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◆(´<_` )ゲームに集うは、切り札のギャング達のようです◇

1 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 22:44:16 ID:sC1x4bG.0
ブーン芸さん
BoonStyleさんまとめありがとうございます


本日はまだ後半部分が仕上がってないので投下速度が遅くなってしまいますが
ご了承下しあ。

2 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 22:47:54 ID:sC1x4bG.0

8日目
―06:11:24―

いったい何が起きたんだ?
誰か教えてくれ!!

( ;´_ゝ`)「おい…何を言ってるんだ?弟者…冗談はよしてくれ」

笑えない。
人の死体…しかも俺達と数日間共に過ごした知人の死体を前にしてこのジョークは余りにも笑えない。

(´<_` )「…あんたならわかると思ったんだけどなぁ…。残念だ」

何をわかればいいんだ?
何が残念なんだ?

( ;ФωФ)「ま、まさか……お前が…」

(´<_` )「ああそうだ。モナーさんを殺したのは…」





(´<_` )「この俺だ」

3 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 22:51:10 ID:sC1x4bG.0




【◆(´<_` )ゲームに集うは、切り札のギャング達のようです◇】

4 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 22:51:18 ID:9iLq.VMAO
待ってたぜ!

5 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 22:52:38 ID:3fkAfcsk0
毎日楽しみにしてます!

6 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 22:53:41 ID:sC1x4bG.0
―06:15:35―

朦朧とした意識の中を俺は彷徨っていた。
時折見える光と闇。
この10日間の記憶が走馬灯のように繰り返される。
  _
(−∀ )「う……」

度重なる悶絶を越えて、ようやく俺は目を覚ました。
まずはじめに感じたのは轟々とうねる風の音だった。
どうやら俺は外にいるらしい。

頬に当たる、湿った木材の感触。
ここは…甲板か?どおりで波の音がうるさいわけだ。
俺は甲板の床で寝ていたらしい。

ハッキリとした記憶はキッチンにいたところまでで止まっている。
体の傷は依然として強く痛む。もちろん治療が施されているわけではない。
誰がここまで俺を運んだのか知らないが…いやむしろ俺が無意識にここまで来たのかもしれないが。
とにかく俺は現状を把握しなければいけない。

俺はフラフラと立ち上がり、傷口を抑えながら起き上る。

7 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 22:56:32 ID:sC1x4bG.0
ぼやけた視界が鮮明になった時、目の前に映ったのは「Player」の連中だった。
甲板で皆が深刻そうな顔をしている。

ロマネスク、ドクオ、ショボン、ツン…。
馴染みの顔が揃いに揃っている。
なるほど。これがツンの言っていた「犯人探し」か。

その瞬間、俺は一つの事を思い出した。
船の爆破だ。
先程セットした爆弾のスイッチをオンに切り替えないといけない。
その為には、まずあの人を呼んで一緒に逃げなければならない。

そう言えばと辺りを見渡す。そうだ、この甲板にはあの人がいない。
一体どこへ…?

モララー、そして流石兄弟…。コイツらは珍しく離れて立っている。
そして…甲板にしゃがんでいる、しぃ。

よく目を凝らしてみると、しぃの奥に誰か倒れている。
あれは一体…。


その時、しぃの体の隙間から黒く透き通った長い髪が見えた。

8 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 22:58:52 ID:9iLq.VMAO
うむうむ

9 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 22:58:55 ID:sC1x4bG.0
  _
( ;゚∀゚)「なっ………」

まさか…。
あの髪は…あの横たわっている人は…。
あの血を流している女性は…。
  _
( ;゚∀゚)「そ…そんな…!!まさか…」

状況は明白だ。
俺が探していた人はこの甲板にいない。
しかし、その人と同じ髪をした人間がそこに倒れている。
  _
( ;゚∀゚)「あ……あ………」





  _
( ;゚∀゚)「姉貴!!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 22:58:55 ID:xdDtfWPM0
支援

間違えて書いたスレに一言謝罪しといた方が後々のためにいいぞ

11 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:00:50 ID:sC1x4bG.0
>>10報告ありがとうございます

12 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:06:52 ID:Ozv4xkpw0
待ってた

13 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:07:44 ID:sC1x4bG.0
俺の唯一の肉親は、口から血をドクドクと垂れ流したまま動かなくなっていた。

俺は体の痛みも忘れ、無心で彼女の元へ走る。
しぃを横に付き飛ばし、姉の頭を抱えた。
その頭はいまにも首から外れそうだった。

(;*゚ー゚)「きゃ!……ジ…ジョルジュ!?」
  _
( ;゚∀゚)「おい!しっかりしろ!おい!」

俺は首が欠けた姉に向かって必死に声を掛ける。
かろうじて微かに息があった。
首は深く抉られ、血飛沫は甲板中に広がっている。
生きていること自体、奇跡に近い。

川; - )「ヒュー…ヒュー…」

既に呼吸もまとも出来ていない。
ジャブジャブと流れ出る血液。
グショグショになった骨が見える首
その美しい顔が真っ赤に染まっていく。
  _
( ;゚∀゚)「なぁ!…返事をしてくr…」

俺は姉の血で染まったドレスを強く掴む。

川; - )「…ルジュ………ヒュー…」

14 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:10:26 ID:9iLq.VMAO
肉親設定って前から公開されてたっけ?

15 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:11:50 ID:sC1x4bG.0
  _
( ;゚∀゚)「あ…姉k…」

川; - )「ジョルジュ……どうや…私…ば…死…ガフッ…」

やめろ。そんな言葉聞きたくない。
声を発する度に口と首から血が吹き出る姉貴を見たくない。
姉貴がこうして俺に向かって話すのは10年ぶりになる。
それがこんな形になってしまうとは…。

川; - )「私達……ゲホッ…子供の…時に゛…親に捨てられで…」

そんなこと話すな。まるで…まるで…
今から死ぬみたいじゃないか。

川; - )「モ゛ナ―さん…に拾われて…ブレイヤーに……二人……なっで」
  _
( ;゚∀゚)「もういいから姉貴!安静してくれ!頼むよ!」


川; - )「ゴフッ…ジョル…ジ、ジュ…!!お前…は…」

16 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:13:45 ID:9iLq.VMAO
気持ち支援

17 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:16:40 ID:sC1x4bG.0







その言葉の続きを、彼女が発することは無かった。

18 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:20:11 ID:sC1x4bG.0
  _
( ;゚∀゚)「あ…ああああ」
  _
(  ∀ )「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああああああああああああああああ!!」

動かなくなった黒い髪を俺は強く抱きしめる。
あまりにも突然の事で涙も出ない。

親に見捨てられ、姉と二人で孤児院に預けられた。
その時、姉は俺の手を決して離さなかった。
暖かい手の温度を俺は絶対に忘れない。

親父に才を買われ、俺達姉弟は幼くして「Player」の候補生となった。
姉はより知識を。俺はより知名を求めた。
いつも小さな俺の事を気遣ってくれ、病気の時も、友達とケンカをして負けて帰ってきた時も。
小さな俺にとって一番頼りになる存在だった。

そして月日は流れ、俺達はすくすくと成長していった。

俺は決めた。
今度は俺が姉貴を守る番だと。
絶対に姉を俺が守ると。


正式に「Player」となった時に姉は俺に向かってこう言った。

「これからは、絶対に会話をしないようにしよう。この仕事をする人間は、愛情を持ち合わせてはいけない」

19 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:24:45 ID:9iLq.VMAO
ふむ…

20 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:24:55 ID:sC1x4bG.0
その言葉から、俺達は会話をすることは無くなった。
次第に関係も気薄になり、声をかける方法が分からなくなった。
それでも俺はいつも姉の事を見守っていた。

それは彼女も同じだ。

親父が亡くなったと聞き、本部に駆け付けた時に一番最初に肩を叩いてくれたのは姉だった。
どんなに話さなくなっても俺をずっと心配していてくれたのだろう。

俺の中ではずっとずっと大切な人だった。


だったはずなのに。



何故死んだ?



  _
(  ∀ )「ぁぁぁ…ぁぁぁぁ…ぁぁぁ…」


何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?
何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?
何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?
何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?
何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?何故死んだ?

21 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:32:05 ID:sC1x4bG.0
(´<_` )「そうか…。そういえばお前らは姉弟だったな…すっかり忘れてたよ」

その言葉が聞こえ俺はゆっくりと声の主の方へ振り向く。
弟者…。そこには奴がいた。

  _
(  ∀ )「おい…教えてくれ。姉を殺したのは誰なんだ…。」

(´<_` )「なるほど。まだ何も知らないんだな」

弟者は俺の元まで歩いてきた。
そして、姉の頭部を蹴り、こう言った。

(´<_` )「クーを殺したのは俺だ。あとモナーさんも俺。悪かったな」

22 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:32:23 ID:9iLq.VMAO
ますますキレていくな

23 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:33:40 ID:WYgK7x5oO
支援だ
頑張れ

24 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:35:56 ID:sC1x4bG.0
  _
(  ∀ )




  _
(  ∀ )「………フッ」

そうか。そうなのか。姉を殺したのはコイツなんだ。そうなんだへぇ〜。
  _
( ゚∀゚)「フフッ…ブッ!ブフッ…ククックッ…アハアハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

聞いたか?今の!?
『殺したのは俺だ。悪かったな』だってよ!!!
止めてくれよ!!!腹がよじれる!!!
そうかそうか!!俺の姉はこんなユーモラスな男に殺されたのか!!!!

25 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:37:41 ID:KoiDUcW20
支援

26 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:38:05 ID:9iLq.VMAO
危険!危険!

27 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:40:50 ID:sC1x4bG.0
( ゚∀゚)「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハウヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!」

スゲーよ!!マジでスゲーよ!!!
悪かったって…ジョークだろwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
何だそれwwwそんな簡単に知り合い殺せるのかよwwwwwwwwwwwwwwww
  _
(  ∀ )「フヒ…ヒヒヒ…ヒャヒャヒャ……………………」

お前にとって俺の姉貴は…親父は…。
そんなちっぽけな…………。



  _
(  ∀ )「ちっぽけな命だったのか?」

     ちっぽけな命だったのか?

28 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:42:54 ID:fc3zuOD.O
初遭遇
待ってたよ
支援。

29 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:44:13 ID:sC1x4bG.0
  _
( #゚∀゚)「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

俺は丸腰のまま弟者に殴りかかる。
武器?知ったこっちゃない。
今はアイツを殺す事が先決だろ?

その瞬間、背広が後ろに引っ張られた。
バランスが崩れ甲板に倒れこむ。
仰向けに倒れた俺の目に映ったのはしぃだった。

(;*゚ー゚)「何やってるんの!!死ぬ気?アイツは今クーの犬を…」
  _
( #゚∀゚)「そこをどけ!!!ぶっ殺してやる!!!」

(;*゚ー゚)「止めてよ!!まだ何もわかって無いのよ!?」
  _
( #゚∀゚)「知るか!!俺はコイツを…この外道を殺すんだ!!」

俺の体をしぃが強く押さえつけ、身動きが取れない。
しぃの顔面を殴りつけようと思ったその時だった。


(´<_` )「お前はつくづく面白い奴だな」

30 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:46:51 ID:9iLq.VMAO
支援だ

31 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:47:12 ID:sC1x4bG.0
  _
( #゚∀゚)「…何か言ったか…あぁ!?」

(´<_` )「いやぁ…あまりの他人事の考えに笑ってしまってね。失敬失敬」
  _
( #゚∀゚)「何が言いてんだよ!!」

(´<_` )「お前だっていつも簡単に人を殺してるじゃないか。数合わせって名目でさ」
  _
( #゚∀゚)「関係無い事をべらべらと語ってんじゃねぇよ!!」

(´<_` )「なのに、自分の身内が殺されたら外道扱い?笑わせるなよw」
  _
( #゚∀゚)「これ以上喋ると、テメぇのその舌を切るぞ!!」

(´<_` )「やだね。俺は喋らせてもらうよ」




(´<_` )「全てを…ね」

32 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:50:07 ID:9iLq.VMAO
支援

33 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:52:27 ID:fc3zuOD.O
しえん

34 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:52:32 ID:sC1x4bG.0
0日目
―23:00:00―

首都圏内にある、とある街のとあるバー。
本日はここで待ち合わせをしている客がいる。

ハハ ロ -ロ)ハ「…時間ぴったりですね」

(´・ω・`)「ええまぁ。時間厳守が僕のポリシーなもので」

ハハ ロ -ロ)ハ「そうですか。それでは商談に移りましょう」

今回のお客はハローさん。34歳。7月25日生まれ。しし座。AB型。
身長158cm、体重48kg。3サイズは上から92、57、83。
特技は速読。1分間に3000文字を読むことができるそうだ。
趣味は登山と、アウトドアな一面を持つ。

3年間新聞記者を務めており、その報道に対する情熱は会社の中でも随一だ。
その性格が災いしてか、彼女は真相の為ならば手段を選ばない。
盗撮、盗聴、尾行、賄賂…。
彼女が追ったニュースにはいくつもの汚れが残る。

それを彼女はなんとも思っていないようだが。

35 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/11(金) 23:53:33 ID:9iLq.VMAO
おや?

36 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:56:44 ID:sC1x4bG.0
(´・ω・`)「それで…?なんだっけ?ダイエットの効果的な方法だっけ?」

ハハ ロ -ロ)ハ「フッサール財閥の跡取りであり、財務省勤務のギコ氏についてです」

(´・ω・`)「……ああ、そうだったね。」

せっかくのジョークもスル―されてしまった。
なんだ、つまらない。

(´・ω・`)「それで…彼の何を知りたいの?」

ハハ ロ -ロ)ハ「私の独自の調査によりますと、彼はシベリア国に多額の資金を提供しているようです」

(´・ω・`)「ふんふん。それで?」

ハハ ロ -ロ)ハ「彼が流している実態は見えてきましたが、まだ完全な証拠までは辿り着かなくて…」

(´・ω・`)「なるほど。それで僕に…」

ハハ ロ -ロ)ハ「ええ。彼が金を受け渡す現場とその理由をお聞かせ願いたい」

37 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/11(金) 23:59:11 ID:sC1x4bG.0
(´・ω・`)「なるほどね…いいよ話そうじゃないか」

ハハ ロ -ロ)ハ「助かります。実は私…」

(´・ω・`)「さて、代金の方だけど…用意はできてるかな?」

ハハ ロ -ロ)ハ「話では…相談の上で決めると言う事でしたが…いくらでしょう?」

(´・ω・`)「う〜ん…まぁ軽く見て5000万かな」

ハハ;ロ -ロ)ハ「は?…そんなにかかるんですか?」

(´・ω・`)「うん?…あっ通貨はそっちのアンカじゃなくてレスだから」

ハハ;ロ -ロ)ハ「なんですかその額は!!情報一つの値段とは思えない!」

ハローさん。
常に仕事に情熱を注ぎ、身を削ってまで報道に関わろうとする。
普段は冷静を装っているつもりだが、経費の話になると途端にヒステリックになる。
面白い人だ。

38 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:00:31 ID:z9MHEEgQO
支援

39 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:01:35 ID:mz28zv3MO
ここでショボンか…

40 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:04:20 ID:sQ1TqD0w0
(´・ω・`)「そう言われても…この情報は高いものでね」

ハハ;ロ -ロ)ハ「いくらなんでも足元を見過ぎじゃないですか!?」

(´・ω・`)「君がなにを言おうと僕は金額を下げるつもりは無いよ。それに…」

僕は席を立ちあがり、ハローさんの背後に移動する。
そして、彼女の肩を掴み、耳元に口を寄せた。

(´・ω・`)「君はこのまま下がれない…だよね?」

ハハ;ロ -ロ)ハ「!!…ま、まさか知ってるん…ですか?」

僕はにっこり笑うと、彼女の肩を2回ポンポンと叩き自分の席に戻る。
知ってる。何もかも知ってるよ。
君がギコの疑惑を追えきれなかった場合、会社から首を切られる事も。

君が会社の上司と愛人関係にある事も。
その上司からも愛想を尽かされている事も。


(´・ω・`)「さて商談に戻ろうか。君はどうしたい?」

41 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:05:25 ID:z9MHEEgQO
こわい

42 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:06:36 ID:sQ1TqD0w0
ハハ;ロ -ロ)ハ「流石は世界最高の情報屋【スペード】…。」

(´・ω・`)「へぇ〜僕、陰でそんなこと言われてたんだ」

彼女は、2、3分考えた後、鞄から小切手を取り出した。

ハハ;ロ -ロ)ハ「…わかりました。手を打ちましょう…………はい、小切手です」

結局彼女はこの値段で手を打った。
まぁどちらかと言えば賢明な判断だろう。

(´・ω・`)「毎度。」

僕は小切手を受け取り、背広のポケットに入れた。
カウンターに乗っているグラスを掴み、中のテキーラを口に含む。

ハハ ロ -ロ)ハ「それでは…教えてもらえますか?彼について…何もかも」

(´・ω・`)「いいよ。メモの準備は良いかな?」

僕は2回に分けテキーラを飲み干した。
さあ、僕は彼女に情報を伝える義務がある。

43 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:09:01 ID:z9MHEEgQO
しえん

44 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:10:22 ID:sQ1TqD0w0
(´・ω・`)「まず、君が打ちたてた仮説、あれは正しいよ」

ハハ;ロ -ロ)ハ「やっぱり…。しかし何故ギコはそんな事を…?」

(´・ω・`)「彼はシベリアから大量の大麻を受け取っていたのさ」

ハハ;ロ -ロ)ハ「密輸ですって!?…そ、それは本当なんですか?」

(´・ω・`)「ああ、そうだよ。しかし彼には致命的な欠点がある……『馬鹿』だ」

ハハ;ロ -ロ)ハ「馬鹿…?」

(´・ω・`)「彼は大麻の相場を知らなかった。その事実に気付いたシベリアは大麻の値段を上げ、多額の利益を出していた」

ハハ;ロ -ロ)ハ「そんな阿呆な話が…」

(´・ω・`)「しかし、ギコの父はフッサールと言う世界的な資産家だ。いくら多額とは言え、その額は彼の資産に傷一つ付かない」

(´・ω・`)「むしろ、彼はそれを楽しんでいた。大麻の密輸によって出た利益を元に戦争中のシベリアがどのような行動に出るのか、高みの見物をしていたんだ」

45 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:11:29 ID:z9MHEEgQO
しえしえ

46 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:11:50 ID:CXJ5IvKMO
ギャングのショボンに声を宛てるなら間違いなく神谷だな

47 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:14:30 ID:sQ1TqD0w0
ハハ;ロ -ロ)ハ「そんなふざけた話が…」

僕には見える。見えるよ。
君は確かに驚いているようだが、内心はとても喜んでいるはずだ。
こんな大ニュースを手に入れたんだからね。

(´・ω・`)「そして、彼が金を送っているという証拠だけど…それに関しては僕も持ち合わせていない」

ハハ;ロ -ロ)ハ「それじゃあ…どこに行けば証拠を掴むことができますか!?」

(´・ω・`)「う〜ん…手っ取り早く探せば、その大麻を扱った運び屋に聞くのが妥当だね」

ハハ;ロ -ロ)ハ「そ、その運び屋の場所…教えて下さい!!」

う〜んどうしようかな。ここでさらに金額を釣り上げると言うのも手だけど…
ここは………。


(´・ω・`)「…いいよ。特別にサービスで教えてあげる」



情報は薬物と似てる。

48 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:18:42 ID:sQ1TqD0w0
―23:51:02―

「ありがとうございます」
そう言うと、彼女は鞄を掴み、一目散に店を飛び出した。
僕は手を振って彼女を見送った。

さてと…これで僕の仕事は終わり。また情報収集の生活に戻る。
その時、僕のポケットが震えた。

電話だ。電話が震えていた。
おかしいな。僕の携帯の番号を知っている人間なんて極僅かなのに…。
携帯を開いてみると、案の定僕の知人だった。

フォックスさん。
僕らのモナーさんの秘書を務めている男だ。
彼からの留守番電話が1件入っていた。

僕はそっと受話器を耳に当て、内容を確認する。

『モナーさんが亡くなった。今すぐ帰ってきてほしい』

(´・ω・`)「…………そうか」

49 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:20:34 ID:z9MHEEgQO
なるほど

50 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:20:42 ID:sQ1TqD0w0
そうか…。モナーさんは死んでしまったのか。
そうか…そうか…
そうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうか
そうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうか
そうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうか
そうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうか
そうかそうかそうかアハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。

僕は留守電を切り、電話帳からある人の番号を探す。
お目当ての人はすぐに見つかった。

(´・ω・`)「あっもしもし?フッサールさん?」

(´・ω・`)「僕ですショボンです」

(´・ω・`)「たった今、あなたの息子さんを追っている記者が来ましたよ」

(´・ω・`)「名前はハローさんです。VIP新聞の記者ですね」

(´・ω・`)「ええ、はい。全て話しました。何もかも」

(´・ω・`)「あっ殺処分に関しては明日の午後12時以降にお願いできますか?小切手を変えないといけないので」

(´・ω・`)「いえいえ…これも仕事ですから…はい」

51 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:22:33 ID:CXJ5IvKMO
フォックスはもう話に絡んで来ないのかな・・・
個人的にもう一癖あれば嬉しい

52 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:25:19 ID:sQ1TqD0w0
(´・ω・`)「それでは…約束通り『誰かがフッサールさんの身内の情報を求めてきたら』という情報をお伝えしましたので」

(´・ω・`)「ホント助かります。何せフッサールさんは一番のお得意様ですからねw」

(´・ω・`)「あっそれと…もう一つお得な情報があるんですが」

(´・ω・`)「それとは全く関係ないです…はい」

(´・ω・`)「フッサールさんが欲しがっていた物が手に入りそうですよ」







(´・ω・`)「プルトニウムです」

53 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:27:07 ID:sQ1TqD0w0
8日目
―06:28:41―

(´<_` )「さて…どこから話そうか」

弟者は手を顎に当てて考え込んだ。
コイツの口から何が飛び出してくるのか想像がつかない。

( ;・∀・)「おい…どうやってだ。どうやって…モナーさんを殺したんだ」

俺は目を大きく開けながら尋ねた。

(´<_` )「あれは簡単さ。俺が仕掛けたんだ…」

そう言いながら、弟者はビーグルに指を刺した。

(´<_` )「この…ナノマシンをな」
  _
( #゚∀゚)「そいつは…!!姉貴の!!」

(;*゚ー゚)「な…ナノマシン!?」

(´<_` )「これはクーのラボから2ヶ月も前に拝借した奴だこれに毒入りのナノカプセルをセットして、ペースメーカーに装着すればあら簡単」


(´<_` )「体内時限爆弾の出来上がりだ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:27:10 ID:z9MHEEgQO
黒いな…

55 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:33:09 ID:CXJ5IvKMO
ドックンなんか喋ってよ・・・

56 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:33:12 ID:sQ1TqD0w0
( ;ФωФ)「馬鹿な…しかしあのペースメーカーにそんな形跡はどこにも…」

(´<_` )「何を言ってるんだ?お前が持って言ったのは偽物だよ」

( ;ФωФ)「まさか…変装に気付いていたというのか…?」

(´<_` )「いや…アンタの変装は完璧だった。普通ならば気付くわけ無いさ」

( ;ФωФ)「ならば何故…」

(´<_` )「決まってるだろ?俺は兄者も騙していたんだよ」

( ;´_ゝ`)「なっ…お前……」

弟者はくるっと振り向いて、兄者の顔を見る

(´<_` )「今だから言わせてもらうよ…兄者」

(´<_` )「俺はアンタが大嫌いだった。なんでこんな屑の兄を持ったんだろうと後悔してるよ」

( ;´_ゝ`)「!!」

57 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:36:14 ID:sQ1TqD0w0
(´<_` )「まぁとにかく、俺はナノマシンを手に入れることによって、モナーさんの命もこの犬も、操ることに成功したってわけだ」

('A`;)「何て野郎だ…」

( #ФωФ)「貴様…!!」

皆、殴りかかるのを必死で押さえている。
俺だってそうだ。コイツが殺したというのならば今にでもハチの巣にしてやりたい。
しかし、コイツにはまだ隠している事がある。

(´・ω・`)「君らって本当に単純だから面白いね」

その時、ショボンが口を開いた。

(;*゚ー゚)「そ…そうよ!ブーン君は?ブーン君はどうしたの!?」

(´<_` )「ブーンか。アイツも厳密に言えば俺だ。まぁほとんどはショボンだがな」

('A`;)「お前ら…グルだったのか?」

(´・ω・`)「うん、そうだね。正確には違うけど」

58 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:40:29 ID:sQ1TqD0w0

(´<_` )「さて…話を続けよう」

弟者は手の平の汚れを払い、甲板にいる全員を見渡す。

(´<_` )「俺達はある目的の為に集まった」

(´・ω・`)「ただその目的を達成するためには2人の邪魔が存在したんだ」

( ;・∀・)「まさか…それが…」

(´・ω・`)「その通り。モナーさんとブーンだよ」

( #ФωФ)「何故だ…何故殺す必要があった」

弟者は胸から煙草を取り出し、火を付ける。
体内に煙を入れ、そして吐き出す。

(´<_` )「…モナーさんはいずれ死ぬ体だったが…少々時間が無かったもんでね」

(;*゚ー゚)「じ…時間?」

(´・ω・`)「いずれわかるさ。君達にもね」

59 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:42:30 ID:z9MHEEgQO
支援

60 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:42:45 ID:sQ1TqD0w0
(´<_` )「ブーンを殺すのは簡単だ。奴は突然の事象を対処する事ができない。ならば奴をどこかへ隔離させ、そのままその場所ごと吹き飛ばせばいい」

(´・ω・`)「彼が死んだのは確定ね。だって…ガラスに真っ黒焦げの人型の物体があればねぇ…」

(´<_` )「DNA鑑定も住んでいる。その人型の物体はブーンだ」

なんてことだ。
こいつらはモナーさん、クーだけでなくブーンまでも殺していたのか。


( #ФωФ)「ふざけるな!!貴様ら…吾輩を…『Player』を愚弄していたのか!!」

(´<_` )「勘違いしないでくれ。俺はあんたらを仲間だと思った事なんてない」

(´<_` )「せいぜい足枷がいいとこだ。」

( #ФωФ)「き…貴様っ!!」

(´<_` )「おっと馬鹿な真似はよしてくれよ。ここで死にたいのか?」

弟者は腕に抱えていたビーグルを地に降ろした。
あの犬の恐ろしさはここにいる全ての人間が目の当たりにしている。

(;#ФωФ)「ぐっ……!!」

ロマネスクは前のめりになった体を止め、半歩だけ下がった。

61 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:44:44 ID:CXJ5IvKMO
ブーンはショボンに辿り着いた結果殺されたんじゃなくて
殺されるべくして殺された訳か

62 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:45:29 ID:sQ1TqD0w0

(´・ω・`)「…ホントは2人を殺しておしまいって感じだったんだけど…下らない競い合いが始まっちゃったしね」

(´・ω・`)「この1週間、君達は良く働いてくれたよ。ありがとね」

( ;・∀・)「働いた…?何の事だ言ったい…」

俺達がショボンの為に何をしたって言うんだ…。

(´・ω・`)「まさか本気で思ってるの?本気で…偶然プルトニウムが盗まれたと思ってるの?」

ξ;゚听)ξ「!!…まさか…」

ショボンはニヤニヤと笑いながら語る。

(´・ω・`)「まさか本気でギコは偶然『Player』のターゲットとしてブッキングしたと思ってるの?」

('A`;)「な…なんだと…!?」

(´・ω・`)「本気で【Trick Taking号】に偶然みんなが揃ったと思ってるの?」

(;*゚ー゚)「嘘…そんな…」




(´・ω・`)「全部僕の計算通りだよ?」

63 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:46:20 ID:sQ1TqD0w0
―06:41:21―

(///Д-)「…ん………?」

(///Д゚)「…………」

(///Д゚)「誰もいない…静かだな…」

(///Д゚)「ドク?あのー…」

(///Д゚)「………」

(///Д゚)「ホントに誰もいないのか?」

ガチャ…

(///Д゚)「あっ…誰かいるんです…」



('、`*川 「…………」

64 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:48:33 ID:z9MHEEgQO
むう

65 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:53:26 ID:sQ1TqD0w0
(/;/Д゚)「あ、あなたは…大統領の…!!」

('、`*川「本当に……」

(/;/Д゚)「…え?」

('、`*川「本当にしぶといですね…すぐに楽になれば良かったものを…」

(/;/Д゚)「あ…あの〜何の用でしょうか…」

('、`*川「これであなたも終わりです。お疲れ様でした」

(/;/Д゚)「何の事…………えっ!!」




パンッ

66 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:55:52 ID:CXJ5IvKMO
あああ貴重なしぃの金ズルが!

67 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 00:58:20 ID:sQ1TqD0w0
―06:44:57―

(´<_` )「本当にお前らは俺達のいい駒になってくれた。感謝するよ」

(;*゚ー゚)「なによそれ…どういうことなの」

(´<_` )「言葉通りだ。お前らは俺達の目的の為に動かされていたにすぎないのさ」

('A`#)「ふざけてんじゃねぇぞ…!!てめぇら!!!」

俺は強く銃を握り、弟者の額を狙う。
その瞬間、脇からクーの犬が唐突に走ってきた。

('A`;)「ちっ…!!」

弟者を狙うのは諦め、犬に目掛けて銃を構える。
犬ごときの反射神経に後れを取るわけにはいかない。
俺は犬に向けて、弾丸を放った。

弾は腹部に当たり、その身を貫いた。
しかし、その威勢を止めることは無く、穴の空いた体のまま俺の腕に噛みついた。

('A`;)「な、…糞っ…!!」

68 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:59:23 ID:z9MHEEgQO
いやん

69 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 00:59:42 ID:CXJ5IvKMO
ドックン逃げてー!

70 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 01:01:12 ID:sQ1TqD0w0
ギリギリと噛みつくその歯と顎はしっかりと俺の腕を捕え、今にも喰い千切られそうだった。
ドクドクと血が流れ、腕全体に痛みが伝わる。
俺は体を強く蹴り飛ばすが、全く動かない。

(´<_` )「無駄だ。そいつは俺の指令が無い限り、どんな傷を負ってもその口を上げることは無い」

なんだと…。
冗談じゃない。このままだと神経までやられちまう。
俺は犬の脳みそに向けて銃を構えた。

「なら、お前の指令が無ければコイツはそこを動く事は無いんだな」

その瞬間、俺の右隣を誰かが横切った。
  _
( ゚∀゚)「だったらその間にお前を殺してやるよ」

その男はジョルジュだった。
果敢にも、無鉄砲の状態で弟者に向かっていった。

( ;ФωФ)「ジョルジュ!!貴様死にたいのか!!」

71 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 01:03:15 ID:sQ1TqD0w0
ロマネスクが叫ぶ。しかしその声はジョルジュには届いていなかった。
俺も犬の脳天に銃口を突き付け弾を放った。
犬は弧を描くように飛んで行った。

( ;ФωФ)「馬鹿者!!そいつらが武器を持っていないとは…」
  _
( #゚∀゚)「死に晒せっ!!」

ジョルジュは拳を構え、弟者の顔面を捕える。

(´<_` )「やれやれ…まだ理解していないようだな」





(´<_` )「この船を制しているのは俺らだということに」




ジョルジュが弟者の顔面を殴ったのと、遠くの方で爆発音が聞こえてきたのはほぼ同時だった。

72 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 01:04:30 ID:sQ1TqD0w0
すいません…今夜はここまででいいですかね?

瞼が重くて重くて…。
明日の午前中に続きを書くので…。

73 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:05:35 ID:CXJ5IvKMO


眠いならしゃーないな

明日期待してる

74 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:07:13 ID:CXJ5IvKMO
ん? 明日って日付変わった今日の事? それとも明日?

75 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:07:14 ID:z9MHEEgQO
了解、一旦乙

76 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:07:51 ID:BM/HH46QO

また明日読ませてもらうよ

77 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:08:04 ID:MWTN4fYkO
構わんぜよ
ぼんやりしたまま書くより明日にしたほうがいいだろうしさ

78 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:08:53 ID:H6m6JkwoO
初遭遇


乙!

79 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:10:14 ID:5zdZCEx60
乙!

80 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:10:32 ID:QwcdGy4MO
まったく…じらしやがって…乙!

81 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 01:21:35 ID:7zfkJZ6.0
乙でした

どうでもいいけどショボンの台詞で某オサレ漫画思い出して吹いた

82 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 09:44:10 ID:Pg08NgsQ0
再投下します

83 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 09:49:40 ID:Pg08NgsQ0
(;*゚ー゚)「な…何が起きたの…?」

大きな爆発音はとどまる事を知らず、連続して船内で起こった。
地響きが鳴り、船体が揺れる。

( ;・∀・)「この音…爆発か!?」

( ;ФωФ)「まずい…火の手がこっちへ向かってきている…!!」

爆発…。その言葉が妙に引っ掛かる…。
その時、俺の思考は一つの人物に辿り着いた。
それはツンも一緒だった。

ξ;゚听)ξ「ジョルジュ!!あんたまさか…」

('A`;)「スイッチを押したのか!!?」

俺達は血の気が引きつつもジョルジュに問いかける。
しかし、ジョルジュの反応は俺達の想像を裏切っていた。
顔面蒼白で瞳孔が開く。
まったくもって俺達と同じ顔をしていた。
  _
( ;゚∀゚)「どういうことだ!?…まだスイッチは切り替えてなんかいな…」



(´<_` )「だから言っただろう。この船を制しているのは俺だと」

84 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 09:56:09 ID:Pg08NgsQ0
ジョルジュに顔面を殴られた弟者は吐いた血を腕で拭い、ゆっくり起き上った。

(´<_` )「電波ジャックだよ。応用させてもらったよナルシスト君」
  _
( ;゚∀゚)「どういうことだ…?」

(´<_` )「君が使っている電子回路を少しだけいじらせてもらった。これでこの船に積んであった爆弾は俺の思いのままなのさ」

なんてことだ。
これがコイツらの言っていた駒なのか…。
全ての行動パターンを読まれている。

(´・ω・`)「さて…だいたい…あ20分ってところだね」

ξ;゚听)ξ「何がよ」

(´・ω・`)「この船が沈む時間さ。爆弾数もなかなかのもんだからすぐ沈むんじゃない?」

85 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 09:58:00 ID:z9MHEEgQO
再開キタキタ!

86 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:03:18 ID:Pg08NgsQ0
( ;ФωФ)「なっ…なんだと!?」

(´<_` )「もうここにもお前らにも用は無いからな。さっさととんずらさせてもらうぜ」

その時、どこからかバリバリとした音が聞こえ、
空から弟者の真後ろに一台のヘリが降りてきた。
ショボンは梯子が降りたのを確認すると、さっと船から飛び出し、ヘリの梯子に捕まった。
  _
( #゚∀゚)「ふ…ふざけるな!!逃げるのかお前ら!!」

(´<_` )「逃げるなんて言うなよ。もともとお前らみたいな格下なんて相手にしてない」
  _
( #゚∀゚)「ああ!?馬鹿にするのもいい加減にしろよ!!」

(´<_` )「どうして俺達がわざわざ種明かしをしたのか教えてやろう」

弟者は梯子に捕まり、首を傾ける。



(´<_` )「そうでもしないと誰も真相にたどり着けないからだ」

87 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:07:01 ID:z9MHEEgQO
支援

88 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:11:17 ID:Pg08NgsQ0
(´<_` )「あばよ。せいぜい残りの時間を楽しんでくれ」

('A`#)「行かせるか…!!」

俺は銃を構える。しかし、あの犬の傷が深かったせいか、照準が合わない。
腕が震えろくに銃さえも握れない。

('A`;)「糞っ…!!」

(´・ω・`)「それじゃあね。しぃ、ロマネスク。トランプ…楽しかったよ」

( ;ФωФ)「貴様ら…待て!!」

(´・ω・`)「僕達よりも自分の心配でもしたら?もしかしたら助かるかもねw」

ショボンの出してくれの合図でヘリはまた再び浮上した。
その時、中にいたヘリの操縦士顔が見えた。

( ;・∀・)「な……………」

('A`;)「え…………」

それは俺も知っていた人物だった。




('、`*川

89 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:15:00 ID:z9MHEEgQO
ふむ

90 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:15:30 ID:Pg08NgsQ0
何故あの女があそこにいたんだ…?
もしかして俺の依頼は全てショボンの計画のうちだったのか?

ヘリは高く上がり、梯子も上げられてしまった。
もう奴らを追うのは不可能だ。聞きたい事はまだ山ほどあるがここは諦め一度自分の命を優先しよう。
もう、俺達は脱出することなど不可能なのかもしれない。
俺は腕を抑えながら、甲板から出ようとした。

ξ゚听)ξ「…………」

ふと、甲板を見たときにツンはたった一人、ヘリを見上げていた。

(´<_` )「…………」

弟者を睨んでいるようにも見えたが、もう顔もわからない高さまで上がってしまった。
一体、アイツがなにを見ていたのか俺にはわからないが…まぁ俺には関係の無い事だろう。

それよりもどうすればこの船から脱出できるのかを考えなくては。
今は、死ぬ気でこの船から生き延びてやる。

91 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:17:19 ID:z9MHEEgQO
クライマックスかと思っていたが…

92 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:23:35 ID:Pg08NgsQ0
  _
( #゚∀゚)「おい!!お前ら!!逃げるなあああああああああああああああああああああああああああ!!!」

ジョルジュの叫び声はヘリの音にかき消され、誰の耳にも届くことなく消えてしまった。
  _
(  ∀ )「ゲホッ…エホッ…糞っ!!畜生!!!…ゲホッ!!」

ジョルジュは甲板の床を強く叩く。
しかし、そうしている間にも船体は傾き、船の1/3は既に沈んでしまった。

('A`;)「おい、ジョルジュ!!そんな事よりも脱出をするぞ!!」
  _
( #゚∀゚)「ああ!?お前らだけで俺が用意した船に乗って脱出すればいいだろうが!!」

('A`;)「いやだからその船がどこにあるか……………」

ん?待てよ。コイツ…今なんて……。

93 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:24:16 ID:DDVvrdnsO
支援

94 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:25:23 ID:z9MHEEgQO
さすがに準備はしてるのか

95 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:35:01 ID:Pg08NgsQ0
('A`;)「お前…脱出用の船を用意していたのか?」
  _
( #゚∀゚)「あ?当たり前だろうが!でなきゃ爆弾なんて仕掛けねーよ」

もっともだと言えばもっともだ。

('A`;)「なぁ…!それは今どこにあるんだ!?」
  _
( #゚∀゚)「さっきの荷物置き場だ。俺達が争った場所にある」

希望の光がさした。
どうやら俺達はここから生き残れるかもしれない。

('A`;)「おい!おまえも来い!!」

俺はジョルジュの腕を掴み、貨物室に急ぐ。
まだ水没していないといいが…。
  _
( #゚∀゚)「何しやがる!!離せ!!」

抵抗するジョルジュを無理やり連れて、全員で貨物室に急いだ。

96 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:38:22 ID:z9MHEEgQO
しえーん!

97 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:43:25 ID:Pg08NgsQ0
―07:05:16―

('、`*川「残り、3時間ほどでシベリアに着きます」

(´<_` )「…………わかった」

俺とショボンは黙々と外の景色を眺めていた。
元々仲の良かった間柄でもないので、話す事も無いのだが。
ただお互いの目的をなす為に組んだ同盟。

それ以上もそれ以下も無い。

(´・ω・`)「……ねぇ」

ふとショボンが声を発した。
俺はその声に耳を傾ける。

(´<_` )「…なんだ?」

(´・ω・`)「覚えてるよね?これで終わりじゃないんだよ?」

なんだ…その事か。
下らない再確認。する必要もない。

98 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:44:16 ID:z9MHEEgQO
支援

99 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 10:49:13 ID:Pg08NgsQ0
(´<_` )「忘れるわけ無いだろう?これはもともと俺とおまえの戦いだ」

(´・ω・`)「フフ…そうだね。まぁ勝つのは僕だけどさ」

(´<_` )「お前はいつからコメディアンになったんだ?笑わせるなよ」

(´・ω・`)「正直、あんなポンコツに負ける気がしないんだよね」

(´<_` )「馬鹿言え。俺のこのナノマシンを送り込めば、確実にお前を殺す事ができる」

(´・ω・`)「君の方がジョークは上手なようだね。参考になるよ」



(´・ω・`)「とにかく…僕達の勝負は………」



「3日後だ」

100 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 10:56:02 ID:z9MHEEgQO
しえん

101 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:01:40 ID:Pg08NgsQ0
―07:05:59―

(;*゚ー゚)「ギコ君!!」

船の爆破を聞いて私は真っ先にギコ君の元へ駆け付けた。
彼は決して死んではいけない。
レストランを越え、客室の廊下を走る。
中はパニックになった乗客でごった返していた。

私はその向こうにいるギコ君が眠る部屋へ進む。
扉を開け、ベッドルームに入る。

(;*゚ー゚)「ギ…ギコ君!!」

そこには血まみれになった彼の姿が。
銃で撃たれたのだろうか。血が周囲に飛び散っている。
何が起こったのか分からないが、今は考えている場合じゃない。
私は慌てて駆け寄り、彼の容態を確認する。

脈は………ある。まだ生きている。
時間が無い。そう判断した私は、ギコ君を担ぎ上げ、部屋を後にした。


時間が無い。急がねば。

102 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:05:50 ID:Pg08NgsQ0
ドクオの話によると、ジョルジュが脱出用の船を用意していたらしい。
何と用意周到な男だろうと思ったが、今回ばかりは感謝しないといけない。
私は、貨物室に向かう為、階段を下りる。

貨物室の入口でドクオが待っていた。

('A`;)「急げ!もう床が水に浸かってる!お前で最後だ」

(;*゚ー゚)「わ…わかってる…!!」

私は強張った腕に力を入れ、最後の踏ん張りを見せる。
その瞬間だった。

脇の壁に大きな亀裂が入った。
その亀裂は止まる事無く広がって行き、範囲が広がっていく。

まずい。
直感的にそう判断した私は、一目散に駈け出した。

階段を曲がり、最後の段差を駆け抜ける。
私の後ろから水の噴き出す音が聞こえた。

103 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:09:46 ID:z9MHEEgQO
しえしえ

104 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:10:58 ID:Pg08NgsQ0
('A`;)「飛べ!!しぃ!!」

(;*゚ー゚)「わ…わかった!!」

私は12段ある階段の9段目から跳びあがり、ドクオの元へ落ちていく。
ドクオは私の着地地点で腕を広げて構えていた。

私はそのまま、ドクオの構えた中に入る。
その瞬間にドクオの顔面に私のニーキックが直撃した。

('A`;⊂「ゴフッ!!」

私は綺麗に着地し、ギコ君をもう一度担ぎ直して脱出船に向かう。
ドクオはその場に転がり落ちた。

('A`(#)「おい!謝罪と贖罪は無いのか!!」



ドクオがなにを言っているのかよくわからない。

105 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:14:28 ID:Pg08NgsQ0
私の目の前にあったのは自家用のクルーザーレベルの船だった。
よくこんなものを中に入れられたなと無駄に感心してしまった。
…おっとそんなことは言っていられない。
もう水は腰の高さまで来ている。

( ;ФωФ)「全員乗ったか!?発進するぞ!!」

ロマネスクの合図が聞こえ、私達も慌てて船に乗る。
エンジンが起動し、船が進む。爆発によりぽっかりと空いた大きな穴から船は抜けていった。

そして、クルーザーは海原を進み、沈没していく豪華客船【Trick Taking号】を後にした。

('A`;)「とりあえず…助かったようだな」

ドクオの言葉に皆が安堵した……
  _
( #゚∀゚)「何寝ぼけた事言ってんだよ!!俺達は逃がしたんだぞ!親父を!姉貴を!ブーンを殺した奴らを!!」

訳ではなかった。

( ;´_ゝ`)「……………すまない。俺のせいだ。俺が疑っていれば…」

兄者が口を開く。その声に反応してジョルジュが兄者の胸倉を掴む。
  _
( #゚∀゚)「お前…何で気付かなかったんだよ!一緒にいたんだろ!!?あ゛ぁ!?」

106 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:16:56 ID:z9MHEEgQO
支援

107 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:18:40 ID:Pg08NgsQ0
( ФωФ)「下らない話をするな!今はそれでどころじゃないだろが!」

ロマネスクの発言により、ジョルジュの腕の動きが止まる。
ジョルジュはしばらく兄者を睨んだ後、顔面を強く殴り飛ばした。

(;*゚ー゚)「それで…この後はどうするの…?」

私はみんなに問いかける。
ジョルジュ。ロマネスク。兄者。モララー。ドクオ。ツン…。
皆が皆同じ事を考えているとは思えないが、このまま引き下がる連中でも無いだろう。
  _
( #゚∀゚)「決まってんだろ?報復だ!!」

('A`)「奴らの場所もわからないのにか?」
  _
( #゚∀゚)「うるせぇ!!俺がなんとしてでも探し出す!」

('A`)「また始まったよ…根拠のない行動」
  _
( #゚∀゚)「何だお前…お前も一緒に殺されたいのか?」

('A`)「お前さっき俺に負けたじゃねぇか」

108 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:19:41 ID:z9MHEEgQO
しえん

109 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:29:06 ID:Pg08NgsQ0
( #゚∀゚)「腕を負傷してるようなグズに負けるわけねぇだろ?」

('A`)「だったら試すか?」

みっともない男の張り合い…。呆れて見ていられない。

( ФωФ)「だから止めろと言ってるだろうが!!馬鹿タレが!!」

ロマネスクの声でまた、事態は収拾がついた。
やれやれとため息を出したくなる。

ξ゚听)ξ「問題は…あいつ等の言う目的ってのが何なのかってことよね…」

(;*゚ー゚)「何かを成し遂げる…そんなニュアンスだったと思うけど」

わからない。彼らはこれから何をしようとしているんだ…。
考えが行きずまりそうになった時、今まで静かだったモララーが急に喋り出した。

( ;・∀・)「そうか…そういう事か」

携帯電話を見ながら、ブツブツと呟いていた。

110 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:30:02 ID:z9MHEEgQO
何々

111 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:32:00 ID:QwcdGy4MO
プルトニウムか

112 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:32:11 ID:Pg08NgsQ0
ξ゚听)ξ「…モララーどうしたの?」

ツンが恐る恐る尋ねる。
モララーは顔を上げ、ツンの顔をじっと見る。
その顔は弟者がジョーカーだったとわかった時の顔とまったく同じだった。

( ;・∀・)「奴らの目的が分かったぞ…」

「Player」達が一斉にモララーを見る。

( ;ФωФ)「それは一体何だ…?」



( ;・∀・)「たった今、軍から連絡が入った。ラウンジがVIPに向けて攻撃を仕掛ける準備に入ったと」

ξ;゚听)ξ「な…!!」

(;*゚ー゚)「何ですって!?」

一体どういうことなのかわからない。
ラウンジがVIPに向けて攻撃…?
両国は平和条約で結ばれていたんじゃないの?

113 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:39:12 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「おい…それがあいつ等の目的と何が関係あるんだよ」

( ;・∀・)「まだある。…シベリア軍もVIPに向けて攻撃体勢に入っている」

('A`;)「なんだと!?」

( ;´_ゝ`)「何が起こっているんだ…!?」

モララーは立ち上がり、深呼吸をした。
そして目を開け、周りを見渡す。

( ;・∀・)「これが奴らの目的なんだ」

(;*゚ー゚)「どういうこと?まさかこの攻撃に彼らが関わっているっていうの?」

( ;・∀・)「そうだ。奴が軍にハッキングを仕掛けたのも今思えばこの攻撃の布石だったのかもしれない」

( ;ФωФ)「そうか…奴らは自分達の存在を消すつもりだった」

ξ;゚听)ξ「そ…そんな理由で国ごと消すつもりなの!?」

( ;・∀・)「わからない…。だがその可能性は高い」

114 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:39:31 ID:z9MHEEgQO
なんと

115 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:45:23 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「そんなわけあるかよ。考えすぎだ」

ジョルジュは笑いながら首を横に振った。

ξ;゚听)ξ「あんたまだ分かって無いの!?これから戦争が始まるのよ!?」
  _
( ゚∀゚)「そんなのお前らで勝手によろしくしてろよ。俺は奴らを殺すだけだ」

(;*゚ー゚)「だからその戦争の裏にあいつらが糸張ってるかもしれないってのに…」
  _
( ゚∀゚)「だからそんなの可能性にすぎないんだろ?だったら嘘だ…」

( ;´_ゝ`)「いや…あいつらなら考えられる」

その時、座っていた兄者が立ち上がる。

( ;´_ゝ`)「アイツは…弟者は開発していたんだ…。血液から脳に情報を送る事ができるメカニズムを」

(;*゚ー゚)「脳に…?」

( ;´_ゝ`)「ああ。簡単に言うと、注射器などで血液に情報を流し、それをそのまま脳へ伝えさせる技術だ」

116 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:46:22 ID:QwcdGy4MO
弟者すげぇな

117 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:46:44 ID:z9MHEEgQO
ふむふむ

118 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:51:28 ID:Pg08NgsQ0
('A`;)「そ…そんな事が可能なのか?」

( ;´_ゝ`)「アイツは天才だ。そんな発明も軽々とやってのける。」
  _
( ゚∀゚)「んで?それとこれの何が関係あるんだよ」

( ;´_ゝ`)「まだ分からないのか?アイツは…クーのナノマシンを持っているんだぞ?」

ξ;゚听)ξ「あ………」

('A`;)「まさか……」

(;*゚ー゚)「ナノマシンを…」

そんな…信じられない…そんな事が可能なのか…?

( ;´_ゝ`)「アイツが蚊のような血液を求める動物にナノマシンを持たせ、街に放てばその街は終わりだ」




( ;´_ゝ`)「アイツは…今…人間を操れる力を持っているんだ」

119 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:53:32 ID:z9MHEEgQO
にんともかんとも

120 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 11:53:40 ID:QwcdGy4MO
な、なんだってー

121 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 11:57:55 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「だったら何だよ…」

ジョルジュは再度、兄者の胸倉を掴む。
  _
( ゚∀゚)「だったら俺達は諦めてどっか遠くの国に避難しろって言うのか!?」

(;*゚ー゚)「その方がいいわよ。だって力の差が歴然としてるじゃない!」
  _
( ゚∀゚)「黙れ!俺は必ずあいつらを殺すんだ!!」

ジョルジュは息を荒げながら叫ぶ。
まるで子供だ。下らない意地を張って危険を顧みようとはしない。

(*゚ー゚)「馬鹿じゃないの?国と人間が闘って勝てるわけ無いじゃない!」
  _
( #゚∀゚)「俺が討つのはたった一人の人間だ。そんなの関係ねぇ」

(*゚ー゚)「だったら一人で行けば?あんた一人で無駄死にすればいいじゃない」

彼が力説している間、私以外のみんなは誰一人として喋ろうとはしなかった。
クルーザーは静かにVIPを目指した。

122 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:01:26 ID:Pg08NgsQ0
◇11:ポーカー

―22:33:41―
  _
( ゚∀゚)「よし…完璧だ」

朝の9時にVIPに付きそれから丸一日かけて揃えた装備。
これでどんな戦場に乗り込んでも余裕だ。
  _
( ゚∀゚)「見てろよ弟者。ショボン。俺は必ずお前らを殺す」

俺は今朝あの客船が泊っていた埠頭にいる。
この海の向こうに、ショボンと弟者が…。

他の「Player」共は屑でチキンな奴らの塊だ。
俺以外に奴らと向かい合う気がある奴はいないようだ。
まぁどうでもいいがな。俺一人でも何とかなる。

俺が船に乗り込もうとしたその時だった。

「待ってくれ!!」

俺に向けた声がした。


( ;´_ゝ`)「俺も…一緒に戦わせてくれ」

123 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:04:24 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「ふざけんな。お前があいつらとグルかもしれねーじゃねーか」

( ;´_ゝ`)「確かに…俺があいつ等の仲間では無いと言う証拠は無いが…」
  _
( ゚∀゚)「なら駄目だ。やるんならお前一人で…」

( ;´_ゝ`)「それでもアイツを止めなくちゃならないんだ!!」

兄者の叫び声に、俺は不覚にも委縮してしまった。

( ;´_ゝ`)「アイツを止めなければならないが、俺一人の力には限界がある。だから…」

兄者はしゃがみ、両手を地につけてから頭も付けた。

( ;´_ゝ`)「頼む…力を貸してくれ…!!」
  _
( ;゚∀゚)「お、おい…とりあえず顔上げろ…な?」


「おいおい…何プレイだよ」

その時、後ろから声が聞こえた。



('A`;)「気っ持ち悪ぃ…」

124 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:08:39 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「お前まで…何しに来たんだよ」

('A`)「決まってんだろ?戦争だよ」

そういうと、ドクオは背負っていた荷物を全て降ろした。
バズーカ砲、マシンガン、ライフル…殺し屋が揃えていい代物じゃない。
  _
( ゚∀゚)「お前もシベリアに行くのか…?」

('A`)「俺はラウンジだ。ついでに忘れものもあるんでね」
  _
( ゚∀゚)「忘れ物…?」

('A`)「ああ。まぁどうでもいいんだがな。問題なのはキャッシュカードだ」

ドクオはそういうと、初日にフォックスさんに貰ったカードを取り出した。

('A`#)「あいつら…俺らの貯めた金を全て奪いやがった…糞が」

どうやらコイツにも個人的な恨みがあるようだ。

125 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:09:20 ID:QwcdGy4MO
しえ

126 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:12:23 ID:z9MHEEgQO
支援だ

127 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:13:07 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「言っておくが…俺は一人で行くからな。邪魔すんなよ」

('A`)「お前…シベリアと、ラウンジ。どっちに弟者がいるかわかってんのか?」

その言葉を聞いて俺の思考回路が止まった。
そうだ。すっかり忘れていた。
俺、どっちに弟者がいるかわかんねぇや…。

('A`)「それで一人で行こうって言ってんのか。馬鹿じゃねぇの?」
  _
( ゚∀゚)「う…うるせぇ!!そんなの調べればすぐに…」



「シベリアに弟者、ラウンジにショボンだ」

また背後から声がした。





( ・∀・)「こんなとこに集まるなんて…お前らも悪趣味だな」

128 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:18:08 ID:z9MHEEgQO
これは夢の展開

129 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:19:38 ID:Pg08NgsQ0
('A`)「モララー…」

( ;´_ゝ`)「お前…こんなところにいていいのか?」

( ・∀・)「まぁな。記者会見も終わったし、軍の指令も一通り済んだ」

('A`)「それでも来んなよ…」
  _
( ゚∀゚)「それで…なんでシベリアに弟者がいるってわかんだよ…」

( ・∀・)「あのヘリを操縦していたのは…俺の秘書だ」

('A`;)「なっ…アイツお前の秘書だったのか!?」

( ・∀・)「そうだが…お前…ペニサスを知ってるのか?」

('A`;)「知ってるも何も…お前を殺す様に依頼した張本人だよ」


( ・∀・)


( ;・∀・)「えっ?マジ?」

130 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:19:40 ID:QwcdGy4MO
きたきたきたきたぁ!!

131 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:20:23 ID:z9MHEEgQO
かわいい

132 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:27:58 ID:Pg08NgsQ0
ショックが出かかったのか、モララーはその場に塞ぎこんでしまった。肩を落としながら話を続ける。

( ・∀・)「いやね…なんでアイツはヘリを操縦してんのかなーって思ってちょっと調べたわけですよ…」
  _
( ゚∀゚)「めっちゃ落ち込んでんな」

('A`)「うぜぇ…」

( ・∀・)「そしたら彼女…ラウンジのスパイじゃないですか―。もう僕12年間も騙されちゃいましたよ」

完全棒読みのセリフのせいで緊張感が伝わってこない。

( ・∀・)「しかも何度もショボンと接触したデータが残ってたんで…ラウンジだなって…」

( ;´_ゝ`)「なるほどな…じゃあお前もラウンジに…?」

( ・∀・)「俺は行かねえよ。国を守らないといけないしな。それに…」

('A`)「それに?」

( ・∀・)「こんな船で言ったら先ず死ぬぞ?」

正論だ。しかし、これ以上に安全な船を用意する事ができなかった。

「だったら私のを使うといいわ」

またもや背後から声がする。


ξ゚听)ξ「もっとマシな船くらいいくらでもあるし」

133 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:28:56 ID:Pg08NgsQ0
  _
( ゚∀゚)「お前…ツンか」

おいおいおいおいおい…どんだけオールスターで集合してるんだよ。

ξ゚听)ξ「あいつらを退治しに行くんでしょ?私も力になるわ」
  _
( ゚∀゚)「いや、ってか誰も一緒に行くなんて言ってねーし」

( ・∀・)「おい、ツン。お前の持ってる武器…こっちに提供してくれねーかな」
  _
( ゚∀゚)「だから勝手に話を進めんな」

ξ゚听)ξ「まぁそういうと思ったわ。良いわよただし価格は上げさせてもらうから」
  _
( ゚∀゚)「聞けよ」

('A`)「俺も頼む」
  _
( ゚∀゚)「死ねバーカ」

134 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:30:05 ID:Pg08NgsQ0
ξ゚听)ξ「面白いわね」
  _
( ゚∀゚)「何がだよ…」

ツンは俺らを見渡しながら笑った。

ξ゚听)ξ「だって揃ったメンバーが【クイーン】に…」
  _
( ゚∀゚)    ( ・∀・)

ξ゚听)ξ「【ジャック】…【キング】…」

('A`)     ( ´_ゝ`)

ξ゚听)ξ「【エース】に【テン】…。まるでロイヤルストレートフラッシュじゃない」

言われてみればそうだ。
これは何かの暗示だろうが。


「ロイヤルストレートフラッシュを完成させるには…同一のマークが必要だろう?」


また背後から声がした。
お前ら俺の背後好きだな。


( ФωФ)「吾輩も参加しようではないか」

135 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:31:10 ID:QwcdGy4MO
なんか緊迫通り越しすぎてほのぼのする

136 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:31:38 ID:Pg08NgsQ0
ξ゚听)ξ「ロマネスク…」

( ФωФ)「やはり…モナーさんを殺した奴を許すことはできない。たとえそれが国と言う力を持っていたとしてもな」

( ・∀・)「ああ。これは俺達のリベンジだ」

('A`)「モナーさん、ブーン、クー…死んだ奴らの為にもアイツらを止める」

( ´_ゝ`)「大丈夫だ。俺らならたった数人でも国家と戦える力を持っている」
  _
( #゚∀゚)「あぁ〜〜もう…お前ら…!!!」

俺は髪をグシャグシャと掻き毟る。
  _
( ゚∀゚)「わかったよお前らと共闘だ!!好きにしろよ畜生!」

もうここまで来たら諦めるしかないだろう。
俺達で、「Player」で奴らを止める。

137 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:32:46 ID:Pg08NgsQ0
ξ゚听)ξ「ところで…しぃは?」

そう言えばと辺りを見渡す。
しぃの姿はどこにも見当たらない。

( ФωФ)「アイツは来ないだろう…。船の上であんなに反対していたからな…」

( ´_ゝ`)「だろうな…。まぁ強制ではない。命が惜しければ逃げるのも一つの手だ」

('A`)「それに…アイツの力はこの戦いでは無意味だろう」

これは戦争だ。
詐欺師の出る幕ではないだろう。
  _
( ゚∀゚)「よし…来ない奴はどうでもいい。俺達で作戦を立てるぞ」

( ・∀・)「そうだな…。そうしよう。時間は待ってくれない」

俺たちは地図とペンを取りだし、作戦会議を開いた。

138 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:33:15 ID:QwcdGy4MO
いーい展開だ…!

139 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:33:27 ID:Pg08NgsQ0
―23:53:20―

('A`)「っと…作戦はこんなもんか?」

ドクオは地図をたたみ、呟くように言った。

ξ゚听)ξ「初めてじゃない?こんなに大人数で一緒に行動するの」

( ФωФ)「吾輩達は基本個人活動だからな。まさか共同任務がこんな形になるとは…」

( ・∀・)「いいか?お前ら…。タイムリミットは24時間だ」
  _
( ゚∀゚)「関係ねぇ。午前中に終わらせてやるよ」

( ´_ゝ`)「だといいんだがな…」

準備は整った。後は結果を残すだけでいい。

140 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:34:20 ID:Pg08NgsQ0

( ・∀・)「いいか?俺達の勝敗の決めては2つに1つだ。それはショボンと弟者も一緒」

( ・∀・)「自分の目的を果たせるかどうか。それ以外は全部死だ。」

俺達はモララーの言葉に対し強く首を縦に振った。

( ・∀・)「お前らの目的は何だ?何をする事がお前らの勝ちなんだ?」

モララーがそう尋ねると、ツンが真っ先に口を開いた。

ξ゚听)ξ「私は過去の清算の為に」

それに続き、ロマネスクも声を出す。

( ФωФ)「吾輩は友との約束を果たす為に」

( ´_ゝ`)「身内の不祥事の後始末を」
  _
( ゚∀゚)「俺は仇打ちだ」

('A`)「俺は金を取り返す為」

( ・∀・)「俺は…この国を守る為に」

141 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:35:13 ID:Pg08NgsQ0
腕に巻いた時計を見る。
長針、短針、秒針。
3つの針が今、一点に集まり重なろうとしていた。

―23:59:54―

  _
( ゚∀゚)「さぁ行くぞ。ゲームの幕開けだ」









9日目
―00:00:00―


◇11:ポーカー 〜END〜 To Be Continued―

142 名前: ◆4972gaB/9o:2010/06/12(土) 12:36:57 ID:Pg08NgsQ0
本日の投下はこれで終わります。
途中抜けてしまい申し訳ありませんでした。

次回◆12:ババ抜き 前編 は来週投下します。

避難所でたくさんの支援、ありがとうございました

143 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:37:08 ID:QwcdGy4MO
乙!

144 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/12(土) 12:38:49 ID:z9MHEEgQO
乙!
最後投下加速してたから支援できなかった

145 名前:以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/06/14(月) 00:53:05 ID:yOa7bJDg0
遅れたが乙!
少数派だろうがギャングのしぃが好きだ。
ロイヤルストレートフラッシュとは別で何か動いているのに期待


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