( ^ω^)がデジタマを拾ったようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:29:59.39 ID:slFP6Vd00
- 代理
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:32:20.09 ID:i7zTbXFz0 ?2BP(250)
- sssp://img.2ch.net/ico/iyahoo.gif
過保護か
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:35:04.44 ID:JG/hJICFO
- >>1乙です
芸さんのブログを見て書いた、恐らく短編
始まるよ!
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:36:30.91 ID:JG/hJICFO
-
横断歩道の信号機が赤から青に変わった。
夜の帳の降りた無人のスクランブル交差点。
周囲に音は無く、薄暗い白線を朧気に照らしているのは街灯の白い明かりだけだ。
そこは深夜のオフィス街。
人が通る気配も無く、信号機が寂しく己の務めを果たそうと青のランプを点滅させ始めた時。
不意に微かな音が響いてきた。
断続的に響くその音は段々と大きくなっていく。
アスファルトに散った小石達が音がする度に跳ね上がる。
そして交差点が不意に大きな影に包まれた時。
白線達の交わる中心に巨大な鉄塊が落とされた。
轟音。
鉄塊はアスファルトを砕いて浅くその身を埋めると、破片を散らかした。
そして煙の尾を引きながらゆっくりと持ち上がり、交差点を越えていく。
交差点には、まるで爬虫類の足跡ような跡が刻まれた。
否。
それは竜の足跡だった。
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:38:15.12 ID:JG/hJICFO
- 闇を赤く照らす両眼。
大木すら容易く引き千切りそうな三本の大爪。
背中で揺れる一対の巨砲。
見上げるほど巨大な鋼色の機竜が、オフィス街と目線を並べ二車線道路を進んでいく。
その時、機竜の目が前方に小さな影を捉えた。
真っ直ぐこちらに向かってくるのは、風すら切るような速度の青い影。
青い影は速度を保ちながらビル壁を蹴り登り、夜空へと身を踊らせた。
月に重なり浮かび上がった姿は、青と銀の狼。
機竜と比べれば小さいが狼と呼ぶには巨大な獣は、口を食い縛るように閉じ空中で身を反らした。
天を見上げるような体勢から顔を下、機竜のほうに向け閉じていた顎を大きく開く。
迸る青の炎。
狼の口から生まれたそれは、拡がりながら機竜へ向かいその巨躯を飲み込んだ。
ビルのガラス窓がけたたましく弾け、街路樹の葉を青く染め上がる。
しかし、炎から突き出る銀の爪。
一閃で炎を振り払い、無傷の機竜が怒号を上げた。
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:39:09.98 ID:JG/hJICFO
- 機竜の視線の先には身を低くし、今にも飛び掛かろうと力を溜める狼。
互いに睨み、相手の出方を伺おうと静止する。
世界が止まったような静寂が場を支配する。
その時、微かに風が吹き炎で焦げた街灯の頭がぐらりと揺れた。
根本が溶解しかけたそれは徐々に傾き、唸りを上げて加速。
盛大な音を立てて歩道にその身を打ち付けた。
弾かれたように再生される世界。
狼は全力で地を蹴り、機竜は風を纏わせ鋼の大爪を振り上げる。
二つの影が交錯し、そして―――
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:39:24.66 ID:sWf4HnZHO
- 支援
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:40:52.91 ID:JG/hJICFO
-
(;^ω^)9m「ハイ夢ー――!!」
慌ただしく叫んだ青年は掛け布団を跳ね飛ばして起き上がった。
畳の六畳間で肩を上下し額の汗を拭う。
(;^ω^)「ふうwwあんなのが現実なわけ無いお、常識的に考えてwwww」
は、と連続して笑い青年は最後に溜め息を着いた。
( ^ω^)「成人してもあんな夢見てるようじゃ、まだまだ中二病かもわからんね。
さぁて朝ごはんの用意を――」
首を横に向け、見つける。
縞模様をした巨大な卵を。
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:41:58.35 ID:JG/hJICFO
-
第一話 拾ったモン
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:42:54.78 ID:sWf4HnZHO
- しえん
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:43:14.16 ID:JG/hJICFO
-
鉄の階段を登る軽快な音が響く。
汚れていかにも安そうな小さなアパート。
その通路を音の主は歩き、一番奥の扉まで来るとそれを開いた。
('A`)「おーす、来たぞブーン」
玄関に現れた青年はそう言って中に入った。
黒い長髪の彼は黒のコートと靴を脱ぎ、奥へ進む。
( ω )「ドクオ……いや」
奥ではブーンと呼ばれたベージュのタートルネックの青年が後ろ向きに座っていた。
ブーンはドクオと呼んだ青年に向き直ると、潤んだ瞳で丸く膨らんだ腹部を撫で、
(*^ω^)「ドックン、あたい出来ちゃった(はぁと」
(#'∀`)「へえキメェなあとドックン呼ぶなキメェ」
(;^ω^)「し、しどい! あたいとはお遊びだったって言うのね?!」
('A`)「帰るわ」
( ^ω^)「待て、悪かった」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:45:07.16 ID:JG/hJICFO
-
ドクオは溜め息を着くと荒々しく畳に座り込む。
それを生まれつき笑っているような糸目で眺め、腹部を撫でるブーン。
('A`)「こっちだって暇じゃないんだ、ふざけてないで手短に頼むぜ」
( ^ω^)「おーおー天下の国立大学生様は御多忙ですおね」
('∀`)「僻みにしか聞こえないぜww暇だらけのフリーターさんww」
( ^ω^)「元ニートが優越かましてんじゃねぇおwww」
(#'A`)「違いますー! 一年間浪人してただけですー!」
( ^ω^)「おwwwんwwwなwwwじwww」
('A゚)「ちょっと表へ出ろ……久々にキレちまったぜ……」
( ^ω^)「正直すまんかった」
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:46:18.59 ID:JG/hJICFO
-
またもや溜め息。
('A`)「んで? その腹のもん何だよ?」
( ^ω^)「そうなんだお、これを見てほしいんだお」
服を膨らましていたものをブーンが取り出す。
重たそうに慎重に両手で抱えたそれは、縞模様の巨大な卵だった。
テレビほどの大きさのそれは、ブーンの腕の中に窮屈そうに収まっている。
( ^ω^)「どう思う?」
('A`)「すごく………大きいです……ていうか何だこれ? オモチャ?」
( ^ω^)「デジタマ」
('A`)「は?」
( ^ω^)「いや、だからデジタマ、これ………」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:47:40.27 ID:nId8TLRs0
- っC
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:48:16.80 ID:JG/hJICFO
-
('A`)「…………」
(;^ω^)「あ、いや今のは僕が悪かったお! ちゃんと一から説明するからその豚を見るような蔑む目は精神的にらめぇぇ!」
ブーンは語り出した。
昨日酔っ払って帰路に着いた事。
その途中道端にあったこの卵を見つけた事。
卵が昔見たデジタマとあまりにそっくりだった為、つい持ち帰ってしまった事。
( ^ω^)「……と、三行でそういうわけ何だお」
(#'A`)「なーにが何だお、だ。 だだ酔っ払いが粗大ゴミ拾ってきたってだけじゃないか。
相談ってのはそれ元のとこに戻すの手伝えって事じゃないだろうな?」
( ^ω^)「いやそうじゃなくて」
ブーンは困ったお、と呟き後頭部を掻くと卵を指差した。
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:48:21.06 ID:sWf4HnZHO
- しえしえ
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:49:50.73 ID:JG/hJICFO
-
('A`)「?」
( ^ω^)「いや、触ってみ」
眉間に皺を寄せながらも、言われた通り手を伸ばし触れる。
ブーンの腹で温められたからか生暖かいそれは、触感はざらざらとした岩のようだった。
('A`)「これが一体どうしたって――」
その時、卵が微かに動いた。
内側から外側を叩くような振動が手に伝わる。
驚いて手を引っ込め、目を見開いた。
(;'A`)「い、今のお前か?」
( ^ω^)「おっおw僕は何もしてないおw」
生唾を飲み、ドクオは恐る恐るまた手を伸ばした。
触れると再び伝わってくる鼓動のような振動。
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:51:23.65 ID:JG/hJICFO
-
(;'A`)「……中に何かいるのか?」
( ^ω^)「さすがに僕もデジモンとは言わないけど、何らかの生物の卵なのは間違い無いお」
(;'A`)「………」
二の句を告げずに口をあんぐりと開けるドクオ。
( ^ω^)「しかも段々動きが激しくなってるみたいだお。 もうすぐ生まれるかもしれんお」
(;'A`)「……生まれたら、どうするんだ?」
( ^ω^)「場合によっては、拾った責任として飼おうと思うお。
さすがにグレムリンとかだったら保健所行きだけど」
(;'A`)「テレビの観過ぎだバーローwww」
( ^ω^)「まあ要はこの卵が何なのか調べて欲しいんだお。 本屋の図鑑じゃこんなの載ってるわけないお」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:52:44.71 ID:0dXvEI1iO
- しえ
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:53:13.48 ID:JG/hJICFO
-
(;'A`)「いや待て待て、そもそもこれ本当に道端に落ちてたのか?
怪しい貿易商さんとかから買い取ってしまったんじゃないのか?」
( ^ω^)「そんな知り合い出店でカラーヒヨコ売ってるおっさんしかしらないお。
ていうかあれって体の良い身売りだと思わないかお?」
('A`)「んなこと言ったら亀とか金魚どうすんだよ魚権侵害か、ってか話が逸れてる」
うーん、とブーンが少し考えたあと、
( ^ω^)「まあ仮にこれを交番に持ってったって、生まれた子が適当な扱いを受けたら可哀想だお」
ブーンは糸目を愛しげに更に細めながら卵を撫で、
( ^ω^)「だったら少なからず育てる気のある僕の元にいたほうが、毒殺される運命だとしても少しは幸せだと思わないかお?」
その時ドクオはやっと気付いた。
行き当たりばったりなこの青年が熱弁を振るう時は、それに興味がある時だけだ。
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:54:44.42 ID:JG/hJICFO
- つまり。
('A`)「……卵の中身が知りたいだけだろ、お前」
( ^ω^)「ギクン」
わざとらしく呟いた糸目に、ドクオは三度目の溜め息を吐いた。
('A`)「わーったよ、大学の生態学の連中にでも聞いてみらぁ。
その代わり危険なやつだったら自分でどうにかしろよ」
( ^ω^)「おっお、恩に切るお。 今度廃棄のコロッケパンご馳走するお」
('A`)「そういやバイトどうしたんだ? シフト今日だったろ?」
( ^ω^)「どうせ混まないから適当に法事で誤魔化したお」
('A`)「今度は誰を弔ったんだ?」
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:55:52.86 ID:JG/hJICFO
-
( ^ω^)「実家の隣(の小屋)に住んでた家族同然の内藤一郎さん(故犬)だお」
('A`)「歳が歳だから縁起でもねぇぞ。 ………でも懐かしいな」
苦笑したドクオは、ふと窓の向こうに視線を向ける。
外は昼下がりの陽気に包まれ、春近づく三月の空は青く澄んでいる。
('A`)「ブーンと喋ったきっかけって一郎だったな」
( ^ω^)「そうだったかお?」
釣られて外を眺めるブーンにドクオはああ、と頷く。
('A`)「公園でお前達が遊んでるの遠巻きに眺めててさ。
ほら、あの時俺越して来たばっかりだったし、人見知りが激しかったから。
一人で砂山作ってたら一郎が飛び付いて来て」
お、と頷く声が聞こえた。
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:56:52.22 ID:JG/hJICFO
-
( ^ω^)「思い出したお。
気が付いたら鉄棒に繋いでた一郎が勝手に抜け出して、貧相な子供にじゃれついて――もとい、押し倒してんだお」
('A`)「んでそん時に落としたデジモンをお前が拾って、勝負しようって言ってきたんだよな」
( ^ω^)「メタルマメモンなんて実物で初めて見たもんだから、つい勝負してみたくなったんだお」
('A`)「ヌメモンだった癖になww」
( ^ω^)「うっせww最後はちゃんともんざえモンに進化させたおww」
('A`)「でもあの時のデジモンって、一種のステータスだったからなぁ。 俺も自然にグループの中に入れたわけだ」
ドクオは視線を動かし、今度は卵を見る。
光を反射する表面が光っていた。
懐古を含んだ笑みを漏らし、
('∀`)「……それがデジタマってのも、悪くないかもな」
_, ,
( ^ω^)「はぁ? 非現実的なのは顔だけにしてくれませんかお?」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:58:15.92 ID:nId8TLRs0
- っC
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:58:56.17 ID:JG/hJICFO
-
(#゚A゚)「キスすらまだのお前に言われたくないわこの童貞!」
(;^ω^)「どどど童貞ちゃうわ!」
二人の会話は途切れることなく続き、一時間ほど喋ったところでドクオが“彼女を待たせている”と言って帰っていった。
それを塩を撒いて見送ったブーンはその後、しばらくじっと卵を観察していたが特に変化は無かった……
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 18:59:53.04 ID:sWf4HnZHO
- しえ
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:00:32.78 ID:+eZF5diJO
- デジモンは全くわからんけど、文章は悪くないな
支援
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:02:07.56 ID:ejXP7vZb0
- 10周年おめでとう
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:02:38.95 ID:slFP6Vd00
- ガルルモンVSムゲンドラモン?
支援
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:03:34.30 ID:JG/hJICFO
-
( ´ω`)「…………お?」
開けたブーンの視界には右側に畳の壁があり、それに自分が身体を押し付けている状態だった。
何時の間にか寝ていたらしい。
部屋は西日が差して影のが赤に染まっており、寝たまま握っていた携帯電話を見ると午後五時だった。
( ´ω`)「おー……卵は……」
視線で卵を探す。
するとあったのは下半分を残して砕け、殻の破片を散らかした元卵だった。
(;^ω^)「!」
寝惚けた意識が一気に覚醒する。
跳ねるように身体を起こして中を覗き込めば、中身は空だ。
(;^ω^)「どこいったお?!」
慌てて部屋を見渡す。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:04:06.61 ID:slFP6Vd00
- 支援
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:04:34.97 ID:nId8TLRs0
- 支援=猿回避のため
保守=スレを落とさないようにするため
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:05:15.94 ID:JG/hJICFO
-
赤に染まったテレビ。
赤に染まったタンス。
赤に染まったカーテン。
赤に染まった三本角。
赤に染まった本棚。
赤に染まった机。
(;^ω^)「……三本角?」
もう一度振り替える。
燃える色に照らされた窓際。
そこにいたのは。
弾力の有りそうな赤い肌。
ぱっちりとした二つの目。
天辺に生えた丸い三本角。
大人の頭程の大きさの毛の無い生物がこちらをじっと見ていた。
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:07:18.38 ID:53SB3hks0
- ぷにーー
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:07:28.29 ID:JG/hJICFO
-
(;゚ω゚)「プ……プ……!」
そして、ブーンはこの生物を知っている。
かつて本で、ゲームで、テレビで。
その姿を見ていた。
その名前は、
(;゚ω゚)「 プ ニ モ ン だ あ あ ぁ ぁぁ ? ! 」
『ピー――!』
プニモンと呼ばれた生物は、高い鳴き声で鳴くとブーンに飛び付いた。
(;゚ω゚)「pwうklpみぽtszくわせnあきこsgcふじこおrrr」
びくりと肩を大きく震わせ、硬直してしまうブーン。
混乱する本人を余所に腕の中、プニモンは甘えるように頬を腹辺りに擦り付けてくる。
徐々に落ち着きを取り戻したブーンは、震える手をプニモンの頭に乗せた。
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:08:24.73 ID:+eZF5diJO
- 支援
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:08:42.67 ID:slFP6Vd00
- 初めて買ったのがVer2だからうれしい支援
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:08:46.95 ID:JG/hJICFO
-
撫でると、張りのあるゼリーのような反発力が手に返ってくる。
プニモンはくすぐったそうに目を閉じるが、されるがままに大人しくしていた。
(;^ω^)「……お前、プニモン……なのかお?」
『ピ!』
名前を呼ばれると嬉しそうな声で応えた。
ボールのように跳ねて腕の中から飛び抜けると、珍しそうに部屋の物を眺め出す。
その様にブーンは呆然と呟くしかなかった。
(;^ω^)「アンビリーバボー……」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:09:26.77 ID:dJiGHgQXO
- プニモンwww
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:09:45.64 ID:tqVPmya80
- デジモン好きな俺がきました
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:09:49.01 ID:JG/hJICFO
-
第二話 育てるモン
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:10:49.33 ID:JG/hJICFO
-
(;'A`)「アンビリーバボー……」
翌日の朝。
ブーンのアパートに呼び出されたドクオの第一声は“ちょっと眼科行ってくる”だった。
事情を説明されて対面に座った後も、落ち着かずそわそわとしている。
(;'A`)「本物なんだよな? 本物の生きたデジモンなんだよな?」
( ^ω^)「しつこいお……何ならもう一度触って確かめてみるかお?」
『カオ?!』
そう言ってブーンが両手で掲げたのは、プニモンではなかった。
フサフサと毛の生えた、プニモンより一回り大きい身体。
何より特徴的なのは、頭頂部から天を突くように生えた一本角。
(;'A`)「……ツノモンだよな、こいつ……」
( ^ω^)「誰の目から見てもツノモンだお」
『ダオ!』
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:11:53.24 ID:JG/hJICFO
-
元気良くブーンの真似をするツノモン。
( ^ω^)「生まれた時はプニモンだったんだけど、適当にご飯食べさせて寝かし付けたら朝には進化してたお」
(;'A`)「ゲーム通り、幼年期の成長速度は早いのか……」
ブーンの手から飛び降りると、ツノモンはドクオを繁々と眺めた。
身体を傾け、首が有ったら傾げているような体勢になる。
『オマエ、ダレ?』
それは捨てられたチワワが潤んだ瞳で見つめてくるよりも、十倍の効果を持っていた。
(*'A`)「俺はドクオだよ、ド・ク・オ。 ちゃんと言えるかな?」
『ドッ、ク、オ? ………ドックオ!』
ドックオ、と繰り返し、部屋中を駆け回るツノモン。
その姿を見て、ドクオは真剣な表情でブーンに向き直った。
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:12:53.39 ID:tqVPmya80
- ドックオwwwww
かわええwww
メタルガルルモンwktk
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:12:59.03 ID:nId8TLRs0
- 作者はガルルモンが好きなのか
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:15:49.09 ID:fl2Xs3yUO
- じゃあアグモン系列は俺が貰っていきますね
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:15:50.80 ID:0dXvEI1iO
- やっぱデジモンって良いよね
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:15:55.14 ID:JG/hJICFO
-
(*'A`)「なあブーン、昨日はあんなこと言ったけどやっぱりお前も大変だろ?
絶対寂しくさせないから、俺に預けてくれないか?」
(#^ω^)「テメェの魂胆は見え見えなんだおクソビッチが! リア充はKANOJOのオパーイでもしゃぶってるお!」
(#゚A゚)「“プニモンを手に入れる”、“恋人へのセクハラ発言の制裁”
両方やらなきゃいけないのが大学生の辛いところだな……
覚悟はいいか? 俺はとっくに出来ているッ」
(#^ω^)「オラァー―――ッ!!」
(#゚A゚)「無駄ー――――ッ!!」
『ドックオ!』
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:17:17.33 ID:JG/hJICFO
-
<#ヽ`∀´>「ファビョーン!!」
ブーン達の隣の部屋で頬の痩けた男が叫んだ。
その目は血走り、こめかみからは血管が膨らんで破裂しそうだ。
<#ヽ`∀´>「毎度毎度五月蝿くしやがって! ドックオとかわけ解らんニダ! もう我慢ならんニダ!!
賠償と言わず物的に訴えてやるからそこ動くなニダ!!」
壁越しに隣人を怒鳴り付ける。
壁の向こうは一瞬空気が固まったあと、またどたばたと騒がしくなった。
怒りも顕に立ち上がり、荒々しく足を踏み締める。
音を立てて外に飛び出し、隣人の玄関をノック無しに開いた。
<#ヽ`∀´>「テメェらいい加減にっ……」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:17:29.29 ID:nId8TLRs0
- テイルモンは俺がもらっていきますね
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:18:31.20 ID:JG/hJICFO
-
しろ、と言おうとして言葉にならなかった。
何故なら、
(゚A゚▼)「DO・DO・DO・DO」
そこにいたのは、
(▼゚ω゚)「DO・DO・DO・DO」
茶色い毛玉に動物の角を突き刺した奇妙なオブジェを、奇声とともに仰ぐように崇める、
(▼゚ω゚)「DO=KUO! DO=KUO!」(゚A゚▼)
隣人と蛮族だったからである。
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:18:42.57 ID:0dXvEI1iO
- じゃあレナモンは俺が貰います
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:19:32.46 ID:JG/hJICFO
-
<;ヽ`∀´>「ファ……ファビョーン……」
理解の範疇を越える出来事に遭遇した時、人は誰しもアクションを起こせないものだ。
それは怒っていた男も同じようだ。
彼は引き吊った表情で止まっている。
部屋の中はカーテンを閉めきって薄暗く、オブジェは下から角を煽るように
ライトアップされていた。
二人の狂人は儀式に割り込んできた男に気付くと、儀式を中断。
その内の一人、元隣人は今までのトランスが嘘だったように普段と同じ柔和な声色で、
(▼^ω^)「あ、ニダーさんすみませんお! 親戚が来たものだからつい盛り上がってw」
<;ヽ`∀´>「……し、親戚、ニダ?」
(▼^ω^)「ええ、母の妹が嫁いだ先があの人の部族でしてw」
<;ヽ`∀´>「部族……」
それまで黙っていた半裸の蛮族は、唐突にニダーと呼ばれた男を指差した。
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:21:05.35 ID:JG/hJICFO
-
(゚A゚▼)「ヤシノスペックキボンヌ」
訳:そいつ誰だ?
(▼゚ω゚)「トナリノニダーデスガナニカ?」
訳:隣人のニダーさんだお
(゚A゚▼)「アノテイドデサワグヤツハDQN、イッテヨシ」
訳:なんかメチャクチャ怒ってるんだけど、ヤバイ人?
(▼゚ω゚)「オマエモナー」
訳:お前が騒ぎ過ぎたせいだお
(゚A゚▼)「ショウジキスマンカッタ」
訳:正直済まんかった
(▼゚ω゚)「プギャーwツラレテンジャネーヨww」
訳:まあ元々怒りっぽくて陰険な人だからw気にするなおww
(゚A゚▼)「シネ、シネジャナクテシネ」
訳:おいおい、驚かすなよ
<;ヽ`∀´>「な、何言ってるニダ?!」
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:21:47.42 ID:JG/hJICFO
-
(▼^ω^)「あっ、ごめんなさいですお、なんかノってきたところで中断されてヤバイくらい興奮してるみたいでw」
<;ヽ`∀´>「そ、そそそそうニダか……急用を思い出したニダ! 次に五月蝿くしたらただじゃおかないニダ!」
引き腰で捨て台詞を残すと、ニダーはそそくさと去っていた。
玄関を閉めるとブーンは頬のステッカーを剥がす。
( ^ω^)つ▼「サッカー観戦の時のステッカーがこんな役に立つとは………これでしばらく何も言ってこなくなるおww」
(;'A`)つ▼(こいつここを追い出されたら行く当てあるのか……?)
同じくステッカーを剥がすドクオの呟きは、ブーンには届かなかった。
('A`)「まあ、こんな珍妙生物周りにバレたら大騒ぎになるしな」
( ^ω^)「もう動いていいお、ツノモン」
声とともにテーブルのオブジェがくるりとブーンに向き直る。
『ドックオ! イッテヨシ、ドックオ!』
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:23:05.47 ID:JG/hJICFO
-
(;'A`)「変な言葉覚えちまったな………」
『プギャー! プギャー!』
( ^ω^)「はいはいそのくらいにしとくお。 今度は下の階の人に怒られちゃうお」
『ツノモン、キボンヌ、ナニカ! ネーヨ!』
新しい単語を覚え得意気にはしゃぎ、部屋の中を駆け回るツノモン。
ブーンの言う事は聞こえていないようだ。
(;^ω^)「ああもう、ツノモン静かにするお!」
(;'A`)「人間で言ったらまだ幼稚園児くらいなんだろうな、こりゃ厄介だ」
(;^ω^)「困ったお、どうしたらいいお?」
二人がしばし黙る。
その間もツノモンの一人かけっこは止まる気配が無い。
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:23:12.25 ID:nId8TLRs0
- っC
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:23:54.17 ID:+eZF5diJO
- じゃあ、俺はパチモン
支援
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:23:58.56 ID:JG/hJICFO
-
('A`)「……三人寄れば文殊の知恵。 ここは彼女の知恵を借りてみよう」
(;^ω^)「なんか間違ってる気もするけど、頼むお」
ドクオが携帯を取り出し、ブーンはツノモンを捕まえた。
『ツカマタ! クスグタイ!』
( ^ω^)「ツノモン、ブーンと勝負するお。 今から先に喋った方が負けだおハイスタート!」
『……!』
素直に黙ったツノモンを確認して、ドクオはダイヤルをプッシュ。
二回目のコールで女性の声が聞こえてきた。
『もしもし』
('A`)「もしもし、今ちょっと話したいんだけど大丈夫か?」
『構わないが、どうした? こっちにも来てないみたいだが』
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:25:50.26 ID:JG/hJICFO
-
('A`)「ちょっと友達がトラブってて……それで聞きたい事があるんだけど」
『何だ?』
('A`)「もし目の前に小さい……幼稚園児くらいの子供、しかも男の子をあやすとしたら、どうする?」
『……何?』
流石に余りに予想外の質問に、電話の女性はすぐに答えられなかった。
('A`)「突拍子も無いよな、ごめん。 でもどうしても今すぐ知りたいんだ」
『それはどういう……』
真剣さを帯びたドクオの声。
電話の女性は戸惑ったあと、息を飲んだ。
『そうか……そういうことか』
('A`)「どうしたんだ?」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:26:30.90 ID:JG/hJICFO
-
『いや何も言わなくていい……成る程、奥手なドクオらしいと言えばドクオらしい』
(;'A`)「……?」
『ふふふだがその程度では私は靡かんっ。 今晩待っていてやるから準備を万全にし、全力で掛かってこいっ』
(;'A`)「え? 何? あれ質問は?」
『ああ、そうだったな。 そうだな私なら……玩具でとか、昼寝させる、あとは外でキャッチボールとか』
('A`)「外か……そうか、ありがとう」
『お礼は態度で示してくれればいい。 私を失望させるなよ?』
(;'A`)「あ、ああ……じゃあまた後で」
『うむ、また後で』
首を傾げながらドクオは通話を終了した。
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:27:23.69 ID:JG/hJICFO
-
('A`)「外か……」
カーテンを開く。
ガラスの向こうの空から、暖かい陽光が三人に降り注いだ。
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:28:28.73 ID:JG/hJICFO
-
天上に達した陽光がシーソーの擦りきれた取っ手を鈍く輝かせる。
住宅街の端、雑木林に囲まれた公園にブーンとドクオはやって来た。
公園の広さは家一軒分程で、遊具はブランコとシーソーと滑り台。
どれも所々塗装が剥げて、錆びている部分が目立つ。
ドクオは手ぶらだが、ブーンは膨らんだボストンバックを抱えていた。
人が公園内にいないことを確認し、ボストンバックのジッパーを開ける。
その中からひょっこりと顔を出したツノモンは、辺りを見回すと目を輝かせた。
『ココドコ?! ココ、ソトカ?!』
( ^ω^)「おっお、ここは公園だお。 ここなら好きなだけ走っていいんだお」
『ホント?!』
ボストンバックを地面に降ろすや否や、ツノモンは直ぐに飛び出した。
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:29:19.72 ID:JG/hJICFO
- 真っ先に滑り台へ跳び跳ねていくと、階段では無く滑り台を登り出す。
勢いで中腹までは登れるが、最後は堪えきれず滑り落ちた。
『コレナンダ?!』
('A`)「それは滑り台って言って、そっちじゃなくて階段から登るんだぞー」
それを聞き今度は階段から登るツノモン。
登頂部から台を滑り落ちると、慣性の法則で二度バウンドして着地した。
『スベリダイ、オモシロイ! プギャー!!』
何度も跳び跳ねて喜び、登っては滑ってを繰り返す。
( ^ω^)「すっかり気に入ったみたいだおねww」
('A`)「狭い部屋に閉じ込めてちゃ可哀想だしな」
二人はシーソーへ横座りに腰掛け、はしゃぐツノモンを眺めた。
足を着けたまま、どちらともなくシーソーを漕ぎ出す。
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:30:23.79 ID:JG/hJICFO
-
('A`)「そういやお前がデジタマなんて言うから懐かしくなってな。 仕舞ってたの出してみた」
ドクオはポケットから、擦り傷だらけの小さな玩具を取り出した。
黒いフレームのそれは、真ん中の液晶に何も映っていない。
('A`)「さすがに電池切れだったよ。 最後はホエーモンだったかな」
( ^ω^)「……懐かしいおね」
('A`)「もう触ることも無いと思ってたもんな」
そう言うドクオはかつて熱を上げ、自分に友達を作ってくれた玩具を指でそっと撫でた。
('A`)「……なあブーン」
玩具を眺め、努めて普段と同じ調子でドクオは言う。
( ^ω^)「何だお」
ツノモンを眺め、やはり普段の調子で答えるブーン。
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:31:03.81 ID:JG/hJICFO
- ふと気付けば、ツノモンが今度はブランコを漕ぎ出していた。
二人はずっと変わらぬリズムでシーソーを漕ぎ続けている。
ブーンが上がり、ドクオが傾く。
('A`)「やっぱりお前は」
ドクオが上がり、ブーンが傾く。
('A`)「まだあの娘の事――」
( ^ω^)「ドクオ」
ブーンは上がらず、ドクオは宙で止まった。
ドクオがブーンを見る。
視線の先、ブーンは俯いていた。
その横顔は普段と変わらなく見えるが、声は酷く無機質に響く。
( ^ω^)「――ドクオ」
('A`)「……すまん」
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:32:26.34 ID:JG/hJICFO
-
玩具を握り締め、ドクオも俯こうとした。
『ドックオー――!』
('A`)「え」
呼ばれて前を見る。
そこには、手裏剣のように回転しながらドクオへ飛来してくる角付き毛玉の姿。
(;゚A゚)「なんじゃああああぁぁぁぁぁ?!」
(;^ω^)「避けるおドクオオオォォォォ!!」
ブーンが叫んだ時にはドクオは既に回避運動に入っていた。
上体を反らし毛玉手裏剣の下に逃げようとする。
(;゚A゚)(ヤバいはえぇぇ!!)
しかし避けきれない。
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:33:12.18 ID:Xxdzujnd0
- 支援
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:33:19.25 ID:nId8TLRs0
- っC
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:35:47.52 ID:JG/hJICFO
- このままでは顔面に直撃だ。
\(;゚A゚)/(俺オワタ!!)
(;^ω^)「とうっ!!」
ブーンが取っ手を掴み思い切り地面を蹴りつける。
ブーンの方へ傾いていたシーソーが逆へ傾き、浮いていた空間分ドクオの体が下へスライド。
毛玉手裏剣はドクオの鼻先と前髪をかすり、そのまま雑木林の一本へ突き立った。
それを仰向けの体勢で見届けたドクオは、
(;'A`)「助か――」
Σ(; A ) ゚ ゚「ったばぁ!!」
頭から地面へ落っこちた。
ドクオの目の前に火花が飛び散る。
『ドックオ! ブランコオモシロイ、プギャー!』
突き刺さった角にぶら下がっているツノモンは、興奮冷めやらぬといった様子でケタケタと笑い出した。
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:36:27.60 ID:JG/hJICFO
- ブーンは窺うようにドクオの顔を覗きこむ。
(;^ω^)「……大丈夫かお?」
(;A;)「……何とかな」
言葉と裏腹に、ドクオは涙目だった。
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:38:09.99 ID:JG/hJICFO
-
その日ツノモンは、飽きる事無く日が暮れるまで公園で遊び続けた。
夕飯の買い物を済ますと、家の前には途中で帰ったはずのドクオがいた。
本人曰く、“何故か怒った彼女に追い出された”と言う。
こうして二人と一匹は隣人不在の角部屋で夜も騒ぎ続け、疲れ果ててから眠ったのだった。
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:38:33.34 ID:0dXvEI1iO
- 進化したか
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:39:16.80 ID:JG/hJICFO
- 今日はここまでです、次回は後編になると思います。
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:39:53.03 ID:0dXvEI1iO
- 乙
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:41:06.33 ID:sWf4HnZHO
- 乙、続き楽しみだ
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:41:36.50 ID:fl2Xs3yUO
- 乙
明日はダイソーに電池買いに行こうかな
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:41:48.38 ID:slFP6Vd00
- 俺もデジモン長編を書く作業に戻るか
乙
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:46:15.39 ID:nId8TLRs0
- >>1 (゚д゚ )乙 これは乙じゃなくてポニテなんたらかんたら
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:51:12.69 ID:fpgBchtp0
- 乙
めっちゃ楽しみだわ
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:53:16.44 ID:g2iTkcWSO
- 乙
懐かしいのう
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:58:47.13 ID:EyPn2wRD0
- 乙
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 19:59:16.25 ID:dJiGHgQXO
- >>74乙
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 20:03:51.00 ID:cscLWhnp0
- 壁| 芸)
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 20:07:51.88 ID:QyKSYHTq0
- 乙
デジモン大好きパタモンは俺の嫁
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/07(土) 20:16:52.91 ID:cscLWhnp0
- ttp://boonsoldier.web.fc2.com/dezitama.htm
まとめました
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