃないか、と思うだけだ」
 
 縁のない世界のことなど、どうでもよかった。
 ただ、いつまでも別世界に居るわけにはいかない。
 自分の世界を、あのままにしておくわけにもいかない。
 
川 ゚ -゚)「……気になるな」
 
(´・ω・`)「何がだ?」
 
川 ゚ -゚)「君の――――」
 
 
 ――――また、あの匂いだ。
 
 本当は何も匂いなどないはずなのに、何故か、鼻腔から入り込んでくる。
 
 
(´・ω・`)「ッ!!」
 
 一瞬で、眼前に現れた。
 それよりも前に、自分はZを振るっていた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:32:14.21 ID:47WWQ8Zz0<> >>471
お前それで書けよwwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:32:15.50 ID:lUiSZ4Oo0<> 使いまわしは… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:33:53.10 ID:Em559g/B0<> フオオウ支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:34:31.12 ID:WUD7td3nO<> F5…
わかった。つまりは更新しろか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:36:35.99 ID:wqeb/neI0<> >>475
想像しただけで死ぬわwwwww
>>478
もしかしてショボンが5人来るから5なんじゃ… <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:36:51.64 ID:1WYtezIk0<>  甲高い音が鳴り響く。
 しかし、手応えはほとんどなかった。
 
川 ゚ -゚)「……やはり速いな」
 
 倒れこむようにして、クーは攻撃を躱していた。
 敵の姿がようやくはっきり見えた。恐らくは、人だろう。
 ただ、動物のように長く鋭利な爪を備えている。
 
 自分のZを受け止めてきたのは、あの爪だ。
 クーを襲ったのもそうだった。
 振るうのは素早く、そして鋭い。単純な武器だが、だからこそ厄介だ。
 
 敵が、クーを追撃する。
 転がるようにしてクーは爪から逃れた。
 クーの身のこなしは軽い。だが、それ以上に敵は素早い。
 
 敵の背後を、即座に襲った。
 しかし、屈むようにして回避される。
 
 首の後ろに、目がついているのだ。
 比喩ではなく、本物の目が、ひとつ。
 
 異形の存在であっても、今さら驚いたりはしない。
 ただ、多くの存在にとって死角である背に弱点がないというのは、こちらとしては辛い。
 
 クーは窮地を脱した。
 だが、今度は自分を襲ってくる。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:38:08.95 ID:8fvXDnXBP<> 爪でZが防がれたでござるの巻 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:38:21.71 ID:BhUoydPuO<> アルファで別世界に飛ばされて順応できそうなのってショボン以外だとモララー・ベルベットぐらいな印象
基本的に脳筋が多いイメージだし

支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:39:37.22 ID:1WYtezIk0<>  敵の爪を防ぎつづけた。
 硬度も相当にある。Zでも一撃で破壊することはできなかった。
 リーチは自分に分があるが、素早さでは明らかに負けている。
 
 だが――――
 
(´・ω・`)「調子に乗るなよ」
 
 弾いた。
 敵の右手が、頭上まで浮く。
 
 右のZで、敵の左手を防いだ。
 そして、左のZで、爪ではなく、手首を斬り裂いた。
 
 手が、地面に落ちる。
 
(´・ω・`)「ッ!!」
 
 安堵したわけではない。
 何があってもおかしくない、と考えていた。
 
 だが、体から離れた手が、再び自分を襲ってくることは、予想の範囲外だった。
 
(´・ω・`)「くっ!!」
 
 再び弾く。
 右手は、暗闇へと消えた。
 
 そして、敵の右腕には、右手が戻っていた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:40:12.29 ID:47WWQ8Zz0<> こりゃ爪はアルファベットαだな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:40:44.69 ID:lUiSZ4Oo0<> アルファのブーンは果てしなくキョドってそう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:42:09.29 ID:WUD7td3nO<> >>484
ということは聖剣はアルファベットβか <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:42:43.67 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)(再生能力か……!)
 
 これでは、斬り離しても不利にしかならない。
 弾き飛ばした右手も、再び戻ってきているのだ。
 
 敵の攻め手は、三つになった。
 
川 ゚ -゚)「調子に乗るなよ――――と私も言わせてもらおう」
 
 森が一瞬、明るくなった。
 蛇のように細長い炎が、敵を喰らい尽くそうとしていた。
 
 火線は、自分を避けている。
 挟撃の基本はクーも心得ているらしい。
 
 そうでなければならなかった。
 敵の素早さは、炎など軽く凌ぐ。
 そして、背にも目があるのだ。
 
 炎は回避された。
 敵の真上を通りすぎた直後、炎は消え去る。
 出現も消滅も、クーの意思ひとつらしい。
 
川 ゚ -゚)「ダメか……!」
 
(´・ω・`)「躱せ!! 手が迫ってるぞ!!」
 
川 ゚ -゚)「ッ!!」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:43:24.85 ID:+pEx6ny5O<> >>485
覚醒後なら冷静そうだけど、この時点ならなぁw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:44:43.19 ID:eo7wzYVoO<> アルファwwwwwwwwwwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:45:17.90 ID:wqeb/neI0<> 前後が駄目なら…
左右…上下…まだあるだろ…! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:45:45.85 ID:rXmPGMce0<> 遠隔操作できる手とか超便利だな <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:45:55.57 ID:1WYtezIk0<>  手を斬り落としたのは、とんだ失策だ。
 敵は、自分たちを同時に相手にできるようになってしまった。
 
川 ゚ -゚)「頭を貫くんだ! そうすれば確実に討てる!」
 
 分かった、と答える余裕はない。
 間断なく続く攻撃を防ぐことで精一杯だ。
 
 だが、不意に――――
 
(´・ω・`)「ッ……!?」
 
 消えた。
 敵が、目の前から姿を消した。
 
 消える直前、敵は明らかにおかしな挙動を見せた。
 体がふらつくような、足元が覚束ないような、そんな挙動だ。
 しかし、反撃の機か、と思った直後には消えていた。
 
 もうひとつおかしいと感じたのは、敵のリーチが徐々に短くなっていたことだ。
 どうやら、あの武器は連続使用に耐えうるものではないらしい。
 
 疲労を感じたとも見えた挙動と、消耗する武器。
 穴は、どうやら少なからずあるらしい。
 
川 ゚ -゚)「消えた……のか?」
 
(´・ω・`)「高速移動ではないらしいな。あいつ自身、充分に素早いが」
 
川 ゚ -゚)「不可解だ、と思わないか? 何故、攻撃するときは姿を現すんだ?」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:48:07.31 ID:47WWQ8Zz0<> 遠隔操作できる手・・・・敵はキラークイーン+透明な赤ちゃんか!? <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:49:29.79 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「あの爪も、何らかの特殊能力なんだろう。徐々に縮んでいたところを見ると」
 
川 ゚ -゚)「……そうか、二つ同時に能力を発動できないのか」
 
(´・ω・`)「恐らくな」
 
 それと――――もうひとつ、気になっていることもある。
 まだ推測に過ぎないが、恐らくは、間違いないことだ。
 
(´・ω・`)「……手分けして敵を探そう。あいつは疲労していた。どこかで体力を回復させているはずだ」
 
川 ゚ -゚)「まとまっているよりは、そのほうが良さそうだな」
 
(´・ω・`)「あぁ」
 
 自分の読みが正しければ、そうだ。
 しかし、間違っていれば、この別行動が致命傷になる可能性もある。
 
 いつも、綱渡りを続けてきた。
 そう考えれば、これしきのことなど、危なくもなんともない。
 
(´・ω・`)「どうしようもない危機が迫ったら、森の外へ。互いのことは、構わずに、だ」
 
川 ゚ -゚)「了解した」
 
 クーと別れて、駆けだした。
 なるべく早く、クーから遠ざかるべく。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:51:48.95 ID:7RkHwEJwO<> Zより強い爪……ゴクリ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:51:51.62 ID:++WfmjoZ0<> 支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:51:58.48 ID:1WYtezIk0<>  自分は、辿ってきた道を正確に戻れる。
 だが、クーはどうか分からない。
 だからこそだ。
 
(´・ω・`)「…………」
 
 二刻ほど経っただろうか。
 どうやら、この森には自分たち以外は誰もいないらしい。
 鳥の囀りさえ聞こえなかった。
 
 自分は、円を描くようにして、また元の場所に戻ってきた。
 
 そこに、クーもいた。
 
川 ゚ -゚)「居たか?」
 
(´・ω・`)「いや、見つからないな」
 
川 ゚ -゚)「もしかしたらもう、外に出てしまったのかもしれない」
 
(´・ω・`)「そうかもしれん」
 
川 ゚ -゚)「いったん出て様子を窺いたい。外までの道は覚えているか?」
 
(´・ω・`)「あぁ」
 
川 ゚ -゚)「すまないが、前を歩いて案内してほしい。後ろは私が警戒する」
 
(´・ω・`)「分かった」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:53:05.34 ID:Em559g/B0<> し え ん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:53:26.37 ID:OKT/VZmt0<> なるほど、そういうことか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:53:38.38 ID:rXmPGMce0<> しえん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:54:50.95 ID:47WWQ8Zz0<> 見切った! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:55:02.90 ID:WUD7td3nO<> ( ^ω^)……(こいつ頭いいな) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:55:28.20 ID:wysphbCo0<> 味方なら頼りになるんです <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:55:42.82 ID:7RkHwEJwO<> フ ラ グ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:55:58.24 ID:D3P8Ch4XO<> しょぼくれ強す <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:55:59.59 ID:1WYtezIk0<>  森の入口へと向かうべく、前に出た。
 そしてそのまま、数歩進む。
 
川 ゚ -゚)「しかし、どこに行ってしまったんだ? 厄介だな……」
 
(´・ω・`)「分からないのか?」
 
川;゚ -゚)「……どういうことだ? ショボン、君には分かるのか?」
 
(´・ω・`)「分かるさ」
 
 ――――血はない。
 人では、ないらしい。
 
 咄嗟に爪を前に出してきたのは見事だ。
 しかし、磐石の体勢で斬りかかれば、一撃で破壊できるものらしい。
 
 そいつからは、血よりも遥かに濃厚な、液体とも固体とも言い難い何かが溢れ出ていた。
 しかし、それよりも驚いたのは、まだ意識を保っていたことだ。
 頭をZで貫かれても、なお。
 
川; - )「な……お前、は……」
 
(´・ω・`)「少しでも同じ時を過ごせば、見紛うはずがない。見縊られたものだな」
 
川; - )「分かって……いたのか……?」
 
(´・ω・`)「透明化の仕組みに察しがつけば、簡単だ」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:56:39.23 ID:rXmPGMce0<> この発想はなかった <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:57:29.38 ID:++WfmjoZ0<> ショボンすげぇな… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 21:57:41.51 ID:OKT/VZmt0<> や…やっぱりそうだと思ったんだよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 21:57:57.79 ID:8fvXDnXBP<> なんか繋がってないと思ったらそういう事か
ほんと安心感あるな <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 21:58:55.76 ID:1WYtezIk0<>  擬態なのだ。
 こいつの能力は。
 
 透明化は、景色との同化。
 それが為せるならば、自分たちにも成り済ますことはできる。
 すぐに察しがついたことだ。
 
 だから、クーと離れて、機を作ってやった。
 自分を狙ってきたのは、恐らく自分が別世界の人間だからだろう。
 クーならば擬態について察しがつくかもしれない、と思ったはずだ。
 
(´・ω・`)「鍵は、返してもらうぞ」
 
 Zを、振り下ろした。
 顔から、下腹部までを一気に斬り裂く。
 
 クーに擬態化した敵が、まるで泡のようになって消滅した。
 
 だが、しかし。
 
(´・ω・`)「……?」
 
 笑った。
 消滅する直前、僅かに、しかし確かに、敵は笑っていた。
 
 そして、消滅した敵から、鍵が零れ落ちてくることもなかった。
 
(´・ω・`)(……まずいな、もう一匹いるのか) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:01:10.72 ID:Xbfj2x+tO<> これはトロッソさんだかトロッコさんだかだったら負けてたかもわからんね <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:02:11.49 ID:1WYtezIk0<>  自分だけを狙ったわけではなかったのだ。
 敵は、両方を狙った。
 
 だとすれば、クーが――――
 
 
(´・ω・`)「ッ……!!」
 
 
 悪い予感ほど、当たりやすい。
 大きな火柱が立ち上った瞬間、駆けだしながらそう思った。
 
 それほど遠くはない。
 Zを構えながら全力で駆けた。
 
(´・ω・`)「クー!」
 
 戦っている姿が、木々の隙間から見えた。
 クーは、全身に炎を纏っている。
 
川;゚ -゚)「本物か!?」
 
(´・ω・`)「どっちを信じるかはお前次第だ!」
 
 外套を脱いだ。
 同じ格好をしていると、入れ替わっても分からなくなってしまう。
 
 自分に擬態した敵を狙う。
 やはり素早い。反撃まで速い。
 躱され、すかさず胴体を爪で狙われる。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:02:16.20 ID:7RkHwEJwO<> 分裂するのか……?支援ぬるぽ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:02:27.49 ID:WUD7td3nO<> >>512
覚醒しなければ多分気がつかないwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:02:40.69 ID:LG2BBl+3O<> 展開うまいな〜 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:03:38.71 ID:47WWQ8Zz0<> トルコさんは疑うことすらなく前を行っちゃうタイプw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:04:20.49 ID:7RkHwEJwO<> >>512
この時点でのブーンなら間違いなくGAME OVER、最新話でも微妙かな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:04:32.84 ID:++WfmjoZ0<> そんな風にも炎をつかえるのか <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:05:31.89 ID:1WYtezIk0<>  左のZで防いだ。
 押し返して、右のZ、左のZと連続攻撃を見舞う。
 敵は回避せずに、両手の爪で受け止めてくる。
 
 炎を纏っているクーも拳を繰り出していた。
 体術もある程度、心得ているらしい。
 しかし、敵に拳は届かない。
 
 得意と言っていた風を使っていないのは、森での戦いだからか。
 ここは薄暗く、目の訓練を行なっていなければ敵を視認することは難しい。
 だが、不得意な召喚で勝てる相手でもないはずだ。
 
 森を照らしていなければ、敵の透明化能力を容易にしてしまう恐れもある。
 クーがそれに気付いているかどうかは分からないが、今の戦い方が最善であることは間違いなさそうだ。
 ただ、いつまでも戦い続けているわけにもいかない。
 
(´・ω・`)(――――暗いと、容易に……?)
 
 不意に、自分の言葉が引っかかった。
 何かの手がかりになりそうな、曖昧な予感。
 
 だが、それはすぐに自分の頭のなかで姿を明確にしはじめる。
 手順、そして結末までもが浮かんできていた。
 
(´・ω・`)(……やってみるか)
 
 ひたすら攻め続けた。
 敵は、余裕を持って防いでいる。
 だが、こいつが先ほど討ったやつと同等の存在ならば、それそろ限界が訪れるはずだ。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:07:35.00 ID:7RkHwEJwO<> 2体いただけか。

てか敵つえー <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:07:42.06 ID:8fvXDnXBP<> 何も引っ掛からねーよルージアル怖すぎ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:07:50.27 ID:q1ngcKBqO<> 支援!支援! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:07:54.08 ID:LG2BBl+3O<> ショボンに策あり <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:08:22.40 ID:1WYtezIk0<>  爪は、徐々に短くなりはじめている。
 Zも、もうすぐ敵の喉元に届きそうだ。
 
 しかし、そこで敵は不意に消えた。
 
川 ゚ -゚)「また消えた……!?」
 
(´・ω・`)「クー、炎だ!! ありったけの炎を放て!!」
 
川;゚ -゚)「!?」
 
 冷静さを一瞬失い、当惑していた。
 それでも、クーは即座に炎を膨らませた。
 
 そして、周囲に火柱が立ち上る。
 
(´・ω・`)「完璧だ、よくやってくれた」
 
 自分の両手に、既にZはない。
 代わりに、弓型のW。そして、アルファベットF。
 
 右手から、鏃を放した。
 アルファベットFは、そのまま大木の幹に突き刺さった。
 
 
 正確には、敵の頭を貫いてから、木に刺さったのだ。
 
  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:08:29.69 ID:47WWQ8Zz0<> このショボクレどこ行っても通用するな
アフロの世界でもイケそうだ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:08:36.16 ID:wysphbCo0<> 元の世界でのこともあって複雑だけどやっぱ頼もしいな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:09:09.41 ID:rXmPGMce0<> ショボンさんまじはいすぺっく <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:09:56.72 ID:LG2BBl+3O<> うおおおおショボンかっけぇ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:10:13.57 ID:WUD7td3nO<> やっぱりアルファのショボンは強いな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:10:25.65 ID:u98b2MSBP<> ここまで負ける姿が思い浮かばなキャラを敵役にしちゃうと大変だよな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:10:54.25 ID:vE8KyWKZ0<> 「いぇーい」 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:11:31.28 ID:1WYtezIk0<> 川;゚ -゚)「討ったのか!?」
 
(´・ω・`)「もういいぞ、消してくれ」
 
 周囲の炎が消え去る。
 一部、木に燃え移ったものもあったが、その炎も消えた。
 ただ、焦げ跡はついている。全てを"なかったこと"にできるわけではないらしい。
 
川 ゚ -゚)「どういうことだ、何故、敵の場所が……?」
 
(´・ω・`)「あいつらの透明化は、周囲との同化だからな」
 
 木に刺さったFを引き抜いて、矢立てに収めた。
 このクーもそれなりの頭脳は持っているらしい。さっきの一言で、全てを理解したようだ。
 
 少し動くたびに、背景との同期化を図る。
 素晴らしい能力だが、ひとつだけ弱点があった。
 
 周囲が不動の闇であれば、一瞬ごとに同化していくのも困難ではないだろう。
 木であっても岩であっても、即座に背景に溶け込めていた。
 
 しかし、不意なる炎には対処できていなかった。
 一瞬だが、闇に染まった体が確認できたのだ。
 
 本当に一瞬だった。
 すぐさま炎と同化したことに、賛辞を送るべきなのかもしれない。
 だが、自分とWには、一瞬で充分だったのだ。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:12:54.07 ID:0GsgIhG90<> ショボンさんやっぱりぱねえな… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:13:04.84 ID:7RkHwEJwO<> むしろチート世界でも通用しそうだから困るwアルファ(´・ω・`) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:13:05.57 ID:T1Mh9xyuO<> このショボンにトロッコさんが勝てると思えない <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:13:21.85 ID:LG2BBl+3O<> ショボン頭良すぎワロタ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:15:23.67 ID:K/+tT1HZO<> アルファショボンって身長どれぐらいなの? <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:15:27.09 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「やれやれ。手強い相手だった」
 
川 ゚ -゚)「あぁ、でも」
 
 クーが屈んで、拾い上げた。
 青く光り輝く、掌の上でも転がせそうなほど小さい玉だ。
 
川 ゚ -゚)「鍵を取り戻せた。ありがとう、ショボン」
 
(´・ω・`)「まぁ、ちょうど良かった。この世界での戦いに、少しでも触れられたことは」
 
 鍵が壊されていなかったということは、実力を試されたのか。
 あるいは他に目的でもあるのか。
 
 どちらでもいい。
 最終的には、アンノウンを倒すより他ないのだから。
 
川 ゚ -゚)「ちょうどいい、この森で一泊することにしよう。鍵を使うのは明日の夕方だから」
 
(´・ω・`)「あぁ」
 
 他には誰もいないことを確認している。
 また敵に襲われる可能性はあるが、それはどこで休んでも一緒のことだ。
 
川 ゚ -゚)「ちょっとした食糧くらいはあるぞ。味気はないが」
 
(´・ω・`)「貰っておこう」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:15:32.56 ID:eCCsf0jg0<> トルネコさん一騎打ち勝てるのかよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:16:26.30 ID:Em559g/B0<> おまえらトロッコさんのことを悪く言うなお!

アルファのショボンは190とかありそうだよな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:16:54.31 ID:UPnnRWtLO<> なにこの胸の高鳴り <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:17:59.86 ID:WUD7td3nO<> マジで胸熱 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:19:24.73 ID:1WYtezIk0<>  干し肉を受け取って、齧った。
 自分の世界のものより、品質はいいようだ。
 街並みなどは見れていないが、恐らく、文明は自分の世界より進んでいるのだろう。
 
(´・ω・`)「これはなんだ?」
 
川 ゚ -゚)「チョコレートだ、食べたことないか?」
 
(´・ω・`)「初めて見たな」
 
川 ゚ -゚)「栄養価が高いんだ、チョコは。食べておくといい」
 
 掌ほどの大きさで、板状のものだった。
 硬く、噛み砕く際に小気味のいい音が鳴る。
 口の中にはほろ苦い味わいが広がっていった。
 
(´・ω・`)「……美味いな」
 
川 ゚ -゚)「苦くないか?」
 
(´・ω・`)「苦いが、美味い。持って帰りたいくらいだ」
 
川 ゚ -゚)「そうか。じゃあ、私が持ってるチョコは全部君にあげよう」
 
 先ほど貰ったものより小さいチョコを、三個受け取った。
 女でも一口で食べられそうな大きさだ。
 もっとも、板状のものは収納しておく余裕がない。
 
 三つのうちの一つを、軽く上に放り投げてから口に入れた。
 多少、甘みを感じた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:19:46.23 ID:Xbfj2x+tO<> ルージアルさん41歳マジチート <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:20:19.52 ID:+pEx6ny5O<> 確か慎重は2mぐらいだったような?
初期ぐらいに何尺だとか書かれてたと思う <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:21:19.13 ID:WUD7td3nO<> >>554
チロルを食べるショボン…
うん、不自然 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:22:03.86 ID:47WWQ8Zz0<> マジレスすると
身長 209cm
体重 135kg <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:22:13.35 ID:1WYtezIk0<> 川 ゚ -゚)「聞いてもいいか?」
 
(´・ω・`)「なんだ?」
 
川 ゚ -゚)「そっちの世界にも、私はいるんだろう? どういう人だ?」
 
(´・ω・`)「クーか」
 
 私はいるんだろう、とは、随分と違和を感じる言葉だ。
 自分にとって、クー=ミリシアは唯一無二の存在だった。
 
(´・ω・`)「俺が抱えている間者だな」
 
川 ゚ -゚)「間者……スパイか」
 
(´・ω・`)「そっちの言葉は知らんが、敵の情報を調べたり、謀略を仕掛けたりする」
 
川 ゚ -゚)「ふむ……何となく、私と似ているかも知れない」
 
(´・ω・`)「そうか?」
 
川 ゚ -゚)「いや、まぁ、君が違うと感じるなら違うんだろうが……」
 
(´・ω・`)「クー=ミリシアは従順な手駒だ。こうやって言葉を通さねば意志を疎通できない時点で、随分と違う」
 
川 ゚ -゚)「……深く長い付き合いのようだな」
 
(´・ω・`)「そうだな」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:23:51.42 ID:K/+tT1HZO<> >>546
>>548
やっぱそれぐらいあるか。ありがとう <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:24:03.75 ID:8fvXDnXBP<> そんな肉体関係のある従者と同じ容姿の方とこれから一夜を供にするルージアルさん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:24:28.20 ID:cAO2GN2Q0<> >>548
それ馬場だろwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:25:03.29 ID:Em559g/B0<> ゴクリ… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:25:08.08 ID:OKT/VZmt0<>                  (´・ω・`) うまいぜ?
                  (つ◆と)
                  `u―u <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:25:45.86 ID:1WYtezIk0<>  果たして何年になるのか。
 まだ幼かったクーが、仕事を与えてほしいと言って来た、あの日から。
 
 クーはずっとクーだった。
 一瞬たりとも、クーらしさを失ったことはない。
 
 だからこそ、この別世界のクーと過ごす時間は、何となく落ち着かないのだ。
 早く自分の世界に戻りたい、と余計に思うのだ。
 
川 ゚ -゚)「軽く炙って食べてみようか」
 
 そう言って、干し肉の上に、小さな炎を乗せた。
 すぐに香ばしい匂いが漂ってくる。
 
 クーの力があれば、火を熾す必要はなかった。
 消すときも土を被せる必要などない。
 同じ力を持っていたら、恐らく戦も楽になるのだろうな、などと考えていた。
 
(´・ω・`)「……クー」
 
川 ゚ -゚)「ん?」
 
(´・ω・`)「さっき、何を言いかけたんだ?」
 
川 ゚ -゚)「さっきとは、いつのことだ?」
 
(´・ω・`)「敵と戦う前さ。俺について、何か気になってたようだが」
 
川 ゚ -゚)「……思い出した、あのときのことか」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:27:02.16 ID:Xbfj2x+tO<> >>551
この展開から抜かず三発とか…胸熱 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:27:08.19 ID:++WfmjoZ0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:27:31.35 ID:2kKh4YgF0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:28:02.24 ID:47WWQ8Zz0<> まだこの合作始まったばっかりってのが信じらんねぇ・・・・ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:28:58.61 ID:Em559g/B0<> 抜かずに散発は伝説 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:29:30.19 ID:1WYtezIk0<>  二人で囲んでいる炎が、ゆらめく。
 陽が届かない森でも、寒さは感じなかった。
 
川 ゚ -゚)「芯の強さ、だな。戦い慣れてることに関しても、だが」
 
(´・ω・`)「……芯か」
 
川 ゚ -゚)「敵を狙うときにも、躊躇がなさすぎる。邪魔するものは全部捻じ伏せる、という姿勢に見える」
 
(´・ω・`)「まぁ、そのとおりだな。進路に障害物があれば、破壊していくべきだろう」
 
川 ゚ -゚)「違う世界のことを、とやかく言うつもりはないが……殺しにも慣れているようだな」
 
(´・ω・`)「討たなければ討たれる世界だ」
 
川 ゚ -゚)「やはり、過酷だな」
 
(´・ω・`)「貫きたい意志を貫く。それができれば、過酷ささえ捻じ伏せられる」
 
川 ゚ -゚)「君は、自分の世界で何を成そうとしているんだ?」
 
(´・ω・`)「天下の統一だな。分かりやすくいえば、世界征服か」
 
川 ゚ -゚)「それは、また……大事だな」
 
(´・ω・`)「しかし、成さねばならん」
 
 なるべく早く、だ。
 いつまでも待たせてはならないことなのだ。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:32:46.19 ID:LG2BBl+3O<> ショボンまじクール <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:32:57.16 ID:1WYtezIk0<>  自分の世界は時が止まっている。
 それでも、逸る気持ちは抑えられない。
 一刻でも、一瞬でも、早く。自然と、そう考えてしまうのだ。
 
(´・ω・`)「お前は、どうなんだ?」
 
川 ゚ -゚)「ん?」
 
(´・ω・`)「強大な敵に挑む理由だ。世界を、守りたいからか?」
 
川 ゚ -゚)「……まぁ、大雑把にいえばそうなるかな」
 
(´・ω・`)「仔細は?」
 
 少し、気恥ずかしそうな表情に見えた。
 実際には、クールな様子を崩してはいない。
 雰囲気が変わったように感じられたのは、何故だろうか。
 
川 ゚ -゚)「……妹たちを守りたいから、かな」
 
(´・ω・`)「家族、か」
 
川 ゚ -゚)「あぁ……私たちには親が居ないから、私が妹たちを守らなければならない」

(´・ω・`)「…………」

川 ゚ -゚)「何物にも代えがたい宝だ、と思っているんだ。家族を守るためならば、私は全てを躊躇わない」 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:33:00.25 ID:7RkHwEJwO<> だが、現実では……
(´;ω;`)ブワッ…… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:34:05.59 ID:++WfmjoZ0<> sien <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:34:39.25 ID:2kKh4YgF0<> 支援 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:35:02.98 ID:47WWQ8Zz0<> るーじある先輩はよく聞いとくべき <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:35:38.86 ID:wsgGe/p7O<> 支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:35:52.65 ID:1WYtezIk0<> (´・ω・`)「…………」
 
川 ゚ -゚)「あの笑顔は、絶対に守り抜いてみせる……この世界を滅ぼさせはしない」
 
(´・ω・`)「……そうだな」
 
 家族を、守りたい。
 そう言ったクーの気持ちは、自分にもよく分かる。
 
 人によっては、希ったとしても得られるとは限らない。
 無論、恋人であれ友人であれ、それは同じかもしれないが、人によって比重は違う。
 クーの場合は、家族。そして、自分も同じだ。
 
 誰かのために。
 そんな理由で起こす行動があってもいい。
 
(´・ω・`)「クー」
 
川 ゚ -゚)「ん?」
 
(´・ω・`)「アンノウンを倒すぞ。必ずだ」
 
川 ゚ -゚)「……あぁ」
 
 木に寄りかかって、目を伏せた。
 深く眠れはしないだろう。僅かでも疲れが取れればいい。
 睡眠のなかでも、敵は警戒しなければならないのだ。
 
 クーの火は、ずっと燃え続けていた。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:36:47.06 ID:Em559g/B0<> 支援! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:36:51.61 ID:BhUoydPuO<> 支援! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:38:08.93 ID:7RkHwEJwO<> ぬるぽ支援 <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:38:32.33 ID:1WYtezIk0<> 川 ゚ -゚)「……必ず……な……」
 
 
 
――翌日・夕方――
 
川 ゚ -゚)「日没だ」
 
 森の側の、小高い丘に立つ。
 遠方に見える山に、夕陽は沈みかかっていた。
 
川 ゚ -゚)「これを使ったら一気にアンノウンの城まで飛ぶが、準備はいいか?」
 
(´・ω・`)「問題ない」
 
川 ゚ -゚)「……じゃあ、行こうか」
 
 夕陽が、沈んでいく。
 クーが、何かを呟きながら鍵を夕陽に向かって掲げる。
 
 昂りはない。
 不安も、さほどない。
 ただ無心で、夕陽を見つめつづけていた。
 
 やがて――――日が沈みきる直前。
 
(´・ω・`)「!!」
 
 道が、生まれた。
 そして、体がゆっくり浮かび上がる。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:39:40.63 ID:wysphbCo0<> うはー <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:40:18.63 ID:UPnnRWtLO<> 横槍ごめんけど、
希って←これって何て読むんだ?
基本難しい漢字が多くて頭の悪さを痛感する…(´・ω・`) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:40:46.44 ID:47WWQ8Zz0<> アルファはここまでか
だが他に3つもあるとはありがてぇありがてぇ!! <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:41:09.41 ID:1WYtezIk0<>  現れた道に、吸い込まれるようにして。
 自分の体は、進んでいく。
 
 アンノウンに、果たして勝てるのか。
 他の世界の住人たちは、どのような力を持っているのか。
 
 分からないことだらけでも、落ち着いていた。
 自分を、信じられたからこそだ。
 
 やるべきことは、ただひとつ。
 アルファベットを振るうことだけなのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                       【Single part:Alphabet⇒END】
 
                       【Next⇒Single part:???】 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:41:23.02 ID:7RkHwEJwO<> ここで邪魔が入るだろ多分 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:41:51.47 ID:2kKh4YgF0<>             ィ'ト―-イ、
             以`゚益゚以    乙ットイ
          ,ノ      ヽ、_,,,
       /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ
      { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l
      '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ
       ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/
        `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'
          ,ノ  ヾ  ,, ''";l <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:41:59.04 ID:47WWQ8Zz0<> おおおおおおおおお!!!!!
これで終わりかー!!
乙!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:42:01.97 ID:++WfmjoZ0<> 乙!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:42:30.33 ID:UdPCjzni0<> 乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:42:49.36 ID:rXmPGMce0<> 乙!
しっかしショボン無双だった <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:42:56.00 ID:hnz9+mNG0<>             ィ'ト―-イ、
             以`^益^以    乙ットイ
          ,ノ      ヽ、_,,,
       /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ
      { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l
      '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ
       ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/
        `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'
          ,ノ  ヾ  ,, ''";l
<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:43:26.71 ID:8fvXDnXBP<> 乙
ショボンほんと優秀だなぁ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:43:45.24 ID:7RkHwEJwO<> 邪魔入らなかったか

とりあえず乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:44:09.99 ID:u98b2MSBP<> 乙!  <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:44:30.47 ID:eCCsf0jg0<> おつおつ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:44:53.78 ID:QErmyEi40<> 乙!
ショボン強いな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:46:08.33 ID:7RkHwEJwO<> >>575
多分誤字だ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:47:24.61 ID:p28ixABv0 BE:698440234-2BP(1150)<> sssp://img.2ch.net/ico/pc4.gif
おつおつ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:47:40.83 ID:wysphbCo0<> >>575
再変換してみたら
希って こいねがって って出てきた
意味までは分からない <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:48:27.29 ID:FHoLHRX9O<> >>575
「こいねがって」だとさ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:49:07.30 ID:47WWQ8Zz0<> 選ばれたショボンが苦戦するようでは何のために来たのか分からないし、
無双でも当然と言えるな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:49:46.79 ID:Em559g/B0<> 乙!!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:49:54.55 ID:u98b2MSBP<> 希う=乞い願う <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:50:02.38 ID:Xbfj2x+tO<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:50:04.67 ID:T1Mh9xyuO<> 乙
面白かった! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:52:47.30 ID:p0AzjGEzO<> 乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:53:24.29 ID:7RkHwEJwO<> どうやら俺の変換が間違っていたようだ
吊ってくる <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:55:20.42 ID:UPnnRWtLO<> >>592>>593>>595
そう読むのか…!わざわざありがとう
>>590
オレもそう思ってたんだ…いっしょに勉強しようぜ! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:55:23.49 ID:WUD7td3nO<> 乙

ショボンさんパネェっす <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 22:56:45.55 ID:w9APt8h30<> これの後に投下とかどんだけだよ……(投下お疲れ様です!) <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 22:57:29.23 ID:+pEx6ny5O<> >>603
おいwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:57:46.96 ID:eCCsf0jg0<> ペルソナ投下と聞いて <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:58:14.39 ID:wysphbCo0<> え、連続なのwwwwww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:58:21.52 ID:WUD7td3nO<> >>603
本音と建前が逆にな……

え っ 、 今 な ん と ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:58:32.76 ID:8fvXDnXBP<> なん・・・だと・・・
夜更かしの準備だな・・・ <>
◆azwd/t2EpE <><>2010/11/21(日) 22:58:52.84 ID:1WYtezIk0<> 【Single part:Alphabet】は以上です
長い間投下にお付き合いいただきありがとうございました

>>438
先日ペルソナさんが投下していたのはプロローグですので、
ペルソナさんのSingle partはまた別にあります

>>538
197cmですね

>>575
「こいねがって」です


次回投下は11月24日の17時ごろからです
よろしくお願いいたします <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:59:32.39 ID:wysphbCo0<> ああよかった、寝れるんだ
乙ー <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:59:37.24 ID:UPnnRWtLO<> >>601間違った
>>595>>596だった…
>>600
吊ったららめぇぇ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 22:59:55.90 ID:Em559g/B0<> 待ちきれない…
乙乙!! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:00:35.67 ID:eCCsf0jg0<> 次は平日か
24日はペルソナが投下されるんですね <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:01:25.96 ID:UPnnRWtLO<> 乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:01:33.86 ID:8fvXDnXBP<> なんだただの盛大なネタバレか
改めて乙 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 23:01:51.31 ID:K/+tT1HZO<> 乙です <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:02:06.84 ID:WUD7td3nO<> そして芸さん、マジで仕事速eeeeewww <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:02:23.67 ID:7RkHwEJwO<> だがちょっと待って欲しい

これは次回投下が24日でなく、アルファさんが次に投下するのが24日という意味ではなかろうか <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 23:06:18.57 ID:U/wh/g8T0<> 追いついたーと思ったら追いつけなかったー(´・ω・)
乙乙! <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 23:11:38.26 ID:w9APt8h30<> 冗談はおいて、お疲れ様でした
みなさんたくさんの支援ありがとうございました

>>609に加え、【Prologue】の世界は合作オリジナルの世界なので、
僕の現行とは一切関係ありません

次回24日に誰が投下するかは秘密でお願いします

他、質問などありましたらなんなりとお願いします <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:20:17.56 ID:FHoLHRX9O<> >>620
これからも週2、3回投下?
あといつごろ完結する予定なの? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:22:14.48 ID:7RkHwEJwO<> >>620
ペルソナ、続きずっと待ってるんだが…… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:22:25.83 ID:rXmPGMce0<> >>620
敵キャラはオリジナルのやつしか出てこないの? <>
◆iAiA/QCRIM <><>2010/11/21(日) 23:31:30.54 ID:w9APt8h30<> >>621
投下間隔は投下する人の都合上まちまちですが、一週間以上空くことは今のところありません
最低でも一週(月〜日の間)で一回以上は投下があります
完結予定日は12月26日(日)です。少し前後する可能性はほんのちょっぴりあります

>>622
すみません……合作が終わるまでは休止ということで……
来年の早い時期に必ず再開します、本当にすみません

>>623
そうかもしれないしそうじゃないかもしれないです! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:35:58.64 ID:7RkHwEJwO<> >>624
なんだとゴルァ!

ろくろ首みたいに首長くして待っててやるから覚悟してやがれ!

だから体調崩すんじゃねーぞ!あぁ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:42:05.60 ID:47WWQ8Zz0<> >>625
かわいいなお前こっち来いよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:44:48.42 ID:++WfmjoZ0<> >>624
合作も現行の続きも全力で待ってるぜ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/21(日) 23:51:05.18 ID:ZHI/3imf0<> 今年は色々言われたよね、ブーン系終わった終わったって。
だけどこの合作と昨日みたいな爆発的な投下があればまだまだこれからだよな。
誰か最近ブーン系に若干きょうみを失いつつあるオレを勇気付てくれ。
<> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/21(日) 23:59:52.16 ID:K/+tT1HZO<> 昔が異常だったんだよ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 00:03:25.64 ID:7jd9KT3WO<> 今から読む
待って やばいアルファがっ… <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 00:06:45.44 ID:GpBSKQkMO<> 乙!やっぱりアルファからはショボンか! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/22(月) 00:28:35.14 ID:o4IV2Uhm0<> ショボンというキャラの万能さがすごいな。
死刑囚は葛藤するようですの合作作品もショボンだったよな。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 00:32:39.93 ID:VXeoQKfsO<> 面白すぎワロタ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 00:46:17.41 ID:4xHzFznAO<> おもしれー、こんなかで街狩りだけ読んでないから読んでくるわ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 01:07:44.80 ID:9Dk8W0mmO<> 支援ぬ

アルファショボンマジぱねえっす

ただ、無理だとわかっていても無性にカルリナに出てきてほしい。 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 01:22:16.01 ID:kFH8BJaKO<> 街狩り来たらイトーイで埋まりそうだな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 01:27:14.51 ID:vxS8H2UVO<> イトーイ祭り楽しそうだな <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 01:39:27.22 ID:wv2nOpeYO<> >>200 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 01:54:51.57 ID:6dEy0ZyUO<> 来てたwww
wktk <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 02:02:49.73 ID:wv2nOpeYO<> アルファの世界でツンの住んでた小屋を燃やしたのはこの合作のクーですか? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 02:12:03.65 ID:6dEy0ZyUO<> 乙
面白すぎワロタ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 02:46:18.11 ID:ulcZxCbO0<> 今読み終えた
アルファさん乙です!さりげなく
( ・∀・)「やーだね」を期待していた俺ガイル
本編の更新の目途はありますか?仕事休み入れときますよw <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/22(月) 03:06:28.14 ID:tX+G+0YhO<> 地の文多いから纏めで読みたいが支援
別に読み直そうとか思ってねーし <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 04:21:24.38 ID:g5DwhzZtO<> しえ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 07:11:09.60 ID:pfkcIRLjO<> いやー ショボンは仲間だとやっぱ頼もしいね
面白かった!乙! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 07:48:10.33 ID:cMDPuWXaO<> アルファが投下してもあらちーには及ばない
ブーン系終わったなくそが <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 09:25:06.37 ID:9Dk8W0mmO<> アンノウンがオロチで脳内再生余裕 <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 09:50:32.79 ID:ZF9n95JC0<> おつんつん <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<>sage<>2010/11/22(月) 11:48:21.81 ID:3EvtnQlj0<> あと二日! <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 12:34:27.74 ID:rtrDWs3C0<> ブーン系少しも終わってなかった <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 13:04:06.10 ID:9Dk8W0mmO<> ('(゚∀゚∩ <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 13:14:33.40 ID:wfkNBz08O<> 利に聡い使い方おかしくね? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 13:56:57.13 ID:msabHwDJ0<> じゃあ逆に何に砂糖買ったらいいんだ? <> 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします<><>2010/11/22(月) 16:31:59.46 ID:G6GA2nNoO<> 明後日ならほしゅしなくていいのかな? <>